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福村直毅ほか「重度嚥下障害患者に対する完全側臥位法による嚥下リハビリテーション-完全側臥位法の導入が回復期病棟退院時の嚥下機能とADLに及ぼす効果-」総合リハ・40巻10号・1335~1343・2012年10月を読みました。完全側臥位群9名、対象群14名で比較すると、藤島の嚥下グレードとFIM利得について、完全側臥位群が高かったとの報告。(詳細は文献を参照して下さい)<完全側臥位法を試みるのは>偽性球麻痺で、◆咽頭の知覚障害により嚥下反射が遅れ嚥下前誤嚥がみられる症例◆咽頭収縮力の障害のために中下咽頭残留を来し嚥下後誤嚥がみられる症例<完全側臥位法の利点>◆直接訓練をより早期に開始でき、誤嚥リスクが小さいことで順調に訓練が進みやすい。◆咽頭側壁を底面とする空間に食塊を貯留できる。この空間は誤嚥を防ぐ貯留スペースとなる。◆貯留スペースは、座位の約3倍の容量がある(健常成人男性のMRIから作成したモデル)。◆嚥下前誤嚥でも、嚥下後誤嚥でも、気道に流入しにくく容量の大きい貯留スペースがあることで誤嚥を防止することができる。<完全側臥位法の運用>◆経口摂取が可能な全身状態であれば、完全側臥位法が絶対禁忌となる症例はない。◆完全側臥位における貯留スペースは、咽頭の解剖学的構造に重力が働くことで出現する空間である。そのために患者の頚部や咽喉頭の筋肉の協調運動の巧緻性や、介助者の慣れの程度にかかわらず、再現性が高いと考えられる。2014年9月の第20回日本摂食嚥下リハビリテーション学会学術大会でも、完全側臥位法の発表がいくつか見られました。これだけ、はっきり書かれてあると、対象となる患者さんがいたら、試したくなります。ただ、当院で開始する時には、まず、VFで確認してからになるでしょう。今まで、臥位(側臥位)でVF検査を実施したことがないのですが。
2014年10月26日
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菅原光晴、鎌倉矩子、前田眞治 「左半側空間無視患者に対する全般性注意訓練の有用性についての検討」認知リハビリテーションVol.15, No.1, 2010を読みました。左USNの患者7 例に全般性注意訓練を施行し、抹消課題および車椅子操作時のUSN発生頻度を測定した報告。ベースライン期、介入期(全般性注意訓練実施)、フォローアップ期で評価を実施。それぞれ、改善した症例と改善しなかった症例あり。長期効果が得られた症例では、全般性注意訓練において、課題遂行時間が開始当初の35%以下になっていた。(詳細は文献を参照して下さい)◆全般性注意訓練Modified attention process training(MAPT)(豊倉ら 1992)を使用。1、持続性注意訓練2、選択性注意訓練3、変換性注意訓練4、分配性注意訓練から、構成されており、正答率が85%以上になれば、訓練課題を変更する。<この文献内で記載されていた左USNの訓練に対してのコメント>◆左USNのリハビリは多彩で、訓練した課題の成績が訓練後に向上することは知られている。しかし,訓練後にその課題以外のADLなどに汎化し、良好な改善が長期的に得られたという報告は少なく、決定的な治療法は模索状態である。◆机上課題で改善が認められてもADLへは汎化しにくい。理由は、机上課題は意識的に行われる課題であるのに対し、ADLは無意識的に行われる課題であることが挙げられる。また、机上課題は狭い空間で行う課題であるため1 つのことに集中しやすいのに対し、ADLは環境を取り巻くさまざまなものに注意を分配したり、切り替えながら行動する必要があり、それぞれの課題遂行において必要とされる注意機能の相違が関連しているものと推察された。◆全般性注意訓練が左半側空間無視の改善に影響する非空間的な注意機能に作用し、すくなくとも机上課題の左半側空間無視を改善させること、日常生活場面での左半側空間無視症状を改善させる場合があること、長期効果においては課題遂行における情報処理能力が大きく関与するものと考えられた。 <感想など>◆やはり、左USNに対しては、注意障害への訓練も重要である。◆MAPT(豊倉ら 1992)は一部が文献上で公開されているが、原本を入手する方法は?(少しずつ、自作も試みています)◆左USN患者への抹消課題への訓練では、まず、「ゆっくりでいいですから、見落としが無いように」と促す場合が多い。抹消課題の難易度を下げて、遂行速度を上げる課題の検討も必要。
2014年10月22日
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酒谷景介、平澤政由、三上直剛 : 「高次脳機能障害を呈した外来患者の働きたいとの希望に沿う為に-病識低下で目標設定に難渋した患者への就労支援-」北海道作業療法 30(3), 30-34, 2013-12を読みました。ADLは自立。高次脳機能障害、情動障害の患者に対し、「目標共有の為の面談」と「目標指向型環境調整」を主眼に行い、就労に至った症例報告。症例:60代男性、くも膜下出血(開頭クリッピング術)退院後、家族からは「人が変わった」と。本人は、「自分はどこも悪くない」と。外来でのOTリハを週一回20分実施。<目標>◆患者の希望や要望を引き出す。◆自己洞察を促し内省できるようにする。<経過>◆リハへの要望が聴取できず⇒自己の行動や認知を客観視することで課題を認知しその対処スキルを獲得することが必要と考え認知行動療法的な関わりを実施。前頭葉機能障害に対しては構成課題や視覚探索課題を実施。◆「リハで何をやっているかわからない」と発言あり。⇒改めて目標設定が必要と考え、Occupational Self Assessment Revisedにて評価。⇒自己表現、自己責任、自己管理、課題への集中が問題領域とわかる。⇒患者から「上手く言いたいことを表現できない」など、自己に対する違和感、病感の存在などの自己分析が得られた。 また、「働きたい」との発言もあった。⇒シルバー人材派遣センターなどの一般就労を目標とした。◆注意障害などの高次脳機能障害が残存しており、一般業務を単独で実施することは難しいと判断。⇒福祉的就労の支援を共通目標とした。⇒役場担当者の協力と、OTからの情報提供や調整により、授産施設勤務が可能となった。臨床では、特にADLがある程度自立していると、自己の障害(高次脳機能障害)に気付きにくい症例を経験します。この報告では、「目標共有」や「自己洞察」が重要であるとのことでした。病識低下を呈する患者に対して、リハビリの目標が正しく理解されないまま、注意課題などを実施している場合もあるため、「目標共有」が重要であると再認識しました。
2014年10月20日
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菅原光晴、前田眞治「左半側空間無視患者に対する認知リハビリテーションの有用性についての検討」高次脳機能研究・第30巻 第1号・2010年3月を読みました。 ◆対象者は左USNを有し、 左USNへのアプローチと認知リハを実施する「実験群」13例と、 左USNへのアプローチのみ行う「対象群」12例◆訓練内容 週5回、12週間実施。「実験群」 認知リハビリテーション30分 ADL訓練や機能的作業療法、左USNへのアプローチを60分 病棟ADL訓練60分「対象群」 ADL訓練や機能的作業療法、左USNへのアプローチを60分 病棟ADL訓練90分 ※訓練時間を同じにするため、対象群の病棟ADL訓練は30分長い。◆認知リハビリテーションの内容(1日30分)「注意」「視覚構成」「思考」の活性化を目的としたドリル課題。具体的には、 Modified Attention Process Training(豊倉ら1992) フロスティッグ視知覚訓練学習ブック上級用(飯鉢ら1997) 「チャレンジワーク推理・思考」受験研究者(鈴木ら1990)◆結果BIT通常検査、BIT行動検査、CBS(日常生活での半側無視評価法)で評価を実施。有意差が出た期間はそれぞれ異なるが、いずれも、介入4週間後、フォローアップ期(実験後6か月後)には、実験群の方が有意に成績が高かった。◆考察USNに対する認知リハビリテーションは、USNの改善を早期に促進させ、訓練終了後も訓練効果を維持させる可能性が高いものと考えられた。臨床的には、左USNがある患者には、注意障害あり、構成障害も合併することが多いため、左USNに対する訓練のほかに、注意課題や図形模写課題など実施することが多いです。この文献を読んで、注意課題や構成障害に対する課題の必要性が再認識できました。また、フォローアップ期(訓練をしていない期間?)も、実験群のほうが優位に成績が高かったため、その意味でも、認知リハビリテーションは必要だと、自信がつきました。
2014年10月12日
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株式会社クリニコさんから、「リハビリテーション栄養ポケットガイド」 監修:若林秀隆を頂きました。栄養科の方から、いくつかまわして頂き、リハスタッフに配りました。32ページでポケットサイズ。リハ栄養のことがコンパクトにまとめられています。当院のリハスタッフでは、個人でリハ栄養に関する書籍を持っていない人が多いと思います。このポケットガイドのようにまとまった資料を手元おいてもらい、少しでもリハ栄養に関心を持ってもらえればと思います。
2014年10月09日
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長山洋史ほか「日常生活上での半側無視評価法 Catherine Bergego Scaleの信頼性、妥当性の検討」総合リハ・39巻4号・2011年4月を読みました。海外で開発された日常生活での半側無視の評価法であるCatherine Bergego Scale(CBS)を日本語訳し、信頼性などを検討した研究です。CBS観察評価法は10項目の観察項目からなり、それぞれ、0点「無し」~3点「重度の無視」までで評価し、合計0点~30点となります。点数が高いほど、半側無視が重度となります。また、「病態失認得点」の算出もできます。同じ10項目をインタビュー形式で患者本人に質問し、「自己評価得点」をつけます。セラピストが評価した「観察得点」から「自己評価得点」を引いたものが「病態失認得点」となります。 ⇒病態失認を数値化でき、経過を見るのに活用できると思いました。BIT、FIMとの相関や、検者間信頼性は概ね良好であったようです。また、CBS観察得点と病態失認得点には有意な相関があった。 ⇒つまり、半側無視が重度であるほど、病態失認が重度ということ。BITに比べ、CBSのほうが検出感度が高かったとのことです。<CBS評価項目>1 整髪または髭剃りの時,左側を忘れる.2 左側の袖を通したり,上履きの左を履く時に困難さを感じる.3 皿の左側の食べ物を食べ忘れる.4 食事の後,口の左側を拭くのを忘れる.5 左を向くのに困難さを感じる.6 左半身を忘れる.(例:左腕を肘掛けにかけるのを忘れる.左足をフットレストにおき忘れる.左上肢を使うことを忘れる.)7 左側からの音や左側にいる人に注意することが困難である.8 左側にいる人や物(ドアや家具)にぶつかる.(歩行・車椅子駆動時)9 よく行く場所やリハビリテーション室で左に曲がるのが困難である.10 部屋や風呂場で左側にある所有物をみつけるのが困難である.
2014年10月04日
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