森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.04.11
XML
カテゴリ: 感情の法則
普通腹が立っていると顔の表情や溜息などの態度に表れます。

ところが小さい頃に、親から「そんな小さいことでぐずぐず言わないの」
「みっともないねえ」などと言われ続けて成長する人がいます。
自分の不快な感情を否定され続けると、無意識に解離という現象が起こります。
解離というのは人間の防衛反応です。
人は耐えがたくつらい感情が喚起されるような状態にさらされると、無意識にその感情を感じないように防衛するのだそうです。

その結果、すごくつらい、しんどいという気持ちが強いのにもかかわらず、反対に明るく元気そうに話したり振る舞ったりするのです。
つまり心の中と表面上の言動の不一致が起きているのです。

しかしネガティブで不快な感情をそのまま抱え込んでしまうので、しだいにストレスがたまってきます。

いつかははけ口を求めてさまようことになります。そしていつか噴出してきます。

例えば、家ではいつもにこにこして穏やかに過ごしている子供が、学校に行くと、些細なことできれて、暴発し、喧嘩沙汰をおこしたりするのです。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)という症状があります。
これはこの解離が原因と言われています。この障害の特徴はフラッシュバックです。
つらい思いをした身体感覚や激しい怒りや悲しみ等が一挙によみがえり、一種のパニック状態になるのです。

どうしてそんなことが起きるのか。
我々が経験する出来事は、認知、感情、身体感覚、イメージ、音などの情報がストリーとして記憶されています。
一連の流れとして記憶しているのです。
ところがあまりにもつらい経験があると、認知、感情、身体感覚、イメージ、音などのまとまりが切り離されてしまう。
解離した状態で記憶されるのです。つらさを弱めたり、感じないようになっているのです。
人間がつらい体験をいつまでも引きずらずに生き延びるためなの適応手段なのです。


最近は複雑性PTSDということが言われます。
複雑性PTSDは、主に家庭の中での親の育て方が原因となっています。
特にネガティブで不快な感情を認めて受け入れてもらうことがなかった子どもたちがその犠牲者です。
そうした感情を持ちこたえることができない。
次の行動に向かうことができない。

あるいは困難に出会うとすぐに逃げ出してしまう。
ですからどんな感情も価値判断しないですべて無条件に受け入れるということはとても重要なことなのです。
(怒りをコントロールできない子の理解と援助 大河原美以 金子書房参照)






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2016.04.11 06:54:49
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Favorite Blog

寒い時期の脳卒中、… New! 楽天星no1さん

長谷寺~室生龍穴神… へこきもとさん

心食動操 メルトスライム25さん
神経症を克服します♪ ROSE33333さん
「私」がいる幸せ えみこた2さん

Profile

森田生涯

森田生涯

Comments

分からない歴20年子@ Re[2]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田生涯さんへ  お返事ありがとうござ…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 分からない歴20年です子さんへ コメント…
分からない歴20年です子@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田を知って随分経つのに今だに難しく感…
森田生涯 @ Re[1]:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 長谷川勤さんへ 読んでいただいてありが…
長谷川勤@ Re:成功するためには感謝力が必要となる(04/09) 森田理論学習のすすめ のブログ 本日初…

Calendar


© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: