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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2009.02.11
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 現在では、「性同一性障害」という言葉も、
 かなり広く世間に認知されるようになってきたが、 
 20世紀末の当時は、まだ、知る人ぞ知るというレベルだったのではあるまいか。

 記述された内容自体にも、時代を感じさせられる部分がある。
 発行から9年の時を経て、法的整備等は、当時と比べ、かなり前進している。
 しかしながら、本著を読むことで、
 改めて気付かされることや、初めて知ったことが、私にはとても多かった。

   ***


異性の服装を纏うことで安心できる「トランスヴェスタイト」、
社会的に異性として扱われれば安心できる「トランスジェンダー」、
さらに、完全に異性の身体を望んでやまない「トランスセクシャル」。

リアルライフテストを実施し、
それぞれの段階で、どのような問題が発生するかを体験。
自分自身が、その段階で満足できるのか、
できないなら、次の段階に進むのかどうか、
これらのことを、自分自身が判断していく。

   ***

これまで思っていた以上に、大きな問題であることを、
本著で知らされたのが、「反陰陽」について。

スラスラ読み進めることが出来るようなものではなかったが、
クラインゲルター症候群の発生率が、約750人に一人という記述には、正直驚いた。
これは、GIDとは比較にならないほどの高確率である。

さらに衝撃的だったのは、
旧東ドイツの村長が、1998年11月に、村民からリコールされた次のエピソード。


就任後も財政再建や議会運営に手腕を振るい、高評価を受ける。
そんなリントナー氏は、ずっと女性として生きていきたいという願望を持っていた。
そして、医師から性同一性障害の診断を受け、女性として生きた方がいいと勧められる。
そこで、ある日の村議会から、女性として執務すると宣言。
これまでの実績や村民との信頼関係、
さらに、自身が属する民主社会党が、性差別撤廃を掲げ、
性的少数者への社会差別をなくすための法案づくりに取りかかっていた時期だったこともあり、
議会も村民も、自分を理解してくれるに違いないと、自信を持ってのカミングアウト。
しかし、結果は……。

  「村長の仕事も何ひとつ怠らずがんばってきた。それなのに、なぜという気持ちです。
   ドイツの人たちには、寛容の心が欠けているのだろうか。
   もう村にはいられないだろうから、村を出る。
   来年の夏には、計画通り性転換の手術を受けるが、その後はドイツを出るつもり。
   北欧かオランダか、少数者にやさしい国で暮らしたい」
  カミングアウトしたことが、リントナー氏にとっては、
  職も住まいも国さえも失わせる結果になったということになる。(p.210)

「日本では、どうなるだろう?」と思いながら読んでいると、次のような箇所が出てきた。

  性的なマイノリティーへの法的な整備という点では、
  日本はおそらく一番遅れていることは否めない。

これは、本著発刊当時の状況であるから、その点を踏まえて、読み進める。

  しかし、社会的な受け入れという点では、どこかアジア的なあいまいさを残した日本の方が、
  先に行ける可能性はあるのではないか。
  原科教授も塚田医師も、日本社会の寛容さに期待できるのではないかという希望を口にした。
  「一般市民ってことの比較では、日本人は欧米人よりやさしいんじゃないかと思う」
  そう言ったのは、虎井氏である。(p.215)

今まさに、日本は、それが本当かどうか、試される段階に突入した。





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Last updated  2009.02.11 18:34:43
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