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来週はもう9月なのですね~! 早いなあ。火曜の世界樹ヒーリングはいかがでしたか?その日はちょうど鞍馬~貴船と山の中を歩いて、すてきな大きな樹をたくさん見てきました♪気持ちのよいエネルギーをいっぱい浴びたので、皆様にもそれが届いていたらいいなあと思います^^さてさて、来週も世界樹にします~♪理由? ・・・いつもの気分です 笑いいのっ。木陰でお昼ね気持ちいいからっ。 笑世界樹っていうのは、アカシックのすべてが詰まってる、というかアカシックそのものの樹、でもあるわけで。自分がこの生を選んだ目的とか、ほしかったものとか、学びとか、もその葉っぱには書いてあるのですね。そこで自分の葉を見つけることは、自分自身を見つけること、なのかもしれません^^※今夜からまた外出しますので、メールのお返事等は気長にお待ちくださいませ。よろしくお願いいたしますm(_ _)m応援ありがとうございます!→★リアルタイム日時 2009年9月1日(火) 21:30より1時間(日本時間)★コールイン受け取り可能時間 日本時間で上記日時~9月2日(水) 20:30開始までの間の1時間 ※とくに決まった宣言文はありませんが、よいお時間に 「さつきのひかりのヒーリングを受け取ります」と宣言していただければ大丈夫です。 ★募集期限リアルタイム直前(火曜21:30)まで★参加ご希望の方はこの記事(エラーになってしまう場合、mixiの同名記事)のコメント欄に、HN(ハンドルネーム)と都道府県、以前さつきのひかりのヒーリングをお受けになったことがある方は、前回のご感想を一緒にお書きください。私もとても嬉しく励みになりますし、書くことでご自身の気づきも深まるかと思います。※他の記事へのコメント・メッセージ等は無効になります。お返事もできませんので、ご注意ください。★ヒーリングの種類その時々のテーマとともに、純粋な愛のエネルギーによるヒーリングを、お申し込みいただいたご本人、住んでいる土地、ご先祖さまがた、にお送りいたします。もっともシンプルで、誰にでも入りやすく、心の癒しには一番効くのだそうです。ハートが癒されると、ふんわり開いてご自分にとっていいものがたくさん引き寄せられてきます。キラキラをたくさん引き寄せちゃいましょう♪♪★初めましての方は、フリーページをご一読くださいませ^^→→「ヒーリングについて(http://plaza.rakuten.co.jp/satukinohikari/4000)」※よくあるご質問もまとめてあります。ご質問の前にご覧下さいね^^★喉が渇くことがあります。また好転反応が出た場合に楽に流すためにも、白湯などの水分をとられることをお勧めします。★エネルギーやヴィジョンを感じるワークではありません。リラックスして、寝るつもりでゆったりとお布団で受け取ってくださるといいと思います♪★車の運転など、注意力・集中力を必要とする場面では、絶対にヒーリングを受け取らないでください。 眠くなることがありますので、危険です。万一そういう事態になった場合には、「私は今はヒーリングを受け取りません。後ほど布団に入るときに改めて受け取ります」とはっきり宣言してください。★ヒーリングは医療行為ではありませんので、受けたことで怪我や疾患が良くなったり悪くなったりするというものではありません。変化はご自身が望まれたことを後押しするために現れます。ご自身の判断と責任によりお受けくださいね。
2009年08月28日
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「グラッシェアンス、参上しました」 クリロズの部屋のセキュリティを開放をすると、ブルーグレーの軍服を着た一人の男が現れた。 長身に赤みがかった濃い金髪を後になでつけている。完璧な敬礼をしながら、朱色の瞳がなつかしげに笑っていた。 「やあデオン、ひさしぶり。今は敬礼は必要ないよ。楽にしてくれ」 トールは笑って椅子を指し示した。人為グリッド計画が始動してから彼への訪問客も飛躍的に増えたため、クリロズの自室を改装してスペースを増やし、簡単な応接間を作ってある。 失礼します、とデオンはソファに長身を沈めた。 「だから敬語はいいと言うのに。今の私は司令官ではないからね」 「とはいえ、今回も計画の総司令であることに間違いはないでしょう? エル・フィンだって敬語を続けているでしょうに」 「まあねえ……自分からそういう地位を狙ったことはないんだけどな」 銀髪の男は苦笑して肩をすくめた。 本人は気ままな研究職、あるいは一兵卒のつもりでいるのに、いつのまにか大仰な肩書きを背負うことになってしまうのは、昔も今も変わらないらしい。 当時からまったく軍人らしく見えなかった穏やかな雰囲気も昔のままだ。なんとはなしに嬉しくなり、デオンはふっと目尻を下げた。 「エル・フィンはステーションですか」 「そうなんだ。最近忙しくてね。ルークとは?」 「まだ会っていません。式典の前には顔を出すつもりでいますが……今は混乱するでしょうから」 そうだね、とトールはうなずいた。この金髪の男が、エル・フィンと共通の友人であるルークァンスをとても大切にしていることを、彼は知っていた。 生体工学が専門の技術者であるルークにも、そのうち計画に協力してもらうことになるかもしれない、と伝えておく。 そうでしょうね、とデオンもうなずいた。彼は今、クリロズが属するものとは別の艦隊に所属しているが、例の計画の話はとうに流れてきており、中核に知人がいるからと連絡役を買ってでたのだ。 元々の役職も暇なものではないはずで、仕事量は相当なものだと思われるが、それを飄々とやりこなしてしまうのがこの男の特徴だった。 「建造はどれくらい進んでる?」 トールの言葉に、彼は表情を仕事用にひきしめた。 「続々と。元々そういう予定でしたからね。グリッドで共振させる計画にはなっていませんでしたが。各地でポイント作りが行われていると聞いていますが、幹線グリッドはいつ引くんです?」 「式典の日、日蝕の瞬間に。太陽の巡航ルートをスイッチにする」 きっぱりとした答えに、デオンは目を瞠った。日蝕式典まで、もうあと一週間ほどしかない。そもそも計画を公にしたのも七夕の夜だと聞いているが、すでにそれほどまで準備をすすめていたとは。 「……相変わらず仕事がお早い」 内心舌を巻きながら言う。この人の下にいるエル・フィンが、忙しいと愚痴を言いながらも楽しそうに仕事をしているわけだ。多忙には違いないが、これほどテンポよく進められるならばストレスは少ないだろう。 そういえば昔、一度だけ一緒に仕事をした際もそうだったと彼は思い返した。ちょっとばかり大きな案件があり、エル・フィンを借り受けようと連絡した結果、その直属の上司までわざわざ出てきてくれたのだ。 あの時もとても勉強になったし、下士官の人気が集まるわけだと深く納得したのであった。 それに剣も強い。エル・フィンとこの人と自分。三人で戦場に出たときは、負ける気がしなかった。 やはり軍人であるから、いくらデスクワークができても武術もある程度はできなければ評価が低くなってしまうデオンであったが、前線に出ればみずから退却戦の殿(しんがり)をつとめて部下を先に逃がす彼には、文句のつけようがなかった。 この人の下で働きたい、そう思わせる何かがこの銀髪の錬金術師にはある。いつのまにか肩書きが増えるのは仕方ないんだ、そうエル・フィンが言っていたことがあるのを思い出した。 「デオン?」 追憶の海に沈みかけていたデオンを、穏やかな声が呼び戻す。 「ああ、すみません。またこうしてご一緒に仕事ができて、光栄です」 「それはありがとう。君も忙しいだろうけど、よろしく頼むよ」 「もちろんです。御用の際はなんなりとお声をおかけください。こちらにはできるだけ頻繁に伺うつもりですから」 デオンは深々と礼をして、クリロズを辞去した。 懐かしい。 ステーションの執務室で、空間をつなげたスタッフルームにいるエル・フィンを見やりながらトールはふと微笑んだ。 クリロズにデオンが訪れたことを、当然彼はすべて感知している。 今は忙しくてそれどころではないが、式典の日には、デオンとエル・フィンら、旧友の再会もあるだろう。 たくさんの色糸が寄り集まり、壮大なタペストリーを織りあげてゆく。 各所で織られ始めたものも集まって、一枚の大きな絵になってゆくのも、もしかしたらそう遠い未来ではないのかもしれない。 エル・フィンの部下が、緊張した面持ちで報告書を提出に来た。 ここ数日、通常の仕事も忙しい中、残業して一生懸命に書いていたものだ。何度も書き直しを命じられていたが、どうやら遊撃隊長のOKが出たらしい。 エル・フィン自身がそれは見事な報告書を毎回提出してくるから、部下の書類についてもびしばしと指導を入れているのだろう。冗長な報告書を丁寧に読んでいる暇はないため、それはありがたいことだった。 見てみると、効率的なシフトの組み方についての内容だ。 遊撃隊の面々には、先日緊急ミーティングを行って計画について説明したのだが、どうしても今のままでは人手が回らなくなるという危険性があった。 新しい人材を入れてもいいが、あまり多くなっても動きが鈍くなる。この提案をうまく生かせば問題は回避されるかもしれない。 「よろしい、採用だよ」 緊張して彼の前に立っている黒髪の遊撃隊員に、彼は微笑をみせた。 <水晶薔薇庭園館綺譚10 提案書(7月上旬~中旬)>(エル・フィンさん)http://elfin285.blog68.fc2.com/blog-entry-73.html*************>>【銀の月のものがたり】 目次1 ・ 目次 2>>登場人物紹介(随時更新)旅行の隙間にアップですw明日夜からまた出かけてしまうので、旅行記は書く暇がないのですがエル・フィンさん本体さんのたか1717さんとレオン君本体さんのかほりさんと、二泊三日で晴明神社・鞍馬・貴船・伊勢に行ってきました(←どんな旅程w)。上のエル・フィンさんのブログで上下巻き込んだ爆笑ネタが披露されてますのでどうぞそちらでお笑いください 笑デオンさんは、三次元の本体さんがいらっしゃるかどうか、まだわからない方。主にルークさん、ルーシェさんの三次元体さんでいらっしゃる、wakka○さんのブログに登場しておられます♪「魔女の家頁」http://witchouse.blog19.fc2.com/トールも会ったことがあるとは最初全然思ってなかったのですが、軍人だったアルディアス時代にご縁があったようです~ほんと、タペストリーのように繋がってゆきますね。これからどうなるんだろうwコメントやメールにて、ご感想どうもありがとうございます!おひとりずつにお返事できず、本当に申し訳ございません。どれも大切に嬉しく拝見しております♪続きを書く原動力になるので、ぜひぜひよろしくお願いいたします♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→
2009年08月27日
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トールは世界樹の根元にいた。オークに似た懐かしい手触りの木肌。かつてあまりにも長く守人として共生していたため、もはや自分の一部と融合しているような感覚さえある。 巨大な根元にある小さなドアから、しわくちゃの小柄な老婆が顔を出した。 「あの子ならいっちまったよ」 「ええ、知っています。ありがとう」 トールは微笑む。先ほどまで、緑の少女はこの老婆の家にいたはずだった。 世界の流れが速くなり、大波小波が人々を襲っている。もちろんそれは少女たちも例外ではなく、色々なネガが出てきては、それをクリアするための状況が用意されていた。 気分が落ちたり上がったり、波間に浮き沈むようにして人々は光を目指している。そのスピードが昨今はあがっているのだ。 ネガをひとつ越えれば、ひとつ軽くなれる。 だから嫌悪すべきではないが、渦中にあれば沈んでしまうのは仕方のないことだった。 交互に助けのロープとなり、泳いでゆければいいのだと思う。 トールははるか高い枝を見上げた。姿は見えないが、少女がそこにいるだろうことが感じられる。 彼は登って追いかけようとはせず、視線を手元に戻した。 (久しいな。あの子が元気になってよかったことだ) 笑いをふくんだ世界樹の声が聞こえる。トールが守人としてルシオラの魂をずっと護っていた間、大樹は一緒に彼女をみていたのだ。 (おかげさまでね。ひさしぶりに音楽でも?) (おお、よいな。ハープを頼むよ) 銀髪の錬金術師は軽く手を振って愛用のハープを呼び出した。太い木の根に腰かけ、幹によりかかって弦をはじく。 柔らかな音色がゆっくりと流れ出した。 上のほうの枝に座っていた緑の少女は、下でハープが鳴り出したのに気づいた。 彼が来るのに気づいてなんとなく逃げだしてしまったが、なぜ会いにくいのか、心がさまざま絡み合って自分でも説明がつかない。なんとも晴れないもやもやとした気持ちを振り払うように、彼女は歌いはじめた。 下でいうところの賛美歌に近いような曲を、透き通った高い声でゆっくりと少女は歌う。 彼女は歌うのが好きだった。よくステーションのタワーのてっぺんで一人で歌っている。