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ハウルって二十七歳なんですよね。 これって妙にリアルな年齢だと思いませんか? 魔法使いの修行をしていたらこれくらいの年齢になりますもんね。 十代の姪は「え、結構年なんだ」とひどいことを言っていましたが、私から見れば「若い」のでした。 姪よ、私にケンカを売っているのか(^^;
2004年05月31日
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新選組の総集編、大河ドラマの総集編がつまらないものが多いと語っておられる三谷さんがかなり手を入れられるそうなので、今から楽しみです。 三谷さんは最初、新選組本編の脚本ももっとコメディ色の強いものにされるつもりだったそうですね。 黒船に近藤と土方が密航して、二人がてんやわんやのうちに黒船を半壊させてしまう脚本を書いてボツになったそうです。 そういうボツネタをポチポチでもいいから、一時間くらいのドラマにしてくれないかなあ、と思っております。
2004年05月30日
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まだ総集編が残っているけど、なんとなく「新選組は本当に終わりました」って宣言されているみたいで寂しい気もしました。 ドラマのラストシーンで、近藤が最期まで心配していた土方の最期の日までのドキュメント番組です。 土方が陸軍の大将になっていたということがこの番組で紹介されていたのですが、これでドラマの「新選組」で土方が草薙くん演じる海軍大将(だったかな?)を見て、「俺もあんなふうになってやる」と語っていた意味がわかりました。 三谷さんはこの史実をもとにあのシーンを書いたのでしょうね。 ドラマ「新選組」は、史実を勉強してから観るといろんな発見があって楽しいです。 土方はその気になれば明治政府創立メンバーになれたんですね。 それもせず、死んでいった彼がいさぎよく、そして哀れでなりません。 ドラマで「死んでいった山岡はどうなる!」と土方は言っていましたが、きっと明治政府メンバーに入らなかったのは自分が新選組法度で死なせてしまった隊士たちに責任を感じていたのではないか……と思いました。
2004年05月29日
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テーマソングに合わせて、それまでの近藤と新選組のメンバーの過去のシーンが流れましたね。 あれは近藤が死の間際に見た走馬燈なのではないでしょうか。 そして、ラストシーンで沖田に「京には何が待っているんでしょうね」と言われる近藤は、首が京にさらされ、そして魂も京に行って、これからの世を見守っていくという暗示のような気が私にはしました。
2004年05月28日
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「誰にでも秘密がある」のポスター、韓国では卑猥だということで修正が加えられたそうですね。 やっぱりイ・ビョンホンがセクシーだからでしょうか。
2004年05月27日
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私はハウルとソフィーが空中散歩するシーンが好きです。 二人のデートシーンとかもっと観たかったなあ。 続編希望、なんちゃって。
2004年05月26日
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ヨン様もいいけど、イ・ビョンホンも最近私のお気に入りです。 あの寂しそうな目つきと男らしいけど色っぽい仕草が好きです。 「誰にでも秘密がある」のキスをしながら、他の女性に手を振るシーンが気に入りました。
2004年05月25日
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微笑みの貴公子と呼ばれているヨン様ですが、「冬ソナ」をDVDでみていると、最初は悲しそうな表情が多いんですよね。 ミニョンになってからは笑顔が多いですが。ヨン様の演技力を実感します。
2004年05月24日
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最近、私は上戸彩さんが気になっています。 私はいつも「マイ・ブームな芸能人」がいるのです。 メイクやファッションを工夫して、どうにかそれに近づけないかと思っている相手。 無理だということはわかっているんですけど。 たくさんマスカラを塗れば、近づけるかなあなんて思ってみたりして。 繊維がたくさん入っているマリ・クレールの新発売のマスカラなんてどうでしょうか? そんなこんなで明日から入院ですので、本当にブログの更新はおやすみします。 それでは、また!
2004年05月23日
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今日は長期入院前の買い物に行って参りました。 手術後は立って歩くことが五日間くらいはできないので、ゲームボーイアドバンスのソフトを買いました。プレイステーション2は持っているのですが、プレステは大きいため、寝たままの姿勢では操作しにくいのです。 私はほとんどふだん、ゲームはしません。ゲームボーイアドバンス本体も父のものを借りたんです。父は十年前からテトリスとスーパーマリオブラザースだけやっています。 脚本家の三谷幸喜のおばあさまも、ずっとプレステでオセロだけしていらっしゃるそうですね。人間、年を取るとこういう風になっていくのでしょうか。 ゲームしてたら入院中、少しでも楽しくなるかなと思ったんです。 アドバンスのソフトって、見たところポケモンなどの小学生向けが主流で、あまり大人が触手を動かすものがないんですね。 考えたあげく、トランプゲームのソフトと、ちまたで人気のある「ファイアー・エンブレム」にしました。 でも家に帰って、ネットで調べてみたら、この「ファイアーエンブレム」って、攻略本なしではできないみたいだし。 私はただでさえゲームに慣れていないので、このままだとソフト買った意味がなくなっちゃうかも(^^; ゲームは「エヴァンゲリオン2」を買おうかとも考えましたが、あれってどうなんでしょうね?
