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これは、南仏ローヌのアラン・パレという作り手のコート・デュ・ローヌ。シラーのワインを作らせたら最高!という人です。鹿の料理特にベリー系のソースのグランヴヌール風にはぴったりのワインです。あとはイノシシや仔羊のローストにも良いですね。しっかりとしたボディーで明るい果実味とほんのりとコショウやクローブやハーブのマジョラムのような香りが、典型的なシラーのワインですね!以前にも話しましたが、品種の特徴が良く出たワインは良いワインなんです。グラス売りでもやっています。ジビエを食べるときに是非どうぞ! 昨日の日曜日は、お昼に若い男子9名の食事会があって、鹿を2キロ近く焼きました。つまり一人当たり200グラムくらいですね。数年前からたまに集まってきてくれる仲間たちで、もうすっかり馴染なので、食べっぷりは心得てますからね、、、。前菜に自家製スモークサーモンとラベルルージュのマグレ鴨の自家製スモーク生ハム、フォアグラのソテーも普通より結構大きめ、オニオングラタンスープ、エゾ鹿のローストグランヴヌール風、デザートは、ビターチョコのムースに木イチゴのフランと超濃厚なカシスのソルベ。もちろん、鹿のときにはこのワインを2本開けました。 それで夜も結構忙しく、サラダやデザートなどあらゆるものがなくなりました。という訳で明日のお昼は仕込みのためお休みになります。ちょうど予約はいってなくて良かった、、、。
Nov 28, 2011

これは、リ・ド・ヴォーのロースト。今回新たにシェフスペシャルコースに追加しました。 リ・ド・ヴォーは、仔牛の喉元にある胸腺のことで、一頭で約500gくらいしか取れない貴重な部位です。フォアグラと並び称されるフランス料理の高級食材です。 英語では、sweet breadスゥィート・ブレッドこれがなまって、スウィーブレ→スィビレ→シビレとなって、もつ焼きの牛のシビレというのはこの胸腺のこと。ただし、成牛の物はしこしこした食感だが、仔牛の物はクリーミーで柔らかく全くの別物です。 昔は、デゴルジェ(水に一晩漬けて血抜きをする)、ブランシール(軽く茹でてあく抜きをする)、プレッセ(重石をして余分な水分を抜く)、デネルヴェ(余分な筋や膜を取り除く)という2日間にわたる下処理を経てから調理したものだが、最近は鮮度抜群のリ・ド・ヴォーが手に入るので、いきなり丸ごとローストするという方法がフランスでは主流になりつつある。まあ、さらして、茹でて、重石かけて調理するより鮮度が良ければ、素材の味が生かせるのは生からローストに決まってますよね! 少し前に手に入れた、パリの人気店“ル・ルペール・ドゥ・カルトゥッシュ”のレシピ、リ・ド・ヴォーのロースト・カルバドス風味を元にサンク・オ・ピエ流の低温ローストでしっとりと優しく焼き上げたもので、まるで上質のトラフグの白子のようで美味しいですよ! ホームページにあるご予約限定シェフスペシャルコース は、リ・ド・ヴォーのロースト、オマールエビのリゾット、アワビのリゾット、仔羊のロースト、ロニョン・ド・ヴォーのロースト、フォアグラのロースト、牛ヒレ肉のパイ包み焼き、ハンガリーの国宝!マンガリッツァ豚の背肉のロースト、と今は8種類のコースをご予約限定でやっています。 これらのコースは、普段のメニューには載せていません。というのは、手間がかかり過ぎたり、食材の鮮度が飛びきりの物でないといけなかったりするものばかりで、予約でなければ作ることができない料理ばかりだからです。 1年の締めくくりの12月。自分へのご褒美も兼ねて、ちょっとセレブなシェフスペシャルコースのご予約はいかがでしょう? このコースのメリットのもう一つは、予約でメインが決まっているので、料理が比較的スムーズに出てくることです。忙しい年末の時期、席だけの予約で、店に着いてから料理を選ぶと、すべてそこからスタートしますので、時間がかかることがあります(特にお店が混んでいる時は、、、)。シェフスペシャルコースなら、お料理が決まっているのでその点がかなりスムーズという訳です。
Nov 26, 2011

リエットというのは、前回紹介した鴨のコンフィのコンフィの仲間で、、、やはり肉をラードやガチョウや鴨の脂で低温で煮込んでゆくのだが、それを完全に煮崩してペースト状にして、脂や肉汁ごと固めてしまうというもの。 おそらく、コンフィを作っているときにうっかり煮込み過ぎてしまって肉がグタグタに崩れてしまったのが、元なのではないかと思う。料理なんてそういう偶発的なことから思わぬ発展があったりするものだ。 このリエットの原料はパルマ産の生ハムのスネ肉の部分と美味しい富士幻豚の脂身やクズ肉。生ハムは原木で使っていると、最後に硬いスネ肉の部分がどうしても残る。それを塩抜きして水で煮込んで、ゼラチンで固めるテリーヌにすることもあるが、今回はリエットにしてみた。 薄切りのバゲットのトーストにのせて食べれば、白でも赤でも甘口でも辛口でも、まずたいていのワインのつまみになってしまうという優れ物だ。ただ、そういう風にパンにのせて食べると結構おなかにたまるので軽い前菜にはならないから、上の画像のようにサラダ仕立てにするという手もある。まあ、ツナサラダみたいな感覚ですよ。これなら、葉っぱと一緒に軽く食べられるし、一部をパンにのせて食べることもできる。今、本日のスペシャル前菜でやっています。 これはマファルデというパスタ。もう少し寄って見ると、、、 幅広で両脇がヒラヒラしてます。幅は12ミリくらいで長さは普通のスパゲティと同じ。茹であがると、幅2センチ近くになるか、、、。アルデンテというより少し柔らかめに茹でると、手打ちパスタ的良さが出てくる。フェットチーネやタリアッテレに近い感じ。 こういう幅広系のパスタはやはりラグーソースが合いますね! 茹で上げた、パスタを少しの生クリームとバターと茹で汁で和えながら火にかけて、クリームやバターをしっかりと麺にからめたら、盛り付けて、パルミジャーノチーズの粉を振りかけ、富士幻豚のラグーソースをかけて、天にフォアグラのソテーをのせる。結構豪華なパスタでしょ? 実は、うちの常連さんには私のパスタやリゾットのファンが多い。イタリアンのテクニックだけでなく、フレンチのテクニックも加味した作り方をするので、普通のイタリアンとは一味違ったパスタやリゾットを作るからだろうと思う。本当は手打ちパスタをやりたいのだが、手打ちは予約限定でないと厳しいので、こんな変わりパスタを見つけました。今、本日のスペシャルメインディッシュでやっています。
Nov 23, 2011

