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職場の違う部署にH氏という50代前半の男性がいる。彼とは同じプロジェクトで働いており、5年ぐらい前からの付き合いだ。H氏は背があまり高くなく、髪の毛も多少薄く、そして体型も貧弱だが、笑顔が素敵で、決して貧相な感じは与えない。私はプロジェクトの中で、H氏の指示を仰ぎながらやらなければいけないこともあるため他のおじさんたちよりは、H氏とは親しく話をする関係だ。今年の初めぐらいだったか、仕事の打合せをしているときに、「最近、キリコさん疲れてない?何かあった?」と聞いてきた。折りしも、失業中の夫と大喧嘩していたときだったので、つい、夫は倒産して一年経ってもまともに仕事をしようとしない、とか代わりに私が土日も派遣の仕事を入れたり、データ入力の仕事を請け負っているとかそんな愚痴をこぼしてしまった。すると、黙って話を聞いていたH氏は、やおら私の手に自分の手を重ね、「僕は話を聞いてあげることぐらいしかできないけれど、辛い時は愚痴っていいから」と言われた。ややや?これって誘われてるのか?と内心びびり、大学時代の友人にこのことを話すと、「そりゃー、キリコの生活のありえなさに本当に同情したんでしょ」と一笑され、それもそうかと思っていた。ところが、8月の終わり、やはり同じようなシチュエーションで、「今度は別の場所で会おう」「結婚していても好きになることは仕方ない」と言った台詞が飛び出してきたので、私は微妙な態度ではぐらかしていたが、打合せを終えて彼の部屋を出ようとしたときに、ハグされた。しばらく抱きしめられているうちに、下半身に固いモノがあたったのでこれはまずい、と思い、「慰めてくださってありがとうございました」とそそくさと部屋を出てきたのだった。それ以降、H氏から何かアプローチがあるのかと思っていたが、何もないまま2ヶ月が過ぎた。そして今日。H氏と昼間に打合せをしたとき、今のプロジェクトの問題点について私の感じていることを述べさせてもらい、仕事の話だけで終わった。そのあとにプロジェクトの会議があったのだが、H氏は私の気持ちを代弁するような形で、プロジェクトのリーダーに対してかなり強い態度で意見を述べてくれた。のらりくらりしていたリーダーのスタンスが浮き彫りにされたような会議だった。会議の後、私はH氏の携帯に会議の席で発言してくれたことのお礼をメールした。すると、すぐに「今どこですか?」と返事が来た。お、もしや飲みに行こうという誘いか?と思いつつも、もう帰りのバスに乗ってしまったところだったので「駅へ向かうバスの中です」と返事すると、「そうですか。ではまた」と返ってきた。なんとなく、H氏から今後誘われる予感がする。H氏を男として見ることができるか否か、と言えば、見ることはできる。H氏とセックスしたいか、と言えば、積極的にしたいわけではないが、どんなセックスをするのか興味がある、という感じ。しかし、こんな程度の好奇心でリスキーなことをするのもなんだし、しかも、つい昨日の日記に「縮小傾向に入る」と言ったばかりだ。そんなわけで、しばらくはH氏の出方を見ようと思っている。
2007.10.31
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X氏のお気に入りの遊びの一つに、通勤中の電車に乗っている私の携帯にエロメールを送りつける、というのがあるのは、以前この日記に書いたとおりだ。そんなX氏のもう一つのお気に入りの遊びに、私がカフェにいるのが分かったら、やっぱり携帯にメールを送りつけてきて、足を何センチぐらい開け、とか、ちょっとスカートをまくってみてくれ、とか遠隔操作をする、というのがある。まあ、これも電車と同じようなものだけど、カフェにいるときのほうがちょっと過激な指令がくる。何とかして、同じ時間を同じことを考えて過ごしたい、と思っているのだろう。もしこれが日本語だったら、多分引いてしまうのだろうが(「今、何色のパンティ履いてるの?」とか「毛は見える?」とか 「君の両足の間に顔を埋めたい」とかがメールで送られてくるのだ!)英語だとなぜか平気だから不思議なものだ。…いや、思い返してみれば、やっぱり最初は引いたのだけど、私も随分「教育」されてしまったのだろう。むしろ面白がって返事を書いてるのだから。しかし、そんなエロメールだけじゃなく、「もうすぐ寝るところ。今、ものすごくキリコが恋しい。キスしたい。 抱き合って眠りたい。愛している。君の残りの今日という日が素晴らしい日であるように」というような切ない系のメールも必ずくる。なんてまめな人なんだろうか。そして、なんと言葉を惜しみなく使う人なんだろう。X氏という人は。セックスのときも、X氏はほんとにあれこれ声に出す。「You are so beautiful」「Oh, god, you are amazing...」「You are too good...」などなど、それはそれは表情豊かにいろんな言葉をくれる。これに慣れてしまったから、先日のFくんとのエッチが物足りなかったのだ。多分。思い返してみれば、セックスのときにそんなに表情豊かに表現する人はほとんどいなかったように思う。これまでは、いくときも多少「う」とか「ぐ」とか声にならない声を出して、多少顔をしかめるだけの人が多かった。X氏と関係を持つまでは、それが普通だと思っていたけれど、今となっては、そんな無表情なセックスはもうだめかもしれない…。うーん。日本語であれこれ言われたらだめなのかなー。やってみないと分からないかも。とはいえ、ここ半年ぐらいの間に立て続けに関係を持ってしまい、ちょっと精神的に疲弊してしまったので、しばらくは縮小傾向に入ろうと思っている。「また会おう」とメールをしてきたFくんには、結局返事をしないまま。もうこのままほっておこうと決めた。返事をしないのが返事だ、と彼なら気付いてくれるだろう。さて。仕事に戻るとしよう。X氏のことをここであれこれ書くのは、私にとってある種息抜きなのだ。今夜は今やっている翻訳を仕上げるまでは寝ない予定。
2007.10.30
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X氏は12月の旅行が楽しみで仕方ないらしく、このホテルを予約していいか、部屋は一つでいいか、土曜日はあそこを見てここを見て、ショッピングモールでコーヒーを飲んで、夜はリバーサイドのレストランで食事をして、そのあと、僕の好きなジャズクラブに行くのはどう?というようなメールがじゃんじゃん来る。今日は仕事でちょっと落ち込み気味だったので、とてもそんな浮世離れしたことを考える余力はなく、返信できなかった。実は一週間ぐらいもの比較的長期間、ずっと同じ部屋に泊まる、というのに少し躊躇する気持ちもある。一人の時間がほしくなることが目に見えているからだ。しかしその一方で、一週間もの間一緒にいたら自分がどう思うのかを試してみたい気持ちもある。本当に気を遣わなくていい相手なら、一週間いても大丈夫だろうから。X氏がどうしてこんなにあけっぴろげで、いろんなことに躊躇しないのかが、やっぱり良く分からない。今日のメールの最後には「キリコへの愛が日々大きくなっていくのを感じる」などと書いたりするのだ。私の幻想を愛しているのでなければいいのだけれど…。どうしても彼が、都合のよいように私のイメージをつくりあげているように思えてならない。
2007.10.29
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先日、会社の友人から「金運を上げるには、玄関とトイレをちゃんと掃除しろ」とアドバイスを受けた。風水ではこの二箇所がとても大事な場所らしい。私はこれまで全然風水などに興味がなかったけれども、ここまで金運や仕事運がないのは、関係あるかもしれん、と思い、そのあと私なりに本屋で立ち読みしたり、ネットで調べた。その結果、私は「してはいけないこと」のオンパレードだったということが分かった。・トイレには本や雑誌をおいておいたり、・お風呂のお湯を翌日も使ったり、・洗面台にクリームとかいろんなものを置いたり、などなど、風水的によくないとされていることはほぼ例外なくちゃんと実行していたのだったwその結果、かどうかは分からないが、これまで金運も仕事運も悪かったのは間違いない。これ以上良くなる見込みもないのだから、因果関係があろうとなかろうと、とにかく玄関とトイレだけは最低綺麗にしようと(風水的に)決めたのだった。玄関だけは5日前から綺麗にしていたが、トイレがだめだった。昨日、トイレの雑誌なども全部始末して綺麗にしたので、実質的には昨日から新しい生活が始まったことになる。今日2日目。まだ何も変化はない。早く何かあっと驚くようなことが起こらないかな~。
2007.10.28
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ここ数日になって、X氏のメールのパターンが分かってきた。まず、朝仕事前にメールをくれる。このときこちらは夜中。次に、夕方、帰る前に私の携帯にエロメールをくれる。このときこちらは朝で、私は大抵通勤の電車の中だ。最後に、家に帰ってから、奥さんがいないときには何通か、もし奥さんがいるときには一通だけ、夜寝る前にくれる。そのとき、こちらは夕方で、私は仕事をそろそろ終えようかという時間。で、彼が夜寝る前にくれるメールは、純愛系が多い。特に奥さんが仕事でいなくて(奥さんは介護職なので夜中じゅう仕事でいないこともある)一人で一晩中過ごすときなどは、あれこれ考えるらしい。今日の夕方に来たメールはまさにそんな純愛系の内容で、「こんなふうに一日にあったことや今抱えている問題、考えたアイディアなど どんなことでもメールできる相手がいるというのは、何と素晴らしいことだろう! どうか、僕たちのこの関係を永遠に続けよう」とあった。foreverか…。私はこの言葉をみたときに、ちょっと憂鬱になってしまった。憂鬱になった原因を考えてみると、多分以下の二つだ。まず、foreverというどのぐらい先か分からない「幻想の未来」をあたかも経験するのが確実かのように思い込んで、今という「現実」の一瞬を充実させようというのに、ある種の矛盾を感じるのだ。充実した「現実」の今が積み重なって、結果としてforeverになるのなら分かるのだが、foreverを約束しないと今が充実しない、なんてことはあるのか?それに、もしそう思ったのだとしても、相手に強要することではない。自分の心の中でだけ思っていればいいのだ。これがずっと続けばいいな、と。次に、人間関係におけるforeverというのは絶対にありえず、たいていどちらかが死亡するか、認知症などを患って人格的な付き合いができなくなるかなどの理由で、関係が終了する。そして私たちの場合には、平均余命で考えるならばX氏のほうが先に死ぬ確率が高く、それはおよそ15年後ぐらいだろう。だとすれば、私たちにとってのforeverというのは、15年ということになる。…まるで「無期懲役」の服役期間のようだ。15年後というと、私は52歳。そしてX氏は79歳。このときまで、毎日こんなことがあった、あんなことがあった、君の×××を舐めまわしたい、僕の上で腰を動かしてくれ、なんてことをメールしあうのだろうか…。とても考えられない。15年後には、X氏は心筋梗塞か何かで倒れてベッドで生活することのほうが多い毎日かもしれない。私は3ヶ月に一度ぐらいハワイを訪れて、老人ホームに暮らすX氏を訪ねるのだ。そして、「2007年の夏は私たちにとって忘れられない素晴らしい夏だったね」と同じ話を何度も何度もすることになるんだろう。X氏はこういうことまで考えて、foreverという言葉を使ったのだろうか?いや、とてもそうは考えられない。永遠、という言葉の魔力を、私も認めないわけではない。しかし同時に、どうにもやりきれない重さと憂鬱さをも感じてしまうのだ。それを感じず、もしくはあえて感じようとせず、安易にforeverなんて言葉を使ってくるX氏の無防備さを可愛いと思う一方で少しいらだたしい思いも感じている。私はセックス抜きでX氏と付き合うことは、多分ない。てか、絶対ないと言ってよいだろう。もしX氏が不能になったら、私は多分徐々に離れていくと思う。ひどい女だとなじられてもいい。それが私にとっての愛人の必要条件なのだから。
2007.10.26
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時差の関係と、X氏は朝7時から仕事を始めるため、彼が朝一番に私の携帯にメールをくれると、こちらでは夜中の2時とか3時になる。私は大抵この時間、既に寝てしまっているのだが、夫はまだ起きて本を読んでいることが多い。それで、昨夜「なんで最近、夜中にメールが入るわけ?一体誰なんだ?」と問い詰められた。一瞬言葉に詰まったが、最近出産して夜中も授乳しなければいけない親友からだ、もしあなたがメールの着信のバイブレーション音で迷惑ならば、夜中にメールはしないように言う、というと「そんなことはしなくていいけど、単に一体こんな時間に誰からメールが入るのかと 不思議に思っただけだ」と憮然として言われた。夫はそんなに敏感な方ではない、と高をくくっていたが、さすがに夜中にしょっちゅうメールが入るのはおかしいよな。。。これからは気をつけなければいけない。X氏には、こちらが夜のときにメールをくれるときはPCの方にくれるようにお願いをした。夫にはやはりバレたくない。夫がもし私の不倫のことを知れば、必ず別れると言うだろう。彼はそういう裏切りを許す人ではない。そして彼はものすごく傷ついて、今でさえ非社交的なのに今後はさらに殻に閉じこもってしまうだろう。そんな事態は招きたくない。私は結局のところ、夫のことがとても大切で別れたくはないのだ。…それなのに、どうして私は全てを壊してしまうような行動をしてしまうのだろうか。どこかが病んでいるのかもしれない。
2007.10.26
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私とX氏はあるプロジェクトのパートナーだ。私はこのプロジェクトに関する専門分野だけしかこれまでX氏には見せていなかった。今回、海外の機関に転職するための応募書類を英語で書いていて、X氏との共同プロジェクトについても言及する関係で、彼にその書類を見せた。すると、ものすごく細かな文法チェックだけでなく、私がこれまでに手がけてきたプロジェクトについてもたくさんのコメントをくれた。X氏は、私が過去にやってきたことが非常に面白いと思ったらしく、その部分を強調して書き直したほうがいい、とアドバイスをくれた。こんなに丁寧にアドバイスをくれるとは思っていなかったので本当に感激した。彼のコメントを読んで改めて思ったのは、私たちは興味の対象もそのアプローチ方法もとても共有する部分が多いということだ。何か一つアイディアを言うと、そのアイディアの面白さを即座に理解してくれる。あなたは本当に素晴らしいパートナーだ、とお礼のメールを送ると、「だけど、僕の仕事面だけじゃなくて、体も忘れないでほしい。 your lover, getting harder by every munite」と返事がきた。私は彼のこういうところがとても好きだ。仕事面では、彼は本当に大きな仕事をたくさんしてきていて、もっと私に偉そうにアドバイスをしてもおかしくない立場だ。それなのに、私のような若輩のやってきたことにすら敬意を持って評価してくれ、そしてそんなアドバイスはたいしたことではないと言わんばかりに対等で個人的な関係のほうを強調する言葉をくれる。X氏は私との間には、上下関係をつくりたくないのだ。多分。12月に2週間弱、X氏と仕事でアジアに行く。彼は今からうきうきしているようで、「こんなところでご飯を食べて、こんなところに泊まって、云々」と、まるで仕事で行くことを忘れたかのようなメールをくれている。そういうメールに必ず書いてあるのが、これまでの君の人生や僕の人生を語り合って、お互いをもっとよく知りたい、たくさん話したい、という言葉だ。人が人を好きになるとき、たくさん話をするうちに自分の話をよく聞いてくれるから、とか、話が合うから、ということを感じて徐々に好きになるものなのだろうか。私とX氏の場合は、全く逆だ。まず、肉体的にお互いに惹かれてしまい、セックスを重ねるうちに、話をして、言葉で相手を理解し合いたいという欲求が出てきた。私たちはこれまであまり話をしてこなかったけれども、どんなことを話しても、お互いの価値観を理解して共有できると確信している。だから、話をするという作業は、そんな直感的な確信を確認する作業なのだと思う。そういえば、今朝、Fくんからメールがきた。Fくんと10年ぶりにセックスしたのは、もう一週間前になってしまったのだが、それ以降、どちらからも連絡をしていなかった。一年ぐらい連絡しなくてもいいか、とすら私は思っていたのだが、Fくんはそうではなかったらしく、「先日は久しぶりに会えて楽しかったです。 また会えますか?」と関係を続けることを希望するような文面だった。ちょっと驚いた。あの冷めたセックスでも、彼は満足だったんだろうか?私がFくんに対して特別な感情をもはや持ち得ないことを感じなかったのだろうか?彼に対しては、きょうだいに対するような情はまだ持っているから、傷つけたくない。だけど、男と女としての関係は、もう持てない。なんて返事をしたらよいのか考えあぐね、結局まだ返事を書いていない。
2007.10.25
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3日ぐらい前から、舌が痛い。まず、舌の裏側の、遊星からの物体のようにグロテスクな内臓壁のようになっている部分に、直径5mm程度のイボのような突起状の肉片が出来た。これがビラビラ動くたびに、舌の裏側が引きつれてものすごく痛い。食べるのも喋るのも痛い。それから、舌の右側面が痛い。歯にあたると、じんわり痛みが拡がる。舌癌だろうか…。考え始めたら、ものすごく心配になってきた。ネットでいろいろと調べてみると、いろんなものにあてはまるように思えて、不安はさらに募る。明日は午後から病院に行こう。私はこれまで散々なことばかりの人生だったけれども、幸い、健康だったから元気に、そして前向きにやってこれた。これがもしガンなんてことになったら、もうだめだ。入院費用はないし、入院してしまったら就職活動はできないし、このまま夜逃げするしかなくなってしまう。失踪するとしたら、どこに行くかな…。ベトナムで露天商をやるか、ハワイの日本食のレストランで働くか、NZでヒツジを追って暮らすか。…やっぱり都会じゃないと仕事が見つからなそうだ。NY、行った事ないけど、映画では散々見てきたから、親近感はある。うん、NYだな。ところで、昨夜、X氏に「私があなたに感じているaffectionは、あなたの中に溶けてしまいたい、もしくは一体化したいという細胞レベルの欲望と、同時に非常に精神的な共感を得たい、という相反する欲求の混じったものだ」みたいなメールを送った。「私が書いていることは、私の独り言だと思ってあんまり考えなくていいからね」とも書いておいたのだが、今日になってX氏から長いメールがきた。自分なりに、一生懸命言葉を探そうとしたが、なかなかうまく表現できない、ただ、自分をちゃんと理解してくれて、そしていろんな種類の物事を共有できる人と出会えたということは、自分にとって、本当に重要なことだ、thank you, thank you, thank you.確かに私たちはここまで深い関係になってから、まだ2ヶ月ぐらいだけれど、なぜか私は彼のことはとてもよく理解できると感じている。ある出来事に対して彼がどんなふうに感じるか、というのが言葉にしなくてもとてもよく分かる(と思っている)。こういうのは幻想かもしれないけれど、なぜか私はとても確信を持っているのだ。私とX氏は、とても深い部分で何かを共有している、と。今、X氏は私といろんなことを話したがっている。通常は、いろいろと話した後に好きになったりするのかもしれないが、私たちの場合は、完全に順序が逆だ。どんなことを話しても、お互いが理解できると信じているから、話すということは、まるで直感で分かっていたことを確認するための作業のようだ。12月、私たちは2週間ほど、仕事で東南アジアに行くことにしている。彼は今から「同じ部屋でいいか?」とか「あそこのレストランに行こう」とかまるで初めて旅行に行く高校生のカップルのようにうきうきしているようだ。しかし私は、朝から晩までずーっと一緒にいるのは、ちょっと気後れがしている。そこまで長い時間を一緒に過ごしたことがないから、大丈夫か心配だ。どんなに仲の良い友人でも、一週間も一緒にいると気疲れするのに、それこそ毎晩セックスするような関係だったら、どれだけ疲れることになるんだか。
