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詳しいことは知らないけれど、横浜ベイスターズが開幕6連敗の泥沼状態の後、なんとか持ち直して健闘をしているらしい。横浜の「開幕6連敗」といえば、三原脩監督が率いた大洋時代の1960年、開幕6連敗から初優勝を飾った記録があり、チームにとって縁起のいいスタートだったということもできる(逆説的だけど)。----------------------------------------------------------今回の記事は、その1960年に開幕6連敗をしながら初優勝した大洋ホエールズ(現・横浜ベイスターズ)のこと。この年、三原脩氏(高松中-早稲田大)が大洋の監督に就任したことが、初優勝の原動力になったのは間違いない。三原氏と言えば、追われるように巨人監督を去り、関門海峡を越え九州の地に「西鉄ライオンズ王国」を作り上げた名将である。大洋の監督に就任する2年前の58年、巨人との日本シリーズで3連敗後4連勝して日本一になった逸話はあまりに有名。なのに突然、自身が作り上げた「王国・西鉄」を去り、三原は当時「セ・リーグのお荷物」と呼ばれていた大洋の監督に就任してしまう。でも三原には勝算があってこその大洋監督の就任だった。それは自身のもつ「知略」への自信、そしてエース・秋山登への期待。「開幕戦をエースで勝利しスタートダッシュを謀りたい」と考えていた三原は、当然の如く秋山を開幕投手に指名した。迎えた開幕当日(60年4月2日)、だれもが予想できないアクシデントが秋山を襲った。試合前、相手・中日ドラゴンズのノッカーを務めた牧野茂コーチ(当時)が、大洋の選手たちにからかわれ、ふざけ半分に大洋ベンチへ放り投げたバットがクルクル回転し、ベンチの最前列に腰かけていた秋山の頭部を直撃したのだ。ちょっと信じられない話だが、これは本当の話。からかった大洋の選手も牧野コーチも明治大の先輩・後輩の関係(ついでに頭部を直撃された秋山も明治大卒)。決して他意のない些細な出来事だったはずなのに、秋山は昏倒したまま救急車で病院に運ばれる憂き目にあう。診断結果は「一週間の安静」。この「牧野バット放り投げ事件」というか「秋山昏倒事件」が、60年の大洋開幕6連敗の真相だった。6連敗後は復帰した秋山のほか、島田源太郎、権藤正利、鈴木隆(以上、投手陣)や「天びん打法」の近藤和彦をはじめ、桑田武、近藤昭仁、土井淳ら野手陣の活躍と三原の「知略」を駆使して勝ち進み、ついに大洋はセ・リーグ初優勝を果たした。秋山ら数人の選手を除けば、一流でない「超二流」の選手たちの集団であり、そういった選手たちを効果的に使ったことが、三原の「知将」と呼ばれる所以でもあった。 (参考)「三原脩の昭和三十五年」(富永俊治著、洋泉社刊)---------------------------------------------------------------- 余談だけど。その後の日本シリーズでは大毎オリオンズ(パ・リーグ優勝)を4タテで破り、大洋が日本一に輝いた。当時、大毎の監督は西本幸雄氏。でも、この日本シリーズでスクイズ失敗事件が起き、それが発端となって西本は永田雅一オーナーと衝突。パ・リーグの優勝監督であるにも関わらず、シリーズ直後に大毎を去ることになった。三原脩、西本幸雄。この2人は後に「名将」と呼ばれる仰木彬氏に大いに影響を与えた人物であることに共通点がある。そして大洋が1960年以来次に優勝に導いた(98年)監督は権藤博氏は、仰木とともに88年「伝説の10・19」を演出した近鉄バファローズの監督・コーチの仲であり、三原・西本の時代から続く仰木・権藤の関係は、なにやら因縁めいたものを感じてしまうのだ。◇三原脩の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「75年前の日米野球のこと」 (2009.3.23) → こちらへ。◇西本幸雄の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「2人の正捕手、梨田昌孝と有田修三」 (2009.4.18) → こちらへ。◇西本幸雄&スクイズ失敗の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「思いだす、江夏の21球」 (2008.2.15) → こちらへ。◇仰木彬、権藤博の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「仰木彬×権藤博→阿波野秀幸」 (2009.2.28) → こちらへ。◇「10・19」の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「10・19とは何だったか? 」(2009.2.22) → こちらへ。1日1クリックお願いします
2009.04.29
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昨日(4月28日)行われた法政大vs早稲田大3回戦に関する新聞記事より。◇法政大vs早稲田大3回戦の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「斎藤佑樹が通算6敗目で、早大連覇が遠のく? 」 (2009.4.28) → こちらへ。1.まずは法政大の視点で書かれた記事から。1)サンケイスポーツ ■東京六大学野球春季リーグ戦第3週3日目(28日、神宮)法大勝利の立役者は、3番の亀谷と5番の佐々木だった。四回一死満塁で亀谷が勝ち越しの3点中越え三塁打を放ち、二死後に佐々木が左翼席に放り込んだ。一気の攻めで斎藤佑から大量点を奪った。 佐々木が「これまで打てなかったストレート一本に絞っていました。狙い通り」と相手のエース攻略に胸を張れば、4年の亀谷は「夢中でしたから打った球が何か分からなかった。入学以来初めて早大から勝ち点が取れてうれしい」と笑った。(以上、サンケイスポーツ)2)朝日新聞■法大打線が好調だ。前日までの5試合中、4試合で2ケタ安打、この日も斎藤佑 ら早大の4投手に11安打を浴びせた。4回に2点本塁打を放った佐々木は、「メンバーが大きく替っていない。『実力は僕らの方が上』という自信もある」6季ぶりの優勝に向け、順調な序盤戦を送っている。(以上、朝日新聞)3)日刊スポーツ ■斎藤攻略作戦が成功だ。四回に佐々木(3年)の2ランなど6本の長短打を集め6得点のビッグイニング。公式戦初アーチを放った佐々木は「斎藤の登板試合のビデオで配球を研究した。カウントを取る甘い変化球に的を絞りました」と笑顔。金光監督は「苦手意識を払拭(ふっしょく)できたのが大きい」と満足していた。(以上、日刊スポーツ)2.次に、早稲田大および斎藤佑樹の視点で書かれた記事から。1)サンケイスポーツ■東京六大学野球春季リーグ戦第3週3日目(28日、神宮)赤くなった目に、涙がにじむ。「調子はいつもと一緒だった」。うつむく斎藤佑は、3四球3死球と乱れた原因を厳しい表情で探った。6失点はこれまでのリーグ戦でワースト記録となり、チームは勝ち点を逃した。 予兆はマウンドに上がった直後からあった。一、三回はいずれも四死球をきっかけに二死満塁のピンチを招いた。そして四回、初安打を許すと一気に6長短打を浴びた。打者一巡。高めに甘く入った球を狙われ、なすすべがなかった。通算6敗のうち半分が法大戦だ。迷いなく振ってくる相手打線を見て「何か研究されていると感じた」と明かした。(以上、サンケイスポーツ)2)スポーツニッポン■魔の4回だった。公式戦では自己ワーストとなる1イニング6被安打&6失点。マウンド上の斎藤は何度も首をかしげた。「制球ミスが多かった。反省してます。何か理由があると思うので帰ってから研究します」。節目の通算20勝ばかりかチームの勝ち点もフイにしたとあって、さすがに表情は暗かった。序盤から"兆し"はあった。3回までに3死球を含む5四死球。1試合6四死球は公式戦自己ワースト。法大の打者は内角に投げても踏み込んできた。「直球も変化球も迷いなくフルスイングしてきた。研究されてる感じはある」。1年秋にもクセを見破られて敗れている。これでリーグ戦6敗中法大に3敗を喫しており「今季はもう対戦はないので秋にリベンジしたい」と打倒法大を誓った。(以上、スポニチ)3)日刊スポーツ■努めて冷静な表情を保つ斎藤の横で、法大ナインが次々とホームベースを駆け抜けた。1点先取した直後の4回、2安打と四球で1死満塁のピンチを招く。2番石川に同点左前適時打を浴びると、続く亀谷には134キロのツーシームが高く浮いた。中堅手の頭上を高々と越える適時三塁打で3失点。さらに2死後、5番佐々木には今季初被弾となる、とどめの左越え2ランを浴びた。 斎藤が「ツーシームです」と説明した高めの135キロを、佐々木は「ストレート」と答えた。微妙な変化で打ち取るはずのボールだが「変化してなかった」(佐々木)ととらえられた。通算20勝をかけた優勝を争うライバルとの一戦で、自己ワーストの6四死球6失点で降板した。序盤からピンチの連続だった。初回は2四死球と振り逃げ、3回は2死から3四死球でともに満塁のピンチを招いた。斎藤は「変化球も真っすぐもどっちもフルスイングしてきた。何か理由があるかもしれないので、しっかり研究したい」と言った。法大は斎藤-杉山の配球を徹底的に研究した。会見序盤は「コントロールミスはしていない」と話していた斎藤も「配球は問題ない。コントロールミスだと思う。打たれた球は高かった。力不足」と、混乱しているようだった。(以上、日刊スポーツ)1日1クリックお願いします
2009.04.29
