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はやくねてよ (えほん・ハートランド)あきやまただし 作・絵 「こんやはなんだかねむれない」 こうたろうくんは眠気を誘うために まずぶたを数え、お母さんを数え、怪獣を数え、 頭の中のぶたとお母さんと怪獣の多さにあきれて寝ちゃう話。この本は1年生には鉄板です。お約束の反復があって、「次は何を数えるんだろう」って思うわけですが、 おかあさんが 99にん、 おかあさんが 100にん、 おかあさんが 101にん……。お母さんが何十人もいるだけで、どうしてこんなにおかしいのか。そして、次に数える怪獣が予想の斜め上を行くへんてこ怪獣です。このへんてこ怪獣が何十ぴきもガチャガチャと積み上がる様ったらない。ページをめくるたびに教室は大ウケの大爆笑。絵柄も派手で遠くから見やすいし、大人数の読み聞かせ向きです。短めの話なので、余裕があれば子供たちと話します。導入部はこんな感じ。「夜、なかなか眠れないときってある~? そういうとき、どうする?」1年生だと、いろんな意見がポンポン飛び出します。「この本のこうたろう君は、いろんなものを数えることにしました。さて、何を数えるだろうねえ」ページをめくる途中、子供たちが笑っていたら、笑いが収まるまでちょっと待ってあげます。読み手のほうは慌てて読む必要がないし、子供たちの楽しげな雰囲気に助けられるので、大変読みやすい本です。演技力は、ちょっとだけ必要かな。(笑)
2011年04月12日
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『くまの子ウーフ』『くまの子ウーフ』は世の中の価値観は画一的ではないことを、子供の目線で見詰めた作品である。【送料無料】くまの子ウーフ改訂新版価格:1,050円(税込、送料別)章一つが10分程度で、一つ一つ話が完結しているので読み聞かせには手頃だ。「ウーフは、おしっこでできているか?」の章は秀逸である。ものの原料というものに疑問を持ったウーフは、「パンは小麦粉ででできている」「いすは木でできている」ということを教えてもらう。毎日卵を産むめんどりのおなかには100個以上の卵が入っている。めんどりはきっと卵でできているのだと考えたウーフは、そのことをきつねのツネタに言うと「ならば、毎日おしっこをするウーフはおしっこでできている」 と、いじわるを言われてしまう。自分がおしっこでできていることに納得がいかないウーフは、しかしツネタにうまい反論ができず、転んで泣いてしまう。血も、涙も、おしっこも出す自分。自分はいったい何でできているのか。そしてウーフが出した結論とは……。***自分とはいったい誰なのか、という哲学のある話だが、変に小難しくはない。めんどりのおなかに卵が詰まっている挿絵には笑ってしまうし、突拍子もないウーフの発想やかわいらしい会話文は、子供たちをお話の世界へ無理なく引き込む。3年生に読んだら、ウーフの新鮮な驚きの声に、子供たちからは笑いが起こった。先生からは、「こういうほのぼのした話が教科書にないので、とてもよかった」と言われた。ほのぼのしているなんてちっとも思っていないのだが、確かに表面的にはほのぼの系。そして、なるほど今の教科書にはこういうほのぼの系は少ないのかもしれない。***最終章の「くま一ぴきぶんはねずみ百ぴきぶんか」は干ばつの話だ。干ばつに乗じて金儲けをするもの、分け隔てなく水を分け合うもの、「体が大きい熊は水を飲みすぎる」と非難するもの。小学中学年向けの平易な文で、これほどまでに人の姿を書き込んでいることに驚嘆する。作者は読者を決して子供扱いしていない。とはいえ、読み聞かせではその思想が強すぎる感があり、今までこの章を読んだことがない。今年度、震災が起こった年に5年か6年相手に読んでみたいと思っている。
2011年04月08日
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小学校で読み聞かせボランティアをしています。もう2年半くらいになるかな。このブログに仕事以外のことを書くことにはためらいがあったのですが、こんな開店休業ばかりでもしょうがないし、別ブログを立ち上げるほどでもないかなと思ったりして、これからコソコソ書いていこうかなと思っています。この春休み、『みんな本を読んで大きくなった』を読みました。みんな本を読んで大きくなった価格:998円(税込、送料別)学校で展開されている朝読書の推進のために作られた本です。作家が本との出会いを語るエッセーが収録されています。何人か戦前の生まれの方のものがあって、「戦争がだんだん激しくなっていく中で児童書が手に入らない」といった体験が語られています。その時代の共通体験ですね。ある年代の方は、子供の頃の話をすると戦争体験を避けて通れない。私は70歳以上の方のインタビューを起こすことが多いです。戦争体験自体がインタビューの目的のときもありますが、多くはその人のライフヒストリーを聞くのが目的です。その中で戦争体験が語られます。学童疎開、空襲に遭ったこと、学校に軍隊が駐屯したこと、学校の授業なんかなく勤労奉仕をさせられたこと、玉音放送は意味がわからなかったこと、灯火管制が終わったらうれしかったこと。特に計算したことはないのですが、もう何百時間の単位で聞いているでしょう。いつの間にか私は、戦前や戦争の話がよくわかるようになっていました。この本のエッセーはそれぞれ短いのですが、慣れ親しんだ戦争体験の話は、よりリアルに心に響きます。この仕事の副産物というか、なんとも不思議なことです。殊にあまんきみこ氏の文はよかった。------------------------------------------------- 私は、くる日もくる日も本を読んで過ごしました。自分の本棚だけではありません。祖父母の本棚、両親の本棚、叔母達の本棚の中を物色して読みました。大人の世界が、一気になだれこみ広がったような感じでした。 大人達は敗戦に打ちのめされ、これからの対策を必死で模索している中で、私だけは無風地帯の子供部屋で本に満たされていました。現実的なことを考えるには、幼すぎたのかもしれません。-------------------------------------------------作家の「子供の頃好きだった本」や「好きだった作家」のリストは、中年以上の大人なら、自分もこの本を読んだという郷愁に浸ることができますが、いまの小学生に適しているかというと、必ずしもそうでないものもあります。ただ、掲載されている文自体がすばらしい。特に巻頭の河合隼雄氏の「なぜ人は本を読むのか」は、電車で読んでいたら涙腺が緩みました。ちょっと河合隼雄氏にも思い入れがあってね~。(これも仕事絡みですが)ここの部分は、5~6年生への読み聞かせに使ってみたい。
2011年04月05日
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