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「難波の葦は 伊勢の浜荻」 「難波の鯔は 伊勢の名吉」 ところ変われば事物の呼称が 変わるのも止むを得ないこと それぞれの土地にかかわる 習俗・伝統を受け継いでいるのだから yes,but. yes,but. それにしても 今の世の 大阪のありようはどうだ かなしい むなしい わびしい なさけない 街には放置自転車があふれ 殺人 ひき逃げ 放火は日常 覚せい剤が学生を蝕み いや 学生たちの自覚・自省もなさすぎる 役人の不正があとを絶たずとなれば 人心は低きへ低きへと流れ 大阪奉行火盗改 長谷川平蔵はいずこにや 「たこやき」「豚万」の匂い漂うなか あるのはお笑いタレントの自己満足な芸だけ 「あいつら何考えてんのやろ」 「何にも考えてへんのちゃうか」 舞台には今しも 「シラケ鳥飛ンデユク」のもお気づきない なにわのみなさん 一筆啓上 大阪なんとかせんとあかんぜよ せめて 文化のファンダメンタルをば 一歩一歩高めなあかんのとちゃうか たとえ 牛歩のような歩みじゃってもよお 敬白
2010.05.30
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くわの木にくわの実がなる なにごとのふしぎなけれど 幹まわりざっと一尺はあろうか 庭先の桑の木 今年はとくに沢山の実をつけている その桑の木の小枝に 今日も山鳩の番が来て 実を啄ばんでいる 「おい おい まだ早いんじゃないか そのうち もっともっと赤く実が熟れるから そのとき食ったほうがうまいんじゃないか」 山鳩にも そのことがわかったのか 「なにか おかしいぞ」 といったふうに小首をかしげて いったん啄ばんだ実を ぷいっとふり捨てている 桑の実の 熟れぐあいを確かめるためか 山鳩は 昨日も今日もやって来た きっと 明日もやって来るのだろう
2010.05.29
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天候不順で チューリップの苗は 花を咲かすことなく さびしく立ち枯れてしまった さくらんぼの実も 熟する間もなく ぽろぽろ落果した いちばんさびしいのは 殺処分される牛であり豚であろう 四面楚歌の総理も さびしい トラブルつづきの 高速増殖炉もんじゅだって 役立たずのうどの大木然と いつまで命脈をつなぐのか おのれの運命も知れず やっぱりさびしいのだ 沖縄の海はさびしい 今日も 黒いスーツを身につけた 没個性なサラリーマンたちの群れ群れ群れ だれの喪中を悔むのか 一匹狼では やっぱりさびしいか だれのせいでもありゃしないけど さびしい国に さびしいものたちが さびしい思いを抱えきれないほど 抱えている
2010.05.25
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鳩山首相がアメリカの新聞で loopy と揶揄された 日本のおおかたのマスコミが このことを自虐的にとりあげたが・・・ まてよ loopy というのは俗語で 馬鹿という意味なのだという 日本の新聞報道に 日本国民は素直に納得したのだろうか そもそも 一国の首相を 俗語で表現すること自体 ずいぶん失敬なことではないか アメリカはいったい何様のつもりだと 国民が怒ってもいいのに ひとはどうあれ 少なくともわたしは怒っている 英語という表音的言語・文字 日本語という表意的言語・文字 ましてや俗語 日本語で一言「馬鹿」と翻訳して 事足れりとするのはお粗末の一語につきる せめて 「愚直」とでも訳したところで たいして誤訳にもあたるまいに 言葉はときに 大衆をミスリードする
2010.05.19
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子供は天才である 団地のはずれに公園がある 公園のまわりの 楠の木や椎の木 常緑の活葉樹はいまが落葉真っ盛り 公園の中央は擂鉢状になっていて ゲートボールやフットボールのグラウンド 子供たちは 擂鉢の傾斜面に降り積もった 落葉のうえを ダンボールの橇に乗って グラウンド目掛け 滑り降りるのだ 活葉樹の枯葉は滑りがいい こどもたちは今日も キャッキャッ歓声をあげて楽しんでいる 誰が考えたものか ほんとに 子供は遊びの天才である
2010.05.09
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