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今日(4月28日)行われた法政大vs早稲田大3回戦は、昨日に続き法政大が圧勝。勝ち点を2とし、優勝奪取に向けて貴重な勝利となった。逆に早稲田大にとっては、いきなり「連覇」に赤信号が灯った格好だ。(法大vs早大3回戦)法大 000 600 002 =8早大 001 011 100 =4(法)○加賀美-三上、(早)●斎藤-福井-松下-大石斎藤佑樹、自責点6。大石達也、自責点2。 この2人の投手が1試合で計8点を失うとは・・・。つい先ごろまでは全く考えられない事態が早稲田に起きた。まずは日刊スポーツより。リーグ通算20勝をかけた早大・斎藤佑樹投手(3年=早実)が自己ワーストの6失点で今季初黒星を喫した。4回6安打6四死球で降板。「序盤は良かったけど、中盤ビッグイニングを作ってしまって反省しています」と悔やんだ。 法大は2勝1分けで、早大から7季ぶりの勝ち点を挙げた。早大投手陣から11安打を放ち、加賀美希昇投手(3年=桐蔭学園)-三上朋也投手(2年=県岐阜商)とつないで、逃げ切った。(以上、日刊スポーツ)-------------------------------------------------------------斎藤佑樹(3年、早稲田実)のコメントに「序盤は良かった」とあるが、スタンドから観ていた限り、ハッキリ言って「序盤も良くはなかった」。◇斎藤佑樹の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「斎藤佑樹、対戦校別データほか 」 (2009.4.25) → こちらへ。スコアブックを見ると、初回から3回までの3イニングに「B(四球)」と「DB(死球)」が目立った。3イニングの合計で四球2個、死球3個の荒れ具合は斎藤にとってはとても珍しいこと。今日の敗戦で斎藤は通算6敗目、対法政戦では通算3敗目となった。法政大1回戦(4月26日)の時といい今日といい、斎藤はどこか「ヘン」だ。語弊があるかもしれないが、マウンドに立つ斎藤の姿を見て「心ここにあらず」の状態というか、存在感が薄く見える。昨季までの斎藤とは何かが違う。ひょっとして、これまで蓄積された疲れが3年生になった今、精神的にも肉体的にも出てきているのでは? とボクは勝手に邪推しているが。-------------------------------------------------------------さて今日の試合。4回表、法政打線が爆発する。突破口を開いたのは、この回先頭の7番・加賀美希昇(3年、桐蔭学園高)。彼独特の「コンニャク打法」でセンター前ヒットを放ち出塁。その後、四球とヒットを絡めて一死満塁のチャンスに、2番・石川修平(4年、小山西高)のレフト前適時打で同点に追いつく。続く3番・亀谷信吾(4年、中京大中京高)がセンターの頭上を越える走者一掃の適時三塁打を放ち、一気に3点を加えた。※斎藤、この亀谷に相対したとき、明らかに「力(リキ)み」が見えて、制球がままならない様子だった。法政、これだけでは終わらせない、なおも斎藤を攻め立てる。二死後、5番・佐々木陽(3年、作新学院高)が斎藤の変化球(136km)を狙い澄ましたように弾丸ライナーの2点本塁打をレフトスタンドに放ち、この回だけで一挙6点をもぎ取った。◇佐々木陽の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「法大・二神一人と佐々木陽」 (2009.4.20) → こちらへ。早稲田も反撃を見せる。5回に3番・土生翔平(2年、広陵高)がライトポールに当たるソロ本塁打、6回には7番・山田敏貴(3年、早稲田実)がレフトスタンドにソロ本塁打を放つ。7回には法政内野陣のエラーなどで1点を加点し、2点差に迫ったものの反撃もここまで。法政は9回、この回から登板した早大・大石達也(3年、福岡大大濠高)を捕らえ、このところ好調の多木裕史(1年、坂出高)が走者2人を置いてセンターオーバーの2点適時打を放ち、法政の勝利を決めた。-----------------------------------------------------------(斎藤佑樹の今日の成績)4回、90球、打者25、被安打6、奪三振6、与四死球6、自責点6、防御率13.5、奪三振率13.5、与四死球率13.5と、「奪三振率」を除き、メチャクチャな数字が並ぶ。※ちなみに斎藤の昨年一年間(2008年)の成績は下記のとおり。防御率1.15、奪三振率7.84、与四死球率2.29。 (大石達也の今日の成績)1回、29球、打者7、被安打3、奪三振1、与四死球0、自責点2、防御率18.0、奪三振率9.0、与四死球率0.0。昨日の慣れない先発で調子が狂ったろうか。ま、しばらくしたら、以前の調子に戻るだろう。◇大石達也の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「大石達也、3季ぶりの先発で法大に大敗」 (2009.4.27) → こちらへ。(加賀美希昇の今日の成績)5回1/3、92球、打者26、被安打8、奪三振4、与四死球2、自責点3。一昨日(26日)に128球を投げた疲れからだろうか、5回・6回あたりはヘロヘロの様子に見えた。◇加賀美希昇の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「加賀美希昇、好投も引分けに」 (2009.4.26) → こちらへ。1日1クリックお願いします
2009.04.28
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今日(27日)行われた早稲田大vs法政大2回戦。昨日の試合で最後に引き分けに追いついた早稲田大が、2回戦は有利であるようにボクには思えた。少なくとも試合終了後の「空気」においては。ただ法政の先発には、二神一人(4年、高知高)というレッキとした先発投手が残っているのに対し、早稲田はだれが先発するのか? それがわからなかった。◇二神一人の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「エースへ、法政・二神一人」 (2009.1.10) → こちらへ。昨日の1回戦で福井優也(3年、済美高)も松下建太(4年、明徳義塾高)もリリーフですでに登板していた。とすれば、いったい誰が先発???? えっ、まさか・・・?ボクは勝手に邪推していた(たぶんボクの予想と同じだった人も少なくないかも知れないが)。フタを開ければ早稲田の先発は、そのまさか・・・の大石達也(3年、福岡大大濠高)だった。大石にとって先発は3季ぶりだという。ボクは試合を見ていないので、日刊スポーツの記事を借用して紹介します。「法大は8-1で早大を破り、1勝1分けとした。今秋のドラフト1位候補、二神(ふたがみ)一人投手(4年=高知)が5安打1失点と好投。打撃陣も16安打と爆発した。早大は3季ぶりに先発した大石達也投手(3年=福岡大大濠)が5回8安打4失点で降板。斎藤佑樹投手(3年=早実)の登板はなかった」(以上、日刊スポーツ)二神、大石それぞれの成績。(二神一人の今日の成績)9回、被安打5、奪三振9、与四死球0、自責点1。そして今季2勝目、意外なことにまだ通算4勝目でしかない。(大石達也の今日の成績)5回、被安打8、奪三振5、与四死球3、自責点4。ついでに大石のことを補足したい。1)大石、昨年までの2年間の通算成績(07年、08年)は、 4勝1敗、防御率0.31、奪三振率14.98、与四死球率2.50だった。2)でも今季2試合(対東京大1回戦と今日の対法政大2回戦)の成績は、0勝1敗、防御率5.14、奪三振率11.57、与四死球率3.86となり、3)今季を含む通算成績は、次のとおりとなった。4勝2敗、防御率0.84、奪三振率14.61、与四死球率2.64。そして何より、連続イニング無失点記録が38回2/3で途切れてしまったことが大きい。※東京六大学の「連続イニング無失点記録」は53回。この記録保持者は、慶應義塾大・志村亮氏。◇大石達也の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「大石達也、通算奪三振率14.98」 (2009.4.25) → こちらへ。 まっ、細かな数字ばかり気にしていたら、野球なんてやってられないか! --------------------------------------------------------------さて、明日(28日)行われる早稲田大vs法政大の3回戦。先発は間違いなく斎藤佑樹(早大)と加賀美希昇(法大)だろう。法政にとって斎藤を叩くには、初回の攻撃が大切。早めに先制点を挙げて斎藤にリズムを作らせないこと。そのためには、1番・和泉将太(4年、横浜高)の一打席目に注目したい。ついでに言うと、もうちょっと内野の守備をなんとかすることも大切。そして、1回戦での斎藤の「存在感の無さ」は特筆ものだった。まるでマウンドで「眠っている」ように見えた。法政にとって明日は、早稲田に勝利し勝ち点を挙げる絶好のタイミングだといえる。一方の早稲田。1回戦で法政・加賀美に最もタイミングが合っていたのは1年生捕手の杉山翔大だった(最終回の同点打だけではない)。だから4番・原寛信(3年、桐蔭学園高)の調子が上がらない今、杉山の打席の前にランナーをためるしか方法はないように思う。1日1クリックお願いします
2009.04.27
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法政大にとって、まるで一週間前の立教大戦(1回戦、4月18日)のビデオを見るような「悪夢」の再現だった。◇法政大vs立教大の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより「大林賢哉、逆転サヨナラ満塁本塁打」 (2009.4.18) → こちらへ。(法大vs早大1回戦)法大 200 000 000 =2早大 000 010 001 =2 (法)加賀美-三嶋、(早)斎藤-福井-松下それは、スコア2-1で法政大が1点リードで迎えた9回裏、早稲田大が攻撃の時の出来事。二死ながら、エラーで出塁した走者を二塁に置き、早稲田が同点のチャンス。カウント2-1から早大の6番、1年生捕手の杉山翔大(東総工高)がバットをフルスイングすると、レフトの左へ強烈なライナーが飛んだ。◇杉山翔大の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「早稲田・杉山翔大ってだれ?」 (2009.4.5) → こちらへ。この試合の途中からレフトのポジションについた法大・喜多薫(4年、伝習館高)が懸命に左翼線に向かって走る。そして思い切りジャンプをして、懸命に差し出したグラブのわずか先を打球は越えていきバウンドしてフェンスへ達した。二塁走者が悠々と生還し、土壇場で早大は同点に追いついた。この時、法大の投手は好投を続けていた加賀美希昇(3年、桐蔭学園高)。一週間前、立教大1回戦でもスコア2-1と1点リードしながら、9回裏二死で走者を二塁に置き、立大・大林賢哉(2年、大垣日大高)に代打逆転サヨナラ本塁打を浴びたのも、同じ加賀美だった。加賀美、決して内容は悪くなかった。というか、従来の速球でグイグイ押すのではない。緩い変化球を主体に、たまに140km台の速球を放る「ニュー加賀美」の投球術を駆使。早大打線を翻弄し続けたが、最後の9回にとうとう捕まってしまった。法大の打線は早大の先発・斎藤佑樹から初回に2点を奪うなど、何度もチャンスをつかみながら、追加点を挙げることができなかったことが悔やまれる。◇加賀美希昇の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「加賀美希昇、サヨナラ本塁打を浴びた理由?」 (2009.4.19) → こちらへ。◇斎藤佑樹の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「斎藤佑樹、対戦校別データほか」 (2009.4.25) → こちらへ。(加賀美希昇の今日の成績)8回2/3、128球、被安打4、奪三振7、与四死球1、自責点1。(斎藤佑樹の今日の成績)5回、74球、被安打6、奪三振3、与四死球1、自責点2。※斎藤、今日は通算6敗目を喫しそうだった。だが9回に杉山の同点打で「敗戦投手」は帳消しに。 1日1クリックお願いします
2009.04.26
