森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.04.27
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人間の体にウイルスや細菌などの異物が侵入した場合、免疫細胞はこれらを攻撃して処理しています。

白血球にはマクロファージ、リンパ球、顆粒球があります。
マクロファージは体内に侵入してきた細菌や異物などをキャッチすると、それを体内に取り込んで処理しています。さらに発見した異物の情報をTリンパ球やBリンパ球へ伝えます。
Bリンパ球はその情報を元にして抗体を作ります。この抗体がウィルスを撃退するのです。
がん細胞などはナチュラルキラー細胞が攻撃しています。

このように、私たちの体内では、日々刻々白血球がウィルスや細菌と戦っているのです。
私たちは意識はしていませんが、けなげにも白血球たちは命をかけて私たちを守ってくれています。
もし白血球が闘いを止めて、免疫機能を発揮しなくなると、ウィルスや細菌に負けて死んでしまいます。

生命は闘いづけることで、生き続けることが可能となるように宿命づけられているのです。

これは基本的には人間と人間の関係でも同じことだと思います。
力の強い人間は、力の弱い人間を力で征服して服従させようとします。
いったん支配されるようになると、自分たちの築いた富や財産は収奪されてしまいます。
また行動の自由はきかなくなります。支配する人の欲望の充足に奉仕させられるようになります。
いつも支配者の顔色を見ながら、びくびくしながら生活するしかなくなります。
そういうことにならないように、普段から対等な力を身につけておく努力が欠かせません。
力関係のバランスがとれていれば、緊張感はありますが、対等の立場で話し合いをすることができます。

国と国の関係もそうだと思います。
ある国が武力でもって、自分たちの国を攻撃した場合、対抗手段を持たないで無抵抗だとすると、すぐに制圧されてしまいます。戦争で負けた国は悲劇です。
殺されたり飲むや食わずの生活を余儀なくさせられます。

ですから、基本的には相手国と同じだけの力関係を保つための努力が必要です。
同盟関係といっても、力の差がある場合は対等ではありません。支配-被支配の関係です。
また、自分たちの生命の源となる食料を他国に依存するということは、容易に被支配国に陥いるということを肝に銘じておかなければなりません。
他のものはともかく食料の国内自給の向上は安全保障上生命線となります。
そうしないと自分たちの国の主権と独立を維持することができません。


日本とアメリカの関係は、力の弱い国同士が助け合っているということではありません。
アメリカが親分で日本は子分の関係です。つまり支配国がアメリカで日本は被支配国です。
外交交渉では常にアメリカが主導権を発揮していて、基本的には日本はアメリカの言いなりです。
アメリカは日本を守ってやっているのだから、アメリカの命令に素直に従うべきだという考えです。
今から本格的に始まる貿易の二国間交渉は、アメリカの要求に屈することになるでしょう。

食料の自給率では、日本は先進国中最下位です。
食料は今後、世界の人口の増加による争奪戦が始まります。
安定的に今後も食料が確保される保障はありません。
またいつ何時気象変動による不作に見舞われないとも限りません。
それが現実となって目の前に突き付けられた時ではもう遅いのです。
日本国民はその時点ですぐに生命の危険にさらされます。
さらに簡単に外国に支配されるようになります。
対等な立場で外交交渉する力を持ち、自分たちの国を守るということができなくなります。
国の方針が間違っているとしか思えません。

私たちの体内で日々行われている免疫機能に学び、人間関係や国と国との付き合い方を、今一度再検討してみる必要があるのではないでしょうか。贅沢三昧の生活に浮かれている時間はないのです。





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Last updated  2017.04.27 06:30:07
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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