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2年以上前に録音して以来、家でよく練習してきた曲です。この録音では1番をケナーチョとケーナ、2番をフルートで吹いていますが、練習するときはいつもフルートで吹いています。かなりの回数練習しているのですが、あるとき不意に、2分19秒の部分のフレーズが、運指を間違えるようになってしまったのです。同じフレーズがその後でもう一度出てきますが、そこも同様です。少し前までは何の問題もなく吹けていたのに、何でだろう、おかしいなと思うのですが、それ以来3ヶ月くらい経ちますが、依然として吹けません。しかも、まったく吹けないのではなく、このフレーズだけを練習してみると、ちゃんと指が回るのです。それなのに、曲の中で前のフレーズから続けて吹くと、何故か指が回らないのです。もちろん、ケーナでは問題なく吹けるし、フルートでも1オクターブ下でならまったく問題ありません。前は吹けたんだから、そのうちまた吹けるようになるだろう、と思いながらすでに3ヶ月。どうしちゃったんでしょうね。多分に心理的なものだろうと思うのですが、果たして・・・・・・。それはともかく、今使っているフルート(ムラマツEX)、まもなく購入から5年経ちます。ついこの間買ったような気がするのに、もう5年???そう言えば、このフルートを買って以降、仕事ではずいぶん色々なことがあったなあ。買ったときは、「5年くらい使ったら総銀製」なんて思ったこともありましたが、実際5年経ってみたら、買い換えなんてとんでもない。今は壊れるまでこのフルートを使いたい。他のフルートに乗り換える気がなくなってしまいました。だいたい、私のフルートは、ムラマツフルートのラインナップの中では一番安いのですが、私がこれまで購入したあらゆる楽器の中では、飛び抜けてもっとも高価なのです。何しろ20万以上ですからね。
2013.01.31
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帝京大学教授・志方俊之 邦人救出へ自衛隊法改正を急げ≪邦人輸送に非現実的条件3つ≫(中略)だが、問題は現行法に大きな制約が課されていることだ。第1に、外務大臣の依頼が必要であること、輸送の安全が確保されていること、自衛隊の受け入れに関わる当該国の同意を要すること、という3つの前提が満たされるときに限定されている。外務大臣の依頼は当然だが、現地で輸送の安全が常に確保されているとは限らない。そもそも安全が確保されていないからこそ、邦人の緊急避難が必要になるのだ。当該国が混乱して自衛隊の受け入れに同意しない最悪の状況も考えておかなければならない。「行動権限」も極めて非現実的な範囲に限られている。自衛隊の行動はあくまで「輸送」であって「救出」はできない。使用する輸送手段も輸送機(今回は政府専用機)、船などに限定され、陸上輸送は想定外となっている。≪ついでに助けての小切手外交≫輸送の安全が確保されているのは、緊急避難が極めて早期に発令されてまだ現地が安全な場合か、現地に危険があっても、当該国や他国の部隊が在外邦人を安全な空港や港湾まで輸送してくれる今回のような場合か、である。邦人が輸送されて安全な空港や港湾に集まっているのなら、自衛隊の航空機や艦船が迎えに行くまでもなく、民間航空機か、チャーター機が迎えに行けばよい。今回は、迅速性を重視した政府の特別判断で政府専用機(航空自衛隊が管理・運航)が使われた。多くの邦人が危難に直面する場合、邦人だけが大挙して緊急避難することはほとんどなく。多国籍の避難者多数がその場にいることが多い。そうした状況下では、避難者の多い関係国が、協働・調整・協力して救出活動や輸送活動をするのが国際常識である。緊急避難すべき外国人の中で在外邦人がかなり多いと、現地の日本大使や領事、防衛駐在官は関係国の担当者と会談して、次のような交渉をすることになる。「日本の国内法で、自衛隊は安全が確保された地域での海空の輸送に限った任務しかなく、救出に当たれない。申し訳ないが、貴国の避難者を救出するついでに日本人も救出して安全な所(空港や港湾)まで運んでいただきたい。経費と礼金は必ず支払う。そこから先の輸送は自衛隊が行う」。まるで「小切手外交」である。≪国際非常識の武器使用権限≫わが国特有の制約はもう一つある。現場での自衛隊の武器使用権限を極端に制限していることだ。輸送の安全が確保された場所で航空機や船舶を守るため、保護下に入った邦人などを航空機や船舶まで誘導する経路で襲撃された場合に限り、正当防衛・緊急避難としての武器使用が許される。テロ集団と銃火を交え、自国民だけでなく日本人も救い出し安全な場所まで警護してくれた諸外国の避難者が、空港などの別の地点で襲撃されているのを見ても、自衛隊は自国の避難者と保護下に入った者を経路上で守るためにしか武器を使用できない。恩ある国の避難者を見殺しにして国際的な顰蹙(ひんしゅく)を買っても、である。(以下略)---アルジェリアのテロ事件で日本人が10人も殺されるという、衝撃的で痛ましい事件をきっかけにして、自衛隊法改正という意見が沸き上がっているそうです。たまたまそのような主張の代表例として産経新聞の「正論」があったので、引用しました。中身を読んでいると、どうも首をかしげたくなるような内容です。志方俊之は、現行法による邦人輸送の3条件を「非現実的」と言っていますが、私には志方俊之の言い分の方が非現実的であるように思えます。3条件とは外務大臣の依頼が必要であること輸送の安全が確保されていること自衛隊の受け入れに関わる当該国の同意を要することだそうです。いずれも、当たり前の話だと思うのです。外務大臣の依頼という条件は、さすがの志方も異を唱えていないので、問題になるのは残る2条件です。当然のことながら、邦人輸送は戦争ではありません。あくまでも海外で法人の安全を確保することが目的です。であれば、邦人の安全を確保するための輸送で邦人を危険に晒すとしたら、それは自己矛盾というものです。人輸送に自衛隊の輸送機が出張ってきたが、撃墜されて輸送中の邦人は全員死亡なんて事態になったら本末転倒なので、輸送の意味がないのです。従って、輸送の安全確保は絶対条件でしょう。そして、相手国政府の同意がないのに自衛隊を派遣することも、あり得ません。相手国が受け入れ拒否しているのに、自衛隊の輸送機を送り込む、それは侵略と同じことです。同じく、「保護下に入った邦人などを航空機や船舶まで誘導する経路で襲撃された場合に限り、正当防衛・緊急避難としての武器使用が許される。」というのも、当然の話だと思います。それ以上の範囲で武器を使用したら、それはもう戦争です。更に、陸上輸送なんてことまで言っていますが、現実にそんなことが可能だと思っているのでしょうか。「現地の日本大使や領事、防衛駐在官は関係国の担当者と会談して、次のような交渉をすることになる。」なんて、まことしやかに書いていますが、その内容は本当に事実なんでしょうか。私は首をかしげざるを得ません。なぜなら、自国民の陸上輸送のために、世界のどこにでも軍の車両を派遣する能力がある、なんて国は、米国以外にはないからです。アルジェリアを例に取れば、アルジェリアまで自衛隊の車両を持ち込んで、現地で陸上輸送に当たる、なんてことが、能力的な面で不可能であることは明らかでしょう。そもそも、アルジェリア政府がそんなことを認めるとは思えません。緊急時の邦人輸送が問題になったのは、イラン・イラク戦争時のイランと、湾岸戦争時のイラクですが、現地で空港までの陸上輸送は、すべて現地で車を手配したはずです。もちろん、チャーター料を払って、志方の言う「小切手外交」をやったはずです。そんなことは当たり前で、その当時のイランやイラクに、いったいどこの国が軍の車両を派遣できたというのですか。米国すら(というより、米国こそ)そんなことは不可能に決まっています。結局のところ、あり得ない想定で煽って、自衛隊法を改正して海外派兵への敷居を低くしてしまおうという魂胆がミエミエなのです。
2013.01.30
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自民党新聞販売懇話会、軽減税率適用求め会合自民党新聞販売懇話会は29日、党本部で会合を開き、食料品などの消費税率を抑える軽減税率について、10%への税率引き上げ時に導入し、新聞を適用対象とするよう求めていくことを確認した。丹羽雄哉会長(元厚相)は今月24日に同党の野田毅税制調査会長と会談し、軽減税率の新聞などへの適用を要請したことを報告。山谷えり子事務局長は、欧州諸国では新聞に軽減税率を適用している国が大半であることを示す資料を配布し、「少なくとも新聞は軽減税率(の適用)が常識だ」と訴えた。出席者からは「活字離れが起きないようにしなければいけない」などの意見が出された。---朝日新聞と産経新聞といえば、何かと対立的な主張を展開することの多い新聞ですが、この2紙の意見が完全に一致していることが二つあります。一つは、消費税増税に賛成ということ、そしてもう一つは、新聞に軽減税率を適用しろということです。朝日と産経に限らず、読売、毎日、日経と、全国紙がいずれも判で押したようにこの2点に関しては同意見を主張しています。消費税増税という、国民に痛みを伴う政策を実行しろと主張する以上は、我々新聞が率先その傷みを引き受けます、というのではないのです。消費税は上げろ、でも自分たちには軽減税率を適用しろ、というのだから、あきれてものも言えません。まったく恥も外聞もない言い分です。いくら何でもそんな意見は通らないだろうと思っていたのですが、何と、この記事を見ると自民党内でも新聞への軽減税率適用には好意的な雰囲気のようです。私は、そもそも消費税の増税には反対です。財政赤字のためにどうしても増税が必要なら、所得税の増税で対応すべきです。(安倍政権は所得税の最高税率を上げるらしいので、その点には賛成です)しかし、どうしても消費税を上げるということになったら、私は軽減税率を導入するよりも、一定額の割戻金を給付する方がよいと思います。どうも新聞各紙や自民党は、それを「バラマキ」だとして忌避しているようですが。現在は、食料品と新聞などに低減税率が検討されているようですが、ひとくちに食料品といっても、生活必需品とは言えないようなものも多く含まれます。たとえば松阪牛の霜降り肉や、松茸や本マグロの大トロにも低減税率を適用するのでしょうか。かといって、食料品の中で「あれは低減税率、これは普通税率」と区分けすることは、事務コストとわかりにくさを増大させるだけで、小売店も消費者も税務署も、いい迷惑以外の何者でもない。どうせ、抜け道もたくさんできてしまうだろうし。まして、新聞を特別扱いにしなければならない理由など、認めがたいと私は思います。それにしても、我が家で購読しているのは毎日新聞ですが、この新聞も消費税増税賛成で新聞に低減税率導入しろと主張しています。うーーーーん、主要紙では唯一東京新聞だけが消費税増税反対らしいのですが、東京新聞に変えようかなあ。でも、20年くらい前に、東京新聞とっていたことがあるんだけど、その当時はあまり紙面が面白いと感じなかったんだよなあ。今はどうだろうか。
2013.01.29
