森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2025.06.28
XML
森田先生のお話です。

諸君は、「くたぶれて、ヘトヘトになった時に、どうすればよいか」とか、「読書をして、頭がぼんやりした時は、それでも無理に読むか」とかいうふうに、反問してはいけない。
そういう窮地に達すれば、自らそれを切り開く道が現れて、心の変化が行われるようになる。
時と場合とにおける事情は、常に複雑極まりのないものであるから臨機応変で、決してこれを「どうすればよい」とかいう鋳型にはめるべきものではないのである。
(森田全集 第5巻 568ページ)

森田先生は、私たちが日常生活で感じるさまざまな心の葛藤や疑問に対して、自分の都合だけに焦点を当てて拙速に行動するとまずいと言われています。
周囲の状況に合わせることが大事になると言われています。
たとえ、くたぶれて、ヘトヘトになったとしても行動しなければならない時がある。頭がぼんやりした状態で読書をしても無駄になるから、完全に止めてしまうのはもったいないと言われています。
その時の状況によって行動しなければならない時もあるし、休んでもよい場合もある。


そのうえで疲労困憊している自分の今の状態を分析する。

読書をして、頭がぼんやりした時、いきなり放り投げて寝てしまうのではなく、いまの自分の状況を正しく認める。
明日試験があるという場合、寝てしまって朝を迎えるのは極力避けなければならない。

自分の欲望や気持ちをきちんと認めることは大事なことです。
ただし、欲望のままに拙速に行動するのは考えものです。
主観的事実の裏には客観的事実があります。
主観的事実のみで突っ走るのは幼児のすることと一緒です。
理性や判断力を活用して、客観的事実を分析することが欠かせません。
自己洞察を深めるのです。
主観的事実と客観的事実のバランスをとるように心がけるが必要になります。
実際に行動する時は、客観的事実を基にして行動する方が丸く収まります。


こういう場合は安全運転のため20分程度の仮眠を取る必要があります。

明日試験というような場合、一旦寝てしまうとそのまま朝を迎えることになりかねません。風呂に入ったり、散歩をしたりして仕切り直しすることが肝心です。
あるいはなるべく早く寝て、4時ごろから勉強をするのもよいかも知れません。

読書の場合は、眠くなったり雑念が湧いてきたとき、我慢してボチボチと読み進んでいると、時間の経過とともに頭脳爽快となり集中力が出てくることがあります。
これは読書には波があるということだと思います。


また、森田に「休息は仕事の中止ではなく仕事の転換にあり」という言葉があります。この成功体験があれば、読書を中止して身体を動かす仕事に取り組む。
しばらくして、また読書に取り組めば新たに気持ちで取り組むことが可能になります。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2025.06.28 06:34:49
コメントを書く
[観念重視から事実重視への転換] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

知らぬ間に立派な大… 楽天星no1さん

泉佐野フィルムフェ… へこきもとさん

激しい運動の後、疲… メルトスライム25さん

神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 申し訳ございません。生涯森田様でした。
kurokawa@ Re:感情と行動を分離して行動する(11/11) New! 障害森田様 この記事の中で「心とは裏腹…
楽天星no1 @ 早速のご返事感謝 森田生涯さんへ 早速のご返事ありがとう…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: