ラテンな駐在妻日記

11．カナディアン号終着駅バンクーバーへ

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May 5, 2006

本日午後ぶじ、 船便の荷受け終了 しましたぁっ！！！！

このホテルではビジネスセンター（といえば聞こえは良いが、現実はただの部屋。）に行って
ネットの接続をしているのですが、
今朝のブログＵＰ後、自室に戻ってみたら、雨模様になっていました。
（すでに雨季の走りらしく、時々スコールが降ります。）
あがることを願った思いもむなしく、その後も 断続的にスコール が。

メヒコでは、雨が降ると過乾燥が緩和されるし、汚い空気も一掃される、気温も下がる、

ますます湿気がひどくなって、ものすご～いジトジト陽気で辟易

lluvia

↑雨が降りだして ものの３分で道は大洪水 ！！
だからパナマの駐在員はなんとなく車高の高い四駆を買ってしまう
これを見るとその気持ち、分かります～っ

そんな、ねっと～～～～～～りした空気の中の引越し作業。
２時着の予定が、まあ予定通り、じゃなくて予想通り３時着。
まあ、 ラテンでは１時間の遅刻は遅刻とはいわない からね。１時間遅れなら上等！

パナマ着の日本人の荷物は、絶対に通関で開けられる、
荷受けの時に家まで通関役員がついてきて、ランダムに開けていく、

私たちの荷物は開けられなかった らしい！！！超ラッキーでした！
引越し屋のおじちゃんが、なんだか意味ありげに自慢げにそう話していたけど、
彼が何かうま～く手を回してくれたのでしょうか。
こんなに上手くコトが運ぶなら、日本食も隠し入れてくれば良かったか！？

因みに、船便というのは、１軒の荷物を全てまとめて木枠を作るか何かで
まとめて持ってくるので、日本→メヒコの引越しの時は、
これがほんとーに太平洋を渡り、ロスから陸路運ばれてきたとは思えないほど、
どのダンボールもきれいで驚いたものでしたが、
今回のダンボールはどれもけっこう汚かった。
もともとのダンボールの質の差か・・・・・、それとも・・・・・・。

メヒコでの荷受けは、Ｎ社の日本人担当者が一人付いてくれるので、
スペイン語が全く理解できなくても基本的には大丈夫。
駐妻初心者でも問題ないのです。
メヒコでは引越し業者のみならず、基本的に全ての業界に日系の会社があったので、
初駐妻だった私にとって、なんて恵まれていたのだろう、と、
今さらながらに思います。
極端な話、駐在中ほとんどスペイン語を勉強しなくても困らないくらいで、
実際そういう駐妻さんもいらっしゃるわけで。

ところがパナマではそーはいかない。
もちろん今日の荷受けもオールスペイン語。
そして、日本人の客向けに、 「良きに計らって」 もくれない。
ちょっと心配でしたが、まあそんなに大問題も勃発せずに終わりました。
とゆーか、 私たちがちょっとやそっとのことでは驚かなくなっている 、とも言います。
強くなったよなぁ、メヒコの１年半で。

階級社会のメキシコで、そして多分そうであろうパナマで、
引越しの重い荷物を運ぶのは、常に一番低い階級の人たち です。
肌の黒さ、洋服のまずしさ汚さで、それらは一目瞭然。

それでもメヒコでは、
ほんとうに上流階級の白人層と、末端のインディヘナを覗けば、
ほとんどの人が同じインディヘナ（原住民）と白人（主にスペイン人）との
混血のメスティーソと呼ばれる人たち、
モレノ moreno （男性）、モレナ morena （女性）という褐色の肌の濃淡ぐらいで、
顔立ち、人種としてはみんな似ていたんですよね。
（でも、褐色度が濃い人ほど下層階級、薄い人はより上流階級、というのは良く分かる）

でもパナマでは、
きっとパナマに存在しない人種はないんじゃないか、というほどの人種のるつぼ 。
その上、オリジナル同士から生まれた混血も多くて、その混血度合いによって
私には今まで見たこともない感じの不思議な顔立ちの人も多い。
そんな中で、先祖はアフリカから連れてこられた奴隷だという、
アフリカ系の黒人の人たち、この人たちは明らかに現在でも下層階級が多い。
今日、荷物を運んでくれた人たちも全員、アフリカ系の人たちでした。
見るからに裕福そうでない人たち。
１０人くらいいたにも関わらず、 カッターナイフを１本しか 持っていない。
きっとあれは誰かの私物なのでは、と、思われる。
その１本を皆で使いまわし、そうでないときには手や鍵で強引に開梱。
その内一番若そうな彼は、カッターナイフの刃だけを数センチ折ってそれで開梱。
ケガしそうでとっても怖い。
日本で引越し業者がカッターを１本しか持っていなかったら、
きっと私は切れると思うのですが、今日はなんだか哀れで仕方ありませんでした。

それでも彼らは一生懸命やってくれました。
でもきっと、 ゴルフバッグなんて見たこともなかった のかも。
天地逆のまま開梱して、私が気付いて慌ててても全く動じず。
スキー板なんて、彼らにしたらこの世のものでないかもしれない 。

天地がちゃんと表示してあるのに、箱を 逆さまに置く 、な～んてことは、
彼らは全然へっちゃらです

１０人近くスタッフがいたので、効率よくいろいろ平行してやってもらおうとしているのに、
ひとつ指示すると、 ざざざ～っと波のごとく全員が押し寄せて きて、
み～んな仲良くひとつのことを始める♪
「効率」な～んて言葉は、あなた達の辞書にはなかった ものね。。。。。
それを忘れてあっちこっち指示した私がバカでした。

電子ピアノの椅子。
組み立て方のスペイン語表示もあったので、私が「ここにスペイン語で書いてあるから」
と言うと、「自分で考えてやれるよ～」とにこやかに始めたものの、
逆に取り付けちゃうし。
この人もしかしたら字読めないのかも。それとも読むのが面倒だった！？

電子ピアノもまあ、５～６人掛かりで周りを囲み、でも何故か
夫が取説を見ながら逐一組み立てを指示 。
そんなにたくさん頭数揃ってるなら、スペイン語の取説もあるんだから、
見ながら自分達でやってよぉ～。
でも開梱の時「これはピアノだからね。すご～くすご～く注意してね！」と
何度も何度も繰り返してたら、すご～くすご～く注意して作業してました。
何も考えていない代わりに、素直ではある 、のもラテンの共通性！？

ま、 これまでの経験で培われた、私たちの寛容な心 のおかげで（！）、
そんなにハラハラドキドキイライラすることもなく、搬入は終わりました。
でもまだ住める状態ではないので、今日の泊まりは再びホテルです。
週末作業をして、エアコンその他、業者にも明日には全て完了してもらって、
日曜日の夜くらいから住めるようになれば良いかな、と、思っています。

パナマ到着からわずか一週間にして、よもや引っ越し作業をしてるとは、
思わなかったなぁ～

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