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8月31日、ロシア極東カムチャツカ地方で、夏季休暇シーズンの観光客らを乗せたとみられるヘリコプターが、中心都市ペトロパブロフスクカムチャツキー西方の火山周辺から離陸直後、レーダーから消えた。 9月2日、当局者は、乗客19人と乗員3人の22人全員の遺体が見つかったと公表された。 22人乗りヘリが消息絶つロシア極東カムチャツカ地方共同通信 2024年8月31日 タス通信によると、ロシア極東カムチャツカ地方で31日、乗客19人と乗員3人の計22人を乗せたヘリコプターが消息を絶った。ヘリはカムチャツカ半島南部のワチカジェツ火山の周辺から飛び立った直後にレーダーから機影が消えたという。 現地は霧が深く視界が悪かったといい、現地当局がヘリを捜索している。 ― 引用終わり ― カムチャツカ半島では、2021年7月6日、乗員2人、乗客乗員26人をのせた旅客機アントノフAn-26B-100、ペトロパブロフスク・カムチャツキー航空251便がパラナ空港への着陸進入中に墜落する事故があった。 ウクライナ侵略による経済封鎖で、ロシアでは航空機の補修部品が不足していると聞く。整備不良でないことを願う。
2024年09月03日
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2024年8月9日、ブラジル南東部サンパウロ州で、航空会社ヴォエパスのターボプロップ双発機 ATR 72-500 がヴィニェドの住宅地に墜落。乗客57人、乗員4人の61人全員が死亡した。 同機はブラジル南部パラナ州カスカヴェルからサンパウロ近郊のグアルーリョス国際空港に向かっていた。 同機は9日午前11時46分ごろに出発。異常などを報告することはなかったが、午後1時21分以降、管制塔の呼びかけに応じなかった。 ブラジル旅客機墜落、62人死亡サンパウロ州、住宅街で大破共同通信 2024年8月10日 22時1分 ブラジル南東部サンパウロ州ビニェドで9日、乗客乗員計62人を乗せた旅客機が墜落した。地元メディアによると、全員が死亡した。ボエパス航空が運航し、南部パラナ州カスカベルからサンパウロ近郊のグアルリョス空港に向かっていた。機体は住宅街に墜落し、大破して炎上した。一部の住宅が損傷したが、住民に被害は確認されていない。 近隣住民が撮影したとみられる動画には、旅客機がらせんを描くように落下する様子が写っていた。ボエパス航空によると、出発前、旅客機に問題はなかった。 ― 引用終わり ― ヴォエパス社は当初、墜落した飛行機には62人が乗っていたとしていたが、後に61人だったと訂正した。 ソーシャルメディアに投稿された動画には、ATR-72 機が制御不能となり、螺旋を描くように落下し、民家近くに墜落する様子が写っている。 ブラジルで旅客機が墜落SNSに投稿された機体が下降する様子ロイター=朝日新聞DIGITAL
2024年08月11日
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ロシアのウクライナ武力侵攻の次の有事と目されているのは中国の台湾を含む海洋進出。 中国は最近ロシアとの連携を深めており、NATOなど米帝側の諸国とインドもそれに対抗するべく環太平洋地域での共同訓練などで連携を深めている。 オーストラリアで開催中の航空自衛隊も参加する多国籍演習「ピッチ・ブラック2024」で、2024年7月24日、イタリア空軍所属のEFA2000「ユーロファイター」戦闘機が墜落した。緊急脱出したパイロットは無事。 パイロットの安否は? 自衛隊も参加の大演習で戦闘機が墜落実はイベントで公開してた!? 布留川 司(ルポライター・カメラマン)2024.07.27 乗りものニュースオーストラリアで開催中の多国籍演習「ピッチ・ブラック2024」で、イタリア軍の戦闘機が墜落しました。その影響で訓練自体はいったんストップしたものの、パイロットが無事だったことなどから訓練は再開。ただ、詳細はまだ不明なようです。 豪州でイタリア軍戦闘機が墜落 オーストラリア北部の街ダーウィン近郊に2024年7月24日、イタリア空軍所属のEFA2000「ユーロファイター」戦闘機が墜落しました。現場はダーウィンから南に約90マイル(約160km)の場所で、機体こそ失われたものの、パイロットは脱出に成功し、無事オーストラリア軍のヘリコプターによって救出されて、病院に収容されています。 