森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.11.20
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カテゴリ: 神経質の性格特徴
イタリアの映画に「ひまわり」というのがあるそうだ。
愛する夫をロシア戦線に連れて行かれて、夫は行方不明になる。
はるばるミラノからその妻(ソフィア・ローレン)がロシアを訪ねて探し出す。
しかし、その夫は、自分を助けてくれた若いロシア娘と結婚し、子供のある家庭を作っている。
妻はこの現実に出会って絶望的な気持ちになって、ミラノに戻る。
しかし、夫もかっての妻に対する愛情を失ってはいない。
ロシアからはるばるミラノを訪れて再会するが、過去の愛を現在にまた取り戻すにはなかなかむずかしい現実がある。
心ならずも二人はまた離れていかねばならない。

この映画に感動した小此木圭吾先生は学生に見せた。すると学生の感想はこうだ。

大体、何年も行方不明になったり別れたりして、一緒に暮らすこともできないような人のことをいつまでもああやって思いづけているなんて、およそ見極めが悪いよ。
1年もいなくなったら、さっさと次の人を見つければいいのに、何か見ていて愚かしい感じがしてきてしまいます。」

小此木先生は、世代間ギャップを感じてすごい衝撃を受けたそうだ。私も驚きました。
そしてこう思いました。
初恋の人や生き別れになった人のことをいつまでも思い続けることはすばらしいことではないか。
執着性が強いというけれども、確かに私たちのように感情を流すことができずに一つのことにいつまでもこだわるというのは問題がある。
でもこういうこだわりはよいのではないか。執着性というのはスッポンのように一度食いついたら離さないことだが、これにもプラスとマイナスの両面があるように思う。これはプラスの面だと思う。

これと同じような映画でメリル・ストリープ主演の「マディソン郡の橋」という映画がありました。
旅先で出会った人妻を思い続けて一生を独身で過ごす男の物語です。
せつない映画ですが人間の人情について考えさせてくれました。

小此木先生と同じような感性の持ち主は、神経質性格の「心配性」という特徴を持った人ではないだろうか。

つまり感受性や感性の強い人である。
これは生まれつきのものであって、あとから訓練によって身につくものではない。
自分たちは素晴らしい特徴を持っているということに目覚めて、それをさらに磨き上げていくことに力を注いでゆきたいものである。

心理学者のアドラーは、「重要なことは何を持って生まれたかではなく、与えられたものをどう使いこなすかである」と言っている。
私たちは神経質性格を持って生まれた。これを活かして生きていくしか他に道はない。





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Last updated  2015.11.20 07:08:29
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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