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前回で樋口直哉氏のレシピ紹介は打ち止めにするつもりだったのですが、またも氏のレシピを参照して、数品を作ってしまったのでした。作ってみてどうってこともなければ報告するまでもないのですが、これがシンプルな材料ながら驚くほどに美味しいのだから黙っている訳には参らぬのです。 それはともかくとして普段は酒の肴などなんだって構わぬといった暴言を吐いているくせに家では面倒な思いをしてまで料理しようという気になれるのか、不可解というか不信に思われる方もおられるかもしれぬので、弁明というか説明をしておく必要があると思いました。まず基本的にぼくが表で呑むのは平日に限られていて、土日祝日などに表で呑む機会は、ちょっとした日帰り旅行だったり宿泊の伴うちゃんとした旅行に出掛けた時位でありまして、平日に贅沢するのがもったいないということもあります。その分、休みの日にちょっと手の掛かる料理を作るということになり、だから平日は決まり切った肴で構わぬようになるのでした。週の大半は居酒屋の和食っぽい肴ばかりだから、休みには洋風の料理が食べたくなるのです。 しかし、洋食―特にフレンチ―のレシピって、材料を眺めてみても案外似たり寄ったりで、手順もそう変わらなかったりするものだからなかなか試そうってつもりになれないんですね。果たしてこんな食材、段取りで美味しくなるおは思えぬのです。樋口氏は、和洋中にデザートまであらゆるジャンルの料理を紹介されていますが、その中心となる洋風料理においても材料はとても少なく、時々手に入れにくかったり高級な食材もあったりしますが、ごくごく稀なのが取っつき易いし、何より作り方に科学的・合理的な説明があるからついつい端折ってしまいそうな手順もしっかり踏襲することになるのでした。 ということで、今回のメイン料理は以下です。<a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/ncbd9c6c72328?magazine_key=mab0f1aba24f8">〈豚肉とプルーンの煮込み〉の作り方</a> と、レシピに忠実を辿っているかのように描きましたが、材料から多少のごまかしがあります。豚肩ロースとあるのを豚ロースで代用、ドライプルーンは種つきを用いているところを種無し、レモンはレモン汁でと色々とインチキしてしまいましたが、出来上がりはかなりのものです。プルーンを漬け込むのに紅茶を用いるのは、ぼくなどにはまねできないアイデアです。類似のレシピでは単に水で戻していましたが、これは紅茶であるべきでしょ。また、贅沢なシナモン使いをしていますが、ぼくは正直シナモンがそう特異なほうではなくて、カレー料理やチャイなどインド系の料理を作る場合位しか登場の機会はなかったりしますが、この料理にはバッチリ決まっていました。<a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/n1e67b5ab2246?magazine_key=m2471f8dc7f48">カブのソテーをジューシーにする下処理</a> それとたまたまカブが安く手に入ったので、いつものようにグリルしてしまおうかと思ったのですが、樋口氏がかつてソテーするレシピを載せていたことを思い出し、早速試してみることにしました。つい最近もカブをオーブンで丸ごと焼く料理を紹介されていましたが、ソテーではどうなんだろう。すると60℃の湯で20分火を通すのが良いという記述があり、面倒だなあと思いつつ試してみたのです。これが驚くべき効果で、これまでカブのソテーを作ると全体がグチュっとした感じにとろけてしまい、口当たりが品なく仕上がってしまったものですが、このなんて事のない処理をしただけで、じっくり焼き上げても崩れるようなことなく、しっかりしていながらトロリと柔らかい食感になりました。実はここでもインチキをしていて、横着して皮を剥かずに焼いたのですが、全体がこれだけしっかり残るなら今度は皮を剥いてみることにしよう。皮は葉と一緒にナムルにしたりペペロンチーノに加えればいいですからね。せっかくだから20分の処理をしないものも一緒に作ってみたら比較できたのになあ。今度はそうしてみよう。味付けは、塩とオリーブ油のみ。樋口氏は、いつもフルール ド セルを推奨しています。たまにゲラントのフルール ド セルなんかも買うこともありますが、切らしていたので、オーストリアのものをちょっと贅沢に使ってみたら、まあそれだけで十分ご馳走になりました。<a href="https://mi-journey.jp/foodie/63590/">アラブの複合スパイス「デュカ」</a> けれど量があったので、試しに作ってみた近頃流行っているらしいデュカというミックススパイスを振ってみることにしました。アーモンドとヘーゼルナッツなどのナッツ類にコリアンダーシード、キャラウェイシード、クミンパウダー、塩を混ぜ合わせたものです。これは美味しいに決まってるでしょ。手元のナッツ類がくるみ、アーモンドスライス、ピーナッツ、松の実しかないので、こいつをローストして砕きました。キャラウェイシードもやはりないので、香りを強めるため、クミンをパウダーではなくホールにしてみました。コリアンダー、クミンのホールを色付くまで炒って、ゴリゴリと磨り潰しナッツと塩を加えて混ぜ合わせます。やはり間違いなしです。これも色んな使い方ができそうです。春菊のサラダに軽めにフレンチドレッシングを和えて、これを振りかけてみたら思った以上に合いました。
2021/06/05
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面識もない方のアイデアだったり、リサーチだったりを参照してばかりいるのも品性が疑われかねないので、樋口直哉氏のことを語るのはここまでにしておこうと思うのですが、最後に氏のレシピでどうしても試してみたい料理について述べておきたいと思うのです。こうして公言することで自らの責任感を鞭を入れることに繋げようという浅はかな魂胆もあります。ともあれ以下に気になるレシピのいくつかをピックアップしてみました。<a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/nb264478cbe04?magazine_key=m2471f8dc7f48">ユリ根のロースト バニラ風味</a><a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/nb6bcba25d59e?magazine_key=m2471f8dc7f48">アスパラガスの垂直ローストの作り方</a><a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/nf66490e05309?magazine_key=m2471f8dc7f48">有名シェフのアイディアから学ぶもやしのリゾット~</a><a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/n42de32b50f88?magazine_key=m2471f8dc7f48">アンディーブのパイ</a><a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/n9e0fd235bb82?magazine_key=m2471f8dc7f48">フェラン・アドリア風スペインオムレツの作り方</a><a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/n79eb21ff4bbf?magazine_key=m2471f8dc7f48">卵1個でつくるウフマヨ〜エルヴェ・ティス風〜</a> どういうものか、野菜と玉子料理ばかりになってしまいました。こういう実験的な料理というのは、時間はまあある程度仕方がないとしても予算と手間が掛かるのは避けたいものです。まあもやしとかウフマヨとか労力の割にはあっけなく食べ終えてしまいそうなものは、二の足を踏んでしまいそうですが、ユリ根やアンディーブ、そろそろ旬のアスパラガスなんかは実際にやってみたいなあなんて思うのです。ポテチを用いたスペインオムレツなんてのは、クックパッドなんかでいかにも紹介されていそうなレシピですが、きっと樋口氏のものはそれらとは一線を画するものと信じていずれトライしてみたいです。おいしいものには理由がある【電子書籍】[ 樋口 直哉 ]長寿の献立帖 あの人は何を食べてきたのか【電子書籍】[ 樋口 直哉 ]定番の“当たり前”を見直す 新しい料理の教科書【電子書籍】[ 樋口直哉 ]最高のおにぎりの作り方【電子書籍】[ 樋口 直哉 ]樋口さん!定番メニューをおいしく作るコツ教えてください!/樋口直哉/レシピ【1000円以上送料無料】
2021/06/03
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前回もったいぶって書かなかった樋口氏のレシピとの初遭遇について、忘れぬうちに書いておきます。それはほぼちょうど一年前に大量にパクチーを入手した時のことでした。<a href="https://plaza.rakuten.co.jp/nilic/diary/202004230000/"パクチーサラダ</a>について、得意気に書き残しています。わが事ながら赤面の至りでありますが、それはさておき、かつてクレソンをクレソンドレッシングで合えた料理やこれは定番、トマトをトマトドレッシングで合えたものなどにハマったことがあったのですが、この時にはパクチーをそれに応用してみたのでした。この時には大いに満足してその出来栄えに大いに自身の料理センスを見直したのでありますが、その後、より改良を目論んでネットを調べてみると何のことはない、ぼくなんかより余程スマートでよりパクチーの風味を活かしたレシピに遭遇したのでした。<a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/n4c1107f46104?magazine_key=mab0f1aba24f8">パクチーのサラダ</a> それが、樋口氏のこのレシピです。してやられたと思うと同時に、このパクチードレッシングは冷奴や厚揚げ、豚しゃぶなんかに乗せたりと今では定番ドレッシングとなっています。<a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/n29ac37bd4eb4?magazine_key=m2471f8dc7f48">2つの材料でチョコレートムース</a> 樋口氏の多様なレシピの中でも飛び切りのシンプルレシピの一つがこれかもしれません。そこらで売られているチョコレートと熱湯だけでチョコレートムースが作れるなんて。ということでようやく先日試してみました。買ってきたのは明治の板チョコ。1枚50gとレシピどおりの分量ですが、これでは物足りぬかもと2枚分で作ってみました。横着してハンディミキサーのオプションの泡立て器で混ぜたところ、飛び散りが酷かったですねえ。もっと大きなボウルを使って斜めに倒す、分量をさらに増やす、そうでなければ面倒ですが手で泡立てるのが結局は正解かもしれません。数分すると確かにそれらしく色が白濁してきて、むっくりと膨らみ出します。冷蔵庫で冷やし夕食後のデザートとして頂きました。うおっ、旨い。結局板チョコ1枚分を食べてしまいました。小さめ目のタンブラーで2杯分摂ることができます。で、食べている時にはスッキリ感じられたのですが、しばらくすると胃が重くなるので、この半分量が適量なのかも。<a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/nf712fe9596e9?magazine_key=m2471f8dc7f48">スイスチャードの蒸し煮の作り方</a> 近所のスーパーでスイスチャードが1袋100円で販売されていました。しかも半額となっていたので2袋を購入。多分、ぼくは目新しい野菜を随分食べてきたと思うのだけれど、これも何度か購入したことがあります。でも見た目は賑やかですが、味の方は余り印象がありません。ほうれん草と似たようなもんだなあなんて思った気がします。買ってきたはいいけれど、さてどう処理しようか。困った時にはこちらのサイトをチェックします。おお、ありました。では、今回はオイルを用いた蒸し煮を試してみましょう。もともとがちょっと傷みかけということもあり、色味は余りよろしくありませんが、歯と茎が食感も風味も違ってなかなか美味しく頂けました。憧れ野菜のセロリアックなどの調理法もありとても参考になります。でも、この2年程―ちょうどコロナが猛威を振るいだした時期から―、物珍しい野菜が高級スーパーなんかを覗いても品薄状態が続いているようです。主な購入先であろう飲食店での需要が下がっているんでしょうか。ユニークな野菜が食べられなくなるのは寂しいですねえ。
2021/06/01
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緊急事態宣言下ということもあり、自宅で晩酌することが多くなっています。今のように外出が困難でなければ平日はほぼ居酒屋で呑んでいるから、つい和食というか居酒屋料理が多くなるので、自宅では洋食だったりエスニック料理を食べたくなります。予算やら手間とかを秤に掛けて―当然安価で手軽なのが良いわけでありまして―、手持ちのレシピをめくってみたりするのです。でもまあ手垢の付いた手持ちレシピでは目新しい料理など見つかるわけもないのです。というか気になるというか食べてみたいとしても、食材そのものが入手困難だったり、いかにも手間暇が掛かりそうだったりするからその時点で断念してしまうのです。現在は、ネットでもたくさんのレシピサイトが公開されているけれど、本当に役に立つサイトはほとんど見当たりません。特に一般ユーザーが投稿したレシピの寄せ集めは、どこかで見たものだったりそうでなくても見るからに残念なものだったりとつまりは外れレシピばかりを性懲りもなくだらだらと眺める羽目になるのがオチなのです。 しかし、小説家で料理人でもある<a href="https://note.com/travelingfoodlab">樋口直哉氏のサイト</a>を見つけて、ぼくの愛用するレシピがグンと豊かになったのでした。はじめて樋口氏のレシピを目にしたのは随分以前のことで、その意表を突くアイデアとセンスに驚かされたのですが、それはまた後日書くことにします。その後、新型コロナの登場によりレシピの充実が喫緊の課題となり、かつて出会ったその驚きのレシピを探し求めたのですが、探せど見つからず虚しく捜索を断念したのでした。検索の困難さは恐らく樋口氏のサイトのあるnoteというwebサービスの使い勝手にあるようで、ふとした弾みで再会が叶ったのは昨年末頃だったでしょうか。このサイトを遡及して眺めて料理の面白さを改めて教えられるとともに、すぐにでも試してみたい料理がたくさんあったのです。中でも調理そのものが楽しそうだったのが、とにかく一つの食材をじっくり時間を掛けて火を通すというメニューです。すでに調理のようすだったり出来栄えを報告させて頂いたようにも思いますが、僭越ながら一連のレシピを紹介させて頂きます。<a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/nf4838e609eae">40分焼いたれんこんのステーキ</a><a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/n4f54b3669349?magazine_key=m2471f8dc7f48">ピーマンの30分焼き</a><a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/n0d2b7b563fb5?magazine_key=m2471f8dc7f48">ズッキーニの60分焼き</a><a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/n5672755e4eb0?magazine_key=m2471f8dc7f48">ポークリエットを添えた長芋のステーキの作り方</a> もうこれらが気に入ってしまって、すでに何度も作っています。食べる際には、トリュフソルトを振るなどの若干のアレンジも加えていますが、基本的にいつもこちらで紹介されているまんまの手順を遵守することにしています。ってか、複数の素材を同じフライパンで調理していること自体が邪道なのかもしれませんが、その辺はお見逃しください。ホント、これだけで十分酒の肴、ワインの友として十分に成立しているのがすごいのであります。最後にせめてものお礼に樋口氏の書籍を紹介させていただくことにします。星ヶ丘高校料理部 偏差値68の目玉焼き【電子書籍】[ 樋口直哉 ]大人ドロップ【電子書籍】[ 樋口直哉 ]スープの国のお姫様【電子書籍】[ 樋口直哉 ]
2021/05/30
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煮込み料理が大好きです。作り置きできるという気楽さもさることながら、プロの料理のような丁寧な下処理や理に適った段取りを要求されると厳しいけれど、家庭料理であれば多少出鱈目だってそれなりに美味しくなるから気楽に作ることができるのが有難い。食べたら大した手間いらずの割には十分美味しいし、メインに据えずとも肉料理とか魚料理の添え物にしてもいいし、パスタだったりご飯と合い盛りして丼風に食べてもいいから、つい普段の夜用に作り置きしてしまいます。和風の煮付けも大好きだけれど、何日か同じ品が続くと飽きてくるので、味の傾向が洋風というかスパイス系の味付けにしてしまうことが多いのです。つまりは野菜をメインにしたカレーもどきといった料理が多くなるのです。大好物のカレーなら毎晩だって平気ですからね。カレーだと食べ過ぎてしまうという難点があるけれど、野菜豊富な煮込みならデブの原因であるごはんの摂取量も抑えることができるんじゃないかなあ。というわけで、GW入りしてすぐに2種の煮込みを作りました。GW後半は余り料理せずにのんびり過ごしたかったからです。まあ、実際には休み中は毎日のように料理していたから、近頃本当に料理するのが楽しくなってきたのかもしれません。パプリカとひよこ豆のスパイス煮込み【材料】パプリカ 適宜(今回は赤・黄・緑を使用)玉ねぎ 1個合びき肉 200gほうれん草 1把ひよこ豆 1缶水煮トマト缶 1缶オリーブ油/おろし生姜/おろしにんにく/赤唐辛子/パプリカパウダー/クミンパウダー/カイエンペッパー/塩/胡椒 適宜【作り方】1. 鍋にオリーブ油を入れ、生姜、にんにく、赤唐辛子、玉ねぎを炒めたら、ひき肉、水煮トマトを加えてしばらく炒め煮する。2. スパイスを加えて、パプリカ、ほうれん草、ひよこ豆を追加し、塩、胡椒で味を整える。洋風肉じゃが【材料】じゃがいも/パプリカ/玉ねぎ/ニンジン 適宜(一口大にカット)合びき肉 適宜水煮トマト缶 1/2缶オリーブ油/おろし生姜/パプリカパウダー/塩/胡椒/水 適宜【作り方】1. 鍋にオリーブ油を入れ、生姜を軽く炒め、ひき肉、野菜を加えさらに軽く炒めたら、パプリカパウダーと水煮トマトを加えて混ぜたら、水を加える。2. 野菜が柔らかくなったら塩、胡椒で味を整える。 まあ、いずれも冷蔵庫を眺めて有り合わせで適当に調理しているから似たり寄ったりの料理になってしまいましたが、食後、どうにも物足りない時に適当に盛合せて食べる(当然呑む)のにも便利です。
