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竹内一郎『人は見た目が9割』新潮新書情報伝達のうち、話す言葉の内容が占める割合は、わずか7パーセント。残りの93パーセントは言葉以外の「ノンバーバル・コミュニケーション」と呼ばれる領域である。この本はそのノンバーバル・コミュニケーションを、芝居と漫画の具体例を挙げつつ説明する。この本で紹介されているノンバーバル・コミュニケーションの共通の了解事項である一般法則のなかには、はじめて聞くようなものも少なくなかった。思えば私は子供時代、漫画も読まなかったしテレビドラマもほとんど見ていなかった。娯楽はほとんど読書(言葉の世界)だった。だから、私はノンバーバル・コミュニケーションが下手なのだろう。もっとも、言語による7パーセントのコミュニケーションもけして上手いとはいえないのだが。「あなたの言うことの意味は分かるけど、あなたに言われたくない」と、言われないために普段からノンバーバル・コミュニケーションにも気を配りたいものだ。まずは、相手の発する言語以外のメッセージを読み取りたい。補足:この本のいう見た目とは容姿のことではなく、仕草のこと。タイトルは衝撃的ではあるが、見た目の美醜が人を左右するという内容の本ではない。ただこの本のヒットはタイトルによるところが大きいのではないかと思われる。
2006.12.31
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監修:靖國神社 編:所功『ようこそ靖國神社へ』近代出版社靖国神社の公式ガイドブック。今年の夏、靖国神社に参拝してきたときに購入したガイドブック。今年、皇位継承や靖国問題で活躍されたあの所功先生が編集している。このガイドブックは、難しい学術的なものでもなければ、特定の思想を押し付けようとしているものでもない。綺麗なカラー写真などもたくさんもちいながら、靖国神社の見所が紹介されている。靖国神社に行ったときのことを思い出しながら読んだが、どちらかといえば行く前に読みたかった。
2006.12.30
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『趣味の文具箱vol.6』エイムック今号はコレクションボックスやペンケース、インクウェル、ブロッターなどの周辺アイテムが盛りだくさん。もちろん新作情報、限定品情報も充実。周辺アイテムといえば、私はインクウェルもブロッターもルビナートのものを持っているのだが、どちらもあまり使わない。付けペンは、ガラスペンを1本持っているだけでほとんど使わないのでインクウェルも必要ないし、ブロッターも年賀状を書く際に少し使っただけでほとんど活躍していない。それでもこれらのものを飾りとして机上に揃えている。自分が毎日見ているものが、本で取り上げられていると一寸嬉しくなる。ちなみにコレクションケースはビスコンティのものを使っているのだが、こちらは廃盤品のために紹介されていなかった。ペントレーはまだ持っていないのでいずれ買いたいと思っているのだが、これまではこれと思うものがなかった。この本で「九のすけ」のペントレーに関心を持ったのだが、関西では見たことがない。周辺グッズ以外で面白かった記事は、「ラッセル・A・ボス氏がクロスを語る」と「ペリカン工場訪問記」。それから「魅惑の限定コレクション」。これがこの本の最大の楽しみ。限定品は高額なためそう簡単には買えないので、雑誌で見て楽しむことにしている。とはいえ、特別生産品のモンブランのスターウォーカーの100周年モデルやペリカンのデモンストレータM205を買って散在してしまっている。何十万もすると高すぎて欲しくても買えないが、何とか買えるくらいの値段だと買ってしまうので困る。今年はモンブランの作家シリーズが好みではなかったのが救いだ。ちなみに、スターウォーカーの方は時々使っているが、デモンストレータはインクで汚れるのが怖くて箪笥の肥やしと化している。まあ、コレクションとはそのようなものかもしれない。
2006.12.29
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竹内洋『教養主義の没落 変わりゆくエリート学生文化』中公新書かつて日本のキャンパスの模範文化であった教養主義の実体と、その没落過程を探る。あらかじめ断っておくが、私はエリート学生でもなければ、教養のある学生でもない。しかし、教養主義的なるものへの漠然とした憧れのようなものを持っている。教養主義が大衆化していった時代でならば、私も背伸びをしたら何とかプチ教養主義者として時代の流行の波に乗れたのかもしれない。しかし、大学がただのサラリーマンになるまでの間のモラトリアムにすぎなくなってしまった今日、キャンパスで教養主義者タイプの学生やそれに憧れる学生はほとんど見かけることはできない。現代学生の主流は、専ら異性と遊ぶことばかり考えている「軟派」型、資格試験や就職に向けての取り組みに力を入れる「実利」型だろう。スポ根系の「硬派」型も減少傾向にある。まあ、これらの内訳は大学のレベルによって多少前後されるだろうが、そう大きくは変わらないと思われる。もっとも私自身、教養主義に憧れるとは言うものの、どこまで真面目に教養主義的生活をしているかと問われれば返答に詰まる。複数の教授から古典を読めと言われているが、まだあまり読めていない。厳密に言うと読もうとしていない。教養主義の刻苦勉励エートスが私にはどうも足りないようである。しかし、政治学を大学院で学んでいるということは、将来サラリーマンになるとしたら役に立ちそうにもないという意味では文学部とどっこいどっこいである。就職後に備えて実践学に取り組んでいる訳でもなく、専門分野で食べていけるほど優秀でもない。私は、どうすればよいのだろうか…。ただ、そんなに名のある大学ではないものの一応大学院に進学したということで、少しは上昇感を感じることは出来ている。これはもう、教養主義的なものに憧れるよりほかないではないか。たとえ、私にその能力がないにしても、気分の上では教養主義を気取りたい。ちなみに、私の書斎にも冬休み中に読もうと決めた本が山積みしてある。せめてその三分の一は読みたいものである。