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先日、労働組合に関係するイベントに呼ばれて演奏の機会がありました。実は昨年新しいグループを結成しまして、そのグループでの演奏です。グループ名は「テストレージャ・アンディーナ」と言いますが、かなり「ありがちな名前」で、というか過去に同名で活動していたグループが日本でもあるようです。なので、ひょっとすると、そのうちグループ名を変えてしまうかもしれません。6曲ほど演奏したのですが、そのうち1曲だけYouTubeにアップしました。(動画はなし、音源のみ)エスペランサ(希望)というエクアドルの曲で、私はマンドリンを弾いています。実は、25年以上もフォルクローレをやっていて、エクアドルの曲はほとんど演奏したことがありません。単発的な助っ人を除くと、自分のグループで演奏したのはほぼ初めてではないかと思います。そして、マンドリンを人前で弾くのも、この曲をが初めて。(録音だけなら、多重録音でマンドリンを含む演奏をYouTubeにアップしたことがありますが)ピックで弾くのは苦手、ピックでダウンで弾くのはいいけど、アップは苦手、トレモロも苦手・・・・・・って、要は全部苦手ってことですね。お耳汚しですみません。なんだか酔っ払ったような調子の笛が出てきますが、これはエクアドルのパンフルート「ロンダドール」です。ボリビアのサンポーニャに似ていますが、管が音階順には並んでいません(和音が合うように並んでいる)ので、独特の音になります。ロンダドールだけを吹いている映像ところで、この演奏にはもうひとつ、とても珍しい楽器を使っています。どれが珍しい楽器かというと、ギターなのです。え?ただのギターでしょ、と思われるかもしれませんが、↓こういうギターを使っています。いわゆるシャム双生児みたいに見えますが、表面は普通の6弦ギター、裏面が金属弦の12弦ギターになっています。ボリビアのチャランゴ奏者、エルネスト・カブールが発明したもので、半ば冗談みたいなもの(彼の考案した楽器には、その種の冗談楽器が多い)このギターには、「ムユムユ」と名がついています。ムユムユとは、ケチュア語で眩暈のことです。何で眩暈という名なのかは、この映像を見ていただければ分かるかもしれません。まさに一瞬の早業で回転しています。まあ、私自身がこのギターを購入することはないと思いますけど、弾いてみて「12弦ギターはいいなあ」と思ってしまいました。ギター(クラシックギター、フォークギター、エレキギター問わず)は、現在では6コース単弦(1コースに1本だけの弦が張ってある)で6弦が標準ですが、歴史的に見ると、複弦、つまり1コースに2本以上の弦が張ってあるのが標準でした。現在一般的に知られている楽器としては、マンドリンが複弦です。(私が使っているマンドリンは1コース3弦ずつの3複弦)そして、ラテンアメリカでは、ギターの古い形をとどめる複弦ギターがたくさんあります。フォルクローレでよく使われるのはチャランゴです。ほかに、ティプレという楽器があって、これがとてもいい音がするのです。この楽器、是非演奏したいのですが、日本ではなかなか手に入らない上に、多分普通のギターとは調弦が違うのではないか、と思います。というか、どんな調弦なのかも知らないんですけど。でも、12弦ギターなら、普通のギターと同じだからすぐ弾ける。しかも弾いてみた限りは音色がティプレとそっくりで区別できません。うん、どこかで12弦ギターを手に入れたいなあ。(これ以上楽器が増えてどうする^^)---追記コメントで、たかさんから「エスペランサ」は他グループでも演奏していたのでは、という指摘をいただきました。他のグループではこの曲は演奏したことがないのですが、よく考えてみると、このメロディーはフォルクローレでよく使われる旋律だということに気がつきました。ドス・パロミータス(二羽の小鳩)このメロディーをエクアドル風の伴奏と節回しに変えると、「エスペランサ」になる(笑)どうも聞いたことのあるメロディーだと思いながら演奏していたのですが、そういうことか。さらに、このメロディーを6/8拍子に直すと、この曲になる(後半は若干異なりますが)ビバ・フフイ(フフイ万歳)この曲は、20年くらい前にはよく演奏していました。どうりで、何も考えなくても副旋律までパッと弾けたわけだ。
2013.01.27
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13年度予算案:新規国債、税収未満に 4年ぶり、景気好転を見通し財務省は24日、13年度予算編成で新規国債発行額を税収見通しより引き下げる検討に入った。税収と国債発行額が逆転するのは4年ぶり。歳入のうち税収見通しを43兆円台半ば、新規国債発行額はこれを下回る水準とする方向で調整。国債発行が税収を上回るという、民主党政権下で続いた異例の借金依存体質を解消し、新政権として財政再建に取り組む姿勢を明確にする。民主党政権は「新規国債発行額約44兆円以下」という財政健全化目標を掲げたが、3年連続で税収を上回る国債発行を続け、借金が膨らむ要因となっていた。自民党は国債に財源を依存した民主党政権の財政運営をばらまきと批判してきた。安倍晋三首相は20日、「民主党と違って、引き締まった予算にするように」と指示。麻生太郎副総理兼財務相も22日の会見で「新規国債発行額の比率が税収より少ない状況が一番分かりやすい。無責任に国債をどんどん出すことはない」と述べ、国債発行を大幅に抑制する方針を示していた。12年度当初予算の国債発行額は44・2兆円、税収は42・3兆円で国債発行が約2兆円多かった。13年度予算では税収見通しを前年度比1兆円以上多い43兆円台半ばにする方向で調整している。1月に決定した20兆円規模の緊急経済対策の効果で13年度の名目経済成長率を2・7%程度と高めに見込んだため。国債発行は税収が大幅に増える見通しであるため、12年度より減らす方針。一般会計の歳出総額は92兆〜93兆円台で調整している。---わずか一ヶ月足らず前には以下のように報じられていました安倍新内閣:国債44兆円枠突破へ 首相、財務相に指示安倍晋三首相は26日の初閣議で、景気対策を柱とする12年度補正予算と、13年度予算を早期に編成するよう指示した。麻生太郎財務相は27日未明の記者会見で「補正予算は新規国債発行額44兆円の枠にこだわらず大型にと指示を受けた」と説明。補正予算は10兆円規模に膨らむ見通しだ。(以下略)---どうも、1ヶ月のあいだに主張が一変したような気もするのですが、しかし今年度の10兆円規模の補正予算は、「やめる」という話ありません。ということは、今年度は大盤振る舞いで国債をジャンジャン増発して、13年度からは一転して引き締める、ということなのでしょうか。年度が変わった途端に、ジキルとハイドのように予算編成方針が一変するというのも不思議な話です。もちろん、予算を野放図に膨らませて借金をどんどん増やすのが正しいやり方とも思えないので、そのような方針転換をするのだとすれば、悪いことではないでしょう。ただ、詳細に内訳を見てみると 2012年度 2013年度予算規模 92.9兆円 92.7兆円 △0.2兆円税収見込 42.3兆円 43.5兆円 1.2兆円新規国債 44.2兆円 43.0兆円 △1.2兆円※2013年度予算の1兆未満の単位は、実際には詳細が決まっていないようです。あえて「半ば」という表記を0.5兆として計算しました。実際は0.4兆かも0.6兆かもしれませんが、まあ大筋として大差はないでしょう。※追記産経の報道によると、2013年度の税収見込43.1兆、新規国債は42.8兆だそうです。前述のとおり、大筋で大差はないでしょう。何というか、微々たる違いしかないような気がするのですが、これで「民主党と違って」と言われてもねえ。麻生財務相は「新規国債発行額の比率が税収より少ない状況が一番分かりやすい。」と言っているそうです。見た目に分かりやすいのは確かですが、分かりやすい部分だけクリアして、全体として大差がないことをごまかしている、と言えなくもありません。もっとも、これらはあくまでも当初予算であって、実績ではありません。歳出は決まった予算の範囲内で動くしかないわけですが、歳入がどう動くかなんて、現時点では何ともいえません。2009年の当初予算では、国債33.3兆の見込みでしたが、5月の一次補正の段階で44.1兆に激増、9月の政権交代後も国債増発は続き、最終的には新規国債は51.9兆まで膨らんでいます。なぜかというと、予算規模が当初88.5兆から補正で102.5兆に拡大されたことと、税収が当初予算(補正後予算も同じ)では46兆見込んでいたのに、実際は38兆しかなかったからです。当初予算編成時点で既にリーマンショックは表沙汰になっており、深刻な事態ということも分かっていました。ただ、その時点で影響を完全に予測することは不可能だったでしょうから、当初予算での税収読み違いはやむを得ないかもしれません。しかし、5月の補正予算でもなお、当初予算と同じ税収を見込んでいる。その時点では、当初予算どおりの税収が不可能なことは明白だったはずです。それでも、補正予算の税収見込みは、当初予算と変えなかった。結局、作文したということでしょう。今回の報道でも、「13年度予算では税収見通しを前年度比1兆円以上多い43兆円台半ばにする方向で調整している。」と報じられています。税制度とか税額は「調整」するものでしょうが、税収見通しは「調整」するものでしょうか?「予測」するものだと私は思うのですが。「13年度の名目経済成長率を2・7%程度と高めに見込んだ」ので税収増といううのですが、その経済成長率の実現可能性がどの程度あるのか、ということに尽きます。私には判断はつきません。ただ、大手シンクタンクが昨年末に出している経済成長見通しは、それより低い。もちろん、大手シンクタンクの予測が正しいわけではないけれど。結局のところ、国債より税収のほうが多くなるように作文しました、実際にどうなるかは分かりません、というのが現実だろうなと思います。
2013.01.26
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鳩山氏訪中 ユニークな“征伐法”鳩山由紀夫氏が訪中して「尖閣諸島は係争地」と発言したり、反日施設を訪問したりしたことに「国賊そのものだ」(広島県の61歳男性)と非難が殺到。「宇宙人」を超えた言動に「座敷牢に入れられないか」(東京都荒川区、60代男性)▽「そのまま中国人になっちゃえば」(福岡県久留米市の90代女性)▽「国家反逆罪などを設けて取り締まるべきだ」(愛知県の30代男性)▽「謎の鳥は禁猟区永田町から飛来して、毒をまき散らし続ける害鳥。動物園のオリに入れるしかない」(男性)▽「本来なら打ち首だが、武士の情けで切腹を」(東京都杉並区の男性)など、皮肉を込めたユニークな“征伐法”が提案されました。---鳩山の主張に対する賛否はそれぞれにあるだろうし、反対なら反対という意思表示を新聞が行うこと自体は当然のことではあります。が、しかし仮にも新聞という言論機関が、自社の社論と相容れない意見に対して、「座敷牢に入れられないか」「そのまま中国人になっちゃえば」「国家反逆罪などを設けて取り締まるべきだ」「動物園のオリに入れるしかない」「切腹を」って、どういうことでしょうか。もちろん、これは産経新聞自身の意見ではなく投書だというのでしょうが、投書の選択・引用自体も新聞の編集権に属することですから、このような意見を選択して、好意的に掲載したということ自体が産経新聞の社としての態度、ということになります。まあ、産経新聞に品位なんて、求めるだけ無駄かもしれませんが、それにしても言論機関としての品位があまりにもない。それどころか、異なる主義に対して、それを封殺しようとするような態度は、言論機関としての自殺行為といわざるを得ません。「あなたの意見には反対だが、その意見を言う自由は守らなければならない」という、言論の自由の基本原則を守る気がまったくないのだから、どうしようもない。本当に、ネトウヨ新聞化してしまったんだなあ、と思います。
2013.01.24