2021/05/29
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根がケチなものだから、特売品には目がありません。特に野菜は買える時に買っておかないといきなり高値になったりするから、なるべく足繁く近所のスーパーに立ち寄って野菜の入荷状況に注意を払っています。今は外出自粛に上乗せして週何回とかの買い物制限まで都は要請しているから、それを厳守するのも癪ではありますが、なるべく協力はしたいと思っているところです。ニンジンは比較的安定した値動きを見せていますが、それでも若干お高い気がします。でも大袋で小振りのものが15本300円程度で販売されていたので即購入。相変わらずの高値を続ける新じゃがも大きなのが5個で200円なら買いだと思い、やはり即購入したのでした。以前なら調理せずに保存に回すところですが、家で食事することが増えたので早速調理を済ませてしまうことにします。 にんじんの常備菜としてはすっかりお馴染みの以下を作りました。キャロットラペ【材料】ニンジン 適宜干しぶどう 適宜〈ヴィネグレットソース〉好みの油/好みのヴィネガー/塩/胡椒 適宜(樋口氏式では油:酢が3:1とのこと)ディジョンマスタード 適宜(あってもなくても)【作り方】1. ニンジンをチーズおろし器でおろす。2. ボールにソースの材料を入れてソースを作り、1.ともどした干しぶどうを加えてよく合える。 とまあ、非常にシンプルな料理であれこれ手を加えたくなるけれど、個人的には余計な材料を加えない方が美味しいように思えます。オレンジジュースやクミンなどを加えるレシピも良く見掛けますが、どうもピンときません。それから大事なのは、とにかくよく混ぜること。しつこいくらいにニンジンとソースを合えるのがコツのようです。ポテトサラダ【材料】新じゃがいも 適宜おろしにんにく 1片分オリーブ油/白ワインビネガー/ディジョンマスタード/塩/胡椒 適宜パセリ 適宜【作り方】1. 新じゃがいもを茹でてざっくり皮を剥く(剥かなくても可)。2. ボールにすべての材料を加えてよく混ぜ合わせる。 これまたシンプルな料理です。ギリシャ風だったかな、茹でたじゃがいもをスライスして塩、胡椒、オリーブ油を振り重ね合わせて漬けおくというさらなるシンプルレシピも旨いけれど、日持ちを考慮するとこちらの方ががいいかな。オイルやビネガーを変えてもいいのですが、そんなに差は出ない気がします。
2021/05/27
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またも自宅ディナー紹介で恐縮です。羞恥心さえかなぐり捨ててしまうと、自分ちの料理でも晒しておくのが安直をモットーとする横着ブロガー―ブロガーを称するのはどえらく恥ずかしい―としては、当然のごとくに安易さを希求するのです。さて、実家の家訓は、食いたいものを食う、ただし手間暇はなるべくかけぬこととされていたのですが、我が家ではその時手頃な食材を、臨機応変に、しかし手早く簡単に調理することをモットーとしています。ということで、最初の2品は先般と全く同じ。サラダに使ったルッコラは1束50円、マッシュルームは1パック100円、新玉ねぎは大玉4個で200円となっています。メインで使用したトマトは6個150円、巨大なパセリが100円、近頃高値が続くじゃがいもも大きな新じゃがが5個150円で購入したものとなっています。サラダ(ルッコラ、クルミ、マッシュルーム)新玉ねぎのバター煮シーニーヤト・ラハム さて.メインは<a href="http://www6.econ.hit-u.ac.jp/areastd/documentation/b2.pdf">中野堯子さんの中東料理レシピ</a>から、何度か作ったことのあるパレスチナ料理を作ることにします。レシピの詳細はリンクからご覧ください。このレシピの写真ではハンバーグというかパテの厚みがかなり薄いように見えますが、実際にこの分量でやるとかなりの厚みが出ると思うんですけどねえ。何度か試して分かったのは、パセリはたくさん入れるのが旨いけれど、入れ過ぎても余り味に変化はないこと、トマトは多すぎると思う位に大量に乗せた方が当然にさっぱりと頂けることです。まあ、もし気に入って何度か試されると分量は加減できると思います。ウイスキーとカファレル(イタリアの老舗チョコレートブランド)のジャンドゥーヤ この夜は胃腸に余裕があったので、冷蔵庫に眠っていたチョコレートを頂きます。ウイスキーはずっとロック派でしたが、呑むスピードや分量が変わらないので、多少水を加えて水割りにしています。洋酒が近頃はちょっと値上がりしているからです。って勘違いかなあ。【カファレル】ジャンドゥーヤ・クラシカ【ホワイトデー 上品 クラシカル 男性へのプレゼント チョコレート ジャンドゥーヤ イタリア トリノ 老舗チョコレートブランド】
2021/05/25
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この文章を書いているのは、ちょうど緊急事態宣言の延長が決まったその日なので、非常に落胆すると同時にこの退屈な5月をいかに乗り切るかを模索し始めてもいたのでありました。時折、自宅の料理だったりそのレシピなんかを晒してきましたが、実はあんまりお目に掛けたいと思ってはいないのであります。自身が自炊をするだけの素人で腕前などと威張れる技術もないし、かといって見掛け倒しに過ぎぬとはいえ高級食材に投資する財力もないのです。また、マンガや映画なんかに出てくるような料理を再現するだけの気力も、でかかったりグロテスクだったり滑稽だったりのハッタリで勝負するほどの自虐的ユーモアに殉じる勇気もないのです。せいぜいぼくにできるのは、他の才能ある方のレシピを劣化版として模倣し、オリジナルはこんなに魅力的だと誘導してみせるのが関の山だったりするのです。でもそんなぼくでも時にはオリジナルな料理を作ったりもするのです。オリジナルと書くと聞こえはいいけれど、何のことはないレシピを調べるのが面倒だから有り合わせの材料で適当に拵えただけのレシピとして留めるまでもない出鱈目料理だからやはり羞恥の気持ちは変わらぬのです。 いきなりメインを出してもつまらないので、この夜のメニューから。まずは、サラダ(ルッコラ、クルミ、マッシュルーム) とお決まりにサラダからスタート。もともとサラダは大好きなんですが、今は好きもあるけれどそれ以上に食事の皮切りにはこれがないとどうも食後感が良くないのです。いきなり酒をガブガブ呑むのなら話は別ですが、スロースタートするにはサラダは選択肢としてありだと思っています。新玉ねぎのバター煮 軽めのものがもう一品位あるのが近頃のこだわりです。サラダの後にいきなりデカイ肉にかぶりつくのもありですが、年齢的にも余り巨大な肉塊には太刀打ちできないのです。こちらは以前も紹介した樋口氏レシピにほんの少しアレンジ―単にケーパーを挟み込んだだけ―したものです。ベーコンやアンチョビでコクを出すといったレシピを見掛けたりして、自分でもアンチョビは試してみたことがありますが、せっかくの新玉ねぎの甘みを存分に味わうには余り余計な手を加えぬのが正解という結論に至りました。鶏肉とセロリのクミン炒め さて、今回のオリジナルレシピはこちら。近所のスーパーで半額で購入したカット済みの鶏胸肉があったので、冷蔵庫で半端に余っていたセロリと炒め合わせようと思ったのです。杜撰なレシピですが紹介を。【材料】鶏肉 300g位セロリ 2本位サラダ油 大さじ1(なかったのでオリーブ油)生姜 1片(みじん切り)(なかったのでチューブの生姜をたっぷり)クミンシード 大さじ1コリアンダーパウダー/カイエンペッパー/クミンパウダー/塩 適宜【作り方】1. フライパンにサラダ油を入れ、生姜、クミンシード、パウダースパイスの順に炒める。2. 1.の香りが立ったら、鶏肉を炒め、大体火が通ったらセロリを加え、最後に塩を振る。 といった安直料理でした。でもこれが案外美味しくて後日これに余り野菜を適宜追加したものを試しましたが、シンプルなこちらがより美味しく感じられました。近頃はニンニクよりも生姜がお気に入り。パウダースパイスはカイエンペッパーはともかく他はなくても良いかも。<a href="https://note.com/travelingfoodlab/n/n5672755e4eb0?magazine_key=m2471f8dc7f48">長芋のステーキ</a> でも実のところこの日の料理で一番手間を掛けているのが添えてあるこちらです。またも樋口氏のレシピを参照していますが、試しにクミンシードを絡めてみたらこれはこれでとても美味しかったです。もともとぼくは長芋に火を通したものが大好きだからまあ不思議はありません。
2021/05/23
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本当はもう少し真っ当な呑み歩きレポートを書くべきと思ったのだけれど、せっかくのGWをたとえ外出自粛であっても有意義に過ごすべく、ブログ執筆のノルマをなるべく済ませておきたいのであります。ところで、これを執筆しているのは4都府県で3度目の緊急事態宣言が発出されることが決まりそうなタイミングでありまして、また昨年のように呑みに行けない日々が到来すると思うと気分がズンと沈み込むのでありました。いやまあ、何度も書いていますが、休日を自宅で過ごし、ちょっと美味しい食事を用意してちょっと美味しいお酒を嗜むというのはとても気に入っているのです。だから平日のアフター5だけが気掛かりなのでありますが、愚痴ってみたところで事態が変わるはずもなく、ならば少しでも宅呑みをハッピーな時間にできるよう少しでも簡単で旨い物の情報を提供させて頂こうと思うのです。 とある夜の食事は以下でした。サラダ白いオニオングラタンスープ(先般紹介した樋口氏のレシピを参照してください)キノコを詰めた鶏むね肉のロースト頂き物の日本酒とみはしのみつ豆 このメニューを見るとメインの鶏肉ローストがこの夜で特筆すべき料理のようですが、実は違うのでありました。この夜のお愉しみは実は<a hred="https://note.com/travelingfoodlab/n/n4f54b3669349?magazine_key=m2471f8dc7f48">ピーマンの30分焼き</a>にあるのでした。こちらもお気に入りの樋口氏のメニューで、ピーマンをじっくりと返しつつフライパンで焼いて、塩を振っただけのものですがこれが旨いんですね。すっごい甘くなるという訳でもないのですが、へたの部分や種とかワタが食べられるのはもちろんですが、それより何よりかぶりつくととても風味のいい汁が溢れ出すのです。こちらの料理とも呼べぬような品は、時間こそ掛かりますがガスコンロの前を離れさえしなければ、読書したり好きなように過ごせるから外出自粛を求められる今のような時期にお試しになるのも楽しいのではないでしょうか。 一度試して以降、ハマってしまいました。すぐに再登場となりました。鰆のムニエル、アーモンドソース
2021/05/09
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子供の頃は、ブロッコリーが大好きでした。食べ方は決まって湯がいたものにマヨネーズを付けて食べるという芸のなさで、年々食べる頻度が減っていました。ブロッコリーという食材は料理のヴァラエティに乏しい印象があるのですね。茹でブロッコリー以外は、シチューだったりグラタンなどの洋食、八宝菜などの中華にも混じっていたりしますが、それはあくまでも食感や色味の変化、もしくは栄養価の高さから加えられていた添え物の扱いに思われやはり食べる機会はそう多くはなくなっていったのでした。それでもたまたま思い付いて、ペペロンチーノ風味にしてみてはいいのではないかと気付き、試してみたらこれがバッチリ嵌って頻繁に食べるようになったこともあるのです。だけど、これ案外すぐに飽きちゃうんですよね。しかもやはり同じようなレシピを気付くに至った方たちも多かったようで、そのうちにイタリアン酒場みたいなところでも食べさせられるようになり、やはりめっきり作らなくなったのであります。そうこうするうちにブロッコリーよりもカリフラワーが好きになってしまいました。全然種類が違うじゃないかと言われたらそれまでですが、子供の頃は見た目は似ているのに(色は全然違っていましたが)、食感がモコモコしているのがどうにも気に入らず同じマヨネーズを付けて食べても味が頼りないと思っていたのでした。でも今では大好物になりました。煮込みにも合うし、グラタンにするとブロッコリーは単調に感じられるのが、カリフラワーならいくらだて食べられてしまうのだから不思議です。でも、最近になって出逢ったレシピが材料も単純極まりないし、作り方もちっとも意外性がないのに出来上がったそれはいかにも酒の肴向きに仕上がったのでありました。それがこれです。ブロッコリーのグリル【材料】ブロッコリー 1個(一口サイズにカッと)オリーブ油 大さじ1.5粒入りマスタード 大さじ2塩/ケーパー 適宜【作り方】1. 耐熱皿にオリーブ油、マスタード、塩を入れ混ぜ広げる。生のままのブロッコリーを並べる。2. オーブンなどでブロッコリーに焦げ目が付く程度に焼く。途中ケーパーを散らす。 なんたる安直レシピであることか。でもこんなにお手軽なのに思いがけず奥深い味わいになるのです。マスタードの酸味とオリーブ油が交わって実にいい具合にソース、いやドレッシング化しているのです。にんにくを加えたり、パン粉を掛けてみたくなるけれど余計な工夫など無用かもしれません。こちらも騙されたと思ってぜひお試しを。 ちなみにこの夜のメインはこれ。以前紹介したポウンティです。この日は、ブロッコリーの茎を刻んで混ぜ込みました。 余談ですが、行きつけの立呑み屋の無料のお通しでたまにブロッコリーやカリフラワーの茹でたのにマヨネーズを添えて出してもらえるのですが、少しだけだととてもいいアテになるのですね。この食べ方も捨てたものではないことをしみじみ感じる今日この頃です。
2021/04/04
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時折思い出したようにレシピを紹介しているから、もしかするとぼくが料理好きという誤解を抱かれる方もいらっしゃるかもしれぬので、ここではそれは誤解であることを明言しておきたいのです。まあ、料理好き男子だったら何か都合が悪いということでもないのですが、何となく食い意地が張っていると思われることに羞恥があるのだろうと自己分析しています。だったらオリジナルでも何でもないレシピを公開することにいかなる意味があるのかについて、何某かの弁明の必要があるはずです。ではありますが、弁明などという立派な応対はできぬので言い訳めいたことを述べるとすると、近頃何かと忙しくて、ブログの更新も危うくなってきているのでした。下らぬ文章を割愛して、本旨のみ的確に述べておけばそう時間も掛からぬだろうという御意見はごもっともですがどうもそういう芸当は不得手であります。それでもまあ毎晩呑んでるからその時間を充てればこのブログ程度の文章を書く時間位は十分確保できるわけですが、呑むのをやめてまでブログを書くというのもこのブログの趣旨を考えると違うような気がするわけです。そんな訳で削るべき時間としては料理時間を短縮するという回答を得た訳でありまして、ひいては、時短レシピで茶を濁すという結論に行き着いたのでした。 さて、レタスというのは、クリスプヘッド型とバターヘッド型に分類されるようで、ぼくだけでなく日本人の多くがレタスといってまず思い浮かべるのがキャベツ状の水分含有量が豊富な球状のあれであります。これがクリスプヘッド型ですね。ぼくがガキの時分にはサラダといえばこのクリスプヘッド型をちぎったものに、キュウリの斜め薄切りとトマトを6つ割程度に切ったものを添えて、マヨネーズを掛け回したものが定番でしたが、めっきり頂くことが少なくなりました。今はバターヘッド型と呼ばれるサラダ菜だったりサニーレタスなんかを千切ってヴィネグレットソース(いわゆるフレンチドレッシング)で和えるのが主流な食べ方となりました。 しかし、とあるレシピとの出逢いがクリスプヘッド型に部分的に回帰するきっかけとなりました。それはプチ ポワ フランセと呼ばれるフランス家庭料理のレシピで簡単にいえばレタスとグリーンピースの軽い煮込みみたいなものでしょうか。レタスにしたってグリーンピースにしたってそれ事態はさして味もないし、旨いとは思えぬけれど、こうして煮込みにすると何とも地味深くほっこりとした味わいに思えるのでした。まあ、ガキ当時からレタスチャーハンのレシピが普及していたので、このレタスに火を通すことにさほど驚きはありませんでしたが、以前として町の大衆食堂で生野菜サラダなんかを頼むと先述の3種にハムやホワイトアスパラガス(当然缶詰などの加工品)が添えられる程度で、でもたまにこれを頼むと妙に美味しく思えるんですよね。って、話題が拡散しつつあるので、そろそろレシピの紹介です。このレシピ、ネットでも良く見掛けますが、自分流にアレンジしていますので、お気に召すよう塩を変えたりレモンを振ったりと工夫しても楽しいかも。でも極力シンプルなのがこの料理のキモかと。なんせ時短がキーワードですから。レタスのグリル【材料】レタス 1株オリーブ油 大さじ1おろしにんにく 小さじ1/2塩 適宜ケーパー 適宜パルメジャーノレッジャーノ 適宜(おろす)【作り方】1. レタスを4つ切りにする。2. フライパンにオリーブ油を敷き、にんにく、塩を混ぜて火を付ける。3. レタスをフライパンに置き、全面に焼き色が付くように焼く。4. 適当なタイミングでケーパーも加え、皿に盛る。パルミジャーノをおろし掛ける。 やはりといった材料と作り方でありますが、これが実際に食べてみるとなかなかいいアテになるのです。ヘルシーなのもいいですね。近頃、葉物野菜がかなり安くなってきており、写真のレタスは50円で入手したものですから家計の負担にならぬのもいいです。一度騙されたと思ってお試しを。 ちなみにこの日のメインは、シーニーヤト・ラハムというパレスチナ料理でありました。
2021/04/03