そうしていると、そのうちに他の人が加わって合唱になったこともあった。 何曲か歌い終えると、聴こえてくる曲がスカボロー・フェアに変わった。少女はそれに乗って歌う。 あわせるように風が吹き、さわさわと枝が鳴った。 亜麻の上着を作ってと伝えて パセリ、セージ、ローズマリーにタイム 縫い目も針あともないものを そうしたら彼は私の恋人 一エーカーの土地を探すように伝えて パセリ、セージ、ローズマリーにタイム 海の水と砂浜の間にある土地を そうしたら彼は私の恋人 皮の鎌で刈り入れてと伝えて パセリ、セージ、ローズマリーにタイム そしてヒースの束にまとめて そうしたら彼は私の恋人…… きれいな声で歌いながら少女は思った。 (……トールだったら、きっと普通に解決しようとするんだろうな) スカボローの市に行く人に伝言を頼んで、無理難題を押しつけてみたところで。魔除けのハーブの名前を唱えながら、じゃあ、これこれしてくれたらね、なんて逆に無理難題を言ってきて結局すれ違ってしまうわけでもなく、はいはいわかったよ、とただの軽口で終わるのでもなく。 あの彼ならば、彼女が提示した無理難題を、ひたすら真面目に解決しようとするのだろう。 そう思ったら可笑しくなり、笑って続きが歌えなくなってしまった。 なんだかもう、本当に自分がまだ一人でいたいのか、もうフリだけになってしまっているのか、自分自身でもよくわからない。 もうどうでもいいか、と馬鹿らしくなってきた少女は、彼のすぐ上の枝までそうっと降りていき、斜め上からじっとトールがハープを弾いている姿を見ていた。 かすかに青みがかった銀色の髪に、木漏れ日がきらきらと反射している。かつてどれほどの時を、彼はこうして大樹によりかかって過ごしたのだろうか。 しばらくして曲が途切れると、彼はふと上を見上げて微笑んだ。 「こんにちは、歌姫さん」 「……あのさ」 少女は太い枝に腹ばいになり、足をぶらぶらさせた。ハープをゆっくりと爪弾きながら、視線でトールが続きを促す。 「もしあたしが、縫い目も針跡もないシャツを作ってくれっていったら?」 「どうにかして作るだろうね」 予想したとおりにトールは答えた。 一エーカーの土地も皮の鎌も、問題が技術的なものに集約されるかぎり彼の答えは変わらないことに気づいて、うーんと悩む。 「じゃあさあ……たとえばさ。あたしが転生のとき、ものすっごい試練を設定したとして。その試練に悪魔みたいな役が必要だから、やってくれって言ったら?」 その時初めて、ハープの音色が途切れた。青灰色の瞳で少女を見つめ、一瞬の間をおいてトールが答える。 「……受けるよ、その役を」 「でもその時のあたしに嫌われちゃうかもよ? すごいひどい試練で、ひどい悪魔だもん」 「それでもその役が必要なんだろう?」 彼は微笑んだ。 なんにでもなれるよ、あなたが真に望むなら。 たとえその時は蛇蝎のごとく嫌われる役回りであったとしても、その試練の経験を彼女の魂が望むならば、なんの否やがあろう。 輪廻の輪は続き、そこで終わるわけではないのだ。 「……すごいな。後で申し訳なくなりそうだ」 言いようがなくなって彼女は呟いた。 「すごくはないさ。私という魂の中には、強大なエネルギーの坩堝があって、つねに流れる先を探しているんだよ」 それを愛として変換すれば、その質量の巨大さゆえに、絶対的な支え手といわれるようなものにもなれる。 なれるが、その流れ先として想われるほうにとっては、ある意味いきなり天災が降ってくるようなものだろうよ、と彼は笑った。 だからすごくはないし、どんなときでも少女が申し訳ないという気持ちを持つ必要はないのだと。 彼女はぽかんと口をあけた。 彼自身のこの莫大な愛を……天災だって? それが降ってきたら、毎回世界一幸せな気分になれるのに。 こんなにも深く自分は愛されていたんだと、いつでもしっかりと支えられているんだと確信できるのに。 だからこそ申し訳ないような気分にもなるのに、それは嵐と同じだから気にするな、応える必要もないと彼は言うのか。 「……しあわせな天災だね」 「ありがとう。よかったよ、逃げられてしまうのでなくて」 トールは笑って立ち上がり、伸ばされた手をとって少女を枝から下ろした。 そして二人は、手をつないでルキアへと帰った。 *************>>【銀の月のものがたり】 目次1 ・ 目次 2>>登場人物紹介(随時更新)緑ちゃん&黒さん&じぇいど♪さん、はっぴーばーすでぃ……黒さんって今日でいいのかな? とりあえずおめでとうはいいのかwコメントやメールにて、ご感想どうもありがとうございます!おひとりずつにお返事できず、本当に申し訳ございません。どれも大切に嬉しく拝見しております♪続きを書く原動力になるので、ぜひぜひよろしくお願いいたします♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→ 8/25 世界樹のヒーリング
2009年08月24日
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遅くなりました~~~~~~なんかもうやたらめったら眠かったり(言い訳)、なかなか次を思いつかなくて^^;すみません><で、次は世界樹のヒーリングにします♪空と海と大地も好きですが、風にゆれる木の葉ずれを見ているのも大好き♪世界樹はそれの超でっかいバージョンで、誰でもどこでも見えますからね 笑なんたって、自分たちがそれぞれその葉っぱの一枚、ですから。一人ひとりが葉っぱで、それが風にゆれて、近くの葉っぱとこすれてさらさら音を立てたり。そんなご縁も、考えてみると不思議なものだなあと思ったり。ソウルグループの人たちって、いつも同じとか近い枝に転生するのかな?^^それで、枝先の葉っぱから枝へ、幹へとたどってゆくと、どんなに離れてると思ったものでも、みんな真ん中で繋がっているのですよね。旧暦でも、八月はちょうど葉月。新暦八月最後のヒーリングにはちょうどいいかなと。のんびりゆっくり、大樹の根元でお昼寝してみるもよし、温泉もよし♪またーりお楽しみくださいませ☆来週いっぱいはバタバタしていて(旅行がなぜかそこに集中)、あまり家にいませんのでその間いただいたメールのお返事等は9月入ってからになると思います~すみませんがよろしくご了承くださいませm(_ _)m応援ありがとうございます!→★リアルタイム日時 2009年8月25日(火) 21:30より1時間(日本時間)★コールイン受け取り可能時間 日本時間で上記日時~8月26日(水) 20:30開始までの間の1時間 ※とくに決まった宣言文はありませんが、よいお時間に 「さつきのひかりのヒーリングを受け取ります」と宣言していただければ大丈夫です。 ★募集期限リアルタイム直前(火曜21:30)まで★参加ご希望の方はこの記事(エラーになってしまう場合、mixiの同名記事)のコメント欄に、HN(ハンドルネーム)と都道府県、以前さつきのひかりのヒーリングをお受けになったことがある方は、前回のご感想を一緒にお書きください。私もとても嬉しく励みになりますし、書くことでご自身の気づきも深まるかと思います。※他の記事へのコメント・メッセージ等は無効になります。お返事もできませんので、ご注意ください。★ヒーリングの種類その時々のテーマとともに、純粋な愛のエネルギーによるヒーリングを、お申し込みいただいたご本人、住んでいる土地、ご先祖さまがた、にお送りいたします。もっともシンプルで、誰にでも入りやすく、心の癒しには一番効くのだそうです。ハートが癒されると、ふんわり開いてご自分にとっていいものがたくさん引き寄せられてきます。キラキラをたくさん引き寄せちゃいましょう♪♪★初めましての方は、フリーページをご一読くださいませ^^→→「ヒーリングについて(http://plaza.rakuten.co.jp/satukinohikari/4000)」※よくあるご質問もまとめてあります。ご質問の前にご覧下さいね^^★喉が渇くことがあります。また好転反応が出た場合に楽に流すためにも、白湯などの水分をとられることをお勧めします。★エネルギーやヴィジョンを感じるワークではありません。リラックスして、寝るつもりでゆったりとお布団で受け取ってくださるといいと思います♪★車の運転など、注意力・集中力を必要とする場面では、絶対にヒーリングを受け取らないでください。 眠くなることがありますので、危険です。万一そういう事態になった場合には、「私は今はヒーリングを受け取りません。後ほど布団に入るときに改めて受け取ります」とはっきり宣言してください。★ヒーリングは医療行為ではありませんので、受けたことで怪我や疾患が良くなったり悪くなったりするというものではありません。変化はご自身が望まれたことを後押しするために現れます。ご自身の判断と責任によりお受けくださいね。
2009年08月22日
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メッセージは、双方にきていたらしい。 七夕から数日後、期せずして耳に聞こえるスカボロー・フェア。 デセルはルキアの神殿を訪れていた。 神殿の最奥部にある祭壇のさらに奥に、大きな光の柱が立っている。その柱の中央に、ホログラムのようにゆらめくマリアの姿があった。 七夕パーティに行った彼女は分身だった。夏至祭りは平気だったのに人酔いなんておかしいと思ったら、まだ半分彼女は柱に拘束されたままだったのだ。 人酔いというよりも、エネルギーが足りなくなってしまったのだろう。デセルに部屋まで送ってもらった後は、ベッドを使うこともできずに分身は消えてしまっていた。 「……」 デセルは一度手をのばしかけて躊躇した。 意識体のほうは手も取れるのに、ホログラムの彼女は実体がなくて触れられない気がする。 ……それに、似ていた。 闇の花園の奥、氷柱に封じられていたときの、目の前で散ってしまったときの彼女の姿に。 辛い記憶が浮き上がり、彼の胸がひどく疼く。 手を伸ばして、触れることができなかったら? それとも触れて助けられたとして、また腕の中で散ってしまったら? ふたつのペリドットが、ゆらめく彼女をみつめた。すみれ色の瞳が見返してきたような気がして、パーティで踊ったときの感触が腕によみがえる。 あのとき、彼女は確かにそこにいた。 ひとつ息をすると、デセルは心をきめてホログラムごとマリアを抱きしめた。 触れられないかと思ったその存在に、きちんと質量がある。 二人のエネルギーが重なると同時に、音のしそうなほどの勢いで、柱を流れる光の総量が飛躍的に増え、一気に上昇してゆくのが見える。 デセルの翼が輝き、風をおこして大きくばさりと広がった。二枚から六枚へと、その枚数も増えている。 怒涛のように流れた光が一段落したとき、デセルの腕には暖かな彼女の身体があった。 意識はないものの、きちんと呼吸している様子にほっと息をつく。 彼女を部屋のベッドまで送って、デセルはルキアを後にした。 そしてそのできごとは、同時に行った実験の成功をも意味していた。 柱が繋がれば、それは広範囲から感知できる。人為グリッド計画に興味を持っていた紳士連中が、それを皮切りに続々と試験的に、各地で小規模のポイント作りを始めたようだ。 発案者のツインとして計画の責任者になってしまったトールのもとに、続々と報告書と質問書があがってくる。 その量ときたら、オシロスコープや遊撃隊の設置でせっかく減らした普段の仕事量を完全にカバーしてしまうほどだ。またまた寝る暇もない。 彼はチームの人間を二組に分けるなど、いくつもの対処に追われた。 同時に脳裏には、さまざまな神聖幾何学立体が途切れなく明滅している。ありとあらゆるパワースポットを織り込み、生きている人をもって細密に構成される地上グリッドと、連携してポイントがおかれる立体空域グリッド。 振動波によって共鳴させてゆく、立体クラドニパターン。 とりあえず今の段階では、練習としてエネルギーを発生させること、それを地中および横ラインに流して試験的に活性化させること、同時に宙域では艦隊編成および建造をすすめることが必要だろうと思われる。 その折、ポイントだけを作ることは比較的簡単だが、縦横に繋ぐにはある程度の特殊技能が必要になる。 艦隊や浮島などがあれば、それに機能が搭載されているが、人だけの地上ポイントなども相当数できるはずで、巫女やヒーラーなどの技能者を含まないポイントには、なにか機械を設置するなどしてそこを補わなくてはならないだろう。 というわけで、「つなぐ」ことの技能者であるマリアも、臨時スタッフとしてステーションのオフィスに詰めることになった。 発案者の緑の少女は、朝は別件でしばらくべそをかいていてトールに泣きついていたが、今はしおらしく机に座っている。 彼の隣の自分の机で、神聖幾何学の教科書を読んだり、あがってきた報告書を立体端末に入力したりしていた。 そんな中、トール経由デセルあてに、なにかの招待状が届いた。 見た感じからして、22日の日蝕式典のものだ。 トール達に招待状が来たときには、デセルはまだ技術主任ではなかったからそのためだろう。 「欠席するわけにはいかないだろうけどね」 苦笑しながら、トールは友人にその封書を渡した。 デセルが開封すると、普通の招待状のほかに、パールピンクのラインストーンのついたメモリーカードのようなものが一緒に入っている。はっきりいって男あてに送るような物ではない。 「なんだ? これ」 カードをつまんで、デセルは首をかしげた。ちらりと見たトールが言う。 「それはマリア宛の招待状かもしれないな」 「ええ? それならちゃんと個人宛にきてないとおかしいでしょう」 「彼女は正式なステーション人員やスタッフではないからね。招待状が私に来ていた時分には、ルキアからも出ていなかったし」 ふうん、とデセルは呟いた。なんとなく、納得できるようなできないような。 まあでもこれが自分に宛てたものでないことは、まず間違いがないだろう。 「はい、どうぞ」 と彼はマリアにそれを渡した。 *************>>【銀の月のものがたり】 目次1 ・ 目次 2>>登場人物紹介(随時更新)今日は日蝕から初めての新月なのだそうで。 アップしろ~な波?指令?笑 がどこかからか参りました 笑 タイトル的にも今日だったのかなあ?? ちょうど88話だしwコメントやメールにて、ご感想どうもありがとうございます!おひとりずつにお返事できず、本当に申し訳ございません。どれも大切に嬉しく拝見しております♪続きを書く原動力になるので、ぜひぜひよろしくお願いいたします♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→☆ゲリラ開催☆ 8/10~8/20 海と空と大地のヒーリング お疲れ様! ありがとう! 大好き! を伝えたくて♪
