森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.07.14
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2015年7月の「生活の発見」誌に、名文発掘というのがある。

これは不安と欲望の関係についてとても分かりやすく説明されている。
私はこの部分をコピーして永久保存版とした。

私たちは不安に対して2つの態度をとる。
一つは不安を取り除いたり、逃げ出すという行動をとる。
もう一つはそれをごまかしたり、紛らわせたりする。
いずれの道に進んでも不安はどんどん増悪していく。

不安が強ければ強いほど、不安も強いのです。

欲望と不安は影と形で一つのものなのです。
それなのに私たちはこの不安があってはならない。
邪魔者扱いして、影を取り除こうとしている。
自分の影が地表に映っていて、その影を竹ボウキで一生懸命掃こうとする。
しかし、掃けども掃けども影を取り除くことはできない。
神経質者は「生の欲望」が強く努力家なわけで、10年も20年も自分の影を掃くために、一生懸命やっているわけです。
不可能を可能にしようとしている。その努力は無駄になり、エネルギーの消耗につながる。

精神上の不安とか恐怖感というものは、用心しなさいというサインなのです。
不安や恐怖、あるいは身体上の違和感というものは、私たちが生存していくための、社会に適応していくための警戒サインであり、防衛反応であるということを知らなければならないのです。
私たちは認識の誤りから努力方向の大きな誤りが生じたわけですが、まずは認識を正すことです。
影を掃くことをやめて、この不安という影を通して、自分の本当の欲求はどこにあるのか、本当の欲望はどこにあるのかをしっかりと見極めてほしい。


絶えずバランスの意識付けを行わないと、欲望のことはすっかり忘れて不安との格闘に向かいやすいのではないかと思う。
一方的に不安に振り回される前に、バランス、調和をとることに多少注意を振り向ける。

また現に神経症の症状で苦しんでいる人は、欲望なんてありませんという人がいる。
それは不安に注意が向き過ぎて隠れてしまっているのだ。
不安があれば大なり小なり欲望がある。

大人になったらこんな生活をしたい。こんな仕事をしたい。こんな夢を実現したい。
こんな家庭を作りたい。こんなところに住んでみたい。
一つや二つはあったことと思う。それが自分の欲望を探る手がかりとなるかもしれない。





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Last updated  2015.07.14 06:55:26
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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