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近頃、レシピサイトというのが世の中に溢れ返っていて、ちょっと安いからといって買い過ぎてしまった食材などがあったりすると、参考にならないものかと片っ端から方々のサイトを覗きまくったりしてみるのですが、いやあ、レシピは星の数あれどどれもこれもほとんど試そうという気にならぬのであります。そうした経験から辿り着いた結論は、本当のプロの料理人によるレシピが一番だということなのです。手抜き料理を標榜するようなレシピには碌なものがないことは経験的に知り尽くしているのです。しかし、無念なことにこうしたプロの料理というのは迂闊には手を出し難いのです。技術面もそうだし、経済面もそうです。加えて食材が揃わぬ場合も少なくありません。例えばフレンチのみならずエスニック系のレシピでエシャロットというのがやたらと重用される訳ですが、そんなの高級スーパーとかじゃなければなかなか手に入らぬのであります。少なくとも近所のスーパーで見掛けたことはなかったりします。一方で、南インド料理で多く使用されるタマリンドなどもかつては日本国内では入手が困難で、昔のレシピを見ると梅干しで代用できるなどという記載があったりしたものですが、これなんかは日持ちもするからネットで容易に入手できるようになったりした。保存性の高い食材は現在はなんとでもなりつつありますが、生鮮食品は未だに入手困難な場合も多く悔しい思いをすることも少なくありません。これと似たようなものとして旬の食材が欲しいときに手元にないということです。旬から逸れたタイミングでうかうかと旬の食材のレシピを眺めてはならぬのです。 さて、本当のプロの料理人ではありませんが、小説家で料理家の<a href="https://note.com/travelingfoodlab">樋口直哉氏</a>のサイトが気に入って時折眺めることがあります。基本的には有料のサイトなのでちょっと凝った料理だとその材料や作り方が見られず悔しい思いをすることもありますが、簡単な料理だとレシピが見れたりするのです。ぼくなどは手間の掛かる料理―煮込み系など火加減にさえ注意していれば構わない単に時間の掛かる料理は苦ではありません―が大嫌いだから簡単なのに越したことはないのでありました。といったわけで昨日、久し振りにこちらのサイトを眺めていたら新玉ねぎのレシピが出てきて、しかも都合よく手元に旬なんだかどうだか知らないけれど、新玉ねぎがあったのでした。早速作ってみることにしました。新玉ねぎのバター煮【簡易版なので丁寧な解説は当該サイトでご確認ください。】新玉ねぎ 2個バター 30g塩/胡椒 適宜1. 新玉ねぎに十字に切り込みを入れる。バターを十字の隙間に押し込む。2. 1.をラップで包み、電子レンジ(600w)で3分間掛ける。10分間蒸らす。3. 塩、胡椒を振る。 えっ、と思うような超簡単レシピであります。しかしこれが食べてみると恐ろしく美味しいのでした。いや、とにかくびっくりするほど甘くて、甘いのが苦手な人だと辟易するほどの甘みに感じられるだろうから、好みの分かれるところかもしれません。しかしぼくは好きだったなあ。キリリと冷えたシャブリと合わせるのがおススメです。ってシャブリなど呑んだこともないんですけどね。ああ、トロットロに煮崩れた玉ねぎの周りにあるのは、椎茸に色々と混ぜ物をしたクリームチーズを詰めて焼いただけのシロモノですが、甘々の玉ねぎの汁に浸して食べるとこれが意外や単品で食べるよりずっと奥深い味わいとなったのでした。 ちなみにこの人のサイトのシンプルなレシピでは、じゃがいものサラダが美味しかったなあ、レシピとその材料を見ただけでは思いもかけぬ美味しさです。ニンジンのロースト、長芋のステーキ、ビシソワーズなどはシンプルだけど試してみたいし、根セロリのローストはこれまた材料が手に入りにくいかつ売っていても結構高額だったりするわけですが、見切り品などあれば試してみたいです。フェラン・アドリア風スペインオムレツなるレシピは安直に思えるアイデアですが、一度は試さねばなるまい。高知県でよく食べられているらしい野菜寿司も気になる一品です。これはひとつひとつのネタの下拵えは単純ですが、品数を揃えるとなると結構な手間になりそうでこれは余程のことがない限りは作らないだろうなあ。季節―いつが旬なのか良くは知らぬけれど、ぼくにとっては安価な時が旬なのです―になったら試したいのがズッキーニの60分焼きという品。ズッキーニをひたすら60分掛けてフライパンで焼くというものですが、キャラメリゼされたその見た目は食欲がそそられます。
2021/04/01
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小学生の頃に熱中した書籍に妹尾河童の著作があります。ご存じ『河童が覗いた』シリーズで、ヨーロッパ、インド、ニッポン、トイレまんだらなどに大いに刺激を受けるとともに、正俯瞰で描かれた緻密なイラストを模倣しようと懸命になったものです。熱中して鉛筆を走らせるのでしたが、その精緻でありながらどことなくユーモラスな描線には及ぶべくもなく己が非才に絶望感を抱かされるのでありました。さて、先の4冊を挙げたのはここまで読んだ時点で氏の著作に飽きてしまった訳なのですね。この後、『少年H』が話題に上るようになってもピクリとも触手が動くこともなく、縁遠い存在となったのでありますが、たまたま雑誌を眺めていたら『河童のスケッチブック』で紹介されたというとある鍋料理が掲載されていたのでした。見た目は白菜と春雨、肉のシンプルな鍋でしかないのですが、実際に試したライターさんんお乾燥によると食べてみると白菜の甘みが際立ち実に旨いらしいのです。それは気になる。それで早速試してみたかというとそうはならず、実はこの料理やレシピを知ったのは随分と以前のことであるのだけれど、なかなか実際に試すまでには至らなかったのです。理由は単純、我が家には干し椎茸という食材が常備されることはなく、いざ試そうかと思っても干し椎茸がないものだから、ではまたにしておこうとなりズルズルと引っ張てしまったのであります。それじゃいかんと一念発起、安物ではありますが無事干し椎茸を入手し、昨年の秋口から白菜の時期の到来を待ち構えたのでありました。ところが、周知のとおり白菜のみならず多くの野菜が不作により食べれぬ日々が続いたのであります。ちょっと無理すれば買えないこともないけれど、それは違うんじゃないかとひたすら待ちわびる日々を過ごしていたら、2月に入った頃から突如として白菜が値崩れし出して、例年にない安価で販売されるようになったのでした。いよいよピェンロー(扁炉)が食べられるのだ。ちなみに扁炉というのは鍋料理一般のことを指すらしく正確な料理名は分からぬけれど、まあそこに拘るほどの喧し屋ではありません。ピェンロー(扁炉)【材料】白菜 1/2個(根元は千切り、葉はざく切り)豚バラ 300g鳥もも肉 1枚春雨 1袋(茹でておく)ごま油 100cc干ししいたけ 5個(戻しておく)塩/一味(七味) 適宜1. 干し椎茸を戻し汁ごと鍋に入れ、じっくりと煮る。3. 鶏肉を加え、胡麻油半量を入れ、さらにじっくりと煮る。4. 豚バラ肉を加え、白菜の葉を加え、三度じっくりと煮る。5. 残りの胡麻油を入れ、とどめでさらに煮る。6. 春雨を加える。7. 器に盛り、塩と一味(七味)で各々で調味する。 ということで、食糧庫を漁って秘蔵―単に失念して頂け―の塩と七味をいくつか用意して万事準備を整えて食事へと取り掛かったのでありますが、ムムム、これは……、想像したまんまの味じゃあないか。しかもいくらだって食べられるの評判であったのだが、食べ進んでいくうちにしっかり飽きてくるじゃあないか。河童氏は、ピェンローには何も足さない、何も引かないと語ったというが、ぼくは邪道へと足を踏み入れてしまったのだけれどその詳細には触れぬことにします。無論、これが大好きな人がいても不思議ではないけれど、ぼくはもういいかな。さて、残った大量の干し椎茸、どうしたものやら。
2021/03/30
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ぼくは子供の頃から大抵の野菜を美味しく食べることができました。人参やピーマン、セロリなんかは好きではなかったけれど、無理矢理ということもなく食べることができました。そのうちこうした風味の強い野菜もそれぞれに好みのレシピを見つけたのでいつの間にか好きな野菜へとシフトしていきました。野菜が食べられずに苦労する方も多いようですが、幸いにもぼくにはそのような試練は課されることがありませんでした。でもつい数年前まで食べられなくはないけれど、けして自宅の食卓に上ることのない野菜がひとつだけあったのです。 それがカリフラワーなんですね。この野菜、数年前もしかしたらもっと前かもしれませんが、世間で以前よりよく見掛けるようになり、ロマネスコなど種類も増えたように思われます。産直のお店などで安価に入手もできるようになったので、生食したりペペロンチーノ風(オリーブ油に鷹の爪とニンニク、そこに気分次第でベーコンやアンチョビ、オリーブ、ケーパーなどを追加)にして食べてみたりもしたけれど、モコモコとした食感が変わることなくどうも好きになり切れずにいたのでした。その形状とともに食感もなくすことでカリフラワーの美味しさを知ることができたのはポタージュです。これは実に絶品で単に茹でたものにはここまでの風味は感じられないのに不思議なことです。また、アルコビなどのインド料理も美味しいのですが、これはスパイスの風味が勝ってどうも野菜本来の旨さを味わえていないような気がしていました。 ところが、やはり以前ご紹介したカリフラワーのグラタンの旨さはこれまでのカリフラワー観を覆すに十分でした。これを知って以来、お手頃なカリフラワーを売り場に見つけると急いで買って帰りいそいそとベシャメルソースを用意するようにまでなったのでした。カリフラワーのグラタン【材料】カリフラワー(房のみ):1個シュレッドチーズ:適宜パルメジャーノレッジャーノ:適宜牛乳:500mlバター:大さじ3小麦粉:大さじ3塩、胡椒、ナツメグ:適宜【作り方】1. カリフラワーを小房に分ける。2. 蓋のある大きめの鍋(ぼくはフライパンを使います)に1.を入れ、少量の水を足し蓋をして柔らかくなるまで火を通す。3. 鍋にバターを熱し、小麦粉を入れゆっくりと火を通す。ポロポロになったのが、少し滑らかになる程度までじっくりと炒める。牛乳を一挙に投入する(温める必要なし!)。あとは、適当なトロミがつくまで泡だて器で混ぜる。4. 塩、胡椒、ナツメグ、2種のチーズを加える。5. 耐熱皿にバターを塗り、2.を入れたところに4.を流し入れる。その上に2種のチーズを追い掛けする。6. 210℃のオーブンで30分程度焼く。 今では寿司やステーキなどとも並ぶお気に入りの料理のひとつとなり、定期的、発作的に食べるようになるなんて思ってもいませんでした。やはりレシピで眺めているだけでは分からない味わいというのがあるものですね。 ということで、余り野菜を使って、これまで避けてきた一品にもトライすることにしました。エチュベというのは蒸し野菜のことらしく、味付けにこうと決まった方法がありそうではないみたいなので、様々なレシピから最も味のイメージがし難いひとつを試すことにしたのです。そのレシピでは白ワインとコリアンダーシード、タイム、塩で味付けしているのですが、それぞれの風味は分かるけれど、混ぜ合わさった時にどういった味の変化があるか予想しにくかったのでこれまで敬遠したのです。いろいろ野菜のエチュベ【材料】カリフラワーの葉や芯:1個分(グラタンの残り)新じゃがいも:2個にんじん:1本かぶ:2個ズッキーニ:4個トマト:1個オリーブ油、バター(A)白ワイン、塩、胡椒、コリアンダーシード、タイム:適宜レモン汁:適宜【作り方】1. 野菜は一口大の食べやすい大きさに切る。2. 密閉性の高い鍋にオリーブ油とバターを熱し、野菜を軽く炒めて塩を振る。蓋をしてしばらく蒸し焼きにする。3. 2.に(A)を加えたら耐熱皿に移し、オーブンにて120℃位で15分程度焼く。4. 取り分けて食べる際にレモン汁を適宜絞りかける。 とヘルシーに食べるつもりでしたが、どうも味がぼやけていて物足りなくなってきたのです。そんな訳でエチュベという調理法はヘルシーそうで悪くないけれど、無理矢理調理段階で味付けする必要はなさそうです。結局、以前余らせていたバーニャカウダのソースやジュノベーゼソース(これは市販)を添えて食べました。バーニャカウダソース【材料】アンチョビ:10尾(ペーストでも可)にんにく:3片(すりおろしにんにくで可)牛乳:200mlオリーブ油:炒め用 大さじ1/追加用 大さじ4塩、胡椒:適宜【作り方】1. 鍋にオリーブ油を熱し、アンチョビ、にんにくを炒める。牛乳を加え半量程度になるまで煮る。2. 塩、胡椒で味を整えてからオリーブ油を追加する。
2021/03/25
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ぼくは野菜が好きです。肉も魚も大好きだけれど、野菜はもっと好きかもしれません。肉や魚のない食事はありだけれど、野菜のない食事はあり得ない。単に色んな野菜をグリルして、塩、胡椒にオリーブ油を垂らしただけでもいいし、そこにアンチョビを添えてみたり、パルメジャーノレッジャーノを卸してもいい。ジェノベーゼもいいし、トリュフソルトなんかを奮発してもいいですね。グリルした後にパン粉(気が向いたらにんにくをまぜて)をまぶしてオーブンで追い焼きするのもいいですね。オリーブやケーパーを添えるのもいいですねえ。とまあとにかくこの冬は野菜の価格にムラがあるので、安価な野菜を適当に揃えて思いのままに焼いてみるとそれだけで野菜がご馳走になるのでした。味が凝縮するからなんでしょうかね。とまあ休みの日のディナーはできるだけ手を掛けず、でも酒によく合う肴を用意したいものなのです。胃もたれしないのも野菜料理を好む理由です。 でもまあグリル野菜ばかりではいくらヴァリエーションを加えてもさすがに毎週だと飽きてしまうからたまにはちょっとだけ手を加えてさらにご馳走っぽくしたいことがあります。ちょうど1年前位にも同じことを思ったようです。<A href="https://www.google.com/url?client=internal-element-cse&cx=002636997843861491696:v3cnak5qsac&q=https://plaza.rakuten.co.jp/nilic/diary/202008050000/&sa=U&ved=2ahUKEwj528zZ_ZDvAhVM7WEKHb5gDG0QFjAAegQIAhAC&usg=AOvVaw12wtNpj_65nUvU39WGw5vv">カバック・ムジュベル(ズッキーニのムジュベル)</a>という料理を作っていますね。これも美味しかったですが、今回はもっとシンプルにズッキーニを味わいたいと思いました。ということで作ったのが、ズッキーニのガレットです。ズッキーニのガレット【材料】ズッキーニ:2本(薄切り)玉ねぎ:1個(薄切り)シュレッドチーズ:適宜卵:2個小麦粉:大さじ4塩、胡椒、オリーブ油:適宜【作り方】1. 玉ねぎを透き通るまで炒める。2. ボールに1.とオリーブ油以外のすべての材料を入れて混ぜる。3. フライパンにオリーブ油を熱し、じっくりと火を通す。です。料理と呼べるほどのものではありませんが、これがこんなに簡単なのに実にしみじみと美味しいのですね。パセリやハーブを加えと先のムジュベルになりますが、それがなくても充分に美味しいのです。色々具材を追加してみるとか工夫の仕方がいくらだてありそうです。サイコロ切りしたトマトなどをソースとして食べるのも良さそうですね。でもこの素朴さを味わうともう下手な工夫など不要に思えるのでした。 さて、肉料理は胃にもたれるなんて語っておきながらお次の料理は鶏肉です。でも今回は胸肉を使ったのであっさりと仕上がりました。椎茸を詰めた鶏むね肉のロースト【材料】鶏むね肉:1枚×人数分椎茸:3個×人数分(薄切り)塩、胡椒、にんにく、白ワイン、ブイヨン(固形スープを砕いて水で溶くだけ)、バター、オリーブ油:適宜【作り方】1. 鶏むね肉を袋状に切れ込みを入れる。切れ込みに椎茸をびっしりと詰める。皮付きであれば皮と肉の間にも椎茸を詰める。2. フライパンにオリーブ油を熱し、にんにくを軽く炒めてから1.をじっくりと両面焼く。3. 2.に白ワインを加え、アルコールを飛ばしたらブイヨンとバターを加え、塩、胡椒する。4. 3.を耐熱皿に移し、180℃のオーブンで15分程焼く。 これがまた、椎茸の風味が存分と楽しめるお気に入りの料理なのです。お気に入りという割には年に1度食べるか食べぬかなのは、けして調理が大変だからではありません。むしろこんなに簡単ならもっと頻繁に作ってもいいのだけれど、なぜかこの程度のペースで食べたくなるのです。だからソースに賽の目のトマトを加えたり、青唐辛子の入ったサルサ風ソースを掛けてみたり、単純にブイヨンに生クリームを加えてみたりといった工夫をしてみたいと思いながらもまだそれに踏み込む機会に恵まれないのです。添える野菜の種類を増やそうかと思ったりもしましたが、ここはシンプルにグリルした新じゃがのみ添えることにしました。この料理にはなるべくシンプルな添え物が似合いそうです。マイタケやエリンギのソテーなんかは間違いなさそうですし、大根とかカブをさっとブイヨンで炊いたのを添えるのも良さそうです。 せっかくなので、デゼールも。たまたま残っていたユーハイムのバウムクーヘン入りチョコラテリーヌと俗物的な印象の濃くなりつつあるモンサンクレールのピスタチオペーストのテリーヌをいただきます。スパークリングワインから白ワインを経由してブランデー、いやXOだけど一応コニャックなど合わせることにしました。デゼール後にフロマージュ(チーズね)にてさらに宴を続けたかったけれど、さすがに満足してしまい、この日のディナーを締めくくったのでした。せっかくナポレオンやらシロネとうお気に入りのチーズですが、さすがに満腹でりたかったたですね。
2021/03/23
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この文章を書いているお盆明けの時点では、相変わらずの野菜の価格高騰に悩まされているのですが、これが公開となる8月下旬においてやはり現状維持を余儀なくされているのでありましょうか。この夏は、自宅で食事、いや家呑みする機会がホントに多くて、なんとか酒肴のヴァリエーションを増やしたいと書店でレシピ本を立ち読みしたり、クックパッドをはじめとした各種レシピサイトを検索して回ったりしたものですが、どうもこれといったレシピには出会えぬものであります。というのはカレーなんかが典型だと思うのですが、用いるスパイスが決まりきったものだとなんとなくその出来栄えが分かったつもりになってしまうのですね。出来上がりの味を拙い想像で補完してしまいそれで満足してしまうのです。でもそれは大概はその通りなのですが、時として実食してみると思っていたのとは全く違った印象を受ける場合もあるのです。と書くとこの夏の入手しやすい食材で調理が簡単でありながらも未知の風味を味わえる料理を紹介するのだろうと誤解を与えそうです。実際には、今回もまたこの夏の重宝野菜でありまする長芋を用いた料理を作ってみたので紹介したいと思うのです。もともとのレシピはネットのとあるサイトにあったものを参考にしたのですが、見た目や風味よりも簡易化とヘルシーさを優先した結果、オリジナルからはかけ離れたものとなったので、自身のアイデア料理とさせていただきました。我が家の定番レシピであるフランに長芋を導入するという安直アイデアでありますが、これが想像を上回る美味しさだったのです。ボリュームもあってジャガイモよりもヘルシーかつ食感の複雑さ―長芋のスライスの厚みによって、ホクホクだったりシャキシャキを楽しめたりする―が愉快でついつい冷やした白ワインなどが進むのです。肉のハナマサで購入した近頃流行りと聞くポルトガルの微発泡ワインも実に見事なマリアージュでありました。是非お試しを。長芋のフラン【材料】長芋350g:薄切りほうれん草1/2束ベーコン50gピザ用チーズ適宜バター適宜[アパレイユ]卵3個小麦粉75g粉チーズ20g生クリーム30cc牛乳50cc塩/黒胡椒適宜【作り方】1 アパレイユの材料を混ぜ合わせ、長芋を加える。2 耐熱皿にバターを塗り、1を入れる。真ん中にほうれん草を挟み込む。3 刻んだベーコンを上にのせて、200℃のオーブンで30分、ピザ用チーズを振って10分焼く。
