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久々の更新です。どうも時間がなくて、、、。6日お店をやったら休みの日は畑に行くというような生活で、ブログまで手が回りません。季節の変わり目という事もあるのか、ちょいと疲れ気味です。まあ、仕事はきちんとやってますが、、、。上の画像は真竹の子。今頃が旬です。 茹でて、マリネにして主にサラダに使います。 畑のキュウリ。 茄子はやっと花がつき始めたところ。 青唐辛子。あまり辛すぎない種類なので、漬物にして食べられます。これは、自分用。葉トウガラシも美味しい。 イエローズッキーニ。もちろん普通の緑もあります。ズッキーニは、ぼちぼち最盛期です。成長が早いので、少し収穫が遅れるとあっという間に女性の腕くらいの太さになってしまうんですが、大きくても新鮮なら美味しいのでサンク・オ・ピエのズッキーニは毎年大きめです。(笑) ときめき鶏のポワレにつけたズッキーニ。骨付き鶏もも肉1本と比べてみてください。でかいです!ズッキーニは、カボチャの仲間。普通のカボチャは完熟させますが、ズッキーニの場合は幼果を食べます。ズッキーニはイタリア語の名前で、フランスではクールジェットと言います。市販の物は、ちょいと太めのキュウリくらいですが、サンク・オ・ピエではラップの芯くらいからもう少し太いのが標準です。 ズッキーニは水分が多いので、炒めたり焼いたりする時に最初から塩を振ってはいけません。どんどん水分が出てきて、べっちょりと煮込みみたいになっていまいますからね。だいたい火が通ってからしっかり強めに塩を決めます。ニンニクのみじん切りと一緒にオリーヴオイルで炒めるのが一番美味しいかな?それをグラタン皿に入れて少しトマトソースをかけてパルミジャーノチーズとパン粉を振ってオリーヴオイルをちょっとかけてグラタンにしても良いです。 それから、これは去年思いついた新玉ねぎのポタージュ。玉ねぎを粗切りにしてバター少しと一緒に鍋に入れて軽く塩をして蓋をして2時間程度かけて火を入れる。絶対に焦がさないのがポイント。普通のガス台では難しいかもしれない。サンク・オ・ピエはプラックがあるのでこれができます。新玉ネギがとろとろに溶けて甘さが最高潮に達したところで少しお米を入れてブイヨンを加え18分煮込む。お米はとろみつけのため。ミキサーにかけてシノワで漉したら牛乳少しでのばして、仕上げる。玉ねぎと相性がよい黒胡椒を粗く挽く。火の入れ方がぶれると玉ねぎ臭さが残ってしまうので、意外に難しい料理なんですが、上手くいくと実に美味しいし、血液サラサラ系メニューでヘルシーかもしれませんね。 玉ねぎのスープと言うとオニオングラタンですよね!これもサンク・オ・ピエの定番メニューですが、毎年新玉ねぎの時期に一番たくさん仕込みます。たぶん半年分以上かな? 先日も二日がかりで、特大新玉ねぎ(普通に売っているサイズの3~4倍くらいのサイズ、うちの畑は土が良いのか玉ねぎが巨大化します。特大のグレープフルーツより大きい位。)を200個以上スライスして、5日がかりで炒めてオニオングラタンの素を仕込みました。200個以上の玉ねぎの皮を剥いて、スライスするんですから大変です。大きなお店なら、普通は若い子が修行を兼ねてやるんですが、うちは私しか料理人がいませんからね、、、。
Jun 20, 2011

今、お勧めでやってます。ブレス産の地鶏です。これは本当に美味い!!フランスに渡って焼き鳥屋になりたいくらいです。(笑) 手前が、フライパンでポワレした胸肉。奥が遠赤外線グリラーで皮目をパリッと焼き上げたもも肉。これにブレスの鶏ガラで取った美味しい肉汁をかけて出します。味は塩と胡椒のみ! この25年余りの料理人人生で、私の最も大切にしていることが、「いかに上手に肉や魚を焼くか?」という事。“フランス料理はソースが命”なんてよく言いますが、どんなに素晴らしいソースが作れても、上手に焼けていない肉や魚は決して美味しい料理にはなりません。素材に適切に火が通り、塩がぴったり決まっていれば、それでほぼ十分。ソースをつけるにしても、シンプルでごく軽い物でたくさんです。私の料理の基本スタイルですね。 ちょっとまねできないような火の通し加減。うちの定番メニューのときめき鶏のポワレもそうなんですが、特に鶏の胸肉を食べていただくとその違いに驚くはずです。皮はカリカリに香ばしく、焦げるぎりぎりまでしっかりと焼いてあり、身のほうはしっとりととろけるような柔らかさです。先日もときめき鶏の胸肉を召し上がったお客様が、「どうしてこんなに柔らかいんですか?」と訊かれました。「鶏肉自体も地元の物で鮮度が良いのですが、90%以上は焼く技術なんですよ。と言っても特別なことしているわけではなくて、塩を振ってフライパンで焼くだけなんですけどね。オーブンも使わないんです。」と言うと、驚かれていました。 うちの厨房のガス台がプラックというちょっと特殊なガス台なんです。これがとても仕事の助けになっています。 事務用のデスクくらいのガス台(横120センチ奥行き75センチ)なんですが、このようにどこにも火が見えません。中心部に、、、、 このように強力なバーナーが付いていまして、普段は蓋をして使います。