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今日行われる明治大vs慶應義塾大1回戦。明治大の先発は間違いなく野村祐輔(2年、広陵高)だろう。先週の東京大戦で岩崎脩平(2年、海城高)から本塁打を浴び、それまで続いていた自責点0が52イニングで途切れてしまったが、まだ2年生ながら(今季も含め)通算7勝(0敗)を達成している。◇野村祐輔、関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「東京大、明治大戦に星落とす」 (2009.4.19)はこちらへ。野村祐輔、これまで(07年春~今季4月19日まで)の通算成績。7勝0敗、防御率0.69、奪三振率11.38、与四死球率2.60。※早稲田大・斎藤佑樹(3年、早稲田実)が2年生の春季シーズンを終了した時点で11勝(4敗)だったから、野村が勝ち星で斎藤に追いつく可能性は十分にある。 試合数勝敗打者投球回安打四死球三振自責点防御率奪三振率与四死球率2008年春93077201442141.89.45 1.80 2008年秋72013034 2/31813410010.64 3.38 2009年春2204211 622110.82 17.18 1.64 通算187024965.7 38198350.69 11.38 2.60 以下、日刊スポーツより。「明大、野村53イニングぶり自責も16K完投」 (4月19日付)明大・野村が53イニングぶりに自責点を喫した。7回2死から岩崎にスライダーを右翼席に運ばれ、昨春早大2回戦以来の自責点。それでも、最速147キロの直球を武器にリーグ戦自己最多の16奪三振で2失点(自責1)完投勝利を挙げた。「チーム開幕戦で緊張したけど勝てればいい。自責点は気にしません」。2年生としては02年の一場(ヤクルト)以来のエース番号「11」を背負う男に、昨秋マークしたリーグ史上5人目の防御率0・00はすでに過去のことだった。新学期から川上(ブレーブス)も所属した「企業分析」ゼミに入った。景気を見極める力を養いながら、マウンドではピンチに中堅後方の日章旗を見て心を落ち着かせるなど窮地の自己分析も怠らない。「今年は僕がチームを引っ張る」。数字にこだわらないエースには2季ぶり。覇権奪回しか見えていない。 (注意)PCの環境によっては、上記表の一部がはみ出しているかも知れません。ご了承ください。 1日1クリックお願いします
2009.04.26
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先ほど早稲田大・斎藤佑樹(3年、早稲田実)のことを書いていたら、同じ早稲田大の大石達也(3年、福岡大大濠高)の通算成績が知りたくなった。 ◇先ほど書いた日記「斎藤佑樹、対戦校別カードほか」 (2009.4.25) → こちらへ。 大石達也の通算成績(07年、08年)。 4勝1敗、防御率0.31、奪三振率14.98、与四死球率2.50。どの数字も凄いのだけど、何と言っても「奪三振率」14.98は見事だ≪表1、大石達也「通算成績」≫試合数勝敗打者投球回安打四死球三振自責点防御率奪三振率与四死球率 26 4 1210 57.7 24 16 96 2 0.31 14.98 2.50 その詳細は下記のとおり。≪表2、大石達也「シーズン別成績」≫シーズン試合数勝敗打者投球回安打四死球三振自責点防御率奪三振率与四死球率2007年春(登板なし)2007年秋 9 2 1 96 24 15 13 30 2 0.75 11.25 4.88 2008年 春 9 1 0 60 17.7 5 2 32 0 0.00 16.30 1.02 2008年秋 8 1 0 54 16 4 1 34 0 0.00 19.13 0.56 尚、大石の自責点2は次の2試合で生まれた。・2007年9月24日、対法政大3回戦。・同年10月15日、対明治大3回戦。 ◇大石達也の「自責点」関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。<明治大1回戦(07/10/13)関連>「明治、乱守の早明戦を制す」 (2007.10.15) → こちらへ。◇大石達也の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「大石達也、益々の飛躍を!」 (2009.1.11) → こちらへ。「大石達也、無失点を更新中」 (2009.1.31) → こちらへ。 (注意)PCの環境によっては、上記表の一部がはみ出しているかも知れません。ご了承ください。 1日1クリックお願いします
2009.04.25
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今日行われる予定だった早稲田大vs法政大1回戦は、雨のため明日に順延になった。この試合のキーマンは早稲田大の斎藤佑樹(3年、早稲田実)だとボクは思っている。斎藤の過去2年間の「対戦校別」データと「敗戦」データをまとめてみた。まず、これまで(07年、08年)の通算成績。18勝5敗、防御率1.15、奪三振率7.84、与四死球率2.29。これらの数字を見る限り、文句のつけようのない素晴らしい数字だ。(表1参照)(※今季、東京大に1勝し通算19勝目を記録したが、その際の記録は除外した)そして肝心の「対戦校別」。斎藤の敗戦試合(表2参照)を見ると、法政大を相手に2敗を喫しているほか、明治大にも2敗。慶應義塾大には1敗となっている。さて明日に順延になった早稲田大vs法政大。斎藤の防御率が1.56(対法政大戦)であるため、法政大の投手陣は最少失点に抑えることが必要不可欠。そして法政大打線は悪くても2点以上を得点することが必要だ。下記バックナンバーの7)のように、初回トップバッターが散々粘って斎藤にリズムを作らせないという方法もあるかもしれないが、はてさてどうなるか?≪表1、斎藤佑樹「対戦校別」データ≫ 勝敗打者投球回安打四死球 三振自責点 防御率奪三振率与四死球率対法政大 4 2 204 52 35 16 38 9 1.56 6.58 2.77 対明治大 3 2 171 41 33 16 30 4 0.88 6.59 3.51 対慶應大 4 1 184 46 36 14 50 10 1.96 9.78 2.74 対立教大 3 0 106 29.3 16 2 24 2 0.61 7.36 0.61 対東京大 4 0 91 28 10 2 29 0 0.00 9.32 0.64 合計 18 5 756196.3 130 50 171 25 1.15 7.84 2.29 ≪表2、敗戦データ≫対戦カード試合日勝敗打者投球回安打四死球三振自責点防御率奪三振率与四死球率法政2回戦(07/9/23) 0 1 27 6 9 1 3 2 3.00 4.50 1.50 明治1回戦(07/10/13) 0 1 23 5 7 1 3 1 1.80 5.40 1.80 明治3回戦(08/5/19) 0 1 17 3 .3 3 4 3 1 2.70 8.10 10.80 慶応2回戦(08/6/1) 0 1 21 5 6 1 4 2 3.60 7.20 1.80 法政1回戦(08/10/11) 0 1 21 5 4 2 2 3 5.40 3.60 3.60 ◇斎藤佑樹の「敗戦」関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。<法政大2回戦(07/9/23)関連>1)斎藤佑樹、不敗神話崩れる!」 (2007.9.23) → こちらへ。2)「斎藤佑樹、法政大にリベンジ」 (2007.9.25) → こちらへ。 3)「斎藤佑樹、リベンジの理由」 (2007.9.27) → こちらへ。 <明治大1回戦(07/10/13)関連>4)「斎藤佑樹、1失点でも2敗目」 (2007.10.13) → こちらへ。<明治大3回戦(08/5/19)関連>5)「早大、明大に敗れ自力V消滅」 (2008.5.19) → こちらへ。<慶應義塾大2回戦(08/6/1)関連>6)「慶大、相澤好投で早大に雪辱」 (2008.6.1) → こちらへ。<法政大1回戦(08/10/11)関連> 7)「絶不調・斎藤佑樹vs絶好調・小松剛」 (2008.10.11) → こちらへ。(注意)PCの環境によっては、上記表の一部がはみ出しているかも知れません。ご了承ください。 1日1クリックお願いします
2009.04.25
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今日(21日)行われた東都大学リーグ・1部、亜細亜大vs中央大1回戦。亜細亜大は、昨年のセンバツ優勝投手・東浜巨(1年、沖縄尚学高)が初登板完封勝利でチームを勝利に導いた。(東浜、今日の成績)10回、被安打5、与四死球1、奪三振8、自責点0。亜大 000 000 000 1 =1中大 000 000 000 0 =0(亜)東浜、(中)澤村-入江新聞記事から。■日刊スポーツ「東浜34年ぶり1年生初登板完封」(4月21日付)昨春のセンバツで優勝した亜大・東浜巨(なお)投手(1年=沖縄尚学)が中大相手に34年ぶりとなる快挙を達成した。リーグ戦初登板し延長10回の末、1-0で完封勝利を挙げた。1年生投手の初登板初完封勝利は、75年の東洋大・松沼雅之以来。初回にいきなり150キロをマーク。130球を投げて被安打5、8三振を奪った。東浜は「最初から飛ばしたんで、最後はきつかったです。初登板初完封? 実感はないです」と話した。先発に起用した生田勉監督(42)は「どれだけ投げられるか楽しみでしたが、大したもんです」と褒めるばかりだった。(以上、日刊スポーツ)ボクは東浜巨(なお)の名前を聞くと思いだす2人の選手がいる。どちらも高校時代は東浜の「ライバル」的な存在だったし、東浜同様に新たなステージでスタートを切っている。ぜひ、彼らの更なる活躍を期待したい1人目。昨春のセンバツ決勝で東浜のいる沖縄尚学高に完敗した聖望学園高の大塚椋司。現在は新日本石油ENEOSのクローザーとして大活躍中。3月に行われたスポニチ大会では、見事に新人賞を射止めた。◇大塚椋司の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「大塚椋司がまたまた好投だ」 (2009.4.7) → こちらへ。「よくやった、聖望が準優勝」 (2008.4.4) → こちらへ。2人目。昨年(2008年)4月に開催された春の高校野球・春季九州大会で、東浜のいる沖縄尚学高を破った福岡工高・三嶋一輝。現在は法政大に進学し、昨日(20日)の対立教大3回戦に公式戦初登板を果たしている。(三嶋、立教大戦の成績)3番手として登板し、1回、被安打0、与四死球0、奪三振1、自責点0。◇三嶋一輝の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「福岡工高・三嶋一輝、法大へ」 (2009.1.18) → こちらへ。 1日1クリックお願いします
2009.04.21