2004年05月22日
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昨日、「当分ブログおやすみします」と書いた翌日に、ブログを更新したので驚く方やあきれる方もおられるかと思います。 今日は私は午前九時から午後五時まで病院にいました。ちゃんと病室も割り当てられました。 今は外出許可をいただいて、自宅にいる状態です。 月曜日から最低二週間、入院することになっています。 本当はブログの更新などせずに早く寝た方がいいのかもしれませんが、神経がたかぶって眠れません。 なぜなら、私は火曜日に自分の卵巣の半分とお別れしなければならないようなのです。 原因は、卵巣膿腫という病気のためです。 簡単に言うと、卵巣の中に腫れ物ができてしまう病気です。比較的、若い女性に多い病気だそうです。なぜかというと、卵巣というのは新しい命を生み出すための臓器ですから、たえず新陳代謝していて、たまにこういった腫瘍を生み出してしまうのだそうです。 そして卵巣は体の奥にあるので、レントゲンでも撮影しない限りははっきりとは判明せずに病状は進行し、気づいた時にはかなり大きくなってしまっているというパターンが多いそうです。 私も、まさにそれでした。 二ヶ月ほど前から体重が急に増えだして、お腹が張ってウェストが太くなりました。 私はこれを肥満だと思って、ダイエットしていたのですが、これは卵巣の中の腫瘍が子供の頭ほどの大きさになっていたからなのです。健康な卵巣が親指ほどの大きさだということから、その巨大さがわかるでしょう。 体にフィットしたジーンズなどはくと、左腰が痛くなり、てっきりそれもウェストが締め付けられたためだと思っていましたが、腫瘍が痛んでいたためだったのです。 トイレが近くなったのも、肥大した腫瘍が膀胱を圧迫していたためでした。 産婦人科にようやく行く気になったのは、生理がとっくに終わったのに出血が続いたせいでした。 余談ですが、近所にある産婦人科はふだん七十台の院長先生が診療されていて、私はこの人があまり人間的に好きではなかったのです。以前、膀胱炎で通院した時、病気について詳しく訊こうとしたら、あからさまにいやな表情をされたり、「しつこいな」と言わんばかりの対応をされました。 私の知人が念願の子供を授かったと思って、受診したところ、それは単なる生理不順だということが明らかになり、その際に、「あんたは妊娠中じゃなくて、単なるタマゴを産めないメンドリなんだよ」と言われたそうです。 ドクハラだ、と訴えたらどうかと思うくらいです。 三十年ほど前は名医だったそうなのですが……。 少し離れたところにある産婦人科に、生理不順のために受診したところ、こちらは女医さんでしたが、同じく横暴な態度を取られたため、もうすっかり産婦人科が怖くなり、行く気がしませんでした。 今回、前述の産婦人科に行ったところ、偶然、非常勤の若い女医さんが勤務しており、実に優しく応対してくださいました。「何か質問はございませんか? 不安なところはありませんか?」と、優しい口調で訊かれた時は本当に感激しました。 もう院長先生の代わりに、この女医さんにずっと診療していただきたいと思ったほどでした。 その方がとある総合病院に、紹介状を書いてくださり、検査の結果、入院する次第になったのです。 今、考えるともっと早く産婦人科に行くべきだったかと思いますが、まさか自分が卵巣膿腫などという耳に覚えのない病気になっているとは思わなかったし、それほど異常があったわけでもなかったのです。 また、産婦人科医の態度に嫌気がさしていたというのもあります。 どこかに口コミ産婦人科掲示板とかないのでしょうか? アットコスメの病院版みたいに。検索しても出てこないのですが……。 そして、検査の結果、腫瘍がほとんど腹部全体に広がり、左側の卵巣と右側の卵巣の一部を切除することになったのでした。 この病院の先生は非常に丁寧な方で、きっちりと私の疑問点に答えてくださいました。 腫瘍は八割方、良性であること。卵巣の半分を除去しても、生殖能力は減少はするが無くなりはしないこと、など。 私はその説明を聞いている間、現実感が持てませんでした。 他人事のように、「テレビドラマみたいだなあ……」と思っていたくらいでした。 悲しさがこみ上げてきたのは、手術前の肺活量の検査の時、看護士さんに「おめでたですか?」と笑顔で尋ねられた時です。「おめでただったら、本当に嬉しいんですけどね。卵巣膿腫なんですよ」「あ、宇多田ヒカルさんと同じ病気ですね。大丈夫ですよ、妊娠はまだ可能ですから」 ……。 さらに入院手続きをするときに受け付け嬢に「出産のためのご入院ですか?」と訊かれました。とどめだったのは、最寄り駅に向かうバスに乗っている時に五十代くらいの女性に、「あなた病気でしょ? 病気にかかるのは前世の行いが悪いからよ」と新興宗教の勧誘をされました。私が暗い表情をしていたからでしょうが、本当にいるんですね、こういう人。もちろん勧誘は拒否しました。 今日は、手術前の麻酔の拒否反応の検査と、患部のスキャンを取ってきました。 私の体は今、いろんな注射の跡があります。 まるで卵巣の半分とお別れする日のカウントダウンをしているようです。 悲しいです。いやです。私の不運なんかたいしたことないんだろうけど、嘆いたんだって仕方ないだろうけど、やっぱり泣きたくなります。 子供がこれからもしできなかったとしたら……なんてネガティブシンキングになってしまいます。がんばらねば。 もし下腹部に少しでも異常があったら、女性の方は婦人科にちゃんと行かれた方がいいですよ。私は身をもってそれを学びました。 暗い話題でごめんなさい。でも、何かの参考になるかと思って書きました。
2004年05月21日
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私がこのブログを始めて、早いものでもう一ヶ月が過ぎようとしています。 けれど、これからしばらくの間、更新をお休みすることにしました。 健康上の理由のため、明日から入院するんです。 病院内はパソコン禁止のため、更新できません。 また戻って来たとき、よろしくね。
2004年05月20日
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こういうタイトルの本を買いました。 読んでみましたが、つまり1日1時間30分は勉強するというもの。 その学習法とは、 英単語を1日15個覚える 覚え方は単語1つを選んでそれが入っている3つの文章を作る。制限時間は1分。 文法を復習する 一つの文法の項目を選んで、それを1週間かけて徹底的に復習する。 英文を速読する 1日1ページを3分くらいで読みこなせるようにする。 音読を15分する ディクテーションを15分するというもの。 かなりハードですよね。 一つ一つの学習時間はそんなに多くないんですが、まんべんなくすべてをこなすようになっています。 一つの単語を課題にして、文章を決められた時間内で作成するのは脳に有効な暗記法だそうです。 私もやってみましたが、比較的よく覚えられます。 でもストップウォッチを片手に制限時間の1分、3文を守らないと効果は減るかも。 ディクテーションは私にとっては、ハードでした。NHKの英会話講座をテキストにしたんですが、なかなか全部聞き取れないんです。これは聞き取れるまでその文章を繰り返し聴かないと勉強の意味がないので、なかなか先に進みませんでした。 プレイヤーがおかしくなるくらい聞き込みました。 それでも長文になると、頭がわやくちゃになるんですよね。どなたかコツとかご存じないですか?