今年は、震災のため三陸物の牡蠣が無いので、生牡蠣が品薄かつ相場が高い。だから今シーズンの生牡蠣はあきらめていました。ところが私の弟子クリークの黒川シェフが、築地の魚屋さんを紹介してくれて生牡蠣が出せることになりました。これは、姫路産の生牡蠣でサイズはいつもの三陸物の半分くらいだが、値段は倍近い。でも殻が薄いので意外に身入りが良く、瀬戸内物特有の味の濃さがあって、小さい割に食べた気がする牡蠣です。随時入荷しますので、牡蠣好きの方は、どうぞ。尚、確実にに召し上がりたい方は予約の時にお申し付けください。なま物ですから、大量に仕入れるわけではありませんから、、品切れになることもありますので、、、。 これは、シャラン産窒息鴨のモモ肉のコンフィ。コンフィというのは、塩漬けにした肉をラードやガチョウの脂や鴨の脂などを使って、80度前後の低温でゆっくりと煮込んだもののこと。脂で煮るという発想が日本人にはちょっとないですよね。 脂で煮ると、水やブイヨンで煮るのと違い肉の旨味が抜けないのが利点。しかも、80度くらいで数時間保つと肉自体の水分でたんぱく質が加水分解されて煮込みの肉のように肉が柔らかくなります。さらに脂の中で余分な脂肪分が溶けだして、結果的に肉がさっぱりとした味わいに仕上がります。昔冷蔵庫もない時代は、肉を強く塩漬けにして、コンフィにした後、煮たラードごと涼しいところに置いておけば、脂が固まって空気から遮断されるので保存食になったわけです。まあ、今の時代は保存のために作るわけではないので、塩加減はほどほどにして、独特の食感を楽しむわけです。 鴨のコンフィはこのジャンルの代表的料理。仕上げに皮目をフライパンでカリッとポワレして、さらに遠赤グリラーで皮目をカリカリにします。見た目焼き物なのに食感は煮込んだ肉のように繊維がホロホロとほぐれるという面白い味わい。鴨やガチョウのモモ肉のように脂がのっていて、ちょっと固めでコラーゲンの多い肉質の物が適しています。豚やイノシシの肩ロースやバラ肉なんかも良いですね。今お勧めでやってます。あとは6人前くらいかな?無くなったらしばらく作らないかもしれません。 最近は、50度くらいのオリーヴオイルで魚をコンフィにするなんていうのも流行ってますが、これなどは完全に保存食とはかけ離れ、火が通ったか通らないかのギリギリの食感を目指すもので、生より日持ちがしないので、作ったらその日のうちに食べてしまわねばなりません。
Nov 22, 2011

前菜7種盛り合わせ。 フォアグラのソテー、赤ワインのコンフィチュール風味、自家菜園の有機サラダ添え。 蝦夷鹿と富士幻豚の温製パイ、ちょこっとフォアグラ風味。 フランボワーズ炸裂のビターチョコのムース、フランボワーズ風味のフィナンシェ、自家菜園のブルーベリーのフラン。 ボージョレ・ヌーヴォーを楽しむコースは、予定数に達したためご予約受け付けは終了しました。ありがとうございます。
Nov 17, 2011

