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牛タンです。これが原型の皮つき牛タン。 舌先はもうこれは固いので廃棄することが多いですね。タン先は焼肉屋さんなら食べ放題用とかランチ用とかに、、固いので薄めに切らないと食えません。タン下は、焼肉店ならタンカルビなんて名前でだすこともあります。ここは今回は自宅で食べるように煮込みにしました。(美味かった!)それで、15周年記念コースに使うのは上タンの部分です。 皮をむいて、タン先とタン下を外すとだいたい半分以下になりますね。これを、、 フライパンで焼きます。良く焼いて旨味を閉じ込めるなんて言い方をしますが、あれは嘘。科学的に根拠ないです。ここで焼くのは、この料理の仕上がりが茶色っぽいからです。肉の焼いた色がソースにも移るわけ。だから香味野菜(玉ねぎ、ニンジン、セロリ、ニンニク)も強火で茶色くなるように炒めます。これも色づけと風味づけのためです。焼いたら鍋に入っている炒めた香味野菜の上にタンをのせます。 のせました。今回は牛タンが8本なので、赤ワイン6本とマデラ酒2本を投入! 入りました。この段階ではまだ出汁や水分は一切入ってません。強火で沸かして、、、 フランベ!ファイヤー!! ここでよくアルコールを飛ばさないときつい味の煮込みになるので火をつけて燃やします。これだけワイン使うと15分くらい燃えてます。撮影のため照明消してますが、昼間明るいとあまり炎は見えないです。アルコールが飛んだら、仔牛の骨3キロで取った出汁ををコップ2杯くらいまで煮詰めた濃いフォン・ド・ヴォーを加えて低温のオーブンで煮込みます。 ワインの酸の力もあってかワイン煮込みは意外に肉が柔らかくなるのが早いです。今回は3時間半くらい。太い菜箸がスーッと通るくらいまで煮たら、そのまま一晩置いておきます。翌日引き上げてバットに入れた肉ですね。これを冷蔵庫で1日冷やすとコラーゲンが固まってしっかりします。鍋から取り出すときはぎゅっと握ればつぶれてしまうくらい柔らかいです。取扱注意です。これを1人前ずつにカットして使います。 煮汁は濾して煮詰めて、、、タンが赤ワインの色を吸ってしまうので、色づけにもう2本ワインを別鍋で煮詰めたものを足して、コーンスターチで軽くとろみをつけます。これがソースのベースとなります。 出来上がり。 15周年記念コースのメインです。
Feb 29, 2016

前菜です。Terrine de Mousse de Saumon d'Ecosse rabel rouge et Homard avec Coulis de Homardスコットランド産ラベル・ルージュのサーモンのムースとオマール海老のテリーヌ、オマールのクーリを添えて。 こうして、サーモンをムースにしてみるとあらためて白身魚であることがよく分かります。そう、サーモン(鮭鱒類)は分類上は白身魚です。身が赤くなるのは海老やオキアミ等甲殻類を食べるためです。スコットランドサーモンは、淡いピンク色なので、ムースにするとほとんど白く見えます。癖がなく上品の極み!たっぷり使ったオマール海老も美味!ソースは冷たいアメリケーヌソースといった風情。少し強めにコニャックを利かし、スペインのハライス・デラ・ベッラ産のピメントン(燻製パプリカ粉)も入れてあります。 CAVE相川の相川さんが選んだワインは、Coteaux d’Aix en Provence Pierre du sud 2011 Chateau Bas コトー・デクサン・プロヴァンス、ピエール・ドュ・シュッド、シャトー・バ。 南仏プロヴァンスの歴史ある作り手、シャトー・バ。なんと、畑の歴史は古代ローマ時代にさかのぼるそうですから、2000年以上も続く畑ということになります!辛口白ワインで、ブドウはソーヴィニヨンブランとロール(南仏の地場種)グルナッシュブラン。すっきりしていながらも、ロールからくるのか、ちょっと独特の個性があってそれが、ソースに入れた少し強めのコニャックやピメントンとうまく調和して、このテリーヌの味わいを増幅します。このワインはなかなか選べるものではないですね。「そう来たか!」という感じの面白いマリアージュです。 スープです。Consomme doubule de chevreuil d'EZOエゾ鹿のコンソメ・ドゥーブル。 コンソメ・ドゥーブルとは、いわゆるダブルコンソメのことで、今回は、1日目に鶏ガラスープを仕込み濾して、2日目は牛すね肉と野菜を入れてビーフコンソメに仕上げ、3日目にそこにまた野菜と鹿肉を入れて鹿のコンソメに仕上げました。スープ1リットルに肉の成分が2キロくらい入っていることになります。肉は出汁だけ取って捨ててしまうのですから贅沢の極みのような料理です。王宮料理として発展してきたクラシックなフランス料理の象徴的なものと言えますね。まあ、近頃はすっかり廃れてきて、あまり作る人はいないですね。