仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2011.10.29
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カテゴリ: 雑感
先週末、思い立って久々に近鉄のDVDを観た。今回は念入りに。北川の代打ホームラン、球団最終試合中村のフルスイング、そして10.19では第2試合問題の2塁タッチアウト、などなど夜更けに見入ってしまったが、中でもコマ送りや逆送りしながらじっくり見たのが「平野執念のバックホーム」だ。

昭和54年のリーグ前期優勝をかけた阪急戦。引き分けでも優勝を決められるが、同点8回裏で阪急のチャンス。走者2塁で打者はベテラン阪本。村田辰美のボールはセンター前に抜ける。普通なら2送が生還して阪急勝ち越し、のはずだ。画像を戻して何度みても、その構図だ。

しかし、敢然とダッシュするセンター平野が渾身のバックホームを見せる。ビデオを停めてみると、(古い映像と我が家のビデオの性能のためだろうが)本当に送球が白い矢となって突き進む。キャッチャー梨田は、ブロックのためホームから随分三塁寄りに出ているが、おそらくセーフになる覚悟で進路を塞ぎミットを構えている。

そして、何とそのミットに白い矢が見事につきささる。それがランナーが梨田めがけて突進するそのタイミングにピッタリ間に合っている。ちょっとでも球筋がそれていれば、もう梨田はタッチできない。奇跡のタッチアウト成功だ。

良く言われることだが、平野は前日母を亡くし一睡もせずに臨んだ試合だった。すべてを懸けて挑んだ魂の返球が、運命をひっくり返して相手勝越し点を阻止し、そして秋には球団初のリーグ優勝をもたらしたのだ。

私は、昭和63年の10.19第一試合の鈴木貴久の生還シーンとも比較してみた。引退を決めている梨田の執念が生んだヒットを受け、激送する鈴木がロッテ捕手袴田のタッチをかいくぐって追加点をあげる。タイミングは本当に微妙だが、鈴木の走りがまさった。引き分けでも潰える優勝の可能性。何としても欲しい勝越し点を見事にもぎ取った気迫のプレーだった。そして二塁上の梨田は、最初で最後のガッツポーズを見せる。

いまの言い方でいえば、野球の底力を存分に示してくれる素晴らしいシーンだ。





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最終更新日  2011.10.29 12:34:37
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