お隣さんの国:韓国からの手紙

お隣さんの国:韓国からの手紙

2024/11/08
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ひゃあ、
はんらには難しいです。
こういう本は、文系の人、文学的な人じゃないと読みこなせないかも。

最後に、訳者が補足を書いています。
「翻訳を終えても、読者の手に届いてからでなければ、その本がどういう本なのか本当にはわからない。『すべての、白いものたちの』は、装置であり回廊であり、読むというよりその中を歩く本であり、通過する本なのだと思う。その意味でこの本は、きわめて詩に似ているけれども、小説である。読む人自身が完成させる小説なのである。」

キタキタキター

はんらが理系に進んだのは、数学が得意だったこと以上に、文学の世界のこの曖昧さが苦手だったから。

数学は、

であり、答えが、答える人によって違ってくるということはない。

でも文学の世界は、読む人によって解釈が違ってもOKなのだ。
そういう漠然としたものが、はんらは苦手なのだ。

だからこの本の中の109ページ。
「『輝き』
人間はなぜ、銀や金、ダイヤモンドのような、きらきらする鉱物を貴いと感じるのだろう? 一説には、水のきらめきが古代の人々にとって生命を意味したからだという。輝く水はきれいな水だ。飲める水---生命を与えてくれる水だけが透明なのだ。<中略> 生命であり、美であったはずだ。」
こういう、
「へ~」
と思えるような雑学っぽい部分は、はんらは好きだ。



「母国語」に関する内容もいくつか出て来た。
97ページ。

白く笑う、という表現は(おそらく)彼女の母国語だけにあるものだ。途方に暮れたように、寂しげに、こわれやすい清らかさをたたえて笑む顔。または、そのような笑み。」

「白く笑う」なんて韓国語は初めて聞いた。
そんな韓国語、あったっけ?
ネットで調べても出て来ないし。
詩人が使ったとしても、一般には使われてない言葉だと思う。





翻訳について。

例えば、28ページ。
「この世とあの世のあわいで音もなく揺らめいている、あの巨(おお)きな水の動きを?」

あわいで・・・
「間で」じゃなくて「あわいで」

「大きな」でも「巨大な」でもなく「巨(おお)きな」・・・
(実際には「おお」は括弧じゃなくてルビが付けられている)

原書では何と表現されているんだろう?
と、とても興味が湧いた。
いつか、韓国語版と比べてみたいかも。


例えば、73ページ。
「犬(ケ)は犬(ケ)でも吠えない犬は?
このなぞなぞの答えは、何のことはない、霧(アンゲ)だ。」

語呂合わせやダジャレなどは翻訳をする上で、単純に難しいことのひとつだと思うけれど、この語呂合わせ?にはルビが振られていた。



1回読んだだけでは、
「よくわかんねー」
が、正直な感想。

とても感覚的な、感傷的な、そんな本。

美しいものが好きな人は好きかも?





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Last updated  2024/11/08 07:56:16 AM
コメント(12) | コメントを書く


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Re:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
ヤンパ さん



そこがもうザ韓国じゃないですか!


白く笑うが母国語だけにあるものなのに、はんらさん調べてもわからないの?
むむむー
映画化はちょっと〜 でしょうか。^^;)


(2024/11/08 08:35:42 AM)

Re:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
私は学生時代までは、割りきれて正解が一つだけの数学よりも、人それぞれ解釈が変わる国語が好きでした

でも、小説を和訳で読むのは楽だけど、訳者の気持ちとか、解釈が入ってしまう気がします。
なので、間をあいだ と 訳さずとか 原著ではどうかいてるんだろうって気になりますね。
 なので、映画もなるべく、そのままの原語で見たい派なんですけどねー。

なかなか、そこまでの語学力がなく。苦笑 (2024/11/08 09:05:04 AM)

Re:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
nik-o  さん
何だか難しそうな本ですね。

我が家は2人共理科系出身だけど、実態は私は文科系、さっちんは理科系ですね。 (2024/11/08 09:16:35 AM)

Re:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
黄色のきりん さん
日本でも大江さんが授賞されたとき本が沢山売れて、ちょこっと読みましたが私には……でした。
文学より現実に追われるというか、それもまんざらではないなと思うこの頃です。(文系でしたが理系の方がスパッとしていていいです)
世界の言語が一つだったらまた違った地球だったでしょうね。 (2024/11/08 10:50:24 AM)

Re[1]:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
はんら  さん
ヤンパさんへ

하얗게 웃는다とか하얗게 웃다などをネイバーに打ち込んでも、韓国人の
「하얗게 웃는다って何ですか?」
というQ&Aなんかが出て来ます~

ヤンパさんの韓国語の先生に聞いてみてください~

(2024/11/08 01:11:34 PM)

Re[1]:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
はんら  さん
ジェウニー1072さんへ

翻訳でかなり印象が変わって来ますよね。

でも原書で意味が分からない単語がたくさん出て来たりすると、全体的な内容さえ把握が難しいこともあります。

(2024/11/08 01:19:40 PM)

Re[1]:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
はんら  さん
nik-oさんへ

nik-oさんは芸術系のような感じもします。
息子さんが芸術の方面で成功されてるのも、nik-oさんのDNA?

(2024/11/08 01:21:10 PM)

Re[1]:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
はんら  さん
黄色のきりんさんへ

大江さんの本は、万延元年のフットボールを入手して読み始めましたが、めっちゃ暗い内容で、数十ページ読んでそれっきりになっています。
いずれは最後まで読んでみようとは思ってるんですが。。。汗;

(2024/11/08 01:24:48 PM)

Re:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
外国語の小説の翻訳って、
翻訳者のセンスで、とても重要ですね。
国民性も違うから、難しいです。

私は文学部でした。笑
センスはありませんことよ、、、 (2024/11/08 06:35:32 PM)

Re[1]:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
はんら  さん
ちーこ♪3510さんへ

プリンセスはやっぱり文学部ですよね~

国民性も違うから、ホント、そう思います。
常識も違うので、どこかの国では普通の行動が、他の国では突拍子もない行動になるってこともあると思います。

(2024/11/08 08:18:51 PM)

Re[2]:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
ヤンパ さん
はんらさんへ

こんなのありました。


https://ameblo.jp/yukitaemaron/entry-12874314076.html


^^
(2024/11/09 02:46:22 PM)

Re[3]:ハン・ガン著、斎藤真理子訳「すべての、白いものたちの」読後感(11/08)  
はんら  さん
ヤンパさんへ

ゆきーた先生のプロフィールの保有資格に驚きました。

TOEIC 925!
韓国語だけじゃなく、英語も!

(2024/11/09 03:52:24 PM)

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