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現下の菅総理による学術会議新メンバー拒否問題(2)―支離滅裂 国会答弁― 以下の文章は、2020年10月26日にyoutubeで配信した時事問題解説を文字起こししたものであり、会話調になっていることをお断りします。 10月28日の国会で、菅総理は野党の追及に対し、「民間出身者や若手が少なく、出身や大学にも偏りがでないことも踏まえた多様性を念頭に、私が任命権者として判断を行ったものだ」と説明した。この答弁は29日にも繰り返している。被推薦者のリストを見ていないことは否定しておらず、6人の拒否の理由の説明になっていない。いな、支離滅裂、苦し紛れの答弁というほかない。非を咎められた子どもが言い逃れをしているようだ。推薦者のリストも見ないで、よくもまあ「判断」ができますね。この学術会議法を忠実に実行するとすれば、拒否された人を全員認めるべきで、内閣総理大臣は、素直にこの6人の任命拒否を撤回すればいいんですよ。推薦された方々は、そんな非常識な人じゃございませんし、任命の判断に関して勇み足だったということで、足りないところがありましたということで、素直に撤回すればいいんですよ。そのうえで学術会議のあり方を、それこそ時代の要請などに鑑みて、あり方を考えればいいのではないですか。国家公務員の資格を持った特別職国家公務員の資格を持ったこういう国家機関というのが時代に合わないのでしたら、それは日本ぐらいなものですから、民間でやってもらってもいいと思います。だから、あくまでも頑なに6名拒否の理由を言うのを拒否する、あるいは任命拒否を撤回するのを拒否するんでしたら、それはもう司法の場に出るしかないと思いますね。この6人の方を中心に、さまざまな賛同者が出てくると思います。様々な関連する学術団体とか研究所とかですね、文化・芸能・映画界を含めて、色んな人達がこれに賛同するのではないでしょうか。学術会議の会長さんは、拒否の撤回を強く求めています。地元の話で恐縮ですが、静岡県の大井川の最上流部の地下を中央リニア新幹線が通る件についても、静岡県の漁業協同組合、内水面漁業協同組合、農協などが、差し止めという訴訟に持ってきました。その規模をはるかに上回る規模に発展する可能性があるんじゃないでしょうか。しかもそれは日本だけの問題ではなくて、世界的な分断政策が進行する中で、共感を呼ぶと思います。スポーツ、文化、芸術は世界を一つにしますし、それに弾圧が加えられたときは黙っていてはいけないと思います。なぜなら、黙認することはやがて自分たちの身に降りかかってくるからです。いくところまで行かなきゃいけないんじゃないかと思うんですね。そうしないと、本当に恐ろしい状態が、科学技術の発展にとって、あるいはそれを主として荷っている大学での研究、学会での研究、あるいは大学での教育・研究とが結びついておりますので、学術教育・研究が、ますます萎縮して、ただでさえ世界に遅れている日本の学術研究の水準がさらに萎縮して、必ず国力の萎縮につながってきます。日本の学術研究が、ガラパゴス化しないことを切に願います。突然変異も含めて、多様な価値観の風がやむと、進化が止まるか、いびつで社会にとって害のあるものが現れることは歴史が証明しています。歴史が証明しているわけです。ですから安保法制とか特定秘密保護法、「共謀罪」法、軍事研究という、そういうイデオロギー的、政治的な課題になることがポイントではなくて―これらの課題は意見が分かれて当然の「社会科学的な課題でもある」―、日本全体の国力が世界の中で低下し、日本の将来にとって非常に大きなマイナスになるということですから、司法の場で判断を仰ぐということは日本の将来を考えるためにも必要なことだという風に考えます。多様な意見に分かれやすい人文・社会科学分野の6名を任命拒否したことが重大で、それは思想弾圧を企てる意図を明確に示しています。私も学術コミュニティの一員として強くこの点は訴えたいと思います。(了)
2020.10.29
現下の菅総理による学術会議新メンバー拒否問題 以下の文章は、2020年10月26日にyoutubeで配信した時事問題解説を文字起こししたものであり、会話調になっていることをお断りします。 臨時国会が始まり、新しい内閣総理大臣である菅さんの所信表明演説があったようです。私は、全部聞くほど暇ではないので、ニュースを見ましたが、デジタル庁の創設とか携帯の料金を下げるとか、あとは地球温暖化防止対策、室効果ガス排出を2050年までにゼロにするということですが、だいたい世界中でやっていることなので、目新しいことではないんです。遅きに失するというのが率直な感想です。ただ、それができるかどうかという問題ですが、これはまたいずれ話題にしたいと思います。ちなみに、演説の全文はネット上に公開されているので、目を通したうえで別の機会にコメントしたいと思っています。懸案事項になっている日本学術会議の6名の任命拒否問題に関しては、一言もなかったそうです。会場から「日本会議問題はどうなった」とヤジが飛んだようです。何と言いますか、これは大問題なんですが、一言も言わないということはいかがなものか、学生の前でどのように説明したらいいのか困ってしまいます。しゃべれないからしゃべらないんでしょう。任命拒否の理由は、政府に歯向かっているから落としたんで、それでは言えない、そんなこと言えるわけがないですよね。