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延命治療「死にません、なかなか」=麻生副総理が発言、すぐに撤回麻生太郎副総理兼財務相は21日、首相官邸で開かれた社会保障制度改革国民会議で、終末期医療に関連し「チューブの人間だって、私は遺書を書いて『そういう必要はない。さっさと死ぬから』と手渡しているが、そういうことができないと死にませんもんね、なかなか」と述べた。延命治療の否定とも受け取られかねない発言で、麻生氏はこの後コメントを発表し、「適当でない面もあった」と撤回した。麻生氏は、同会議のメンバーである有識者が年金や医療に関する考えを述べた後、発言したもので「いいかげんに死にたいと思っても生きられる。しかも、政府のお金で(終末期医療を)やってもらうのは、ますます寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしないと」とも語った。(以下略)---この人は、前に首相だったときもそうだけど、どうしてこう、思ったことをオブラートに包むこともせず、何の配慮もなくぺらぺらと言ってしまうのかなって思います。正直なところ、本音の部分では、そういう問題意識を持っている人は少なからずいると思います。その限りにおいて、麻生の問題提起そのものは、結構奥の深い問題を含んでいて、そう単純に否定できる話でもないとは思います。が、しかし、大臣という立場、それも財務大臣という立場の人間が、安易にこういう言い方をすれば、財政のために医療を犠牲にするのかという受け取られ方をして、反発を招くのは当然の話です。せっかく奥の深い問題提起になりえたものを、こういう安易な物言いで底の浅い話にしてしまった罪は重いと言うしかありません。言い方と言う場所を考えて、反発を受けないように問題提起をする、という能力は、きっとないんでしょうね。私自身だって、植物状態で人工呼吸器で延命治療されることを望むかと言われれば、そりゃ嫌です。そんなことになったら死なせてくれって思います。多分、少なからぬ人がそう思っているはずです。家族が寝たきり状態になったとき、それが数日程度ならともかく、何週間何ヶ月という状況になって、しかも高齢者の場合は、心の底から一瞬の迷いもなく「この状態のまま少しでも長生きしてほしい」と願うことができる人が、どれだけいるでしょうか。4年前に父が亡くなったとき、最後のギリギリまで、一応は寝たきりではなく、かろうじて自力でトイレには行けましたが、末期がんの耐え難い痛みに苦しみぬきました。かなり強い痛み止めも使ったけど、ある程度までしか利かないんですね。家族だって大変でした。もしあの状況が何ヶ月も続いたら、本人も地獄の苦しみだったろうけど、家族がひっくり返ってしまいます。実際は再発の診断から1ヶ月ほどで亡くなりましたが。だけど、その状況であっても、赤の他人から「1ヶ月で亡くなって、良かったですね」と言われたとすれば、間違いなくムッとします。たとえそれが事実であっても、そういう言われ方はしたくない、それが人間の感情というものでしょう。まして、肉親の命というのは、そう単純に割り切れる話ではない。
2013.01.22
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橋下市長が中止要請の桜宮高入試、継続軸に調整大阪市立桜宮(さくらのみや)高校の体罰問題に絡み、市教委が、橋下徹市長から要請されている同高体育系2科(体育科、スポーツ健康科学科)の今春入試での募集中止について、「この時期の募集中止は極めて困難」として、入試継続を軸に調整していることがわかった。ただ、橋下市長の中止意向は強く、21日に開く臨時教育委員会議には市長の意向に沿った代替案も用意したうえで、最終決定する。市教委は、橋下市長から体育系2科の募集中止を求められた15日以降、公立高入試を合同実施している大阪府教委と協議してきた。府教委では、松井一郎知事の要請に基づき、体育科志望の受験生の受け皿として、体育科を持つ府立高2校の定員増を検討したが、日程的にも、教職員や教室などの確保が間に合わず、実現は難しいと判断した。---橋下市長はもともと体罰肯定派で、今回の問題発覚後になっても体罰肯定論をいい続けてきたのに、突如として体罰否定論に転じたそうです。過去の体罰肯定論に関しては誤りを認めて、「スポーツ指導で手を上げることは、あり得ると思っていた」「考えを改めて猛反省している」と言っているとか。自分自身の非は認めず、他者を批判することが何かと多い人物ですが、この問題に関しては自分自身にも非があったことを認めているのは、正しい態度と言えるでしょう。ただ、急転直下突然態度を一変させたことについては、どうも額面どおりには受け取りにくいのです。カメレオンのごとく、世論の動向次第で主張を変えてきた人ですから、今回も、世論が体罰に批判的であることを嗅ぎ取って(特に遺族の前で体罰肯定論をぶつのはイメージが非常に悪いであろうことを計算して)主張を変えたのでしょうが、何となく、この一件もまた教員叩き、公教育叩きに利用できる、というような打算もあったのではないかっていうのは、考えすぎでしょうか。いずれにしても体罰は大問題ですが、問題の高校の体育科募集中止という「対策」が妥当とは、私には思えません。このような「対策」は、私の感覚でいうと、高校野球で不祥事のあった学校に出場辞退に似た雰囲気を感じてしまうのです。指導者や教員、野球部員(甚だしい場合は野球部と無関係の在校生でも)による暴力その他の非行事件によって、甲子園への出場を辞退させられる(実質的には出場権剥奪)例が時々あります。誰か一人が問題を起こしたら、連帯責任で学校全体、野球部全体に制裁を与えるわけです。どうも、こういうやり方には違和感を感じざるを得ないのですが、それでも甲子園の出場辞退レベルの話なら、学校がなくなってしまうわけではありません。たとえ不祥事があっても、その学校を志望する(野球部を目指す)生徒が大勢いるのも現実です。問題は、この教員が引き起こした体罰事件にある以上、行うべきは、この教員にどのような制裁を与え、この学校(学科)の体質をどのように変えて体罰を一掃するか、ということだと思うのです。しかし、連帯責任で募集停止というのは、体罰事件に対する制裁を、この学校を志望している子どもたちに負わせるのに等しい行為です。桜宮高問題巡る橋下市長の発言が過熱大阪市立桜宮高校で体罰を受けた男子生徒(17)が自殺した問題を巡り、今春の入試で同高体育系2科の募集中止を求める橋下徹大阪市長が発言をエスカレートさせている。同高教員の総入れ替えや廃校の可能性まで言及。在校生や受験生の思いをなおざりにした対応に批判が上がる。「炎の源は教員であり、生徒の意識であり、保護者の意識だと思う。この炎を消すために、まずは教員を入れ替え、生徒、保護者の意識を改めていく」18日に開かれた市議会文教経済委員協議会で、橋下市長は、体罰問題を火事に例え、意識改革のために教員の総入れ替えを訴えた。(以下略)---なんだかねえ、「炎の源は教員であり」これは歴然たる事実であり、まったく異論ないのですが、「~生徒の意識であり、保護者の意識だと思う。」・・・・・・なんでそうなるの??教員の起こした不祥事で、どうして生徒(あるいは保護者)の意識が問われるのか、筋違いも甚だしいように私には思えます。「意識改革」なんて言っているけど、「体罰はいけない」という意識改革よりも、「橋下市長には絶対服従」って意識改革が優先されているんじゃあるまいか、という気がしてなりません。まあ、それにしても私も小中学生の頃(今から30年以上前)教員に殴られたことは何回かありましたけれど、殴られることで自分の何かが良くなった、なんてことはまったくなかったと思いますね。幸いなことに、ほんの数えるほどの回数しか殴られたことがないので、大きな悪影響もなかったですけど。もし、連日のように何十発も殴られていたとすれば、子どもの人格形成には、相当の悪影響が生じるとしか思えません。体罰で成績が上がるって話もありますが、それはどうでしょうか。「畳と兵隊は叩けば叩くほど強くなる」なんて言って新兵に対する陰惨ないじめが常態化した軍隊が、かつてどこかの国にありましたが、まるでそれを髣髴とさせる話です。あるいは、サーカスで猛獣を鞭で威嚇して芸を仕込むような。いずれにしても、それは「人間に対する」教育法とはいえません。それに、内務班で陰惨ないじめで「鍛え」られていた日本軍は、そのような陰惨ないじめのない(少なくとも日本軍よりは少ない)米軍に完敗したわけです。そもそも、教育的判断に基づいて行われる体罰が、いったいどれだけあるんでしょうか。教育的判断など関係なく、その時々の感情に任せてただ殴っているだけという例のほうがずっと多そうな気がします。
2013.01.20
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かつて、ハイパーインフレに襲われたいくつかの国に旅行に行ったことがあります。最初の例はメキシコです。メキシコは1982年通貨危機に襲われ、その後数年間、年率50%から100%以上というインフレが続きました。私がメキシコに初めて行ったのは1988年ですが、この年のインフレ率も100%を超えていました。当時、メキシコの通貨ペソの交換レートは1ドル2200ペソか2300ペソくらいでした。日本円にすると1ペソが0.06円くらい。当時、円高に振れ始めた頃で、日本人の私にとっては物価が安く感じられましたけど、ほんの1~2年前に編集されたガイドブックに記載されている宿代や食事代の金額が、まったく役に立たなくなっていたのは困りました。もちろん住んでいるメキシコ人たち自身にとっては、とんでもない状況だったはずです。ただし、それでも宿の支払いや食事代、長距離バスの切符など、旅行中の支払いは、ほとんどペソだったように記憶しています。もっとも、ドルで払うといえば問題なく受け取ってくれただろうけど。住んでいる人に話を聞くと、やはりちょっとでも高額な取引などは、みんなドルでしているようです。しかし、このメキシコのインフレも、翌年南米ペルーで経験したインフレに比べれば、まだかわいいものだったのです。ペルーの通貨単位はもともと「ソル」(スペイン語で太陽の意味)だったのですが、インフレが酷くて通貨単位が「インティ」(ケチュア語で太陽の意味)に変えられましたが、インフレは収まる気配がありませんでした。(後年、通貨単位は再びソルに戻された)私がペルーに着いた1989年10月上旬の交換レートは1ドル5500インティくらいでしたが、レートは毎日下がっていき、10日後にボリビアに出国したときには1ドル6000インティを超えていました。その3週間後、日本に帰るときペルーから飛行機に乗ってきた人に現在のレートを聞いたら、1ドル9000インティとか1万インティとか。この年、ペルーの年間インフレ率は7000%に達しました。物価が70倍に上がったわけです。メキシコではすべての支払いをペソでしましたが、ペルーではホテルと遠距離交通機関(長距離バスと鉄道)の支払いはドルでした。ただ、食堂での食事代などはインティで払ったように記憶しています。クレジットカードの支払いは歓迎されません。入金が1ヵ月後になるだけで、お金の価値は何割も下がってしまうからです。「クレジットカードで払うなら何割増し」というのが当たり前でした。ラテンアメリカは、どこの国でも外貨交換のための両替所が銀行とは別にあるのが普通です。ペルーにもあるのですが、しかし当時のペルーでは両替所よりはるかに多くの、立ちんぼのヤミ両替屋が路上にあふれかえっていました。中にはトラベラーズチェックの両替に応じてくれるヤミ両替屋もありました。しかし、隣国ボリビアは、その数年前に、ペルーを上回る激しいハイパーインフレに見舞われています。私が初めて南米に行った1989年(ペルー→ボリビア→チリと旅行しました)の時点でも、ボリビアにはハイパーインフレの痕跡は残っていました。すなわち、5,000,000ペソ札と10,000,000ペソ札という紙幣が当時まだ流通していたのです。