午前零時のテイスティング行いました。まず、ガメィ種独特のイチゴや木苺の香り。ただし、普通のボージョレは完熟より行き過ぎて少し痛み始めたくらいのイチゴや木苺の香りなんですが、このワインは適度に熟したイチゴ木苺の香り。非常に純度の高い綺麗な果実味が感じられる。まるで、ピノ・ノワールのようです。 透明感がありながらも、色はしっかりと濃く紫がかったルビー色のローブ。味わいは、しっとりと優しい酸味、去年よりは酸がやや控えめな気がします。渋みはほんのりで、とにかくバランスが良い。新酒とは思えないほどで、熟成させたワインのように滑らかな口当たり。後味に微かな甘みが残り、この甘みが非常に心地よくて、ついつい二口目へと誘われる。仕事でのワインのテイスティングはある意味、欠点探しの一面があるが、このワインには物足りなさや過剰な感じ、または否定的な要素は一切感じない。つまり、文句なしに美味しいワインという事。上品で繊細。バランスが良いワインです。さかもとこーひーのCOEに匹敵するような綺麗な味わいといえば、サンク・オ・ピエの常連さんなら、ピンと来るかもしれませんね! いまでやさんが提唱する「お箸の国のワイン」、そのコンセプトが良く出ているワインだと思います。この味わいは、上品すぎてフランス人にはきっと物足らないと思いますね。日本人のそれも女性ならではの感性で作ったワインという事がよくわかります。ちょっと前にブログに書いたんですが、私が思う良いワインの条件が、、、ブドウ品種の良さが上手に表現されていることと、作り手のコンセプトが伝わってくるようなワイン、、、なんですが、まさにこの条件に当てはまりますね。 いまでやのアヅサ専務、今年も良い仕事をしてくれました。 昨日「ボージョレ・ヌーヴォーを楽しむコース」のデザートとさかもとこーひーにお願いした専用ブレンドのマリアージュを試したんですが、思わず目を閉じてしまうような美味しさでした。木苺やブルーベリーのフレーバーに非常に繊細なこーひーの綺麗な酸味と苦みのバランスが文句なくデザートとマリアージュします。これはCOEが2種類とケニヤがブレンドされた豪華なもので、今回のデザート、フランボワーズ風味のチョコレートのムース、フランボワーズ風味のフィナンシェ、ブルーベリーのフランに合わせてさかもとさんにお願いしたものです。これもいつもながら、さすがの仕事ぶりでした。 美味しいワイン、美味しいこーひー、おかげ様で私の料理も引き立ちます。
Nov 17, 2011

ボージョレ・ヌーヴォー、ドメーヌ・シャテルス、キュベ・アズサ ボージョレ・ヌーヴォー、ドメーヌ・ペール・ギヨ これは、南仏白ワインの新酒、ドメーヌ・ラ・グラーヴ ボージョレ・ヌーヴォー、いよいよ明日解禁日ですね!ワインはもう届いていますが、まだ味は見ていません。私は常々フランスの食文化を飯の種にしている人間ですから、フランスの法律は守るという立場です。その辺は筋を通さないといけませんよね! 毎年午前零時を待って抜栓してテイスティングです。今夜又は明日の朝テイスティングコメントはブログにアップします。 私ども夫婦は、91年の11月に結婚してパリの当時二つ星だった"ボー・ビリエ"というレストラン(今はもう閉店してないです)でボージョレの飲み放題コースを食べました。二人でシャンパーニュを3本とボージョレ4本という大馬鹿野郎ぶりを見せていたら、「あなたたちのように飲みっぷりの良いジャポネは初めて見た!」と、レストランのオーナーが出てきてシェフも出てきて、「私日本でフレンチのシェフやってます」というと、おおーそうか!ということで、みんなで肩組んで記念撮影して、その写真ちゃんと送ってくれました!というわけで、ボージョレの解禁日は私ども夫婦の結婚記念日も兼ねているんです。まあ、狙ったわけじゃないんですけどね。偶然そういうことになっています。 仕込みも順調で、ほぼ終了しました。あとは明日仕上げる分だけです。予約ももう20名を超えてきたので、あと2名かそこらで予約受付終了になりそうです。例年25名前後来ていただいていて、大体二人でワインを1本と少しということで、ボージョレ・ヌーヴォー・キュベ・アズサ11本、ボージョレ・ヌーヴォー・ドメーヌ・ペール・ギヨを6本、南仏の新酒の白ドメーヌ・ラ・グラーヴを6本が大体予約分だけでなくなる感じです。ですから、「ボージョレ・ヌーヴォーを楽しむコース」を予約した方の分しかワインがないので、それ以外の方にはお出しできませんのでご了承ください。 去年は、ペール・ギヨのワインをメインに据えていたんですが、去年1本だけ味見をした、いまでやのマダムあずさ専務が現地でブレンドしたキュベ・アズサがとても美味しかったので、去年のうちに次はいまでやさんのワインで行こうと決めてました。今夜の味見が楽しみです。 以前書いたボージョレ・ヌーヴォーの歴史のブログです。
Nov 16, 2011

これは、去年の画像ですが、壱岐の網取り鴨(カルガモ)です。今日は九州地方の狩猟解禁日です。これから、こういうジビエが本格的に入ってきます。対馬のイノシシも去年は大好評でしたね! 北海道のエゾシカ猟はもう始まっていて、エゾ鹿はすでにメニューにのっています。それからフランス物のジビエは去年少し試しに使って良かったので、demi-sauvageデミソヴァージュ(半野生)のキジやペルドロなどを使う予定です。放し飼いの鳥ですね。鉄砲で打ったものと違って、当たり前ですが弾が入ってないので肉が綺麗ですから安心です。それにゲージ飼いではないので、肉質も野生物とほとんど変わりません。なんと言っても安定入荷がうれしいですね。野生動物ですから、天候などの影響で入荷がないこともありますし、入ってきても一番美味しい胸肉が被弾していて、肉がぼろぼろで食べるところがないなんていう事もありますから、本物の野生のジビエは結構リスキーなんです。 入荷状況を見て、来週辺りからホームページにアップしていきます。ご期待下さい!
Nov 15, 2011

柔らかいエゾ鹿の内モモ肉のロースト。この後ソースをかけて仕上げです。 南仏ローヌの濃いシラーの赤ワインが合いますね!そういう時はやはりソースはグランヴヌール。胡椒がきいたソース・ポワヴラードにカシスやブルーベリーのコンポートやジャムなどを合わせるソース。これが抜群に合いますね! または、ボルドーのポムロールやサンテミリオン、まあ右岸のワインですねメルロー多めの、、、。熟成したそういうワインに合わせるならキノコやトリュフを使ったソースが良いですね。 どうしてもブルゴーニュというなら、ニュイのとびきり力強いワインですね!もちろん高い奴(笑)シャンベルタンとかラターシュとか、、、。そういう時は、ワインの偉大さに料理はかしずくべきなんで、ごくシンプルに塩胡椒だけで仕上げて、焼き栗と森のキノコのソテーでも添えるだけでいいでしょう。 このところ毎週忙しくて、予約のお断りばかりしていた週末ですが今週は久しぶりに空席があります。今夜土曜日はあと4名入れます。明日の昼も結構空いてます。夜はあと2名だけですけどね、、、。ご予約のご連絡お待ちしております。
Nov 12, 2011