2004年05月19日
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デューク更家のウォーキングを始めてから、もう13日目。 今のところ体重は変化なし。サイズは……どうなんでしょう? 一応、現時点では腕まわりが0.5センチ、ウェストが2センチ細くなったのですが、腕まわりやウェストってすぐ1センチくらい増減ありません?夜になったらむくんだりしますよね? だから何とも言えないような。 でもこれだけたくさんの人に支持されているんだから効かないはずはないと思って、毎日20分ほどやってます。 デューク更家のウォーキングダイエットって、他の運動系ダイエットよりだいぶ楽なような気がするんですよ。BMIストレッチなんて、やってる間に筋肉がピクピクして本当にしんどいですもん。それだけやっぱり向こうの方が効き目は早かったような気がしますが。でもハードで長続きしませんでした。 デュークさん本人によると、早い人で14日で効き目が出てくるそうなので、もうちょっとがんばってみようかな。 デュークさん本人によると、このウォーキング方法のコツは、 呼吸を深くしながらすること 体をしっかり大きくねじることだそうです。 そうしないと、成果が出ないとか。 最近、そこを間違っている人が多いから気をつけてほしいとテレビ番組で言っておられました。 一応、そうしてるつもりなんだけど、間違ってたりして? 本当は、デューク更家さんご本人に教わるのが一番いいんでしょうね。 でも、公式HPによると、スクールの予約は満員で、当分入れないそうです。 私は二年前ほど、ここまでデューク更家ウォーキングがはやっていなかったころに、一度スクールの入学を考えたことがあるんです。 でも時間がかなり遅いのと、家からスクールが遠いので断念しましたが。 今から考えると行っておけば良かったかな。 あのころはデュークさんの公式HP自体も、今に比べるとかなり地味な作りでした。今なんてドメインまで取っているしね。 成功するってことはこういうことなんでしょうね。 デュークさんもここまで来るのに、ほとんど毎月食べられないほど苦労なさったって、言っておられましたけど。 いつも思うんですが、こういったブームって、どういうふうに回ってくるんでしょうか? やっぱり雑誌に紹介されたりして、だんだん火がついてくるのかな? デュークさんは10年以上前から、ウォーキングセミナーをされていたそうですけれど、話題になったのはここ2年くらいですよね。 その間に知っていたら、スクールなんて余裕で行けただろうになあ。 ということは、私の知らないいい運動法、ダイエット法がまだまだあるってことですよね。 いろいろ調べてみたいです。 でもこういうのって、調べているうちにそっちに夢中になってしまって、肝心の実行が伴わなかったりするんですよね(^^; 結局、ダイエットも「継続は力なり」みたいです。 私はカレンダーに「今日は継続何日目」と書いて、やる気を出すことにしています。 カレンダーに継続日数が増えていくのを見ると嬉しいもんですよ。 自分もこれだけやれるんだって自信もつきますしね。 自信がつくと、思考も前向きになります。 前向きな思考は、ダイエットにも有効ではないでしょうか。
2004年05月18日
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ものすごく絵と音楽が綺麗なアニメでしたね。 サントラ買おうかと思案中です。
2004年05月17日
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今、本屋さんに行くと、た~くさんのヨン様の顔写真が並んでいます。来日した時の特集本から、「冬のソナタ」の関連書籍まで。 今日、その本の中に「これはまずいでしょう」というものがありました。それは、帯で思いっきり「冬ソナ」の結末をネタばれしているのです。 今やっている地上波での放送を楽しみにしている人には、かなり迷惑だろうと思うんですが……。 私の母も「冬ソナ」を毎週見ていることが判明。 親子で「冬ソナ」話で盛り上がりました。
2004年05月16日
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ヨン様の「冬のソナタ」の劇中や、来日した時、かけていたメガネは伊達メガネだそうですね。 「冬ソナ」の監督がヨン様の顔は端正すぎるからと言って、かけさせたそうです。ファンには有名な話かもしれませんが聞いてなるほど、と思いました。 ヨン様、というかミニョンのあのファッションって絶妙ですよね。地味すぎず、派手すぎず。 今日の放送で、あのフードにはゴーグルがついていたと知って、へえ、と思いました。あのゴーグル、もう劇中には出てこないんでしょうか。 「好きな人を好きでいるのには理由がない」 こういうセリフが今日、放送された「冬ソナ」にあったんですが、私は以前、逆のことを言われたことがありました。 「この人のここが好き」という理由がなければ、その人のことは真に好きだとは言えず、さらに「この人にこんなことをしてあげたい」という希望があれば、その気持ちはホンモノだというものなんですが。 どっちが本当なんでしょうね。 ユジンの場合は前者が真実だったんでしょうけれど。
2004年05月15日
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薄暗い室内のほとんどのスペースを占めている水槽の中に、人魚はいた。 青白い鱗が、イアンの持っている明かりに反射してきらめいた。人魚は私たちを見て、牙をむきだして水槽を叩いた。私は悲鳴を上げて、お兄ちゃんにしがみついた。お兄ちゃんは私を両腕で抱いた。「大丈夫だよ、この水槽は強化ガラスだから」 おじさんは部屋の中のテーブルの上の燭台に火をともしながら言った。いくつものろうそくが点火され、室内が見渡せた。さらに私は悲鳴を上げた。テーブルの上には、切断された人魚の手足が銀色のトレイの上に置かれていたからだ。この部屋に入った時から感じていた異臭の出所はこれのようだった。「たとえ人魚だからって、生き物の命をもてあそぶだなんていい趣味とは言えませんね」 テーブルに向かって何か書き物をしているイアンに、お兄ちゃんは言い放った。私は一刻も早くこの部屋を出たかった。「もてあそんでなんかいないさ。これが俺の研究なんだよ」「研究?」「ああ。敵を討つには、まず敵を知れって言うだろ。人魚の体の仕組みを調べてるんだ」 お兄ちゃんの目から、イアンへの侮蔑の光が薄らいだ。お兄ちゃんはイアンの手元の書物をのぞきこんだ。それには絵や文字がたくさん書かれていた。「これは俺の今までの研究の成果だ。人魚の臓器や鱗の特徴を書き込んだんだ。ここにいる人魚は村のやつらに手を貸してもらって、生け捕りにした」「どうしてそんなことを……」「俺の女房は、人魚に食い殺されたんだ」 イアンは書き物をする手を止めて、お兄ちゃんと私をまっすぐ見つめた。悲しそうな微笑みをたたえて。 つづく
2004年05月14日
