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2003年12月16日
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カテゴリ: 思い出
子育て関連のサイトを見ていて、ふと思い出したことがある。


長男が小学校一年生の冬のことであった。
その小学校では、冬になると校庭にスケートリンクが学校とPTAの共同作業で作られて、冬季間の体育の時間は(スピード)スケートだった。
スケートをしたことのある人はご存知だと思うが、スケート靴は紐で編み上げ状に結ばなくてはならない。
その紐がゆるいと靴が足にキチンと固定されず、グラグラして危険なのだ。
小学一年生の子どもには、スケートの紐をしっかりと結ぶのは、とても難しくて大変な作業だ。
大人でも、厳寒の中で素手でその作業をすると、すぐに手がかじかんで上手に結べない事だってあるのだから・・。
ということで、私は長男にスケートの紐結びを一所懸命に教えた。

このままでは、長男はキチンと紐を結べず、危険なばかりか先生や他の子供達の迷惑にもなると私は焦った。
それは我息子だけではなく、他の子供達も同じであったようで、最初のスケート授業の時に私は職場を抜け出して学校に行ってビックリした。
そこには、私同様に、子どものスケートの紐を結ぶために、子どもとほぼ同数にさえ見える母親達が集まっていたのだ。

しかし、私は当時仕事をしていたので、毎回スケート授業のたびに学校に行くことは困難だった。
私はさらに必死になって、紐結びの特訓をした。
こちらに焦りの気持ちがあるから、どうしても声は高くなり、ついつい手も出てしまう。
そんな私の強引さに、長男もふてくされてしまうという悪循環が始まっていた。
まずいなーと思いながらも、これを何とかしなくては私は安心して仕事もできない。
そんな気持ちで、日曜日に学校のスケートリンクに一緒に練習に行った。
紐結びも下手だけど、スケートだって立てば転ぶの繰り返しの状態だから、両方を練習させようと思ったのだ。
息子はベンチに腰掛けて、スケートを履き始めた。

私はまた「そうじゃないでしょ・・」と声を出そうとした瞬間・・。

「おかあさん、ちゃんとできるかどうか見ててね。
言葉で教えてくれてもいいけど、手は出さないでね」

長男は紐と格闘して下を向いたまま、きっぱりと私の口を封じたのだ。
ガーン、という感じだった。

私に言えることは、「わかった。見ているからね」しかないではないか。
そして思った。
どちらにせよ、まだスピードなど出せる状態ではないのだから、少しぐらい紐がゆるくて靴がグラついても、ひどい怪我にはならないだろう。
しっかり結んだ方が楽にすべることができることは、息子自身が体得していくはずだ。
まがりなりにも結んではいるのだから、あとは少しずつ上達したらいいのだ。
私は何をそんなに焦っていたのだろう・・と。

それから、「手を出さないで、見ててね」という言葉は、私の子育ての座右の銘になった。
親はともすれば、先々の心配のあまりに余計な口を出すことが多い。
今、その瞬間に危険だったり取り返しのつかない間違いをしている時には、迷わずに口も手も出すべきだと思うけれど、私の経験ではそのような場合は一般に親が思っているよりは少ない。
子ども自身の未来は、子ども自身が切り開くしかない。
親の体験だって、本当に狭い体験であることが多い。
子どものことに必要以上に心配して手出し口出しする時間があったら、自分の現在をより充実させた方が良い。
毎日を元気に希望を持って生きている親の姿を見せた方が、よっぽど子どもへのエールになると私は思っている。

ということで、私は今も、自分がやりたいことをやることにほとんどの時間を割いている。
あの時の長男の言葉が、今でも息子達との関係を考える時に生きている。





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最終更新日  2017年08月16日 09時23分31秒
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