2007.10.24
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Fくんとの冷たいセックスの後、私はX氏への慕情を募らせ、X氏とのやりとりを以前よりもずっと大切にしている。今日も朝、通勤の電車の中から、「今、仕事に行くために電車に乗っている。あなたもよい一日を!」みたいな普通の挨拶を携帯からメールで送った。すると、しばらくして携帯に返事がきた。「I am now, for some reason, so hot for you」から始まるそのメールは、スクロールしてもスクロールしてもひたすらにエロいことばかり。最初は、(X氏は一体どうしちゃったんだろう???)と思ったが、読み進めていくうちに、私もえらくエロい気分に浸ってしまい、結局、そのエロメールを心から楽しんだ。それで私も負けじとhotなメールを返したら、すぐに返事が返ってきて今、僕の下半身はテントを張っている、意味は分かるよね?もし君が今、僕のcockに触ったら、すぐにexplodeしてしまうだろう、という、10代かと思うようなことが書いてあった。…彼は本当に64歳なんだろうか?もしくは、彼はセックス中毒か何かなんだろうか???まあ、そうだとしても私はとてもこういうやりとりを楽しんでいるので問題はないのだけれど。そんなことを考えながら、通勤電車の一時間を過ごし、仕事場に行った。一つ打合せを終え、すっかり仕事モードになって自分の部屋に戻ろうとしたとき、X氏からメールが入った。今度はさきほどとはうってかわって、温かな純愛モードのメールだった。彼は私が欲しいと思うときに、欲しい言葉を実にタイミングよくくれる。しかも、その表現の多彩さには驚くばかりだ。私があまり英語の表現に慣れていないせいもあるのかもしれないけれど、彼の言い回しは、とても私にはしっくりくる。ここ数日、彼はメールの最後には「your hot and hard lover」だとか、「your crazy YOUNG lover」だとか、そんなことを書いてくる。自分のことをloverと称するのに、全く抵抗がないようだ。一方、私もメールの最後に「loving you」と書いたりしているのだが、ふと、私が感じているloveと、X氏が感じているloveはどこが同じでどこが違うんだろうか、などと、また面倒なことを考え始めてしまった。しかも、私はまたX氏へのメールに「私が感じている愛とあなたが私に感じている愛とは同じ種類のものなんだろうかと考えている」なんて書いてしまった。違う人間なんだから同じなんてことはないのは、よく分かっているし、同じである必要もないのだけれど(相手が自分のことをこんなふうに愛しているだろう、と考えるのは、結局は幻想なのだから)、こういう七面倒くさい質問に対して、X氏はどう答えるんだろう、ということに興味がいってしまって、つい書いてしまうのだ。私にとっての愛とは、責任であり、完全に与えるものだと考えている。だから、自分の時間や労力を犠牲にしても相手のためや相手と自分との生活を維持するために行うことは、犠牲ではなく、むしろ喜びだ。この意味での愛は、私は夫に対してのみ持っている。他の誰に対しても、ここまでの愛は持ったことがないし、多分これからも持てないと思う。X氏に対する慕情は、愛というよりもむしろ一体化・同化したいという欲求に近い。常に一体化したいというわけではなく、ある時期、ある瞬間だけでいいから、自分が望むときには、皮膚という物理的にお互いの肉体を隔てている壁を超えるまでに彼と一つになりたい。皮膚一枚すら邪魔なほどだ。そして音楽や本など、外部からの刺激に対しても同じような感覚を共有したい。ここまでの一体化への欲求は、夫と付き合い始めの頃ですら、持ったことはなかった。夫とまだセックスをしていた頃に私が感じていたのは、一体化というよりはむしろ、与え、与えられる悦び、だったような気がする。この感覚の基礎にあるのは、主体/客体の意識だ。これに対して、X氏との場合には、完全にX氏と自分の感覚をシンクロさせてどろどろに溶けてしまいたい、と思うのだ。…これは、X氏とはコンドームを使わないからなんだろうか?体液が交じり合って、私の体の一部は既にX氏の細胞が入り込んだ?!なんてそんなことがあるんだろうか。とにかく、X氏のことを考えると、あまりにも細胞レベルのような気がして我ながら不思議なのだ。これを愛とは呼べない。だけれど、愛よりもずっと強い欲求かもしれない。
2007.10.23
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いろんなものの締切がいっぺんにやってくる。前々から分かっていたのに、だらだらやっていたら、次々と予想しなかったものまで、やってきてしまった。ものすごく苦しい。今回は乗り切れないかも…。ストレスのせいか、口内炎がたくさんできた。ああ。参った。X氏に「自分のためだけに時間が使えないのがストレスでちょっとフラストレーションが溜まっている」とメールで愚痴ったら、「あんまり小さなことに気持ちをとらわれすぎるな。 今やっていることは、必ず将来自分のためになるから」と返事がきた。そしてさっきは、「キリコと一緒にいつか眠りたい。抱き合って。時にはちゃんと眠って、そして時にはそうじゃなく」というメールがきた。こんな他愛のないやりとりに、私はいっとき安らぎを覚える。…かといって、夫との生活がいつも緊迫した雰囲気なのではない。むしろ以前と変わらず仲は良い。私の中では完全に夫に対する愛情と、X氏に対する慕情は分離していて、お互いに影響を及ぼさない。位相が違うらしい。
2007.10.22