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ママの葬儀は、村長の立ち会いのもと行われた。葬儀といっても、人魚化した死体を完全に灰になるまで燃やすだけのものだった。村にはママみたいに人魚に噛まれたあげくに人魚化して、人魚にならないうちに殺される人間が相次いだから、葬儀だからと言って、おごそかな雰囲気はまるでなかった。ほとんどゴミの焼却でもしているみたいだった。 村長はお兄ちゃんが肉親であるママを殺したと聞いても、べつにとがめなかった。むしろほめた。「ナギサくんはお母さんの人間としての尊厳を守った。お母さんも、君たちに人魚になったあさましい姿を見せたくはなかっただろう」 村長はこう言ったが、それは嘘だ。ママは体に鱗がどんどん増えている間でも、「死にたくない」と呪文のように唱えていた。他に人魚化した人たちも殺される直前まで、「助けてくれ、生きていたいんだ」と訴えていたではないか。それでも私たち人間は、人魚化した人間を殺す。なぜって、自分たちが死にたくないからだ。人魚になった彼らに食べられたくないからだ。私たち人間も、所詮は人魚と同じだ。生きていたいのだ。ただ、私たちは人間の代わりに他の生き物を食べているだけの違いだ。 私はとっさにそんなことを考えたが、村長の悲しそうな表情の前ではそんなことは言えるはずもなかった。 村長の奥さんは、数日前、川に水くみに出たきり戻っていない。川には血に濡れた奥さんの服の切れ端が残されていた。 私はお兄ちゃんの腕にしがみついて、灰になったママを見た。お兄ちゃんは優しく私の頭に手を置いてくれた。 残った村人と、私たちは村長の家に住むことになった。村人はもう以前の三分の一ほどしか残っておらず、私たちは手に手を取って、自己防衛することにしたのだ。村長のもともと広かった家は手分けして増築された。外出する時は人魚に襲われた時のため、必ず何人か束になって行動することになった。 村長は村中からありったけの武器をかき集めて、みんなに手渡した。人魚が襲ってきた時にはこれで反撃するのだ。 そして、村長はよそ者を一人仲間に入れた。 私のママのところに通っていた、あのひげづらのおじさんだった。 村長はみんなをホールに集めて、おじさんを前にして言った。「みんな、聞いてくれ。この方は薬師さまだ。特に人魚のことをよく知っておられるという。薬師さま、どうか自己紹介を」「よお、みんな。俺の名はイアンだ。これからよろしく頼むぜ。特に、そこにいる姉ちゃん、な」 おじさんーーーーイアンは私に向かって、ヒゲづらの奥の目をウィンクさせた。私はお兄ちゃんの背中に思わず隠れた。お兄ちゃんはイアンに挑むようににらみつけていた。村人たちは私の亡くなったママとイアンの事の顛末を知っていたから、私たちとイアンを見比べてひそひそと話していた。リナはお兄ちゃんの背中にしがみついている私に不満そうな視線を投げかけた。 それから、イアンはちょくちょく私たちにちょっかいをかけてきた。 村人たちは広間に集まって、食事を取る。 食事の量はかなり少ないから、私はいつもお腹をすかせていた。お兄ちゃんは私の顔をのぞきこんで言った。「マリア、僕はもうお腹いっぱいだからこれを食べてくれないか」 お兄ちゃんも空腹なことを私は気づいていたから、お兄ちゃんの差し出した皿を私は丁寧に突き返した。「私はもうこれで十分。お兄ちゃん、ちゃんと食べて」「いいから……」「仲のいいこったねえ!」 イアンが私たちの会話に割って入った。他の人たちを押しのけて、私たちのテーブルのそばに来た。手に持っていた皿を私たちの前にドスン、と置いた。「俺の分、食えよ」 イアンは私とお兄ちゃんの顔を交互にのぞきこんだ。それから私たちの耳に顔を近づけて、ささやいた。「俺は村長さんからたっぷりもらってるんだからさ」 お兄ちゃんはイアンを一瞥してから、私の手を引いて広間から出ていこうとした。私はまだ食べ物の残っている皿を持って、お兄ちゃんの後にあわてて従った。リナがじっとこっちを見ていた。 お兄ちゃんと私は、誰もいない部屋に向かった。「おい、待てよ」 イアンが追いかけてきた。お兄ちゃんの肩をつかむ。「あの夜は悪いことをした。俺は酔ってたんだ」 お兄ちゃんはイアンの手を振り払って、歩を進めた。「すまない、本当に謝るよ。俺はお前たちの力になりたいんだ。お前らのオフクロさんは、本当にかわいそうだったと思うよ」「あなたに母さんの何が分かるって言うんだ!」 お兄ちゃんは叫んだ。大きな双眸に涙があふれていた。私はお兄ちゃんの背中をそっとさすった。「君たちのオフクロさんは人魚病になって死んだんだろ?」「だからなんなのよ?」 私は泣いているお兄ちゃんを、かばうようにして立って言った。「……ついて来な。見せたいものがある」 私はイアンのヒゲで覆われた顔を見つめ返した。イアンの目はいつものニヤけたものではなく、真摯な輝きを帯びていた。それでも私はイアンを疑っていた。あの夜、私をムリヤリ抱き寄せたごつごつした腕の感触が蘇る。「お兄ちゃん、どうしよう?」「……行こう」 お兄ちゃんは手の甲で涙をぬぐって、力強く言った。「今度、マリアに何かしたら、お前を殺すからな」 イアンはお兄ちゃんの言葉に、寂しそうに笑った。 私たちはイアンの後についていった。イアンは私たちが立ち入り禁止の区域をくぐりぬけ、ある扉を開けた。扉の奥には階段があって、地下室へと続いていた。 イアンは地下室の重い扉を開けた。 扉の中には、人魚がいた。 つづく
2004年05月13日
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私はゆっくり目を開けた。私の家にしては、かなり豪華なつくりの天井が視界に入った。誰かが私の額に優しく手を置いた。村長の奥さんだった。私は村長の家のベッドに寝かされていたのだ。いつのまにか、私は新しい肌着と寝間着に着替えさせられていた。奥さんによると、ママが村長に助けを求めたそうだ。おじさんは村長と村人に押さえつけられ、村から追い出された。もともとこの村の人間ではなかったから、ことはスムーズに運んだそうだ。ママは疲れ果てた表情で、腕組みして私を見ていた。ママは私に向かってため息をついた。私はママを怒らせたのだろうか。私は不安になった。 お兄ちゃんはリナに傷の手当をかいがいしくされていた。「マリア、平気かい?」 私の枕元にお兄ちゃんが駆け寄ってきた。「大丈夫よ、ちょっと打っただけだから」 村長の奥さんが青ざめているお兄ちゃんをなだめた。「で、でも……。あんなに足から血が流れてたし……」「たいしたことないわ」「どんな傷なんだい? マリア、見せてごらん」 私の枕元ににじり寄るお兄ちゃんを、村長が手招きした。「こっちへおいで、ナギサ。傷の手当ては終わっていないよ」「でも……」「いいから」 村長はムリヤリお兄ちゃんを隣の部屋へ連れていった。 部屋には、ママと私と奥さんとリナが残った。「あんたもついに女になったのね」 ママが私に歩み寄りながら、ニヤリと笑って言った。私をほめているような、からかっているような笑みだった。「え? どういう意味?」「マリアちゃん、べつに恥ずかしいことじゃないわよ。誇らしいことよ。あなたも子供を産める体になったんだから」 奥さんが私をなだめるように言った。それでも、私はなかなか事態が飲み込めなかった。「ママ、もっとはっきり言わないとこの子、わかんないわよ。お子ちゃまなんだから。いいこと、マリア?あんた生理が来たのよ」 リナがつけつけと言った。リナはお兄ちゃんがいないところでは、まだ私にこんな偉そうな態度をあからさまに取る。 けれど、私は今はリナの小ずるさに腹を立てている余裕はなかった。 私は、もう子供の体じゃないんだ。ママみたいにセックスしたら、子供が産める体になったんだ。「こんな世の中であんたが子供を産んだって、その子はほぼ確実に不幸になるだろうけどね」 私の考えを見透かしたかのように、ママが言った。奥さんがママをさとす前に、私はママに言い返していた。