というか、ちゃんと作れる職人が減ってきてるように思います。 相川さんがサンク・オ・ピエの開店のヴィンテージワインということで、勧めてくれたのが、Coteaux du Languedoc Saint-Georges d’Orques 2001 la Proseコト-・デュ・ラングドック、サン・ジョルジュ・ドルク、ラプローズ。これがまた、面白いワインです。熟成した黄金色、少しシェリーっぽいようなニュアンスとべっこう飴のような甘い香りがあり、角はないながらしっかりと強さもあって、濃厚なコンソメとうまく遊んでくれます。15年たった古酒の今がピークといった味わいですよ!サンク・オ・ピエと同い年のワインです。スープに合わせるワインはもう1本あります。これはお店で、、。 魚料理は、Saumon d'Ecosse rabel rouge cuit a point et cuit en peau croustillant sauce au beurre de Bresse A.O.C , anchois et citron皮をカリカリに、身を半生に仕上げたスコットランド産ラベルルージュのサーモンのポワレ、AOC ブレス産バターとアンチョビとレモンのソース。 ラベルルージュのサーモンとAOCブレス産バターの豪華な饗宴です!サーモンは一塩を当ててマリネしたものを皮をカリッと焼き上げ、身のほうは半生にしっとりと、、。この焼きがかなり難しいんです。ソースはアンチョビのピュレと自宅庭のレモン果汁をブレス産バターでリエした乳化ソース。バターのこくがたまりません!それにスコットランドサーモンのなんともきれいな味わい!これを食べると悪いけどノルウェーサーモンやチリサーモンはもう無理ですね。サーモンというものの理想形がこれだという感じです。今回のメニューでは、身の厚い脂がのった部分だけをこの料理に使い、尻尾側の脂が少ない側をテリーヌに使いました。 これに合わせるワインは、Cote de Nuits-Village Chardonney 2010 Alain Janniardコート・ド・ニュイ・ヴィラージュ・シャルドネ、アラン・ジャニャールです。これも希少なワインで、まず、ブルゴーニュ、コート・ドール(黄金の丘)の北半分のコート・ド・ニュイではほとんど白ワインがありません。その少ない白ワインということと、赤ワインの畑に囲まれた白ワインの畑ということで、明らかに南半分の知らワインの畑が多くあるコート・ド・ボーヌのワインとはニュアンスが違います。昨夜は15周年記念コースの初日で2組来ていただきましたが、このワインは特に好評でした。レモンような酸味は意外に合わせるのが難しいのですが、このワインならばっちりです!それにシャルドネは元々上質なバターとは大親友ですからね!さらにブレスはブルゴーニュのすぐそばですから、幼なじみみたいなものです。(笑) メインは、Langue de Boeuf braisee au vin rouge et madere avec foie gras chaud avec radis blanc a ma jardin牛タンのブレゼ赤ワインとマデラ酒風味、フォアグラのソテー自家菜園の大根添えです。これはもう牛タンがトロトロ!ほとんど噛む必要がないくらい柔らかいです。牛タン8本煮るのに赤ワインとマデラ酒を合わせて10本使ってます。ソースは芳醇そのもの!少しかかっている白いソースは、ニンニク風味のクリームソースで、よく煮詰まったワインソースの味わいを少しマイルドにする作用があります。うちの畑の大根をふろふき大根のように軟らかく煮たものにフォアグラのソテーです。もうどこを食べてもトロトロしっとりですよ!普段は私はどうしても焼く料理が多く、また焼く料理によってほかの職人との差別化を図っていることが多いのですが、実は私は煮込み料理も得意なんです。特にこういうクラシック系は得意中の得意ですからね!「サンク・オ・ピエが牛タンを煮るとこうなる!」というところを召し上がってみてください。 ワインは、Fitou OUFT ! 2013 Mas de Caprices フィトゥ・ウフティ、マス・デ・カプリスです。これもちょっと意外なセレクトでした。フィトゥというAOCは、むかしは熱いワインと言われ、濃厚でワイルド系でアルコール感も強いどちらかというとあまり上品なワインではないことが多かったんです。西南フランスの親父の地酒といった風情。私もこのワインを試飲会で飲んでいたのですが、その時も特に印象に残っていなかったんです。それが、相川さんによると「半年ちょっと経って今は実にいい感じないなっているので是非どうぞ。」ということで、これがまた牛タンのソースにちょうど良いんですね!さすがのセレクトでした。ウフティというフィトゥをひっくり返したような変わったワインの名前は、フィトゥという音がベルギーのリエージュ地方の方言で“びっくり”という言葉に聞こえるそうで、このビックリするほど美味しいワインにふさわしいとして名付けたそうです。