森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.05.01
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3月号の生活の発見誌の巻頭言に「臨機応変」の話がありました。
この方は教師で、生徒の様子や反応に合わせて、即興で教え方を変えたり、順番を変えたりして授業を行っている。
生徒は一人一人違うし、同じ生徒でも日々変化しています。
そんな生徒の様子を観察しながら、やり方を変える余裕と技術が身についてきつつあると言われています。
以前は、授業案を作って授業をやり、その通りにできないと落ち込んでいたそうです。頭の中でシミュレーションを行って授業に臨んでいたのですが、予定通りに進行しないのでいつも不満が残りイライラされていたようです。

臨機応変というのは、意識して、その時、その場の変化に対応するということだと思います。自分の意志や意向を前面に押し出すのではありません。
目の前の変化を読み取り、その変化に合わせて乗っていくということです。
その時注意や意識は絶えず外向化しています。内向化は起こりません。
森田理論でいう無所住心の状態です。


これはサーフィンに例えると分かりやすい。
サーフィンでは、サーファーは「波」という、動いているものに乗っているのです。常に波の様子を読まなくてはなりません。
並はその日の天候によって変化し、動き、下手をするとサーファーを飲み込みます。波を読み、波の上でバランスをとり、波に乗れれば、すばらしいスピード感が体験できます。
自分だけの力ではなく、勢いよく打ち寄せる波の力を自分のものにして、岸まで疾走することができるのです。
スノーボードやスキーは立ち止まることができますが、サーフィンでは立ち止まろうとすれば、すぐに波に飲み込まれてしまいます。
(流れと動きの森田療法 岩田真理 白揚社 64ページ参照)

神経症に陥ると、ひとつの不安や症状にとらわれて、ずっとその場に留まってしまいます。すると注意や意識が内向化して、観念上、行動の悪循環が始まります。
仕事や日常茶飯事を放りだして、ひたすら不安や症状と格闘するようになります。
精神交互作用のことです。最悪の場合は、アリ地獄の底に落ちてしまうのです。
自動車を運転しているときは、誰でも周囲の状況を確認して、事故が起きないように細心の注意を払っています。
普段の生活も昆虫が触角をピリピリと動かして、四方八方に注意や意識を張り巡らせているように心がければよいという事になります。





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Last updated  2025.05.01 06:32:05
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kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

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