「私、きっとその子を幸せにしてみせる。私は好きな人の子供を産むつもりだから」 一瞬、室内の空気が止まった。リナも奥さんも、そしてママも目を見開いて、私を凝視していた。私が誰かに何かを反論するなんて、今までありえなかったからだ。 その静寂を、ママのけたたましい笑い声が破った。「その好きな人って、もしかしてナギサのことじゃないだろうねえ?」 ママの言葉に、リナが頬をこわばらせて私をにらみつける。私はなぜか落ち着いて、リナを見つめ返した。ママは言葉を続けた。「ナギサはあんたのアニキなんだよ? 犬の顔した子供が生まれるよ、本当に」「私、人魚の顔した子供でも可愛がってみせるもの」 私は言い返した。ママが私に平手うちを食らわそうとした、その時。「人魚が来たぞ!」 村長の叫ぶ声が聞こえた。 村長は血相を変えて、部屋に入ってきた。お兄ちゃんもその後に続いていた。「人魚が、どうしてこんなところに? ここは海からずいぶん離れてるじゃない」 奥さんが訊いた。「わからない。もしかして、新種の人魚かもしれない。以前、話しただろう。遠くの村に、海辺から長時間離れても行動できる人魚が出現したって。その人魚がこっちにも来たのかもしれない」「あなた、その村は人魚に絶滅させられたって言うじゃありませんか。ということは……」 奥さんの言葉が終わるか終わらないかのうちに、村長は奥さんに体当たりして、その体を床にひれ伏せさせた。私たちも同じような体勢を取った。 生臭い息の匂いと、低いうなり声が聞こえた。 人魚だ。 青い鱗を月明かりに光らせて、私たちに近づいてくる。いつのまに、室内に入ったのだろう。 村長は立ち上がって、人魚に持っていたモリを突き刺した。お兄ちゃんもそれに加わった。 人魚は絶命した。 奥さんは腰が抜けてしまったようだった。リナが「しっかりして」と奥さんの背中をさすった。お兄ちゃんは人魚を刺したモリを手放して、私とママに寄り添った。「ああ、神様……なんていうことでしょう」 奥さんはガタガタ震えながら、つぶやいた。「神様は私たち人間を滅ぼさせたいのですか? 海辺を遠く離れても、動き回れる人魚なんて……。そのうち、私たちは人魚に食いつぶされてしまう」「そんなバカな心配はするな」 村長はモリの血を払いながら、奥さんに言った。「この人魚は特別さ。さっきの話だって噂にすぎない。神様だってそんなに我々人間に意地悪じゃない」 私は村長の言葉を信じようとした。ここにいるみんなもそう考えていたと思う。 でも、神様は私たちのことがお嫌いなようだった。 それ以後、人魚は急速に海辺以外をうろつきまわり、村人の数はどんどん減っていった。ママもそのうちの一人だった。 つづく
2004年05月12日
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お兄ちゃんが来てから、私はかなり過ごしやすくなった。 一番大きかったのは、村の子供たちが私を仲間はずれにしなくなったことだ。村長の娘であるリナがお兄ちゃんを気に入って、私をいじめるのをやめたのだ。リナは長い栗色の髪を精一杯女らしい仕草のつもりでかき上げて、お兄ちゃんを「ナギサ」と呼んだ。その声は他の誰に向けるものよりも柔らかかった。そしてお兄ちゃんの好意を得たいがための、必死さも隠し持っていた。私は唇を噛んだ。私だってお兄ちゃんを「ナギサ」と呼んで、そんなふうに媚びてみたいのに。 お兄ちゃんはみんなに優しいから、リナの好意を素直に受け取った。リナはますます喜んで、私たちに食料や水やらをくれた。私はリナの下心が分かっているから、「そんなものいらない」と啖呵を切れたら、どんなに気分がいいだろうと思ったけれど、飢えには勝てなかった。「ナギサはリナさんと結婚すればいいのよ」 ママはリナからもらった合成酒に舌鼓をうちながら言った。「そうしたら、うちは安泰だからね」「お兄ちゃんはリナのことどう思ってるの?」 私はおそるおそる訊いた。「親切な人だと思ってるよ」 お兄ちゃんは静かにほほえみながら言った。お兄ちゃんはいつもそうやって笑っているので、私はお兄ちゃんのリナへの気持ちを正確にはつかめなかった。 リナ以外にも、お兄ちゃんのことを好きな女の子はたくさんいた。お兄ちゃんはみんなに分け隔てなく、優しく接したし、きれいな顔をしていたからだ。私はお兄ちゃんにはあまり似ていない。お兄ちゃんと似ているのは黒い髪と黒い目くらいだろう。お兄ちゃんの目は大きくて垂れているけれど、私の目はママに似たのか切れ上がっている。私はよく本当はお兄ちゃんと私は血がつながっていないのではないかと考えた。むしろ、血縁関係がない方が私にとっては嬉しかった。 お兄ちゃんが怒ったのを私は一度だけ見たことがある。 それは、ママの元に男の人が通ってきたある夜のことだった。 私とお兄ちゃんはいつものように、押入れに閉じこめられていた。その日はなかなかママと男の人とのセックスは始まらなかった。その夜は蒸し暑かったので、私は早く外に出たかった。それにお腹が痛かったので、トイレにも行きたかった。さっさとことを終えて、男の人が帰ってくれればいいのに、と思っていた。お兄ちゃんは「マリア、汗だくだね」と私の額の汗を自分の上着を脱いでふいてくれた。お兄ちゃんが上半身裸になったので、私は心臓の鼓動が早くなるのを感じた。お兄ちゃんの体つきはかなり男らしくなっていて、ママが連れ込む男の人たちよりもはるかに引き締まっていたからだ。「マリアも服を脱げば?」「いやよ」 私は即座に言った。私の胸はその時、もうふくらみ始めていた。お兄ちゃんはそれには気づいていないようだった。「どうして? 涼しいのに。ほら、マリアの服ももう汗でびっしょりじゃないか」 お兄ちゃんは何気ない仕草で、私の服の胸元のボタンに手をかけた。その拍子に胸にお兄ちゃんの手が触れた。「やめてったら!」 私は無意識のうちに大声をあげていた。しまった、と思った時にはもう遅かった。「何だ、今の声は?」 男の人の怪訝そうな声が聞こえて、押入に光がドッと入ってきた。 ヒゲズラのおじさんが、私たちを見下ろしていた。おじさんはお兄ちゃんが上半身裸なのを見て、ニヤっと笑った。「おい、これお前のガキか?」「違うわよ、弟と妹よ」「ハッ、見え透いた嘘をつきやがって。まあ、そんなことはどうでもいい。このガキども、この年でつるもうとしてやがるぜ。さすがお前のガキだな」 「つるむ」という言葉を聞いて、お兄ちゃんの表情がめずらしくけわしくなった。私にはその言葉がどういう意味だかよくわからなかった。「よお、ガキどもよ。お前ら、兄妹なんだろ? 血の繋がったもん同士でアレをやったら、犬の顔した子供が生まれちまうぜ。いや、今のご時世だったら人魚だったりしてな」 おじさんは腰に手を当てて、ゲラゲラと笑った。お兄ちゃんは私の肩をかばうようにして、抱きかかえながら、おじさんをにらみつけていた。こんなに険しい目つきのお兄ちゃんを見たのは初めてだった。「そんなことが起こる前に、おじさんがネエちゃんに本当の男ってものを教えてやるぜ。来な!」 おじさんは私の手をいきなりつかんで、分厚い胸元に引き寄せた。「やめ……」「よせ!」 私がやめて、と悲鳴を上げ終わる前に、お兄ちゃんはおじさんに体ごとぶつかって殴っていた。おじさんはよろけて、私はそのすきに逃げることができた。「こいつめ!」 おじさんはお兄ちゃんを殴り返した。「やめてよ!」 ママが怒鳴ったが、おじさんは聞く耳を持たずにお兄ちゃんに第二打を与えた。お兄ちゃんの鼻から血が流れるのが見えた。「おじさん、やめてよ!」 私はおじさんの手にしがみついた。「邪魔だ!」 私はおじさんに突き飛ばされた。もんどりうって、テーブルといすに体がぶつかった。痛い。どこか切ったのか、足下に血が流れるのを感じた。「マリア! 大丈夫か?」 お兄ちゃんが私に駆け寄ろうとした。が、おじさんに後ろから殴られた。「おじさん、お兄ちゃんを傷つけないで……」 私はよろける足を必死に動かして、おじさんからお兄ちゃんをかばおうとした。途端に、意識がとぎれた。 つづく