初めて見たときは、おもちゃの紙幣かと思いましたが、れっきとした本物です。500万ペソとは、新しい通貨単位で5ボリビアーノ、1000万ペソは同じく10ボリビアーノと等価でした。つまり、100万分の1のデノミが行われたわけです。ボリビアがハイパーインフレに襲われたのは1985年、私が最初にこの国を訪れる4年前のことでした。そのときのインフレ率は年率20000%以上、1年間で物価が200倍に上がるという途方もないものでした。一説には、戦争や内乱に起因しない平時のインフレとしては世界最悪の記録という話もあります。10,000,000ペソ札は、見た目のインパクトはかなり強烈ですが、本当に凄まじかったのはこの紙幣が登場する前だったそうです。ボリビアは、南米最貧国のひとつで、当時紙幣の印刷能力がなかったのです。紙幣は国外に発注しており、そのため、ハイパーインフレになっても、直ちに高額紙幣を発行することができませんでした。そのため、既存の1万ペソや10万ペソの紙幣を大量発注したのですが、その貨幣価値は日本円にして1円とか10円程度です。その結果、ボリビアの貿易統計において、輸入品目第1位が食品、第2位工業機械、第3位紙幣という、冗談のような馬鹿馬鹿しい事態が出現しました。紙幣は、50枚100枚単位でホチキス止めして、屋台でちょっと飲み物を飲むと札束ひとつ、食事をすれば何束も、という状態だったそうです。国内線の飛行機の切符代をペソで支払ったらリュックサックいっぱいの紙幣が必要だったとか。このときの様子は、伊藤千尋「燃える中南米」(岩波新書23)や、旅行ガイドブック「地球の歩き方」の、その当時の版などに体験談が出ています。有名な、第一次大戦後のドイツのハイパーインフレと類似した状況がボリビアにも起きたのです。「燃える中南米」によると、1985年のボリビアの銀行預金利率は1800%だったそうですが、インフレ率2万%では、この利率で預金する人がいるわけありません。もちろん、こんな事態になって経済がまともに機能するわけがないし、貧困層の生活が楽になるわけもありません。1989年のペルーの状況は、私の目には破綻国家同然のように感じられました。直接体験はしていませんが、1985年のボリビアはもっと酷かったはずです。ラテンアメリカの中ではもっとも大国であるメキシコでさえ、ちょっと大きな取引はドルで行うくらいですから、ましてペルーやボリビアは言うまでもありません。自国通貨の現金をただ持っていたら、たちまちその価値が下がるので、みんな自国通貨で少しでもお金がたまると、直ちにドルに交換し、ドル現金でタンス預金するのです。経済は完全にドル化してしまい、自国通貨は日々の買い物に使うだけ。現在では、ペルーもボリビアもインフレ率は数パーセントから高くても10%程度に収まっていますけれど、今も国民のほとんどは自国通貨を信用はしていないでしょう。私が直接見聞したこの3カ国以外でも、1980年代はラテンアメリカ全体が債務危機とインフレに苦しみ、「失われた10年」と呼ばれています。(日本ではバブル崩壊後がそう呼ばれているが)主要国では、ブラジルとアルゼンチンも1985年に年率100%を越えるインフレ率を記録し、ラテンアメリカ全体のインフレ率は同年200%を超えています。メキシコからアルゼンチンまでのすべての国を平均しても、物価が1年で3倍以上に上がったわけです。経済のドル化は、おそらくラテンアメリカのすべての国で起こったことです。
2013.01.19
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鳩山発言に「国賊」という言葉が…防衛相が批判小野寺防衛相は17日夜のBSフジの番組で、鳩山元首相が中国側に対し、沖縄の尖閣諸島をめぐり、「係争地である」との認識を中国側に伝えたことについて、「中国側は『実は日本の元首相はこう思っている』と世界に宣伝し、国際世論を作られてしまう。言ってはいけないが、『国賊』ということが一瞬頭のなかによぎった」と述べ、激しく批判した。---当ブログで繰り返し主張しているように、私は尖閣諸島は当然に日本の領土であると考えています。ただし、同時に日中間で争いがあることもまた歴然たる事実です。「日本の領土である」という事実と、「係争地である」という事実は、矛盾するものではないでしょう。現に争いがあるものを「係争地ではない」などと糊塗することが、問題の解決に資するとは思えません。当然のことを指摘した人に対して、「国賊」とはね。小野寺防衛相は(というより、民主党政権時代も含めて日本の政治家の大半は)よっぽど裸の王様でいたいのだろうな、と思うしかありません。それに、いくら元首相とはいえ、政界を引退した一私人が、日本政府の公式見解とは異なる見解を披露したことに対して「国賊」などという、発言の自由を威圧しかねない言葉を吐くのは、あまりに穏当を欠きます。そしてもうひとつ。鳩山氏、南京大虐殺記念館を訪問 館長におわび伝える中国訪問中の鳩山由紀夫元首相は17日、江蘇省南京市の「南京大虐殺記念館」を訪れ、「多くの中国の方、特に南京の民間の方、捕虜の方々を日本兵が殺してしまったことは大変申し訳ない。おわび申し上げたい」と朱成山館長に伝えた。鳩山氏が報道陣に明らかにした。鳩山氏はまた、沖縄県の尖閣諸島は日中の「係争地」だとの同氏の認識を菅義偉官房長官が批判したことについて、「(日本)政府もよく勉強されて、その中から早く答えを見いだすべきだ」と述べた。中国国営の新華社通信は同日夕、「当時の日本兵が犯した罪を謝罪する」との鳩山氏の発言とともに、記念館を視察した詳細な様子を配信した。同記念館にはこれまで、日本の首相経験者として、村山富市氏、海部俊樹氏が訪問している。 ---これに対しても、ネットウヨクやネットウヨクの代弁新聞などが非難しているようですが、南京で日本軍が虐殺を行ったことは歴然たる事実ですから、日本の政治家(元政治家ですが)として、そこを訪問することは、まったく当然のことでしょう。規模の大小に関しては諸説あり、私自身も南京の市街地で民間人が30万人殺された、という説は過大な見積もりと判断しています。そのあたりは鳩山も踏まえて、犠牲者30万という数字が表記されている記念碑への献花は避けたようです。(自民党の野中広務も、同じく30万の記念碑への献花は避けた。多分村山富市や海部俊樹らも同様だったのだろうと推測しています)しかし、とにかくきわめて大規模な虐殺があったという事実は、まったく疑いの余地はない。歴史的事実を、「認めたら中国に弱みを見せる」とか、国対国の争いの代理戦争の材料にするのは、実に愚かしいことです。
2013.01.18
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今日は、阪神淡路大震災の日です。あれから18年も経ってしまいました。一昨年の3.11以来、阪神淡路大震災の記憶が急速にかき消されているような気がします。何しろ東日本大震災は東京住民の私も、震度5の揺れを体感し、避難所で徹夜することにもなりましたが、阪神淡路のときは直接に揺れを体験したわけではないのです。東京でも、確か震度2か1くらいの揺れはあったようですが、発生時間が早朝だったので私は揺れに気がつかなかった。地震そのもののエネルギーの大きさは、阪神淡路より東日本大震災のほうがはるかに大きかった(100倍以上)のですから、当然です。考えてみれば、東日本大震災は、地震そのものの規模から見ても歴史に残る巨大地震でしたが、阪神淡路は必ずしもそうではありません。阪神淡路大震災のマグニチュードは、気象庁マグニチュード(Mj)で7.3、モーメントマグニチュード(Mw)では6.9とされます。この規模の地震は、実は日本だけでもかなり頻繁に起こっているのです。1998年5月4日石垣島南方沖地震 Mj 7.71998年8月2日小笠原諸島西方沖深発地震 Mj 7.12000年1月28日根室半島南東沖深発地震 Mj 7.02000年3月28日硫黄島近海深発地震 Mj 7.92000年8月6日小笠原諸島西方沖深発地震 Mj 7.22000年10月6日鳥取県西部地震 Mj 7.32000年12月18日与那国島近海で地震 Mj 7.32002年3月26日石垣島近海で地震 Mj 7.02003年5月26日三陸南地震 Mj 7.02003年7月27日日本海北部で地震 Mj 7.12003年9月26日十勝沖地震 Mj 8.0(Mw 8.3)2004年9月5日 紀伊半島南東沖地震 Mj 7.42004年11月29日釧路沖地震 Mj 7.12005年3月20日福岡県西方沖地震 Mj 7.02005年8月16日宮城県沖で地震 Mj 7.22005年11月15日三陸沖地震 Mj 7.22008年5月8日茨城県沖地震 Mj 7.02008年6月14日岩手・宮城内陸地震 Mj 7.2(Mw 7.0)2008年9月11日十勝沖で地震 Mj 7.12010年2月27日沖縄本島近海で地震 Mj 7.2(Mw 7.0)2010年11月30日小笠原諸島西方沖で地震 Mj 7.12010年12月22日父島近海で地震 Mj 7.42011年3月9日 三陸沖 地震 Mj 7.3(東日本大震災の前震)阪神淡路のあと、東日本大震災の前、マグニチュード7以上の地震がこれだけの数起こっているのです。これ以外にも、マグニチュード7未満ながら大きな被害を出した地震として、新潟中越地震と新潟中越沖地震があります。これらの地震と阪神淡路大震災の差は、震源が人口密集地だったか否か、という点だけです。震源がたまたま人口密集地と離れていて、かつ津波が発生しなければ、マグニチュード7クラスの大地震でも、それほど巨大な被害にはならなくて済む一方、人口密集地が震源になった場合は大災害となる可能性があるわけです。それに対して、東日本大震災クラス(マグニチュード9)になると、震源がどこだろうと、日本近辺である限りは日本全国に大被害をもたらすことは不可避といえます。ただ、マグニチュード9クラスの地震は、日本近辺と限定すれば、そう頻繁に起こるものではありません。それに対して、マグニチュード7クラスはこれだけ頻繁に起こる。たまたま大都市圏が震源となったのは、近年では阪神淡路だけで済ましたけど、それはまさしく「たまたま」でしかありません。そう考えると、M9クラスはともかく、M7クラスはいつ大都市を襲ったとしても不思議はありません。もちろん、大都市だけでなく、原発も同様です。
2013.01.17
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アベノミクスと俗称されている、安倍政権の経済政策が取り沙汰されています。大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略という「3本の矢」が、その骨子なんだそうです。「大胆」とか「機動的」とか、言葉は仰々しいけど何を意味するのか不明確な単語が並んでいますが、要は2%のインフレ目標と量的金融緩和、大規模な公共投資などが柱だそうです。で、持ち上がったのが緊急経済対策20兆円という話。結局のところ、前回自民党政権時代のバラマキと何が違うのでしょうか。民主党政権も子ども手当てというバラマキをやりましたけど、子ども手当ては、まだしも子どもを持つ全国民に、公平に一律にばらまかれました。しかし、アベノミクスの緊急経済対策は公共投資中心、つまり一部の企業だけにばらまかれるお金です。で、この20兆円、2012年の補正予算で13兆円に、地方と民間企業の負担を合計してこの数字なんだそうです。2012年補正予算って、年度末まであと2ヵ月半もありません。その間に20兆円、どうやって使うんでしょうか。この補正予算のための国債増発が5兆円で、2013年度の新規国債発行が50兆円だそうです。民主党政権の3年間は、国債発行は毎年約44兆円でしたから、国債も大増発です。だいたい、バブル崩壊後、自民党政権時代にずいぶん公共事業をやったけど、あまり景気刺激策にはならず、借金だけが残ったのではなかったでしょうか。アベノミクスが簡単に上手くいくくらいなら、そもそもバブル崩壊後もリーマンショック後も、簡単に景気は回復したはずですが、そうはならなかったのは現実が示しているとおりです。というわけで、やっぱり効果なく借金だけが増える結果になるのは目に見えているような気がするのですが、どうなんでしょうか。その結果、2%でインフレ率が管理できればいいけど、そう上手くいくのでしょうか。ハイパーインフレが本当に起こらないのか、そのあたりは大いに疑問です。インフレが進行すれば、すでに存在する債務は実質的には目減りするので、結果的には累積債務が減少することになります。そういう財政赤字の「解決法」もあり得なくはない。もっとも、一度そんな事態になれば日本円の信用度は地に落ちるし、国際の買い手もつかなくなるかも知れませんが、政府内で検討くらいはしているかもしれません。そんな事態が起こらないことを祈るしかありませんけどね。
