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2014.07.28
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さわやかな朝だ。


動物ってやつはたいしたもんだ。
点滴と注射に僅かばかりの力を得て、あのこは原っぱを目指したのだろう。
隣の家を通って、またその隣の庭を伝って。
それは私が行ったことのない原っぱに違いない。
昼に、また人らが寝静まった真夜中に、
あのこたちはそちらによく遊びに行ったのだ。

黒茶々は、眠ったように動かなくなったあのこのそばでずっと寝そべっていた。

私が穴を掘り始めると、姉妹たちはガレージの上から見守った。
人間が一人死のうが、猫が一匹死のうが、日は同じように過ぎる。
そんなことも悲しすぎる。仕方のないことでも寂しい。
猫らしからぬ猫。
皆、あのこが好きだった。

四年前、目茶っ子の産んだ赤ちゃんが一匹死んだ。
あの時は裏庭の椿の傍に埋めてあげたのだが、
夏、その小さな小さな墳のてっぺんに赤い花が一厘咲いた。
花の名は知らず。

あのこもいつか土に返る。
名にふさわしく大きかったあのこの墓のてっぺんには、

さわやかな風の中で、ふと、そんな気がした。










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最終更新日  2014.07.28 07:57:32


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