これは、自家製スモークハムにするエゾ鹿のうちもも肉。Cinq au pied. Menu pour Beaujolais Nouveau 2011サンク・オ・ピエ、ボージョレ・ヌーヴォーを楽しむコース! の詳しい説明です。11月17日解禁日のディナーより開始します。それ以降は、ランチタイムでも受け付け可能です。ボージョレ・ヌーヴォーが売り切れ次第コースは終了です。¥5800(2名様より承ります)Plat de panache des 7enatrees大皿!7種前菜の盛り合わせ ここ数年の恒例で、まずは大皿の前菜盛りです。内容は、、、Jambon fume de chevreuilエゾ鹿もも肉のシェフ手作りスモークハム エゾ鹿の柔らかいうちもも肉を塩漬けにしてから、低温長時間ローストで火を通し、冷燻にかけて仕上げたものです。Lard fume de FUJIGENTON富士幻豚の生ベーコン 富士幻豚はなんと脂肪融点が28℃という低さ!だから脂の乗ったバラ肉の口解けは最高です。塩漬けにした富士幻豚バラ肉を冷燻にかけ、氷温熟成したものです。Rillette de jambon de Parma et FUJIGENTONパルマ産ピオ・トジーニ社の生ハムと富士幻豚のリエット パルマの老舗ピオ・トジーニ社の美味しい生ハム。使い終わりのスネ肉の部分を2本分軽く塩抜きしまして、富士幻豚の背脂とバラ肉と一緒に低温でゆっくり煮込みます。煮崩れるほどに煮込んだら、脂ごとペースト状につぶして、冷やし固めます。これがリエット。薄切りのバゲットのトーストにのせて食べれば、ワインが止まらない美味しさ!Fromages creme et gorgonzola au raisin et au noixゴルゴンゾーラ風味のクリームチーズ、レーズンと胡桃入り クリームチーズにイタリアのブルーチーズゴルゴンゾーラを混ぜ込み、さらに相性がよいレーズンと胡桃も混ぜ込んで作ります。ワインのお供には言う事なしの相性!Pate de foie de poulet de TOKIMEKIときめき鶏のレバーのテリーヌ サンク・オ・ピエのファンならもうご存知でしょうが、シェフの一押しレバーのテリーヌ。たいていのレバー嫌いな方もうならせるという美味しいテリーヌです。千葉市の新鮮ときめき鶏のレバーと美味しい富士幻豚の背脂で作ってあります。Huitre de HIROSHIMA marinee広島産牡蠣のマリネ 去年も好評いいただいた、広島産牡蠣のマリネ。牡蠣を鍋で乾煎りして水分を出します。強火で煮詰めて、水分がほとんどなくなってきたら、オイスターソースを少し入れて味を決めます。入れすぎると下品になるので様子を見ながら少しずつ、、、これをガーリック風味のオリーヴオイルで漬けこみます。牡蠣にオイスターソースなんで、自然になじみますしこうすると赤ワインで食べても違和感がないです。もちろん白ワインにもビールにも合いますから、お家でも試してみたらいかが?Pickles maison et Olives espagnole自家製ピクルスとスペイン風オリーヴ 夏に作っておいたきゅうりのピクルスやパプリカ、オレガノ、ワインヴィネガー、オリーヴオイル、玉ねぎ、にんにくなどでマリネしたマドリード風オリーヴ。これは欧風お新香ですね!Foie gras chaud au coufiture de vin rouge avec Salde vertフォアグラのソテー、赤ワインのコンフィチュール風味 自家菜園の有機サラダ添え 二皿目の温前菜は、フォアグラのソテーにボージョレと同じガメィ種のブドウで作ったコンフィチュールを添える。コンフィチュールはジャムのことですが、これはそれほど濃くはしない。赤ワインを1/5くらいに煮詰めてフランボワーズヴィネガーと砂糖を加えてエイグルドゥー甘酸っぱい味わいに仕上げる。同じブドウのワインだから、ボージョレにはぴったりの味わいです。さっぱりとサラダを添えて、、、。Pate chaud de chevreuil et cohon de FUJIGENTONaux champignons et foie gras petitエゾ鹿と富士幻豚の温製パイ、キノコとちょこっとフォアグラ風味 メインは、肉のパイ包み焼き。赤身のエゾ鹿のミンチと脂が美味しい富士幻豚のミンチを半々で合わせて、よく練り込む。天にフォアグラをのせて底にキノコのデュクセルを敷きパイで包んで焼き上げるというゴージャスなパイ。これはもう赤ワインに合わないわけがありません!Mousse au chocolat au framboises , finanche au framboises etFlan de myirtilleフランボワーズ炸裂のビターチョコのムース、フランボワーズ風味のフィナンシェ、自家菜園のブルーベリーのフラン 木苺の風味のあるボージョレのワイン。その果実味の余韻を引きずってデザートに突入です!まずはビターチョコレートの軽いムースにフリーズドライのフランボワーズパウダー(生より10倍くらい濃くなっています)を振りかけフランボワーズのソースも添えます。フィナンシェにはそのフランボワーズパウダーを混ぜ込んで焼き上げます。ヴァニラのフラン(プリン系ですね)に自家菜園のブルーベリーのコンポートをたっぷりのせます。Cafe de SAKAMOTO ou the , 2painsさかもとこーひー・スペシャルブレンド又は紅茶、2種のパン こーひーももちろん、このデザート専用のスペシャルブレンドをさかもこーひーにお願いしました! 坂本さんのメールによると、、、こんにちは、さかもとこーひーの坂本です。どうもありがとうございます。*エルサルバドルCOEサンタ・ジョセフィータ、 ケニア・キアラガナ、ボリビアCOENWアルベルト、 以上3つのブレンドです。 なんと豪華なCOEカップオブエクセレンスが2種類も!しかもひとつはNWはナショナルウィナー!酸味のあるデザートは普通コーヒーには難しいのだが、いつも坂本さんは見事に合わせてくれるので、期待してます。
Nov 11, 2011

