森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.09.21
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プロフェッショナル仕事の流儀で谷口仁史さんが紹介されていた。
谷口さんは佐賀県にあるNPO法人スチューデント・サポート・フェイスの代表である。
家庭内暴力、ひきこもり、不登校、ニートの子どもや若者の訪問支援を行っている。
今までに7000人の子どもや若者と関わってきた。
谷口さんは佐賀大学の学生時代アルバイトで家庭教師をしていた。
学力以前に、子どもの抱えた心の悩み、それを発散している現状に衝撃を受けた。
教師になるよりもやるべき仕事がある。
そういう子どもたちの支援をしてゆきたいと考えて進路を定めた。

谷口さんたちの支援は、直接面会して解決の糸口を探るというアウトリーチというやり方である。

普通の大人がしり込みしたくなるようなケースが多い。
どんな過酷なケースでも立ち向かっていく。
支援の仲間、関係機関と協力しながら大きな成果をあげておられるのに驚いた。
どんな姿勢、どんなやり方で支援をされているのか。

1、 どんな子供も決して見捨てない。子どもは子どもなりに苦しみを抱えている。
苦しみを取り除いて子どもを信頼してゆけば立ち直っていく。
それが分からないと解決には結びつかない。

2、 子どもの価値観のチャンネルに合わせる。子どもはなにが好きなのか。
どんなことに興味を持っているのか探る。子どもの趣味などを聞き出す。
カード遊びが得意な子は谷口さんもカードを買い遊び方を覚える。
そして一緒に楽しむ。そうして信頼関係を築いていく。

ひきこもりの子どもは夜釣りに連れ出す。人の顔を見ることを恐れている子どもたちだ。
そしてだんだんと人前に連れ出す。

3、 必ずそばにいる。家庭内暴力のひどい子を一旦家族と引き離しておばあちゃんが養育していた。
そのうち母親が子どもを引き取りたいと言ってきた。
谷口さんはなにかの事件に備えて、近くの車で仮眠をとりながら一晩中待機していた。


子どもの頃信頼していた兄がなくなり、引きこもりの若者がいた。
20代になり就職したいという気持ちになった。谷口さんは面接の手ほどきをした。
自分の長所はなにか。自分の欠点はなにか。全く答えられない。
若者の趣味はネットゲームだった。ネットゲームは長時間集中して行う。
若者が希望している仕事は製造業だった。その仕事は集中力が必要だ。しかも長時間にわたる。
ネットゲームができることはそういう仕事に耐えられるという事だ。
自分の長所は粘り強く、集中力があることではないのかと認識させていた。
でも怠けることもあると若者が言っていた。それはそういう感情があるという事だ。
感情があるという事はとても人間らしいという事なんだよと教えていた。
少しずつ自信を取り戻し面接試験を受けて採用された。その夜彼と両親にあった。
両親は谷口さんに出会う事ができなかったらどうなっていたか分からないと言っていた。

この谷口さんの支援方法は、神経症で悩んでいる人たちのセルフヘルプグループの活動にも応用できるものではなかろうか。
私たちの自助グループ活動は、傾聴、共感、受容が重要だ。もっともっと深めてゆきたい。





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Last updated  2015.09.21 06:40:32
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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