森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2015.12.28
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カテゴリ: 感情の法則
(学習テーマ) 感情の法則を生活に活かす

(学習のねらい)この部分の内容は森田理論学習基礎編、「感情の法則」にあたります。

(内容説明)
感情の法則1 
感情はそのまま放任し、その自然発動のままに従えば、その経過は山形の曲線をなしひと昇りひと降りして、ついに消失するものである。
感情は基本的には、その経過は山形の曲線をなし、ひと昇りひと降りして、やがて小さくなり、ついには消失してゆきます。
ですから不安、恐怖、不快、怯え、悲しみなどの感情はそっとしておくことが肝心です。
その感情を刺激しないいでやり過ごすことを心がけることでよい結果になります。

感情の法則2

不安、恐怖、不快、怯え等の感情を持ちこたえられなくて、そのまま相手に向かって掃き出してしまうことはよくあります。
その時は少しだけ楽になります。
ところが交通事故と同じようなもので、その後は長きにわたって償いをしなければならなくなります。
それらの感情はイライラしてとても苦しいものですが、持ちこたえることが特に大切になります。

感情の法則3
感情は同一の感覚に慣れるに従って、にぶくなり不感となるものである。
この法則は実際に生活に応用していただきたいと思います。
感情は同じ行動を長時間にわたり続けていると、体自体が疲れてきます。
また飽きが来ることもあります。刺激が無くなって精神が弛緩してきます。
マンネリ化して緊張感が無くなってしまうのです。
それを回避するためには、時間を区切って、時間がきたら次の行動に移ることです。

勉強していて眠くなってしまった時は、散歩したり、体を動かしたり、お風呂に入ったりすると、また頭が冴えてくるということがあります。
岩田真理さんは30分おきに仕事の内容を変えていくという心構えで生活されているそうです。

感情の法則4
感情は、その刺激が継続して起きるときと、注意をこれに集中する時に、ますます強くなるものである。
これは感情を強める場合の法則です。

実際には、強く意識すればするほど注意が集中し、注意が集中すればするほど強く意識するという関係が成立して、両者が交互に作用しあって感情を強化することになりますが、森田理論ではその働きを「精神交互作用」といっています。
たとえば、視野の中にある特定の部分だけを「見ないようにする」ことは、結果的に、そのものに注意を集中することになります。
さらに進んで「見てはならない」ということになれば、ますますそのものを意識し注意を集中することになります。
「絶対に見てはならない」ということになれば、絶えずそのものが見えることを恐れるようになります。
そうなると、注意は常にそのものに向けざるを得ないのであって、こうして注意の固着が発生します。
そうなりたくなければ、どんなに嫌でも「見えるものは見る」「感じるものは感じる」「聞こえるものは聞く」ようにすればよいのであって、素直にその時の事実に従っていれば、決して注意の固着などは起きないのです。

感情の法則5
感情は新しい経験によって、これを体得し、その反復によって、ますます養成されるものである。
これも感情が強化される場合の法則です。
新しい経験というのはプラスの経験とマイナスの経験があります。
神経質の素質を発揮して小さい雑事を丁寧にこなしてゆくことによって、建設的な感情や社会的な感情も育ってきます。
とらわれてきた人は、マイナスの経験を積み重ねているようです。
森田先生は、神経質者はなにごとにも逃げ腰であり、また悲観上手であるといわれています。
「思うようにできなくて悔しい」、小さい失敗をすると「ああ、自分はダメだ。会社を辞めなくてはいけない」などと考えます。
こうゆう態度や姿勢で生活していると、どんどん内向し、主観の世界にどっぷりとつかってしまいます。

感情は、人間の内なる自然現象のひとつであって、意志よってコントロールできるものではありません。
この部分の理解と実践は特に重要です。
悪天候、台風や地震、津波、土砂災害等の自然現象を人間の意のままにしようとする人はいません。
ところが自分に湧き起ってきた不安、恐怖、不快、怯え等の感情は自由自在にコントロールしようとするのです。
イヤな感情はどうすることもできない。
そのままに受け入れていくしかないということをしっかりと認識することが大切です。
これができるようになると、自分に対しても、他人に対しても「かくあるべし」という考え方を押しつけて、自分の思うがままに、コントロールしようという気持ちが少なくなってきます。
自分や相手の存在価値を認めて活用していこうという方向に変化してきます。
森田でいう「あるがまま」の態度で生活できるようになってきます。

感情は意志によってコントロールできないが、行動、実践することによって新しい感情を作り出すことができる。
私たちは「発生してしまった感情は、意のままに変えることはできませんが、行動することによって、新しい感情を作り出すことができる」ということを、決して忘れてはいけません。
新しい行動を起こすことによって、新しい刺激を作り出し、新しい感情を作り出すことができます。
新しい感情が発生してきますと、とらわれていた古い感情にいつまでもかかわっておられないという状況が生まれます。
でも、気になることは、ふとした瞬間にまたぶり返すでしょう。
その時、行動実践を怠らないで、イヤイヤ仕方なしでも手をつけていると、そのとらわれた感情は時がたつにつれてしだいに薄まってゆき、ついには森田先生のいわれる「無意識的注意」の状態になってきます。
つまり症状から解放されてくるのです。

(話し合うテーマ、課題)
・感情の法則の活用方法で疑問点があったら出しあってみましょう。
・自分の生活の中でどんなことを取り入れてみたいと思われましたか。





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Last updated  2015.12.28 06:12:04
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Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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