2013.01.16
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官邸に「左翼80人」入り込んでいた 飯島内閣官房参与が明かした「惨状」首相官邸に、「左翼」80人が自由に出入りできるようになっていた。中には犯罪歴のある人物も――飯島勲・内閣官房参与の口から、そんな爆弾発言が飛び出した。もちろん飯島参与いわく、その原因は民主党政権だという。「今の官邸は村役場以下」と息巻き、すでに「アカ狩り」の大ナタをふるったという。■今の官邸は「村役場」以下問題の発言は、2013年1月13日の「たかじんのそこまで言って委員会」(読売テレビほか)で放映された。飯島参与は小泉純一郎元首相の秘書官を長年勤めたことで知られ、安倍政権の発足に伴い、小泉政権時代以来約6年ぶりに官邸に「復帰」した。そんな飯島参与はゲストとして登壇するや開口一番、「官邸に入って驚いたんですが、むっちゃくちゃ。村役場以下ですよ」と目をむき、民主党政権が官邸に残した「負の遺産」を並べ立ててみせた。真っ先に挙げたのは岡田克也・前副総理が進めたとされる官邸の経費削減政策への不満だ。新聞を各紙一部ずつしか取っていなかったため「(他の人と)回し読みしてください」と言われた、飲み物が自己負担だった、名刺も100枚以上は自己負担、職員の交通費もろくに出ないなどとぶちまけ、「これじゃ官邸機能にならないでしょ!」とまくしたてる。しかし飯島参与が「一番ひどかった」と強調したのは、官邸のセキュリティー問題だ。飯島参与によれば、官邸に出入り可能な人間がいつの間にやら増えており、その数は1300人に及んでいたという。さらに飯島参与は、「個人的な調査の結果」として以下のように語った。「その中で、80人くらいちょっと『左翼的な』メンバーが入っている。ひどいのになると、前科一犯の奴が入っていた」「内調や警察は何をやっていたんだ」「左翼的」の基準や「前科の種類、ならびに具体的な調査方法については明らかにしなかったものの、飯島参与は、「(こうした人間を通じて)もし外交・安全保障や為替の問題が外に漏れたら、安倍内閣は沈没ですよ」と憤懣やるかたない様子で、「内調(内閣情報調査室)や警察は何をやっていたかということだ」と声を荒らげる。すでに該当人物からは入館パスを「没収」したという。(以下略)---実にくだらない類の批判です。国会議員に関しては、同じ思想信条を共有する人たちが党派を組んで、多数を制した当が与党になるという性質上、比較的近い政治的信条の持ち主が集まっているものですが、議員以外は、国政に関与する人に様々な思想信条があるのは当然の話です。国家公務員には組合活動家もいるだろうし、逆に右翼的な心情の持ち主もいるでしょう。まして、それ以外の民間人なら当然の話です。「左翼だから」情報を外に漏らすだろうというなら、それは「右翼だから」「親米派だから」「原発推進派だから」「反原発派だから」「TPP賛成派だから」「TPP反対派だから」等々、すべて同じことです。記事でも疑問が呈されていますが、「左翼的」の基準や調査方法もまったく明らかにされないまま、ただ単に「左翼的」というのが排撃の根拠になるとすれば、人材を能力や見識で選ぶのではなく、イデオロギーで選別するというわけです。それなら、仮に民主党政権の時代に官邸から左翼以外が排除されていたとしても、文句を言うべき筋合いのものじゃないでしょう。実際には、民主党は左翼でもなんでもなかったし、左翼以外を排除したわけでもないけど。前科一犯というのも具体的にどんな容疑なのか不明だけど、自民党の国会議員にも、前科のありそうな人はいますねえ。前回の安倍政権は「お友達内閣」と揶揄されましたが、今回も、この分では似たようなことになりそうです。まあ、官邸から「赤狩り」をやりたいなら、選挙に勝った以上は、好きにすればいい。ただし、そういう手法で優れた政治が行えるのかどうか、ということになると、また別の問題です。人材を能力や見識ではなく、そんなことで選別しているようでは、先が見えているとしか言いようがありません。
2013.01.15
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この3連休に、家族旅行で水上温泉に行ってきました。去年もこの時期に行ったのですが、そのときは1泊2日。ところが、今年は相棒が「ゆっくりしたいから2泊したい」と言うのです。えーーー、水上温泉に2泊?「1泊でいいじゃん」「嫌」「じゃあ、2日目は1人で山に行っちゃうよ」「いいよ」・・・・・・というわけで、谷川岳に行ってきました。水上温泉から谷川岳の方向を撮影しました。左手前は、おそらく阿能川岳(1611m)ではないかと思います。その右手奥が谷川岳に連なる稜線だと思うのですが、肝心の谷川岳は、おそらく写真の右にはみ出しているか、またはこの位置からでは見えていないか、ともかくこの写真には谷川岳の山頂は写っていません。阿能川岳と、その左奥が小出俣岳(1749m)ではないかと。そんなに高い山ではありませんが、雪を大量にかぶって、結構迫力ある山容です。朝7時の谷川岳方面。宿から撮りました。モルゲンロート(朝焼け)に輝く雪山はきれいです。が、谷川岳は写真右奥にあるはずなのですが、このあたりはすでにガスの中に姿を隠しつつあります。朝9時55分発というバスで、谷川岳ロープウェーに向かいます。本当は、あと1本(できれば2本)早いバスに乗りたいところでしたが、そこはやっぱり家族旅行という事情で、なかなか思うようにはいきません。水上温泉は、去年行ったときに比べて積雪が少なく、地肌の露出している場所が多かったのですが、湯桧曽、土合とバスが進むに連れて、目に見えて積雪量が増えていきます。谷川岳ロープウェーに到着したのが、10時20分頃、ロープウェーで一気に海抜1320mの天神平スキー場へ。天気は快晴。ゲレンデの脇を通って谷川だけを目指しました。とはいえ、時刻は10時50分近く、さすがにこの時間から登り始めて、山頂までは無理だろうな・・・・・・。登山道とはいえ、山スキー、山スノボの人たちが、結構登っているようで、シュプールもあります。登山者も結構入っているようで、トレースがきっちりあるのは助かりました。このあたりまでは視界が利いていい天気なのですが、すぐ頭の上には濃密なガスが。しかも、それがすごい勢いで流れているんです。こりゃ、上は猛吹雪かなと思ったら、案の定です。天狗の溜り場という、ちょっとした岩の陰で昼食を食べて、その後すぐにこんな状態です。赤い小さな三角旗の標識が十数メートルか20メートルおきくらいに立っていて、それを頼りに登りますが、もしこの標識がなかったら、どこにいるかさっぱり分からないところです。小旗にはすべて、「沼田山岳会」と書かれていました。ありがとうございます。このあたりで下山してきた人と、ぞろぞろとすれ違いました。聞くと、山頂まで、あと30分もかからないくらい、とか。(下りはここまで10分だったと言われました)うーん、あと30分か。しかし、そのとき時刻はすでに1時を過ぎ、この吹雪でこの視界。これ以上吹雪が強まって、次の小旗も見えなくなったら・・・・・・。このまま登るか引き返すか、迷う迷う迷う、迷いつつ、写真中央奥にうっすら写っている岩の少し先まで登りました。そのあたりで時刻は1時半。結局、そこで引き返しました。どう考えたって、山頂に着いたところで何も見えないであろうことは確実だし、これから天気が好転するとも思えなかったので(翌日が悪天候になることは天気予報で分かっていた)。しかし、気温はそれほど低くはなかったようです。この写真を撮っているときも、当然手袋を外して素手になったわけですし、それ以前に昼飯食べている間は20分くらい素手だったけど、充分耐えられた。本当に寒いときは、1分だって素手でいるのはつらいですから。晴れとブリザードの境界線。ここから下は晴天です。天神平スキー場のリフトが見えます(二つ向こうの小ピーク)もう少しアップで。登りはあまり写真を撮らなかった分、下りでは結構写真を撮ったので、案外時間がかかりました。穴熊沢避難小屋まで引き返して、山頂方向を振り返ってみました。やっぱり、山頂はガスの中です。これも穴熊沢避難小屋付近から。左手前が西黒尾根。ということは、その右奥が朝日岳。さらに遠方は方角的に見て巻機山、さらに遠方に越後駒ケ岳があるのだと思いますが、やっぱりガスに隠れて山頂は見えません。これが谷川岳の全景です・・・・・・が、やっぱり山頂付近はガスに隠れています。この写真をとった場所、もう天神平スキー場のほんのわずか上ですが、ここで、例によってケーナを吹きました。結構いい音が出ました。スキー場でも聞こえていたかもね。そして、楽しい家族旅行が終わって東京に帰ってきたら、大雪です。うーーーん、水上温泉には雪があまりなくて、東京には大雪とはねえ。幸い、家までの路線は、ちゃんと動いていましたので、問題なく帰宅できましたけど。で、これまた例によってフィルムの一眼レフでも、途中までは写真を撮ったので、現像したらこちらもアップ、・・・・・・したいところなんですけどね、何と、カメラの裏蓋をロックするツメが折れて、裏蓋が半開き状態になってしまったのです。使用済みフィルムを取り出して、新しいフィルムを装てんしようとしたときに、いくら閉めても裏蓋がしまらないので気がついたのですが、問題はいつからその状態だったか、です。撮影中はカメラはケースに固定してあったので、裏蓋も固定されていて開かないようになっているので、いつからつめが折れていたのかがわからないのです。固定されているとはいえ、半開き状態のまま撮影していたとすれば、隙間が開いているので感光してしまったかも知れません。フィルムを巻き上げたところでツメが折れたとすれば、撮影済みフィルムは無事でしょうが、果たして・・・・・・。現像してみないことには分かりませんね。※追記 残念ながら、このとき撮影したフィルムは感光してしまっていました。そして、問題はこのカメラを修理に出すかどうか、です。フィルム一眼レフは、もう1台ある(機種も同じキヤノンEOS7)ので、この1台が使えなくなっても、フィルムでの撮影は可能です。修理に出して、いくら取られるだろうか、そもそも修理が可能だろうか、判断に迷うところです。ちなみに、壊れたほうのカメラは2003年に中古で購入したので、丁度10年使ったことになります。その間に1度修理をしています。
2013.01.14