2020/08/25
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家呑みするならお手軽・お手頃が一番 長芋篇 その2 相変わらず家呑みが主流で、酒の肴もマンネリになりがちです。総菜なんかも手軽で悪くないのですが、そればかりだと予算もオーバーしてしまうし-場合によっては、居酒屋で呑むよりお金が掛かってしまったりする-、何よりカロリーなどが気になってしまい健康面で少なからず不安を感じたりもするのであります。そんなわけで節約を兼ねてできるだけ手作りしているのですが、いかんせnレパートリーもそう多くないものだから、ネットでレシピを探ってみたりするのだけれどどうもこれぞというのに遭遇しないのです。レシピの方向性としては、諸外国の未知なる料理を求める傾向があるのですが、入手が困難な食材を多用していたり、買えたとしても日本ではやけに高額だったりすると迂闊に手出しは出来ぬのです。よく食材の置き換えの提案が記載されていたりするけれど、それはやっぱりつまらないのです。以前はインド料理でよく用いられるタマリンドなんてのは梅干しで代替できるなんて書かれていたものですが、今読むとそれはちょっと無理があるんじゃないのなんて思ったりするのです。それと食材を見ていてこれはもう一食で一日分のカロリー摂取に至るようなものも少なくないのです。いくら旨そうでもそういうレシピは避けておきたいものです。サワークリームを用いた料理など、とっても食べてみたく調理も簡単で試してみたくなるのですが、値段の高さもさることながらカロリーのすごさがそれに勝る脅威となるのです。 よそ見をしながら書いたので脱線しましたが、値段も優秀でカロリーも低い食材として長芋を愛用しています。せっかくなのでとイモ類のカロリーを調べてみたら、里芋がヘルシーなのは知っていましたが、こうして比較するとじゃがいももそんなに差がないのですね。さつまいも:カロリー134kcalじゃがいも:カロリー76kcal長芋:カロリー65kcal里芋:カロリー58kcal でもこの夏はじゃがいもがこれまで見たことのない値を付けているから-数年前の台風被害の影響によるひどい不作時よりも高額な印象があります-、最近はなおのこと長芋を重用しているのです。先日偶然仕上がったグリルした長芋のホクホク感にインスパイアされて、今度はより長芋を主役に位置に据えたアレンジを試みることにしたのでした。きっと旨く仕上がると信じて、眠れぬ夜にイメージを膨らませた一品を早速試みることにしたのであります。【材料】長芋30cm:ホクホク用乱切り、シャキシャキ用太目の短冊切りアンチョビ・オリーブ・ケーパー・赤唐辛子・にんにく・オリーブ油・塩適宜【作り方】1. ホクホク用長芋をレンジでしっかり熱を通す(600Wで8分程度、適宜様子を見てください)。2. フライパンにオリーブ油を熱し、長芋以外の材料を炒めて香りがし出したら、長芋を加えて軽く炒め合わせる。 さて、その感想はというと、間違いのない美味しさでありました。気を付けていただきたいのが作った分だけ食べてしまうこと必至なので、適度な量に抑えることをお勧めします。
2020/08/22
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もう何度か書いたことで皆さんの耳にタコを作りかねぬかもしれないけど、それにしても野菜類の高値で取引されている状況にはほとほと困らされています。幸いにも葉物野菜ではルッコラやパクチー―香りの強い野菜はやはり頑丈にできているのでしょうか?―に随分とお世話になったものだし、前回取り上げたズッキーニに関してはそれこそ食卓に頻出することとなったものです。さてとある日の夜は冷蔵庫の中は空っぽになりつつあったので、だからすぐに冷蔵庫に保存してあるズッキーニを用いることを決めましたが、ついでに冷凍してあった鰆を使って何か料理しようということになったのです。鰆は大好物なので特売になっていたら即購入、塩、コショーして小麦粉を振ってラップにくるんで保存してあるのです。でも鰆とズッキーニでどう調理しようかとハタと悩んだかというとそんなこともなくて、すぐにレシピが脳裏に去来したのでありました。 以前、ご紹介したことがあったかと思うのだけれど、大森由紀子著の『フランス ふだんのおそうざい かんたんレシピとワインとチーズ』にまさにお誂え向きの料理が紹介されていたのです。基本的には白身魚―元のレシピでは鯛を用いています―とズッキーニ、それにオリーブがあれば作ることができるのです。調理手順もとても簡単でそう手間取る作業もなさそうに思えます。って、まさにそれが理由でこれまで着手に至っていなかったおです。つまり、余りにも簡単な調理方法であったし、材料も極めて限られているから、よもやこれが実食した後に大いに関心飼養とは思っていなかったのでした。【中古】 フランス ふだんのおそうざい かんたんレシピとワインとチーズ /大森由紀子(著者) 【中古】afb白身魚のズッキーニとオリーブ焼き【材料】白身魚2切ズッキーニ2本:薄切りオリーブ24粒:1/3程度は刻んでおく。オリーブ油/塩・コショー/ニンニク/パン粉適宜【作り方】1. フライパンにオリーブ油を敷き、塩、コショーした白身魚を焼き付け、皿に取り出しておく。2. フライパンにオリーブ油を敷き、ニンニクをを軽く痛めてから、ズッキーニも投下する。3. オリーブ油塗った耐熱皿に1. を広げ、その上に3.を順に広げていく。4. 180度のオーブンで20分ほど焼いた後にパン粉を振掛けてさらに焼き色が着くまで焼いていく。 あれ、どこにも長芋の記載がないではないかという方もいるかと思うが、慌てることなかれ。長芋は添え物のつもりで、事前に皮むきした長芋は3cm厚み程度に輪切りにして、700wで4分程度、レンジでチンする。こうすることで長芋がねっとりふっくらとなるのです。レンジの加熱時間が短いとサクサクとしてこれはこれでも旨いけれど、前者を試してみることにしたのです。つまりは手順の1. を済ませた後に急いでレンジを回すすだけの調理となります。この上に魚を安置し、炒めたズッキーニ、オリーブをまぶすのです。で、焼き上がったのを食べてみたら、なんとなんとこれがすんごく美味しいのですね。特に長芋が抜群に旨かったのだ。これまでも長芋はグリルしたりして食べていたけれど、一度レンジに掛けて蒸した状態にすることで、里芋に近いねっとりとした食感になって、しかし里芋程には粘ったりせずに歯切れがいいのであります。味わいも格段に濃厚になるようです。これはいい。ということで、数日後、次はこのレンチン長芋をアレンジ調理を試みたのでありますが、これがまた大成功でぼくの定番レシピとなることは間違いないのでした。色んなアレンジが可能だと思います。加熱した冷ました長芋を生ハムで包んでハチミツとか煮詰めたバルサミコ酢を掛けても旨そうだなあ。一度お試しを。 見た目は余り変わらぬけれど、鶏肉でも試してみました。これも美味しい。長芋と椎茸のグリル【材料】長芋1本:3cm位の輪切り椎茸:輪切りした長芋と同じ枚数オリーブ油/パン粉適宜トリュフペースト適宜:バジルペーストやタップナードなんかも良さそう。【作り方】1. 耐熱皿にオリーブ油をひき、長芋を並べてレンジで700Wで4分位チンする。2. 長芋にトリュフペーストを薄く塗る。3. 椎茸を乗せて、グリルで椎茸に火が通るまで焼く。パン粉を振って少しだけ焼き足す。 なぜか写真が縦になってしまいました。ホクホクの長芋が余りに旨かったので、こちらを主役にした料理としてみました。長芋だけでもいいけれどせっかくだから椎茸を乗っけて、さらに古くなったトリュフペーストをまぶしてみました。これはもう間違いのない旨さ。メインにもなりそうです。でもこうして食べ過ぎるとせっかくのヘルシーさもその価値を減じてしまうかもしれないので注意が必要かも。
2020/08/15
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めっきり家呑みの機会が多くなり、必然手持ちのレシピも決まりきったものばかりになりがちになってきました。自宅で呑む場合、ぼくはワインを呑むことが多くなりました。本当であれば安上がりに済ませるために甲類の安い焼酎で十分なのですが、のっぴきならぬ理由からワインやスパークリングワインを呑むことが多くなっています。まあ、酒であれば特段えり好みはせぬからさほど問題はないのですが、焼酎は割りもの次第で何だって酒の肴にできるけれど、ワインだとある程度、肴の種類が限られてくるのです。って、あれ、ぼくの場合、ワインでも大概のもの、例えば刺身とかおでんなどの料理だっていけちゃうなあ。さすがに白飯にワインは合わぬと思うけれど、大体のものだったら酒と肴の相性は気にならないということになるのですね。でもまあやっぱりワインを呑むと気構えているとどうしても洋食風の料理が多くなるから、なるべくヘルシーな野菜をメインに据えた料理にしたいと思う位の分別はできてきたのであります。しかしこの春以降、多くの野菜が高値でなるべく多様な食材で飽きないように工夫したいところだけれど、食費も抑えたい所なのでどうしても決まりきった野菜を用いることになります。今年に関しては、にんじんや椎茸がお手頃だったから何かと食卓に上る機会が多かったけれど、とりわけ登板機会に恵まれたのがズッキーニでありました。ズッキーニは、もともとラタトゥイユなんかで好んで食べてきたけれど、基本的には煮込み料理の食材として用いることが多かったのです。生食もできて実際に試したこともあったし、焼き野菜として食べることも多いけれど基本的には安直にグリルして塩、胡椒にオリーブ油だったり、スライスアーモンドをアンチョビなんかで味付けしたトッピングを振りかけたりする程度であったのです。で、仕方がないからあれこれ調べていくつかのレシピを入手したのであります。これが材料や作り方を見てもさほど美味しくなりそうもないのだけれど、実食したらこれまで味わったものとまるで違った美味しさを楽しめたのであります。ということでお勧めレシピ2種を紹介することにしたので、気になる方はぜひお勧めください。ワインも進むこと請け合いです。 一つ目がカバック・ムジュベル(ズッキーニのムジュベル)といってムジュベルというのはチーズ入りのおやきみたいなもの。おやきといっても粉はつなぎ程度に用いていて小麦粉にありがちな豊満感が少ないので酒の肴には抜群に旨かったです。煮物にすると水っぽい印象のズッキーニですが、この料理ではその水分がふっくらもちもちに寄与するようです。ズッキーニの刻み方はいろいろとあるみたいですが、みじん切りやすりおろしよりもチーズおろしでごりごりするのが個人的には好みでした。ヘタを残したままごりごりして、最後にヘタを残すと指先を傷つけなくてすんでよろしいかと、って当たり前かな。カバック・ムジュベル(ズッキーニのムジュベル)【材料】ズッキーニ2本卵2個小麦粉大さじ4塩・黒胡椒・オリーブ油・水適宜シュレッドチーズ60gディル・イタリアンパセリ:みじん切り。ドライでも可青ねぎ5本:長めの小口切り【作り方】1. ズッキーニをチーズグレーター(削り器)で削る。2. ボウルにオリーブ油以外のすべての材料を入れて混ぜる。3. フライパンにオリーブ油を熱し、2.の生地をスプーンで掬い入れて焼く。小さめの方が扱い易い。<a href="https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1170013207/">こちら</a>のレシピをより手っ取り早くアレンジしました。 ズッキーニのクーゲルはベシャメルソースなしのグラタン、というよりは蒸し焼きした野菜という感じで、食べる前はこんなので旨いのか甚だ疑問でありましたが、これが思った以上に野菜臭くて、それが箸も止まらぬような癖があって堪らんのですね。この癖が好き嫌いの分かれ道ですが、淡白なズッキーニがニンジンの青臭さと合わさって、バランスがいいのでしょうか。じゃがいもヴァージョンもあったりするようですが、ヘルシーさも考慮しここはズッキーニを用いることをお勧めします。ズッキーニのクーゲル【材料】ズッキーニ2本にんじん1本玉ねぎ1個:薄切り卵2個パン粉大さじ3顆粒ブイヨン小さじ1/2塩・黒胡椒適宜バター適宜パセリ適宜:みじん切り。ドライでも可シュレッドチーズ適宜【作り方】1. ズッキーニ・にんじんをチーズグレーター(削り器)で削る。2. ボウルにバター・パセリ・チーズ以外のすべての材料を入れて混ぜる。3. 耐熱皿にバターを塗り、2.を加える。4. 200度のオーブンで45分程度焼く。途中、チーズを乗せる。<a href="http://www.soraironote.com/archives/15556</a>のレシピをより手っ取り早くアレンジしました。
2020/08/05
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面倒な料理をするのは面倒なものであります。時代遅れの職場でも遅ればせながら在宅勤務なんてしゃらくせえスタイルが組み込まれたのであるのです。ぼくは元来ぐうたらな性格なものだから家でだらだらと仕事して給料がもらえるならそれに越したことはないなんて思っていたのだけれど、パプティノコンじゃないけれど、監視社会の罠に落ち込んでいるのではないかという懸念が払しょくできず案外生真面目に仕事をしてしまうのでありました。ところで、職場と自宅の大きな違いは何かというと、ぼくにとっては食に関わることがもっとも大きな差異なのです。目先に食い物があると食ってしまうのだ。職場はただただサラリーを稼ぐための場でありそんな憂鬱な時間にあえて貴重な休憩時間を使って飯を食って太るなどというのは愚にも近い行為と思っていたのであります。まあ、近いしい関係の人に誘われたりしたらほいほい外食するけれど、今や酒のない食事はもったいないと思えるような年頃になってしまったのであります。ところがですよ、自宅で在宅ワークなんてことをやっていると、まあ、食材はそれなりに揃っているものだから、呑みは自制するにしても食いたいものを作るなんてことをやってしまうのでありました。というか、昼に限らず、まず平日は食べることのない朝食すら用意するということになるのだから、この日々が続くとしたら、新型コロナ以前に成人病で死に至るは必至なのでした。 ということで、在宅ワークの夜は手軽かつヘルシーな料理が基本になるのです。もしかすると勘違いされている方がいるかもしれないから言い訳しておきますけど、ぼくは本来は野菜が大好きなのです。だから今回は在宅時の酒の肴の振り出しになるシンプルな野菜のグリル、いや最初のは正確には素材の持つ水分を活かしたいわゆる蒸し煮、素材から出る水分を活かして作る手に入りやすい野菜を用いたエチュベという手法を用いた料理から紹介したいのでありました。 と書いたけれど、まあどうでもない料理であります。くし形に切ったキャベツをふたをしたフライパンでゆるゆると焼いたものに最低限の調味をしただけのものなのです。これがねえ、どうってことはないのだけれど、優しい風味で実にいいのですね。まあ、ぼくはキャベツは炒めても煮てもいいし、生でもいい、お浸しだって、、蒸したのだって好きなのだからまあ、その一つのアレンジでしかないわけですが、これのいいのはそうしたあらゆる調理法にあってもキャベツらしい風味を存分に味わえると思うのです。だから肉のソテーとかに添えても負けない風味があるように思えて、無茶苦茶簡単なのに重宝な一品にもなり得ると思うのです。無論、これだけを肴に白ワインなんて呑んでもいいものです。キャベツのエチュベ(フライパン蒸し焼き)【材料】キャベツ1/3玉:半等分して芯を取る。塩・胡椒適宜にんにく1/2片:みじん切りオリーブ油大さじ1粉チーズ 小さじ1【作り方】1. フライパンにオリーブ油、にんにくを弱火で熱する。2. 1.にキャベツを置き、塩・胡椒を振り、蓋をしてしんなりするまで火に掛ける。3. 皿に盛り、粉チーズを振る。 これは思い付きで作ったズッキーニのグリルであります。グリルの定義がグリルパンを使用するものを意味するとすればそれには当たりませんが、オーブンと似て非なる調理道具としてのグリルで良しとすれば、うちの場合は魚焼きグリルがそれにがいとうするのです。さて、グリル調理には様々な美味しい材料があるわけで、あえてズッキーニを取り上げたのはこの数年、ズッキーニが大好きであるからというのとたまたまこの非常事態宣言下で安い野菜がこれだったというだけのことであります。ズッキーニは切り方で味わいが変化する料理だと思うのですが、このグリルの場合は縦に3等分程度に長さを残してスライスするのが旨いと思うのです。で、ソースは単純に塩、胡椒にオリーブ油もとてもいいけれど、近頃ハマっているのはアーモンドソースであります。オリーブ油とにんにく、アンチョビだけでもいいけれど、そこにアーモンドで食感に変化を付け足すのがぼくのちょっとした工夫です。このスライスアーモンドのふりかけはすごく汎用性があると思いますよ。つい最近やったのではパスタを茹でて、オリーブ油、にんにく、鷹の爪を風味を出して熱したところにパスタを入れて、このスライスアーモンドをまぶし、最後にたっぷりとパクチーを散らすというもの。これまた大いにお勧めする料理となりました。ズッキーニのグリル アーモンドソース【材料】ズッキーニ2本:縦に3等分する。にんにく1片:みじん切りスライスアーモンド大さじ5アンチョビ5枚胡椒適宜オリーブ油適宜粉チーズ適宜【作り方】1. ズッキーニをグリルする。2. 弱火でオリーブ油を熱し、にんにく、アーモンド、アンチョビを炒め、胡椒を振る。こんがりしたら1.に振る。3. 2,にオリーブ油、粉チーズをまぶす。
2020/05/27