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今日行われた東京六大学リーグ、法政大vs立教大3回戦の結果。3回戦(4月20日)法政大 400 310 000 =8立教大 000 000 010 =1(法)○加賀美-藤田-三上-三嶋、(立)●仁平-戸村-増田健-丸山加賀美希昇(3年、桐蔭学園高)が先発して勝利投手となり、第1回戦でサヨナラ負けを喫した汚名を返上した。加賀美、今日の成績は5回を投げ、被安打3、奪三振4、与四死球1、自責点0。◇加賀美希昇の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「加賀美希昇、サヨナラ本塁打を浴びた理由?」 (2009.4.19) → こちらへ。新聞記事から。■日刊スポーツ「法大勝ち点、加賀美5回零封」 (4月20日付)法大が立大に連勝、2勝1敗として今季初勝ち点を挙げた。中1日で志願の先発となった加賀美希昇投手(3年=桐蔭学園)が5回を投げ被安打3の無失点。打撃陣も11安打で8点を奪った。金光興二監督(53)は「加賀美が行けるところまで行きたいといってきた。整った形で次に臨める。早大の投手をどうするかがポイントです」と話し、次週(25日から)に控える早大戦に目を向けていた。(以上、日刊スポーツ)加賀美、投げるだけでなく、打順は7番に入り3打数2安打2打点の活躍を見せた。打撃フォームが少し変わっていて、元・近鉄の梨田昌孝(現・日本ハム監督)のコンニャク打法のように、身体をクネクネさせながら構える独特な打法。きっと、今日もその構えから快打を放ったんだろうなぁ・・・◇梨田昌孝監督の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「2人の正捕手、梨田昌孝と有田修三」 (2009.4.18) → こちらへ。1日1クリックお願いします
2009.04.20
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東京六大学リーグ、法政大vs立教大2回戦の結果。2回戦(4月19日)立教大 010 000 100 =2法政大 012 020 10X =6(立)●斎藤隼-丸山-宇津井、(法)○二神前日(18日)の1回戦でサヨナラ負けを喫した法政大が、エース・二神一人(4年、高知高)の完投勝利でこのカードを1勝1敗のタイとした。また、この日は5番に入った佐々木陽(3年、作新学院高)の2打点が勝利に大きく貢献した。昨年は2年生ながら4番に入ることが多かった佐々木。ただそれが大きなプレッシャーになったようで、まるで結果が伴わなかった。今季に入り少しずつ自信がついてきた模様。18日の立大1回戦で見せたセンター前への安打とライト線にライナーで放った三塁打は、何だか「迷いが吹っ切れた」ように見えた。そんな佐々木は、法政打線にとって頼もしい存在だ。そして、完投勝利でリーグ戦通算3勝目を挙げた二神一人のこと。二神、この日の成績は9回を投げ、被安打8、奪三振5、与四死球0、自責点0。◇二神一人の関連記事「あま野球日記」バックナンバーより。「エースへ、法政・二神一人」 (2009.1.10) → こちらへ。新聞記事から。■日刊スポーツ「法大・二神が無四球完投」(4月20日付)今秋のドラフト1位候補、法大・二神一人投手(4年=高知)が8安打2失点(自責0)で無四球完投し、立大を6-2で破った。右肩の違和感で開幕投手を回避したが、最速147キロで前日サヨナラ負けしたチームを救った。 四国最南端の足摺(あしずり)岬で生まれ育ったドラフト1位候補が、大学ラストイヤーを完投発進だ。147キロの直球にカーブ、スライダー、フォークを織り交ぜ立大打線を2失点に抑えた。二神は「昨日落としているので、何が何でも勝ちたかった」と納得顔だった。高知空港から4時間近くかかるという高知県幡多郡で生まれ育った。小学6年生の時、全校生徒は6人だった。幼少時から船に乗って、家業のカツオ漁を手伝い足腰を鍛えた。この日は国内球団に加えて、ジャイアンツなどメジャー球団も視察。「光栄ですけど、今やるべきことをしっかりやるだけ。勘違いしないで一生懸命やりたい」と前を向いた。(以上、日刊スポーツ)「幼少時から家業の漁業を手伝い足腰を鍛えた」という下りは、往年のスラッガー・中西太氏(元・近鉄ヘッドコーチ、西鉄黄金時代の中軸打者)を思い出させる。ま、中西さんは高知じゃなく(たしか)高松だったけど・・・ 1日1クリックお願いします
2009.04.20
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今日(4月19日)行われた東京大vs明治大2回戦。残念ながら、今日もエース・鈴木優一(4年、西尾高)の登板はなかった。鈴木に代わり先発したのは西村育人(4年、県相模原高)。※これまでの西村の成績は次のとおり。・昨年(08年)春、4試合、6回1/3、被安打15、与四死球12、奪三振3、 自責点17、 防御率24.16。・同年秋、3試合、5回2/3、被安打6、与四死球3、奪三振3、自責点1、 防御率1.59。これまでパッとした実績を残していなかった西村。だがこの試合は5回0/3を投げ、明治大打線を被安打2、奪三振3、与四死球4、自責点0と見事に抑えてみせた。------------------------------------------------------------------東京大 000 000 100 =1 明治大 100 000 001X=2(東)西村-平泉-和田-●前田、(明)西嶋-難波-○野村スコア1-1で迎えた9回、明治大は一死から荒木郁也(3年、日大三高)が右中間を破る長打を放ち、一気に本塁を駆け抜けた。このランニング本塁打で明治大はサヨナラ勝ちを果たした。 ◇「明大、早大に逆点サヨナラ勝利」(2008.5.17) → こちらへ。----------------------------------------------------------------- 一方、明治大の先発は西嶋一記(3年、横浜高)で、まずまずの投球。6回1/3を投げ、被安打5、奪三振3、与四死球2、自責点1に東大打線を抑えた。西嶋一記。横浜高3年時(06年)は、川角謙(青山学院大3年)の控え投手としてセンバツで優勝を経験し、夏も甲子園出場を果たしている。高校時代、恩師である渡辺元智監督は、西嶋にことあるごとに、こう言っていた。「素質はナンバーワン。だがハートが弱い」。そして、その克服法は「力まない」「楽しんで投げる」だと西嶋本人が語っていた。(朝日新聞 06年7月30日付)◇「2者連続本塁打で大阪桐蔭、横浜を破る!」(2006.8.6) → こちらへ。 惜しくも勝ち投手を後輩の野村祐輔(2年、広陵高)に譲ったが、西嶋は今日、楽しんで投げただろうか? 1日1クリックお願いします
2009.04.19
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昨日(18日)行われた東京大vs明治大1回戦。残念ながらエース・鈴木優一(4年、西尾高)がケガで欠場した。もし予定どおり鈴木が先発していたら、東京大は明治大に勝利していたに違いない。そう思えるほど、鈴木のいない東大が、明治大を相手に大健闘した。明治大 000 001 201 =4 東京大 000 001 100 =2(明)野村、(東)前田-平泉-和田-白鶴-揚場6回、つまらぬミス(投手の悪送球)などで先制を許した東京大は、その裏すぐに追いつく。2本の安打で一死一・二塁のチャンスを作り、5番・笠井和(4年、私武蔵高)の打球は一塁ゴロ。捕球した明治大・謝敷正吾(3年、大阪桐蔭高)はフォースアウトを狙って二塁へ送球したが、これがとんでもない悪送球。なんなく二塁走者が生還し、同点にした。7回、東京大はまたも投手の悪送球や暴投でピンチを作り、明治大の2番・遠山裕太(4年、松商学園高)に左中間へ2点適時打を打たれる。諦めない東京大はその裏、1番・岩崎脩平(2年、海城高)がライトスタンドへ本塁打を打ち、すぐに1点差に迫った。だが9回、東京大は2つの四球と2つの盗塁を明治大に供給して1点を献上。ジ・エンドとなった。---------------------------------------------------------------「たら」「れば」を言っても意味がないけれど、鈴木が投げていれば、許すことのない失点だった。決して力の差ではない。東京大が勝手に守備を乱し、決勝点を献上しただけのこと。19日の2回戦に鈴木が復帰すれば、明治大には十分勝利が可能だ。早稲田大に予想外の大敗を喫したものの、まだまだ優勝は狙えるぞ(法政あたりが早稲田を攻略するだろう、きっと)◇ 「今季は東大が優勝する!」 (2009.4.8) → こちらへ。日刊スポーツより。東大の1番、岩崎脩平内野手(2年=海城)のリーグ戦初本塁打が、明大野村の連続無失点を止めた。7回2死から放った右越えソロは、チーム2季ぶりの本塁打。「いいピッチャーから打てて自信になる」と喜んだ。エース左腕、鈴木優一投手(4年=西尾)がケガでベンチを外れる中、明るい材料になった。岩崎という選手は、地味だけど勝負強い打者なのだ。◇「東大・鈴木優一、ボロボロでも・・・」(2009.4.5) → こちらへ。1日1クリックお願いします
2009.04.19
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昨日行われた法政大vs立教大1回戦のこと。◇この試合の内容はこちらをご覧ください。(法政大vs立教大1回戦)法政 000 000 110 =2立教 000 000 102X=3 (法)加賀美、(立)戸村、仁平、増田 法政大の先発は加賀美希昇(3年、桐蔭学園高)。エースナンバー「18」をつける先輩・二神一人(4年、高知高)を押し退けて「開幕投手」という名誉を得た。※武内久士(4年、徳島城東高)はこの日、ベンチ入りさえしていなかった。試合開始前には、マウンドで後を振り向き、帽子をとってペコリと頭を下げ、野手たちに挨拶をした加賀美。145km前後の直球とカーブ(105km前後)を主体に投げ込み、立教打線を封じた。ただ、スライダーの制球がままならないようだったが。(加賀美の成績)8回2/3、129球、被安打8、奪三振10、与四死球0、自責点2。被安打「8」という数字からわかるように、常に走者を背負った投球ではあった。でも、加賀美にとってピンチになると、立教の選手たちがいつも凡ミスを繰り返し、アシストをしてくれた。■3回、一死一・三塁で、一塁走者がけん制死。(なぜか一塁走者がふらふらと 走り出したためタッチアウト)■4回、一死二塁。平凡なセカンドフライで(アウトカウントを間違えたか)二塁走者 が三塁へ走りだす(フォースアウトでダブルプレー)■6回、一死三塁で、スクイズ失敗。---------------------------------------------------------------加賀美、既報のとおり最終回に逆転サヨナラ本塁打を打たれるのだけど、この9回は特に、自チームの野手陣に対してイライラしているように見えた。(先頭打者の中前安打が、二塁手が一塁に寄っていて二遊間が大きく開いていたために生まれたからか?)そもそもイライラの導火線に火をつけたのは7回。二死一塁で、平凡な三塁ゴロを名手・和泉将太(4年、横浜高)が一塁へ大暴投。走者が二塁・三塁を蹴って悠々生還し、同点に追いつかれたプレーだった。加賀美は天を仰いで、怒りを露にしていたま、たしかにこのプレーはまずかったが、和泉はこれまで法政の走攻守を支えてきたキーマンでもある。加賀美が自他ともに認めるエースなら、こういったケースは冷静なほうがいいと思うのだ。結局、その後続いたイライラの火種が、逆転サヨナラ本塁打を呼び込んだように見えた。 今日も1クリックお願いします
