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2022年03月03日
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カテゴリ: 経済
 世界的に原油、資源、輸送価格が高騰し、日本の貿易収支が悪化、巨額の貿易赤字を記録するに至った。

 製造業の現地化がすすんだ日本で、いつまでも賃金・物価を低水準に押しとどめ、円安政策を続けた結果、この体たらくとなった。
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コラム:
巨額貿易赤字
円安材料になる日は来るのか
田巻一彦
2022年2月17日 REUTERS
  1 月の日本の貿易収支が2兆1911億円の赤字と過去2番目の大きさ となった。この基調が続けば、2022年に10兆円規模の赤字を記録する可能性もある。円安材料になるはずの現象を市場は完全に無視し、17日のドル/円は小幅円高で反応したが、筆者はいずれ遠くない将来に市場が貿易赤字と円安をリンクさせて動く日が来ると予想する。
  …  (略)  …
<円安と貿易赤字がリンクする3つの理由>
 この市場に無視された日本の貿易赤字膨張が、いずれかの時期に注目材料として浮上してくると見るのはなぜか。
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 1つ目は、FRBの利上げスタンスが明確で、3月から始まる過程でFRBの引き締め加速が明確になった場合、ドル高/円安が進みやすくなる からだ。
 3月以降は日本の貿易赤字が膨らめば、円売り材料の1つとして認識されるだろう。
 また、欧州中銀(ECB)が年内の利上げに含みを持たせるスタンスを見せるようになったことで、日米欧の中銀の中における日銀の緩和姿勢がこれまで以上に目立つようになった。「円が最も弱い通貨」とアピールして、ヘッジファンドなどが円売りを仕掛けやすくなったと予測する通貨専門家もいる。
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 2つ目は、1月貿易統計で判明した中国経済の変調ぶりだ。 1月の対中輸出は前年比マイナス5.4%と10カ月ぶりに前年割れに落ち込んだ。数量ベースでは、昨年10月から前年比マイナスに転落していたが、今年1月は前年比マイナス17.7%と大幅に落ち込んだ。
 北京冬季五輪を前にした「ゼロコロナ政策」に基づく厳しい行動制限や、脱炭素政策の推進などによる工業生産の抑制などの影響が表面化してきた可能性が高い。この2つの要因による経済下押し効果は短期間で収束するとは予想できず、当面はマイナス効果が残存しそうだ。日本の輸出が伸び悩み、貿易赤字体質が鮮明になる方向で働くとみている。
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 3つ目は、17日の東京市場を見てもわかるように、ウクライナ情勢が仮に戦争突入にならなくても、緊張関係をはらんだままの状況が継続し、原油価格など資源価格の高止まりが長期化する様相を強めている 点だ。
 一部のエコノミストは、原油高や資源高は4月以降に緩和されると見ているが、地政学リスクは短期間で解消されないだろう。また、世界的な脱炭素の流れの中で石油採掘への投資に対する資金供給に多くの制約が課されるようになった現状では、原油の需給が簡単に供給過多に戻ることは不可能に近くなったと指摘したい。
 このように見てくると、 円安と貿易赤字はリンクしながら少なくとも今年半ばあたりまでは進行する のではないか。
  ―  引用終り  ―
     ​
 円安がすすむと食料など日本の物価は上昇、円安を理由に企業が賃上げを渋ると、賃金は相対的にさらに低下する。日本の景気浮揚はさらに遠のき、国民は保守化、自公連立政権は安泰。将来世代へのツケとなる国の借金は増える一方となる。
 保守化した日本人は、繰り返すことが大好きだ。





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最終更新日  2022年03月03日 06時00分10秒
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