これは去年の画像ですが、まずはこんな前菜テンコ盛りから始まります。Cinq au pied. Menu pour Beaujolais Nouveau 2011サンク・オ・ピエ、ボージョレ・ヌーヴォーを楽しむコース!11月17日解禁日のディナーより開始します。それ以降は、ランチタイムでも受け付け可能です。ボージョレ・ヌーヴォーが売り切れ次第コースは終了です。¥5800(2名様より承ります)Plat de panache des 7enatrees大皿!7種前菜の盛り合わせJambon fume de chevreuilエゾ鹿もも肉のシェフ手作りスモークハムLard fume de FUJIGENTON富士幻豚の生ベーコンRillette de jambon de Parma et FUJIGENTONパルマ産ピオ・トジーニ社の生ハムと富士幻豚のリエットFromages creme et gorgonzola au raisin et au noixゴルゴンゾーラ風味のクリームチーズ、レーズンと胡桃入りPate de foie de poulet de TOKIMEKIときめき鶏のレバーのテリーヌHuitre de HIROSHIMA marinee広島産牡蠣のマリネPickles maison et Olives espagnole自家製ピクルスとスペイン風オリーヴFoie gras chaud au coufiture de vin rouge avec Salde vertフォアグラのソテー、赤ワインのコンフィチュール風味自家菜園の有機サラダ添えPate chaud de chevreuil et cohon de FUJIGENTONaux champignons et foie gras petitエゾ鹿と富士幻豚の温製パイ、キノコとちょこっとフォアグラ風味Mousse au chocolat au framboises , finanche au framboises etFlan de myirtilleフランボワーズ炸裂のビターチョコのムース、フランボワーズ風味のフィナンシェ、自家菜園のブルーベリーのフランCafe de SAKAMOTO ou the , 2painsさかもとこーひー・スペシャルブレンド又は紅茶、2種のパン 17日はボージョレ・ヌーヴォーの解禁日です!今年も恒例「ボージョレ・ヌーヴォーを楽しむコース」をやります!今年のワインは、うちのメインの酒屋さんのいまでやのマダムが自ら現地に赴きアッサンブラージュ(ブレンド)してくるという、その名もキュベ・アズサというワインです。このワイン、毎年味見をしていたんですが、去年の味わいが衝撃でした。実に上品で、よくありがちなボージョレ・ヌーヴォーの安っぽさがまったくなく綺麗な果実実で繊細さと力強さがあってバランスも良いという、かなりレベルが高いワインだったんです。急に化けたなと思って、いまでやのワイン担当のO君に事情を聞いたら、「今年から現地生産者の意見は聴かずに専務(いまでやマダム)が自分の感性だけで作ってきたんです」とのことでした。確かに日本人の特に女性の感性でないと出来ないようなワインだなと思ったものです。私が常日頃思っている良いワインというのは、まず葡萄品種の良さが上手に表現されているワイン。それから、作り手のコンセプトが伝わってくるようなワインなんです。料理と一緒で、ワインの素材は葡萄です。その素材の持ち味を生かせれば、美味しい料理なり美味しいワインができるでしょう。で、出来た料理なりワインを味わって、その作り手が何を表現したいかが良く伝わってくるような料理やワインは適切にできている証拠だと思います。まさにキュベ・アズサがそういうワインだったんです。今年も期待できそうですよ!
Nov 10, 2011

