かえりみち

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2013/11/25
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カテゴリ: 四国遍路
にわか四国遍路(14) に戻る
にわか四国遍路(7)大頭~横峰寺 も参考に!!

2013年11月23日(土)夜
様々な偶然が重なり、Iさんから久方ぶりにご連絡を頂いた。
伺うところによると、数日前に調査されたそうだが、道を発見できず断念されたそうだ。
翌日、朝8時15分。不甲斐ない事に寝坊をしてしまい、出発が遅れてしまった。
申し訳ない気持ちのまま、今回のスタート地点である西条市小松町大郷字馬返に到着した。

yokomine-13
杉本智彦『カシミール3D GPS応用編』(実業之日本社、2011年)

上の地図を見るとお分かり頂けるだろうが、現在、西条市丹原町大頭から横峰寺へ行く遍路道は妙之谷川沿いの県道を通っていくのが一般的である。
ところが、かつては川から離れ、山を縫うように歩く遍路道があったそうだ。

今回は、おそらく歩いたであろう軌跡を、地図上に赤線で示した。途中、廃道となった部分もあり、まさに藪漕ぎの世界であった。

まず、県道から左手の山を上がっていくと、小さい尾根の上に出た。
ここに四十四丁を示す、舟形地蔵石がある。

yokomine-01.jpg
↑四十四丁石(地図番号1)

この地点までは、迷う事なくやってきたのだが、ここから先が道路と重なってしまい、迷ってしまった。前回の調査では、この地点で下の道路を下ってしまい、発見できなかったそうである。
ふと左を見ると、道路の法面から左にまっすぐに道のような感じの雰囲気が漂っている。
こっちだろうか…とりあえず歩ける箇所を歩いていこう。
先を進むと、シダやら草に阻まれ、もはや道ではない。

yokomine-02.jpg
↑廃道化している…(地図番号2)


これが正解の遍路道がどうかわからずに不安になっていた、まさにその時…

yokomine-03.jpg
↑草木に埋もれた四十二丁石を発見(地図番号3)

やはりこの道であっていたのだ…
疑心暗鬼の気持ちが晴れ、思わず笑みがこぼれる。
草木を手でむしり取り、丁石に光が当たった。

さて、歩みを進めて沢を渡る。
ここからは、歩きやすい道を行くが、林業関係者が作った道だろうか。
今までの道に比べると、楽な道であった。

しかし、途中である事に気づく。
左を見ると、高い位置に丁石が見えるではないか。
どうも、この歩きやすい道は、本来の道より下に作られているのだろう。

と思っていると、本日の目的地である武田徳右衛門の道標に到達した。
背丈くらいある立派な道標である。

yokomine-04.jpg
↑武田徳右衛門の五十丁石と舟形地蔵

武田徳右衛門については、
武田徳右衛門 ―亡き子の菩提を弔うために― (参考サイト1)を参考にして頂きたい。
五十丁石には「是より横峯迄五十丁」とあり、隣の舟形地蔵には「峯ヨリ五十丁 大江村中」とある。この舟形地蔵は、これまでの丁石と趣が違っており、その年代は不明である。また、地蔵にある大江村についてはよく分からないが、
小松町大頭を経て横峰寺・香園寺へ (参考サイト2)によると麓の大郷村であるとしている。

さて、どうも遍路道を間違えてしまった事については前述した。
すると、先ほど下から見た丁石(三十九丁)の前に立つと、遍路道が続いているではないか。いったいどこまで戻ることができるのだろう。と、戻ってみると…

yokomine-05.jpg
↑道が途切れている(地図番号5)

やはり沢を渡るところで廃道になってしまった。どうにもここから先は進めない。
再び五十丁石に向かって戻る

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↑シダの中を進む(地図番号6)

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↑四十丁石(地図番号7)

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↑三十九丁石(地図番号8)

というわけで、三十九丁石の前に戻り、五十丁道標の前を通過し歩みを進める。
すると、道の先に丁石が転がっていたので、再度ひっくりかえらないように寝かせておいた。

yokomine-09.jpg
↑三十八丁石(地図番号9)

yokomine-10.jpg
↑三十七丁石(地図番号10)

この先に明治期の曼荼羅に関する供養塔があったが、このあたりから再び道が不明瞭となった。
すぐ下に県道が見えるが。ついに遍路道は、消えてしまった。
しかしながら、元来た道を戻るのはあまりにも酷な選択肢である。
というわけで、無理矢理ショートカットをして沢を下り、県道に降りた。

yokomine-11.jpg
↑脱出(地図番号11)

無理矢理脱出した感は否めないが、地図を見ると旧遍路道は、もう少し先に出るらしい。
ここからもう少しいった先から川を越え湯浪の集落へと続いていく。

yokomine-12.jpg
↑妙之谷川を渡り遍路道は続いていく…(地図番号12)

地元の人に話を聞くと、遍路道は対岸に続いているどうで、かつてはお堂等もあったが流されてしまったそうだ。

その後、県道から上へあがっていくアスファルトの道路を上がるとしきみ畑(地図番号13)が広がり、そこから左に入る道を発見した。
ここを進むと、すぐ近くに「道がない!!」と判断し地図番号11に降りる事を決意した地点に到達し、意外にもあっさりと旧遍路道はつながった…

【参考サイト】
[1]愛媛県生涯学習センター 「武田徳右衛門 ―亡き子の菩提を弔うために―」
  (四国遍路のあゆみ・平成12年度、データベースえひめの記憶)
[2]愛媛県生涯学習センター 「小松町大頭を経て横峰寺・香園寺へ」
  (伊予の遍路道・平成13年度、データベースえひめの記憶)

★にわか四国遍路(16)に進む
いつになる事やら・・・・

●本日の歩行距離・・・2.6キロ





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Last updated  2021/07/18 09:37:11 PM
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