翌25日にオーストラリア空軍が開いた記者会見での説明では、事故は24日の現地時間午前10時45分に発生。当該機はダーウィン近郊で実施されている多国籍空軍演習「ピッチ・ブラック2024」に参加していた機体で、異常発生を検知したことでパイロットは機外へと脱出、パラシュートで陸地へと降下、ヘリコプターによって救助されたとのこと。なお、脱出からヘリコプターでの救出まで、一連の流れは90分以内に完了したとのハナシでした。 「ピッチ・ブラック2024」は、20か国から140機以上の航空機と4400 名あまりの人員が参加する大規模な国際演習で、日本も航空自衛隊のF-2戦闘機6機と、E-767早期警戒管制機1機を派遣しています。 今回、墜落事故を起こしたイタリアは空軍の「ユーロファイター」以外に、F-35「ライトニングII」のA型とB型、そして海軍のAV-8「ハリアーII」とF-35Bを空母「カヴール」とともに参加させていました。 今回、メディア対応にあたったオーストラリア軍の広報担当者は、「演習に参加するパイロットたちは、脱出した場合に備えてオーストラリアの荒野に生息するワニ、蛇、バッファローについての説明を受けており、パイロットはパラシュートで降りる間にそのことについて考える時間があったようです。しかし、幸いにしてパイロットは良好な状態で地面に着地し、我々の救助によって病院に収容することができました。パイロットは傷や打撲がありますが、健康状態は良好です。経過観察の為に一晩入院しましたが、今朝(事故発生の翌日)には退院する予定です」と、説明していました。 ― 引用終わり ― 2024年7月11日、航空自衛隊は日本国内でイタリア空軍と共同訓練「ライジング・サン24」を実施すると発表した。 「ピッチ・ブラック2024」に参加したイタリア空軍が「ライジング・サン24」に参加するとのこと。 日程は8月6日から8日まで。飛来場所は青森県にある航空自衛隊三沢基地。訓練は同基地およびその周辺空域を使って実施する。 イタリア空軍の構成は、F-35A戦闘機4機、ユーロファイター戦闘機4機、KC-767空中給油・輸送機1機、CAEW(G550)早期警戒機1機、C-130J輸送機1機となっていた。ユーロファイター戦闘機が3機になるのかな。 航空自衛隊は、第3航空団(三沢)のF-35A戦闘機4機と 第1輸送航空隊(小牧)KC-767空中給油機1機が参加。 三沢基地所属の米空軍機を交えた共同訓練が展開される。 JASDF 航空自衛隊 令和6年7月11日 航 空 幕 僚 監 部日伊共同訓練(「ライジング・サン24」)の実施について ― 引用終わり ―
2024年07月29日
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スホーイ・スーパージェット100は1991年にソ連崩壊後、ロシアが初めて製造した民間旅客機。 2024年7月12日、テスト飛行中、墜落事故で乗員3人が死亡。 ロシア旅客機が墜落、3人死亡テスト中、エンジンに鳥か共同通信 2024年7月13日 10時31分 ロシア製旅客機「スホイ・スーパージェット(SSJ)100」が12日、モスクワ郊外に墜落し、乗員3人全員が死亡した。修理を終えてテスト飛行中だった。エンジンに鳥が入ったことが事故原因の可能性があるという。タス通信が伝えた。 事故は12日午後3時ごろ、整備工場からブヌコボ空港へ向かう途中に発生。2014年に製造された機体だった。 SSJ100はロシアがソ連崩壊後に初めて開発した旅客機。 12年に同機の宣伝キャンペーンのデモ飛行機がインドネシア・ジャワ島で墜落し乗客乗員45人が死亡。19年にアエロフロート・ロシア航空機がモスクワ郊外の空港に緊急着陸後に炎上し、41人が死亡した。 ― 引用終わり ― スホーイ・スーパージェット100 はロシアの航空機メーカーによって共同開発される60〜95席クラスのリージョナルジェット。 機体の設計と製造はロシアのスホーイ設計局。エンジンはロシアのサトゥールンとフランスのスネクマの共同開発、空調や制御系はドイツのリープヘルが担当した。エンジンはSaM146ターボファン(推力:76.84 kN)双発。 型式証明取得作業はイリューシン(公共株式会社S・V・イリユーシン記念航空複合体)。販売や顧客管理を米国ボーイングが担当した。 SSJ100の過去の墜落事故例は3例。 2012年5月9日、インドネシア(ジャワ島)で、デモフライト中、西ジャワ州ボゴール付近のサラーク山に墜落し、乗員乗客45人全員が死亡。 事故原因は、操縦士全員が飛行する地域の地形を理解しておらず、対地接近警報装置を無視して警報システムの誤作動だと考えたこととされた。 2019年5月5日、シェレメーチエヴォ国際空港からムルマンスクへ向かっていたアエロフロート1492便がシェレメーチェヴォ空港への緊急着陸時に炎上。41人死亡。乗員1人と乗客2人が重傷、乗員2人と4人が軽傷、残りの27人が無傷。 事故原因は落雷とみられている。 2024年7月12日、モスクワ郊外で試験飛行を行っていたガスプロム所有の機体が緊急信号を発信した後、着陸に失敗し墜落。乗員3人死亡。
2024年07月16日
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スペアがなかったんだね。飛行機は買うのも維持するのも多額の費用がかかる。 軍用機の故障というタイトルで何かと思ったらボーイング757だった。 NZ首相、民間機で日本へ 搭乗の軍用機が中継地で故障AFPBB News 2024年6月17日 17時58分 日本に向かっていたニュージーランドのクリストファー・ラクソン(Christopher Luxon)首相が乗っていた軍用機に、パプアニューギニアでの給油中に故障が見つかったため、首相が民間機に乗り換えていたことが分かった。首相府が17日、明かした。 ラクソン氏は16日夜、民間の定期便に乗り換え、首都ポートモレスビーから香港経由で東京に向かった。 国防省報道官によると、パプアニューギニアに着陸後に、それまで乗っていたニュージーランド軍のジェット機、ボーイング757(Boeing 757)型機の技術的な問題が判明。片翼のフラップを操作する機能が故障していた。 報道官によると、ラクソン氏に同行していた財界人と記者は17日に同機で豪ブリスベン(Brisbane)に移動し、東京行きの民間機に乗り換える。 ― 引用終わり ― B757は大富豪のプライベートジェットにお似合い。米国のトランプ前大統領も愛用している。 政府専用機など公用機は同じものを複数欲しいところだが、予算規模的に無理なのだろう。 トランプ前大統領はなぜ、ボーイング757を愛用しているのかBenjamin Zhang [原文] (翻訳:大場真由子、編集:井上俊彦)2024年6月21日 ビジネスインサイダー ドナルド・トランプ前大統領が主に使用するプライベートジェットはボーイング757-200だ。 このボーイング757は30年以上前の旅客機をプライベートジェット用に改造したものだ。 燃費などの効率が最もいいプライベートジェットというわけではないが、このジェット機は元大統領にとっては完璧な広告塔になっている。 彼を好きか嫌いかは別として、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領のプライベートジェットの趣味が素晴らしいことに異論はないだろう。彼の現在、主に使っているのはVIP用に改造されたボーイング(Boeing)757-200だ。 ― 引用終わり ―
2024年06月30日
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再発防止策では事案ごとの対応策も列挙。「緊急対応」「短期対応」「中長期対応」の3つの段階があり、飲酒事案では「緊急対応」のひとつとして「運航乗務員、客室乗務員の当面の滞在先での禁酒」があげられた。 日本航空の労働組合は9つあったのが、4つに再編された。労使協調系は1組合。職種別が3組合。元来職種別の意識が強い企業の運営、風土改革はたいへんであり、そこで働く者の緊張感も多いのだろうと想像する。
2024年06月25日
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2023年11月から2024年5月にかけて、日本航空(JAL)で安全上のトラブルが相次いでいるとして、国土交通省は5月24日午前10時40分ごろ、日航の安全推進本部などのある羽田の事務所に、航空法に基づく臨時の立ち入り検査に入った。 JALでは、昨年11月以降、米国や福岡の空港で、管制官との交信に関わる滑走路への誤進入や停止線越え、男性機長の深酔いを原因とする欠航など、安全や運航を巡るトラブルが続いていた。また子会社の「JALエンジニアリング」でも複数の不適切な整備が判明し、2023年12月に行政指導にあたる業務改善勧告を受けていた。 1月2日、新千歳発のJAL516便A350‐900が羽田空港で海上保安庁のDHC-8と衝突炎上した。 5月10日、福岡空港でJAL312便B787-8が管制の停止指示を復唱せずに滑走路に誤って進入した。