これは、スズキのポワレバルサミコとバジル風味。皮はカリッと身はしっとりと焼き上げたスズキによく煮詰めたバルサミコソースと自家菜園のバジルを使ったバジルペーストにサルディニア島産のオーガニックオリーヴオイルで味と風味と香りを配してあります。この前の月曜日に畑からこれが最後!のバジルが届きました。すごい量!で多分スーパーで買ったら一万円は超えるというような量。保存がきくハーブではないので、すべてバジルペーストに仕込んだ。葉をちぎっているだけで頭がくらくらしてくるほどの香り!うちの畑の物はやはりすごいパワーです。夏の名残の香りですね。そして、今日届きました! エゾ鹿!これは内モモ肉です。早速少し焼いて食べてみました。美味ーーーい!何年やってても初物は感動します。上手に焼けば柔らかいし、独特の鉄分の感じと言い、なめらかな食感で、牛肉などより断然上品だと思います。この塊で2キロ弱ですから、少し掃除してまあ12~13人前くらいですかね。一人150グラムくらいは食べてもらいたいです。エゾ鹿は決して安い肉ではないんですが、一番高い背肉(牛でいえばサーロインのところ。これがだいたいフォアグラと同じくらいの値段)とヒレ肉以外の部位なら、調理がぐっと難しくなるのでいくらか安く入るんです。今まで背肉中心にやってましたが、今シーズンはこの内モモ肉をメインに使ってみようと思います。うちのマダムが、「モモじゃ固くないの?」というので、さっき焼いて食べさせたら、「背肉より味が濃いしこれだけ柔らかいなら大丈夫!」と言ってました。明日からメニューに出しますよ!これから春先までずっとやります。秋冬本番の味ですね!
Nov 9, 2011
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お酒を飲むのには、もちろん美味しいお料理があれば言う事ないんですが、そんなに大それたものでなくても、簡単なアテがあればそれで結構いけることもありますね。ワインならパンとチーズ、日本酒なら塩辛とかアタリメでもあればたくさんということもあります。特に一人で休みの日などにのんびり飲むときなら、豪華な料理など並べることはないでしょう。それから、音楽なんかいい雰囲気があると酒も旨くなりますね!ですから、お店で流す音楽にも気を使ってます。まあ、好きな曲を流しているだけですけどね、、、。 私は昔買ったLPレコードを今でもたくさん持っていますが、お店ではかけられないので、昔の音楽でもたまにCDを買ったりします。昨日アマゾンから届いたのは、91年の録音のスタン・ゲッツ(テナーサックス)とケニー・バロン(ピアノ)のデュオのライヴアルバムと最新版のトニー・ベネット(ジャズヴォーカル)の85歳の記念企画豪華絢爛デュエット集。【送料無料】Stan Getz/Kenny Barron スタンゲッツ/ケニーバロン / People Time 【SHM-CD】輸入盤CD スペシャルプライスTony Bennett トニーベネット / Duets II 輸入盤 【CD】 スタン・ゲッツは、この録音の後3カ月後に亡くなっている。医師の死亡宣告時期をかなり過ぎた末期の肝臓がんと闘いながらの演奏で、彼自身もこれが最後の演奏と悟って臨んでいて、ピアニストのケニー・バロンもソロを吹き終ると息を切らして苦しそうだったが、演奏中はとても病人とは思えない素晴らしいプレイだったと語っている。まさにソクラテスの言う白鳥の歌ですね。死を悟った白鳥は最後に美しい声で渾身の歌を歌うというエピソード。 2枚組のアルバムなのだが特に2枚目の冒頭の曲、first songは、息を飲むほど素晴らしい演奏で涙なしには聴けないという人も多い。コペンハーゲンのカフェ・モンマルトルでのライブなのだが、スタン・ゲッツはかつて北欧に長く住んでいたことがあり、当時北欧ブロンド美人の妻を持っていた。(のちに離婚して長いことたっぷり慰藉料をせびりとられる羽目になる)北欧の人たちはジャズ熱が高いので、聴衆の拍手喝采も熱烈。ケニー・バロンのピアノも最高の演奏で、たった二人の演奏ながら聴き飽きることなどない。実はケニー・バロンというピアニスト、わが友クリヤ・マコトが心の師と仰いでいる人なのだ。彼が言うには、「キース・ジャレットやチック・コリアやビル・エヴァンスなど、たしかに素晴らしいけど、個性が強すぎて参考にならない。その点ケニー・バロンのピアノは、コンテンポラリージャズのピアノに必要な要素がバランスよく詰まっているんだ。だから僕はケニー・バロンを一番研究したんだよ。」とのこと。さすが、ピッツバーグ大学でジャズ音楽史の講師をしていただけあるマコトの鋭い分析。ケニー・バロンは、ロン・カーターのバンドにいて、ライブアルバムのピッコロでのプレイは印象に残っているし、ニューヨークで生で聞いたロン・カーターとのデュオも忘れ難い。 スタン・ゲッツ、一時は麻薬に溺れ(50年代60年代の多くのミュージシャンがそうだったように)、麻薬ほしさに強盗事件まで起こしたこともあるが、一時北欧に渡りジャズから身を引いていたがその後帰国復帰してから、ボサノバブームを起こして、グラミー賞を何部門もとったアルバム「ゲッツ・ジルベルト」で一躍大スターになる。ジャズのテナーサックスと言えば、難解で激しいイメージのコルトレーンや陽気で豪放なソニー・ロリンズなどが有名だが、スタンのサックスはクールで知的な感じで上品。独自の世界観があると思う。ジャズのアドリブには時代ごとに方法論の流行があるが、スタンの演奏はそういうものを超えた彼自身の唄心を感じるのだ。特にこの最後の演奏は、一層研ぎ澄まされた味わいがあるように思う。しんみり一人で飲むときにはいい音楽です。 一方トニー・ベネット爺(85歳)のほうはまさに豪華絢爛!しかもこのオヤジかっこよすぎですよ!全曲大スターばかりとのデュエット集なんです。いきなりレディー・ガガが登場で、また彼女ジャズが上手い!ジャズシンガーなの?と思ってしまうほど。先日若くして亡くなったエイミー・ワインハウスの最後のレコーディングも入ってますが、彼女もジャズが上手い!(まあ、もともとジャズナンバーも歌っている人ですが、、)ベテラン勢は、アレサ・フランクリンやウィリー・ネルソンそれにノラ・ジョーンズやマライア・キャリーも!さらにバックの演奏も一流ミュージシャン揃いなんでしょう、素晴らしい演奏です。これはもう、ラスベガスの豪華ディナーショウの気分です。ぜひシャンパーニュでも飲みながら聴きたいもんです。
Nov 7, 2011