2009.04.19
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9回裏、それまで好投していた加賀美希昇(3年、桐蔭学院高)に悪夢が起きたスコアは2-1で法政がリード。走者は二塁にいるものの、すでに二死。代打で登場した大林賢哉(2年、大垣日大高)にもカウント2-2と追いこんで、加賀美は「最後の一球」を捕手のミットめがけて投げ込んだ。(加賀美にとって最も自信がある)直球、144km。ところが、直球が来ることを分かっていたかのように、大林が思い切りバットを振り抜くと、打球は「あっ!」という間に神宮球場のライトスタンドに突き刺さり、大林にとってリーグ戦初本塁打となった。ただ、立教大の応援席から大歓声が起きるのが一瞬遅れた。少し間をおいて「大林、ありがとう!」と声援が飛んだ。(付属の高校生を動員して)満員に埋まった法政大の応援席から悲鳴が上がるまで、これもわずかに間があった。法政が勝利するような空気が球場全体を包んでいた最中、この事態を理解するまでに、だれもが少し考える「間」が必要な(失礼!)代打逆転サヨナラ本塁打だった。(法政大vs立教大1回戦)法政 000 000 110 =2立教 000 000 102X=3 (法)加賀美、(立)戸村、仁平、増田-----------------------------------------------------------------法政大・加賀美希昇、立教大・戸村健次(4年、立教新座高)の両エースの好投と、野手陣の凡プレー(特に走塁のミスが立教に多かった)でスコア0-0のまま進んだこの試合。先制したのは法政大。7回に3番・亀谷信吾(4年、中京大中京高)が適時二塁打が均衡を破った。その裏、内野エラーで同点に追いつかれるものの、8回には6番・佐々木陽(3年、作新学院高)の三塁打と、7番・石川修平(4年、小山西高)の適時打で立教を突き放したように見えたが、冒頭のようなサヨナラ劇が起きた。代打逆転サヨナラ本塁打が飛び出した瞬間、加賀美はマウンドの少し横に立ち、茫然とした表情でフェンスを越えていく打球を目で追っていた。昨秋のリーグ戦で大ブレイクした加賀美、今季は開幕戦でいきなり「試練」を与えられた格好だ。ただ、あまりに完璧に打たれたため、逆に「尾を引かない負け方」だったと言えるかもしれないが。◇「加賀美希昇、プロへ飛躍の一年に」(2009.1.18) → こちらへ。 ◇「戸村健次、好試合を制す!」(2009.4.11) → こちらへ。 ------------------------------------------------------------------代打逆転サヨナラ本塁打を放った立教大・大林賢哉。2007年の甲子園では大いに名を馳せたスラッガーだった。センバツはチームを決勝戦にまで導き、夏も準々決勝にまでチームを進出させた。でも立教大に入学後、周囲の大きな期待もあり4番を任されることもあったと思うが、残念ながら結果を残すことができなかった。昨年(08年)春は打率.087、同年秋は打率.205。そして先週始まった09年春季リーグ戦は出番がまったくなく、今日の本塁打が大林にとって今季初打席だった。 今日も1クリックお願いします
2009.04.18
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1980年頃、近鉄には2人の優れた「正捕手」がいた。梨田昌孝(現・日本ハム監督、浜田高)と有田修三(現・解説者、宇部商高) ◇「近鉄、捕手たちの『系譜』」(2008.3.9) → こちらへ。西本幸雄監督(当時)は、この「正捕手」2人を巧みに使い分けていた。ボクの記憶では、当時の「絶対的なエース」鈴木啓示が登板する時は有田が捕手を務め、それ以外の投手の時は梨田がマスクを被っていた。◇「西本幸雄(元・近鉄)監督の立教大時代」(2009.3.22) → こちらへ。『パ・リーグを生きた男 西本幸雄』(ぴあ刊)によると、この2人の活用法に、西本氏の選手の性格や相性を重視する選手起用が現われていたという。鈴木啓示と有田修三を組ませた理由。それは「俺はトップだ」という意識をもつ鈴木と、過激に「苦しい場面で苦しい投球」を要求する有田の相性を考えてのこと。西本さんは、有田のことをこう言っていた。「鈴木ほどのピッチャーでも自分が分からなくなる時がある。まぁ、たびたびあるわけや。そんな時、有田は苦しい場面で苦しいことを要求するわけよ。『ここでこの球を放れなかったら、お前は潰れるぞ』と(鈴木に)言える男なんや。だから、有田のサインに鈴木が首を振っても、何度でも有田は同じサインを出す」そして梨田のこと。「俺(西本氏)が思うに、梨田は穏やかというか、穏便な方向に進めることの多い人間で、そういう性格や考え方がピッチャーをリードする時に出てくる。苦しい時に苦しい要求をすると、ピッチャーが自滅すると考えるのかもしれんが、もし鈴木がストレートでと言ったら、『はい、そうしますか』とピッチャーの投げやすいボールを投げさせる。そういうリードよ。どっちがいいか悪いかということじゃないよ。これは、タイプの違いだから」 今日も1クリックお願いします
2009.04.18
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4月15日の東都大学リーグ1部。亜細亜大vs青山学院大2回戦は、亜細亜が4-0で青山学院を降し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。勝利したのは倉又啓輔(4年、上田西高)。3年前(2006年)の秋季リーグ以来2度目のマウンドだったが、被安打4、奪三振10で初完封勝利を挙げた。青学大 000 000 000 =0亜細亜 200 000 200 =4倉又、2年生の時に左ヒジを痛め、靭帯の移植手術を受けた。でも経過が芳しくなく、野球をやめることを考えるほど追い込まれたが、ギリギリのところで踏みとどまり、今日の勝利に結びついた。「野球を続けてきてよかった」 (倉又)「今日は倉又に尽きる。グッとくるものがあります」 (亜細亜大・生田勉監督)(※朝日新聞)一方、青山学院大の先発は川角謙(3年、横浜高)。5回、被安打2、与四死球5、奪三振2、自責点2。------------------------------------------------------------------同じく15日の東都大学リーグ1部。立正大が國學院大に先勝した。 越前一樹(3年、横浜高)が放った三塁打が立正大の初戦勝利を導いた。8回ニ死二、三塁で右中間を破り2点をたたき出した。立正大・伊藤由紀夫監督は「スタートダッシュを課題にしてきた。この1勝は大きい」と話した。(日刊スポーツ)「まっすぐを狙っていました。2回も続けてチャンスをつぶすことはできないですから」(日刊スポーツ)前の打席で、チャンスに三振を喫した越前の汚名返上の一発だった。このカード、2回戦は明日(17日)行われるが、國學院大は立正大と対照的に「スタートダッシュに失敗」した格好だ。前週(開幕戦、4月7日)の中央大戦は1勝2敗で、勝ち点を逃してしまった。開幕戦は久々に村松伸哉(3年、光星学院高)が先発したものの、6回、被安打3、与四死球4、奪三振3、自責点3で敗戦投手となった。そして1勝1敗で迎えた第3戦(4月9日)も村松が先発したが、1回2/3で早々にKO。被安打5、与四死球3、奪三振1、自責点4。村松、今季こそ復活なるか?◇「村松伸哉、復活を祈る!」(2009.1.11) → こちらへ。------------------------------------------------------------------前述した青山学院大・川角謙と立正大・越前一樹は同じ横浜高の出身。2006年センバツで全国制覇を果たした時のチームメイトだ。決勝では長崎・清峰高にスコア21-0で大勝したのは記憶に新しいけど、先月のセンバツで優勝した清峰高・吉田洸二監督が感慨深げに言った「3年目の大敗の雪辱」とは、川角や越前がいた横浜高との対戦を指している。◇「長崎清峰、甲子園初優勝」(2009.4.3) → こちらへ。 今日も1クリックお願いします
2009.04.16
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大学野球、最近の記事から。■スポニチ(4月13日)より「早大・福井152キロ11K!それでも反省」早大先発の福井が自己最速タイとなる152キロをマーク。6回1失点の11奪三振でリーグ戦2勝目を挙げたが、試合後は浮かぬ顔。「自己採点?0点です。四球が多かったし、全然納得いかないです」と押し出しを含む5四球の内容を反省した。応武監督も「バックとの信頼関係もある。これから練習で2戦目の先発を任せられるか確認していきたい」と苦言を呈していた。◇「あま野球日記」の記事より「一人芝居の『福井優也劇場』」 (2009.4.12) → こちらへ。■日刊スポーツ(4月11日)より「東京6大学は早大優位、対抗は明大法大」斎藤佑樹投手(3年=早実)、大石達也投手(3年=福岡大大濠)ら経験豊富な投手陣がそろう早大の優位は動かない。不安は野手陣。プロ入りした3選手が抜け、未知数な部分が多い。対抗は選手層の厚い明大、法大。明大は野村祐輔投手(2年=広陵)が抜群の安定感を誇る。法大はドラフト候補、二神一人投手(4年=高知)がカギ。調整が遅れる投手陣がそろえば、地力は随一だ。慶大は中林伸陽投手(4年=慶応)に続く投手が出るか。立大は戸村健次投手(4年=立教新座)ら好投手そろうダークホース。慶大、法大と続く前半戦で勢いに乗れば上位が見える。東大は接戦に持ち込みたい。◇「あま野球日記」の記事より「今季は東大が優勝する!」 (2009.4.8) → こちらへ。 ■日刊スポーツ(4月12日)より立大は戸村健次投手(4年=立教新座)が慶大・中林伸陽投手(4年=慶応)とのドラフト候補対決を制し、1-0で先勝した。立大が創部100周年を迎えたシーズンに好スタートを切った。エース戸村が初完封こそ逃したものの8回0/3を4安打、無失点の好投で1点を守った。戸村は「最後は気負って投げ急いでしまった。でも接戦に勝てて勢いがつきます」と笑顔でウイニングボールを握りしめた。目指すはもちろん優勝。「僕が5勝はしないとできないんで」。開幕投手は頼もしいセリフだった。◇「あま野球日記」の記事より「立教・戸村健次、好試合を制す!」(2009.4.11) → こちらへ。でも立教、慶應から勝ち点を奪うことはできなかった。「立教、千載一遇の好機を自ら手放す!」(2009.4.13) → こちらへ。 今日も1クリックお願いします