2009年08月20日
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なんとな~くお盆でまったりモードになってしまい、更新もまったりになっておりますがこんにちは(笑)怒涛の毎日アップが続いてましたけど、実は元々の私はのんびりやなのですwいや、数話書き溜めたストックがあるにはあるんですけどね。なんとな~く、今日じゃないや、って日が続いていまして。アップの日とかはどこぞの上にいるプロデューサー様によって決められてるぽいので、まあそういうときもあるでしょうってことでwまあ最大の原因は、日蝕式典まで解凍できてない(たどりついてない)からかもですが orz緑ちゃんやエル・フィンさんやデセルさんの本体さん達からのご報告を読みつつ、熟成させているところです。ていうかまずは自分も思い出せよですね・・・すいません^^; ←あ、銀月物語ってなに、って方もいらっしゃいますね。えーと、「銀の月のものがたり」は、いちおう実話、ということになるんですかね。とはいっても三次元ではなくて、ちょっぴり上のハイヤーさん達の話。クリスタル・ローズ・ガーデンやステーションで日々起きている出来事を、下の私たち三次元体がメールや日記で報告しあい、内容のすりあわせをしたものを物語として書き上げたもの、なのです。つまり現在進行形。トールも緑ちゃんもデセルさんもエル・フィンさんも、みーんな三次元体がいるしクリロズやステーションに行くと会うことができますwそれぞれ見た内容のすりあわせとか、ちゃんと関連するものを見ているのがいまさらながら不思議。で、こんなことありましたか?って聞かれて、違う場合には激しい違和感があります。いやー違うでしょ、ってもうすごーく思うんですよね~面白いことに。そういう場合は、お互いチェックを入れて書き直します。違和感なくなると、お互いすっきり♪ 笑こういうとこが、ほんとにあったことなんだなあ、って感じるところです。それから、現在の話ではなくて、過去世が出てくることもあります(というか最近多い・笑)以前だとグラディウスとかそうですね~今出てきてるのは、エル・フィンさんと初めて会った頃のお話で。【星の隙間】で出てきた、セラフィトさんとも一緒だった頃。当時のアルディアスの記憶ですね。こういうのも面白くて、ちゃんとどこか現在にリンクして必要なものが出てくるんですよね~・・・で。アルディアスが出てきたのはいいんですが、エル・フィンさんとかも絡むし、えらい長くなってきてるんですけど 笑当初単発外伝にしようかと思ってたけど、こりゃ無理だ、な分量に^^;えー、そのうち、外伝シリーズを立ち上げてまとめてバーッと載せたいと思います。時系列ばらばらに出てきてるので、もうちょっとちゃんと繋がったらwタイミングをみてやろうかなと。そんなこんなで、着々とストックネタは増えておりますので(笑)またーりと続きをお待ちいただけたら嬉しいです~♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→8/18 一斉ヒーリング~見守ってくれる存在たちへ~ ヒーリングとともに、いつも見守ってくれる見えない存在たちへ感謝の花束を♪♪☆ゲリラ開催☆ 8/10~8/20 海と空と大地のヒーリング お疲れ様! ありがとう! 大好き! を伝えたくて♪
2009年08月18日
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私たちの生活を見守ってくれる、目に見えたり見えなかったりするたくさんの皆様に感謝の花束を届けましょう企画w、三回シリーズでお届けします~♪現在開催中のゲリラヒーリング、「海と空と大地のヒーリング」も20日までご参加いただけますので、お盆ですしたっぷりまったりしてくださいませ♪帰省とか混んでて大変ですしねえ。小さい子のいらっしゃるご家庭などは、ほんとに大変かと^^;地震や豪雨なども多いですし、どうか大難が小難になってくれることを祈るばかりです。いつもそうですが、ヒーリングではがっつり癒されて寝落ち歓迎です!リラックス万歳なのですww今回は寝落ちる前に、みんなへの感謝を心に思っていただけたら、一緒に花束やドラちゃんにはおやつとかwにして、お届けできるかなと思います^^応援ありがとうございます!→★リアルタイム日時 2009年8月18日(火) 21:30より1時間(日本時間)★コールイン受け取り可能時間 日本時間で上記日時~8月19日(水) 20:30開始までの間の1時間 ※とくに決まった宣言文はありませんが、よいお時間に 「さつきのひかりのヒーリングを受け取ります」と宣言していただければ大丈夫です。 ★募集期限リアルタイム直前(火曜21:30)まで★参加ご希望の方はこの記事(エラーになってしまう場合、mixiの同名記事)のコメント欄に、HN(ハンドルネーム)と都道府県、以前さつきのひかりのヒーリングをお受けになったことがある方は、前回のご感想を一緒にお書きください。私もとても嬉しく励みになりますし、書くことでご自身の気づきも深まるかと思います。※他の記事へのコメント・メッセージ等は無効になります。お返事もできませんので、ご注意ください。★ヒーリングの種類その時々のテーマとともに、純粋な愛のエネルギーによるヒーリングを、お申し込みいただいたご本人、住んでいる土地、ご先祖さまがた、にお送りいたします。もっともシンプルで、誰にでも入りやすく、心の癒しには一番効くのだそうです。ハートが癒されると、ふんわり開いてご自分にとっていいものがたくさん引き寄せられてきます。キラキラをたくさん引き寄せちゃいましょう♪♪★初めましての方は、フリーページをご一読くださいませ^^→→「ヒーリングについて(http://plaza.rakuten.co.jp/satukinohikari/4000)」※よくあるご質問もまとめてあります。ご質問の前にご覧下さいね^^★喉が渇くことがあります。また好転反応が出た場合に楽に流すためにも、白湯などの水分をとられることをお勧めします。★エネルギーやヴィジョンを感じるワークではありません。リラックスして、寝るつもりでゆったりとお布団で受け取ってくださるといいと思います♪★車の運転など、注意力・集中力を必要とする場面では、絶対にヒーリングを受け取らないでください。 眠くなることがありますので、危険です。万一そういう事態になった場合には、「私は今はヒーリングを受け取りません。後ほど布団に入るときに改めて受け取ります」とはっきり宣言してください。★ヒーリングは医療行為ではありませんので、受けたことで怪我や疾患が良くなったり悪くなったりするというものではありません。変化はご自身が望まれたことを後押しするために現れます。ご自身の判断と責任によりお受けくださいね。☆ゲリラ開催☆ 8/10~8/20 海と空と大地のヒーリング お疲れ様! ありがとう! 大好き! を伝えたくて♪
2009年08月14日
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「オルダス……いやアルディアス!」 七夕パーティの後、紳士連に次の河岸へ連行される途中、背後からいきなり声をかけられた。 振り向くと懐かしい人物の顔があり、トールは目を細めた。 「セリー。セラフィト、君か」 「なんだよ、お前……何億年姿消してやがった。今頃のこのこ戻ってきやがって。天使エリアの新統括だって、ばかやろう」 最後は涙声になっている。飾らない言葉づかいに、あたたかな親愛の情がにじみ出ていた。 すまないね、ありがとう、とトールは旧友の肩を抱いた。 セラフィトは力をこめて銀髪の男の背をたたき、何度も頷く。 彼は、トールがルシオラの魂に出会った生よりさらに前からの知り合いだった。オリオン大戦の渦中、成長したエル・フィンと出会った頃だ。そのときの転生では、彼はアルディアスと名乗っていた。 「……んだよ、じゃあエル・フィンを引き抜きやがったのはお前か。俺が共有エリアの警備にスカウトしようと思ってたのに」 はっと気づいたように身体を離すと、自分より高い位置にあるトールの顔を睨みつける。 セラフィトは天使族であるが、今はステーション共有エリアの警備主任をつとめていた。天使エリアなどと違い、共有エリアはさまざまな波動が入り乱れるため、セキュリティや警備は当然激務だ。そのため、エリア統括の下にさらに専用の担当部門が置いてある。 彼はぶつぶつと指を折った。 「奴だけじゃない。セーラム、ユーリグ、エルリック、フィリア……目をつけてた将来有望株、いざ声かけようとしたら、誰もいやがらねえ」 「……みんなうちの遊撃隊員の名前だ。ふうん、エル・フィンはさすがだな」 のんびりとトールは言った。最初からエル・フィンの人脈と人を見る目を信頼していたから、多忙も重なってどこから引き抜いてきたかなど尋ねたこともない。人数も人選も彼に一任して、こちらはその結果を了承しただけだった。 「さすがだな、じゃねえ! どーしてくれるんだ、俺の将来計画が。しかも、そっち見限ったらいつでも来いよ、と言ったら皆して、それはないと思う、とか返しやがった。ったくどいつもこいつも……」 やってられん、というように両手を広げてから、彼は表情を変えてトールを見上げた。 「……でもまあ、トップがお前じゃしょうがねえな。奴らの気持ちもわかる。 それにしても、ルシオラ嬢、いや緑の姫君のツインがお前とはな。月の騎士のバラッドでそうじゃねえかとは思っていたんだが」 「……あれで気づいたのか?」 びっくりした顔で旧友を見やると、セラフィトは当たり前だ、と大仰に太い眉をあげた。 「だがああいう試練を受けた魂は他にもいたし、同じことをやった者だっていただろう」 「馬鹿。自分でオペやってツインのコードを切るとか、瀕死なのに表情も変えずに闇に飛び込む天使とか、気が遠くなるほど長いあいだ世界樹の守人になるとか、魂の融合を了承して手放して、それでロストにもならずにその後も追って転生し続けるとか、……あと何だ、翼と種か。どれか一つか二つなら、そりゃやる奴はいたさ。 だが俺だって天使人生長いがな、全部引き受けてなお穏やかに笑っていられるような奴なんぞ、一人しか知らん」 「そういうものか」 「あのなあ……。そういう珍しいケースだからこそ、バラッドなんぞの題材にされてるんだろうに……お前って、ほんっとーに昔からそういうところ鈍いというか己をわかってないよな……。エル・フィンにも言われないか」 「……そういえば言われるな。アシュタールにも」 そうだろうそうだろう、とセラフィトはうなずいた。それからふと、左右を見てから言いにくそうに小声で尋ねてくる。 「いないのか、その」 ひどく抽象的な質問であったが、トールには意味がわかった。 「いるよ。会場入って左手の、ハープを弾いてる女性を見たかい?」 セラフィトが一瞬記憶をさぐる表情をする。考え込む間もなく、彼は大きく首を振った。 「おお、見たとも。銀髪のすげえ波動の高い美人だった……ってそういえばお前に似てたな」 性別は違ったが、顔も波動もよく似ていた。そして彼女を護るように背後に立つ、正装した長身の技術主任。室内の灯りにも明るくきらめいていた、ペリドットの双眸が思い出される。 そうか、そういうことか、とセラフィトは呟いた。 しばらく互いに無言で足を動かし、ふと思い出したように言う。 「あのさ、またオルダスって呼んでもいいか?」 それが小さな子供のような瞳だったので、トールは思わず微笑んだ。 彼がその昔アルディアスという名であったとき、友人だったセラフィトはそのつづりを見て、俺の出身星ではこう発音するんだ、大好きだった叔父と同じ名前と銀髪だな、と言って、ひとり彼をオルダスと呼んでいた。 その叔父が戦乱で亡くなったことを聞いていたので、当時のアルディアスもその呼び名を拒否はしなかったのだ。 