バーナーの真上は一番強火で、温度は最高で600度くらい(強く吸いこんでいない時のたばこの先くらいの温度)になります。火加減の調整は、中心からどの位置に鍋を置くかで決まります。ガスバーナーは1個だけなんですが、小さめの鍋なら10個以上も使えますし、強火から弱火、保温まで鍋を置く場所で使い分けられます。 それから、プラックの一番肝心なところがこの鉄板の上に出来る“熱気”なんです。このガス台の上には棚が作ってあって、その棚の辺りが60度から80度くらいの温度になっています。私が焼き上げた肉や魚は、火を止めた時点ではまだレア状態。その後この棚の上で保温しながら休ませている間にちょうど良く火が通ります。 車などが急に止まれないのと同じで、素材への火の通しもちょうどよく焼き上げてから火を止めても、余熱というものがあります。薄切りの肉なら大した問題ではないのですが、肉が厚切りだったり、大きな塊だったりすると余熱はかなり効いてきますから、それを考えて火を通さなければ上手く焼き上げることはできないんですね。 それから、素材に熱の強いストレスを与えないように焼くことも大事です。肉や魚の主成分はたんぱく質ですから、熱を加えると縮みます。よくいわれるように「肉の表面を強火で焼きつけて旨味を閉じ込める」なんて言いますが、そんなことをすると肉の表面が縮んで中に対する圧力が高まり押し込められた肉汁が出てきてしまうんです。お饅頭の皮だけが縮んでしまったら中のアンコが出てきてしまうでしょ?強火で一気に焼きしめるというのはそういうことになってしまうんです。 料理の常識のように言われていることは意外に非科学的なことが多いんです。ですから大きな肉の塊を焼く時ほど弱火でゆっくり時間をかけねばなりません。私が仔羊を焼くときに2時間以上、牛のサーロインのローストなら4~5時間かけるのはそういう訳があるからです。仔羊などは乱暴に焼けば15分もあれば“とりあえず食える”くらいにはなります。で、ほとんどの料理人がそんな調理をしています。だから、仔羊は臭くて好きじゃないなんて言われちゃうんですね。 “とりあえず食える”という事と“最高に素材の魅力が引き出されて美味しい”というレベルの違い、、、。そのあたりをずっと追求してきたわけです。肉や魚を焼くなんて本当に誰にでも出来ることなんですが、そんなシンプルなことをちょっとマネの出来ないレベルにまで高めたいという気持ちでずっとやってきて、最近だいぶ上手になってきたような気がします。もう50過ぎましたからね、、、。ちょっと一人前になるのに時間かかりすぎですが、シンプルなものほど奥が深いです。 このブレスの鶏はかなり前にも扱ったことがあるんですが、その時はまだ力不足で上手には焼けませんでした。ブレスの鶏ほどの素材にもなると、むしろこちらの技量が問われます。素材に力がありますから、こちらの技量がないと思うようにコントロールできません。やはり飼育期間をブロイラーの3倍位かけているし、放し飼いの鶏なので肉質がしっかりしていますから、少しでも焼きすぎると固くなってしまいます。本当に難しい肉です。 まあ、今回はおすすめしているくらいですから評判も上々です!「これが本当の鶏肉なら、今まで食ってきたのはなんなんだろう?」と言われたお客様もいました。先日、さかもとこーひーの坂本さんも参加するワイン会にも出しました。みなさん唸るばかり、、、。本当に美味しいものは人を黙らせますね。今回のコースの鶏の調理法は、まあ、現時点ではベストと思っているやりかたです。一羽丸焼きにするのも美味しいのですが、あえて胸肉ともも肉に分けて、それぞれ別の方法で火を通し、がらや骨で美味しい肉汁を作ってソースとするわけです。 フランス、ブレス産地鶏のコース 美味しいですよ!是非食べに来てください!!
Jun 6, 2011

これは、今お勧めでやっているブレス産地鶏のコースのデザート。クレーム・ブリュレ・カソナードとフィナンシェにヴァローナ社のカライブチョコレートの生チョコの盛り合わせ。これに合わせて、坂本さんにお願いしたブレンドが1日に届いたこれ、、、。 今さかもとこーひーで出しているトップ3の豆、ベスト・オブ・パナマ・ベルリナとエチオピアモカ・ナチュラルにコロンビアのカップ・オブ・エクセレンス・パロセコのブレンドという超豪華版!味わいはまさに上品!特にチョコレートとのマリアージュには目が覚めるほど!デザートで興奮してどうする?思ってしまうほどです。さかもとこーひーとのコラボもますます深遠な世界に突入という感じですね。また、いい仕事してくれました。さすが坂本さん。 ロマネコンティのようなワインを誉めるのに「ビロードの手袋をはめた鉄の爪」なんて言い回しがありますが、、、つまり非常になめらかで繊細なのに力強さと重厚さを隠し持っているということなんですが、、、このこーひーもまさにそんな感じです。 というわけで、Menu de Poulet de Bresse AOC世界一の地鶏!フランス、ブレス産若鶏のコースを予約して召し上がっていただくと、このこーひーとデザートの驚異的なマリアージュをお楽しみいただけます!
Jun 4, 2011
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