2009.04.14
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昨日(12日)行われた東京六大学リーグ・立教大vs慶應義塾大2回戦。神宮球場のネット裏やや一塁側(立教大側)。ボクの隣に座った立教OBのオッサンは、球場内でKIRINのチューハイを売り歩く、いつも決まった女のコ(売り子)を呼び止め、試合中に合計7杯のハイペースでチューハイをあおっていた。そのコが目の前に現れると、律儀なまでにKIRINのチューハイを買い求め、決まって一言二言話しかける。その時オッサンは満面に笑み、そしてそのコも「また買っていただいていいんですか~?」とイヤな顔をひとつせず、オッサンの戯言に笑顔を返していた。ただ、そのオッサン、たまにグラウンドに目をやると笑顔が一変。「あ~」「あ~」「あ~ぁ!」と、大きなタメ息をつくことしきりだった慶應大 200 200 040 =8立教大 000 010 021 =4最初のタメ息は1回表、慶應が攻撃の時。一死二塁で3番・山口尚記(3年、慶應高)が打った平凡なショートゴロを、渡辺倫也(4年、日大三高)がお手玉。一死一・二塁とピンチが拡大した。その直後、慶應の4番・青山寛史(3年、関西学院高)がまたも三遊間へのゴロを放つ。捕球した渡辺はフォースアウトを狙って三塁へ送球するも大きく逸れて、二塁走者がホームに生還。ショートのお粗末な守備で、立教はあっけなく先制点を許してしまった時だった。◇「ショートがコロコロ変わったオープン戦」(2009.3.22) → こちらへ。2度目のタメ息は5回裏、立教の攻撃の時。無死一・二塁のチャンスに、立教は何の策もなく代打・早瀬大喜(4年、静岡高)が平凡なショートゴロを放ち、ダブルプレーでチャンスを潰してしまった時だった。3度目のタメ息は8回表、慶應の攻撃の時。6番・竹内一真(3年、慶應高)が打った平凡な三塁ゴロを、三塁手・茂木龍五郎(3年、國學院久我山高)がエラー。それを契機に立教は2点を失い、なおも二死満塁のピンチに慶應の2番・渕上仁(3年、慶應高)の放った打球はライトへ。イージーなライトへのライナーに見えたが、ライト・末藤一樹(4年、東邦高)は目測を誤って打球を後逸(記録はヒット)。そしてライトから二塁へ返球が悪送球となって、走者2人の生還を許してしまった。----------------------------------------------------------------立教大、敗戦の直接原因は相次ぐエラーに見えた。でも、もっと大きな原因は先発投手にあったのではないかな? ボクにはそう思えてしまうのだ。 前日の1回戦、戸村健次(4年、立教新座高)を先発に立て快勝した勢いで、実力で劣る立教は2回戦も一気に連勝を狙う必要があった。そのためには実績のある仁平昌人(3年、日大鶴ケ丘高)か増田健太(3年、静岡市立高)を先発に立てるべきところを、なぜか2年生の斎藤隼(立教池袋高)を先発にし、「受け」にまわったように見えた。◇「戸村健次、好試合を制す!」(2009.4.11) → こちらへ。もし3戦目にもつれたら、慶應は「修羅場」を多く経験している中林伸陽(4年、慶應高)が出てくることはわかりきっていることであり、立教に不利なことは明白だった。余裕をかましている場合ではなかったのだ。以下、昨日(4月12日)のブログより。「昨日の試合に勝利し勢いに乗ったはずの立教が、今日は一転してスコア4-8で大敗した。敗因は相次ぐ失策とベンチの采配ミスにあった。同じ負けるにしても、明日に備え中林をひっばり出す工夫が欲しかった。昨日の勝利を契機として上位にのしあがる千載一遇のチャンスを、立教は自ら手放したように見えた」-----------------------------------------------------------------案の定、今日行われた第3戦はスコア0-12で立教が大敗。立教は勝ち点を相手に譲っただけでなく、このシーズンを「棒に振る」可能性さえあるように思うのだ。今日も1クリックお願いします
2009.04.13
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昨日開幕した東京六大学・春季リーグ。早稲田大vs東京大2回戦は、昨日に続き今日も早稲田大が勝利し、勝ち点を挙げた。東大 010 000 000 =1早大 310 006 03X =13(東)前田-安原-和田、(早)福井-大前-松下昨日の1回戦でエース・鈴木優一(4年、西尾高)に7回・159球を投げさせた東京大。その時点で今日の敗戦は決まったも同然だった。◇「今季は東大が優勝する!」(2009.4.8) → こちらへ。◇「東大・鈴木優一、早大に完敗」(2009.4.12) → こちらへ。------------------------------------------------------------ 先発した福井優也(3年、済美高)と、女房役の捕手は市丸大介(2年、佐賀北高)だったが、実は先日こんな事件(?)が背景にあったようにボクは邪推している。それは一週間前の4月4日に行われた社会人対抗戦(対JFE東日本)。4番手で登板した福井は、その試合で捕手を務めていた杉山翔大(1年、東総工高)に対し苛立った仕草を見せ、一塁を守る原寛伸(3年、桐蔭学園高)が慌ててマウンドに駆け寄り、福井をなだめるシーンがあった(スタンドからはその理由は分からなかったが)。◇「社会人対抗戦、早稲田大-JFE東日本」(2009.4.4) → こちらへ。◇「早稲田・杉山翔大ってだれだ?」(2009.4.5) → こちらへ。そんなことがあったので、昨日に続き今日も捕手が杉山なら、福井のピッチングはどんなだろう? なんてボクは思ったりもしていた。だが捕手は杉山ではなく、市丸。そのため福井は安定した投球をするのだろうと、ボクは試合開始前、勝手にそう思い直していた。----------------------------------------------------------------そして、いざ試合開始。開始直後から150km台の直球をビシバシ投げ込み、「オレはドラフトで読売からの指名を蹴った男だ」と言わんばかりに、圧倒的な実力差を見せつけ三振を奪い続ける福井。登板した6イニングで計11個の奪う姿は圧巻でさえあったただ、ひとたびランナーが出ると投球内容は一変。福井の「ひとりドタバタ劇」が幕を開け、制球を乱し四球を連発したのだ(計5個)。■2回は二死満塁で、8番・投手の前田善博(3年、栄光学園高)を相手に押し出しの四球で1点を献上。■4回、二死一塁で9番・田中淳(2年、武生高)を相手にストレートの四球。■6回、二死一塁で7番・笠井和(4年、私武蔵高)に四球。自分でつけたスコアブックを見てみると、「K(三振)」と「B(四球)」が多数並び、「福井優也劇場」のあり様を如実に表わしていた。だいぶ以前にも、同じようなスコアをつけたことがボクにはある。記憶を辿ると、その時の投手は近鉄時代の野茂英雄だったことを思い出した(もちろん、四球を連発した原因は違うが)。◇「2010年のドラフト」(2008.11.30) → こちらへ。スタンドから見る限り、福井優也という投手は「感情の起伏」が激しい性格の持ち主かも知れない。素材的にはチームメイトの斎藤佑樹(3年、早稲田実)に劣らないのに、ハートの部分でだいぶ損をしているように見える。それさえ克服したら「一流」の仲間入りが可能(なはず)なのに、それがもったいない。◇「観ていてイライラした近鉄時代の野茂の投球」(2008.5.12) → こちらへ。 今日も1クリックお願いします
2009.04.12
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昨日の試合に勝利し勢いに乗ったはずの立教が、今日は一転してスコア4-8で大敗した。敗因は相次ぐ失策とベンチの采配ミスにあった。同じ負けるにしても、明日に備え中林をひっばり出す工夫が欲しかった。昨日の勝利を契機として上位にのしあがる千載一遇のチャンスを、立教は自ら手放したように見えた。
2009.04.12
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■ボクが優勝候補に挙げていた東京大が、開幕戦で早稲田大に惨敗した◇「今季は東大が優勝する!」(2009.4.8) → こちらへ。早大 310 002 032 =11東大 000 000 000 =0(早)斎藤-大石、(東)鈴木-西村-和田■理由は、エース・鈴木優一(4年、西尾高)の乱調にある。球が高めに浮くことが多く、また投げる球種によっては、まるで「手投げ」のような姿勢で放っていた。初回、早稲田大が打者一巡の猛攻で3点をとり、事実上この時点で勝利を決めた。(鈴木の成績)7回、被安打10、奪三振3、与四死球7、自責点6。悔やまれるのは鈴木の代え時。結局7回まで引っ張ってしまったが、この試合は初回に3点を失ったことで、東大の敗戦が決まっていた。だから次の試合に備え、鈴木を早々に降板させる方法もあったと思うのだが。(たぶん、今日の先発は鈴木に間違いないハズ)◇「赤門旋風!? 東大・鈴木優一」(2009.1.31) → こちらへ。◇「東大・鈴木優一、ボロボロでも・・・」(2009.4.5) → こちらへ。■一方、早稲田大の投手陣は安定感たっぷり。斎藤佑樹(3年、早稲田実)、大石達也(3年、福岡大大濠高)の継投で、東大打線を完璧に抑えた。(斎藤の成績)7回、被安打3、奪三振10、与四死球2、自責点0。◇「08年の斎藤佑樹を勝手に振り返る!」(2008.12.22) → こちらへ。(大石の成績)2回、被安打0、奪三振4、与四死球0、自責点0。※大石、今季の「奪三振率」はどうなるか?大いに期待したい!◇「大石達也、益々の飛躍を!」(2009.1.11) → こちらへ。 今日も1クリックお願いします
2009.04.12