びっくりフィトゥ、美味いですよ! デザートです。Gateau au chocolat de Valrhona GUANAJA , Glace au noisette , Mousse au fraise de provenceヴァローナ社のグアナラのガトー・ショコラ、ヘーゼルナッツのアイスクリーム、南仏産完熟イチゴのムース。ショコラはヴァローナで一番カカオ分が多い、グアナラという銘柄でカカオ70%とヴァローナ独自の秘術でカカオ分が理論値125%という、クール・ド・グアナラという銘柄を合わせて使ったので、カカオ分が理論値85%くらいのショコラを使ったことになります。と言っても、そこに卵や生クリームや牛乳などはいるので味わいはマイルドですよ。それにヴァローナのグアナラは70%ものカカオ分があるのに安物にありがちな苦々しくて渋いだけなんてショコラじゃないんです。濃厚ながらとてもきれいな味で、さかもとこーひーの味わいに通じるというか、リッチだけど過剰ではないという世界観ですね。アイスクリームは、しっかりローストしたヘーゼルナッツをヴァニラアイスクリームの種に混ぜ込んで仕上げました。香ばしさとこくが魅力です。イチゴのムースは南仏の完熟イチゴを使っているので、赤い果実味がしっかりあって風味が良いです。アクセントに小さなラング・ド・シャも添えました。これにはもちろん、、 さかもとーこーひーのサンク・オ・ピエ15周年記念コース専用ブレンドです。相変わらず見事なマリアージュ。ショコラはもちろん、イチゴにもナッツのアイスクリームにもよく合います。一口飲むとおとなしい感じなんですが、デザートのどれと合わせても良く合って引き立ててくれます。 そして相川さんが選んだデザートワインが、Quinta do Passadouro Porto Ruby Reservaキンタ・ド・パッサドゥーロ・ポルト・ルビー・リゼルヴァ。 アンリ・ジャイエというかつてブルゴーニュで天才と言われた伝説の醸造家がいました。ロマネコンティもひるむとまで言われた人なんですが、ジャイエが生前このキンタ・ド・パッサドーロと自分のワインを交換していたそうです。飲んでみると納得ですね。今までいろいろポルト酒を飲んできましたが、間違いなくトップクラスです。しっかりとほど良いタンニンがあり、甘さもちょうどよく酸味の引き締めもちゃんとあって、ショコラにはもちろん、イチゴには赤い果実味でマッチし、アイスクリームにはローストナッツの香ばしさとタンニンのほろ苦さが絶妙です。さらに面白いことにこーひーともマリアージュ!液体同士のマリアージュですよ。坂本さんがこのデザートのためにブレンドしたこーひーと相川さんがこのデザートのために選んだワインがデザートを交えて液体同士で合うということなんでしょう、、。 サンク・オ・ピエ15周年記念コースは、ホームページをご覧ください。
Feb 28, 2016

これは最後の在庫のイノシシの自家製パンチェッタを細かく切ったもの。 イベリコ豚とイノシシのラードと玉ねぎのスライス入れて、、、 炒めました。そこに、、、 畑のキャベツを太めのせん切りにして3個分。軽く塩をして、、、 蓋をしてプッラクの一番端っこでしかも半分だけ鉄板の上くらいの弱火で2時間ほど加熱すると、、、 最初の1/5くらいに量が減ります。鍋を変えて鶏ガラスープを入れて、、、 味を決めてコーンスターチでとろみをつけます。ここでは味濃いめで濃度も濃い目。これがスープの素になります。仕上げは少しブイヨンで伸ばして、バターとイベリコラードを少しずつ入れて香りづけして、粗びきの胡椒も少し、、。 Soupe aux choux et au poitorine de Maecassin fume キャベツのスープ、自家製イノシシのパンチェッタ風味です。丼いっぱい食べたいという方が続出。美味いです。 尾長鯛のポワレ、魚のリゾット添え、アンチョビとレモンのソース。 これは、glace de poissons グラス・ド・ポワソン。ものすごく濃い魚の出汁です。平目や平スズキや尾長鯛やホウボウなどの頭や骨をオリーヴオイルとバターで炒めて香味野菜と一緒に煮出してから濾して煮詰めたもので、冷蔵庫に入れるとコラーゲンでプリプリに固まりスプーンを刺すと立つくらい固いです。これを入れてリゾットを炊くので味は上質な鯛めしみたいで美味いです。皮はパリパリで身はふんわり焼いた尾長鯛をリゾットにのせてアンチョビとレモンのバターソースをかけます。このソースがまたリゾットとも相性が良くて、鯛めしにカボスやスダチを絞って食べる感じに通じます。美味いですよ。またいい料理思いついたとちょっと自画自賛してます。 先日のブイヤベースのリゾット添えも美味しかったけれど、こちらのほうがよりシンプルで好きですね。ワインも辛口の白なら大抵合うでしょうし、すっきりした日本酒でもいいかも、もちろんシャンパーニュなんか合わせたら最高ですね!