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ぼくは実はファーストフードが大好きなのです。実はなんて書いたけれど、とっくにお見通しされていたとしてもちっとも構わないのです。でも好きだからといって必ずしもよく食べるというわけでもないのです。それはどういうことなのか。無論、容易にお察しになられる事情としては、大きく2つあります。一つは、チープそうでありながらお値段がお高めであること、もう一つが不健康すぎるということがあります。実はもう一つ理由がありまして、そのお店のメインの商品、例えばマクドナルドであるならばハンバーガーよりもそのサイドメニューの大定番であるポテトフライが食べたい、むしろポテトだけが食べたいということがあります。近頃はマックでコーヒーだけを注文することを推奨するような風潮があるけれど、断じてそうした蛮行を己に許すわけにはいかぬのであります。そうはいっても、ファーストフード、それもサイドメニューだけを無性に食べたくなる時は場合どうするか。自作するのが一番よろしいのですね。幸いにはネット環境下にあっては、実に多くの模倣料理や再現レシピがアップされているのでありまして、それを活用させていただくことに何ら躊躇いはないのでありました。 さて、それではぼくが時折無性に食べたくなるファーストフードのサイドメニューとはなんであるのかを告白する時が訪れました。あっさりと告白するけれど、あっさりと告白するけれど、ぼくのモーストフェイバリットサイドメニューはケンタッキーのコールスローなのです。もちろんチキンも大好きーピリ辛とかスパイシーとかいった亜流商品もあるけれど、断然オリジナル派ーだけれど、コールスローがないと途端に不機嫌なおぢさんと化するのでありました。とある夜に猛然とケンタッキーを脳味噌が要求し急いで最寄りの店舗に出向き、しっかりと誕生月のクーポンも用意して、それはチキンにサイドメニューをいくつかプラスできるような優れ物であるのですが、当然のように全てをコールスローでと注文した訳です。断じてこの場合には妥協は認めぬのです。ところがですよ、よよよっ、なんて事だよ他のサイドメニューは全てあるのにコールスローだけは品切れと仰るじゃないの。この時点でションボリとしてしまったぼくには他店に向かうという思考は消え失せていたから、すごすごと帰宅しモコモコしたチキンをビールなどで流し込むしかなかったのでした。そうなのです、どうしてもパサパサとしてしまうのがチキンの宿命、そいつで水分を奪われた口腔の各機関に潤いを取り戻すのにこのコールスローは最適なのですね。これを付け合せるだけで、ビールという限定的な選択肢からワインや清酒にまで可能性は広がるような気がするのです。参照したレシピでは水気をきっちり切るのが秘訣と書かれていたけれど、ぼくには多少しっとりした程度の絞りが適当に思えました。あと、ハチミツが手元になかったので端折ったし、コショーもエスビーのテーブルコショーで代用としました。そうそうそれからマヨネーズは、大定番のキューピーのものを使いましたが、カロリーハーフを利用、これはむしろオリジナルのさっぱり感を再現できて良かったと思います。すなわちとして、出来映えは大いに上々だったという訳で、もうほとんどオリジナルと比べても遜色がなかったのです。サラダのドレッシングに混ぜるのについ躊躇してしまう練乳と牛乳が思った以上に効果を発揮するようです。しめしめ、これでコールスローは買わずに済ませるから、そうだなあ、代わりに次点で好みのビスケットを購入するのもいいかもねえ。 ケンタッキーのコールスロー(出典<a href="https://tabepro.jp/41177">【ケンタッキー】あのコールスローを自宅で再現!たっぷり食べよ♪</a>) 【材料】キャベツ500g:みじん切りにんじん50g:みじん切り玉ねぎ100g:みじん切り塩小さじ1.5水100cc[ドレッシング]マヨネーズ大さじ6牛乳大さじ3白ワインビネガー大さじ3~4練乳大さじ2~3はちみつ小さじ1~2洋辛子・白胡椒・クレージーソルト適宜【作り方】1. キャベツ、玉ネギ、にんじんに塩を加えてよく混ぜ、しばらく置いてから水けを絞る。2. ドレッシングの材料を合せ、1.とよく混ぜ冷蔵庫で冷やす。 さて、豚の生姜焼は、料理上手として知られるタモリのものを試してみました。って、食材や調味料を見る限りでは一般的なものに思えるけれど、こういうのを実地に試さずに評価を下すことの愚はもう知り尽くしているのです。さて、試してみました。うーん、悪くないんだけどねえ、ぼくにはちょっと味付けがクドい気がするなあ。レシピサイトの解説にこの料理のコツは肉を漬け込まぬとあります。それはぼくも大賛成です。昔の)「きょうの料理」などで紹介されるレシピでは決まって調味液に肉を漬け込んでいたものだけれど、それはタモリの言うように明らかに誤りなのです。いやまあ、それで美味しいと思う人はその作り方で構わぬし、答えなど各人が各人なりに決めればいいものです。ちなみにぼくの作り方はタレにあります。肉はロースは高いから豚コマで上等、それとタモリのレシピの2倍量のとにかく大量と思える位の玉ねぎを投入する。味付けは酒と醤油、それに大量のすりおろし生姜ー目安だけれど大さじ5位は使うかなーを入れるだけ。小麦粉はもってりするから不要、甘みは玉ねぎの甘みで十分となる訳です。出来上がりは照りも艶もないもっさりしたものだけれど、味はシャープで飽きが来なくてお勧めです。 豚の生姜焼 タモリ風(出典<a href="https://tamosan-recipe.hatenablog.com/entry/2016/12/18/130330">タモリレシピ実践録</a>)【材料】豚ロース200g玉ねぎ1/2個:薄切りキャベツ1/8個:千切り小麦粉適宜[タレ]しょうが大さじ1~2:すりおろし醤油・みりん・酒大さじ2砂糖大さじ1/2【作り方】1. 豚ロースに小麦粉をまぶす2. タレの材料を混ぜる。3. 豚肉を焼く(油を使用しない/極力混ぜない)き、火が通ったら玉ねぎ・タレを加える。4. 3.を皿に盛付け、キャベツを添える。 という訳で定番のキャベツ千切りの代わりにコールスローを散らして盛り付けてみました。珍しくビジュアルを重視して目玉焼きなど添えてみましたが如何でしょう? 自画自賛になるけれどこれが大変にグンバツな仕上がりとなったのです。ご飯は冷蔵庫に余っていたバスマティライスを添えましたが、これを青唐辛子と炒めたチャーハンなどもバッチリ合いそうです。こな写真ではユカリを振ってみましたが、これまた爽やかな酸味が食欲を掻き立ててくれてベストな組み合わせでした。当然ながら酒の肴としても最適なのでこれだとチューハイの2杯、いや3杯は欲しいところです。
2020/05/19
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うちで最もよく作るのが煮込み料理であります。複雑な手順の煮込み料理も多くて、それはそれで手間暇を掛けただけの出来栄えが期待できますが、そうそう手間を掛けるだけの気迫はないのです。今回はここで紹介するのも恥ずかしい位の定番レシピでありますが、あまり世間に流布されたレシピでは見掛けることのない食材を追加しています。定番料理に大根を追加するというものであります。大根を多用するのはすごい好きということもあるけれど、このところ野菜がどれもこれも高値で、比較的大根の価格が安定しているからという事情もあるのです。以前何かのテレビ番組でカブとかビーツのような大根に近い野菜はあるけれど、日本の大根に近い品種というのはヨーロッパにはないらしくて、とある著名フランス人シェフが「日本の大根という食材には大いに気を惹かれる、潜在力がある」とフランス語で語っていたことを思い出したのでした。確かに日本の大根はどんな料理をも邪魔しない、というかほんのりとした甘みを添付する優れものだなあとしみじみ感じるのでした。 鶏肉に限らず各種お好みの肉の白ワイン煮については、食わず嫌い、いや作らず嫌いというのが適当かもしれぬけれど、ともかく手持ちのレシピの数々がいずれも余りに単純かつ簡単なのでそのレシピの完成度に対し不信感を抱かざるを得ないのでした。単純すぎる料理というのはそのレシピに記された材料を眺めただけで即食べたつもりになってしまうものであります。次に紹介するラタトゥイユもそうだけれど、単純極まりない料理がばかに旨かったりすることが少なからずあることは知っているのだけれど、レシピを眺めて変わった食材や手順がないとどうもその完成度の凡庸さに確信を抱かずにおられぬのです。でもですね、こういう単純な料理っていうのはやはり基本だからきっちり押さえておくべきなんだろうなあ。何ていってもいろいろな料理のベースとなるレシピなのだから、それが不味ければ、いくら変化させても美味しくなどならぬはずであります。いやいや、まあ実際にはベースにちょい足ししただけで別物に化ける料理といいうのもあるけれど、この白ワイン煮に関しては、出来上がった品に生クリームを足したり、フレッシュなトマトを足したりの工夫もできそうだから、ヴァリエーションの展開可能性も期待できるのだから試しておいて損はないはずです。これが赤ワイン煮となると生クリームを加えるのはどうかと思うし、トマトを加えるにしてもきっちり煮詰めるのが適当に思えるのでした。とまあグダグダと語りましたが、簡単料理が好きならシンプルな調理法は試しておくのが良いというお話でした。鶏肉の白ワイン煮【材料】大根1本:二口位のサイズに切る。ちゃんと下茹ですること。鶏肉600g:ぶつ切り、牛肉でも美味しい。玉ねぎ1個:薄切りにんじん1本:厚めの輪切りにんにく1片:みじん切り白ワイン200ccブーケガルニ1束:ぼくはハーブ好きなのでタイムやオレガノ、パセリ等を追加オリーブ油大さじ1バター大さじ2塩・胡椒適宜 【作り方】1. 肉に塩・胡椒し、オリーブ油を熱した鍋で傷める。玉ねぎ・にんじん・にんにくを入れて炒めて、白ワインを加えて少し煮る。2. ブーケガルニを加え、塩・胡椒・バターを入れてじっくりと煮る。 生クリームを加えて味変を。余り煮込まなければさっぱりしてこれもいい。 オリーブ油をまぶすと、これは酒が進む味わいですねえ。 ええーっ、今さらラタトゥイユもなかろうにというご意見はこの際徹底して無視することにするのです。夏野菜をたっぷりと煮込んだこれ以上ない位にシンプルな調理法は、先の料理もそうだけれど定番中の大定番で初めて作った時にはこんな調理で本当に美味しいものかと思ったものです。最初、これは多種多様な夏野菜を量もそうだけど種類を増やすことにより味が複雑に絡むことで旨味に繋がるものと信じて疑わなかったのであります。ところが、これが意外なことにそう多くの種類の野菜を用いずともとても美味しいものになるのですね。また、ラタトゥイユといえば夏野菜と決めてしまっていたけれど、実は冬の野菜の代表のひとつと思っていた大根が何の違和感もなくすんなりと収まってしまうのだからびっくりしたものです。ゴボウやらレンコンやらの具材を用いるよりも敬遠していた大根でありますが、しっかりと下茹でしてえぐみを抜くだけでこれ程までに美味しくなるとは驚きなのです。何より大根のカロリーとか糖分の含有量は知らぬけれど、その淡白な風味は実態はともかくとして罪悪感なくたくさんいただけるのもいいところであります。種類によっては砂糖にもなるから案外糖質が豊富だったりするかも知れぬけれど、そんなことは知ったことではないのです。何事につけコンサバチブ人間のぼくですが、好きな食材はあれこれと色々な料理に加えるのもいいものだと思った次第であります。ところで、最後に一言、ラタトゥイユにクスクスやセムールを添えるのも定番ですが、たまたま通常の粒々の大きい―米粒サイズ―のそば米と間違って、韃靼そば米というのを大量購入してしまったのでありますが、これが独特の風味があって実にいいのです。しかも通常のそば米などより血管に良いという―多分?―ルチンをたっぷりと含むほか、様々な栄養成分に恵まれた穀物といいとこばかり。癖があるので手放しにお勧めするのは憚られますが、何でも食べるという自負があり高血圧などを気にしている方ならば一度お試ししてみるのもよろしいかと。ラタトゥイユ【材料】大根1本:二口位のサイズに切る。ちゃんと下茹ですること。ズッキーニ2本玉ねぎ2個いんげん20本その他ナス、パプリカなどなど好みの野菜トマト水煮缶詰1缶にんにく3片:もっと多くても良しハーブ適宜:タイム、バジル、パセリなどなど塩・胡椒適宜オリーブ油適宜 【作り方】1. 鍋にオリーブ油を熱し、トマト水煮以外のすべての野菜を適当に炒め、大体火が通ったら他の材料を加えてしばらく煮る。 ぼくはもともとケチな人間であります。言われなくても分かっていると仰られると立つ瀬がありません。たとえそれを自覚していることであっても自ら告白することと、見も知らぬ赤の他人から指摘されるのとでは大いなる差異があるのです。ともあれもったいない精神を貫いてきたぼくでありますが、近頃は、金銭と時間と労力を秤に掛けて、もったいない精神が緩んできたように思っていたのです。なので、せめて大根葉と皮をきんぴらに仕立てるくらいの手間を惜しむことはしないようにしたいと考えるようになったのです。何のことはないかつての倹約に立ち返っただけなのですが、わずかばかりとはいえ時間と労力の程度を幾分たりとも軽減しようという成長はあります。何のことはない、レンチンを多用するだけのことで、もしかすると光熱費を加味するとコスト面で見合っていないかもしれぬけれど、目に見えぬ―実はちょっとした計算で電気代は計算できそうだけれど―コストは気にせぬことにするのです。さて、そうして出来上がったちょっと甘みを利かせた大根のカスでありますが、実は本体よりも旨いんじゃないかと思ってみたりすることもあるのです。旨味は菜部に宿ると申しますが至言であると思ってみたりもするのです。これを先日紹介した勘違いプラオに添えて、ゆかりをパパっとまぶしてみたら、旨さの要素全てが混然一体となったりして実にもう溜まらんことになり、ただでさえ留まらぬ食よ欲中枢への刺激がさらに補強されることになるので注意を要するのです。大根葉と皮のきんぴら【材料】大根の葉と皮1本分すりごま大さじ1赤唐辛子1本分:薄切り酒小さじ2砂糖小さじ2だし醤油大さじ1ごま油小さじ1/2 【作り方】1. 大根の葉と皮をジップロックコンテナに詰めて、レンチン(自動)。2. すりごま、ごま油以外を加え、さらにレンチンし、まぜまぜ。すりごま、ごま油を加え、さらにレンチンし、まぜまぜする。
2020/05/17
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今回の豆料理は経路を変えてナッツを用いた料理なのであります。それもナッツ類でも比較的高級な部類で、その食感の優しさから、もともとはナッツを苦手としていたぼくが食べることの出来た数少ないナッツの一つであるカシューナッツを用いた料理なのであります。どれだけナッツが苦手だったかというと、好んで食べることの出来たのは、このカシューナッツに加えるところ、マカダミアナッツ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ、松の実、胡桃程度しかないのだ。って、ええっ、アーモンド、ピーナッツ以外は大概好きなんじゃないか。アーモンドはチョコレートコーティングされていたり、水飴なんかで甘みが付いていたら美味しいといって鼻血ブーする位に好んだし―実は生まれてこの方、鼻血ブーの経験なし―、ピーナッツに至っては、大体において茹でピーナッツは大好物だし、そもそもがピーナッツはナッツではないのだから、なんてことはない実はぼくはナッツ類が嫌いじゃなかったのだなあという我ながら意外な結論に到達したのでした。 これから紹介するレシピは、あくまでもぼくの好みで適当にスパイス量を調整しているので、好みについては保証の限りではありませんし、そもそもにおいて実は一般的にプラオってのはほとんど辛みのない料理らしかったのであります。まあ、インド料理なんてそう堅苦しいものではなさそうだからそこら辺はなあなあで誤魔化しておくことにしたいのです。ただ誤魔化せぬのは、この料理は、食べ過ぎ必至の麻薬的かつ中毒性を有するから取り扱いには要注意であることをあらかじめ申し上げておくのが礼儀と考えます。インド料理のカシューナッツ使いというと、特に北インド料理ではカレーのルーそのもの―例えばバターチキンであればそれでいいのだけれど―にカシューナッツをペーストにしたものでコクと風味を出すという手法が用いられるのでありますが、このレシピではカシューナッツをそのまま炊き込んでしまうという全く手間暇掛からぬ、そして具材そのものとして味わうところに妙味があります。こんな食べ方が本当にインド現地にあるかどうかはやはり保証の限りではないし、もしかすると邪道かもしれぬけれど、旨けりゃ何でもいいじゃんの精神をやすやすと曲げる訳には参らぬのです。これは余りにも旨過ぎて、冷めてもなお旨いからおにぎりにしてどこででも食べられるといいのだけれど、これは失敗するから止すのが正解。ぱらぱらぽろぽろと零れてしまい食べにくいことこの上ないのです。つまりは大人しく礼儀正しく作法を守って、スプーンで食べるのが適当であります。例え、手で食べることを得手とするインド人であってもこれだけで食べると手際の悪さが目立つことになろうと思うのです。ちなみにおにぎりにするのは難しいけれど、梅干しとかゆかりなどまぶしても抜群のハーモニーを醸すからお試しになられてきっと損はないと思うのです。勘違いプラオ【材料】米3合:できればインディカ米、軽く研いでおく。水適宜:カシューナッツも入るけれど、分量通りで。塩小さじ1ギー大さじ2:バターでもいいけど、ギーの方がやはり風味はいいかも。カシューナッツ30粒:あくまでも目安。もっと多くてもいい。青唐辛子2本[スパイス]クミンシード小さじ1クローブ5粒ローリエ5枚黒胡椒10~20粒 【作り方】1. 全ての材料を炊飯器に入れて、スイッチオン。※クミンシード以外のスパイスは食べる前に取り除いた方が食感がいいかも。 カシューナッツを料理に用いるというとすぐに思い浮かぶのがインド料理と中華料理の鶏とカシューナッツの炒めが想起されると考えますが、それではあまりにもコンサバチブ過ぎる。ぼくは、過ぎることは避けるが賢明と考えるものでであります。1つ目のプラオは、インド料理なのであるけれどそれは勘違いレシピであるから良しとするのであります。と書いたはいいけれど、実は料理するのがちょいと面倒なので立て続けに横着オリジナルレシピを紹介することにするのであります。ここで紹介するのは、メープルカシューナッツ(仮称)でありまして、先般肉のハナマサで水飴らしき甘々コーティングされたナッツがレジ前にあったので、ふと思い立って購入してしまったのでありますが、帰宅後冷静になって一粒当たりの金額を計算してみると24円/個という驚くべき高値であることが判明したことから、これはいかにも悔しいと早速冷蔵保存されたカシューナッツを取り出し、レンジで香ばしいというにはやや色黒となり過ぎた様に仕上げ、しかも水飴のないことは分かっていたけれど、あるはずのハチミツがなかったのでやむなくメープルシロップを用いてみたら、少しばかり焦げ臭いけれど思いの外に美味なるナイトキャップのお供が出来上がったのであります。料理用にはコニャックやらそこそこ高級品を用いることはあるけれど、深夜呑みはもっぱら安バーボンで済ませるぼくにとっては、甘過ぎず好みの加減に調整できるこのレシピは今後も末永くお付き合いすることになるだろうと思うのです。 メープルカシューナッツ(仮称)【材料】カシューナッツ適宜メープルシロップ適宜砂糖適宜塩一つまみ【作り方】1. フライパンにメープルシロップと砂糖を弱火で熱し、溶けたところにカシューナッツを加えて、汁気が大体飛んだら塩を振る。
2020/05/15
