森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2014.05.03
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カテゴリ: 行動のポイント
身近な例で説明してみましょう。
ランク1、ランク2の例です。
最近ではJTBの社員のバスの手配忘れという不手際があった。
事件のあらましは次のようであった。
岐阜県可児郡御嵩町の東濃高校が4月25日に予定していた遠足が JTBの多治見支店の男性社員の手配忘れでバスが用意できなかった。
ミスに気付いた社員が責任を逃れるため、生徒を装って遠足を中止しなければ 自殺するという内容の手紙を学校に届けていた。
手紙には「あしたの遠足に行きたくない。中止しなければ自殺する」と書かれていたため、学校はその日のうちに全生徒の安否を確認、遠足の実施を決めた。
 ところが当日の25日午前8時、JTBが手配する大型バス11台が用意できてないことが判明し、遠足は延期となった。
全校生徒317人は、学年ごとにバスで東山動物園やナガシマスパーランドなどに行く予定だったが、帰宅した。


JTBの社員は自分の不手際を隠して、ミスを帳消しにしようとしています。
神経症の真っただ中にある人がとりがちな行動です。私も経験があります。
でもごまかせばごまかすほど問題が大きくなってしまいます。
最終的には個人が責任を取るだけでは収まらなくなります。
会社の信頼を大きく裏切り、信頼の回復には長い時間がかかります。

この社員は何か大きな問題を抱えていたのでしょうか。
仕事が上の空になり、集中できていません。
またJTBの会社としてのチェック体制はどうなっていたのでしょうか。
いずれにしろ、社員と会社への不信感は振り払うことはできません。

これがランク3だと、きちんとバスの手配をして、会社内でその情報を共有化しておく。
その内容を学校側に知らせる。運転手、添乗員、バス会社、到着時間、運航計画、予算案などを報告する。

これらはJTBとしては当然なすべき業務である。
学校側としては当然それくらいのことは、こちらから催促しなくてもやってくれるだろうという気持ちである。

それらができたうえで、初めてランク4やランク5に進むことができる。
例えば移動時間をいかに楽しく過ごしてもらうための仕掛け。あるいはプレゼント作戦。
東山動物園やナガシマスパーランドの事前の耳寄り情報の提供。

その他あっと驚くような企画の実施を考えておく。

ランク4や5で相手に感動を与えることができると、JTBに対して信頼がさらに高まり、さらに次の仕事に結びつくという好循環を引き起こしたのではなかろうか。
仕事に携わった人はとても充実感を感じることができます。

頼まれたことをきちんと提供するというのは最低限必要のことです。
でもそこにとどまっていては、感動は味わえません。
双方が感動を味わうためには、森田理論学習でいう「物そのものになって」相手の立場にたって考えるという習慣をもつことが大切です。





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Last updated  2014.05.03 07:00:29
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分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
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