「かまわないけどね。他人に言うときは気をつけろよ。アルディアスだってもう古すぎて通じないぞ」 「わかってる。今はなんだっけな、トール、か? ルシオラ嬢に会う前の封印された名は?」 「それはまだ出てこない。あと、一応頭に入れるだけ入れておいてほしいんだが、性別以外で本質的に今アルディアスにより近い半身は、どちらかというと彼女、マリアのほうだ。アルディアスは強い巫覡の質だったからね」 そうだった、とセラフィトは昔を懐かしむ目つきになった。例年本部で大祭が催されるときには、アルディアスが神事を取りしきっていたものだ。 庶民ゆえ秘事の内容までは知りもしないが、あの賑わいは懐かしい。 長い長い戦乱がいつか祭りを忘れさせて、もう幾とせが過ぎるだろう。 「……お、もう店だな。お前とつもる話でもしながら飲みたいところだけど、今夜はおやじ連中が放さねえだろうなあ。あのグリッド計画、もう実験に入ってるんだろう」 「ああ、できるところからね」 「そういうとこも昔通りだな。よかった、今度暇見てゆっくり飲もうぜ。で、そのときには優秀な人材を引き抜きやがった詫びに、高い酒おごらせてやるからな」 わかったよ、とトールは笑う。 先に店に入った紳士方が彼らを手招きしていたので、二人は足早にそちらへ向かった。 <水晶薔薇庭園館綺譚9 遊撃隊の仕事(6月頭くらい?)>(エル・フィンさん)http://elfin285.blog68.fc2.com/blog-entry-68.html*************>>【銀の月のものがたり】 目次1 ・ 目次 2>>登場人物紹介(随時更新)セラフィトさん、こっちにも思い出させるために、エル・フィンさん本体さんに↑の記事を書かせたかもしれない疑惑が^^;ものすごーーーーーく長いつながりのようです。びっくり。コメントやメールにて、ご感想どうもありがとうございます!おひとりずつにお返事できず、本当に申し訳ございません。どれも大切に嬉しく拝見しております♪続きを書く原動力になるので、ぜひぜひよろしくお願いいたします♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→☆ゲリラ開催☆ 8/10~8/20 海と空と大地のヒーリング お疲れ様! ありがとう! 大好き! を伝えたくて♪
2009年08月13日
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緑の少女は、躊躇なくマイクを手にした。いつもの彼女よりも上品で大人っぽい、黒の女性の混ざった状態だ。 にこやかに品よく饒舌に、言語の通じない人のためにもテレパシーを同時に使って、手短に、自分たちが誰でどういう経緯で着任したのか、セキュリティの現状と今後の構想などを話していく。 「細かい計算などはまだまだこれからの、叩き台の話ではありますが」 断って彼女は計画の話に入った。 「つまり、今どんどん増えつつある艦隊の滞空位置を再編成して、地球のグリッドと組み合わせ、1つの大きくて細かい立体幾何学グリッドシステムにしたらどうかと思うのです。 私達はすでに、まだ成功とはいえませんが、複数のポイントを繋ぐ実験を済ませました。 アセンション支援センターとしてのクリスタル・ローズ・ガーデンを増やしたように、同様のポイントをこれからかなりの数増やし、地上に肉体のある人間で構成してゆき、それを操作できるソウルグループをどんどん増やして、地球上のエネルギーポイントに配置して共振させてゆく。いわば人為グリッド計画といえましょう」 (デセル、用意はいいかい?) (もちろんOK) 少女の言葉と同時に、背後ににこにこしながら立っていたトールとステージ下のデセルが連携し、魔法陣を使って大きな立体映像を浮かび上がらせる。 白地背景に線だけが浮かび上がる、天球儀と地球儀を組み合わせたような細密な画像が展開されて、会場からおお、と嘆声があがった。 少女の挨拶が終わって二人が壇上を降りると、とたんにトールとデセルは多くの人々に取り囲まれた。 「今の計画の話を、もっと詳しく聞かせてもらえまいか。たとえばここの技術だが……」 「エネルギーを循環させ共振させてゆく際のポイントとなる点は」 大雑把なところからかなり具体的なところまで、さまざまな技術的質問が浴びせられ、二人は青図ながら割と精密な三次元図をつけて説明をしてゆく。 緑の少女はというと、大役をすませてもう今日のお行儀は売り切れ、とばかりにひたすら食べ物をぱくついたり、ウリエルの膝に座ってお菓子を食べたり、大天使連中のおもちゃにされて騒いでいた。 その後会場は屋外に移った。 青い夕闇の中、満月がとても明るい。イルミネーションのついたメリーゴーランドがいくつも静かに回っていたり、移動式遊園地のような電飾があちこちでほんわりと暖かい光を放っている。 足元は柔らかい芝。楽隊がいて音楽が鳴っており、皆ダンスをしていた。 トールは少女と、デセルはマリアとそれぞれ一曲。ワルツよりも軽快な曲で、女性たちがくるくる回ると、シフォンスカートの裾がふわりと広がる。 そのまま二曲目はワルツだったが、珍しいことに途中二度ほどデセルのリードが遅れた。 「?」 マリアが首をかしげて長身を見上げたので、デセルは慌ててにっこりと笑ってごまかした。 手をとって踊っていると、ちょうど芸術的な銀髪の編み込みが見える。アクセントで入れてある茶とスモーキーピンクの細リボンと編み込みの目に、リズミカルな法則性があるのがわかってつい気をとられていたなど、間違っても口にできない。 ちなみに彼はその後、つい見てしまうそれからなるべく目をそらそうと努力していたため、曲が終わるまでほとんど上の空になっていた。 曲が終わって一息つき、踊りの輪から少し外れる。 大きく枝をはった樹の下に、公園の木製ベンチのようなものがあったので、彼はマリアをそこに座らせた。 少ししゃれた屋台のような場所で、小さなハーブの飾りと細いストローのついたワイングラスに入った、グレープフルーツの色のフローズンカクテルをとってくる。 「ありがとう。デセル、あなたも座ったら?」 ほっとした顔でマリアが笑う。 「いえ、私はいいです。……その、羽をまだ下に敷いてしまいそうで」 デセルは頭をかいた。マリアの斜め後ろ、大樹によりかかるようにして立つ。すぐにトールから心話が届いて、技術的な会話が行われた。 人ごみを見はるかせば、彼もダンスを終えて、また紳士連中に取り巻かれている。緑の少女の発案になる人為グリッド計画は、かなり人々の興味と関心の的であるらしい。 アシュタールたちが順番に緑の少女にダンスを申し込んでいる。彼女は少し困った顔をしていたが、ここで断ると後でどうなるやらわからないということもあり、トールはパートナーを譲っていた。 それを大変ねえ、と人ごとに笑って見ていたマリアの元にも、やがて何人もがダンスの申し込みにやってきた。 「巫女姫どの。よろしければこの老骨と一曲」 緑の少女とダンスを終えたアシュタールが、おどけて恭しく腰をかがめる。まあ、ごめんなさい、とマリアは困ったような微笑を浮かべた。 どうにか三人ほど断ったところで、その様子に気づいたデセルが大樹から身体を離して歩み寄ってくる。 「踊りにいかないんですか? 私のことなら気を使わないでくださいね」 その声にマリアは肩越しに振り返った。人目をはばかり、心話で伝える。 (いいえ、そうじゃなくて……、少し人酔いしてしまったみたいで) 途端にデセルの顔色が変わる。 (大丈夫ですか。もう帰りますか?) (もうすぐお開きのはずだから、そうしたら帰るわ。計画の話があったりしたから、私が中座してはまずいでしょう) (わかりました) デセルは背もたれのないベンチで彼女の真後ろに立って背中を支え、やきもきした気分でトールと心話を続けた。相変わらずの専門的な話題だ。同じ分身のトールがマリアの状態に気づいていないわけがなかったが、彼としてもどうしようもないところだったのだろう。 そしてパーティがお開きになった直後、デセルはマリアを送って帰途についた。本体がもしかして中座したか? と思ったくらいの素早さだ。 会場から出る前に、少女や周りに簡単に辞去の挨拶をのべる。緑の少女は友達も見つけたらしく、あたしはまだ帰らないーバイバイ、と明るく手を振った。 トールは紳士連中に捕まり、もっと落ち着いたところで飲みなおすことになったらしい。その彼と技術的な会話を続けつつ移動してゆく。 ポータルを高速スキップする間、デセルはマリアの右肩を抱き寄せて支えていた。彼女が調子を崩しているのに気づかなかったのが悔やまれて、雰囲気がやや険しい。 ルキアで部屋の前までマリアを送り届け、自分の部屋に戻るとデセルはほうっと息をついた。 (ルキアに着いたよ。俺もまたそっち行くようかな?) すでに違う店で質問攻めにあっているらしいトールに心話を送る。 (マリアをありがとう。いや、もうこっちは大丈夫だろう。何かあれば心話を送るから) 了解、とデセルは答えた。 着替えてからパーティ服の浄化をし、フレデリカに感謝してクローゼットにしまう。 部屋はすべてデセルが住んでいたときのままに残され、いつでも自由に来られるようになっている。 その空間をぐるりと見回した後、デセルはルキアを出て自宅に帰った。 *************>>【銀の月のものがたり】 目次1 ・ 目次 2>>登場人物紹介(随時更新)出ました! 人為グリッド計画。これはもちろん、今読んでくださってる皆様もご一緒に、なのですよ~。現在進行形・みんな参加の大計画なのです。計画の細部はおいおい明らかになってきますが、どうぞよろしくお願いいたします☆コメントやメールにて、ご感想どうもありがとうございます!おひとりずつにお返事できず、本当に申し訳ございません。どれも大切に嬉しく拝見しております♪続きを書く原動力になるので、ぜひぜひよろしくお願いいたします♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→☆ゲリラ開催☆ 8/10~8/20 海と空と大地のヒーリング お疲れ様! ありがとう! 大好き! を伝えたくて♪
2009年08月12日
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七夕で月食の夜。 その日、ステーションではあちこちでパーティが催されていた。 当然トールの元にも招待状が届いていた。断ろうかと思っていた矢先、式典などでなく気軽なパーティだからぜひとも出席してほしい、とアシュタールから念を押されてしまった。 あの老人ときたら、最近泣き落としまで使うんだからな。トールはため息をつきながら、フレデリカが作ってくれた新品の服を纏って緑の少女の部屋へ行く。 今回、トール、緑の少女、デセル、マリアの四人が招待されていると知ったフレデリカは、気合を入れてユニットのような揃いの衣装を作ってくれた。 イメージカラーは、淡いやわらかなクリーム色に金。さし色には効果的に茶色を使っている。 トールのものはわりとかっちりしたクリーム色の燕尾服に、中にチョコレート色のベスト。同色のポケットチーフをさしている。ドレスシャツの白とチョコレートのカラーが、全体をすっきりとまとめていた。 「用意はできたかい?」 トールはノックをして少女の部屋に入った。 同じくクリーム色の、ふわふわしたシフォンのロングプリーツワンピースを着た少女が駆け出してくる。ウエストの高い位置での切替えと、ぷっくりした袖が全体的にふんわりした優しい印象を出していた。 トールと同じチョコレート色に加え、淡いスモーキーグリーンも使われたさし色が可愛らしい。 スカートの裾をつまんでくるりと回ってみせた少女に、とても似合うよ、とトールは微笑んだ。 その頃、デセルも自分の部屋で着替えを済ませ、マリアの部屋のドアをノックしていた。 デセルはトールと身長はほとんど変わらないが、体格が少しだけ細い。彼の服はどちらかというとユニセックスのような感じになっていた。トールと同じ淡いクリーム色の生地で、ウエストを絞ったXラインに近い華奢なデザインのスーツ、淡いベージュのフリルシャツ。胸元には濃い目の生成りの薔薇のコサージュを。 いつもそのままの前髪をぴしりとオールバックに整えて、シックな装いが長身によく似合っている。 時間ぴったりに部屋のドアをノックすると、緑の少女とお揃いのワンピースを着たマリアが現れた。 同じくふわふわしたシフォンのロングプリーツに、さし色がグリーンではなく、チョコレートと淡いスモーキーピンクになっている。 デセルは少し眩しい気持ちでまばたきした。二言三言、とりとめのない会話をかわし、用意してきたプレゼントを渡す。 それは、小さなペリドットで作ったピアスとペンダントのセットだった。 「まあ可愛らしい。ありがとう」 マリアがにっこりと笑う。ピアスをもうしていこうかしらと悩んで、フレデリカの店でヘアセットをしてもらうときに一緒にしよう、と大事に小箱を抱きしめた。 二人が部屋を出ると、ちょうどトール達が廊下に現れたところだった。そのままルキアを出て、まずステーションのフレデリカの店に向かう。 少女はうきうきとスキップで通路を歩き、くるくる回ってはスカートを広げて遊んでいた。 四人ともフレデリカがきちんと採寸して作っただけはあり、体型にぴったりだ。