仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2009.01.08
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カテゴリ: 国政・経済・法律
仕事の帰りに車中でNHKラジオのニュースを聴いていて、ちょっと驚いた。検察が無罪を求刑した、というのだ。

自宅敷地内で昨年1月にコタツを焼却処分した廃棄物処理法違反に問われている大和町の男。しかし、起訴後の昨年10月になって、男がそれまでの犯行を自認する供述を翻し、執行猶予中の次男をかばうため身代わりになったと供述したことから、仙台地検は、この男が、次男の犯行と知りながら執行猶予取消を免れさせようとウソの供述をしたとして、犯人隠避の罪で逮捕し起訴した。この男の裁判が7日に仙台地裁であった。

検察は、一般の人が裁判に関わる裁判員制度の開始を控える中、同様の犯行を防ぐためにも厳しい処罰をする必要があると指摘し、犯人隠避の罪で懲役10か月を求刑した。他方で、廃棄物処理法違反の罪については、無罪を求刑。

以上がニュースの内容だ。ややこしいが、気になったのは2点。まず、犯人隠避の成否の点。刑法103条は「罪を犯した者」を「隠避」させた場合を処罰する。「罪を犯した者」に該当することは問題ないが、身代わりに供述や出頭することが「隠避」になるか。よく、刑法の教科書では、逮捕勾留中の真犯人に代わって出頭する行為を「隠避」にあたる、と説明する。この罪は、国家の刑事司法作用が保護法益であるから、身代わりに自首する行為も刑事司法作用を撹乱させる以上罰すべきことになるからだ。

しかし、執行猶予の取消をさせることも「隠避」に含まれるのだろうか。なるほど、保護法益の趣旨からは国家司法作用を侵害したとは言えるが、しかし、「隠避」の文言は官憲による犯人(真犯人でなくとも)の発見や逮捕を免れさせることを意図しているようにも思える。だが、結局は捜査段階、公判段階、確定判決後の刑の執行段階、のいずれを問わず、国家の司法作用を保護するものだ、と解釈するのだろう。たぶん。

第2点目がもっと気になる。「無罪を求刑した」とのこと。そもそも無罪を求刑、とはありうるのか。刑事裁判のお世話になったこともないし、詳しくはないが、一般に論告求刑と呼ばれるのは、たぶん刑訴法293条の定めに従い検察官が法律の適用について意見を陳述することを指しているのだろう。ここでは有罪を前提にしていないから、無罪です、という意見を陳述することも想定されている、ということなのだろうか。それよりは公訴を取り消す(257条)のが筋なのではないか。この辺、法律も実務も全くわからない。





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最終更新日  2009.01.08 00:57:03
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