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2019.07.01
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カテゴリ: 映画 韓国の監督
​​​​​ ホン・サンス「クレアのカメラ」シネリーブル神戸   ​​​​

​シネ・リーブル神戸「ホン・サンス」シリーズ第4弾!​
​​​​​​ お客さんは数人。予約の時は一人でしたが、劇場には数人。なんか、こういう状態になれると、流行っている映画に行きにくくなるんじゃないか不安です。
​​​ 4本の ホン・サンス 映画 、すべて キム・ミニ という女優さんが主役でしたが、今回の 「クレアのカメラ」 が一番出来がいいと思いました。理由は簡単で、この映画には 「外部」 があるからです。​​
​   イザベル・ユぺール というフランスの女優がポラロイドカメラの持ち主、写真をとる人として登場しますが、会話は英語です。韓国語でも、フランス語でもありません。この会話のシーン、そして、知らない人だったけれど,このフランス人の女優の演技、ぼくはこれを、今まで見た ホン・サンス の3本の作品にはなかった 「外部」 だと感じました。​
 この映画も含めて、彼の映画は主役の女性 キム・ミニ 「ひとりごと」 を映像化しているように見てきました。だから、彼女が寝ているときは、観客のぼくも寝ていればいいのです(笑)。
 しかし、映像としては、筋立てから女優の表情を読むことを求めているようで、 「思わせぶりの押し付け」 の印象が強く、ぼくふうにいえば、 「めんどくさい映画」 と言いたくなる傾向があったと思います。
​​  加えていえば、 「これは、どうも、いままでに見慣れてきた日本映画とは違うな。」 という印象です。この映画でも社長の役をしている女優や監督役の男優の、いかにもという演技やセリフ。二人の別れ話のシーンや、監督と キム・ミニ の再会のシーンなんて、 「おい、おい、大丈夫か」 という不自然さで、一方に、 キム・ミニの表情 だけがあります。これが読みきれないんです。​​
 共通の解読法、いわゆる、コードを知らない異文化の人間たちのありさまに、興味は惹かれながらも、理解できなくて困惑するという違和感がぼくにとっての ホン・サンス映画 でした。​​​​​​​
 ​

「意味ありげやけど、ホンマは何もないんとちゃうか?まあ、ええけど。」

 ところが、この映画にフランス人の音楽教師 イザベル・ユぺール が登場し、ぼくにでもわかる英語の会話で場面が動き始めると、その印象が変わったのです。
​ 一つは、明らかに、このフランス人女優の映像上のふるまいが、きっと、俊逸なのです。

軽いのに深い、バーサンなのに若々しい。

​  今まで見てきた ホン・サンスの映画 の登場人物の誰とも違う動きと表情があります。俳優としての演技力ということかもしれません。 ​
 もう一つは、たぶん英語の会話です。 ユペール のやってることも、いっていることも奇妙なのですが、フランス語だったらどうだったでしょう。ちょうどいい具合に中間点を作り出している。それぞれの登場人物たちが外部と出会う場所になっています。
 そこでは、不思議なことに、そこまで、見ているぼくが、わざとらしく感じていたそれぞれの人物の演技が、リアルに感じられようになります。映画そのものが、ある意味どうでもいい話なんですけれど、いや、どうでもよくないか、面白くなってくるのです。
​ もっとも、予告編やチラシがうたっている 「カンヌ映画祭の裏事情」 なるものが、この映画のどこにあるのかは、結局最後まで分かりませんでした。まあ、ぼくがものを知らないせいだと思います。
 大雨警報の午後、 ​シネ・リーブル​ を出ると、青空が広がっていました。 ​​  帰ってきて、調べてみると イザベル・ユぺール とんでもないキャリアの女優 でした。いやはや、失礼しました。 ​​​2018・09・10・シネリーブルno20

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最終更新日  2023.07.19 12:10:00
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