色は確かに派手ではないが、とても凝っているという感じがするし、男性陣もびしっと決まっている。 パーティスタイルの人々とたくさんすれ違ったが、四人のユニット衣装は目立つのだろう、あちこちで感嘆の声が聞こえた。 「まあああ! みんなよく似合うこと! 頑張って作った甲斐があったわぁ」 フレデリカの店に着くと、彼女は盛大な笑顔とハグで四人を出迎えた。 「今回のイメージはね、『チョコレートボックス』なのよ。楽しくて嬉しい宝箱。う~ん、我ながらナイスだったわ。さあさあ、カワイコちゃん達は最後の仕上げをしましょうね」 いそいそと店に招き入れる。女性陣はここでヘアメイクなどをしてもらうことになっていた。 三人が別室に行っている間、デセルはなんとなくそわそわしていた。 ふと横を見ると、落ち着き払った様子でトールが椅子にかけている。 (トール……それ、フリでしょ?) 心話を送ると、銀髪の友人は軽く苦笑して肩をゆすった。 (まあね) やっぱり、と笑う。そうこうしているうちに、おめかしの済んだ姫君がたのご登場となった。 緑の少女は、大きなキラキラした髪留めで横をとめている。化粧らしいものはせず、少し光りものの粉をはたいて、グロスリップをつけたくらい。 エメラルドの瞳をきらきらさせて、紅潮した頬で笑顔がはじけるようだ。 「小さいぷぷちゃんは、くずれるからお化粧はしなくてよろし! でもマリアちゃんたら地味なんだものねぇ~。せっかくきれいなんだから、こういうときくらいはきっちり見せないと! さあぁどうよ!」 笑顔全開のフレデリカがマリアの背を押す。彼女は伏し目がちに出てくると、ぱっと顔を上げた。 長い銀髪を細いリボンで編みこみしてきれいにまとめ上げ、ダークグレーの長い睫毛にパールのシャドウ、ドレスと同系色のローズピンクの口紅。耳にはデセルの贈ったペリドットのピアス、喉元には、チョコレート色のリボンでチョーカー風にしたペンダントがきらきらと光っている。 男性二人がそれぞれに相手を見つめ、ほうとため息をついた。 「このピアスとペンダント、アンタが作ったんですって? やるじゃないの!」 フレデリカがデセルを褒めちぎる。はい、どうも、とやや上の空に彼は返事をした。 四人でフレデリカにありがとうのハグとキスをして、盛大に見送られながらパーティ会場へと向かう。 ステーションの共有エリアには、パーティ会場ばかりが集められた棟がある。これだけでも、どれだけ上世界で催し物が多いかがわかるといえよう。 今日はパーティが多いと聞いていた通り、あちこちがすでにとても賑やかだった。 会場に入ると、とてもたくさんの人が集っていた。 ドーム風の高い天井にホログラムで星空が投影され、七夕風の飾り付けがされている。 四人はあっという間に人々に取り囲まれ、挨拶の嵐にあった。 「今日はよく来たね」 「久しぶり。会えて嬉しいよ」 ハグされたり肩を叩かれたり、トールにもデセルにも、あまりにもたくさんの人が次々に握手をしてくるので、だんだん誰が誰やら判別ができなくなってしまう。 見ていた本体が驚いたことに、緑の少女はそつなく挨拶を返していた。握手して少し足をひき、膝を折る子供の挨拶ではあったが。 マリアのほうは何人もに手の甲にキスをされ、少し恥ずかしそうにしている。 「お着けになっているアクセサリ、とても良いものですなあ。どちらで?」 何人もの人がそう言って、虹だらけのペリドットの細工を褒めた。マリアはそのたびににっこりと微笑み、隣のデセルを振り返る。 「ありがとうございます。彼が作ってくれましたの」 「おお、彼が新しい技術主任ですか。なるほどこれは素晴らしい、さすがですな」 小さなアクセサリひとつでも、見る人が見れば質の高さは間違えようがない。人々は感心し、新しい統括はいい人材を見つけられたものだ、と口々に言い合った。 どこか舞台で人が歌ったり演奏があったり、飲んだり食べたりまた挨拶したり、をしばらく繰り返していると、トールと緑の少女がステージに呼ばれた。 天使エリア統括として、新任の挨拶をすることになっているのだ。 互いに軽くうなずきかわしてステージに向かう。トールが簡単に自己紹介をした後、かねて打ち合わせてあったとおり、緑の少女によって例の計画の説明が行われた。 *************>>【銀の月のものがたり】 目次1 ・ 目次 2>>登場人物紹介(随時更新)いよいよ、緑ちゃん発案になる計画のお披露目です~日蝕のときいろいろやってたアレですね(笑)お洋服の描写が詳細なのは、フレデリカママがこうやって作ったのよ~って教えてくれたから。私が感知したわけではございません^^;でも素敵なユニット服ですよね~。フレデリカママありがとう♪昨日からのゲリラヒーリングにも、たくさんのご参加ありがとうございます。一晩でカウンタ振り切ってしまい、ちょっとびっくりwまだまだコメント書き込めますので、お待ちしております~^^コメントやメールにて、ご感想どうもありがとうございます!おひとりずつにお返事できず、本当に申し訳ございません。どれも大切に嬉しく拝見しております♪続きを書く原動力になるので、ぜひぜひよろしくお願いいたします♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→8/11 一斉ヒーリング~見守ってくれる存在たちへ~ ヒーリングとともに、いつも見守ってくれる見えない存在たちへ感謝の花束を♪♪☆ゲリラ開催☆ 8/10~8/20 海と空と大地のヒーリング お疲れ様! ありがとう! 大好き! を伝えたくて♪
2009年08月11日
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金曜夜から昨日まで、夫実家に帰省しておりました。土曜に甥っ子も連れて海に行ったんですが、そのときだけ見事に晴れまして。荷物番の私は日傘さして浜辺に寝っころがってたんですけど、それがとっても気持ちよくて(笑)空と海の青と、涼しい潮風と、あたたかい砂浜と。気持ちよくうつらうつらしながら、海と空と大地と、みいんな繋がっているんだなあ・・・なんて考えておりました。その繋がっている中に、私たち生きものも生きていて。目に見えない人や存在たちもその中にいて。かつての戦争で亡くなった方々も、お盆で帰ってこられる方々も、遠い遠いご先祖様までみいんな同じ場所にいたんですよね。そのすべてを、この地球が支えてくれていて。そう考えたら、なんだかとっても不思議な気分になりました。金曜は、雷豪雨の中幼稚園までちびを自転車でw迎えにいって、これ以上ないだろうっていうずぶ濡れになってみたり昨日は地震があったり今日も豪雨の警報が出ていたり。梅雨が明けたと思ったら、暦の上ではもう秋で。なんかもう、地球も見えない存在も見える大事な人たちも、とにかくお疲れ様!ありがとう!みんな大好き!・・・と伝えたい気分になりまして、自分にできる方法で伝えてみることにしました(笑)久々ゲリラヒーリングの開催です~♪せっかくなので、お盆をはさんで10日間。海で感じてきた気持ちよさを、皆様にも見えない守護の方々にもお届けします♪ただいまとっても頑張り中の地球にも。もちろん、火曜の恒例ヒーリングと同時受け取りもOK。よかったら寝落ち前に、ご一緒に大好き♪やありがとう♪の気持ちを意図してみてくださいね。虹色きらきらリボンや花束にして、あなたの大事に思う存在にお届けします♪応援してくださってありがとうございます♪→★ヒーリング期間本日この記事がアップされてから~8月21日(金)日本時間朝6:00まで 1回30分(募集も同じく)期間中、何度でも好きなだけコールインでお受け取りいただけます。 ※とくに決まった宣言文はありませんが、よいお時間に 「さつきのひかりのヒーリングを受け取ります」と宣言していただければ大丈夫です。 ★参加ご希望の方は最初の一回のみ、この記事(エラーになってしまう場合、mixiの同名記事)のコメント欄に、HN(ハンドルネーム)と都道府県、以前さつきのひかりのヒーリングをお受けになったことがある方は、前回のご感想を一緒にお書きください。私もとても嬉しく励みになりますし、書くことでご自身の気づきも深まるかと思います。※他の記事へのコメント・メッセージ等は無効になります。お返事もできませんので、ご注意ください。★ヒーリングの種類その時々のテーマとともに、純粋な愛のエネルギーによるヒーリングを、お申し込みいただいたご本人、住んでいる土地、ご先祖さまがた、にお送りいたします。もっともシンプルで、誰にでも入りやすく、心の癒しには一番効くのだそうです。ハートが癒されると、ふんわり開いてご自分にとっていいものがたくさん引き寄せられてきます。キラキラをたくさん引き寄せちゃいましょう♪♪★初めましての方は、フリーページをご一読くださいませ^^→→「ヒーリングについて(http://plaza.rakuten.co.jp/satukinohikari/4000)」※よくあるご質問もまとめてあります。ご質問の前にご覧下さいね^^★喉が渇くことがあります。また好転反応が出た場合に楽に流すためにも、白湯などの水分をたくさんとられることをお勧めします。★1円募金や誰かに何かをする、掃除する、ご感想をいただくなど、なにがしかの行動をされるとエネルギーの循環がよくなり、よりヒーリングが効きやすくなります♪★エネルギーやヴィジョンを感じるワークではありません。リラックスして、寝るつもりでゆったりとお布団で受け取ってくださるといいと思います♪★車の運転など、注意力・集中力を必要とする場面では、絶対にヒーリングを受け取らないでください。 眠くなることがありますので、危険です。万一そういう事態になった場合には、「私は今はヒーリングを受け取りません。後ほど布団に入るときに改めて受け取ります」とはっきり宣言してください。★ヒーリングは医療行為ではありませんので、受けたことで怪我や疾患が良くなったり悪くなったりするというものではありません。変化はご自身が望まれたことを後押しするために現れます。ご自身の判断と責任によりお受けくださいね。8/11 一斉ヒーリング~見守ってくれる存在たちへ~こちらもよければご一緒に♪
2009年08月10日
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来週がお盆だってことに、いまさら気づいたあほ人間です、こんにちは(爆いや~だからこのテーマだったのか!(遅いからや、お盆だな、っていうのは意識にあったんですけど、それとテーマがぜんぜん繋がってなかったのですね^^;おととい分の募集記事をアップして数日してから、あ~そうか!とか思いました。毎度のことながら、どうしましょうこの天然っぷり orz・・・で(強引)、やっぱりお盆最中は続けないとね♪って思うので来週も同じテーマで参ります~♪見守ってくださる皆様にも、お盆休みってあるのかなあ 笑目に見える本体さんも見えない皆様も、たまには皆で一緒にリラックスして、のんびり温泉入っていただけるといいですがwあ、おとといはなぜか私にも花束いっぱいいただいちゃってびっくりでした。どうもありがとうございました! 今週も後の方々にひきつづきさしあげますね~♪いつもそうですが、ヒーリングではがっつり癒されて寝落ち歓迎です!リラックス万歳なのですww今回は寝落ちる前に、みんなへの感謝を心に思っていただけたら、一緒に花束やドラちゃんにはおやつとかwにして、お届けできるかなと思います^^応援ありがとうございます!→★リアルタイム日時 2009年8月11日(火) 21:30より1時間(日本時間)★コールイン受け取り可能時間 日本時間で上記日時~8月12日(水) 20:30開始までの間の1時間 ※とくに決まった宣言文はありませんが、よいお時間に 「さつきのひかりのヒーリングを受け取ります」と宣言していただければ大丈夫です。 ★募集期限リアルタイム直前(火曜21:30)まで★参加ご希望の方はこの記事(エラーになってしまう場合、mixiの同名記事)のコメント欄に、HN(ハンドルネーム)と都道府県、以前さつきのひかりのヒーリングをお受けになったことがある方は、前回のご感想を一緒にお書きください。私もとても嬉しく励みになりますし、書くことでご自身の気づきも深まるかと思います。※他の記事へのコメント・メッセージ等は無効になります。お返事もできませんので、ご注意ください。★ヒーリングの種類その時々のテーマとともに、純粋な愛のエネルギーによるヒーリングを、お申し込みいただいたご本人、住んでいる土地、ご先祖さまがた、にお送りいたします。もっともシンプルで、誰にでも入りやすく、心の癒しには一番効くのだそうです。ハートが癒されると、ふんわり開いてご自分にとっていいものがたくさん引き寄せられてきます。キラキラをたくさん引き寄せちゃいましょう♪♪★初めましての方は、フリーページをご一読くださいませ^^→→「ヒーリングについて(http://plaza.rakuten.co.jp/satukinohikari/4000)」※よくあるご質問もまとめてあります。ご質問の前にご覧下さいね^^★喉が渇くことがあります。また好転反応が出た場合に楽に流すためにも、白湯などの水分をとられることをお勧めします。★エネルギーやヴィジョンを感じるワークではありません。リラックスして、寝るつもりでゆったりとお布団で受け取ってくださるといいと思います♪★車の運転など、注意力・集中力を必要とする場面では、絶対にヒーリングを受け取らないでください。 眠くなることがありますので、危険です。万一そういう事態になった場合には、「私は今はヒーリングを受け取りません。後ほど布団に入るときに改めて受け取ります」とはっきり宣言してください。★ヒーリングは医療行為ではありませんので、受けたことで怪我や疾患が良くなったり悪くなったりするというものではありません。変化はご自身が望まれたことを後押しするために現れます。ご自身の判断と責任によりお受けくださいね。
