森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2024.11.11
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岸見一郎氏のお話です。

子どもが2歳のときこんなことがありました。
2歳の息子がミルクの入ったマグカップを持って歩き始めました。
足元がまだおぼつかない状態なので、次の瞬間に何が起こるかは誰でも想像ができるでしょう。
そこで多くの親は何も起こっていないうちから大声を出して、「すわって飲みなさい」と叱ります。

我が家の場合、どうなったか。
私は息子の様子を見ながら「こぼしても熱い液体が入っているわけではないから、やけどはしないだろう。ガラスのコップだと割れて危ないけれど、プラスチック製のマグカップだから床に落ちても割れはしない。まあ大丈夫かな」と思っていたら、もう次の瞬間に床にミルクをこぼしてしまいました。
わざとミルクを撒き散らしたわけではないので、これは「失敗」だったわけです。
だから、私は息子を叱りませんでした。

この問いに対して答えられなかったら、もちろん答える用意はありましたが、息子は少し考えて「雑巾で拭く」と答えました。

失敗の責任の取り方は3つあります。
雑巾で拭くというのは、その一つです。そのまま放置するのは具合が悪い。
だから何とかして可能な限りの原状回復を図ることは必要です。
息子がそう答えたので、息子自身に雑巾で拭いてもらいました。

二つ目は、そのことで感情的に傷ついた人がいれば謝ることです。
これは仕事の場面ではよくあると思います。
ただ息子のケースでは、私のケースでは、私は傷ついたわけではないのでそれはパスしました。

そして、3つ目もあるのです。
同じ失敗を何度も繰り返すのは非常に具合がわるいので、息子に「これからミルクを飲む時、こぼさないためにどうしたらよいいと思う」とたずねました。
どんな答えが返ってくるかと思ったら、少し考えて息子はこう答えました。

私は「ではこれからすわって飲んでね」といいました。
少しも叱っていないことがわかりますね。
叱らなくても、息子はきちんと責任を取ったのです。

この場合、親が子どものこぼしたミルクを拭いてしまっては全く意味がない。
子どもは「この親は自分が何をしても、尻ぬぐいをしてくれる」と学んでしまう。

子どもを叱らずに、責任ある行動をとらせるようにすることは親の役割です。
(ほめるのをやめよう 岸見一郎 日経BP 115ページ)

今年は白菜と大根がよくできました。一昨日タマネギを植えました。





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Last updated  2024.11.11 06:20:07
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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