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昨夜から「愛しているということと、つながりたいという欲求は不可分なのか否か」という疑問にとりつかれている。愛していても、つながりたくない場合もあるだろう。つながりたいけど、愛していないということもあるかもしれない。とりあえず、今の私はX氏とつながりたい。精神的にも肉体的にも。だけど彼を愛している、と言い切れるかどうかはちょっと分からない。それで、X氏にもそんなことを書いてメールした。あなたはどう思う?こんな10代みたいな青臭いこと書いて申し訳ないけど、と書き添えて。するとX氏は「こういう内面的な考えをちゃんと書いて他人に対して投げかけてくれるのはとても素晴らしい能力だと思う。僕はこういうメールを受ける立場になれて光栄だ」という丁寧な書き出しで始まるメールをくれた。お、彼はどういう論理でくるんだろう?とわくわくしながら読んだが、「Yes, we both have a feeling of wanting to be connected」となり、結局、またしても彼は「僕たちはこの関係を深めて広げるためにどんな分野で共有できるのかを探していこう」というような話に持っていってしまい、肝心の「愛とつながりは不可分か否か」というテーマについては論じてくれなかった…。自分たちの関係に結び付けちゃうんじゃなくて、もうちょい客観的な話をしたかったのだけど、それだと味気なくなるからダメなのか?私が投げかけた質問に、微妙にずれた返答をわざとしてくるX氏は、どうやれば恋の炎が燃え続けるかを、よく分かっているのだろう。実際、彼の返事を読んでとても温かくて嬉しい気持ちになったのだから、私も勝手なものだ。こちらからは理屈っぽくて嫌なメールを出してるというのに。そして夕方、またX氏からメールがきた。キリコからメールがくるかと思って待っているのだけれど、メールがこないところをみると、忙しいんだろうね。こんなに素晴らしい関係になれるなんて思ってもいなかった。君のことをずっと考えている。愛している。普通、こんなことを言われたら、ぜったいにうざいと思うのだが、X氏の場合には全然うざくない。英語だから、というのもあると思うのだけど、それも含めて、X氏と私は本当に相性がよいのだろう。私は今、X氏に会いたくて仕方がない。一方、先日10年ぶりにセックスしたFくんからはメールもこず、そして私からもメールも電話もしていないため、まるであの情事は、夢だったかのように思えてきた。多分このまま何も連絡をとらずに一年ぐらいが経って、それでまた「久しぶり、そろそろ飲まない?」となるんだろう。これもこれで相性がいい、というべきか。
2007.10.21
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今日は土曜日だったけれども午前中に仕事があり、その行き帰りに、昨日購入したキース・ジャレットの「ケルン・コンサート」を聴いた。クラシックとジャズが微妙なバランスで交じり合ったジャレットのピアノは、彼の湧き上がる創造力の赴くままに流れており、ときには彼は歌いながら弾いていた。時折、退屈なフレーズが続くときもあるのだが、思わぬときに美しいメロディーとハーモニーが現れ、非常に面白いアルバムだった。それで、仕事に行く途中の電車の中でX氏に感想をメールで送った。するとすぐに返事が返ってきた。昨日は一人になれる時間がなくてメールできなかったけれども、特に何か問題が起こったわけではないから心配しないで、という言葉の後、キリコもこれを気に入ってくれて嬉しい、これが好きなら、Brad Mehldauをお薦めする、と言っていた。それですぐに、Bradなんとかも是非聴いてみたい、と返事すると、「ねえ、こんなふうにリアルタイムにやりとりできるなんて楽しいね。 オフィスや家にいるときよりも、君が電車にいるときのほうが、 ずっと密にやりとりできていいかもしれない。 キリコは電車に乗っているときのほうが、性的に興奮する?」と、またエロモードが入ってきた。それで、「電車にいるほうが興奮するということはないけれども、 多分一般的にみたら、私は普通の30代の女性だと思うけれども、 そういう女が電車のなかであれこれエロいことを考えて、 下半身を潤していると考えると、ちょっと興奮する」みたいなことを書いて返事をしたら、「僕のために制御不能なぐらい濡れてくれ。それでそれについて書いて送って」とレポート作成の指示が出た。そんなこんなで、どうでもいいことをやりとりしながら電車に乗っている一時間が過ぎてしまった。今日メールでやりとりした内容なんて、ほんとに馬鹿みたいだ。書いても書かなくてもいいようなことばかり。だけれども、やりとりをすることで、「つながっている」感覚は増幅される。単に私たちは、どんなに離れた場所であっても、この瞬間、お互いのことを考えている、ということを確認したいためだけにこんなやりとりをしているのだ。X氏はメールの最後には、必ず「Please, please think of me」と書いてくる。当初は、僕のことを考えてくれなんて言われても、あなたの何をどう考えればいいの?と思っていたけれども、彼にとっては何でもいいのだ。単に自分が相手のことを考えているときに、相手も自分のことを考えている、と思えれば物理的につながっていなくても、意識がつながっている、という幻想を持てるから。考える、という行為は、限りなく個人的な行為だと思っていたけれど、X氏とやりとりを始めてから「相手のために」考える、ということを初めて経験し、考えている間は、私自身も彼とつながっているかのように思えてきた。面白いものだ。
2007.10.20
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朝10時という、およそ情事にはふさわしくない時間にFくんと会い、そのまま昼過ぎまで一緒にホテルで過ごした。私は低血圧で、たいてい午前中は不機嫌なせいもあり、ホテルに入っても、まだ気乗りがしなかった。それでも、一度やる、と決めたのだから、とりあえずやろうと思い、彼のキスを受け、服を脱がされるままにまかせた。10年ぶりのFくんとのセックスは、意外なことだらけだった。私はほとんど彼とのセックスを覚えていなかったのだ。彼のキスも癖も、モノすらも。私が思っていたよりも、Fくんの手はずっと華奢で、そしてもっと太くて長いと思っていたFくんのモノは思ったよりも標準的で、そして私が思っていたよりも、彼はずっとテクニシャンだった。まあ、これに関してはこの10年間に研磨したのかもしれないけれど。ものすごく客観的でしかも冷静だった私に比べ、Fくんはかなり興奮していたようで、挿入するとすぐにいってしまった。続けざまに2回目に突入したが、このときには、私も随分リラックスしてきて、あれこれ注文をつけた。それに対してFくんは「注文の多い料理店だな」といって笑った。そういえば、10年前も同じ台詞でよく笑い合ったのをふいに思い出し、二人で笑いながら腰を動かし続けていた。一つ思い出すと次々に思い出すのか、私たち二人の間でよく言っていた冗談や独特の言い回しを言い合っては、笑った。2回目も彼はあっという間に果ててしまい、しばらく話した後、なんと3回目に突入した。しかしこれもあっという間に彼のほうが果て、結果として私は絶頂を迎えることなく終わってしまった。どうやら、彼にとって私の体は相性がいいらしい。しかし、私にとってはもう彼ではだめみたいだ。セックス自体は普通によかったし、全然緊張する間柄でもないものだから話も面白かった。しかし、何か空虚な気持ちが湧き上がり、セックスが単なる物理的なセックスでしかなかった。何よりも、キスをする気が起きない、というのがその証左だろう。私はFくんとセックスしながら、夫ではなくX氏のことを思い出していた。X氏が恋しい、X氏とキスがしたい、X氏に抱きしめられたいと強く思ったのだ。Fくんとは1時過ぎに別れた。別れ際、「メールするね」とか「次はいつにする?」とかの言葉も全くないまま、あっさり「じゃあまたね」と言い合って別れた。彼にとっても私との久しぶりのセックスは期待はずれだったのではないかと思う。私のほうに気持ちが全くないのに気付いたはずだから。今回のセックスで、彼の中に残っていた私への思いが消えればいい。その後、仕事の打合せに出かけた。通常、この時間には必ずX氏からメールが入るのだが、今日はまだ一通もない。彼のことが殊更に恋しいと思っているときには、彼からの連絡がないのだ。それで私は「I am missing you so much right now」とメールを送った。しかし返事は全く来なかった。丸一日、メールが全く来ないなんて、彼が出張しているとき以外では今までに例がない。何かあったのではないかと心配だ。X氏への恋しさが募っていた私は、仕事の帰り道にCDショップへ行き、彼が強く薦めていた、キース・ジャレットの「ケルン・コンサート」を買った。明日は仕事の行き帰りにこれを聴こう。====================私は昨夜の段階では、Fくんにはまったらどうしよう、と考えるほどだったのに、どうして全く逆に冷めてしまったんだろうと考えている。彼は私のことをまだ好きだと言っていたが、セックスのときに、そういった温かい思いはほとんど感じなかった。むしろ、昔自分を振った女を征服しようとするかのような雰囲気を感じたのだ。飲みに行ったときもそうだったけれど、彼はほとんど私に質問をしない。私自体にはあまり興味がないようなのだ。多分彼は自分に興味を持ってくれる人に興味があるだけなんだと思う。寂しい部分を補ってくれる人がほしいだけなんだろう。口ではなんといおうと。一方、X氏とのセックスでは、私はものすごい幸せを感じる。何度体を重ねても、いや、むしろ回数を重ねるごとに、彼の愛情を感じる。その愛情は束縛するようなものではなくて、お互いの持っている世界を共有して、自分の世界を広げようというようなとてもポジティブなものだ。そして彼のセックスのやり方に、そういうポジティブさが現れている。奪おうというよりも、与えようという余裕がある。彼はメールで再三にわたって「僕が君の人生を豊かにできることがあるなら、何でもしたい。 少しでもそういう役割を演じたい」と言ってくれているのだが、なんていうか、無償の愛を感じる。それだけではなくて、X氏はとても好奇心が強い人なので、私がどんなときにどんなふうに感じるのかをとても知りたがっているようだ。私が何気なく言った一言をつかまえて、どういうことかと聞きなおしてくれる。そうすることで私は自分が何を考えていたのかを再度考えることができる。Fくんとのセックスは、結局のところ、自分が思っていたよりもずっと私はX氏のことを好きになっているのだ、ということを浮かび上がらせただけだった…。
2007.10.19
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今日、元彼Fくんと飲んだ。19時半に待ち合わせ、彼のお薦めの和食の店に行った。およそ10ヶ月ぶりに会ったが、ますます貫禄が出ていた。彼と私は10年ほど前まで同じ会社に勤めていたが、私が辞めた後、彼も業界No.1の会社に転職し、その後は順調に出世しているようで、そういういい意味での闘争心やエネルギッシュさ、男としての自信みたいなものが滲み出ていた。ひととおり近況報告などをし、それより踏み込んで仕事の話などをしているうちに、彼のお酒のピッチが速くなってきた。ふと気付くと10時半ぐらいになっていた。突然Fくんが「この後どうする?行く?」と私に訊いてきた。彼に誘われるのは、多分これで3度目か4度目ぐらいだ。私:「Fくん、これまでに何度か誘ってくれたよね」F:「そうだった?俺は2度断られたら、もうしつこくはしないけどな」私:「3年ぐらい前に誘ってくれたとき、まだ私でも誘われるんだと思って 嬉しかったのは嬉しかったんだけどさ、なんで?」すると、彼はすごく真面目な顔になって「…まだ好きな気持ちが残っているから、かな」と言った。こういう答えが返ってくるとは思わなかった。もっとドライな人だと思ってたし、プライドが高い人だからこういうことを言うとは本当に思っていなかった。しかも、ものすごく不覚なことに、私はぐっときてしまったのだ。嫌いになって別れたわけではなかったから。ちょうど10年前、そろそろ結婚しようかという話が出ていたときに、彼が求める家庭像に、私はどうしても納得がいかず、自分は彼が望むような妻にはなれないと思い、私から別れを切り出したのだ。直接会ったら別れられないと思い、電話で話したのだけれど、自分から言い出したにも関わらず、泣いて言葉にならなかった。だけど、そのときFくんは「霧子がそう言うということは決心したってことだろ?分かった」と言って電話を切った。しかし、その10分後ぐらいにFくんから電話がかかってきて「やっぱり別れたくない」と言ってきた。そのとき私はやはり感情レベルでは別れたくないと思っていたけれど、理性は別れるべきだという結論を出していたために、「お願い、もう無理だから」と言って電話を切ったのだ。彼としては、どうして私がいきなり別れようと言ったのか全然分からなかっただろう。そんなことを思い出し、私は彼に対して不誠実だったなと思った。それで、「どうして私が別れたか、聞きたい?」と聞くと「聞きたい」というので上記のようなことを話した。彼は眼鏡を外して、時々目をこすりながら黙って聞いていた。私:「Fくんにとっては関係がちゃんと終わってなかった、っていう感じなんだよね?」F:「それもあるけど、むしろ復活させたい」私:「でも家庭は壊したくないでしょ?私も壊す気はない」F:「どうなるかは分からないけれど、自分がどう思うようになるかもみてみたい」私:「今後、どういう関係を考えてるの?」F:「都合が合うときに会って、ストレスを発散するというか」私:「今でもこうして会って楽しく話してるじゃん。