森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.04.14
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原田正文氏は、最近父親が妻と一緒になって、子育てをしていないと言われる。

子供は子育て時代をどう生きるかで、その人の人生全体が決まるといわれているのに残念なことだ。
子育て時代そのものは、長さとしては、人生のほんの一部分に過ぎない。
だが、人生全体にとって子育て時代を夫婦で、また親子でどう生きるかは、そのあとに残された長い人生が実り多いものになるかどうかを決めるといっても過言ではない。
子育て時代を夫婦で一生懸命に過ごす事は子育て後の人生を決めるのである。
父親のほうにそのような認識があまりないのが問題である。

原田正文氏が大阪と兵庫で行った調査によると、夫が育児に協力的でない母親は地域で孤立しているという。
父親が育児に非協力的で、母親だけがその役割を引き受けている場合には、母親に近所の話し相手がいない傾向は極めてはっきりしているという。つまりそのような母親には子育て仲間がいない傾向が強い。
そして子供にも一緒に遊ぶ同世代の子どもがいない傾向が強いということが分かっている。


さらに、夫が育児に非協力的な母親の場合、この子を産んでよかったという思いは少なく、子供と離れたいという欲求もかなり強くなる。
子供と一緒にいると楽しいとか、子供が可愛いという感情も弱いことが分かっている。
そして、矛盾した子どもへの拘りや、子供のしていることを黙って見ておられなく、干渉する傾向も強かった。

父親が協力的な家庭では、子育ての役割分担がなされており、母親の精神的ストレスは少ない。
父親と母親の会話があり、母親が子供に愛情を注ぎ、父親は子供を外に連れ出していろんな経験を積ませている。父親が主になってしつけの役割も果たしている。

よく育児に参加している父親には、子供は喜んで近寄っていく。
育児に非協力的な父親は、子供を叱りつけるばかりで、子供は父親を恐れて近づかなくなる。
特に子供が思春期になると、父親の出番は大きい。ところが乳幼児期から子供と接触のない父親に「さあ、お父さん」と言われても、その役割を果たすことは難しい。
父親が父親の役割を果たすためには、父親が子供が乳幼児期から日常的に接して、父親を「好ましいもの」として子供が認識できていることが必要なのである。

母親は子供の日々の成長を夫にも知ってほしいし、一緒に喜んでほしい。子育てで私がこんなに努力していることも知ってほしいし、認めてほしい。ところがいろんな出来事を仕事から帰ってきた夫に話したところ、不機嫌になって「それで、結論はなに」と言われているというのだ。
これでは一緒に子育てを頑張りたいという気にもならなくなるし、そのあたりのすれ違いが積み重なってくると、夫婦の亀裂が深まってくる。

そういえば自分にも身に覚えがある。耳の痛い言葉である。
今子育て真っ最中の人はぜひ参考にしてほしい。
(完璧志向が子どもをつぶす 原田正文 ちくま新書参照)





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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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