2004年05月11日
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私は焦っています。というより、焦るように努めています。 だって、英検が近づいているから。 英検は年に三回しかないので、間がわりに空いているんです。だから「次まで当分のんびりできるや」と思っているうちに試験当日が来たりするわけです。試験日に近くなったらまた「もういくらがんばっても間に合わないから、次にしっかりやろう」ってサボっちゃったりして。学生時代の試験前のノリのままです、私。 しかも手強いことに英検協会は試験問題を次から改訂するんですよね。そうすると新しい参考書などもきっとたくさん出るので、不況対策? と疑ってみたりして。 最近よく「もう英検はやめにしてTOEICにしたら?」と言われるんですが、TOEICは一回取ったら一生ものっていう世界じゃないでしょう。そこがなんとなくいやなんです。 それをある人に言ったら、「次へ次と登っていけるのが楽しいんじゃないの。私は一生英語を勉強していたいと思うけどなあ」と言われました。そういう考えもあるのか……。 私自身は英語を一生勉強したいか? それは謎です。結婚してから一度「もういいや」と思ってやめたら、なんとなく寂しい気がして再開しましたが、英語の勉強をやっている間が一日で一番楽しい時間かというと、そうでもないです。もうしんどくなって、「たいして仕事にも使わないんだし、こんな意味のないことやめてやる」と思うこともしょっちゅう。でもやめるとまたやりたくなるのです。 とりあえず今は話せるようにがんばりたいと思います。
2004年05月10日
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この前、NHKで「ペ・ヨンギュンの素顔」というインタビュー番組が放映されていました。 それを見ての私の感想。 この人、隙がないなあ……。 日本の若いアイドルや芸能人のインタビューを聞いていてムッとすることって私は結構あるんです。話し方がものすごくだらしなかったり、敬語や丁寧語がちゃんと使えていなかったり、ワガママや暴言としか思えない発言があったり。単に私が神経とがらせすぎなのかもしれませんが、中には「この人、トーク番組にさえ出てこなければ好きでいられたのに」という人もいます。 でも、ヨン様(と呼んでいいのかな? ファンではないんですが)の場合はそういうところはありませんでした。というか、好感を持ったくらい。私は韓国語はわからないので言葉遣いの方は不明ですが。 これは雑誌のインタビューで彼が「あなたの日本のファンはあなたよりはるかに年上が多いと思うんですが、それをどう思いますか?」というのに「でもみなさんの心は十代の少女のように清らかです」と答えたこと。 よくここまで瞬時に答えられますね。本心で言ってるからでしょうか? 私もヨン様の優しさを見習いたいと思います。
2004年05月09日
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その日は、今からずいぶん前。私が六歳くらいの時だった。 その日は雨が降っていた。私はぼんやり一人で家のそばの崖っぷちに座り込んで海を眺めていた。海はごうごうと音を立てて荒れていた。もし私があと一歩でも進めば死んでしまうことは、子供の私でも分かっていた。雨粒が体中にたたきつけられる。寒かったので私は両腕で体を抱きしめていた。この腕が自分のものでなく、誰か他の人のものだったらいいのに。私は考えた。ママは私が恋人と自分の邪魔をすると言って、いつも突き放す。村長の娘のリナが私がいつもおどおどしていると言ってバカにするから、同じ年頃の村の子供たちも私と遊んでくれない。私は物心ついた時から、他の子供たちのように父親にも母親にも抱きしめられたことがない。私はいつも自分で自分を抱きしめている。ママが男の人と裸でいる間、押入れに閉じこめられている時にも、みんなが遊ぶのを遠くから眺めている時も。 私の胸はずっとひりひりと痛んでいた。時々、涙が出てくることもあった。でも、私はこの気持ちがなんて言うのかを知らなかった。だって私はずっとその気持ちを抱えたまま、生きてきたから。 私は背後に誰かが立っているのを感じた。背筋が冷たくなった。もう自分なんて死んでもいいと思ったから、こんな海辺に子供一人で来たのに、実際人魚がそばにいると考えただけで全身の毛穴が開いた。私はおそるおそる振り返った。 そこにいたのは一人の男の子だった。私より少し年上だろう。背が高くて、体つきもしっかりしていた。男の子は赤い傘をさしていて、それを私に手向けていた。大きな垂れ気味の目が私を見て、優しく輝いた。私は頬が熱くなるのを感じた。「か……傘、持ってるなんて、すごいね」 私はどうにかして声をしぼり出した。リナから「マリアはいつも無口で暗いよね」とからかわれているからだ。でも長時間、無言でいたから声が喉にひかかってしまって、私は咳き込んだ。「大丈夫?」 男の子は私の目線までしゃがんで、傘を持っていない方の手で私の背中をさすった。「だ……大丈夫。ところで、その傘、どうしたの? 傘なんてものすごく高いのに」 私は咳き込みながら、言葉を紡ぎ出した。「この傘は父さんが亡くなる前に僕にくれたもの。父さんが母さんにプレゼントしたんだって。魚の干物百尾分と交換だったそうだよ」「そんなに……すごい」「僕の父さんは釣りの名人だったんだ」 男の子は誇らしげに微笑んだ。「母さんはこの傘を父さんと別れる前に、僕の家に置いていったんだって」「どうしてあなたのパパとママは別れたの?」「……母さんは父さん以外に好きな男の人ができたから」「ひどい人ね。私のママみたい」 私の言葉に男の子は急に黙り込んだ。私は自分が男の子を怒らせてしまったのではないかと思って、急いで謝った。「どうして謝るの?」「だって……私が変なことを言って、あなたを怒らせてしまったみたいだから」「怒ってなんかいないよ。ほら」 男の子は大げさに頬をふくらませて、そっぽを向いた。私はその表情のこっけいさに思わず笑った。男の子も安心したように笑った。ひとしきり笑い合った後に男の子が訊いてきた。「君のママってどんな人?」 私が答えようとしている間に、男の子は私の手を引いて海岸から離れていった。こんな雨の日は、雨で人の体臭が消えるから人魚がふだんよりはだいぶ襲ってきにくいのだという。「父さんが教えてくれたんだ」と男の子は誇らしげに言った。 私は男の子が私を連れてどこに行こうとしているか、深く考えようともしないまま、連れられるままに歩いていった。男の子が悪巧みしているようには見えなかったし、ふだん思っていることを話すのに夢中になっていた。ママが男の人と会うために私をいつも邪魔にすること。私がそれについて不平を少しでも言うと、「あんたはあのおじさんたちのおかげでごはんが食べられるんだからね」と私を怒ってぶつこと。私はいつのまにか男の子とずっと以前から仲良しだったような気がしていた。 いつしか私たちは私の家の前まで来ていた。「どうして私の家を知ってたの?」 私の問いに男の子は答えなかった。