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立教大、慶應義塾大の最後の打者・漆畑哲也(4年、慶應高)をショートフライに打ち取り、勝利を決めた瞬間、まるで優勝したかのように、ベンチから選手たちが飛び出し、次々に抱き合い、勝利の喜びを分かち合っていた。この時マウンドには、9回途中から登板し、ピンチを凌いだ仁平昌人(3年、日大鶴ケ丘高)がいた。そして、仁平に一番早く駆け寄って抱きついて喜びを表現したのは、この試合で先発し力投を見せた戸村健次(4年、立教新座高)だった。◇「オープン戦、仁平昌人が完投勝利」(2009.3.22) → こちらへ。 ◇「真のエースへ、戸村健次」(2009.1.17) → こちらへ。◇「慶應中林、立教戸村の高校時代」 (2007.4.15) → こちらへ。----------------------------------------------------------------- 立教大 100 000 000 =1慶應大 000 000 000 =0(立)戸村-仁平、(慶)中林今日開幕した東京六大学リーグ・立教大vs慶應義塾大1回戦は、稀に見る素晴らしい投手戦だった。立教大・戸村、そして慶應義塾大・中林伸陽(4年、慶應高)の両先発投手はどちらも気合十分の好投を見せた。中林に唯一悔やまれるのは初回。走者を二塁に置いて立教大の4番・藤田公士朗(3年、金沢桜丘高)にライト前への適時打を許したこと。その後中林にとってピンチらしいピンチが全くない完璧な投球だったから、最後までこの1点が響いた。(中林の成績)9回、被安打4、奪三振3、与四死球0、自責点1。◇「慶應高、元エース中林伸陽」(2009.1.25) → こちらへ。 一方の戸村。185cmの長身から投げおろす角度のある直球(140km台前半)を主体に真っ向から勝負を挑み、こちらも慶應打線を封じ込んだ。ボクは戸村の高校時代を含め何度か試合を見ているけど、この試合ほど「自信に満ち溢れた」戸村の姿を見たことがない。最終回こそ2つの四球を出してマウンドを仁平に譲ったが、ベンチに引き揚げる戸村は、スタンドから大きな拍手喝采を浴びていた。(戸村の成績)8回0/3、被安打4、奪三振4、与四死球6、自責点0。----------------------------------------------------------------立教大が先勝し、このカードは予想外の結果が待っていそうだ。明日の第2戦、立教大の先発は今日の試合で救援した仁平でも行けるし、昨秋活躍した増田健太(3年、静岡市立高)だっている。かたやもう負けられない慶應。明日も再び、中林が先発するのではないか。勝ち点GETに向けて、立教が優位に立った。◇「2008年秋、増田健太の防御率は1.75」(2008.11.8) → こちらへ。今季、最下位になってもおかしくない(失礼!)とボクが思っていた立教大。戸村の活躍で厚みの増した「投手力」を武器に、六大学の「台風の目」になるのかもしれない。 今日も1クリックお願いします
2009.04.11
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間もなく始まる東京六大学・春季リーグ戦、ボクの勝手な展望を!1.事実どの大学も「打撃力」は高くない。つまり東大の元来低い打撃力は、他大学と比較して五十歩百歩の違いしかない。(つまり、あまり差はないということ)2.予想上記1であれば、勝敗を左右するのは「投手力」である。大学野球の場合は、最終学年の4年生の頑張りが顕著で、「自分しかいない!」と意気に感じる環境下の、かつ絶対的なエースがいるチームが有利だ。3.期待各大学に4年生投手はいるが、そういった条件を満たす投手はそう多くない。慶應義塾大・中林伸陽(4年、慶應高)と、東京大・鈴木優一(4年、西尾高)だけだ。とりわけ昨秋、予想外ながら2勝を挙げた鈴木は、大いに自信をつけてこのリーグ戦に臨むことになり、期待は大だ。◇「慶應高、元エース中林伸陽」(2009.1.25) → こちらへ。 ◇「東京大・鈴木優一、ボロボロでも・・・」(2009.4.5) → こちらへ。4.条件ただ上記1~3だけでは、良くても「Aクラス」止まり。優勝するためには他に次のような条件が必要になる。条件(1)鈴木の防御率を2点以内に抑えること 鈴木の昨秋の防御率は3・78だった。ただ早稲田大に1試合で8点を失った昨年9月20日の試合が数字に影響した。今季、早稲田の打撃力は落ちており、早稲田戦も含む防御率2点以内は、決して難しい数字ではない。条件(2)鈴木の投打にわたる「フル回転」が必要打撃も非凡な鈴木。登板しない日は野手となって6番あたりを常時打つことで1試合あたりの得点を昨季の1・2点から3点に上積みをしたい。昨秋の鈴木は34打席34打数10安打、打率.294であり、規定打席(40打席)にわずかに及ばなかったが、もし規定打席に達していれば、リーグ打撃十傑の堂々7位にランクインしていた。条件(3) とにもかくにも濱田が出塁すること1番・濱田昌平(4年、茨木高)はセーフティバントなど小技を多用し、とにかく出塁すること。そして塁に出たら俊足を生かして次の塁を盗むことで、得点力をUPすること。とりわけ開幕戦の斎藤佑樹(3年、早稲田実)との駆け引きが重要。最初の打席では、粘りに粘って斎藤にリズムを作らせない方法もある。そして、5.結論。これらの条件が揃えば、東大が優勝してもまったくおかしくないし、現状の戦力からは決して無理なことではない。1日1クリックお願いします
2009.04.08
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大塚よ、なぜプロに行かなかったのか?思わずそう聞いてしまいたくなるほど、新日本石油ENEOSのルーキー、そして昨年センバツ準V投手でもある大塚椋司投手(聖望学園高)は、いま絶好調だ。◇関連記事「大塚椋司の高校時代、モノが違うぞ!」(2008.5.2) → こちらへ。3月に行われたスポニチ大会では「抑え」で登板し、1勝0敗2Sの好成績を挙げてチームの優勝に貢献。ついでにJFE東日本・須田幸太(土浦湖北高-早稲田大)とともに、新人賞までもGETした。◇関連記事「大塚椋司、須田幸太が新人賞に!」(2009.3.16) → こちらへ。◇関連記事「呪縛から解かれた? 須田幸太」(2009.4.4) → こちらへ。そして、昨日(6日)行われた「東京六大学-社会人対抗戦2009」の対慶應義塾大戦では、先発に転じて慶應打線を6回、被安打3、無失点に抑えた。3回には自己最速に1キロと迫る150キロをマークし、奪三振数は22人の打者に対して「8」。◇関連記事「大塚椋司、新日本石油で活躍中」(2009.3.14) → こちらへ。大塚、試合後のコメント。「先発は自分のリズムで投げられる。スピードより打ち取ることに集中した」(日刊スポーツ)(4月6日)慶應義塾大 000 000 000 =0新日本石油 000 000 40X =4<トピックス>■新日本石油の、同じくルーキー・泉尚徳(国士舘高-早稲田大)は代打で出場し、安打を放ったようだ。◇関連記事「早稲田大・泉尚徳の決勝打!」(2008.10.18) → こちらへ。■慶應義塾大のエース・中林伸陽(4年、慶應高)は、この試合に登板していない。◇関連記事「慶應義塾大のエース・中林伸陽」(2009.1.25) → こちらへ。 1日1クリックお願いします
2009.04.07
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「東京六大学-社会人対抗戦2009」では、東京六大学リーグに加盟する6校がそれぞれ社会人チームと対戦した。その中で唯一、社会人チームから白星を挙げたのは明治大だった(対日産自動車戦)。(4月6日)明治 110 001 000 =3日産 000 020 000 =2明治大の先発は、いまやエース的存在となった野村祐輔(2年、広陵高)。3回を投げ、打者10人に対し被安打0、奪三振5、与四死球0、自責点0。昨秋のリーグ戦も自責点は0だったから、防御率0.00の記録は今も更新中だ。■関連記事「2009秋、野村祐輔の防御率0.00」(2008.11.8) → こちらへ。そして明治大の2番手は隈部智也(2年、熊本工高)、3番手が村方友哉(1年、熊本・城北高)と熊本勢が続き、最後は難波剛太(2年、春日部共栄高)が締めくくった。一昨年(2007年夏)の埼玉県大会では、予想外の初戦敗退を喫した春日部共栄高。その時のエースが難波剛太。試合後に一人で敗戦の責任を被ったようなコメントが可哀想でならなかった。■関連記事「予想外、春日部共栄が初戦敗退!」(2007.7.17) → こちらへ。そして明治大の打撃陣。4番には当たり前のごとく小道順平(4年、 二松学舎大付高)。そして3番には謝敷正吾(3年、大阪桐蔭高)が名を連ね、この試合では2安打を放った。甲子園での早稲田大・斎藤佑樹(3年、早稲田実)との対決はボクの記憶に残っている。神宮での2度目の対決をぜひ見たい。■関連記事「斎藤佑樹と謝敷正吾、再び」(2007.5.21) → こちらへ。-------------------------------------------------------------一方、日産自動車。 先発は太田裕哉(一関学院高)。2年前のセンバツに21世紀枠で甲子園に出場。岐阜城北高にスコア1-2でサヨナラ負けを喫したものの、相手打線から9三振を奪い大いに注目された投手だった。今日も1クリックお願いします
2009.04.06
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早稲田大、2009春季リーグ戦のオーダーについて。まずは4月4日に行われた「東京六大学-社会人対抗戦2009」のオーダー(対JFE東日本戦)をご紹介。■試合の模様は、関連記事「 呪縛から解かれた? 須田幸太」 → こちらへ。<オーダー>1(8)小島宏輝(4年、愛工大名電高)2(4)松永弘樹(3年、広陵高)3(9)土生翔平(2年、広陵高)4(7)山田敏貴(3年、早稲田実)5(5)宇高幸治(3年、今治西高)6(2)杉山翔大(1年、東総工高)7(3)原 寛信(3年、桐蔭学園高)8(6)後藤貴司(3年、早稲田実)9(1)斎藤佑樹(3年、早稲田実)<コメント>1.打撃陣がだいぶ「小粒」になった印象が・・・昨年までいた松本啓二朗(現・横浜、千葉経大付高)、細山田武史(現・横浜、鹿児島城西高)、上本博紀(現・阪神、広陵高)の存在の大きさが、今更ながらわかった。2.原寛伸がなぜ7番に?昨年秋まで、ずっと早稲田の4番は原寛伸だった。なのに、この試合ではなぜか7番。詳しい理由は分からない。だけどその理由を示すように、第1打席で見た原は、直球にも変化球にもタイミングがまるで合わなかった。ただ第3打席で先輩の須田幸太(現・JFE東日本、土浦湖北高)と相対する時は須田に向ってペコリと頭を下げて打席に入った原。そしてカウント1-1からの3球目をレフト前にクリーンヒットを放つ当たりは「さすがに原」だった。 3.捕手・杉山翔大って誰だ?早稲田の捕手は白川英聖(3年、早稲田実)でも、市丸大介(2年、佐賀北高)でもなく、杉山翔大だった。ボクは初めて知った選手だけど、JFE東日本の投手からしぶとく2安打を放った打撃や、盗塁を2つ刺したスローイングは見事だった。4.宇高幸治はエラーで即交代に3回裏、三塁ゴロをエラーした宇高幸治はすぐに交代を命じられた。この試合で初めての守備機会だったから、ボクには少し可哀想に思えた。急きょサードのポジションに入った松本歩己(2年、千葉経大付高)は、直後に飛んできた平凡な三塁ゴロをガチガチになって捕球していた。そういえば、松本の姿は2年前の宇高でもある。先輩の小野塚誠の後を受けて、急きょ守備要員としてサードのポジションにつくことがしばしばあった。今日も1クリックお願いします
2009.04.05