最近、ご予約限定!シェフスペシャルメニューのリクエストが多い。予約限定メニューだけに、取り寄せ品だったり難易度が高く手の込んだ料理ばかりなので、一組でこのコースを複数頼まれるとかなり大変なことになる。 先週の土曜の夜は、4名でアワビのリゾット1人前と仔牛のロニョンのローストが1人前に牛ヒレのパイ包み焼きが2人前という予約があって、ほぼ同時に、秋のコース(これも予約限定メニュー)が2名とさらに長年の常連様の2名のお任せコースが入っていた。この夜はこれで予約打ち止め。たったの8名で、予約打ち止め?と思うかもしれないが、これだけ難しい料理を一人で同時進行で作るのだから、これ以上は無理なんです。 アワビのリゾットは、アワビ一個を炊きこんだリゾットと一個をローストして、肝で作ったソースを添える。リゾットは15分で炊き上げ、その時にローストとソースも同時に仕上がっていなければならないという難しい料理。 ロニョン・ド・ヴォー(仔牛の腎臓)のロースト。これはとにかく火の通し方が微妙で難しく、出来たらすぐに出さないとだめで、タイミングが難しい料理。焼きあげて少しの間置いておくという事が出来ないので、とにかくタイミングが命! 牛ヒレのパイ包み焼き。これは、仕込みが大変で、パイ生地作りから二日がかり。まあ、焼きあげて休ませながら余熱で仕上げるので、少し置いておけるのが唯一の救いか?もっともこれを上手に焼き上げるには、相当のキャリアが必要ですが、、、。 これを一テーブルのメインとして同時に仕上げるわけだからかなり難易度が高いでしょ?その上他のテーブルも放っておくわけにいきませんから、さらにあと2名ずつ2組の料理も同時進行でからんでくるわけだから、これは危機一髪なわけです。土壇場です。修羅場です。(笑)まあ、しょっちゅうこんなことばかりしているんですが、今回は久しぶりに厳しかった! 結果、まあ自分でも申し分ない仕上がりで、うまくこなしました。自分で言うのもなんですが、曲芸に近いですね(笑)音楽で言うなら、ピアノで右手と左手別の曲を弾きながら、さらにハーモニカで別のメロディーを奏で、右足と左足でそれぞれ別のリズムを刻んで見せて、そのどれもが正確な演奏みたいな感じですか、、、ありえないですね、、、。 もうこういうときは、ものすごく集中しているんですが、同時に一つの作業に夢中になってしまえないので、目の前の鍋の中の物(焼いている素材やソースや付け合わせなど)、オーブンの中にある物、休ませているものや、途中で中断して置いてある作業など、すべてを一緒に仕上げるために同時管理しなければならないわけで、小さなミスひとつ許されません。ミスったらすべてパーですからね。 こういうときは、もう数日前から頭の中でシュミレーションしてます。作業の手順ですね。そうしながら、これをやりながらあれもやりつつ、そこでそいつもやっつけて、これはその時しばらく置いておき、その間にここっちを進めて、、、いや、待てよこっちがダメだろみたいに、、、詰将棋みたいなもんですか、、、。(私は将棋はあまりやりませんが、、、)それでシュミレーション通りうまくいけば、いいわけで、、長年こんなことばかりやってますから、うまくいくわけです。失敗したときの余分食材もないですから、絶対にうまく仕上げねばなりません。 終わった時に、マダムが「今日はのってましたねぇ」と言ってました。そう!料理もリズムというかノリが大事。一応元ミュージシャンですからね。忙しい時はノリノリです!
Nov 7, 2011