その代わりに、私の家の窓からかいま見える光景に視線が釘付けになっていた。そこではママが裸で男の人と抱き合っていた。 私は男の子の茫然とした表情を見上げた時、もうだめだと思った。もうだめだ。このきれいで優しい男の子も、他の子供たちと同じように私のことを「インバイの子供」と言ってバカにするようになるのだ。私の雨粒で冷たくなった頬に、熱い涙が流れ落ちた。 その時、私の頬が暖かくやわらかいもので覆われた。 男の子の手が私の頬をつつみこんでいた。「大丈夫。僕は君を嫌いになったりしない」 男の子の優しい声に、私は嬉しいのにしくしく泣き出した。男の子はよしよし、と私をかがんで抱きしめた。「父さんが言ったんだ。この傘を母さんに見せたら、自分の産んだ息子のナギサが僕だってすぐ分かるって。実際、母さんはすぐにわかってくれたよ。それから僕は自分にマリアっていう父親が違う妹がいるって知ったんだ。そして君を迎えに行った。マリア、ずっと寂しかったんだね。でもこれからは僕がずっとそばにいるよ。君のお兄ちゃんがね」 私は驚いて、男の子の顔を見上げた。男の子が優しく微笑んだ。 私には三つのことが分かった。今まで私の心を占めていた痛みが「寂しさ」と呼ばれるものだったこと。そして、初めて恋した男の子が自分の兄だったこと。 そしてもう一つのことは、とりあえず私を抱きしめてくれる人ができたことだった。「僕のことをお兄ちゃんって呼んでくれるかい?」 男の子は私に優しく呼びかけた。私は悲しくそれを聞いた。 つづく
2004年05月08日
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私にはまだ子供はいませんが、お子さんに英語を習わせようかどうか考えている方の参考になるかと思って、今日はこのテーマを選びました。 私は6才から9才まで英会話を習っていました。 ここでは名前は伏せますが、大手の児童向け英会話教室です。 先生は日本人で、生徒は全部で6人くらい。英語の歌をみんなで歌ったり、英作文を作るカードゲームをしたりするのが授業でした。今でもよく言われる「遊びながら英語を学ぶ」という学習形式ですね。 授業自体はとても刺激的で面白かったです。 さて、私が英語を話せるようになったかというと。 なってないんですねえ、これが。 まず考えられる原因が英会話教室は週に一度、二時間程度でそれ以外は私が英語に接していなかったということ。カセットテープを一日十回くらい聴けば、それなりの効果は出たのでしょうが、遊びたい盛りの私は週に三回くらいしか聴きませんでした(^^; またテキストの内容もフォニックス式の発音を取り入れたりとなかなか充実していたのですが、いかんせん子供向け。ごく初級の英会話しか出てきません。 あと、英会話教室内で子供なりに人間関係ができてしまっていて、そっちに注意がいってしまうんですよね。 先生が日本人っていうのも良くなかった原因かも……。 無理して英語を話しませんから。 子供の英会話学習で一番いいのは、ネイティブの友人(べつに同い年でなくてもいい)を作ることだと聞いたことがあります。たしかにそれが一番いいのかも。 大人になって効果があったかな? と思われるのは、私が日本人にしては物怖じせずしゃべるとネイティブの先生に言われていることです。 でもべつにペラペラってわけじゃないし……。 中学に入ってからのあの難解な文法用語で、私は英語が嫌いになりかけたうちの一人でした。 これはあくまで私のケースのお話なので、参考にとどめておいてくださいませ。
2004年05月07日
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なんかこういうタイトルにすると、まるであやしいヤセ薬の広告のようですが、これは本当です。と書くとさらにうさんくさくなるのですが(^^; まず、両足の親指をヘアゴムでしっかりと縛ります。それからクッションを体と床の間に当て、両腕を伸ばして5分間寝ます。するとたるんでいた腹筋が引きのばされて下腹が一時的(私の場合は約一日でした)に引っ込むのです。 テレビでやっていた方法です。よろしかったらお試しください。私の場合は効きました。
2004年05月06日
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今日は友達たちが家に遊びに来ました。 連休はわりに忙しかったもので、私はあるミスをうっかりしてしまいました……。 それは。 計るだけダイエットのグラフ用紙を部屋に貼りっぱなしにしておいてしまったのです! ご存じない方のために説明しますと、計るだけダイエットとは自分の朝起きた時の体重と夕食後の体重をグラフにするというものです。そうすれば自然とダイエットにも意識的になるだろうというダイエット方法です。 つまり私の体重が友達に丸わかりになってしまったんですよ~。 ダイエットを私と同じくしていた友達は妙に明るい笑顔で「ユミティって、結構見た目より体重あったんだねえ」と言っておりました。きっと家に帰ってから、自分のダンナにそれ言うんだろうなあ。ああ……。 ダイエットがんばらなきゃ、と思いつつ、その友達からおみやげにもらったシュークリームはしっかり食べてしまいましたとさ。 計るだけダイエットですが、今のところそんなに効き目はありません。 これ、やっぱり運動や食事制限を意識的にするための方便ですね。考えてみれば当たり前のことですが。 それにしてもやっぱり恥ずかしい……。
2004年05月05日
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英語を上達するには、英語で文章を毎日書くのが一番上達するとシュリーマンは言っています。 その言葉に習って、英語で日記を書いてみようかな、と思ったのですが、性格がなまけものなので日本語の日記も三日坊主に終わりやすいのです。 だから相手がいれば長続きするかもと考えてペンパルを作ってみることにしました。 ペンパルサイトへ行き、条件の合う人を探してメール交換希望のメールを出しました。 私自身がペンパルを希望しようかとも考えたのですが、一度募集をかけると三百通ほどくるのも珍しくないそうなのでそれはやめました。そんなに英語に自信はないので(^^; 返事が来なくても相手は何百通もメールが来ているそうなので、気に病まない方がいいらしいです。それに一クラスに何十人も人間がいても、友達になれるのはごくわずかでしょ? ペンパルの世界も似たようなものらしいです。 結局、私には二人のペンパルができました。 年が近くて同性で環境が似ている(私の場合は結婚している)方がやはり話は合いやすいようです。 日本に興味がある人は、今ものすごくアニメファン、マンガファンが多いみたいです。私もアニメやマンガは好きなのでそういった人とメールのやりとりをしてみましたが、向こうのアニメ、マンガの知識はハンパではなく、ついていけないくらいでした。今、大ハマリしているマンガやアニメがある人は同じ趣味の人をペンパルにしてみると話が合いやすいようですね。 ペンパルの世界に手を染めて、結構たちますが、大事なのは「わりに間をあけずにきちんとメールを書き続けること」だと思います。 でもこれが難しいんです! これ、英語でどういうんだっけ? という言語的な問題とともに異なる国の人の価値観を考えて、メールの内容を決めなければならないので。 日本人には当たり前と思ってても、外国人には全然わからないことってあるんですよ。たとえば「お見合い」。 ある国の人には「人身売買のこと?」なんて訊かれましたから(^^; これを相手に分かるように説明するのがまた一苦労なのよねえ。 ペンパルを作って一番勉強になったことは「世界は本当に広いんだ」ということでした。