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ジャーナリスト・東谷暁 首かしげる地震学者の話原子力発電所の再稼働については、地震学者たちが中心となっている委員会が、その判断を左右している。科学的なデータと理論に基づいて、これからの地震を予知してくれるのなら、それは確かに妥当なやり方だろう。だが、果たして今の地震学にそのような予知が可能なのだろうか。また、科学者は中立的だと言い切れるのだろうか。私たちは、東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震が、いまの地震学ではまったく予知されていなかったことを忘れるわけにはいかない。地震が起こって1カ月ほど過ぎたころ、地震学者たちは新聞などでおずおずと「宮城県沖で想定していた地震をはるかに超え、イメージさえできなかった」「三陸沖での基本的な想定の枠組みが根本から間違っていた」などと語りだした。私はこうした率直な告白を勇気あるものと受け止めたが、奇妙なのはその後である。「想定の枠組みが根本から間違っていた」と語り、さらには政府事故調査委員会のヒアリングで、それまでの自説を否定し「現時点では津波地震発生のメカニズムは不明」と述べた地震学者が、昨年の秋には「30年以内に20%の確率で起こる」と予測していたのにそれを「圧力」によってつぶされたと、ある新聞で言い出したのである。自分の理論が間違っていたことを認めたのに、実は自分は予測しており、それを潰されたのだというわけだが、理論が間違っていたのに、どうして予測が当たっていたことになるのだろうか。政府事故調や新聞もこの地震学者に「圧力」をかけたとでもいうのだろうか。地震予知に対しては、同じ地震学者や確率論を専攻する数学者などから疑義が提示されてきた。たった4例の地震から「30年以内に88%の確率で起こる」と主張したり、最近では突然、首都圏で「4年以内に70%の確率で起こる」と発表して都民を震え上がらせるなど、理論的な基礎や軽率な言動において、首をかしげるような話が多いのである。日本の地震予知は、これまで的中したことなどないから、巨額の国家予算は無駄だという人は少なくない。とはいえ、ある程度まで地震予知というものが成立するなら、多少の先行投資は目をつぶってもよいだろう。しかし、東日本大震災の批判がもっぱら原発だけに向いて、地震学者たちの失態は不問に付されていることをいいことに、矛盾だらけの言動をものともしない学者や、スタンドプレーを行う学者をはびこらせるわけにはいかないのである。イタリアでは地震予測が甘すぎたというので、地震学者7人に禁錮6年の刑が言い渡されて話題になったが、私はこれもばかげた判決だと思う。おそらくイタリアでこれから横行するのは過大予測であろう。甘いために非難されるのなら、思いっきり過大な予測をしておいたほうが安全で、そのほうが楽でもある。それはいまの日本を見れば分かる。先ほどの「4年以内に70%」という数値も学閥が異なると「5年以内に28%」になってしまうという。いまの原発再稼働を左右する各種委員会は、こうした地震学者たちの判断にあまりに重きを置いているように思える。地震学を無視しろというのではない。委員会の構成を再検討すべきなのだ。---活断層上の原発が再稼動されないことを容認したがらない産経新聞が、相変わらずの主張を繰り広げています。地震の危険などないことにして、原発はみんな再稼動したい、という原発推進派の本音が丸出しです。なるほど、確かに地震の予知は難しい。しかし、問題はそんなことではありません。むしろ、地震予知が完璧に可能ならば、活断層付近の原発稼動だって比較的安全です。地震が起きる前に原発を停止すればいいんだから。福島第1原発4号機は、停止していても事故に至りましたが、それでも稼働中に比べればまだ事故の規模は小さかったはずですし、時間に猶予があれば燃料棒を撤去すればいい。そんな精度での地震予知が不可能だからこそ、地震のある(かも知れない)地域の原発が危険なのです。そもそも、この執筆者は地震予知、という言葉の意味を間違えて捉えているとしか思えません。地震予知の難しさにいては、以前に記事を書いたことがあります。そのときに引用しましたが、気象庁の定義によれば、「地震を予知するということは、地震の起こる時、場所、大きさの三つの要素を精度よく限定して予測する」ということです。何年以内の地震発生確率何パーセント、というのは地震予知ではありません。上記の、予知の3条件のうち、一番難しいのが「いつ起こるか」の予測どあることは、容易に想像がつきます。それ以外の二つ、つまり場所と規模については、いつという予測に比べれば、それほど困難ではない。東海・東南海・南海地震は必ず起きるし、活断層も、必ず地震を起こす、それは間違いない事実です。問題は、それがいつ起こるかが分からないということなのです。東日本大震災がまったく予測されていなかったことは事実です。しかし、宮城県沖地震や明治/昭和三陸地震など、この地域(海域)を震源とする大地震は過去に何度も起きていますし、当然今後も起こりうることは予測されていました。1999年の時点で、宮城県沖地震の発生確率は、2010年まで30%、2020年まで80%、2030年まで90%以上と算定されていました。ある意味では、近い将来ほぼ間違いなく来ると分かっていたのです。実際におこった地震は、宮城県よりはるかに広範囲でかつ地震の規模も大きかったので、発生時期の予測ができなかったばかりでなく、地震の規模の予測にも失敗したわけですが、発生場所の予測だけは、それほど外れなかったのです。つまり、地震学者が「この活断層は危険だ」と考える場所は、実際に地震が起こる可能性はかなり高い、ということです。確かに、いつ起こるかは皆目見当がつかないし、地震の規模も読み違える可能性があるけれど、その場所で地震が(いつかは分からないが)起こる、という事に関しては、おおむね正確に予測できるわけです。その状況で、地震学者のいうことはデタラメだと叫んでみたところで、じゃあどうするのかと言うしかありません。地震がいつ来るかは確かに分からないけれど、だから地震は来ないものと決め付けるつもりですか、ということです。そんなことを言う人間、新聞が危機管理とか安全保障なんてことを語ったって、信頼性皆無でしょうよ。「4年以内に70%という数値も学閥が異なると5年以内に28%になってしまう」ということを揶揄しています。確かに推計によって発生確率が異なるのは事実で、どちらを信じたらいいのかは判断に迷うところではあります。でも、5年以内に28%という推計をした地震学者に「地震は起こらないですね」と聞けば、どう答えるでしょうね。おそらく、「いや、5年以内はともかく、いつかは起こる可能性が高いです」と答えるんじゃないでしょうか。5年以内に28%という数字は、4年以内に70%という炊事と比較してしまう手と、一見低いように見えますが、実際にはかなりの高確率です。少なくとも私は、5年以内に28%と聞けば「ああ、私が生きている間に地震が来る可能性は高そうだな」と感じます。このコラムの著者にとっては、5年以内に28%というのはたいしたリスクじゃないと感じるのでしょうかね。
2013.01.12
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森元首相、3島返還で決着を=北方領土「現実的に対応」森喜朗元首相は9日夜のBSフジ番組で、北方領土問題について、択捉島を放棄し、国後、歯舞、色丹の「3島返還」で解決を図るべきだとの見解を明らかにした。森氏は番組で示された地図上で「単純に線を引けばこう引くのが一番いい」と述べながら択捉島と国後島の間に国境線を引き、「3島か」との質問に「そうだ」と答えた。北方領土に関し、日本政府は四島の返還を求め、日本の主権が確認されれば、実際の返還時期や方法には柔軟に対応するとの立場。森氏は安倍晋三首相の特使として2月にロシアを訪問し、プーチン大統領と会談する予定で、「四島返還」にこだわらないとした発言は波紋を広げそうだ。森氏は番組で、従来の四島返還論について「(ロシアが)そんなに簡単に返すとは思えない。現実的にやれることをやる方がいい」と指摘。プーチン大統領が「引き分け」との表現で日本側に譲歩を求めていることを踏まえ、「日本の首相は積極的に応える必要がある」と強調した。 ---北方領土については以前に書いたことがあります。不法占拠ではない北方領土を取り返す方法現実的にロシアが4島返還に応じる可能性は皆無であり、そもそもサンフランシスコ平和条約の規定、日ソ共同宣言の文面などをよく検討すると、日本は明らかに国後・択捉の2島を放棄しているので、「4島返還」の実現可能性は皆無と言って間違いありません。森元首相は、3島返還という「現実的」対応で返還を実現したいというのですが、私の見たところ、返還が実現できる唯一の可能性は2島返還(歯舞・色丹のみの返還)であって、国後島の返還が実現する可能性は皆無であろうと思います。要するに、言っている本人が思っているほどには現実的ではない、ということです。とはいえ、4島は無理だ、という判断自体は正しい。結局のところ、「4島返還」という、明らかに実現不可能なスローガンにしがみついたまま、未来永劫帰ってこない北方領土返還要求を永久に続けるか、それとも2島返還だけでも実現するか。選択は二つに一つです。時が経てば、2島返還すら実現は困難になっていくでしょうが、少なくとも4島返還ほどには夢物語ではなく、ある程度は現実性がある。とはいえ、交渉の前からこういうことをべらべらしゃべらない方がいいんじゃないかと私は思うんですけど、どうなんでしょうかね。観測気球を揚げてみた、ということでしょうか。でも、今はある意味でチャンスかもしれない。何しろ安倍政権がどんな妥協をしても、熱烈支持する安倍盲従分子(ネットウヨク)は、安倍政権が4島返還の旗をおろして3島返還や2島返還をぶち上げたとしても、それを熱烈応援するんじゃないかな・・・・・・。
2013.01.10
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竹島領有権、当面提訴せず…日韓関係改善を優先日本政府は、島根県・竹島の領有権問題をめぐる国際司法裁判所(ICJ)への単独提訴を当面、行わない方針を固めた。安倍首相は、韓国の朴槿恵(パククネ)次期大統領との間で日韓関係の改善を目指しており、韓国の反発が予想される単独提訴は得策でないと判断した。政府は、2012年8月10日の李明博(イミョンバク)大統領による竹島上陸を受け、対抗措置の一環として、日韓両国によるICJへの共同付託を提案したが、韓国が拒否したため、単独提訴を目指して準備を進めてきた。安倍政権としては、ICJでの決着が望ましいとの立場は変えないものの、単独提訴は先送りし、韓国の対応を見極める方針だ。安倍首相は、民主主義や市場経済など価値観を共有する韓国との関係を重視している。2月25日に予定されている大統領就任式に合わせて訪韓し、日韓首脳会談を行い、関係改善を進めたい考えだ。関係を改善することで、沖縄県の尖閣諸島をめぐり圧力を強める中国をけん制する狙いもある。---予想どおりの展開で、あの安倍にしてはずいぶん常識的な判断だなと思います。そもそも国際司法裁判所は、当事国の同意があって初めて提訴できるのであって、相手国(韓国)が同意していないのに提訴しても、門前払い(審理が開始されない)のです。国内的に、「政府はこんなにがんばっているんだぞ!」とアピールして見せる意味はあるかもしれないけれど、実質的には、問題の解決の役には立ちません。それどころか、日本が竹島について国際司法裁判所提訴を強行すれば、逆に尖閣諸島の領有権について中国が提訴しようとした場合、それを拒否する理屈が立たなくなる。それらのことを考え合わせると、国際司法裁判所への単独提訴なんて、冷静に考えれば、ネットウヨクの自尊心を満たすという以外に何の利点もない、百害あって一理もない選択です。つまり、単独提訴なんてことを言い出した野田政権のほうがおかしいのであって、提訴をやめた安倍政権のほうがはるかにまともな判断だったといえます。中国軍機領空接近、中国新体制の高圧姿勢を裏付け 安倍政権、自衛隊積極活用へ・・・・・・実は、警告射撃や海上自衛隊艦艇の前方展開は野田佳彦前政権では「中国を刺激する」として自重されてきた。しかし、こうした「配慮」が裏目に出たことは、今回判明した中国軍用機の接近飛行を見ても明らかだ。---こういう紋切り型の「弱腰民主党批判」が今だにあるわけですが、そもそも3年前の自民党政権の時代に中国に対して「警告射撃や海上自衛隊艦艇の前方展開」を行ったことがあるのか、ということを考えてみるべきでしょう。民主党は「弱腰」でもなんでもなく、むしろ自民党政権より強硬的でした。ただし、場当たり的で無意味な強硬論を振りかざして状況をいっそう悪化させただけ、というのが現実で、その典型例の一つが、この国際司法裁判所への提訴(の構え)だったわけです。で、この当然の判断に対して、安倍晋三を愛してやまぬネットウヨク連中は、どんな反応を示すのか、興味のあるところです。
