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2025.12.01
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カテゴリ: イマジン
べらぼう:なぜ写楽“複数人説”を 脚本・森下佳子「わりと初めから決めていた」 「果たしてこれを一人で」“偉業”への疑問も
浮世絵研究者が「写楽複数人説」を裏付けた役者絵を比較…後期作品は別人が描いたとわかる
写楽は、蔦重のプロデュースによって、前代未聞の28作同時出版という、センセーショナルなデビューを果たすも、わずか10カ月の活動で忽然(こつぜん)と姿を消した“謎の絵師”。その正体については、徳島藩主お抱えの能役者・斎藤十郎兵衛だったのではないか、というのが有力な説となっていて、「べらぼう」での“複数人説”にはさまざまな反響があった。

森下さんは 「写楽の“複数人説”を採ろうというのは、わりと初めから決めていた」 と明かす。

 「もちろん、 美術史の世界では、 いまは一応、( 斎藤十郎兵衛 が正体で)決着しているということは存じ上げてはいたのですが。それでも 写楽の絵をざーっと並べて見たときに、複数人説の方がしっくりくる なと思ったんで。すごい短い期間にものすごい数の作品を出していて、しかもあれを一気に出したとしたら、ものすごい短時間で準備しなくてはいけない。果たしてこれを一人でやったのかというのが結構、疑問だったと。2期の写楽の絵って全身像になるのですが、1期で描いた顔をコピペしたみたいで。そういったところからも『これ何人かで手分けしたんじゃないか』って気がして。複数人説を採ろうというのは初めから決まっていました」

 写楽“複数人説”の中心に歌磨を置くというのも、森下さんいわく「そもそもから考えていたこと」。いまはあまり言われなくなったが、写楽=歌麿説が昔からあったため。そして森下さんは、「べらぼう」における写楽とは、蔦重や歌磨、または山東京伝らが「やってきたことの行き着いた先」だとも話す。

 「元々、鈴木春信から始まった錦絵ですが、最初はお人形みたいで、男か女かも分からないような絵ってところから、どんどんいろいろな絵師が出てきて画風というものが変わっていったんですね。その文脈の中で、歌磨がした写生っていうのは結構画期的なことではあって。歌磨の美人絵も、一つの形を持ちながら、かなり細かく描き分けはされていて、リアルにどんどんと寄っていった。一方で京伝が、吉原の内幕を描いた『傾城買四十八手』の文章も、いままでの黄表紙や洒落本とは違って、登場人物の描写や会話がリアリズム寄りになっている。その流れていった先に写楽があるんじゃないかと思って。 蔦重たちがやる最後に打ち上げる“祭りの象徴”が写楽なんだろうな、というふうに解釈して書かせていただきました





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最終更新日  2025.12.01 23:08:15


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