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オーブン料理などといっぱしの料理人のようなことを語っておるけれど、うちにあるのは旧式のオーブンレンジであるから故に恐らく電気代がべらぼうに掛かっているだろうと考え、ひと頃はガスレンジの魚焼きグリルを用いてあたかもオーブン料理のように見せ掛けていたのだから実にもって愚かしいのであります。オーブンを使った場合とグリルを使った場合、その出来上がりの見栄えはそう変わり映えしなかったりするからよくない。たまにしか作らない料理をした際には、これはグリルでもいけるだろうなどという浅慮により、表面だけを色付けして出来上がった料理を口にして、おやっ、これはどうしたことか、かつてあんなに旨いと思ったレシピがちっとも旨いと思えぬではないか、なんていう惨めで見苦しい顛末に至ったりもしたわけであります。これは実にもって愚劣であります。というのはオーブンというのがは、庫内を高温にして対流熱により上下左右とから同時に熱するものであり、一方、グリルは上下もしくは上からのみ熱を加えるものであって、うちのはやはり旧式の魚焼きグリルなもんだから上方向のみから表面だけを熱する機能しか有さぬのであるからその表面上の出来栄えはともかく、焼き蒸した熱熟成とは無縁な調理となってしまうのです。基本的に温度調整もができないからやれることは限られるのです。と書くとさもグリルを軽くみているようであるけれど、けしてそんなことはないのであって、直火で焼くこともメリットは多く、風味が豊かになったり、手早く作れたり、端的に表面以外に余り強く火を通したくなかったりする場合もあるから旨く使い分ける必要があるのであります。といったようなことを書くと、同じ工程で準備した料理をオーブンとグリルを用いた場合、双方ともに別種のメリットがある、そんなレシピを紹介できればいいのであるけれど、今は思い付かぬからまたの機会に譲ることにしたいのだ。 さて、アッシュ・パルマンティエなるフランス家庭料理の定番があることはかねてからよく知っていたのだ。ひき肉の上にマッシュポテト、チーズを乗せて焼いたものということも知っていたのだ。それだけを書くとなんだそれはチーズ入りコロッケをばらして揚げずに焼いただけではないかというご意見があるのはもっともだと思うし、ぼくも実はそう思っていたのであります。しかし、この単純極まりない料理のレシピの洪水を厳選していくとことはそう単純でないことを知るに至るのであります。単なる炒めひき肉、もしくはトマト煮程度におもっていたのが、赤ワイン煮でしっかりとコクを出したレシピに出会った時点で認識は一変したのです。いや前々からそうしたレシピがあることは知っていたのです。知っていたけど、ワインを使った煮物の旨さを最近になってようやくかつはっきりと認識するに及んだのはつい最近なのです。というのが、これまでは本来は呑むためにあるワインをわざわざ料理に使うからには気合を入れてフォン・ド・ボーやトマトペーストを用いたり、最後にソースを濾したりと今思うとなかなかの予算とかなりの手間を費やしていて、ワイン煮の旨さはめっきりその予算と手間に追うものと信じて疑わなかったのであります。それはものすごく簡単かつ単純なワイン煮を試してみたらそれだけで旨かったという情けなくも目から鱗の悲しくも滑稽な経験をすることでパラダイムシフトになりえたのでした。クーン、お恥ずかしいことです。だからこの料理はきっと旨いのだ、旨いに違いないと実はこの料理を食するのは今晩なのだけれど、勝手に確信してこの文章を締め括るのであります。アッシュ・パルマンティエ【材料】じゃがいも6個バター40g生クリーム50cc牛乳250cc塩適宜合びき肉300g玉ねぎ1/2個:みじん切りにんじん1/2本:みじん切りセロリ1/2本:みじん切りにんにく1片:みじん切りトマト缶1/2缶オリーブ油適宜コンソメ1/2個タイム・ローリエ適宜赤ワイン100ccケチャップ大さじ2塩・胡椒適宜ナツメグ適宜ピザ用チーズ適宜 【作り方】1. 皮を剥いたじゃがいもをゆで、裏ごしする。バターを加えたら、弱火で牛乳、生クリームを加えて火を通す、塩で軽めに味付けする。2. 鍋にオリーブ油を熱し、玉ねぎ、にんじん、セロリ、にんにくに火を通す。トマト缶を加えて少し煮詰めたらひき肉を加え、コンソメ、タイム、ローリエ、赤ワイン、ナツメグを加える。しばらくしたらケチャップを加える。塩・胡椒を加える。3. 耐熱皿に2.を乗せ、その上に1.を敷き詰め、ピザ用チーズを乗せる。4. 230度のオーブンで約10分焼く。 これから紹介するのは、初めて作った際に余りの調理の簡単さとそれに見合わぬ旨さ故に休みの度ごとに食卓、いや呑卓に上がったものです。それ故に急速に身体の膨張に歯止めが掛からなくなったため、しばらく禁じていたら、そのまま呑卓に上がることがなくなった一品でありますが、近頃ポーションを減じてみたら案外それで満足できるようになっていたので、改めて復活することになった料理です。また、まっとうなレシピでは生クリームの分量が多くて、胃重の原因となっていたので、生クリームの何割かを牛乳に置き換えて、今回の舞茸のようにこのシンプルなオリジナルの邪魔にならぬ食材をちょい足しするという蛮行に及んでいるのですが、まあその自由さが家庭料理ということでお見逃し願いたいのです。そうそう料理はヤンソンの誘惑というスウェーデンの伝統的家庭料理であります。といった蘊蓄の出典を確認しようと例のごとくにWikipediaを調べてみたら、なんとなんとその由来が実はエビデンスに基づいたものではないという衝撃事実を知ってしまったのでした。ぼくがかねてから聞き及んでいたのは、「19世紀に実在したと言われる菜食主義のエリク・ヤンソンという宗教家があまりにもおいしそうな見た目と匂いに勝てずついに口にしてしまった」というものでしたが、以下の方が信ぴょう性がありそうです。まあ、料理名などどうでもいいけれど、これまでしたり顔で語ったことを覚えられていないことを祈るばかりであります。 --Wikipediaより--料理名の由来についてスウェーデン人作家のグンナー・スティグマークは1989年に書いた"Sa var det med Janssons frestelse"でヤンソンの誘惑の名づけ親は自身の母親であるとしている[要出典]。この料理は古くからストックホルムの裕福な家庭ではおもてなし料理として人気のメニューで、当時は単に"アンチョビとジャガイモのキャセロール"と呼ばれていたが、1929年の新年パーティーでこのキャセロール料理を作ったGunnarの母はちょっとした思いつきで、1928年公開のEdvin Adolphson主演ヒット映画"Janssons frestelse"にちなんでそう呼んだと記している。また、オペラ歌手Pelle Janzon (1844-1889)に由来しているとの説[2]もあり、実際のところははっきりとはしていない。-- ヤンソンの誘惑【材料】じゃがいも5個:マッチ棒サイズに切る玉ねぎ1個:薄切りアンチョビ10枚:細く切る。生クリーム1カップパン粉適宜にんにく1片:すりおろしバター適宜塩・胡椒適宜 【作り方】1. フライパンにバターを溶かし、じゃがいも・玉ねぎを炒め、ある程度火が通ったら塩・胡椒する。2. 耐熱皿にバターを塗って、にんにくを薄く広げる。3. 耐熱皿に1.の半分を広げて、アンチョビを散らし残りの1.を敷き詰めたら生クリームを掛けて、オーブンで焼く。パン粉を振ってきつね色になるまでさらに焼く。
2020/05/13
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これから紹介する2品はほぼ大森由紀子さんの『フランス ふだんのおそうざい かんたんレシピとワインとチーズ』のパクリになります。この方のレシピは当たり外れも多いと思うのだけれど、この1冊と『フランス地方のおそうざい』は、いずれも無茶苦茶簡単でお手軽な下拵えと手順で特に調理の段階で派手派手しい技を駆使できないと物足りなく感じるぼくのような我ままシェフにとっては、呆気ないほど簡単に作れるのが有難さと一抹の不満が入り混じるという意味でなんだかんだとしばしば参照している貴重なレシピ集なのです。このように余りに単純なレシピだから本当にこんな手順で美味しいのと疑念を抱きたくもなるのですが、いやはやこれで十分に満足のいく出来栄えに仕上がるのだから驚きです。家庭料理はこうじゃないといけないというお手本のようなレシピが揃っているなんてことを余り書き連ねると、宣伝が過ぎてしまい大森さんの回し者と思われかねぬやもしれませんが、まったく縁もゆかりもないのでとりあえず釈明しておきます。ああ、いずれも今回初めて作ったので、オリジナルに忠実としたかったけれど、家に有り合わせのものを使ったため、オリジナルとは分量と具材は異なっています。でもまあこれでもちゃんと美味しくできたのでアレンジヴァージョンとします。 ポウンティってレシピには紹介されてますが、ちっとも聞いたことがない料理名です。ネットで調べてもその結果は「バリ島の観光スポット」というものばかりで、ちっとも知ったかぶりができぬではないか。しょっぱいのに甘い食材を加えるというのに抵抗があったのでこれまで回避し続けてきましたが、これがなんとまあ驚く位に楽ちんなのに派手さはないけれどしっかり酒の肴になるのでした。具だくさんのスパニッシュオムレツみたいと思ったらこれが全然―というほどでもないけれど―別物でやはりそこはかとなくおフランスの味に思えるのでした。美味しさももちろん、調理時間10分という手軽さもあって(オーブンでの焼き時間を除く)、これも定番となりそうです。ポウンティ【材料】卵2個牛乳100ccほうれん草1束:冷凍ものを使用。100円位のを一袋。ソーセージ・ベーコン適宜:みじん切り玉ねぎ1/2個:みじん切りオリーブ10個:みじん切りドライプルーン5個:みじん切り塩・胡椒適宜ドライイースト小さじ1/2:入手不可であったためベーキングパウダーで代用小麦粉大さじ2バター大さじ1【作り方】1. ボウルに卵を割り入れて混ぜ、すべての材料を加える。2. バターを塗った耐熱皿に1.を入れる。残りのバターを表面に散らして、180℃のオーブンで40分焼く。 ケーク・サレを作ってみました。ご存じ、塩味のパウンドケーキでありますが、どうもケーキとかパンは面倒な印象があって、粉料理はクレープやガレット、インド料理のチャパティですら面倒な印象があってこれまた避けて通ってきたのですが、いやはや作ってみたら簡単だし、ワインにもピッタリだしこれまでやらず嫌いしていたのがもったいなかったと思うほどです。冷蔵庫で放置された残り物の始末にもちょうど良くて、いいとこ尽くし。調理時間12分という手軽さもあって(オーブンでの焼き時間を除く、ポウンティより2分長いのはクッキングシートのセッティングに要する時間であります)、卵の攪拌が適当過ぎてちっともふっくらしませんでしたが、これがみっちりとした感じでむしろ好みだったかも。これも定番となりそうです。 ケーク・サレ【材料】卵3個ソーセージ3本:みじん切り黒オリーブ10粒:みじん切りドライトマト5個:みじん切り。水で戻す。粉チーズ適宜パプリカ適宜オリーブ油大さじ3塩・胡椒適宜薄力粉120gベーキングパウダー小さじ1/2【作り方】1. ボウルに卵を割り入れて泡だて器でよく混ぜる。薄力粉・ベーキングパウダー以外の材料をまぜた後に粉を加えてさっくりと混ぜる。2. クッキングシートを敷いた型に1.を入れて、180℃のオーブンで30分焼く。
2020/05/11
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赤いんげん豆もまた缶詰で手軽に入手できるのでいろいろと料理に用いたいと思うのですが、白いんげん豆と異なり表皮が固いので、優しいお味の料理よりはやはりしっかりとパンチの利いた料理にこそ合いそうです。この赤いんげん豆の缶詰には思い出があって、缶切り不要のパッカン系の缶詰を用いて料理をする場合、まずはふた部分を半分位開けて、その隙間からゆで汁をきるという作業を行うのだけれど、そのゆで汁がやけに多くてなかなか途切れることがないものだから、ふたを全て開けてみたら豆が一粒も入っていないという悲劇に見舞われたのです。まあ、それだけのことだけれど、たまに不良品があるから気を付けるのがよろしいと思うのです。まあ、これまで何百、いやもっとかもしれぬけれどとにかくかなりの数の豆缶詰を食べてきたけれど、このような珍妙な不良品に遭遇したのはこれ一度切りであります。思い起こせばその際に記念に写真を撮っておけば良かったと思うけれど、開けてしまった以上はいくらだって中身を入れ替えることもできるのだから、それを不良品と文句を付けることも憚られるし、それどころか珍品として自慢することすら叶わぬのであるから誠に困った出来事なのです。 さて、赤いんげん豆を用いたの代表的な料理としてチリコンカンを挙げて異論を唱える方はそう多くはなかろうかと思うのですが、もしかするとぼくの思い違いでしょうか。映画ファンならば西部劇が嫌いな人はいないはずですが―などとマカロニウエスタン華やかなりし時代に映画に狂った世代の方でも60代にはなっているだろうから、現役で本場アメリカの西部劇をちゃんと見た人がこのブログをご覧になっているとは余り思えぬのですが―、ジョン・ウェインだって誰だって構わぬけれど、野営シーンで焚火を囲んでアルミ風の皿でさして旨そうでもなく食らう豆料理らしきものがチリコンカンとずっと思い込んでいたのであります。でもきっとそんなはずはないのだろうなあ。だって、西部の荒野のど真ん中でひき肉など持ち歩くことなどできるはずもないと気付くのはずっと後になったからなのです。ならばぼくは一体どこでこの料理の存在を知ったのだろうか。テクス・メクス料理(メキシコ風のアメリカ料理)の一種で、テキサス州発祥の料理とWikipediaにはありますから、まあ西部劇の酒場などで提供された料理であることは間違いなさそうだ。では、砂漠で彼奴らが食べていたのはもしかすると肉なしの豆だったのではないかろうか。昔は肉抜きの豆のスパイシーなトマト煮をチリコンカン、もしくはチリコンカルネと呼んだのではなかろうか。しかし、やはりWikipediaによると肉入りトウガラシとあるからこれはやはりスウィングドアのあるような酒場でグーの手でスプーンを握って食べるような店で食らう料理だったのだろうな。ところで、それでは日本でチリコンカンが普及したのはいつ頃のことだったのだろうか。時間があるから調べてみるとどうやらウェンディーズにその起源を見るのが正解な気がする。ここでウェンディーズチリというまさにチリコンカンがあったらしいのです。1980年に日本法人が出店を開始したというからもはやマカロニウエスタンすら過去のものとなった時代に初めて日本にお目見えしたわけですが、地方都市を転々したぼくが知る由もなかったのでした。チリコンカン【材料】レッド・キドニー(赤いんげん)豆:水煮缶詰2缶牛挽肉200g玉ねぎ1個:みじん切りトマト水煮缶1缶にんにく1片:みじん切りオリーブ油大さじ2塩・胡椒適宜白ワイン1/3カップ水1カップチリパウダー(なければオレガノ、クミンパウダー、パプリカ、カイエンペッパーを同僚)大さじ4 【作り方】1. 鍋に油を熱し、にんにく、玉ねぎを炒める。火が通ったら牛挽肉を加えてさらに炒める。2. トマト水煮を加えてさっと炒めたら、塩・胡椒・チリパウダー加え少し煮る。3. 白ワインを加え、さらに煮たら水を入れてしばらく煮る。 ここまで登場しませんでしたが、うちで最も多用し、頻出する豆はひよこ豆なのでした。本当だったら日本の家庭では大豆がもっとも汎用性が高い豆類となるところだろうけれど、大豆ってのは栄養価が高すぎて健診結果を気にする世代のぼくには食べたいけれど、なるべく料理では避けたい食材なのでした。というのは納豆はたまには食べたいから大豆をその原形をとどめた形で食べるなら納豆にしたいという欲望を堪えられぬことがあるからです。タンパク質の効率的な摂取に最適な高性能食材である大豆は、その性能の高さ故に尿酸値の向上に寄与することはつとに知られるところです。というわけで、ひよこ豆の栄養がもしかすると大豆を上回る効果があるかもしれぬけれど、知らぬことを良いことに多用することになるのでした。ならばどうしてここまで登場しなかったのか、和洋中印各国各種料理に用いられる汎用性の高さのせいもあって、また、あらゆる料理の風味やらを邪魔せぬその慎ましさ、強い個性を主張しない穏やかさゆえにどんな料理にでもボリュームアップに用いることのできる利便性や見た目の愛い奴で飾りにもなるという重宝さが災いするのか、主役の座とする料理は案外少ないように思うのだ。無論、ひき肉と調理したカレーやオリーブと同居させるサラダなどなど主役の座となり得るポテンシャルはあるけれど、ちょっとパンチに欠ける気がするのです。でも、今ではメジャーになりましたが、フムスというトルコなど中東料理として知られる豆のペーストのレシピを知ってからはこれこそがひよこ豆料理の最高峰の位置を占めたのです。あの可愛いルックスもほこほこした食感もなくしたペーストでありながらひよこ豆の風味を最も強く味わえるという意味で貧困時代の支えとなった料理で今では食卓に登場する機会もやや減ったけれど、思い出したように食べたくなる素晴らしいレシピなのでした。フムス【材料】ひよこ豆缶詰1缶にんにく2片:すりおろす。練りごま大さじ3レモン汁大さじ3塩小さじ1/2オリーブ油大さじ2クミンパウダー・カイエンペッパー適宜 【作り方】1. すべての材料を合わせて、フードプロセッサーにかける。※ 豆を残しておいてぐるりと囲むなどのトッピングをすると可愛い。実行するつもりだったけれど、うっかり忘れました。カイエンペッパーやパプリカ、ドライなパセリなどで飾るのも楽しいです。
2020/05/09
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子供の頃はグリーンピースというのがどうしても好きになれませんでした。シューマイとかハヤシライスの上にちょこんと置かれる程度であればそれはそれでプリティであるなあと愛でる程度の好きになれないではありましたが、例えばミックスベジタブルに配合される割合では多すぎると感じていたのです。そうそう、柿の種もそうですね、ピーナッツの配分がぼくにはいささか多く感じられ2割程度が好ましいと思ったものです。思い起こしてみるとかつてはナッツ類、乾燥した豆がどうも好きではなかったのであります。アーモンドやくるみなど所謂木の実に分類される乾燥した豆は全般に好んで食べることはなく、チョココーティングされたナッツは食べたけれど、そのままで塩味だけで食べても美味しいと思わなかったものです。好きになったのはやはり酒を呑み出してからのことで、落花生がテーブルに敷かれていたり、箸置きとして出されたりしてもそれを手に取ろうとは思わなかったのです。初めて落花生が旨いと感じたのはかつて三島にあったオットセイやらトドなどの肉をいきなりお通しとして出してくれるボロ酒場で、茹でたものを食べさせられた時でした。最初こそぐにゅりとした食感に気色悪いと思ったけれど、すぐにその芳醇な風味に魅せられたものです。そうなのです。ぼくにとっては豆はしっとりしたものが美味しいと思えたのであって、火を通してもどこかぱさぱさした食感のグリーンピースはどうしても好きになれない豆だったのです。その青臭い所も苦手だったと思うのです。しかし、今では大いに好むところとなりました。それはグリーンピースをしっとりと味わえるレシピの存在を知ったのが大きいのですが、その代表的なメニューを2品、久しぶりに作ってみることにしました。冷凍グリーンピースを用いたのですが、一気に2品作ったのは、冷凍庫が買い置きで満杯だったからなのですが、どちらも煮込み料理でありながらまったく違った風味で、グリーンピース料理の多様性を楽しんでいただけると思います。 まずは、またもカレー料理で恐縮なのですが、キーマカレーになります。ひき肉が主役と思われがちなこの人気カレー料理ですが、ぼくにとってはグリーンピースこそが主役で、恐らくは一般的な作り方と比べると圧倒的に豆率が高くなります。そして実は非常に簡単な料理です。ぼくの気に入っているレシピは玉ねぎをかなり多用するのでそれをみじん切りするのがちょいと面倒ですが、それさえ乗り切ればあとは無茶苦茶手早く、簡単な手順で作ることができます。これは大人になってもどうしてもグリーンピースが好きになれないという方にぜひとも試していただきたい。ぼくは大量に作って昼はインディカ米に乗せて食べるし、夜はそのままで酒の肴にもします。それこそ茹でたジャガイモなどの上に乗せてチーズを散らしてオーブンで焼いても間違いなく旨いだろうけれど、そんなアレンジをする間もなく消費されてしまうのでした。キーマカレー【材料】グリーンピース500g:冷凍でもおいしい。豚ひき肉300g玉ねぎ2個:みじん切りトマト水煮缶詰1缶にんにく・しょうが各1片赤唐辛子2本クミンシード小さじ1バター大さじ1:ギーだとなお良し。[スパイス]ターメリック・カイエンペッパー・コリアンダーパウダー・クミンパウダー・クローブ適宜ローリエ2枚塩小さじ1 【作り方】1. 鍋に油を熱し、クミンシードを入れる。はじけたら玉ねぎ・にんにく・しょうが・赤唐辛子を加え、火が通ったらトマト水煮を加える。2. ひき肉を加えて炒め、大体火が通ったら[スパイス]を加える。3. 水とグリーンピースを加えて煮る。 次なる一品はフランス家庭料理、プチポワ・ア・ラ・フランセであります。このレシピを初めて見たときにはまったく惹かれることがなかったのだけれど、材料を見てもらえばわかるけれど、冷凍もしくは缶詰のグリーンピースとレタスがメインで煮物にするという何ともお寂しい代物なのです。調味料もなんとスープストックすら用いぬのであって、これで本当に食えたシロモノとなり得るのかと思われるでしょうが、驚くべきことにこれが優しいお味でとても滋味深い料理となるのだから驚きであります。単純な料理はつい予断でもってこれはダメだろうと無視してしまいがちですが、定番となる料理にはそれだけの理由があるのです。この料理はほんのりと甘くて、フワリとバターの風味が香るというなんともぼやけた印象の料理ではあるのですが、これがまあ実に余韻をもたらす味わいで、白ワインなどと一緒にいただくと抜群にゆったりとした心持になれるのです。これまたグリーンピースが苦手な人には騙されたと思ってお試しいただきたいのです。プチポワ・ア・ラ・フランセ【材料】グリーンピース500g:生の場合は茹でておく。冷凍でもおいしい。レタス1個:適当にちぎる玉ねぎ1個:薄切りベーコン50g:細切りバター大さじ1小麦粉大さじ1水1カップ塩・胡椒適宜【作り方】1. 鍋にバターを熱し、ベーコン、玉ねぎを炒め、火が通ったら、小麦粉を加えて炒める。2. 水を加えてグリーンピース()、レタスを入れる。3. 塩・胡椒で味を整える。