国交省は今年1月に起こった東京・羽田空港での衝突事故を受けて復唱確認の徹底を全国の管制官に呼び掛けていたが、日本航空機側が管制官からの『滑走路手前で停止』という指示を復唱せず、管制官も復唱を求めなかった、とのこと。 5月23日、新千歳行きのJALの旅客機2機の翼が羽田空港で接触。午前7時半ごろ、羽田空港の第1ターミナルで駐機場からトーイングカーでバックしていた新千歳空港行きの日本航空503便と、前進して隣の駐機場に入ろうとした新千歳空港行きの日本航空505便の翼端同士が接触した。両機はいずれもエアバスA350-900。 JALトラブル相次ぎ国交省が立ち入り検査羽田で翼接触・福岡で停止線越え日テレNEWS NNN 2024年5月24日 23日、旅客機同士の機体の翼が接触するなどトラブルが相次いでいることを受け、国土交通省は日本航空の事務所に立ち入り検査に入りました。 日本航空をめぐっては23日、羽田空港で旅客機2機の翼が接触したほか、今月10日にも福岡空港で旅客機が滑走路手前の停止線を大きく越えるなど、ことしに入りトラブルが相次いでいます。 これを受け、国土交通省は航空法にもとづき立ち入り検査に入り、会社側のトラブルへの対応や安全に関する体制などについて関係者への聞き取りなどを行うということです。 ― 引用終わり ― 5月27日、日本航空のトラブルが相次いでいることを受けて国土交通省は鳥取三津子社長を呼び、平岡成哲航空局長が厳重に注意した。 平岡局長は「安全管理システムが現場を含めた社内全体に対して有効に機能しているとは言えない。経営トップが率先して航空安全に対する意識の再徹底を図り、高い緊張感を持ってさらなる安全性向上に取り組むよう厳重に注意する」などと述べて文書を手渡した。 日本航空の鳥取社長は厳重注意の文書を手渡されたあと、取材に応じ「お客様や関係の皆様に多大なご心配をおかけしたことを深くおわび申し上げる。このような事態が発生していることを社長として強く責任を感じている」と陳謝した。 トラブル続きでJAL社内はさぞ緊張していることだろう。 緊張をさらに増す、国交省による立ち入り検査より、スタッフの平常心を取り戻すための「お祓い」の方が効くのではと思ってしまう。
2024年06月04日
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2024年5月21日、シンガポール航空SQ321便(乗客211人と乗員18人)が飛行開始の約10時間後に、ミャンマーのイラワジ盆地上空の高度3万7000フィートを飛行中に乱気流に巻き込まれ、午後3時45分ごろ、タイのバンコク近郊のスワンナプーム空港に緊急着陸した。 シンガポール航空機、乱気流で緊急着陸乗客1人死亡 7人重傷ロイター / 2024年5月21日 ロンドン発シンガポール行きのシンガポール航空のボーイング777-300ER機が21日、激しい乱気流のためタイのバンコクに緊急着陸した。乗客1人が死亡、7人が重傷を負った。 バンコク・スワンナプーム空港の総支配人は、73歳の英国人男性が心臓発作で死亡し、重傷を負った7人は頭部を負傷していると明らかにした。また、乗務員1人が入院したという。 タイの一部メディアは負傷者は30人と報じていた。 シンガポール航空によると、同機には乗客211名、乗員18名が搭乗。 ― 引用終わり ― 搭乗者らの国籍は、最多のオーストラリアが56人、イギリス47人、シンガポール41人、ニュージーランド23人で全17カ国。日本国籍の搭乗者はいなかった。 5月24日、シンガポール航空は乱気流により乗客が死亡した事故を受け、シートベルト着用に関する規則を改定したほか、飛行ルートを一部変更したと報じられた。 乱気流は、雲の中を航空機が飛行することで引き起こされるのが一般的だが、航空機の気象レーダーに映らない「晴天」乱気流もある。 シンガポール航空は「ミャンマー上空の約1万1000メートルを飛行中、突然の乱気流に遭った」としています。 原因の1つとして考えられる『晴天乱気流』は、上と下で違う空気の層があり、風速が強い・弱いと差がある場合は気流が乱れやすく、晴天乱気流の要因となる。特に高度1万メートル付近のジェット気流の周辺では風速に差が出やすく、晴天乱気流が発生しやすい。 今回の現場付近では積乱雲が発生していたので、ジェット気流だけでなく、急速に発達した積乱雲の影響も考えられる。 