Feb 26, 2016
Cinq au pied Menu 15ansサンク・オ・ピエ15周年記念コース2月27日より3月末日ころまで3日前までにご予約ください¥10000(税別)Terrine de Mousse de Saumon d'Ecosse rabel rouge et Homard avec Coulis de Homardスコットランド産ラベル・ルージュのサーモンのムースとオマール海老のテリーヌ、オマールのクーリを添えてConsomme doubule de chevreuil d'EZOエゾ鹿のコンソメ・ドゥーブルSaumon d'Ecosse rabel rouge cuit a point et cuit en peau croustillant sauce au beurre de Bresse A.O.C , anchois et citron皮をカリカリに、身を半生に仕上げたスコットランド産ラベルルージュのサーモンのポワレ、AOC ブレス産バターとアンチョビとレモンのソースLangue de Boeuf braisee au vin rouge et madere avec foie gras chaud avec radis blanc a ma jardin牛タンのブレゼ赤ワインとマデラ酒風味、フォアグラのソテー自家菜園の大根添えGateau au chocolat de Valrhona GUANAJA , Glace au noisette , Mousse au fraise de provenceヴァローナ社のグアナラのガトー・ショコラ、ヘーゼルナッツのアイスクリーム、南仏産完熟イチゴのムースCafe de SAKAMOTO pour Cinq au pied Menu 15ans ou the et 2painsさかもとこーひーによるサンク・オ・ピエ15周年記念コース用スペシャルブレンド 又は 紅茶 、 2種のパン ご予約お問い合わせは、こちらから。お料理の詳しい説明は追って数日中に書かせていただきます。今しばらくお待ちください。
Feb 22, 2016

ジビエ尽くしのコースのご予約受付は終了しました。 エゾ鹿のローストグランヴヌール風はまだしばらくスペシャルメインディッシュでやってます。2月いっぱいか3月の始めころまで鹿は入ってきますので、入荷があるうちはやります。これは予約なしでも大丈夫です。 イノシシのローストのコースももう少しの期間受け付けております。 それから、ホームページには載せていませんが、壱岐の網取り鴨のポワレ(1羽で2人前)も4~5日前に予約いただければ、まだしばらくご用意できそうです。 ご予約お問い合わせは、こちらまで。 来週から15周年記念コースをやりますので、ご期待ください。
Feb 18, 2016

うちの畑の白菜がそろそろ採ってしまわないとダメそうになってきたのでいっきに9個も採ってきたので3個はいつものsoupe aux choux chinois にして、残り6個で久し振りに白菜のブラウンスープを作りました。まずは、39cmの鍋に細切りにした白菜を入れて炒め始めます。弱火です。 半日たって、鍋を36cmにチェンジ。さらに閉店時間までゆっくり弱火です。 2日目の朝、27cmの鍋にチェンジしてさらに続きます。このまま1日弱火です。あまりに水分がなくなると焦げるのでこのくらいになると蓋をします。様子を見て少し水を足したりもします。 長い時間ゆっくり弱火で加熱するのは、メイラード反応を進めたいからです。ちょっと前にオニオングラタンの話を書いたんですが、玉ねぎを焦がして色づけすれば確かに2時間もあればオニオングラタン用の玉ねぎは作れるんですが、私の場合は3日か4日かけます。ゆっくりと時間をかけたメイラード反応の結果できる旨味と2時間くらいでちゃちゃっと作ったのでは味わいが全く違うんです。 メイラード反応に関しては、wikiを参照してください。 過熱によるメイラード反応にはもちろん焦がすことやカラメル化なども含まれるんですが、長時間加熱の場合は極力焦がさないように弱火で加熱します。サンク・オ・ピエのガス台がプラックだからできることなんです。