『福島の歴史物語」

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2017.01.06
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  符 丁 と 隠 語

 土蔵を片付けていて、明治十六年に芝区新卸町の小西松之助が届け出た(どこへ届けたかは不明)という『諸商人通用符帳』なる1枚の古い紙を見つけた。

 符丁(符帳・符牒)とは、同業者間や店内でのみ通用する数字を表す言葉で、顧客が近くにいる時など客に知られずに必要な金額を知らせ合うために使われたのが一般的であった。しかし品数の少なかった初期の商いでは、自己の全ての扱い商品の価格が頭に入っていたので、このようなものを必要としなかったと思われる。ところが商業の発展とともに、その扱い商品が覚え切れないほど増えていったことから、符丁のような便法が考えられたのであろう。

 この符丁が、いつの頃から使われはじめたのかは分からないが、商品の種類が増え、商店でも使用人を使いはじめた頃からと想像することができる。当時、大抵は商店と客の間で価格交渉が行われたことから、仕入れ値などを客に知られるのは商店にとって不利であった。そのため、価格や等級などを同業者間で、また店内で客の応対をする番頭・丁稚に対して、客に知られないよう秘密裏に伝える方法が符丁であった。また符丁は、商店が値段を示す印であったが、その店の印(シンボル)ともなっていた。

 卸問屋の商家に育った私は、小さい頃から店の符丁を教えられた。原価符丁は『アサヱビスヨロコブトク』であり、卸符丁は『シアワセノメデタキカオ』であって、それぞれに1から0、最後の文字は並び数字に当てられていた。具体例として、『アスク』や『シノオ』と言えば、155を表した。但し原価符丁を割って売るのは厳禁であり、小売店には卸符丁で、一般消費者には卸符丁を超えて売るのが鉄則であった。しかしこの符丁も、番頭が暖簾分けで独立するなどで次第に拡散する。恐らく我が家の符丁も、明治になってから新しく作られたものと思われる。

 符丁には紙片に暗号で記入する文字符丁、口頭で隠語を伝える口唱符丁、手ぶりで伝える手ぶり符丁がある。しかし今日の各業界ではコンピューターの発展もあって文字符丁は廃れ、口唱符丁は業界内隠語へと変わった。例えば、あるデパートの「ひまわり会からのお知らせです」と言う館内放送は、ある非常事態が発生した際、店員に知らせて館内の客を安全に誘導して避難させるための緊急放送だという。もちろん、それぞれのデパートや大型店によってその暗号の文章は違うが、それらの暗号の大半は、売り場でのミスや客の忘れ物、さらには店員への連絡などに使われているという。その他に現在でも手振り符丁は、取引所(市場、競売所)などの『手セリ』などで使われている。

 明治十六年に印刷されたこの『諸商人通用符帳』の一部を紹介すると次のようなものがあるが、この他のものは記号や漢字交じりのため、ここへ文字としての掲載ができない。しかし、なかなか意味深のものもある。写真を掲載したので参考までご覧になっていただきたい。

    数字 1234567890—
   本 屋 チョットノオモヨロウ
   木綿屋 イセマツサカチラシフネ
   芸者屋 ヨノナカワフタリヅレ
   茶 屋 ヲチサンワイマニクルヨ

諸商人通用符帳.jpg

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最終更新日  2017.01.06 08:17:06
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