2013.01.09
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先の投稿で、日本に限らず、アフリカを除く世界中で出生率が低下してきていることに触れました。とりわけ、アジア諸国の出生率の低下が著しい。その中で、中国の合計特殊出生率について、1.8という数字を引用しました。しかし、実は中国の本当の合計特殊出生率は、そんな数字ではなかったようです。中国労働人口、年内に減少へによると、昨年夏に詳細が公表された2010人口センサスによる中国の合計特殊出生率は、1.18だそうです。いわゆる闇っ子など、統計に出てこない出生も多少はあるにしても、少子化の状況はすでに日本を越えてしまっているようです。内訳を見ると、やはり少数民族の自治区では数字が高い(少数民族には一人っ子政策が適用されていないといわれます)のですが、それでも2を超える地域はなく、逆に北京や上海の合計特殊出生率は0.7という数値になっています。その結果、中国の労働人口は今年をピークに減り始め、2020年頃には総人口も現象に転じる、というのが上記リンク先記事の見立てです。--ところで、話は変わりますが、人はもともと生涯にどの程度の子どもを産むものなのでしょうか。まったくの自然状態で、というのはヒトという生物の特性としてなかなか推測困難なのですが、おおむね3人から10人程度と言われます。それは、逆に言うと近代社会以前は、そのくらいの出生があっても、成人して子を残せるまで生き残るのは2人を若干超える程度だった、ということでもあります。さて、ではヒトにもっとも近縁な動物であるチンパンジーは、生涯にどの程度の子どもを産むのでしょうか。実は、おおむね2から4頭と言われます。ヒトより明らかに子どもの数が少ないのです。団塊の世代の時代の合計特殊出生率より低いくらいです。この出生数で、個体数が大変動することなく「人口」がおおむね維持できていたとすると、おとなになる前に死んでしまう子どもの割合は、近代以前のヒトよりチンパンジーのほうが低いのかもしれません。なお、チンパンジーが出生から大人になるまでに要する期間は15年程度のようです。逆に言うと、人が近代以降猛烈な勢いで人口を増やすことができたのは、類人猿類の中でも人がもっとも多産な種族だったから、ということも言えるかもしれません。ただ、多死を前提として多産が、文明の発達で多産少死になれば、人口は急増しますが、その状態は、どう考えても持続可能ではないのです。ヒトは、現在バイオマス(ここで言うバイオマスは個体数×体重のこと)としては世界最大の動物です。ヒトより体重のでかい動物は、ヒトよりはるかに個体数が少なく、ヒトより個体数の多い動物は、微生物なので体重が極めて小さい。自然状態で維持可能な人数ではとっくになくなっており、農耕や様々な科学技術の存在を前提に考えても、今後も人口が増え続ければ、地球環境に対する付加は限界に達しかねません。そういう意味では、世界的な少子化の進行というのは、案外ヒトという生物は集団的にも利口にできていて、集団自滅を避けるための最善の行動をとっている、のかも知れないな、なんて思ってしまいます。
2013.01.07
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安倍首相、君が代斉唱「日本取り戻す第一歩」 自公連立政権が本格始動自民党は7日午前、仕事始めの会合を党本部で開いた。安倍晋三首相(自民党総裁)は「まずは経済を再生せよとの国民の声に結果で応えたい」と述べ、平成24年度補正予算案の編成を急ぐ考えを示した。昼には公明党と安倍政権発足後初の政府与党連絡会議を首相官邸で開催し、連立政権が本格始動する。首相は仕事始めで君が代を斉唱した後、「仕事始めにしっかり君が代を斉唱する政党に政権が移り、まさに日本を取り戻す第一歩を踏みしめることができた」とあいさつ。石破茂幹事長は「今夏の参院選は昨年の衆院選と同じ緊張感で臨み、安倍政権を盤石にしたい」と述べ、参院選勝利に向け結束を求めた。この後首相は内閣府で、経済政策の新たな司令塔となる「日本経済再生本部」の事務局の看板掛けに立ち会った。(以下略)---元旦には、こんなことも言っています。「まずは強い経済を取り戻す」 安倍首相が年頭所感 安倍晋三首相は1日付で年頭所感を発表した。「安倍政権に課せられた使命は、まずは『強い経済』を取り戻していくこと」だと強調。夏の参院選に向けて、景気対策に最優先で取り組む考えを示した。首相は「3年余りで失われた政治への信頼を取り戻す」として、民主党政権の方針からの転換を宣言。そのため「実現不可能な空虚な言葉はいらない。何より大切なのはスピード感と実行力だ」と、実績を積み上げていく決意を表明した。(以下略)---何より大切なのはスピード感と実行力だそうですが、そのスピード感を最初に発揮したのが、党本部での君が代斉唱、とはね。政府ではなく、自民党の党本部の仕事始めで君が代斉唱するのは、まあ趣味の範囲に属する話でしょうから、目くじらを立てることではないのかもしれません。しかし、何というか、虫唾が走るんです。君が代斉唱が「日本を取り戻す第一歩」とか言えてしまう感性は、ほんとに気持ち悪い。どういう日本を「取り戻す」つもりだよ、と言いたくなります。戦前の日本を取り戻したいんだろうね、きっと。安倍が嫌いなのは今に始まったことではないけれど、改めてやっぱり嫌いな政治家だなと、再認識しました。ところで、その安倍は、1月に訪米してオバマ大統領と首脳会談を行うことを検討と、選挙前から報じられていましたが、それが困難になったそうです。考えてみれば当然の話で、やっと決着を見たとはいえ、「財政の崖」問題でギリギリの攻防が続き、2期目の就任式があって一般教書演説もある。そんなことは以前から分かっていたことで、そもそも1月訪米なんて最初から無理なのは明らかだったわけですが、「実現不可能な空虚な言葉はいらない」という言葉との関係は、どうなんでしょうね。
2013.01.07
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YouTubeにジブリの曲をいくつかアップしていますが、音質がよくないので、HD画質で6曲まとめてメドレーにしてアップし直しました。HD画質だと音質もかなり改善されるようです。(新たな録音、新たな写真はありません。すべて既存のものです)山の名前を途中までテロップ入れたのですが、数が多くて挫折しました。続きは後日入れます。1もののけ姫(ケーナ・ケナーチョ・ギター) 2風の伝説(ケーナ・ケナーチョ・ギター) 3テルーの歌(フルート・ケーナ・サンポーニャ・ギター) 4海の見える街(フルート・ギター) 5さよならの夏(フルート・ギター) 6いつも何度でも(フルート・ギター)
2013.01.06
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がん手術後のベネズエラ大統領、「深刻な」呼吸器感染にベネズエラ政府は3日、昨年12月にキューバで手術を受けたチャベス大統領(58)について、依然「深刻な」呼吸器感染に苦しみ、呼吸困難な状態だと説明した。10日には大統領就任式が予定されている。チャベス大統領は、がんの治療を乗り越え昨年10月の大統領選挙で再選を果たした。しかしその数週間後、再発したがんの手術を受けるためキューバに渡り、12月11日に手術を受けた。手術後、想定外の出血があり、呼吸器感染を起こした。3日発表されたビジェガス情報相の声明によると 「チャベス大統領は、深刻な肺感染症による合併症に直面している。感染症のため十分呼吸ができず、治療が必要な状況」。ただし、詳細は明らかにしていない。憲法の規定による大統領就任日は1月10日。万一、チャベス大統領が死去したり、辞任を余儀なくされた場合、30日以内に再選挙が実施される。3日の債券市場では、チャベス大統領の容体が悪化したとのうわさからベネズエラ国債が5年ぶりの高値に上昇(利回りは低下)した。外国人投資家は企業寄りの政権を希望している。チャベス大統領を見舞い、3日に帰国したマドゥロ副大統領は「彼(チャベス大統領)は闘病しているという意識があり、いつもと同じファイティングスピリットを持っている」と話した。兄やラミレス石油相らが付き添っているという。 ---かなり危険な状態のようです。チャベスのガンの部位は公表されていませんが、以前の手術のときは「骨盤付近から摘出」とされていますので、大腸がん、直腸がん、膀胱がん、前立腺がんなどでしょうか。スペインのエル・ムンド紙の見立て(ただし2011年7月時点で)では、大腸がんではないか、とのこと。もし、この見立てが正しいとすれば、「骨盤付近」ということはかなり下のほうですよね。直腸だろうか。2011年7月、最初の手術の際に摘出された腫瘍は「野球ボール大」の大きさだとチャベス自身が発言しています。事実とすれば、相当に進行したがんのように思えます。もし、直腸付近でそんな大きさのがんを摘出したとすれば、ストマ装着になっているでしょう。がんの正確な部位を公表しないのは、そのせいかも知れませんね。人工肛門というのは、人にはあまり知られたくないことでしょうから。その後、昨年2月に再発が判明して2度目の手術、そして今回が3度目の再発です。おそらく、もうあちこちに転移しているんだろうし、政権幹部が治療先であるキューバに集結している、という話からも、がん末期であることは間違いないようです。もう余命いくばくもない状態でしょうか。仮に容態が持ち直すことがあったとしても、これから5年10年と生きながらえることは、もはや不可能なのでしょう。残念なことですが、人の命ばかりはどうなるものでもありません。そういえば、私の父は膀胱がんでストマ装着になりました。再発が分かってからは1ヵ月半しかもたなかった。最後は、肺も含めて全身に転移してしまった。肺にも転移がわかったのは、亡くなる1ヶ月前でした。※キューバのフィデル・カストロ元首相が2006年に体調を崩したのは、大腸憩室炎という病気が原因だそうです。実は医師団から一時的な人工肛門を提案されたものの、それを拒んでより難しい手術を選択した結果、失敗してしまったため、結局は引退に追い込まれたようです。カストロも、一時的とはいえ人工肛門はいやだったのかなあ。
2013.01.05