晴天乱気流出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 晴天乱気流(せいてんらんきりゅう、英:Clear-Air Turbulence 、略: CAT)とは、雲のような視覚的な兆候を全く伴わずに起きる気団の不安定な移動である。「エアポケット」と呼ばれることもある。概 要 大幅に異なる速度で移動している空気の塊同士が衝突する際に発生する。高高度(7,000-12,000m / 23,000-39,000フィート)ではジェット気流の周辺で頻繁に発生する。また、山脈の近辺で発生することもある。晴天乱気流は肉眼でもレーダーでも見つけることができないので、回避することも難しい。しかし、シンチレーション計などの光学的に乱流を測定する装置を使えば、遠方から検知することが可能である。 この種の乱気流は航空機の航行には危険な存在である。風速や風向が急激に変化することで、航空機の翼で生じる揚力が急速かつ予測不可能に変化し、激しい揺れが起きてしまう。旅客機が乱気流に遭遇すると、機内で乗客や客室乗務員が体を投げ出されて負傷することがある(稀な事例だが、1997年12月28日のユナイテッド航空826便乱高下事故のように死亡事故に至る場合もある)。 ― 引用終わり ― ■乱気流の分類 1.晴天乱気流(Clear Air Turbulence:CAT) 晴天域で発生する乱気流で、視認できることもあるが、多くは突然遭遇する。2.雲中乱気流 雲の中では強弱の違いはあるが上昇・下降気流が存在し、機体に動揺をもたらす。このうち積乱雲(Cb)は強い乱気流を発生しやすい。3.山岳波による乱気流 強風が山を越えたとき、その風下側に山岳波による乱気流が発生する。4.低層の乱気流とウインドシヤー 低層の強風、顕著な風向・風速の変化を伴う前線の通過、突風を伴う強風、発達したCbによって発生する。
2024年05月30日
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2024年5月19日、イランでヘリコプターが墜落し、ライシ大統領など搭乗していた全員が死亡。イラン各地で追悼集会が開かれた。新しい大統領を選ぶ選挙は来月28日に行われることになり、今後の内政や外交にどのような影響が出るかが焦点となっている。 イラン大統領死亡墜落ヘリは1960年代開発の米国製ベル212…制裁下で部品調達困難2024/05/22 讀賣新聞オンライン イラン政府は20日、エブラヒム・ライシ大統領がヘリコプター墜落事故で死亡したのを受け、大統領選を6月28日に行うと発表した。次期最高指導者として有力視されていたライシ師の死去により、イランの将来の方向性を占う大統領選となる可能性があるが、反米路線を続ける保守強硬派を軸とした選挙戦になりそうだ。 イランの憲法では、大統領が死亡した場合、50日以内に新大統領を選出する。大統領代行に任命されたモハンマド・モフベル第1副大統領らは20日、選挙日程を決めた。30日に立候補者の登録が始まる。 保守強硬派のライシ師が初当選した2021年の前回大統領選では、選挙監督機関「護憲評議会」の事前審査で、立候補を届け出た592人のうち7人しか出馬できず、外交などで融和路線をとる改革派は全員が失格となった。今回、改革派が積極参加するかどうかも注目される。 ライシ師らの遺体は、東アゼルバイジャン州の現場から州都タブリーズに移され、21日に葬儀が行われた。首都テヘランでも22日に行われる。軍の参謀総長は20日、墜落原因の調査を命じた。事故は悪天候の中で起きたが、イランの各メディアは、ヘリが1960年代に開発された米国製「ベル212」だと報じた。 イランでは軍を中心に、79年のイスラム革命以前に米国から購入した航空機が現在も使用されている。米国の制裁下で部品調達が困難となり、維持管理が課題となっていた。 ― 引用終わり ― ベル212は、UH-1Hをもとに双発化した中型ヘリコプター。運用開始は1970年。ローターは2翔。 現在もイラン空軍では革命前に導入された機材が使用され、経済封鎖により安全確保が困難となっている。
2024年05月29日