プラックに関してはこちらを参照。 味噌や醤油は大豆や米や麦などという白っぽいものが原料ですが、発酵と熟成で褐色になり、旨味ができます。あれもメイラード反応の一種。昔ながらの何日も煮込むデミグラスソースが黒っぽくなるのもメイラード反応です。 加熱によるメイラード反応はゆっくりやるほど苦味のないやさしい旨味ができます。要は100度前後を保って焦がさないようにゆっくり加熱ということです。 3日目の最後。ミルクチョコレートくらいの色ですね。ここまでくるともはや白菜とは思えませんね。ちょっと切り干し大根みたいな香りがして、穏やかながら凝縮した旨味があります。これをチキンブイヨンで伸ばして味を調えれば美味しいスープになります。これはキャベツで作っても美味しいですよ。まあ、プラックがないご家庭では無理ですけど、、、。(笑) 裏メニュー的に使う予定ですが、ブログで見た白菜のブラウンスープ希望と予約の時に言っていただければご用意します。
Feb 13, 2016

エスカロープに切った仔牛のウチモモ肉です。厚さは4~5ミリくらい。薄切りを軽く塩をして澄ましバターでさっと焼きます。ミディアムウェルくらいですね。ソースはスライスしたマッシュルームに少しヴェルモット酒を加えて火を通し、生クリームと肉の出汁を加えて煮詰めてバター少しで仕上げたもの。結構濃厚なクラシック系のソースです。仔牛は脂がないので、クリームやバターを利かせたソースがよく合います。ワインは赤ならブルゴーニュのコート・ド・ボーヌのサヴィニーとかペルナンとかラドワあたりの少し古めの枯れた感じが出ているワインとか、ボルドーのグラーヴあたりの熟成した白ワインなど合わせてみたいですね。 仔牛の肉は繊維が緻密なので、焼くとしまった感じになります。だから薄切りだと食べやすいし、淡白な味わいですから薄切り肉に濃厚なソースをよく絡めて召し上がっていただきたいわけです。スペシャルメインディッシュで今やってます。
Feb 6, 2016

本日2月5日のディナーは臨時休業とさせていただきます。なお、2月6日土曜日のお昼は貸し切り。7日日曜日のお昼も予約で満席です。6日7日とも夜はまだ空いております。 ご予約お問い合わせは、cinq-au-pied@kph.biglobe.ne.jp までお願いします。
Feb 5, 2016

山形の庄内地方産の仔牛肉です。これは内ももをすっかりきれいに掃除したもの。成牛だと8~10kgくらいある内もも肉ですがこれは2.7kgでした。約1/4ですね。小さいです。 ジャージー種の牛は乳牛で、とても美味しい牛乳ができるのですがホルスタイン種に比べると乳量が少ないので、日本では飼育総数が少なく推定一万頭前後で日本の全牛のわずか0.6%くらいといわれています。脂肪分と無脂乳固形分が多いので、バターや生クリームづくりには最適ですからとくにヨーロッパでは人気なんですけどね。 肉用の牛としては、あまり大きくならないのと成牛になると脂身が結構黄色いそうで肉としての価値は低いんだそうです。それでも、牛は当然50%は雄の仔が生まれるわけですから乳を出さない雄は仔牛肉となるわけです。そういうわけで、かつては余り物的な扱いのジャージー種の仔牛肉だったんですが、この肉は生産者が仔牛の本場のオランダやフランスで勉強してきて美味しい食肉として仕上げる努力したものです。 http://plaza.rakuten.co.jp/cinqchef5/diary/201510230001/ 以前のブログですがここに詳しく書いてある通り、仔牛にもいくつか種類があるんですが、この仔牛はスタークヴィールに近い感じですね。母牛から離した後、草や穀物など与えて育てたものです。 よくしまって緻密な肉質です。噛むと弾力があり優しい旨味がじんわりきます。エスカロープといって薄く切ってソテーして、マッシュルームと肉の出汁と生クリームで仕上げる。Escalope de veau aux champignonsエスカロープ・ド・ヴォー・オ・シャンピニオンでクラシックにいきたいですね。美味いですよ!明日からやります!
Feb 3, 2016
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