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プロ注目の「赤門左腕」鈴木優一が、日立製作所打線に打ち込まれた。東大 001 000 000 =1日立 020 604 24X =18(勝)平野貴志、(敗)鈴木優一「東京六大学-社会人対抗戦2009」の1日目(4月4日)、第2試合。前の試合で早稲田大・斎藤佑樹がKOされたが、第2試合も東京大の先発・鈴木優一(4年、西尾高)がボコボコにされ、あらためて「格の違い」を見せつけられた。(鈴木優一の成績)4回、被安打5、奪三振1、与四死球5、自責点5。■関連記事「赤門旋風!?東大・鈴木優一」 → こちらへ。■関連記事「斎藤佑樹 vs 須田幸太&大澤裕介」 → こちらへ。 東京大、エースがボロボロだったものの、打線は活発だった。日立がマウンドに送り込む5人の投手から計9安打を奪った。適時打がなかなか出ないのは相変わらずだったものの、リーグの他5大学がすべて「投高打低」の傾向にある中、2番を打つ高橋雄康(4年、米沢興譲館高)をはじめ、5番・岩崎脩平(2年、海城高)の確実性の高い打撃は昨秋に続き健在。4番に座った内海翔太(2年、土浦一高)の打撃も安定しており、他大学と比べてあまり見劣りしていない。もしエース・鈴木優一のフル回転が可能なら、東京大は最下位脱出どころか、Aクラス入りだって十分狙えるかもしれない。■関連記事「東京六大学2008年秋を勝手に総括する!」 → こちらへ。-------------------------------------------------------------※3番手で登板した日立製作所・平野貴志(法政大)、この試合の成績。 2回、被安打3、奪三振0、与四死球0、自責点0。■関連記事「平野貴志、空気読めよぉ~」 → こちらへ。今日も1クリックお願いします
2009.04.05
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この3月早稲田大を卒業したばかりの須田幸太が、早稲田大打線を相手に好投。後輩たちに恩返しを果たした。早稲田大 020 000 000 =2JFE東日本 012 200 000 =5(勝)須田幸太、(敗)斎藤佑樹「東京六大学-社会人対抗戦2009」と銘打った、いわゆるオープン戦が今日から3日間、神宮球場で行われる。だれが組み合わせを考えたかは分からない。だけど、早稲田大を卒業したばかりの須田のいるJFE東日本(以下、JFE)が早大と対戦する組み合わせは、観る側にも須田にとっても「粋な計らい」だった。5回から3番手で登板した須田幸太(土浦湖北高)。身につけたJFEの紺色のユニフォームがまだ初々しかったが、ひとたびマウンドに上がると、須田は自信に溢れたピッチングを見せた。「楽天の岩隈」ばりのゆったりとしたフォームから140km台前半の直球に変化球を織り交ぜ、2イニングを完璧に抑えてみせた。(須田幸太の成績)2回、被安打1、奪三振2、与四死球0、自責点0。きっと先日行われたスポニチ大会で新人賞を獲ったことも自信になっているのかもしれない。早大時代、斎藤佑樹の入部により、最もワリを喰ったのが須田だった。でも、今日の勝利で学生時代の苦い経験を忘れることができたかもしれない。笑顔でマウンドを降りる須田の表情を見て、隣りのおっさんは呟いた。「須田はやっと呪縛から解かれたようだ・・・」■関連記事「須田幸太、最後の先発で涙の降板」 → こちらへ。■関連記事「スポニチ大会、須田幸太が新人賞に!」 → こちらへ。----------------------------------------------------------一方、早稲田大のエース・斎藤佑樹。初回こそ三者凡退で抑えたものの、2回にJFE5番の大澤裕介(法政大)からレフトスタンドへの本塁打を浴びてリズムを乱し、3点を奪われ敗戦投手になった。斎藤と大澤、この2人の対決は2年前の「因縁の対決」でもある。それは大澤が法政時代、斎藤のクセを見抜いて、みごと攻略に成功したことがあったから。ま、今日は敗戦投手になったものの、斎藤のことだから来週の開幕戦には、きっちり合せてくるのだろうけど。 (斎藤佑樹の成績)3回、被安打3、奪三振3、与四死球1、自責点1。■関連記事「斎藤佑樹、不敗神話崩れる」 → こちらへ。■関連記事「大澤裕介、次に期待!」 → こちらへ。■関連記事「08年の斎藤佑樹を勝手に振り返る」 → こちらへ。----------------------------------------------------------最後に、終盤に登板した大石達也の成績を。2回、被安打0、奪三振4、与四死球1、自責点0。今日の大石は変化球主体のピッチングに見えたけど、奪三振数は相変わらずすごい!■関連記事「大石達也、益々の飛躍を!」 → こちらへ。今日も1クリックお願いします
2009.04.04
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昨日行われた決勝戦は、長崎清峰高が花巻東高を降し、甲子園初優勝を飾った。(決勝)清峰 000 000 100 =1花巻 000 000 000 =0(清)今村、(花)菊池花巻東高にも同点、逆転のチャンスはあった。それは1点を追う8回の攻撃。一死一・二塁の絶好のチャンスだったが、二塁走者のみが盗塁を狙って憤死した。 いくら足を使った攻撃が特色のチームとはいえ、ちょいと「雑」に見えたプレーだった。単独スチールにも見えたこの走塁。でも花巻東高・佐々木洋監督は試合後、こう話していた。「三盗は私のサイン。後悔はしていない」------------------------------------------------------- 花巻東高・菊池雄星の今大会の成績。5試合4勝1敗、40回、被安打25、奪三振41、与四死球11、自責点3、防御率0.80。菊池の特徴は速球(最速152km)やキレのあるスライダーのほかにすぐに投球動作に入る「速いテンポ」にある。そのテンポの速さを裏付けるデータを今日付けのスポニチが解説している。(以下、要約)。菊池がロジンバッグに触れる回数が極端に少なく、決勝戦は34回しかなかった。計124球を投げているから、約4球に1回の割合になる。ということは、打者が打席に入っている最中はほとんど使わなかったという計算になる。一般的には2球に1回使用すると言われているから、捕手からボールを受け取った後、すぐに投球フォームに入ることが可能となる。一方、長崎清峰高・今村猛の今大会の成績。5試合5勝0敗、44回、被安打32、奪三振47、与四死球15、自責点1、防御率0.20。センバツで決勝を含め3完封したのは98年春の横浜高・松坂大輔(現・レッドソックス)以来らしい。ちなみにこの大会の松坂の成績は下記のとおりで、今村の数字は松坂を上回った。(松坂、98年春の成績)5試合、45回、奪三振43、失点4。 -------------------------------------------------------今秋のドラフトは「不作」と言われており、菊池と今村を軸に上位指名が行われそうだ。※上記の佐々木監督のコメントおよび数字データは「スポニチ」から引用した。 今日も1クリックお願いします
2009.04.03
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昨日の準々決勝(対南陽工高戦)に続き、花巻東高は今日も同じ東北決戦(対宮城・利府高戦)を制し、いよいよ決勝にコマを進めた。昨日の準々決勝は、4番・ 猿川拓朗が同点になる2点本塁打、そして菊池雄星の適時打で決勝点を挙げた。(準々決勝)南陽 003 000 000 =3花巻 010 000 31X =5(南)岩本-中川、(花)猿川-菊池そして今日の準決勝は、利府高が3回に1番・遠藤聖拓の本塁打で2点を先取。花巻東・菊池雄星の連続無失点は24回で途切れたが、花巻東高は5回に1点返し、6回にはニ死満塁のチャンスに菊池が中前適時打を放って逆転に成功した。 (準決勝)花巻 000 012 020 =5利府 002 000 000 =2(花)菊池、(利)塚本-高橋-加藤大------------------------------------------------------------------花巻東高、今日の準決勝勝利(そして優勝することがあれば尚更)までの分岐点は、菊池の快投や9番・山田隼弥、1番・柏葉康貴、2番・佐藤涼平の活躍もあるが、準々決勝の先発に猿川を立てた佐々木洋監督の英断と、岩手の高校をバカにした某高校監督の「暴言」にもあったとボクは思う。(1)次があるからこそ・・・佐々木監督の英断!佐々木監督の今日付の日経新聞が、こんな記事を掲載していた。「もし佐々木監督が25年前の大船渡高(岩手県勢で初の甲子園ベスト4進出)と同レベルでも可と考えたなら、これまで登板経験のほとんどない猿川の先発はあまりにリスクが大きすぎた。だが、ベスト4進出で良しとするのではなく、もっと上を狙うからこその猿川先発だった」(以上、日経新聞)(2)「岩手のチームなんかに負けやがって」・・・某監督の暴言昨秋、花巻東は東京都内に遠征し練習試合を行ったことがある。都内の某強豪校を相手に勝利したところ、相手校の監督は花巻東ナインの耳に届くほど大きな声で「岩手のチームなんかに負けやがって!」と自チームの選手を叱責していたという。それを聞いた花巻東ナインは「何くそっ!」と思ったという。もし優勝し、「白河越え」を果たすことができたなら、岩手県知事に優勝報告をする前に、ぜひ東京に立ち寄ってその監督に挨拶すべきだ。ある意味、この監督がMVPなのかもしれないから。-------------------------------------------------------------------読売オンライン(4月1日)がそのへんの事情を詳しく書いていた。(以下、引用)エースは勝ち進むごとに言ってきたことがある。「岩手県のために勝ちたい」 チームに県外からの野球留学生はいない。そこに連帯感がある一方で、屈辱感も味わってきた。佐々木監督が忘れられないのは、2005年夏の甲子園、組み合わせ抽選会で対戦が決まった相手から拍手が起きたことだ。昨秋の練習試合では相手監督が「岩手のチームなんかに負けやがって」と話しているのが聞こえた。主将の川村は、悔しさを込めて日誌にそのまま書き込んだ。なぜ、岩手のチームは弱いのか。強豪県のチームに比べてどこか消極的だというのが結論だった。だから、第1ストライクをねらう、失策してもいいから前に出て捕る。この大会で見せてきた花巻東の野球が出来上がった。「あすは楽しんで投げたい」。菊池の派手なガッツポーズの裏には、そんな敵愾心(てきがいしん)がある。(以上、読売オンライン)※「岩手のチームは消極的」と記事中にありましたが、それに関連した記事はこの「あま野球日記」にもあります。もし興味のある方はこちらをクリックしてみてください。よろしくお願いします。今日も1クリックお願いします
2009.04.01
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