森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2017.07.19
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カテゴリ: 感情の法則
引き続いて感情の法則の活かし方を考えてみたい。
3番目に、 「感情は同一の感覚に慣れるに従って、にぶくなり不感となるものである」とある。
これは、多くの人が経験されていることだと思う。

例えば、部屋の中が少し散らかっているなと感じるとする。
しかし、掃除をしないでそのままにしておくと、その汚い部屋にいても平気になってしまう。
梅雨の時期、布団が少し湿っぽくなる。
そう思いながらも、そのままにしておくと、次第に不感となってしまう。
他人から見ると、異常な状態なのに、今や本人は感覚が鈍くなり、不感となっているのである。
最初は素晴らしい感じがあったにもかかわらず、実に残念な結果となっている。


いわゆる「純な心」である。最初に感じた感情は初一念と言われている。
これを簡単に見逃していると、引き続いて観念や理屈の入った初二念というものが出てくる。
これは多分に「かくあるべし」が入っている。 「かくあるべし」的な考え方は、自分や他人を否定することになりやすい。

森田理論を学習すると、時間が経っても、直感、最初に感じた感情を思い出すようになる。
どんな人でも初一念の後に、初二念が出てくるのですが、この際初二念は無視して、初一念にフォーカスするのである。
こうなれば観念上の理想と理想とかけ離れた現実が葛藤を起こし苦しむということがなくなります。
しかし、この初一念は、ともすると見逃しやすいという特徴があります。
この初一念をどうすればキャッチすることができるか。
この部分は森田理論を生活の中で活かしていくために、とても大事なところです。

ここで感情の法則の3番目はにわかに注目されます。
どんなに素晴らしいアイデアを思いついたとしても、感情はその時の状況によって、どんどん変化していきます。つまり忘却の彼方忘れさられてしまうという特徴があります。


この事で肝に銘じておきたい言葉があります。
いったん発生した不安や怒りの感情は、取り消すことはできません。
しかし、新たな実践や行動を始めることで、新しい感情を作り出すことができるということです。
いったん発生した不安や怒りの感情は、やりくりしたり逃げたりしないで、とことんまで味わいつくすということが大切です。
そして次に、目の前に立ちはだかっているなすべきことに、イヤイヤ仕方なしにでも取り組んでいく。

新しい感情が出てくると、相対的に以前にとらわれていた不安や怒りの感情の占める割合は少なくなってくるのです。

森田理論には、 「休息は仕事の中止ではなく、仕事の転換にあり」という言葉があります。
これは昼間は四六時中休みなく動き回れという事ではありません。
同じ仕事を続けていると、体も頭も緊張状態がなくなり弛緩状態に移行してきます。
そういう時は、新たな仕事に転換をすると、体も頭もリフレッシュされて、再び、精神の緊張状態を作り出すことができる。
この言葉は、マンネリに陥って、やる気も起こらなくなり、頭の回転が悪くなったとき、ぜひ生活の中に取り入れていただきたいと思います。マンネリに陥ったり、何もやる気が起こらたくなったりしている状態は、黄色信号が点滅しているのです。





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Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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