2009年08月07日
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光のブレスレットをつなぐのに足りなかった「黄色」。 それが人の意思であるかもしれないという結論から、少女は練習を決意した。 トールは言わずもがな、デセルもエネルギー調整を専門とする技術者だし、自分だけがエネルギーを自発的に扱うことに慣れていない、という事実に気がついたのだ。 練習といっても「生きている人間の意思」が必要となるならば、三次元の本体同士でもタイミングを合わせなくてはならない。その調整をとる間、彼女はまずステーションの魔法学校で、トールの教えている神聖幾何学を学ぶことにした。 いたずらもせず真面目に授業を聞いている少女の姿に、同じクラスにいるジョゼが目を丸くしている。 トールもデセルも、少女が発案した計画の実現のために、着々と準備をすすめてくれていた。 「それ、本当にできると思っているんですか?」と苦笑するような計画であっても、馬鹿にしたりせず激務の間をぬってタッグを組んでくれている。少女は知らなかったが、マリアが評した通りであった。 そして実際、最初はただの夢物語に思われたものが、こまごまとした技術的なサポートや実験を重ねることによって、かなり具体的な話にまで高められてきている。 だとしたら、自分もできることはやりたい。男達の背中を見て、そう彼女は思った。 少女の計画のためには神聖幾何学は最低限必要であったから、きちんと勉強しておいて損はないはずだった。 それから三次元のほうでも、タイミングを合わせて練習が始められた。時差があるのでなかなか難しいのだが、なんとか合う時間帯を見つける。 トールの本体はすでにエネルギーワーカーであるため、基本的には少女のほうが、寝落ちせずにエネルギーを扱うことが当面の目標となった。 先日の夏至ではなんとかうまくいったが、当初は天使エリアの瞑想部屋で仕事をしようとしても、大きなエネルギーが流れてきた時点でぱったりと寝落ちてしまい、そこで終了だったからだ。 最初の練習の日、約束の時間にトールは少女のもとを訪れた。 少し話した後、ヒーリングをするときのように根源に繋いでそのエネルギーを流しはじめる。 少女のクラウンチャクラから、通常のエネルギーラインとはまったく違う太い光の柱が入ってゆく。 一度目は首の上のほうで止まって終了。どうやらブロックがあるようだ。少しおいて二度目の挑戦では、喉をこえてハートに至る前にまた止まってしまった。 「痛い?」 「ううん、大丈夫。不快でもないよ。なんか……なんだろう、大掃除したような、すごくすっきりした感じ」 少女の答えにトールは微笑む。しかし今日はここまでだな、と彼は思った。急いで仕損じては意味がない。 トールと手をつないだまま、少女がわっ、と声を出した。 「まただ。目の前がベニトアイトの色に染まっちゃったよ」 中空を見ながら、きれいだなあ、不思議だなあ、と大きな瞳をぱちくりさせている。彼女の瞳には一面に明るい青が映っているようだった。 「エネルギーを重ねているからね。こちらはエメラルド色に染まっているよ」 トールは笑って続けた。 「じゃあ、今度は広げてみるからね。あわせてごらん」 彼の言葉とともに、ハートに満ちたエネルギーがふんわりと広がってゆく。 少女は自分を包む青と緑のエネルギーの海の中、二人で宇宙空間に浮いているような気持ちになった。 彼女が後で好転反応に苦しむことがないよう、トールが慎重に、慎重に、と少しずつエネルギーを広げてくれているのがわかって、少女はつい、うふふ、と笑ってしまう。 彼だけだったら、きっと一気にものすごいエネルギーが広がってゆくのだろう。 その心配りのおかげか、練習が終わって通常の意識に戻った本体は驚いた。いつもだったら深く入った後はぐらぐらで数時間使い物にならないのに、まったくなんともなく車の運転ができたどころか、かえってしゃきっとしていて不思議なくらいだったからだ。 そして翌日。 その日は七夕で、しかも月食であった。 緑の少女は、トールとともにヒーリングに挑戦することにしていた。 トールの本体は、もう一年以上も毎週火曜日に一斉ヒーリングを行っている。今回はハイヤーセルフであるトールが六枚羽のセラフに復帰したのを記念して、セラフィムヒーリングをすることにしていた。 それを聞いた少女は、あたしもやる!と立候補したのだ。 「最初あたしやるから見てて!」 空の上とも中ともつかない白い世界で、開始時間になって少女は元気いっぱいに宣言した。 どうするのかな?という表情でにこやかにトールが見守っていると、彼女は自分の器にたっぷり溜めてきたエネルギーを流し始めた。 「おや。どこで溜めてきたの?」 「ないしょ」 少女は軽く舌を出した。けれど満ちたその波動には覚えがあり、世界樹のエネルギーをもらってきたのだな、とトールは見当をつけた。それならばヒーリングとして流しても問題はない。 彼女はとても大きい「空の器」を持っている。だから、その方法でもなるほど数十人ならば問題はなさそうだった。 しかし、トールの本体がいつも行っているヒーリングは、三次元に存在する人間の数だけで毎回千人ほど、目に見えない存在や先祖などまで含めれば、軽くその十倍をこえる。 「うーん……」 案の定、途中でキャパシティが足りなくなってしまったようだ。トールは彼女の傍にそっと歩み寄った。 「上下を昨日みたいに根源に繋ぐんだよ」 「わかんないよー、それ」 「じゃあ一緒にやってみよう。手を貸してごらん」 両手を繋いで、トールはエネルギーを降ろしはじめた。大きく広げた六枚の羽が、降ってくるエネルギーを浴びてきらきらと輝きはじめる。受けて増幅する力の種類など、羽の対ごとにも役割が微妙に違うようだった。 しばらくそうして、トールは少女に微笑んだ。 「さて、このままやっているとあなたにはまだちょっと辛いから。後は見ていてね」 静かに手を離し、二十歩分ほども離れる。 くいと天上を見上げ、大きな翼を思いきり広げると、先ほどとは比べ物にならないほどのエネルギーの奔流が、大きな滝のように流れ落ちてきた。 羽が増えたからか昨今のスパルタで上下ともに鍛えられているからか、その太さも以前よりかなり拡大している。 あまりの規模の違いに目をしばたたきながら、少女はつぶやいた。 (すご……これがトールがいつも降ろしてる光?) 神殿で見た何倍もの大きさの光の滝が、彼めがけて落ちてきているようだ。 銀の髪と白い翼が光をうけて、きらきらと輝いている。彼はその中で、穏やかな瞳でその光を受け取る人々に伝えていた。 (光を分け与えてくれる存在があり、受け取ってくれる存在がある。だから私はその橋渡しとして立つことができるんだよ) そんな心話が届く。 (ねえ、やっぱりあたしも一緒にやりたい) 我慢できなくなって少女は伝えた。光の滝の中で彼が振り返り、しかたがないなと微笑んで手を差し伸べてくれる。 少女はその手をとって、やわらかで暖かい光の奔流に足を踏み入れた。 しかし、そのままではやはりまだ流せないし、彼女のラインのブロックは外れていないから痛みが出てしまう可能性がある。 トールは優しく少女を抱きしめてエネルギーをあわせた。融合したエネルギーフィールドを操作し、彼女の負担が少なくなるよう、光の大半を自分自身を通して流す。 昨日の瞑想練習とあわせて、それは小さな一歩だったかもしれない。 けれども、確かになにかが動き始めていた。 *************>>【銀の月のものがたり】 目次1 ・ 目次 2>>登場人物紹介(随時更新)コメントやメールにて、ご感想どうもありがとうございます!おひとりずつにお返事できず、本当に申し訳ございません。どれも大切に嬉しく拝見しております♪続きを書く原動力になるので、ぜひぜひよろしくお願いいたします♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→
2009年08月06日
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天使エリアには、大規模な戦闘訓練や実験のための、ルキアの荒れ地に相当する巨大な体育館のような場所がある。 当然何重にも強固な結界が施してあり、かなり荒っぽいことをしても大丈夫だ。 壁際の結界処理を確認して、ふうん、これならね、とデセルは呟いた。 そもそもの発端は、先日デセルが羽を見てもらうために専門のクリニックに行ったときのこと。 経絡図を見て説明を受けたり、三次元の駐機場のように羽を広げてケアしてもらったりしているのを見た本体が、その気持ちよさそうな様子にエステと思って「トールさんに鍛えてもらえ」と言ったことだ。ただしダウンロードは禁止、と。 デューク時代、グラディウスの戦闘記憶を仕事として共有していたデセルは、短時間ならばその戦闘能力をリロード、あるいはダウンロードすることができた。 リロード(再生)は、グラディウスが経験したほぼそのままの状況にしか対応できない。とはいえ彼の実戦経験はかなり豊富だから、これで足りないことはあまりなかった。 ダウンロードは未知数の状況にも対応できるが、後で本体にかなり負荷がかかることがわかっている。 もっともトールは、いかにグラディウスの記憶を探っても、デセル(デューク)のように完全に戦闘員のコピーができる人間を他に見たことがなかった。 たいていの戦略部員は、記憶を共有した戦闘員の能力をコピーしようとして戸惑い、逆に動きが固まってしまう場合がほとんどであったから、かなり珍しいケースであることは間違いない。 練習場に足を踏み入れたトールは、親友を見つけると嬉しげに微笑んだ。 気づいたデセルが軽く片手をあげる。 「お疲れさま、こないだは学校で総がかり戦だって?」 「そうなんだ。もっとかわしてくれるといいんだけど、とついエル・フィンに呟いたら、生徒に無理を言うなと怒られてしまった」 嘆息する。デセルはぷっと噴きだした。 「そりゃそうだ。普通はかわせないよ」 「なら君は普通じゃないってことだ」 ベニトアイトの瞳がにこにこと親友を見る。そんなことはない、と言いかけて、……いややっぱり変わっているかな、とデセルは頭をかいた。 「じゃあ、本気でゆくから」 距離をとって向かい合い、トールはすっと眼を伏せた。 デセルも、サードアイのあたりからカチリと音が聞こえそうな切り替わりを見せる。 銀髪の友人が眼を開くと同時に、デセルは三十歩分ほども遠く後方へ飛び退った。 開かれた友人の瞳が、いつもの穏やかな青灰色ではなく、深紅のルビーに染まっている。 戦闘時のグラディウスの色。オーラも同じ色に濃く燃え上がるようだ。 どんと重い闘気が大きく解き放たれる。空間がびりびりと振動し、学校にいるようなひよこ達だったら、これだけで気絶してしまうと思われた。エル・フィンならば気絶はしないだろうが、それでもしばらくは動けないだろう。 燃える炎のような闘気が、さきほどデセルが立っていた位置を疾風のごとく舐めつくす。 トールが音もなく床面を蹴る。風圧までともないそうな闘気が追いつく直前に、デセルは魔法陣から衝撃波を繰り出して横に跳んだ。 迫りくる強烈な波を片手で払いのけ、トールが相手の進行方向に攻撃をしかける。学校での授業はもちろん、エル・フィン相手の剣術指南とも比較にならないほどのスピードと攻撃力だった。 金茶の髪の男は、それも紙一重できれいに避けた。いくら本気を出されても、攻撃はすべて避けることができる。 かつて戦闘記憶を共有し、グラディウスの癖も、攻撃の前駆波動もすべて知り尽くしているデセルだけができる神業と言ってよかった。 彼は重い攻撃を受け止めようとはしなかったし、トールもそれを望んではいない。それはむしろ危ないからだ。 同じように強くとも、他人とはできない理由がここにあった。攻撃を受けて反撃したくなるタイプとやるのは危険すぎる。 つまり、ゲームはいわゆる追いかけっこだった。 デセルは次々に繰り出されてくる光弾も衝撃波もすべて避け、逆に攻撃もしかけていた。だが相手を倒そうというよりは、どちらかというと防御のためだ。 自分の攻撃で、専門戦闘員の経験のある彼が倒せるはずがないとわかっている。 それよりむしろ、かわして逃げることに全力を注いだほうがいい。 デセルにしても、こうまで本気になることはあまりない。自分の攻撃が彼を傷つけることはないとわかっているから、こちらも手加減なしにできる。かつての癖からか、グラディウスの赤い瞳に会うと、つい仕事仕事という気になってしまう彼だったが、この息抜きは楽しんでいた。 光弾、跳躍、衝撃波、回転、振動、そして走る。 さまざまな色の光と波動が、閉じられた空間に満ちて明滅した。高い山の頂に吹くように、横面からぐわっと一陣の風が迫ってくる。対処の遅れた一瞬ののち、気づけば両手を首の位置で逆に組まれて封じられ、壁際に押さえつけられていた。その衝撃のわりに実際のダメージは全くない。 ゲームオーバー。 赤い瞳の親友がにやりと笑う。 封じられた手の力が抜かれると同時に、銀髪の彼のオーラが燃えあがる深紅からアメジストの紫に変わり、そしていつもの海の色に戻った。 なんとまあ色彩鮮やかなことだ。 「やっぱり君は強いな、デセル」 トールが微笑んだ。 「そうかな?」 「ああ。最近エル・フィンに剣を教えているんだが、多分彼よりも」 それなら、とペリドットの瞳をいたずらっぽくきらめかせてデセルは言った。 「すぐに抜かれるよ。俺、そっち方面はがんばらな~い主義だもん。技師の黄金の手は、箸より重いものは持てません」 「よくいうよ」 二人は視線をかわして笑うと、とん、と拳をあわせた。 <デューク - 鬼火 ->http://blog.goo.ne.jp/hadaly2501/e/c65e439759c50d29391e5f3634b85780*************>>【銀の月のものがたり】 目次1 ・ 目次 2>>登場人物紹介(随時更新)コメントやメールにて、ご感想どうもありがとうございます!おひとりずつにお返事できず、本当に申し訳ございません。どれも大切に嬉しく拝見しております♪続きを書く原動力になるので、ぜひぜひよろしくお願いいたします♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→