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この年末年始も、残念ながら遭難が相次ぎました。西穂高岳遭難、心肺停止の会社員をヘリで収容岐阜県高山市の北アルプス・西穂高岳(2909メートル)で神奈川県藤沢市の山岳会のメンバー3人が遭難した事故で、岐阜県警は5日、現場の山頂南側付近(標高約2800メートル)で心肺停止状態となっていた同市鵠沼橘の会社員中西裕さん(50)をヘリコプターで収容した。中西さんら3人は先月29日に入山し、31日に下山予定だったが、吹雪に見舞われたり衰弱したりして動けなくなったため、今月1日夕に県警に救助を要請。3日には心肺停止状態の中西さんを除く2人が県警山岳警備隊員とともに歩いて下山したが、現場は吹雪で視界が悪く、県警はヘリでの捜索を見合わせていた。---心肺停止というのは、亡くなったが医師の正式な診断は受けていないということです。遭難現場は↓です。山頂が2909m、一番最初のピーク(写真中央やや左の一番低い小ピーク)である独標が2701mなので、その中間点付近なのでしょうね。独標から下なら、危険な場所はほぼないのですが、独標から先は夏場はともかく今の時期はかなりの危険を伴う場所です。冬型の気圧配置が強まっている時に突っ込む場所ではなかったような気もします。※私は、無雪期は独標の一つ向こうのピークまで、冬は独標の50メートル手前までしか行ったことがありません、無雪期はいつか西穂山頂まで行きたい。でも、冬場は私には絶対不可能かな。↑探したら冬季西穂登頂の動画がありました。どう考えたって、雪の時期に独標から先は私には無理。西穂高からは目と鼻の先にある明神岳でも明神岳で2人遭難12月31日午後8時55分頃、松本市の北アルプス・明神岳(2931メートル)に登っていた愛知県の会社員男性(35)から「仲間2人が行方不明になった」と松本署に通報があった。同署の発表によると、行方不明になっているのは、愛知県の会社員(34)と、名古屋の会社員(35)。3人は、名古屋市の同じ山岳会のメンバー。明神岳登頂を目指し、12月30日から4泊5日の予定で上高地からのルートで入山した。3人は標高2320メートル付近でテントに泊まり、同31日昼頃、2人が山頂へのルート確認に向かったが、夕方になってもテントに戻らなかったため、会社員男性が上高地の登山口まで引き返し、携帯電話で松本署に通報した。(以下略)---別の報道によると、雪崩の跡があったそうです。もし巻き込まれたとすれば、残念ながら、もはや絶望でしょう。明神岳は、上高地をハイキングすると目立つ山ですが、一般登山道はありません。全部のルートがバリエーションルートです。明神岳は、↓の中央手前の山です。(左奥が穂高連峰)そして剱岳で4人と連絡取れず…遭難した可能性も富山県警上市署は5日、北アルプス・剱岳(つるぎだけ)(2999メートル)に入山した東京都などの山岳会メンバー4人が、下山予定の3日を過ぎても下山せず、連絡も取れなくなっていると発表した。同署は遭難した可能性もあるとみて捜索している。発表によると、連絡が取れなくなっているのは、文京区の40歳代男性と清瀬市の30歳代女性、川崎市の30歳代男性、埼玉県富士見市の20歳代男性。5日午前8時から県警ヘリで捜索したが、同11時現在、発見できていない。登山計画によると、4人は昨年12月30日に入山し、小窓尾根から剱岳登頂後、1月3日に下山予定だった。10日まで予備日を設定しており、食料や燃料などは準備しているとみられる。---剱岳は、無雪期の一般ルートだって日本の一般ルート登山としては再難関と言われます。まして、今の時期、しかも一般ルートではない小窓尾根(まあ、この時期は一般ルートもバリエーションルートも同じようなものかも知れませんが)を登ろうというのだから、冬山のベテランが相応の危険を覚悟の上でのこととは思います。予備日があるので下山しないのは不思議ではないですが、日程より遅れる時点で関係者に何らかの連絡は入れるでしょうから、無線でも携帯でも連絡がつかないというのはかなり危険信号ですね。剱岳小窓尾根の冬山の動画は、探したけれど5月の連休時期のものしかありませんでした。しかも無音声↓ほかに、大天井岳と鳥海山でも一時遭難がありましたが、その後救助されたと報じられています。これらの例は、いずれも明らかな危険地帯に、相応の経験を持つベテラン登山者が相応の装備で登ったけど遭難した(かも知れない)という、ある意味不可抗力の事例ですが、こちらは・・・・・・革ジャン、チノパンで冬の富士山に登山「軽いノリで」富士山で遭難し、3日深夜に標高約1870メートル地点で救助された埼玉県新座市の少年2人(ともに19歳)が、革ジャンや革靴などの軽装だったことが4日、明らかになった。2人は「軽いノリで登った」などと話している。年末年始にかけ、山での遭難事故が相次いでいることを受け、専門家からは警鐘を鳴らす声が上がった。ひとつ間違えれば惨事につながっていてもおかしくない騒動だった。静岡県警富士宮署によると、友人同士という会社員と無職の少年2人は3日午前、自宅のある新座市を車で出発。正午ごろに富士山の約1500メートル地点に到着し、閉鎖中の富士山スカイラインの入り口付近から入山した。1人は革ジャン、チノパンにスニーカー姿。もう1人はダウンジャケット、ズボン、革靴という軽装で、雨具や懐中電灯、テントなどといった登山用装備は皆無。ザックも食料も持っていない「手ブラ状態」(捜査関係者)だった。日も暮れた午後5時40分ごろ、迷子になった2人は携帯電話で消防に「道に迷った」と救助を要請。県警の山岳遭難救助隊が約6時間にわたって捜索した結果、午後11時45分ごろ、沢の近辺で動けなくなっている2人を発見、救助した。見つかった地点は、宝永山南側付近の標高約1870メートル付近。救助当時、天候は荒れており、降雪に加え強風も吹いていたという。気温氷点下13度、積雪20センチの暗闇の中で助けを待っていた2人は、救助隊に「助かりました。軽いノリで登りに来ちゃいました。もう来ません」などと話したという。救急車で病院に搬送されたが、けがはなかったため帰宅した。(以下略)---若さゆえの過ちというか、いくらなんでもスニーカーと革靴で食料なしで富士山に挑むとは、無謀登山の鏡です。別の見方をすれば自殺願望とも言えなくはありませんが、そのつもりはなかったから救助要請したんでしょうね。まあ、命に別状がなくてよかったです。他の山はともかく、富士山はこの種の「勘違い登山者」が多いことでも日本一だったりするのですが、夏だと体力さえあれば、スニーカーに無装備でも登れてしまったりする場合があるようです。でも、さすがに積雪期はそういうわけにはいきません。でも、実はこの記事を見て私はハッと気がついたことがあります。私も年末に富士山の2合目手前まで行ったわけですが、日帰りとはいえヘッドランプを持っていくのを忘れた。いけないいけない。まあ、最初から12時半に折り返す予定でしたけど、何があるか分からないんだから、一応はもって行くべきでしたね。以後気をつけよう。
2013.01.04
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人口減21万人超、戦後最大=昨年の赤ちゃんは最少-厚労省2012年に生まれた日本人の赤ちゃんは103万3000人と、戦後最も少なかったことが31日、厚生労働省の人口動態統計(年間推計)で分かった。死亡数は124万5000人で、東日本大震災による死者を考慮しなければ、戦後最多となる。出生から死亡を差し引いた自然増減数は21万2000人の減少で、人口減少幅は戦後最大。 死因は例年と同様に、がん、心臓病、肺炎、脳卒中が上位を占めている。厚労省は「高齢化で死亡数の増加は続く。女性も減っており、出生率が上がらなければ、人口は減っていく」としている。---2年ほど前に、人口減少問題についての記事を書いたことがあります。人口減少社会続人口減少社会その当時と比べて、事態はそれほど変わっていないようです。2011年の合計特殊出生率は1.39なので、記事を書いた当時の最新数値(2009年1.37)とほぼ同じ水準を維持しています。去年の数字は不明ですが、多分そう大きくは変わっていないと思います。出生数が減ったというのは、子どもを生む年齢の女性の人口が減ったことによるのではないかと思います。上記の記事で引用した、2005年当時の人口将来予測は、その年の合計特殊出生率1.26から、さらに出生率が低下していく見通しで計算されたため、2012年は1年間で40万人以上の人口減という予測※になっています。※日本の将来推計人口よりしかし、実際にはその後日本の合計特殊出生率は少し持ち直して、ここ数年1.36から1.39程度の数値を維持しているので、当時の予測よりは多少人口減が穏やかになっているのです。が、まあ誤差の範囲内程度と言ってもいいかもしれません。上記の記事でも書きましたが、今後も人口減少は続くでしょう。良し悪しの問題ではなく、見通しの問題として、突然に出生数が急増する事態は考えられないのです。他ならぬ我が家も、子どもは一人だけですし。ある程度の出生増によって、人口減少のカーブをできるだけ緩やかなものにする努力は必要だと思いますが、人口を再び増加に転じさせるのは不可能です。いや、可能性としては移民の大幅受け入れという手段がありますが、それが望ましい手段とも思えませんし、移民だって豊かになれば出生率は落ちるでしょうから、一過性の解決策です※。※豊かになれば、どころか、現在アジア諸国のほとんどは、必ずしも豊かではない国も含めて、出生率は急激に低下しています。韓国や台湾の合計特殊出生率は日本より下だし、中国1.6、タイ1.58、ベトナム1.82(いずれも2010年の数値)など。全世界的に見ても、依然として出生率が非常に高いのはアフリカのサハラ以南だけで、それ以外はアジアでもラテンアメリカでも、大多数の国で出生率は急激に下がってきています。そのため、世界の人口増加は止まっていませんが、増加のスピードは以前に比べるとかなり鈍化しています。37万平方キロの日本に、人口1億2千万人というのは、土地の生産力やエネルギー問題などから考えると、多過ぎるのだろうと思います。もちろん、全世界に70億人という人数自体もそうなのですが、日本を含む先進国は、エネルギーの消費量も食料の消費量(肉類の生産には大量の穀類を消費する)も、人口当たり発展途上国の何倍、何十倍にもなります。そういう意味では、日本を含む先進国の人口が今以上に増加し続けたら、50年後100年後の地球は重大な危機に瀕することになるでしょう。もちろん、人口減少と高齢化の進行には、大きな問題がたくさんありますけど、このまま人口が増え続けた結果待ち受けるであろう未来図に比べれば、「まだマシ」と思うしかありません。
2013.01.03
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振り返ってみると、去年はいきなり1月1日にM7クラスの地震があった(震源が小笠原沖だったので、被害はありませんでしたが)のですが、幸いにもその後はそれ以上大きな地震が起こることもなく、その他の自然災害も最小限度で1年が終わりました。今年もできることなら、大きな自然災害のない年であってほしいと思います。他のことは人間の努力の問題ですが、こればっかりは人間の力ではどうにもならないことですから、神様にお願いするしかない。とにもかくにも、私も含め、多くの人にとって今年が平穏で幸せな年であることを願っています。今日は過去に撮った冬山の写真など富士山(2001年1月・雲取山より)北アルプス・涸沢ザイテングラード(2012年4月)北アルプス前穂高北尾根(2012年4月ザイテングラードより)西穂高岳独標(2011年2月)笠ヶ岳(2011年2月西穂高独標手前より)槍ヶ岳(2001年5月蝶ヶ岳より)白馬三山(2003年3月)南アルプス・右から仙丈岳・甲斐駒ヶ岳・北岳(2002年12月・八ヶ岳天狗岳より)八ヶ岳・赤岳(2012年2月・硫黄岳より)八ヶ岳・赤岳(2008年12月・中山展望台より)ともかく、今年もよろしくお願いします。
2013.01.01
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