これだけじゃだめってこと?」F:「体の関係があって初めて腹の底から話せることもある」そうだったのか…。きいてみると、この10年間、ずっと心の奥底で好きだという気持ちがあり、だから私に連絡を取ってきたということだった。今までに何度も誘っていたのも、体だけが目的ではなかったようだった。(体だけの関係だったら、困ってない、と言い切った)私が考え込んでしまったのを見て、「あと1時間あるから行こう」と言ってきた。私:「1時間なんて慌しいのはいやだ」F:「じゃあ明日会おう」私:「もうちょっと考えたい」F:「いやなら関係をやめればいいだけだ。俺はもう十分考えた」私:「…分かった」私の中にも、どこかに罪悪感だけじゃなくてFくんに惹かれる部分はあるのだ。だけど、ここでセックスしてしまったら、どうなるのかが全く見えない。また、いきなり関係を一方的に終わらせてしまったとすると、二度にわたって彼を傷つけることになってしまう。私は一度も彼に聞いたことがなかったことを聞いてみることにした。私のどこが好きだったのか、と。すると、「素直なところ」という答えがすぐに返ってきた。これもものすごく意外な答えだった。私の夫と同じ答えだったのだ。なぜだかとても泣きたくなった。明日、会う。セックスする、という目的で。私はまた彼にはまってしまうのだろうか。それともX氏との間のように、ある種の割り切った感覚を持つのだろうか。Fくんとの情事を目前にして、夫に対してものすごい罪悪感を感じている。J氏のときもX氏のときも全く感じたことがなかったのに。
2007.10.18
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X氏のお気に入りの遊びの一つに、私が通勤中に携帯にエロメールを送る、というのがある。彼は私の行動パターンを大体把握しているので、私が電車に乗っているだろう時間を見計らって、「今、何を着ているの?ちょっと足を開いてみてごらん」みたいなことを送ってくる。最近は仕事のストレスのせいか、こういうメールはなかったのだけど、少し余裕が出てきたのか、もしくは今日の仕事が一段落したのか、今朝またそんなメールがきた。そういうメールには適度にエロモードで返すのだが、今日はちょっと時間があったらしく、5往復ぐらいそんなメールのやりとりで私の電車の一時間が終わってしまった。彼は、こういうsexual fantasyをやりとりすることで、辛い日常から逃避しているんだろう。そしてそれは、私についても同じことがいえるのかもしれない。私たち二人にとってセックスというのは、日常から逃避する手段であり、お互いをつなぐ絆だ。しかし、いずれこうしたやりとりにも飽きるときがくるのだろう。そのとき、私たちに何か別のものが残るのかどうかは分からない。別のものにしたいのかどうかも分からない。ところで、今夜は元彼Fくんとの食事だ。彼も一時期は誘いをかけてきたのだが、今更そういう関係になる気もせず、断って以来、話だけを楽しんでいる。Fくんとの関係が始まった当初は、体だけの関係で終わるのかと思っていたが、思ったよりも話が合い、想定していたよりも長い関係になった。そして恋愛関係が終わった後も、友情だけが続いている。珍しいパターンだ。私たちはお互いの距離感がとても似ているから、うまくいっているのだろう。
2007.10.18
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数日前から、X氏のメールに熱心さがなくなった。つまり、以前ほど"hot"で能天気に私たちの関係を賛美する言葉がなくなってきたのだ。今、彼はめちゃめちゃに忙しくて、仕事のストレスがあるせいもあるけれど、昨日今日と続けてスカイプで話をして、関係が安定してきたからだろうと私はにらんでいる。こちらの気持ちが彼に向いているのが分かれば、彼は少し逃げる。そして私の気持ちが彼から離れれば、彼は必死になって追ってくる。こういう関係は、微妙なバランスの上に成り立っているようだ。一方、私には男の友達がほとんどいないけれども、ほとんど唯一と言ってよい男友達に、夫の前に付き合っていたFくんという人がいる。Fくんとは同い年で、かつて同じ会社に勤めていた。23~27歳のほぼ4年間を一緒に過ごし、結婚する直前までいったのだけれど、どうしても結婚に踏み切れずに、私から別れを切り出した。するとその半年後、彼からいきなり宅急便が届いた。中身をみると、二人の思い出のアルバム3冊と手紙が入っていた。その手紙には、「今度結婚することになりました。相手の女性はとても嫉妬深いので、 このアルバムはそちらで保管しておいてください」保管もくそもあるか、と思い、速攻で全て捨てた。その1年後ぐらいには私も今の夫と結婚し、もう二度とFくんとは会わないと思っていた。ところがそれから3年ぐらい経ったとき、突然メールがきた。ネットで検索したら私の公式なHPにぶちあたったというのだ。それでその後は一年に一度ぐらい会う関係が続いている。会えば必ず話は盛り上がる。結婚には向かなかったかもしれないが、友達としては相性がとてもよい。そのFくんと明後日に会うことになった。前々から会おうと言っていたがお互いのスケジュールが合わずに、延び延びになっていたのだ。Fくんと前回会ったのは…たしか、昨年のクリスマスあたりの時期だったと思う。仕事の合間に赤坂でちょこっとお茶だけ飲んだ。このときは、私の夫の倒産の話や、彼の不倫話などをしてたのだけれど、かつてFくんと付き合っていたときの私が「ドライだった」と半分非難された。このときも多分私は「そうかな~」と適当に聞き流してしまったので、そういう態度がドライだと思われるんだろうな、と今にして反省しているのだが、明後日会ったときには、どこがドライだったのか聞いてみよう。私に言わせれば、Fくんのほうがずっとドライだ。そうでなければ、二人の子供がまだ小さいのに次々不倫相手をとっかえひっかえするなんて考えられない。しかも奥さんのことを「存在が『無』だね」と言い切ってしまう。「奥さんのこと、愛してないの?」と聞くと「愛してないね。キリコは旦那のこと愛してるの?」と逆に聞かれ、「そりゃ愛してるよ。家族だもの」と言ったら驚かれた。驚くことか?それを聞いたら、Fくんとは結婚しなくて正解だった、と思ったのだけれど、夫のことを愛していても不倫をしている私は、結局Fくんとは同じ穴のムジナということか…。
2007.10.16