2009年08月05日
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ここちよい風の吹くルキアのブランコに、トールは横向きに腰かけていた。長身の彼が足を伸ばして座れるくらいだから、ブランコはかなり大きい。 その足の間に、緑の少女がちょこんと座っていた。 夏至がすぎ、ジャカランダの並木は花のかわりに青々とした葉をつけて、濃い緑陰を作り出している。 夕方の涼しい風がゆうらりと揺らすブランコの上で、少女はトールの肩先を見つめていた。 そこには普段はしまっている白い大きな羽が二枚、見えている。なるべく少女から遠くしようとしてくれているのか、背もたれとクッションに押しつけられていて、また大きいために羽先がブランコの下の地面に届きそうになっていた。 「いたくないの?」 首をかしげて少女は聞いた。自分などは座るときに尻の下に羽先を敷いてしまったりとか、ベッドに転がるときにうっかり羽を押しつぶしてしまったりとか、けっこう痛い目にあっているのだが。 すると彼はふふ、と微笑んだ。 「痛くないよ。見えてはいるけど、非物質化しているからね。よく見てごらん?」 言われてよく目を凝らしてみると、なるほどクッションに押しつけられていると思ったところも、地面にひきずっていると思ったところも、そう見えただけで実際は羽の形がゆがんだりしているわけではない。 ゆっくり黄昏色になってきた空気の中、ホログラムのようにうっすらと重なって見えていた。 「うわー、そんなことできるんだ。あ、そうか、それでトールの服って、背中が開いてないんだね」 「そういうこと」 「そっかー、こないだクローゼット見ててさ、あたしのフィルターがおかしいのかと思ってたんだよ」 真面目な顔でしきりにうなずく。そんな少女に微笑んで、トールは身体を前に倒すと、小さい子を抱き上げるときのように彼女の両脇に腕を伸ばした。 そのまま手を背中にまわして、羽の生え際を確認する。少女の羽は、白くて繊細でふわふわしていて、手触りが自分のものよりも柔らかい。そして細い柔毛が、新たにでてきた小さな羽の根元にかたまって生えていた。 そのあたりに触れられて、とたんに少女が座ったまま小さくぴょんと飛び上がる。 「きゃー、くすぐったいからやめてっ」 三次元の本体が羽恐怖症のトラウマを解消した結果、少女の背には新しい四枚の翼が生えてきていた。一対はちんまりとまだ子供の掌くらい、もう一対は、生えかけの乳歯のように白い頭を見せている程度だが。 そしてそのあたりがなんともむず痒いのも、生えかけの歯と一緒だった。 「可愛いのが生えてるね。そのまま見せてくれ、といっても見せてはくれないだろう?」 トールがくすくすと笑う。ただでさえ苦手な羽が六枚なんぞになったら心の準備が必要だからと、少女の本体が娘に「羽めくって根元見てきてよ」と頼んだことがあったのだ。 「えええええ? 絶対嫌だよぉ! 殺されちゃうって!」と言いながらも、娘は近づいて数度チャレンジしたらしい。 だが案の定、抜き身の剣を突きつけられて睨まれたり、カレー屋の奥で少し羽を持ち上げようと触っただけで、「部屋ごと台風みたいなもんでぶっとばされた……シュリカンが後片付けしてくれたけど……」という次第で、引き下がるしかなかったという。 「そ……そりゃそうだけど……。くすぐったいったらーっ」 少女が怒ったふりをして体をゆすったので、銀髪をゆらして楽しげに笑いながら、トールは彼女を解放した。 「そう、本来羽のあたりというのは、神経や筋肉がたくさん通っていて敏感な器官なんだよ。それからアンテナのようなものでもあるね」 「……へえ」 よほどくすぐったかったのだろう。水に濡れた小動物よろしく、ぶるると全身をふるわせてから彼女は言った。羽を直接触られても、怖かったり嫌だったりという気分にはもうならないらしい。 むしろ昨日あたりは、自分のちんまりと伸びてきた下の羽が気になって気になって、自分のしっぽを追いかける子犬のように、背中を見ようとしてくるくる、くるくる、回っていたそうだ。 そんな話を聞くと、可愛らしくてつい視線が和らいでしまう。ブランコの背もたれに片腕をのせて、にこにこしながら眺めていると彼女が言った。 「じゃあさ、トールのももう六枚あるんでしょ。見せて」 「それはあるけれど……あなたのと違って生えかけではないから大きいよ。大丈夫?」 すると少女はちょっぴり眉根をよせ、決意した顔で答えた。 「うん、大丈夫」 わかった、とトールは一瞬目を閉じた。ベニトアイトの瞳が開かれると同時に、ばさりと力強い六枚の翼が背に現れる。とても大きくて、白いのだが少し光って見えた。 羽というのは物理的に羽というだけではないのか、どちらが上下というわけではなく、六枚と二枚とは質が違うのか、力に満ちてうっすらと眩しく輝いているようだ。 二人の共通のトラウマが解消され、本体たちが「背中がじわーんとするね」などと言い合っている間にトールの翼は六枚になったのだが、昔折った羽が戻ってきたわけではない。 あれはあれでデセルの元にある。トラウマを越えて生まれた新しく強いエネルギーが、現在の羽になったのかもしれなかった。 ともあれ、波動があがったのかエネルギー総量が増えたのか、天使エリアのセキュリティグリッドの把握などは以前よりもぐっと楽になった。元々がセラフ用の仕事であるから、エネルギー的にもより合ってやりやすくなったのだろう。 少女はエメラルドの瞳でじいっとトールの羽を見つめ、にっこり笑った。 「きれいだね」 もう怖くはない。 かつてあれほど恐れていたけれど、トールは自分を置いてゆくことはないし、さまざまな想いをこえた白い翼は今はタカラモノ、だと思う。 「ありがとう」 トールも笑顔を返す。そして少女を抱き寄せると、腕と大きな翼とで包むように抱きしめた。 夕焼けの金色の光の中、ブランコが静かにゆれていた。 *************>>【銀の月のものがたり】 目次1 ・ 目次 2>>登場人物紹介(随時更新)コメントやメールにて、ご感想どうもありがとうございます!おひとりずつにお返事できず、本当に申し訳ございません。どれも大切に嬉しく拝見しております♪続きを書く原動力になるので、ぜひぜひよろしくお願いいたします♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→8/4 一斉ヒーリング~見守ってくれる存在たちへ~ ヒーリングとともに、いつも見守ってくれる見えない存在たちへ感謝の花束を♪♪
2009年08月04日
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エル・フィンとの模範試合から、数日後のことだった。呼び出されて校長室へ行くと、白髪に長い白髭の紳士が笑みを浮かべて立っている。この人の笑顔は危険だ、といいかげん刷り込まれているトールは、ドアを閉めるなりため息をついて言った。「……今度はいったい何をさせるつもりです? アシュタール」「おう、勘がいいのう。助かることじゃ」「まだ受けるなんて言っていませんよ。それでなくても他の仕事で忙しいんですから」ではそういうことで、と踵を返して帰ろうとするトールを、アシュタールはひきとめた。もう一人呼んであるから、という。するとタイミングを合わせたようにノックの後ドアが開き、エル・フィンが顔を出した。「お呼びと聞いて参りましたが」エル・フィンの声に、アシュタールはにこにこと笑顔を見せた。そして何を言い出すかと思えば、二人に剣術の教師も務めてほしい、という。最近生徒が増え、元々手が足りていないのはわかっていたが、先日の模範試合で生徒達からもぜひという要望が出たらしい。そこまで聞いた段階で、隣にいるエル・フィンがトールを睨んできた。謀りましたか?という目つきだ。トールは苦笑しながら、軽く首を横に振った。(誤解だよ。こちらにも話がきて困っているんだ)すみません、と心話が返ってくる。それは構わないのだが、問題はアシュタールのほうだった。トールは老紳士をまっすぐ見て口を開いた。「ひとつ確認したいんですが。大戦が終わった、というこのタイミングで、なぜ剣術の教師を増やすんです? 戦場は減るはずだ」白髭の老人はその質問を予期していたようだ。あたたかな目で二人を見比べ、ゆっくりと含めるように言葉をつむぐ。「剣、というのは象徴じゃ。たしかに大戦は終わった。わしらはその痛みを少しずつ手放しながらも、辛い思いをしてようやく経験したものを忘れずにいなければならない。危険だからといって刃物のすべてを遠ざけることに意味はあるじゃろうか?切られたときの痛みを知らずして、戦いの不必要さをほんとうにわかることができるじゃろうか。いつかは、真実剣が不要になるときもこよう。しかし今は過渡期じゃと、わしは思っておる。今までは渦中にいたために見えていなかった、大戦の傷跡があらわになってくるのは、これからじゃ」アシュタールの言葉には一理あった。戦乱の渦中にあって見えていなかった自分の傷、知らず失っていたものの存在。そういったものに気づいて混乱する者も現れてくるだろう。そのとき、精神や身体の鍛錬という以上に、剣という存在がどんなものか、何を果たし何を失わせたか、肌で知っておくのは無駄ではないと思われた。結局、部屋に入った当初から嫌な予感がしていた通り、「他の仕事に支障の出ない範囲内でなら」という条件で受けることになってしまった。翌週、演習場の中心に立つトールの周りには、腕におぼえのある最上級生たちが四十人ほども群がっていた。トールの担当を初級クラスにするか上級クラスにするか、職員会議で大揉めに揉めた末、ばかばかしくなって当の本人は「どちらでもいいから週に一コマにしてください」と言い置いて帰ってきてしまったのだが、どうやら上級クラスに決まったらしい。エル・フィンが担当することになった初級クラスの生徒たちとは違い、皆体格もいいし、どの顔にもそれなりのふてぶてしさが見て取れる。誰か一人を指名して模範試合をしてもいいが、皆期待に目を輝かせていて、それでは収まらなさそうだった。授業と実習だったら、皆即座に実習を選びそうだ。仕方がないな、とトールは軽く頭を振って、手の中に杖術用の木の棒を呼び出した。棒術のものより短く、身長の半分ほどなのが特徴だ。これなら怪我をさせることはないだろう。「皆、よく見えるように大きめの輪になって。一人ずつかかってきなさい」そう言ったとたん、生徒達の顔がかがやいた。やはり皆、一度手合わせしたいと思っていたらしい。ひととおり基礎をおさめて自信の出てきたころ。このくらいが一番剣を振り回したがるし、その分怪我も多いのだ。誰からでもいいよ、と言うと、一番体格のいい生徒が輪の中に歩み出てきた。「カイオンです。実戦にも先日出ました。よろしくお願いします」「よろしく」赤銅色の短い髪を振り立てるように頭を下げ、剣を構える。確かに慣れているようだ。やああっ!と振りかぶってきたのを半歩しりぞいて避け、その脇を棒先でつついた。「上段の時に脇が開きすぎだ。次」「セイクルです。よろしくお願いしますっ」横合いから鋭い突きが繰り出されてくる。今度は大きく踏み出して斜め後ろから首を叩いた。「いい突きだが周りも見るように。次」「体重が右にかかりすぎてる。次」「ぎりぎりまで相手を見なさい。次」「上腕に力を入れすぎ。もっと楽にして。次」前後左右から飛び出してくる生徒達を難なくいなす。グラディウス時代の教練に比べたら、これくらいは何ということもない。息も乱さず次々一本ずつ手合わせしているうちに、あっという間に一巡してしまったようだった。「おや、次は?」「もう全員やりました……」腕を押さえて顔をしかめた生徒が言う。そうか、とトールは棒先を地につき、あらためて周囲を見回した。膝を叩かれて倒れている者、肩や脇を押さえる者。