文科省で次官までやった前川喜平さんは、省内の審議会に候補を入れて内閣官房の杉田さんに具申したら、「なんでこんなのを入れたんだ」と突き返されたそうです。おそらく今回も同じことが行われたのでしょう。問題は実行人が誰なのかです。日本学術会議のメンバーは、特別公務員で10億円使っているから、学術会議の所定の手続きによって推薦されたら任命するということは、拒否することもあり得る、大局的・俯瞰的に、総合的・俯瞰的に判断したと言っていますが、「特別公務員」「多額の予算」は、理由としてはつけたしかはぐらかしで、それは理由になりません。理由を言わなければならないということになると、それは気に入らないからで、そういうことは次元が低すぎて言えないですよね。「思想信条の自由」という小学生でもわかる「自由」を否定することになるから。 言わないんだったら、それは言っていただくように法的な措置の場所に移すしかないですね。しかし、国会がまだあるので、この問題が今後どういう風に展開するのか見守りたいと思います。この問題の論点になっているのは、日本学術会議のメンバーの任命手続きを定めた日本学術会議法第7条です。これまで、ずっと色々とあれこれ言う人がいますが、第7条の2項なんですね。「独立の機関」だというのは、これは当たり前の話で、だから、推薦にもとづいて内閣総理大臣が任命するのです。これが正しい法解釈です。「法学部を出たものなら誰だってわかる、常識だ」と、私の友人の憲法学者が教えてくれました。ここを脳裏によくご明記ください。法17条の規定による推薦に基づいて、総理大臣が任命するとなっているわけですね。で17条を覗いてみますと、日本学術会議は「規則」で定めるところにより優れた研究または業績がある科学者のうちから会員の候補者を選考して内閣府令で定めるところにより内閣総理大臣が推薦するものとする」となっております。これが7条の2項に戻ってきて「推薦に基づいて」内閣総理大臣が任命するとなっています。17条に規定するところの規則、内閣府令というのは、これは手続きを定めていることですから、ちょっとここでは置いておいて、この2つの条項だけなんですね。このことに関して、具体的な名称は避けながら言ってもいいんですけど、大阪市長をやった人で、今テレビの自称コメンテーターをやってる人がいますよね、色々と物事をはっきり言いすぎて物議を醸し出す人で、沖縄の基地問題に関しても極端なことを言って、顰蹙(ひんしゅく)を買ったりしている人です。この人は「推薦に基づいて内閣総理大臣が任命するとあるから任命しないこともある」といいます。これ1点張りなんですね。これは昨日(10月26日)の17:30からの報道番組を見ていましたら、いろいろあれこれあれこれ言うんですけど、要はこればかりなんです。推薦するんだから認めないこともあるだろうと、これだけなんですよ主張のポイントは。いろいろ枝葉をつけて言ってますが、ある識者によりますと、自分の経験を一般化しすぎる悪いクセがあるそうです。どういうことかというと、自分の経験、自分の恨みつらみを一般化して、それがあたかも普遍的な原理であるかのごとく言うのが、この方の悪い癖です。繰り返しますが、推薦に基づいて内閣総理大臣が任命するということです。中曽根康弘さんは、立派な総理大臣で、この前お亡くなりになりましたけれども、この規定を素直に推薦があったら異を挟まず認めるとおっしゃってました。本当によくこの日本学術会議法の真髄を理解された上でピシッと言われたところが、今の政権党にとって気に入らないのですよね。では、どういう人であっても、どういう場合でも、例えば反社勢力と結びついてる人は任命拒否できますけど、ボーダーと言うと失礼ですが、そういう場合はノーと書いてあるわけですからね、ですから学識、業績があってちゃんとした人を任命することに関してはいささかも異を唱えない、中曽根さんの政治的懐の深さを感じるのです。そういう信頼関係がなければ学術の発展を国民国家のために生かすことはできない、ともに生かし生かされる関係が認識の根底にあったのだと思います。ところが、その後軍事研究とか安保法制など、様々な政治的な判断が介在する問題について、陰で左翼がちらついてるとか、私が言うわけじゃなく反対する人が言うわけで、学者が政治に口を出していると、これは、一部の右よりの論客が決まって言うセリフです。俯瞰的総合的に認めないことがあり得るというのは、政治に口出すメンバーを排除する浅知恵に過ぎない。中曽根解釈が、だんだんと安保法制や軍事研究やいろんなことに関して都合が悪くなってきたんでしょう。多めに候補を出させて実質拒否するという先例を作り、じわじわと戦略的に任命拒否に持ってきたということですね。ですから、理由は見え透いているわけで、中曽根裁定をひっくり返すことを画策しており、法律違反だということは明らかなわけです。ですから答えられないですね、国会で何百人もいる議員さんの前で「気に入らないから落としました」と言えるわけはないです。このあとどういう風に展開するかちょっと予測ができませんが、昨日(10月27日)の報道番組でも言っておりましたけれども、理由を言わないでしたら司法の場で判断を仰ぐしかないですね。私もこの学術会議問題については、果たして違法かどうかについて、法律家の論文なども読んで、考えておりますのでまた対抗する理論を、私、専門家ではありませんが、考えてみたいと思います。(2020年10月)28日 つづく)
2020.10.28
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