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家で仕事をしていたのだが、X氏からメールがきた。「今夜はずっと一人で家にいる。もし時間があったらメールくれ」私もちょうど家で一人だったので、X氏と一時間ばかりスカイプで話をした。家にあった彼のマイクはあまり性能がよくなかったみたいで、たまに声が割れたけれども、話ができてよかった。しかし相変わらず30分ぐらい話したところでテレフォンセックスになったのだけど、彼が盛り上がってきたところで、彼の後ろで飼っている犬がぎゃんぎゃん鳴いていたのには笑った。泣き喚く犬たちをものともせずに、果てたX氏はすごい…(苦笑)。一方、私はやっぱり無理で、それをやっているときになぜか両目の周囲の筋肉や(なぜか)左手がしびれてきたうえに、痙攣までしてしまって、そっちが気になって仕方なかった。テレフォンセックスを終えたら、目の周囲の筋肉の痙攣が急に止んだんだけど、一体これはなんだったんだろう…?さて。仕事に戻ろう。
2007.10.15
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昨夜からいきなり風邪をひいた。喉が痛くて気持ち悪くて微熱がある、という典型的な風邪だ。明日は昇進のための大事な面接があるのに、その準備もちゃんと終わってないため、今日はあらゆる仕事をキャンセルして今、家でのんびり準備をしている。昨夜、X氏からメールがきた。メールの最後には「自分がこんな気持ちになるなんて思わなかったけれど、 キリコのことを愛している」というようなことが書いてあった。こう言われればもちろん嬉しいのだけれど、彼の言う「愛」とは一体どのようなものなのかがいまいちよく掴めない。今日は、私が以前好きだとX氏に伝えたことのある、フォーレのパヴァーヌを聴いた、というメールがX氏からきた。そのメールでは、パヴァーヌが一体どういう形式の音楽のことを言うのかに興味を持って調べたところ、云々かんぬんで、もっと調べてみたら、いろんなバージョンのものがあったので、いくつかMP3で送るから聞き比べてみて欲しい、キリコはどのバージョンのものが好きなのか?といった内容だった。ちょっとでも興味を持つと、めちゃめちゃに調べるタイプらしい。自分が紹介したものに興味を持ってくれて、そしてさらにフィードバックしてくれるというのは嬉しいことだ。X氏とのこうしたやりとりで、私は随分救われている。つい先日までは、連日何通もX氏からメールがくることを嬉しいというよりもむしろ面倒だなあ、なんて思ってたけど、数日前から、心待ちにするようになった。X氏のものすごくオープンな、そして全面的な、無防備とすら言ってもいいほどの愛情表現が私のささくれだった気持ちを癒してくれているようだ。
2007.10.09
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今日は夫が仕事で私が休み、という珍しい一日。夫をベッドから見送り、10時ごろにのっそり起きてPCをチェックすると、ちょうどX氏からメールが来た。ホノルルはまだ午後3時ぐらいのはず。うまくいけばスカイプで話せるかもと思い、すぐに返信すると、X氏からも「I am ready」と即座に返事が来た。今、X氏は同期だけれども上司である職場の男性と非常に険悪な関係にあって、ちょっと問題が浮上しているらしい。その話をこれまでもメールでちょこちょことは書いてきていたが、隔靴掻痒というか、なんのことなのか私にはよく分からなかった。そこで今回スカイプで話をし、大体のことが分かった。どうやら相手の男性Bは、過去35年にわたって昇進などの際にX氏とは対立してきていて、結果としてBがボスになっているわけだけど、BにとってX氏は目の上のたんこぶで、なんとかして排除したいらしい。それで、X氏が海外での仕事をするのを阻止しようとしたり何かといちゃもんをつけて解雇しようとしたりしているらしいのだ。「キリコは僕を励ましてくれれば、それでいい」「もし私が今度Bにあったら…」「僕のために彼を殺してくれればいい(笑)」「私はニンジャの国の人間だからね、まかせといて」と、ほんと60代かと思うような会話を1時間ほどもして、電話を切った。電話を切る前には「I love you」「I love you too」と言い合って。なんか嘘っぽいアメリカのドラマみたいだと私は思いながら。話をしていると、彼の声がとても心地よいと感じた。X氏と接しているときには、私は全然緊張はしない。むしろとてもリラックスして解放される感じだ。彼は私を受け入れてくれているというのがよく分かるし、私も彼を好ましく受け入れている。電話で話している終盤ぐらいのとき、X氏が「よく僕たちはお互いを見つけたよね」と言っていた。だから、私もまさにそのことを最近はよく考えていたんだ、と答え、どうやって私を見つけたの?とX氏に聞くと全然分からないけど、単にこういう(セックスの)関係になりたくてなってみたら、そうだった、というようなことを言っていた。全然科学的じゃない。私たちは二人とも、ものすごく科学信奉者であるはずなのに自分たちのこととなれば、一切論理的ではない。
2007.10.06
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アジアでの仕事を終え、今はハワイに戻っているX氏とは毎日2~3通のメールのやりとりをしている。最近は半分は仕事の内容だ。つい数日前まで、ほんとに忙しくてX氏とのことがどうでもよくなっていたが、気分のままに態度を変えては相手に失礼だと思い、反省した。それで、仕事の話の合間に、ちょっとエロいことを書いてみたり、あなたのことをいつも考えている、というような可愛いことを書いている。そんななか、X氏からさっきメールがきた。「今こちらは午前1時40分だけど、全然眠れない。 仕事でちょっと問題があって、いつかキリコに話そうと思うけど、 とにかく今は寝なきゃ」と何かあった様子。その後の文章が、なんかちょっと気になったのだ。「君は今どう?ハッピーか? 僕の人生は君のおかげで、本当に楽しくて素晴らしいものになった。 これからもたくさん楽しいことがあるんだろう。 君は素晴らしい人生を送るのにふさわしい。 僕がその一端をになえるなら、君のためになんでもする」翻訳するとなんか変な文章だけど、こんな感じ。なんかものすごい辛いことが起こったんだろうか?心配してすぐにメールを送ったけど、もう返事がない。眠ることができたのかな。64歳でも、心配事があれば眠れないし、恋をすれば幸せな気持ちになる。私はX氏からものすごくまっすぐな感情をぶつけられちょっとぐっときた…。もう冷たくしないようにしよう。X氏はいつも私を励ましてくれるではないか。
2007.10.03
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