どうする? もう終わるかい? と聞くと、生徒達はいっせいに首を横に振った。さすが根性も一人前だ。ここは一度、彼らが他で痛い目を見る前に実力の差を叩き込んでおくほうがいいかもしれない。上級クラスの教師にはそういう役目もあることを、トールは承知していた。「わかった。では休憩のあと総がかりでもやるか」歓声が沸き起こる。数分の休憩のあと、演習場は興奮のるつぼとなった。四十人の生徒たちが、一斉に銀髪の教師にむかってゆく。トールはさすがに一人ずつアドバイスを入れる暇はなく、杖を旋回させては剣をいなして突きを送り、移動しながら右に左に相手を倒していった。四十人もいると、一斉にかかるにも限度がある。輪の外側にいる生徒達が夢中になって、倒れた仲間を踏みつけないように常に場所を動いておかねばならない。結果、演習場は一帯に屍累々、といったありさまになった。全員倒すとさすがに息が乱れてくるのは、手加減をするのが手間だからだ。一撃で急所を打ちながらも、後に残る怪我はしないようにしなくてはならない。思い切りやるわけにはもちろんいかないが、せめてもう少しかわしてくれるとよいのだけどな、と彼は思った。エル・フィンあたりが聞いていたら、それは無茶な要求だ、と即答したことだろうが。「もういないか? では、これで今日の授業は終了」立っている生徒がいないのを確認して宣言すると、ふへぇい、という力の抜けた返事があちこちから返ってきた。*************>>【銀の月のものがたり】 目次1 ・ 目次 2>>登場人物紹介(随時更新)コメントやメールにて、ご感想どうもありがとうございます!おひとりずつにお返事できず、本当に申し訳ございません。どれも大切に嬉しく拝見しております♪続きを書く原動力になるので、ぜひぜひよろしくお願いいたします♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→8/4 一斉ヒーリング~見守ってくれる存在たちへ~ ヒーリングとともに、いつも見守ってくれる見えない存在たちへ感謝の花束を♪♪
2009年08月03日
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「羽なんだけど。六枚を……どこかの時点で必要があって、二枚に落とした、ということは? 記憶に……ない?」 少女の本体がそう言ってきたのは、夏至祭りから六日後だった。エル・フィンに強制休暇をとらせた直後のことだ。 なぜ?と聞き返した本体に、彼女は今生で羽が大の苦手だというトラウマを説明した。 ルシオラが死んだときの、羽が片方折れたときの映像が元だと思っていたが、当時自分は痛みを快感に変換されていたはずだし、そもそもすでに死んでいるのだからトラウマになるのはおかしい、と。そして最後にこう結んだ。 「ルシオラとしての記憶では、羽はずっと二枚だった。もし二枚に落とした時点があったとしたら、きっと手術をうけるずっと前、まだ子供の頃だろう。なんとなく、そう思った」 それを読んだ瞬間、本体の脳裏にかつての記憶がひらめいた。緑の少女が入院している間、庭の白い花を眺めながらトールが思い返していたものだ。 自らの羽を背から折り取る生々しい感触とともに、ざあっと情景が甦ってゆく。 それを「羽ばたいて 2」というタイトルで物語として下書きした後、「落とした羽はどうしましたか」と聞いてきたのはデセルだった。 大きな四枚の翼。家に置いておけるようなものではない。どうしたのだったか、最初本体は思い出せなかった。 うすぼんやりと景色が見えてきたのは、デセルが自分の記憶を教えてくれてからだ。 ――遠い、遠い場所。それでいてすぐ近くに入り口のある場所。 腕に布包みを抱えて、彼は壮麗な神殿の中を歩いていた。 高い天井、何本もの太い円柱。 神殿内は透き通った金色の光に彩られ、そこにまだ力が満ちていることを示していた。 大理石のような床に靴音を鳴らして、彼はまっすぐ奥へと進んでゆく。 何度も来たことがあるという足取りだった。 (――神よ) 最奥の祭壇の前に立って、彼は心に呼びかけた。 祭壇をこえた壁の上部のあたりの空間がゆがみ、大きな目のようなものが紫色の雲をまとってゆらゆらと現れる。 (これは珍しい。かつて翼の無き者、そしてこれより名を無くす者が) (……相変わらず手厳しくておられる) 銀髪の男は苦笑した。 (そうとも。私は時。誰も護らず、誰も攻撃することはない。来たるもの過ぎゆくものを内包し、ただ見つめる存在ゆえに) まばたきをしない大きな目が、まっすぐに彼を見つめる。 (その翼、二度とお前の手に戻ることはないぞ) 時の神は言った。布包みの中身をなぜ知っているか、などは愚問だ。「時」が見ていないものなど、この世には存在しないのだから。 そして神は理由を述べない。その後も伝えない。 ただ、起こるであろう事実だけを投げてくる。まぶたの裏を一瞬通り過ぎる予知のように。 言われて彼は、腕の中の大きな包みを見直した。 四枚の大きな純白の翼。背に残る二枚とあわせて、自分が六枚羽のセラフィムの一族であったという証。 ――今手放せば、それきりか。 そう思えば、わずかに惜しいような気もしないでもない。けれども過去の証よりも大切な存在が、今の彼にはあった。 まして、もうすでに折り取ってしまったもの。 時を巻き戻すことはできない。 (……お前は、お前にとって大切なものを、これからいくつも手放さなければならないだろう。度重なる選択が、お前を永く責め苛む) 空気をふるわせるのではないかという重い振動をともなって神は告げた。 銀髪の男は、長く深い息を吐いた。 (知っています……そういう時代ですから。そう、闇が堕ちることを引き受けた、あの時から) 彼の脳裏を、けして忘れることのない神殿の最期が過ぎ去ってゆく。あの月が欠けてゆく間に、すでにとても大事なものをいくつも、彼は自らの手で失っていた。 護りたかったものも。 護ってくれていたものも。 そして護るべきものも。 すべて失った慟哭の後に何が残る? そして今、大切なものを護るために、差し出せるものがあるのだとしたら? ……私はすべてを差し出すだろう。 たとえそれが、どんなものであったとしても。 (……そう言うだろうと思っていた。銀の髪の巫子よ) 神の視線がやわらいだ。 (懐かしい呼び方をなさる) (私にとっては変わらぬ。時は私の上には流れぬのだから。我が力を分け与えし始めの子よ…… その翼を置いてゆけ。どうなるかはお前自身の目で見るがいい) まばたきをするように、濃い紫の雲が上下から一瞬神の目を隠す。ふたたび開かれたとき、その光が男の青灰色の瞳を灼いた。 はるかな未来。朽ち果て、廃墟となった神殿の遺構。 翼は吹き溜まりのような場所にあり、なにかの山の下に埋もれていた。 暗い……とても暗い。 輝く金色の光は、すでにしてそこには届いていない。 受け取るものがいなければ、神は現れる場を持たぬがゆえに。 誰かが山を掘り返すようにして、なにか作業をしている。 顔は見えないが、泣いているのがわかった。 次の場面では、その誰かが翼を壊れ物のように胸に抱いていた。 どこかへ持っていくようだ……けれども、それを嫌だとは思わなかった。 自分では持っていられないものだ。 過去にも未来にも置き場所のないもの。 あれほど大切そうにしてくれるなら、その人のところにあったほうがいいだろう。 誰かは知らないけれども、折れそうにひどく泣いていた、その心の役に立つのなら。 その次の瞬間、意識はぐっと現代に引き戻された。 あれはデセルだったのだ。 彼のところにあるならば、もちろん否やはない。 必要としてくれたなら、もういらないと思うまで持っていてくれればいいと思う。 もう返さないよ、と冗談めかしてデセルは笑った。 <羽はね恐怖症 1>(じぇいど♪さん) http://plaza.rakuten.co.jp/californiajade/diary/200906280000/ <from among 1>(デセルさん) http://blog.goo.ne.jp/hadaly2501/e/3884ca319af47aefd381274d868bd506 *************>>【銀の月のものがたり】 目次1 ・ 目次 2>>登場人物紹介(随時更新)コメントやメールにて、ご感想どうもありがとうございます!おひとりずつにお返事できず、本当に申し訳ございません。どれも大切に嬉しく拝見しております♪続きを書く原動力になるので、ぜひぜひよろしくお願いいたします♪拍手がわりに→webコンテンツ・ファンタジー小説部門に登録してみました♪→8/4 一斉ヒーリング~見守ってくれる存在たちへ~ ヒーリングとともに、いつも見守ってくれる見えない存在たちへ感謝の花束を♪♪
2009年08月02日
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先日のセラフィムヒーリング、たくさんのご参加ありがとうございました!根気のあるボランティア様が、ご参加人数を数えてくださいました~~~~~~数え方でちょっと差は出るんですけれども、七夕も先日も、1000人越え、いったようですwめでたし!ご参加くださった皆様、数えてくださったボランティアの皆様、本当にどうもありがとうございました♪♪あ、カウンターは255で振り切れてしまうんですが、お申し込みはそれからでも期限までは全然できますので、お気軽にご参加くださいね♪さてさて、今回は、これもやろう~♪と思いつつなぜか先延ばしになっていたテーマ 笑上の人とか後ろの人とか中の人とか(一緒かもですが)、ご先祖様や天使やパワーアニマルさんとか、もちろん遠足ドラちゃんとか♪三次元の私達が生きている周りでは、たくさんの見えない存在たちが見守ってくれていると思うのですね。今回は、そんな見守ってくれる存在たちへ、感謝をこめて送らせていただきたいと思います♪日蝕式典からこっち、エネルギー変わって働きすぎだよう~、って上の人もいらっしゃるかと思いますので(笑)そういう方々への癒しにもなりますように♪もちろん、天使さんとか、いまさらヒーリングはいらないや、って方もたくさんおられるでしょう。そういう皆様には、感謝の花束をお送りできればと思います^^そしてそしてもちろん、当然、ヒーリングですからw、まずは本体さんががっつり癒されていただいて。本体さんがへろへろだと、見守ってくれる皆様も気が気じゃないでしょうしね。いつもそうですが、ヒーリングではがっつり癒されて寝落ち歓迎です!リラックス万歳なのですww今回は寝落ちる前に、みんなへの感謝を心に思っていただけたら、一緒に花束やドラちゃんにはおやつとかwにして、お届けできるかなと思います^^応援ありがとうございます!→★リアルタイム日時 2009年8月4日(火) 21:30より1時間(日本時間)★コールイン受け取り可能時間 日本時間で上記日時~8月5日(水) 20:30開始まで ※とくに決まった宣言文はありませんが、よいお時間に 「さつきのひかりのヒーリングを受け取ります」と宣言していただければ大丈夫です。 ★募集期限リアルタイム直前(火曜21:30)まで★参加ご希望の方はこの記事(エラーになってしまう場合、mixiの同名記事)のコメント欄に、HN(ハンドルネーム)と都道府県、以前さつきのひかりのヒーリングをお受けになったことがある方は、前回のご感想を一緒にお書きください。私もとても嬉しく励みになりますし、書くことでご自身の気づきも深まるかと思います。※他の記事へのコメント・メッセージ等は無効になります。お返事もできませんので、ご注意ください。★ヒーリングの種類その時々のテーマとともに、純粋な愛のエネルギーによるヒーリングを、お申し込みいただいたご本人、住んでいる土地、ご先祖さまがた、にお送りいたします。もっともシンプルで、誰にでも入りやすく、心の癒しには一番効くのだそうです。ハートが癒されると、ふんわり開いてご自分にとっていいものがたくさん引き寄せられてきます。キラキラをたくさん引き寄せちゃいましょう♪♪★初めましての方は、フリーページをご一読くださいませ^^→→「ヒーリングについて(http://plaza.rakuten.co.jp/satukinohikari/4000)」※よくあるご質問もまとめてあります。ご質問の前にご覧下さいね^^★喉が渇くことがあります。また好転反応が出た場合に楽に流すためにも、白湯などの水分をとられることをお勧めします。★エネルギーやヴィジョンを感じるワークではありません。リラックスして、寝るつもりでゆったりとお布団で受け取ってくださるといいと思います♪★車の運転など、注意力・集中力を必要とする場面では、絶対にヒーリングを受け取らないでください。 眠くなることがありますので、危険です。万一そういう事態になった場合には、「私は今はヒーリングを受け取りません。後ほど布団に入るときに改めて受け取ります」とはっきり宣言してください。★ヒーリングは医療行為ではありませんので、受けたことで怪我や疾患が良くなったり悪くなったりするというものではありません。変化はご自身が望まれたことを後押しするために現れます。ご自身の判断と責任によりお受けくださいね。
2009年08月01日
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