2020/05/07
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当初は、この豆料理シリーズを始めるに当たって大定番の煮込みからペーストなどある程度はジャンルに分類して紹介していければと思っていたのだけれど、同時並行で進めているのでそれもなかなか困難と割り切り作った都度に紹介することにします。と書いたけれど、余り自堕落な生活を送っているともともとの怠惰に拍車がかかって人間として最低限の活動もできなくなりそうなので、せっせと料理に励んでしまいました。暇だからといって料理ばかり作っているのもどうかと思うのだけれど、いざ始めると案外面白くなってくるのです。古い食材の整理もできるし、料理しているとむしろ食欲が抑えられるというダイエット効果も期待できます。ということで、じゃあジャンルごとに我が家のレシピを紹介しようとなるかというとそうもいかず、結局は豆の種類別に紹介するに留まるのでした。とまあグチグチと回りくどいことを申しましたが、今回は白いんげん豆のレシピになります。白いんげん豆は豆を煮るところから始めると、日本の煮豆のように手間暇かける必要もさほどないから面倒ではないけれど時間が掛かるからついつい缶詰を利用することが多くなります。缶詰の豆は皮が破れていたり、潰れていたりと見た目や食感にはやや難があるけれど、手軽さには代えがたいのでした。 白いんげん豆は、数ある豆の中でも多用する豆の一つでありまして、特にトマト煮はその調理の手っ取り早さから実によく作ったものです。まあ、白いんげん豆に限らず豆料理でトマト煮は定番であるわけで、カレーにしてもトマトと玉ねぎと似たような食材を用いているのだし、そこに加えるスパイスの差異で出来上がりに変化がもたらされるということになります。そういう意味ではベースの豆のトマト煮を大量に作っておいて、温めなおすたびに違うスパイスを加えれば飽きずに毎日のように食べられるのだろうなあと思うのです。そういえば学生の頃は肉、玉ねぎ、人参、ジャガイモを煮たものを大量に用意しておいて、その日の気分で肉じゃがにしたり、カレーにしたりという工夫をしたことを思い出します。まあ、豆料理に関して言えば缶詰を使う限りは調理が楽だからそんなに作り置きする必要もないのであります。しばらくぶりに作ってみたのですが、思い付くままにほうれん草を加えてみました。これまで余りやったことのなかったのですが、これが結構よかったです。豆ばかりだとどうも胃がもったりとしてしまうのですが、ほうれん草の風味が口当たりを軽くしてくれるようです。白いんげん豆のトマト煮【材料】白いんげん豆缶詰3缶豚ひき肉100gほうれん草1束:適当にカットする。下茹でなしでも大丈夫。にんにく1片:みじん切り玉ねぎ1個:みじん切りトマト水煮缶詰1缶アンチョビ5枚:適当に小さく切る。赤唐辛子2本塩・胡椒適宜 【作り方】1. 鍋に油を熱し、玉ねぎ・にんにくを炒め、火が通ったら豚ひき肉を加える。2. トマト水煮・アンチョビ・赤唐辛子を入れてしばらく煮る。3. 白いんげん豆を加えて、しばらくしたらほうれん草を入れる。4. 塩・胡椒で味を整える。 ジョン・ウェインの出演する西部劇などを見ていると鍋から直接スプーンで豆を食っている姿を目にします。その時に口にしているのがベイクドビーンズであるかは定かではないけれど、恐らくはその調理の安直さから考えても似たり寄ったりのシロモノであろうと推測します。以前のぼくならレシピを見ただけでその気が失せてしまうような、なんだか情けなくなるような食材でありますが、近頃は甘ったるい料理もおいしいと思える感性を習得し、それを肴として呑むのもオツなものだと思ったりもしているので今回の豆料理ネタを書くことにしたのを良い契機として作ってみることにしました。トマトケチャップに砂糖なんて酷い組み合わせと思ったけれど、食べてみると思ったより悪くないのですね。それこそホットドックなんかに添えたら案外しっくりくるのではないでしょうか。でも悪くはなかったけど、また作るかというとちょっと疑問なのでした。一度は試してみてもいいかなという程度の微妙な感想ですがせっかく作ったので紹介しておきます。ベイクドビーンズ【材料】白いんげん豆缶詰1缶トマト缶1/2缶ケチャップ 大さじ3ローリエ2枚砂糖大さじ4蜂蜜大さじ1 水大さじ5塩少々 【作り方】1. 全ての材料を鍋に入れて、大体水気がなくなるまで煮る。
2020/05/05
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前回紹介したネパール料理は、家庭でもすんなりと美味しく作れたのですが、南インド料理はなかなかこれぞという味には至らなかったのです。どうも味がピシッと決まらない。そうなるとどうしてもスパイスをあれやこれやと投入してしまい、ますます味がちぐはぐなものになってしまうという泥沼にハマってしまったのであります。それでも不味いというのが悔しいから、無理矢理に旨い旨いと言って食べてはいたのだけれど、無理はそうそう続かぬのでありました。旨味が足りぬのが良くないと固形スープの素に頼ろうとまで思ったのです。ラッサム、サンバルはそうした失敗を繰り返したのちにようやく、専門店で出される味にそうそう劣らぬまでに至ったのでありますが、この2品はシンプルであるが故に思った味に仕上げるのが大変という実は奥深い料理であり、初めて南インドの味に迫ろうとする方にはお勧めしがたいのでありました。実際に、多くのレシピが流布されていますがどれもかなり作り方や材料に違いがあって、こりゃいったいどうすりゃいいのって混乱してしまう可能性もあるので、今回はシンプルでありつつも濃厚な味わいダルカレーを紹介したいのです。一応補足しておくとラッサム、サンバルにも豆を使いますが、よく言われるように煮崩れた豆をハンドミキサーなんかでピュレ状にして、その上澄みのサラサラをラッサムにドロンとしたピュレをサンバルに使うと上手く作れますので、こちらにもいずれお試し頂きたいのです。そのためには自分の味覚に合うレシピを辛抱強く試すことになると思いますが、それもお楽しみということで。 ちなみにネパール料理のダルバートに類する皿が南インド料理にもあります。いわゆるミールスというのがそれで、現地や国内でも一部の料理店ではバナナの皮とかに乗せて振舞われるのが本場式らしいのですが、そこまでお膳立てするのは大変なので家庭では略式で構わぬと思います。ここでは代々木公園で開催されるインドフェスティバルで入手したステンレス製を用いていますがこれでも十分に雰囲気は味わえます。が、横着なぼくには皿洗いが面倒なので、普段はラッサム以外は大きめの皿に適当にスペースを空けながら盛り付けて誤魔化します。まあ、家で食べるのにいつもカッコ付けてるのは疲れますから。 ミールス1. ダル(豆カレー)(1枚目:右上、2枚目:右)2. ラッサム3. サンバル(1枚目:大根・ズッキーニ・人参、2枚目:不明)4. アチャール(1枚目:紫玉ねぎ、2枚目:)5. サブジ(1枚目:人参・キャベツ)6. チャツネ(2枚目:ココナッツ)7. ライタ(2枚目)8. バスマティ米 大体、こんな辺りがミールスの定番になりますでしょうか。これにクレープ風のチャパティやそれを揚げたプーリーなんかを添えるとより本格的な感じですが、これは面倒だから近頃はあまり作りません。では、ここら辺でダルカレーのレシピを。これも材料や作り方が千差万別なので、一例としてお考え下さい。【材料】ムングダル1カップ:いわゆる緑豆ですね。これはレンズ豆とか他の豆でも問題なし。にんにく1片:すりおろし瓶詰めで十分トマト1/2個:トマトパサータでも問題なし。青唐辛子2本:これは安い時期に買って冷凍保存可能。近頃は青唐辛子チャーハンにハマってます。カレー・リーフ20枚:あれば入れるとより南インド料理らしい雰囲気になります。生も売ってますが、風味は落ちるけれど感想で十分[調味料]バター小さじ1:あればギーの方が風味が現地っぽいかな。塩適宜コリアンダー:冷凍しておいたでOK![スパイスA]ターメリック・カイエン・ペッパー・ヒン(あればでいいです)適宜[スパイスB]マスタード・シード・クミン・シード・赤唐辛子適宜1. 豆を洗って、水で煮る。2. 1.の鍋に[パウダー・スパイス]と[調味料]と[スパイスB]以外のすべてを加えて、30分程度煮込む。3. 2.にバターと塩を加える。④ 別鍋に油を入れて、弱火で[テンパリング用スパイス]を炒め、3.に加え、コリアンダーをまぶす。 これまた実に簡単ですねえ。失敗もまずありません。日本人の多くにとってはカレーというと辛い物という印象がありますが、これはほんのりと辛味が感じられる程度で十分です。ネパールのダルとそんなに材料は変わらぬように思えますが、実際に口に含む以前からふくよかで濃厚な風味が感じられると思います。どちらがいいか体調次第で作り分けるのもいいかと。本場では酒はご法度かもしれぬけれど、幸いわれわれは酒と並走させる僥倖を堪能することができます。このカレーには、白のワインが合うかなあ。いやあ赤でもいいし、焼酎でも良さそうだなあ。
2020/05/03
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有り難い事に、人様のレシピをほとんどそのままに流用しただけのこの一連の家呑み記事でありますが、好評をいただけているようなので調子に乗ってもう少し続けてみることにしたのです。なんてお一人からコメントを頂戴しただけで我ながら調子に乗っているなあと思いもするけれど、そうそう書くことなどないのでありまして、その辺はネタにヴァラエティもないし、話術も単調か支離滅裂なぼくですので、興味のない方はサラリと流してくださればよろしいかと。さて、昨日まではフランス家庭料理寄りのレシピというか自宅での食レポをして参りましたが、今回からはもしかすると自分にとって最重要な食材の一つ、豆類を取り上げる事にしました。長い閉じこもり生活を強いられている現時点になってそれは遅きに失するかもしれないのですが、豆類は乾燥豆や缶詰で保存性にも優れた栄養価も高い、外出自粛、買物制限、食材不足の状況下においては実に優れた食材と思うのです。外食やテイクアウトすら危うい現状においては、買い溜めで冷蔵庫が目一杯に埋め尽くされていても、手早くヒョイと一品を食卓に上げることが出来るのも良いところです。そして言うまでもないことですが、簡単なものからやや面倒なものまでどれも酒の肴にもピッタシなのです。 さて、これがうちのキッチンをざっと攫って取り出した豆類ですー醤油や味噌、味噌ピーなどの加工品は除いていますー。別室にまだ何種類かは保存されていたと思いますが、整理が行き届いておらず取り敢えず目先から取り出しただけなのですが、いやあそれなりにあるなあとこの封じられたGWで消費せねばなるまいなあなどと思うのですが、近頃は豆をメインに据えた料理は余り作っていなかったので撮りおいた写真もない始末。写真などなくてもと言いたいところですが、高料理をメインにして写真の一枚もないのはかなり寂しいのでまずは以前の記事から写真を転用できるインドやネパールの豆料理、ってやはりカレーから紹介することにしたいのです。 まずは、昨年の夏場を中心にその魅力の虜になり、しかしハマりすぎですぐに飽きてしまったネパール料理であります。料理に飽きたというよりは、その調理が簡単過ぎて作るのに飽きたというのがより近いかもしれません。なんてネパール料理をマスターし、悟りきったように書いているけれど実際にあっさりとかなりのレベルに―そこらの店より旨い―達してしまうのであります。それはもしかするとそこらのネパール料理店が日本人の味覚に阿るからかもしれません。ぼくは勝手にメティ、つまりはフェヌグリークこそがネパール料理のスパイス使いの決め手と考えているけれど、実は全然間違っているかもしれないし、でも料理なんて自由なんだからそれも一つの正解なような気がします。では、最初に辛うじて写真に残っていたダルバートをご覧いただきたい。 1. ダル(豆スープ)(1枚目:左上,2枚目:左上)2. タルカリ(野菜カレー)(1枚目:里芋・ズッキーニ・ジャガイモと人参,2枚目:ガボチャ・ズッキーニ・ジャガイモ)3. アチャール(漬物)(1枚目:大根,2枚目:大根)4. サグ(青菜炒め)(1枚目:小松菜,2枚目:小松菜)5. バート(バスマティ、つまりはインディカ米) 大体、1.と5.があればダルバートになるのであろうけれど、大概はこの1.~5.が揃っているとまぜまぜして味を変化させると一気に本物感が増すのであります。無論、メインとなるのは1.でありましてこれは何度もお代わりしたくなるシンプルなのにすごい奴なのです。 シンプルなダルのレシピ【材料】豆200g:ウラド豆、レンズ豆、緑豆、黒豆など。単品でもいいし色々混ぜても旨い。面倒だから前夜にまとめて水に浸しておく。トマト1個:適当に細かく刻んでおく。うちでは大体トマトパサータというトマト水煮の瓶詰を使ってます。価格が安定していて冷蔵庫で日持ちもするので、重宝。味もそう変わらない気がします。玉ねぎ1/2個:大雑把なみじん切り。にんにく1片:瓶入りのすりおろしたのを使ってます。このひと手間を省くだけで調理がぐんと楽になる。日本産に拘る!生姜1片:こちらも同様、チューブのをぼくは大目に入れます。塩適宜コリアンダー(パクチー)適宜:あったら嬉しいという程度。安いときにまとめて購入し、葉っぱは勿体ないので、茎と根をざく切りにして冷凍しておいたのを使っています。ジンブー(香草)適宜:あればぜひ入れたい。青菜を発酵させ、さらに乾燥させたもの。水でもどして刻んでおく。じいちゃんの匂いがする。[スパイス]クミンシード・ターメリック・フェネグリーク・カイエンペッパー適宜:これは何度か試して好みのバランスを身に着けるのがよろしいかと。余り入れ過ぎないのが正解。でもたくさん入れてもそんなにヤバいことにはならぬので気楽に入れれて大丈夫です。フェネグリークは黒くなるまで火を通すのが正しいようです。 【作り方】1. 油を敷いた鍋で野菜を炒め、スパイスを投入、さらに炒めたら豆と水を入れる。2. 豆が煮崩れてきたら、塩で味付け。3. ジンブーを油(あればギー、最近はザ・ガーデンなどのちょい高級スーパーなどでも購入できます)で炒めたものを2.に加え、最後にコリアンダーを入れる。 えっ、これだけ! そうなのです。無茶苦茶簡単なのです。煮込んでいるうちに2.~4.もすぐに調理できてしまうのです。とにかくとてもスパイスがシンプルなので、とっつきがいいと思います。これだけだと寂しいのでサグの作り方も。 【材料】小松菜1束:ざく切りにんにく1片ジンブー適宜:あればやはり美味しい。塩適宜[スパイス]フェヌグリーク・ターメリック 【作り方】1. 油でスパイスを炒め(特にフェネグリークは黒くなるまで)、途中にんにく、青菜を加える。2. 塩で味付けする。 以上です。やはり簡単ですねえ。タルカリ、アチャール、サグは、冷蔵庫の余り物を整理するのにも適しているので、半端に残っている野菜があれば適当に放り込めばちゃんと美味しくなる優れものです。 本当は、インドの豆カレーも今回紹介するつもりがすっかり長くなってしまったので、これは次回ということで。
2020/05/01
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ここまで4回に亘って、じっくり腰を据えて家呑みする時の肴である主にフランスの家庭料理を書いてきたけれど、ここまでは敢えてメインとなる料理には触れてこなかったのであります。いやいや、特に3回目までのオーブン料理などメインに据えても消しておかしくはないのだけれど、やはり肉があったほうが俄然、食卓は賑やかになるし気分も盛り上がるというものです。というか本当であれば、サラダに始まり、スープが続いて、その次にメインが来て、それを摘まむ間にオーブン料理が出来上がるという段取りが家庭ではよろしいと思っています。メインを最後に持ってくるというのが店で食べる場合にはノーマルなスタイルであろうけれど、家庭ではそれは避けたいものなのです。サラダは冷蔵庫で冷やして置き、スープは少し温めなおせばよい状態にしておく、メインは盛り付ける前に皿をレンジで温かくしておいて、盛り付けたらその温まったレンジの庫内にて冷めないようにしておく。最後のオーブン料理はメインを運ぶ際に温め始めるというような段取りが呑んでる最中にちょこちょこ席を立たずに済むのであります。 オードブル代わりのサラダに付いては前回書いたから今回はスープについて書けるとよかったのだけれど、別にこんな報告をするつもりも想定していなかったから、栗のスープしか写真が残っていませんでした。本格的なコンソメなどは手順も手間も大いに難儀だけれど、ポタージュやヴィシソワーズ、ガスパチョなどなど家庭の味であるスープはとっても簡単でしかも酒の肴になるとぼくは思っています。基本的には野菜をスープで煮て、それをミキサーに掛けるだけなのだから、非常に簡単です。この栗のスープは剥き栗を入手したらぜひもので作る品であります。玉ねぎを炒めてそこにチキンブイヨンを注いで栗を投入、柔らかくなるまで煮て、最後に塩・胡椒で味を調整するだけ。なのに、なのにですよ、これがベラボウに美味なのですね。もしかするとどんな栗の食べ方よりもすごいかもしれぬから栗好きだったらぜひお試しを。 ってわけで、ようやくのメインであります。前回のサラダ篇のパクチーのサラダの写真に写っているのは鰆のムニエルにスライスアーモンドのバターソースをかけたもので、斯様にたまには魚料理も食べるけれど、予算の都合で肉料理になることが多いのです。 最初のメニューが豚肉とリンゴのソテー メープルシロップ風味とでも名付けるのが適当でしょうか。単に塩・胡椒した豚ロース肉をソテーして、そこにメープルシロップで甘みを加えたスライスしたリンゴのソテーを添えて、それをソース代わりにいただく料理です。古くなったリンゴがあったら作るのですが、これは超絶簡単なのに誠に旨いのです。 続いてのお皿はご存じフレンチメニューの大定番、牛肉の赤ワイン煮込ですが、これは手間のかからぬヴァージョンです。ニンジンの甘味がメインにすることでソースを濾したりの面倒なしでもここまで美味しくできるのかという驚きのレシピです。 そして、こちらは鶏肉のきのこクリームソースであります。ベーコン、適当なキノコを炒めブランデーでフランベし、生クリーム、ポルチーニの戻し汁を加えたソースが美味。これは先日書いた川津幸子さんの絶品パスタソースの援用版となります。いつまでだって食べていたくなる一品です。 最後に、こちらもオーブンというか魚焼きグリルで調理したマッシュルームのクリームチーズ詰めであります。クリームチーズとバジルペーストを練ったものをマッシュルーム、高ければシイタケに詰めてグリルで火を通し、最後にパセリを混ぜたパン粉をまぶして軽く焦げ目をつけたもので、これもこの冬何度もいただきました。ニンニクバターを詰めたエスカルゴバター風味のマッシュルームが大好きだったのですが、近ごろそれが胃腸に重たく感じられるので、クリームチーズで試してみたらこれが大正解だったという偶然定番化した料理で、偶然に美味しいレシピが出来上がることはなかなかないので、これを口にした瞬間は大興奮しました。 ということで、この冬の定番レシピ、レシピというには分量も何もないけれどまあ目分量でもできてしまうところがこれらの料理のいいところ。伝統的な家庭料理ばかりですが、少なくともワインが進むことは請け合います。ぜひお試しください。
