日舞と茶道と着物の蔵
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もう2月の半ばですね。^_^; なんとか、生息しておりました。朝ドラ「ちりとてちん」では、草若師匠が、「その道中」も賑やかに旅立っていかれましたね。「落語の地獄は楽しい所や」。団十郎が初代から勢ぞろいした舞台なんて、私だって見に行きたいですよ。師匠もおかみさんのお囃子でまた高座に上がれ、ご冥福の心配はなさそう。でも、視聴者を含め残された者は、やっぱり寂しいですよね。(ウルウル..)さて、「こいつら4人の地獄八景は、それぞれオレのとは少し違うものになっていくやろう。でも、そのどれもが徒然亭の地獄八景や」というようなことを、師匠が若狭ちゃんに言ってましたっけ。日本の芸事は、師匠の徹底した模倣から入っていく場合が多いけど、人それぞれ違うものができてくるんですね。昔、まだ、踊りを習い始める前のこと、「孔雀の舞扇」という少女漫画を読んだことがあります。京都の祇園街に生まれた娘が、財閥の父親にひきとられ、異母姉と日本舞踊に精進する話でした。亡くなった母は、祇園の名妓で、舞いの名手だった。でも、自分は小さいころから踊りの稽古が苦手。周りから、「あんたのお母ちゃんは、舞いがほんまにすばらしかった」と言われ続けたことで、自分でも気づかずに萎縮させられていた。それを、ある日、父親の正妻が気づく。母親と同じように舞えないと思っているから、伸び伸びと踊れないのだと。「舞踊とは、そういう芸術ではないのかもしれない。」と、この立派な女性は言ってくれる。「お母様の紡いだ、舞いの糸を、最初からそっくり紡ぎなおすのではなく、お母様の糸の先を、自分なりに紡いでつなげていくものなのではないか」と。「お母様には、お母様の。あなたには、あなたの踊りがある。」と。模倣から入り、そこから独創性が生まれると、湯川秀樹博士もおっしゃっていましたね。(って、それは関係ないか..)師匠から受け継いだものが、自分の中で熟成され、また次ぎに伝えられる。さて、徒然亭の「地獄八景」は、4人の兄弟子に分担して伝えられましたが、ということは、若狭ちゃんや次ぎの世代では、パッチワークの「地獄八景」になるわけ?
2008年02月17日
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