この画像は、スズキ。澄ましバターとサラダオイルで皮をパリッと焼き上げて、油を捨てた後、身の側は余熱でしっとりと焼き上げる。ここまでが定番のパターン。あとはソース系なんですが、、、私が自分で食べるなら、ここに極上のオリーヴオイルを垂らして、カボスかスダチの汁でもたらせばOKなんですが、一応フレンチなので、お客様にはソースらしきものをつけることになる。 白身魚はさっぱりしているものが多いので、バターやクリームを利かせたソースがフランス料理には多いが、バターやクリームをたっぷり使うと、魚自体の旨味をはるかに超えてしまうので、まさにソースで食べる料理になってしまう。そうなると、素材の味を大切にしたい私としては、ソースに関してはもっと軽い感じにしたいんですね。 例えば、有名なクラシック魚料理のSole bonne femme、舌平目のボンファム風という料理は、白ワイン蒸しにした舌平目にその煮汁と魚のだし汁を煮詰め、卵黄と澄ましバターで乳化させたオランデーズソースや生クリーム、ブルーテと言って白いルーを魚のだし汁と生クリームで仕上げたソースなどを合わせて仕上げるとてもコクのある料理。これを食べるなら、牛ヒレ肉のステーキを塩胡椒で焼いたものの方がはるかにカロリーが低いくらい。魚料理なのにフォアグラ並みのカロリーになるという訳。 私の魚料理の一番のポイントは、火の通し加減。とにかく鮮度の良い魚に正確に火を通せば、あとはオリーヴオイルや上質な柑橘類、または熟成したバルサミコやワインヴィネガー、または魚の旨味であるアンチョビや魚介と相性がよいケッパーとか、香りのハーブ類など、それから、やはり捨てがたいバターやクリーム(でも量はほんの少し!)などで軽く仕上げたいんですね。 これは、ベルモット風味のキノコのソース。キノコに魚とくれば、ソースにはベルモット酒というクラシックな組み合わせ。ただし、本当にクラシックなら、バターでエシャロットとキノコをソテーして、ベルモット酒(ハーブの香りをつけたワインの仲間)と白ワインを加え、よく煮詰めて、生クリームとバターで仕上げるという感じです。 それを私は、ベルモットを鍋に入れて火にかけ、アルコール分を飛ばした後キノコを入れて蓋をして、弱火で火を入れる。その後バター少しと、生クリームを一垂らしくらいで仕上げるというもの。クラシックなら、バターをピンポン玉2個分に生クリームを100cc近く使うところだが、私の場合は、バターはピンポン玉半分以下で、生クリームは10ccもあればたくさん。エシャロットも必要なし!だから素材の味わいがいきてくるんです。
Nov 4, 2011
サンク・オ・ピエでは、主に2系統のメニューがあります。一つは、通常のランチコースのABや通常のディナーコースのABCDで、これはお客様自身がメニューを見ながらお好みで前菜やメインを選ぶという、まあ普通のレストランのやり方のメニュー。もうひとつは、お任せコースや予約限定のメニューで、これは前もって料理を頼んでおくというやりかた。 何が違うのかというと、、、通常のランチやディナーのコースメニューは当然注文をうかがってから作るわけですから、あまり手の込んだ時間のかかる料理はできません。当然、シンプルなタイプの料理になります。前菜はテリーヌや自家製ハムや自家製スモークサーモンなどのように仕込んでおけばすぐに出せるものが中心になりますし、メインの料理もステーキやポワレなどのように一人前のサイズの肉や魚をサッと焼き上げるような料理が多くなります。 一方のお任せコースやご予約限定メニューは、普段では出来ない時間や手間がかかる料理や、特注の食材(アワビやオマール海老など)、あるいはお客様のリクエストにこたえる料理や特定のワインに合わせる料理など、前もって準備が必要な料理を作るコースです。 もちろん、手間をかけた料理のほうがシンプルな料理より断然美味しいなんて言う訳じゃないんですが、時間をかけなければ作れない料理というのは、前もって注文を受けておかなければ出来ないのは当然ですよね!それに鮮度が大事なアワビやオマール海老などの魚介やロニョン・ド・ヴォーなどの内臓料理などは、予約に合わせて仕入れができるので最良の状態で調理できるわけです。 常時受け付けているのは、ホームページのご予約限定スペシャルメニューで、肉の長時間ローストやソースの仕込みだけでも2時間はかかるオマール海老の料理や鮮度が物を言うロニョン・ド・ヴォーの料理や手間がかかる牛ヒレのパイ包み焼きなどで、どれもあらかじめ注文を受けておかないと不可能な料理ばかりです。それから、季節ごとや新しい食材を見つけた時にやる、企画物のコース、今ならサンク・オ・ピエ秋のコース2011や超希少種富士幻豚を味わうコースなどがあります。こういう企画物のコースは、前菜からメイン、デザート、コーヒーにいたるまで全部通常メニューとは別メニューで、普段のコースではやらない料理ばかりです。 通常のコースにのせているメニューは、長年やってきた中で、何度も作り続けて安定感も錬度もある料理なので、通常のランチのABコースやディナーのABCDコースでも十分に満足していただけるのは間違いないはずなんですが、予約でしか味わえないお料理もサンク・オ・ピエでは人気なんです。 長いおつきあいの常連さんの多くは、お任せコースを注文する方が多いですね、、、。メインか前菜を一品くらいリクエストして、あとはお任せというケースが多いです。そういう方には長年のおつきあいでお好みも分かっていますし、お好みの料理やワインを用意しておくという事になります。もうこうなると、お抱え料理人がいるようなものですよね!ただし、20年近いおつきあいのお客様にも毎回ちょっとした新しい味を提供しなければならないので、いつも絶えざる勉強と研究が必要なんです。まあ、職人は常に精進精進ですね、、、。好きでやってる仕事なので、ちっとも苦じゃないですけどね。 昨日も終日予約で満席で、秋のコースや富士幻豚のコース、牛ヒレのパイ包みのコースやアワビのリゾットのコースなどの予約があり、フル回転でした!
Nov 4, 2011

今日3日は結局予約で満席になりました。それも、結構難しい料理のリクエストばかりで、、、。
Nov 2, 2011

11月ですね。なんだか天気がいいとまだ結構暑かったりして、秋本番の感じが少ないですが、食材屋さんからは続々とジビエやトリュフの情報が入ってきて、やはり秋冬に向かっているんだなと感じます。 えー、もうすぐエゾ鹿を始めます。多分来週くらいからオンメニューです。続いて、対馬のイノシシや壱岐の網取り鴨なんかも入ってくると思います。今年は震災の影響で、三陸産の生牡蠣が入荷がありません。市場でも殻つきの牡蠣はほとんど出回っていませんので、今シーズンの生牡蠣はできないと思います。多分復興には数年かかると思います。 その代わりと言っては何ですが、広島産の牡蠣のムニエールをお勧めメニューでやっています。広島の牡蠣は大粒で脂がのっていてコクがありますから、焼いて食べるとフォアグラみたいで美味しいですよ!(申し訳ありませんが、本日分は在庫切れです。明日の午後入荷予定です。) 秋のコースは、今月半ばまでやります。富士幻豚のコースもあと少し受け付けます。 そして、今月17日はボージョレ・ヌーボーの解禁日ですね!恒例のボージョレヌーボーを楽しむコース!今年もやりますよ!今年はヌーボーも去年とは知う銘柄で、一層美味しく上品な味わいが期待できると思います!詳しくはこのブログに次々アップししていきますので、チェックしてくださいね! 表題通り、3日のランチは満席で、夜もほとんど満席なので、空きはあとひとテーブルだけです。ご予約はお早めに。
Nov 1, 2011
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