2004年05月04日
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ライブに行ってきました。 二時間以上立ちっぱなしだったので、さすがにしんどかったです。 明日もライブに行くんです。遊びに行ってるんだから文句は言えないけれど、二日間続けて二時間以上立ちっぱなしは疲れるよ~。昔はそんなことなかったのに……。 ゴールデンウィークでいろいろ外で飲み食いしていたせいで、口内炎ができました。遊び疲れなんだからぜいたくな悩みだとは思いますが……。 今年の目標の一つはダイエットだったのよね、私(笑)。
2004年05月03日
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私が生まれるずうっとずうっと以前、海はすばらしい場所だったそうだ。 死んだおばあちゃんが話してくれた。波の音に人々は心安らぎ、わざわざ海に遊びに来る人までいたらしい。私が信じられないのは、海を見ることなく生涯を終える人までいたことだった。 今、海を見たことのない人なんていない。だって私たちの周りは海だらけなんだから。ご先祖さまたちが好き放題な生活をしたせいで神様の怒りを買ってしまい、寒い国の氷が溶けて地上のほとんどは海になってしまった。 今、海に遊びに行きたい人なんていない。だってそこには人魚がいるから。人魚は私たちを食べてしまうから。さらに悪いことに、人魚はもともと人間だったりする。最悪な場合には、人魚は私たちの愛していた人間の変わり果てた姿であることもある。 私はその時、人生最悪の瞬間を迎えつつあった。 私はお兄ちゃんにしがみつきながら、ベッドの上に横たわっているママを見ていた。あんなに白くてつややかだったママの肌は、今やびっしりとウロコに覆われていた。ママは目を見開いていた。というより、もう目を閉じられなかったのだ。ママの切れ長だった目は丸っこくギラギラした魚眼になってしまっていた。正確に言えば、魚眼ではなく人魚眼だ。ママは人間から人魚になろうとしているのだから。 ママが人魚病に感染したのは1ケ月前だった。あの日、ママは青い顔をして家に帰ってきた。ママは胸元から血を流していて、手当しようと私が腕をのぞきこむとそこにはえぐるような傷跡があった。動物に噛まれたような傷跡だった。「道を歩いている間に急に噛まれたの」 ママは私とお兄ちゃんに言った。 何に噛まれたの? とは怖くて訊けなかった。訊かなくてももうわかった。その傷跡は人魚病が発覚して、焼き殺された近所のおじさんそっくりだったからだ。 ママが噛まれたのは間違いなく人魚だった。人魚に噛まれた人間は人魚病に感染して、そのうち人魚になってしまい人間を襲うようになる。人魚の食物は人間だからだ。人魚はまだ地球がこんな風になっていなかったころ、映画や小説に出てきていたゾンビという空想上の怪物に習性がとてもよく似ているそうだ。ただ、人魚は死者ではない。立派な生物である。珊瑚色の長い髪をして、顔以外の全身に銀のウロコをまとわせた人魚は美しいと言えないこともない。科学者たちがやつらを半魚人と呼ばず、人魚と名付けたのはそのためかもしれない。 だが人魚は人類の天敵だ。そして私たち人間は、今のところ人魚にかなり数の上では負けている。人魚は海の中で主に生活しているが、十数分だけ地上に出てこられる。そして人間をそのどう猛な牙と思いもよらぬ力で襲うのだ。 最初は人間たちも軍隊や兵器を使って、人魚に対抗していた。けれど物資の不足により兵器は作れなくなってしまった。それに人口も人魚に食われたり、紫外線によるガンやその他の疫病のせいですっかり減ってしまった。もう私たちはなるべく人魚に出会わないように祈るくらいしかすることがない。そのためには海のそばに行かない方がいいのはわかっている。だが田畑を作ったり家畜を飼うほどの大地も残っていないので、食料用の魚を取るために海に行かないわけにはいかないのだ。 ママも釣りをしに行ったところ、人魚に襲われたようだった。 私とお兄ちゃんは村長にママが感染したことを言いにいこうかどうか迷った。だけど、やっぱりそれはできなかった。ママは私たちにそう命じていたし、実の母親が焼き殺されるのを見たい子供はいない。たとえその母親が男にだらしなくて、母親であることより女であることを選んだ人間だったとしても。私はお兄ちゃんと二人で押入に押し込められて、ママのあえぎ声をずいぶん聞かされたものだった。狭い押入れの中では私とお兄ちゃんは肌を寄せ合う格好にどうしてもなってしまい、私は胸が妙に甘酸っぱくなったものだった。お兄ちゃんは「もうすぐ終わるからね。そうしたら、二人で外にすずみに行こう」と私の頭を優しくなでてくれた。お兄ちゃんはママに隠れて、村長にこのことを言いにいこうと相談したが、私が泣いていやがるのでそのうちあきらめた。子供だった私はママが人魚病でないかもしれないという限りなく低い可能性に賭けていたのだ。 ママがあまりつきあいが良くなかったこともあって、ママの人魚病は隠しおおせているうちにどんどん進行していった。ママは高熱でベッドから起きあがれなくなり、白いその肌はウロコの銀色へと変わっていった。 そして、ママは人魚病の最終段階を迎えつつあった。 ママの口の中に牙が生えたのだ。こうなると、私たちがかつてママだった人魚のえじきになるのも時間の問題だった。「お兄ちゃん、どうしよう……」 私は泣きながらお兄ちゃんにすがりついた。私はずるい。どうすべきかはもうわかりきっているのに、その役目をお兄ちゃんに押しつけようとしている。 そしてお兄ちゃんは私をなだめるようにほほえみながら、それを果たそうとしていた。「マリア、見ちゃだめだよ」 お兄ちゃんは私に優しく呼びかけた。それから腰に下げていたナイフを手に取った。 そして、ママの喉笛につきたてた。 ママは体をヒクヒクけいれんさせて、死んだ。 お兄ちゃんは後始末もすべてやってくれた。村長にママが急に人魚病にかかったから、自分の手で殺したと報告した。村長が無理のあるその弁明をあっさり信じてくれたのは、自分の娘のリナがお兄ちゃんを気に入っているのを知っていたからだったということに私が気づいたのは、もっと後のことだった。 こうして私とお兄ちゃんは二人っきりになった。 お兄ちゃんが人魚病に感染するまで。 つづく
2004年05月02日
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ホーンテッドマンションを観ました。 思っていたよりなかなかロマンティックな楽しい映画でした。どうロマンティックかというと、ここからはネタばれなのでイヤな人は読まないでください。 主人公の奥さんが幽霊屋敷の主人(もちろん幽霊)の死んだ恋人にそっくりで求愛されるんです。こういったゴシックホラー的な展開は個人的に好きなので、拾いものでした。 執事の役がテレンス・スタンプでした。 ディズニーの実写映画って、脇にこういう渋い人を使っていたりするところが面白いんですよね。 それにしても、テレンス・スタンプは「テオレマ」から、ミスターレディを演じた「プリシラ」まで本当に多彩な役所を演じていますね。
2004年05月01日
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