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2023年04月16日
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テーマ: 高級品市場(392)
カテゴリ: 自動車
 クルマに限らず、高級な製品を開発・製造・販売していることは、その企業のブランドイメージを向上させる。
 量産車で高級車というイメージを消費者に与えることができれば、その自動車メーカーに有形無形のメリットをもたらす。
 伝統をもたない多くのクルマが「高級」「上質」「プレミアム」といった言葉で飾り立てられている。様々な技術開発、素材の開発がすすみ、電子制御技術の装備などを自動車に投入しやすくなったことも影響しているのだろう。
 ステイタスシンボルになれなかった「高級車」が、人知れず消えていくか「高額車」と呼ばれるようになる。
 現在、エンジンが小型化・気筒数が減少し、各国・各メーカーでSUVが大人気となった。 セダンでもリムジンでもなく、6気筒以上のエンジンを装備するわけでもないクルマを、「高級車」と「高額車」とに判別する基準・要件は、ネームバリュー、歴史的なブランド価値の高さを示す過去を背負った「看板」しかないのかもしれない。
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 実は「高額車」かも知れない
… 何が基準で「高級車」と言えるのか
くるまのニュース  2023年4月3日
多くの人々があこがれる高級車ですが、一部のモデルは「高額車」と呼ばれてしまうことがあります。そこから垣間見えるのは、高級車とは単に新車価格が高額なクルマではないということです。
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■高級車と呼ばれるために、ハードウェアとソフトウェアの両軸が必要
 近年では、多くのクルマに対して「高級」「上質」「プレミアム」といった言葉が用いられるようになっています。
 何をもって「高級」とするかに厳密な定義を与えることは難しいですが、「高級車」と「高額車」の違いとはどのようなものがあるのでしょうか。
 高級車は富の象徴と言うべき存在であり、クルマが登場してからのおよそ100年の歴史のなかで、常に人々のあこがれの対象となり続けてきました。
 一方、高級車の定義というのは非常にあいまいなものです。
 たとえば、新車価格が1000万円を超えるようなクルマを高級車と呼ぶのに異論のある人は少ないと思われますが、新車価格が1000万円以下のクルマであっても、高級車と呼ぶのにふさわしいものは数多くあります。
 かといって、新車価格のラインを下げてしまうと、とても高級車とは思えないようなものも入ってきてしまいます。
 つまり、高級車とは単に金額の大小で決められるものではないということになります。 実際、インターネット上には「〇〇は高級車ではなく『高額車』だ」といった表現を見かけることがあります。
 これは、新車価格は高額であるものの、高級車に必要な「なにか」が欠けているということを指しているようです。 つまり、この「なにか」こそが「高級車」と「高額車」をわけるカギとなるわけですが、いったいこの「なにか」とはどんなものなのでしょうか。
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 インターネットを見ると、「高額車」と呼ばれやすいクルマとして、トヨタ「アルファード」の名が挙がることが多いようです。
 ゆとりある室内空間と贅沢なインテリアなどから、企業のエグゼクティブ層などにも人気の高いアルファードですが、インターネット上には「もともとは商用車だったミニバンを『高級車』とよぶのはいかがなものか」というような意見が見られます。
 ミニバンの成り立ちに商用車が深く関わっていることは事実ですが、アルファードに関して言えば商用車をベースにしているわけではないためこの指摘は当てはまりません。 しかし、一部のインターネットユーザーにとっては、ミニバンを高級車と呼ぶのに抵抗を感じる場合もあるようです。
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 筆者は1996年式のベントレー「コンチネンタルR」を愛車としています。
 実際には一般的な国産乗用車とほとんど変わらない値段で手に入れたものではありますが、当時の新車価格は4000万円におよぶというこの英国製4シータークーペを、高級車ではないと断ずる人には出会ったことがありません。
 全長5340mmにおよぶ長大なボディとそれを軽々と動かく伝統の6.75リッターV型8気筒エンジン、室内全体に惜しげもなくあしらわれた最上級の「コノリーレザー」とバーウォールナットのウッドパネルなど、このクルマが高額である理由を挙げれば枚挙にいとまがありません。
 ただ、仮に名もなき自動車メーカーが、同じ部品や同じ素材を用いてこのクルマを組み上げたなら、それは同じく高級車と呼べるのかどうかは疑問です。
 それはつまり、ハードウェアが優れていれば、高級車と呼べるわけではないということを意味しています。
 言うまでもなく、 ベントレーは超高級車ブランドの世界最高峰のひとつ です。
 ただ、それは100年におよぶ歴史に裏打ちされたものであり、一朝一夕に成ったものではありません。
 つまり、 コンチネンタルRが高級車たるゆえんは、ベントレーというブランドによる部分が大きい ということです。
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 ただ、高級車ブランドのエンブレムが付いていれば、それはすなわち高級車と呼べるのかというともちろんそうではありません。
 そのブランドが持つ歴史やストーリーといったソフトウェアの部分は、高級車を高級車たらしめる非常に重要な要素のひとつです。
 ユーザーの目は決して節穴ではないため、高級車と呼ぶに足るハードウェアが備わっていなければ、それは「自称」高級車に過ぎず、滑稽に映るだけでしょう。
 要するに、 高級車であるためには、優れたハードウェアとソフトウェアの両軸が必要になる ということです。
 その点、ベントレーは自動車黎明期において、数々のレースで輝かしい成績を残すなど、ハードウェアの素晴らしさを存分に知らしめています。
 そのほかの高級車ブランドも、優れた性能や品質でライバルを圧倒したからこそ、現在の立ち位置を築いています。
 しかし、「走る・曲がる・止まる」といったクルマの基本性能や耐久性などに関しては、いわゆる高級車でなくとも必要十分な性能を持っています。
 そのため、 ハードウェアの部分でライバルを圧倒するほどの性能や品質を示すのが難しくなっているという課題が、現代の高級車にある のも事実です。
  ―  引用終り  ―
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 「ソフトウェアが重要」と言えば今風で聞こえは良いが、要はクルマに関わる人々が共通して抱く幻想が大事だと言っているに等しい。宗教が世を支配した依然と同様、呪物崇拝、アニミズムの精神が現代にも脈々と活きているということのようだ。
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 トヨタ・クラウンがそれなりに高級車だった時代の「いつかはクラウン」は見事なキャッチコピーだった。軽自動車から、カローラ、コロナと上り詰めてクラウンという、レクサスがない時代の話だ。
 そのころの霊柩車はクラウンが多かった気がするが、人生で一度はクラウンに乗ることができる、という意味ではないな。





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最終更新日  2023年04月16日 06時00分09秒
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