2020/04/25
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そこもかしこも見渡す限りがウイルスに満たされていると思うと、どうしても生モノを忌避するようになってしまいます。生モノというと魚貝類もありますが、ぼくは魚介も悪くないけどそれ以上に生野菜が大好きなのです。でも今はどうも生野菜は敬遠したいと思ってしまうのです。食器用中性洗剤がアルコール消毒の代替となし得ることは近頃の報道で目にしますが、それって何だか当たり前のような気がします。むしろ。これは食器用洗剤が普及し出した頃からそうだったらしいのですが、実はこれで野菜を洗う事が出来るそうなんですね。ある世代の人にとっては当然の事実なのかもしれませんが、ぼくはそれを知ったのはそう以前のことではありません。確かに洗剤の注意書きを見ると野菜を洗う事ができる云々と記されているではないですか。でも、でもねえやっぱり抵抗があるじゃないですか。もともとズボラなぼくがそれなのに徹底して野菜を洗うなんて手間を払うのはとっても敷居が高いのですね。 どれだけサラダが好きかって、呑みの肴のメインとして食べる位に好きなのですね。特に大衆食堂や洋食店にはサラダがメニューにある場合が多くてメニューにあって値段が手ごろならつい頼んでしまいます。大衆食堂では、レタス(例の丸いチシャレタス)にきゅうりにトマトに業務用のドレッシングが掛かっていたりして、これは自宅で食べてもさほど旨く思えぬのに酒場だと不思議とご馳走に思えるのです。洋食屋だとこれに缶詰のホワイトアスパラガスなんかが添えられている場合もあったりして、これがまたいいのだ。オレンジ色のサウザンドアイランドのドレッシングなど実によく合うのです。 ぼくが自宅で食べるサラダの定番はやはりオーソドックスなグリーンサラダであります。かつてはニース風やらシーザーサラダなどのボリューミーなものを好みましたが、近頃はシンプルこそがベターと思うようになりました。ベースとなるのはサニーレタスやグリーンカールがいい、あればルッコラやクレソン、ベビーリーフなどのハーブ系野菜やチコリなどの食感の異なるものを混ぜてもいいけれど、ベースはやはりグリーンなレタス系がいい。大事なのが面倒だけれど丁寧に一口サイズに葉っぱをちぎること、これをやるやらないでどういうものか味に大いに違いが生じるのです。それと洗ったらきっちりと水切りしてしっかり冷やしておくのも大事です。トッピングはせいぜいクルミやクルトン、パルメジャーノ程度にしておきたいところです。そして味の決め手のドレッシングでありますが、ビネガー、オイル、塩、胡椒がベース。分離しにくくするためにマスタードを加えてもいいし、メープルシロップやハチミツなんかで甘みを追加すると味わいがぐっと深みを増すけれど、そこらへんは好みの問題。ビネガーをいろいろ試してみるもよし、オイルに奮発してみるもよし、とにかく自身の好みや場合によっては体調やその日のほかの料理とのバランスとか次第であれこれ試してみるしかないようです。 ということで大好きなサラダですが、最近は自宅ではサラダ類は控えるようにしていますし、外で食べることもなくて、どうにも我慢できなくて食べてしまったのでした。そのサラダは定番と違っていて、ウイルスなど跳ね返してしまいそうな強度のある野菜を用いているのですが、それはそう、パクチーなのであります。どういうことか、パクチーが激安で販売されていて、迷ったけれど大量購入してしまいました。さてどうしよう。そこで思ったのが、かつてクレソンの茎をフードプロセッサーでドレッシングにするという手法を応用してみようと思い立ったのでありました。パクチーの茎や根をすり潰し、ビネガーにそれから香りで負けぬようナンプラーを加えてドレッシング化したものをグリーンサラダ同様にきっちりと合えてみたのです。これが大正解。パクチーがカメムシを意味すると聞いたことがあるけれど、なるほど苦手な人は玄関で逃げ出してしまうだろうなという香りがさらに増幅されてまあ旨いのでありました。つまりはこれほどににおいの強い葉っぱならウイルスも尻尾を巻いて逃げ出すであろうという根拠のない理由から久々のサラダにありつくことができたのでありました。早く心置きなくサラダを食べたいなあ。 と長くなりすぎて、ムースについて書き損ないました。人参とかパプリカなどを柔らかく蒸すかゆでるかして牛乳、生クリーム、ゼラチンを加えてミキサーにかけるだけでこんなにおいしいムースが作れるなんて思ってもみませんでした。大いに気に入って、層にしてみたりもしたけれど、きれいにするにはやはりちゃんと漉すなりしないといけないようですが、まあ旨ければそれでいいのであります。後記: 後日、このパクチーサラダのドレッシングが余ったので、目下断行中の食材断捨離―この場合の捨は、酒抜きで胃腸の中に収めてしまったということ―の過程で発見されたフォー―米粉の麺のことですね―の処理の際に、このドレッシングを使ってみたのです。フライパンにごま油を引き、ひき肉、玉ねぎ、キャベツ、もやしなど有り合わせの野菜を炒め、そこに茹で戻しておいたフォーを投入、ここで件のドレッシングを投入するのです。なおも炒めて砂糖、ナンプラーで味を調整、皿にもって砕いたピーナッツと一味唐辛子をパーラパラー。これがパクチーの風味がガツンときて酸味も程よく実に旨かった。これは間違いなくビールと合わせる、いやビール以外でも構わぬけれど実に旨かったのであります。こちらもぜひお試しを。
2020/04/23
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簡単オーブン料理、第3弾です。ワインが止まらなくなること必至のお手軽フレンチをご紹介してきましたが、ものすごくメジャーな料理ばかりでわざわざ紹介するような料理には当たらぬという意見もございましょう。でもこれらのオーブン料理には、貧乏時代にすっごい助けられたのです。変わったところというと当時はホイップを使っていたのを今はちゃんとした生クリームに変えたくらいだろうか。トランス脂肪酸やらは避けたほうがいいらしいからね、って普段酒場で怪し気な成分を大量摂取しているのに気にするのも愚かであります。 さて、それはともかくとして今回報告するのはフランであります。これはグラタン以上に手軽なので本当によく作って食べたものです。これの作り方は実に簡単。具材にもよるけれど、基本的には卵液―アパレイユというらしい―を耐熱皿に具材とともに流しいれてオーブンにかけるだけという簡単なものなのであります。この料理を知ったのはもうずいぶん前のことで今でも活躍している料理研究家―もともとは料理雑誌の編集者だったようですが―の川津幸子さんが紹介していたのです。この方は気張ってオリジナルっぽい料理を紹介したりせず、むしろコンサバティブな料理がメインなのが大変有益なのです。というのも残念ながらぼくもコンサバティブな味覚の持ち主であるため、奇を衒わない基本的な料理を好むからです。それはもう酒場巡りをしていても、地方都市などに赴いた場合でも都内で注文するのと似たり寄ったりの品がほとんどであることにも現れていると思うのです。話は戻って川津氏のレシピですが、特にぼくが勝手に初期3部作と呼んでいる『あ、おいしい。』、『わ、かんたん。』、『いつもキッチンからいいにおい』の3冊には貧乏時代に随分助けられました。今でも裕福とは程遠いことはありますが、多少なりとも余裕があるわけですが、当時旨いと思ったものは今でもやはり旨いと感じるのです。小金を貯めてもなお旨いというのはやはりかなりぼくの味覚にマッチしているのです。そんなコンサバティブ料理の中でも頻繁に食卓に登場したのがこのフランなのでした。 川津氏のレシピで紹介されているフラン、つまりはフランス風の卵焼きでありますが、その具材としてねぎとベーコンが用いられているのです。ねぎなどは薬味か鍋の具もしくは焼鳥にしかならぬと思っていた偏狭なぼくの食知識を大いに驚かすに足るものだったのです。材料は、大雑把に1:2:2程度の分量の卵と生クリーム、牛乳を入れて、塩、胡椒、ナツメグを適宜入れて撹拌(これがアパレイユというそうです)したものを、バターを塗った耐熱皿に5cm程度の長さの付箋状にしたねぎと炒めたベーコンを散らしたところに注ぎ入れて、オーブンで適宜焼くだけです。220℃で30分位かなあ。とまあ下拵えも簡単だし、調理も料理好きには物足りぬ程度だからまあ、多用することになるのです。これってつまりはパイ無しキッシュのようなもので、パイが付いているとご馳走感がある分、やはりちょっと面倒だけれど、これならかなりの横着者でも作る気になるんじゃなかろうかと思うのです。さらに言えば、たまたまねぎが冷蔵庫になかったりしてもキッシュになる食材ならフランになるという理屈なのです。キノコ類も無論美味しいし、ほうれん草にチーズなんてのも間違いなさそうです。 そんなこんなで3回に亘って簡単ラクチンオーブン料理を紹介―って、すでに出版されたレシピを引用しただけのことですが―してきましたが、いずれも普通の家庭なら当たり前に冷蔵庫にある品ばかりだから今夜にでもすぐに用意することができるのもいいところ。生クリームはもしかするとなかったりするかもしれませんが、これ冷凍庫での保存―解凍は常温で自然解凍でOK―を試してみたらまったく問題なく使えたので、安くなっている時にいくつか購入して冷凍保存しておくのもいいかもしれません。ぼくが偉そうに言うのもおこがましいですが、ぜひお試しを。
2020/04/21
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昨年は豚汁、けんちん汁やおでんなどの和食を大量に拵えて、そこに焼き魚やお浸し、漬物といった純和風もしくはネパール料理がメインでした。そのマイルドな味わいにあんなに魅せられたのに、ある時点で憑き物が落ちたように食べなくなりました。その前の年は南インド料理と何年振りかでタイ料理が食卓に登場する機会が多くなりました。さらにその前は……。と年ごとに味覚というか身体が求める料理が変貌するため、南インド料理やネパール料理に特有の食材やスパイスが相当量残ってしまうのでした。賞味期限はチェックしていませんが、まあまだ食べられるだろうから、そのうちと思いつつなかなか欲求が湧くことはないのでした。というわけで先般も書きましたが近頃めっきり食卓に頻出するのがフランス風家庭料理をベースとした、それもオーブン料理が多くなっています。しかも昨年も頻発した災禍やコロナ禍も影響してか、様々な食材が高値となったり、下落したりとどうもはっきりせずこの週末はあれにしようと決めておいてもいざ、買い物に出てみても高くて手が出ないなんてことがよくありました。 そんな時に比較的安定的に供給されるのがジャガイモです。数年前にポテトチップスが入手困難になる位に北海道で作物被害が酷かったこともあったように記憶しますが、この冬は比較的安定供給されたように記憶します。メインというよりはメインの肉料理なんかの添え物っぽいイメージのある定番料理として非常に一般的なのがグラタン・ドフィーノアであります。これは料理としては作り手として物足りぬほどに簡単でありながら、ぼくなんぞはこれさえあればあとはもうバゲットのひとかけもあればワインの肴として上等という貧乏舌の持ち主だから、当然のことにこの冬は何度か食卓に登場したのでした。ちなみに今年のじゃがいもはどういうわけかやたらと芽が出るのが早いし、芽の量も多い気がします。その分、皮を厚めに剥いて使うので、皮剥きの処理が大雑把で済み楽ともいえます。 作り方はいたって簡単。耐熱皿にバター、にんにくを擦り付けたところに薄切りしたじゃがいもをならべていって時々、塩、こしょう、ナツメグを振り掛ける。分量は耐熱皿に収まって食べきれるだけの量であればよろしいかと。そしたら後は牛乳と生クリームを大体同量の目安でじゃがいもがひたひたになる程度にかけてやって、火にかけます。湧いてきて5分ほどしたらパルメジャーノレッジャーノ―なければクラフトの粉チーズでも場合によっても溶けるチーズ、もしくはなくたって構いません―を擦り掛けて、オーブンで220度15分―これも適当、とにかく表面にちょうどいい焦げ目がつけばいいのだ―に掛けるだけ。ガスで火を通す時間をちょっと多めにすれば、魚焼きグリルでも弱火でじわじわと火を通せば結構いい具合に仕上がることは確認済みです。なんと簡単なことか。これで旨けりゃ作るよね。 ちなみにぼくはカロリーのことというよりは、胃もたれするのを嫌って生クリームよりかなり牛乳を多めの分量にして軽めに仕上げています。それから、芋ばかりだと淡水化物過剰摂取と思われるし、野菜不足を補うためにもじゃがいもを敷いた上に他の野菜を乗せるという邪道を試しています。これまで試したところではズッキーニのスライスを乗せたのがよかったなあ。ネギやキャベツも悪くない。それからまだ試してはいないけれど、しめじやアスパラガスなんかもきっと美味しいのではないかと思うのです。ただし注意すべきはメインはあくまでじゃがいもなので、その風味を邪魔しない食材を選ぶことが肝要かと。トマトなんかも旨いとは思うけれどきっとこの料理からはかけ離れた物になってしまうと思うのです。それから味変にタップナード―オリーブの実やケッパー、アンチョビなどをペーストにしたもの―やバジルペーストを添えるのも楽しそうです。ぼくはこれまた邪道ではありますが、やはりタバスコをばしゃばしゃに振り掛け回していただくのが、う~ん想像しただけでワインが呑みたくなります。
2020/04/19
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家呑みとはぼくにとっていかなる行為かという基礎的な話を進めるつもりでいたのですが、そんなことをもたもた書いていてもちっとも皆さんにとっては参考にはならぬと思いなおし、実際にぼくが家での呑みをいかに行っているかについて、早速書き始めることにします。その前に、もしかすると誤解があるかもしれないので予めお断りしておきますが、ぼくはウィークデーには家で呑んでいるのです。連休があったりするとそりゃ一日は朝っぱらから出歩くこともあるけれど、基本的に土日の夜は自宅で晩酌することにしています。出歩いた時には昼呑みすることもあるけれど、日曜は基本的には家で過ごすことが多いのです。そして、朝は普段と同じ時間には起床して規則正しい一日を開始するのでありました。ただし、仕事は休みなので、シャワーだったり歯磨きなりを済ませると、それからは自由の時間となるところですが、けして遊び惚けたりはせずに夜の呑みの準備をスタートするのです。朝食もそこそこに(というか朝食は休みの日のお楽しみなのであります、つまり普段は食べない)せっせと夕餉の準備を始めるのであります。ぼくは面倒ごとは先に済ませてしまおうという高潔な精神の持ち主でありますので、とにかく目先に片付けなければならぬ雑務が積まれているからには可及的速やかに処理せねば気が済まぬのであります。その一方で、普段酒場では余り旨いものを食ってはいない―そう断言するのもどうかと思うけれど、実際いつも似たり寄ったりの品を食べている―から、自宅ではなるべく旨いと思えるものだけを食っておきたいのであります。しかし、手間の掛かる料理は面倒だから極力避けたい。近頃は脂っこいものもそうは食えぬ。となると野菜料理が一番であり、いざ食べるという段になったらボタン一つで済ませてしまえるようなものが楽ちんでいいのであります。 となると選択肢は絞られてきます。ぼくの食の嗜好はどうも定期的に切り替わるようで、スパイシーなものにドはまりしてみたと思えば、和風ばっかり食べてみたり、今年になってからは断然家庭風フランス料理にのめりこんでいるのです。なので、必然、サラダや煮込み料理が多くなるのであって、とりわけオーブン料理が今でも継続してブームなのであります。オーブン料理も数あれどもっとも気に入っているのが、グラタンです。野菜のグラタンといえども具材はあまた考えられるけれど、ぼくは生来ケチな性分なのでその時その時で安い食材を多用することになります。 つまりは、写真ではさほど見分けがつかぬと思うけれど、ブロッコリー、じゃがいも、マッシュルーム等のキノコ類、キャベツ、ねぎなどなど、そしてとりわけ気に入っているのがカリフラワーなのでありました。野菜だけだとどうしても淡泊になりがちなので、通常のベシャメルソースではいささか風味が足りぬ気がするからありあわせのチーズなどを溶かし込んだりしてみたらこれにハマってしまった。調べるとこのソース、モルネー風とか呼ばれるらしくムッシュ・モルネーさんの考案によるもののようであるが、ぼくが最初にレシピを公開したらサカマ風などと呼ばれたのでありましょうか。バターで小麦粉を炒めて、温めた牛乳を入れて、塩、コショウ、気分次第でナツメグを投入し、シュレッドチーズも適宜溶かし込む。バターを塗った耐熱皿に適宜ゆでるなどして火を通した野菜を並べて、サカマ風ソースを流し込んでおくのであります。あとは食事までは本を読んだり、テレビを見たりして、夕方が訪れるのをじっと待つのです。 むろん、これだけでは寂しいので、他にも副菜をよういすることになるのでありますが、それらも今年はパターン化した料理が並ぶことが多いのでした。サラダ、簡単な肉や魚料理、煮込み、ムース、ディップなどなどでありますが、やはりメインはオーブン料理。もう少しオーブン料理にお付き合いいただくことにします。
2020/04/16
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