2006.12.28
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スウェン・ヘディン『さまよえる湖』角川文庫スウェーデンの探険家ヘディンによる探検記。中央アジアのさまよえる湖“ロプ・ノール”の神秘に迫る。先輩の勧めで読み始めたのだが、はじめのうちは読みにくくて閉口した。しかし、読み進むうちにののめり込んでしまう。ヘディンに同行しながら、探検日誌を盗み読みしているような気になった。ラストでこの探検の経緯と科学的意義が明かされる。探検のロマンを書斎にいながらにして楽しめる一冊。
2006.12.25
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クライヴ・カッスラー /ダーク・カッスラー『極東細菌テロを爆砕せよ』(上・下)新潮文庫 ダーク・ピットシリーズ最新刊。ダーク・ピット、ついにNUMA長官に就任。今回の敵は北朝鮮。タイムリーな話題で面白い。この手の冒険小説は、内容は荒唐無稽なものでも、ある程度は時局に合致していないと楽しみにくい。また、日本を犯人と思わせるように仕向けているので、日本赤軍などのワードが頻出するため、日本人作家が書いたのかと一瞬思ってしまう。今回、メインで活躍するのはダーク・ピットの息子、ダーク。執筆もクライブ・カッスラーの息子、ダークとの共著とのことで、主人公も著者も二代目への引継ぎが着々と進んでいる。二世代にわたって活躍する冒険小説の主人公と冒険小説作家に今後も注目したい。
2006.12.20
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『HEART LINE BOOK 2007 あなたの万年筆がきっと見つかる… 万年筆が欲しくなる本』ワールドフォトプレスHeart Line Projectが年に一冊出しているHEART LINE BOOKの2007年版。2005年の『万年筆の本 ポストが真っ赤になるようなラブレターを書こう。』、2006の『万年筆の本 ありがとうと、思っていないわけではない。ためているのだ。』は一連のカタログ本とは趣の異なる味わい深いアートな香り漂う本だった。2007年の『万年筆が欲しくなる本』は出版社も変わりムックとなっている。内容は万年筆図鑑にコラムを挿入した感じ。これまでのものよりも万年筆購入のきっかけになりそうで、業界の販売促進のための本としてはより洗練された気がする。ただ、Heart Line Projectの目的が「手書きでものを書く楽しさ、万年筆の魅力を広く伝える」ある事を考えると、この本は「手書きでものを書く楽しさ」を伝えるという点において以前よりも大幅パワーダウンしていて残念だ。
2006.12.17
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手嶋龍一『ニッポンFSXを撃て ニッポンFSXを撃て』新潮文庫次期支援戦闘機・FSXの開発をめぐる日米の熾烈な外交交渉の全貌。FSXの純粋な国産開発にアメリカが激怒し、F16をモデルとして日米共同開発をすることになったという話は、政治・外交・軍事に興味のない人はあまり知らないのではなかろうか。日米同盟の偽らざる姿と、外交交渉の厳しさを浮き彫りにする事例として、FSXのエピソードを知っておくことは大変意義深いことだと思う。日本が独自の防衛体系を持ちアメリカから離れていくことへの警戒と、先進的なアメリカの技術を得た日本が航空機産業の国際競争力を高めることへの恐怖が、このFSX問題の根底にある。そして米国内の権力闘争や個人の信念や野心が、反FSX運動の原動力になった。旧敵国で敗戦国そしてアメリカに次ぐ経済大国である日本が、アメリカの先進的なミリテクを入手して、高度な兵器を自主開発し、さらには産業競争力も高めることは、アメリカにとって許容しがたいことだった。この本では、アメリカ国内の権力闘争が主に描かれている。アメリカ国内の事情次第では、FSXの問題がここまで大きくならなかったかも知れない。しかし、日米関係にある本質的な問題が消えない以上、同様の問題はいずれは必ず提起されていただろう。今後も、同様のことが起きないとは言い切れない。日本の経済産業面での成長に対するアメリカの警戒心が軍事面での同盟関係を揺るがすほどだということは恐ろしいことだ。まあ、いまは日本経済が振るわないので日米関係もスムーズだが。経済面での競争はとても重要だが、そのことで日本の安全保障が揺らぐことがあってはならない。目前の利益だけでなく長期的な視点でみると、日米同盟は不可欠であるのだから。日本がアジアにおいて日本として存続するためには、西洋との協調がなくてはならない。昨日の敵は今日の友であるが、友とはライバルである。かつての日米戦争もライバルだったがゆえに軍事力で雌雄を決したという側面がある。今後も日本はアメリカからそのような目で見続けられるのだろう。日米関係は日英関係とは本質的に異なる。いま議論されている日本の核武装も、外国から見たイメージを考えなければならない。ヨーロッパにおいてドイツが核武装するのと同じくらい、日本の核武装は周辺国に衝撃を与える。日本の核武装も果たしてアメリカが許すかどうか。北朝鮮がらみでライスさんが「アメリカの抑止力は有効だ」との発言の意味はそこら辺にある。FSXですら強硬に反対した米国からの、日本はアメリカが持ち込んでいる核の傘で守られているので独自の核を持つ必要がないとのメッセージはとても重い。
2006.12.14
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