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トラブル続きのボーイングは不祥事が続いており、乗客と米国の当局の双方から厳しい視線が向けられている。 2024年1月に起きたアラスカ航空の737MAX9のドアプラグ脱落事故に関して、ブティジェッジ米運輸長官は、FAA(米連邦航空局)はボーイングを厳しく評価すると述べた。 3月2日、米国務省は、ボーイングの社員が中国で軍用機やミサイルに関する機微なデータをダウンロードするなどの軍事技術輸出規制の違反行為を同社が認め、5100万ドルの罰金を支払うことに合意したと発表した。 3月4日、FAAは、ボーイングの製造工程管理、部品の取り扱いと保管、製品管理に関するコンプライアンス違反の問題を特定したと発表。FAAはボーイングに対し、行動計画の概要を示すために90日間の猶予を与えた。 米・司法省がテキサス州連邦裁判所に宛てた書簡によると、ボーイング社は最近、787ドリームライナーに関する検査の誤りの可能性を明らかにし、記録を改ざんしたことが明らかになった。 ボーイングは、2018年と19年に起きた2件の737MAX8墜落事故に関連して米司法省と結んだ訴追延期合意(DPA)に違反したと判断された。 司法省は、ボーイングが違法行為防止プログラムの策定、実施、施行を怠ったと判断し今後の対応を検討、分析とコメント提出をボーイングに指示した。 ボーイングはこれらの約束を果たせなかったことで、訴追される可能性が高まった。 ボーイングの刑事罰が確定した場合、政府との契約に基づく契約の履行、軍用機の納入などに影響が及ぶ可能性がある。 2023年、ボーイングの軍事産業の収益は249億ドル、商業用航空機の製造部門の収益は339億ドル。 ボーイング、起訴猶予合意に違反米司法省が見解 訴追など対応検討ロイター 2024年5月15日 米司法省は14日、航空機大手ボーイングが2018、19年に起きた墜落事故を巡る起訴猶予合意(DPA)に基づく義務に違反したとの見解を示した。 裁判所への提出資料で、同社が事業全体で詐欺に関する米国法違反を防止し発見するためのコンプライアンス(法令順守)・倫理プログラムを策定し実施するのを怠ったと指摘。訴追の対象になるが、政府は対応を検討中だとした。 ボーイングはコメント要請に返答していない。 提出資料によると、司法省はボーイングに対し、違反を巡る状況や対応策などを6月13日までに説明するよう求めた。政府は会社側の説明を踏まえて訴追するか判断する方針で、7月7日までに対応を決定する。 ボーイングは21年1月、墜落事故を巡る当局との和解の一環で法令順守プログラムの見直しに合意。検察はボーイングが合意条件を3年間順守すれば訴追しないことに同意していた。 だが、このDPAが失効する2日前の今年1月5日、ボーイング「737MAX」の側壁が飛行中に吹き飛ぶ事故が発生。司法省は同社が合意に違反したかどうかを調べる調査の一環でこの事故を検証している。 ― 引用終わり ― 墜落事故により納入が停止された787は2023年3月に納入が再開された。787は納入遅れが続いており、ANA/NH(全日空)が2023年秋ごろに受領予定だった超長胴型787-10は納入延期が繰り返されている。
2024年05月24日
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2024年5月10日午後0時19分ごろ、福岡空港で日本航空(JAL/JL、9201)の羽田行きJL312便(ボーイング787-8型機)が滑走路手前の誘導路上で停止し、JALグループのジェイエア(JAR/XM)が運航する松山行きJL3595便(エンブラエル170型機)が離陸を中止するトラブルがあった。 国土交通省航空局(JCAB)によると、航空法が定める「重大インシデント」には該当しないが、調査を続けているという。 JAL機が誘導路の停止線を越え滑走路に近づく・・・別機体が急ブレーキかけ離陸を取りやめRKB毎日放送 / 2024年5月13日 5月10日、福岡空港で日本航空機が、滑走路脇にある誘導路の停止線を越えて滑走路に近づき、別の航空機が急ブレーキをかけて離陸を取りやめるトラブルが起きていたことがわかりました。 国土交通省によりますと、5月10日の午後0時半ごろ、福岡空港で滑走路脇の誘導路を走行していた日本航空機が、誘導路の停止線を越えました。 この影響で当時、離陸のためにスピードを上げて滑走路を走行していた松山行きのジェイエア機が、管制官の指示で急ブレーキをかけて離陸を取りやめたということです。 乗客43人と乗員5人にけがはありませんでした。ジェイエア機の機長は「日本航空機が滑走路に入ってきそうな感じが見えた」などと話しているということです。 ― 引用終わり ― 航空重大インシデントは、航空法第76条の2、航空法施行規則、事故が発生するおそれがあると認められる事態の報告、に詳細が定められている。 重大インシデント(読み)ジュウダイインシデント出典:デジタル大辞泉 航空・鉄道・船舶などの事故が発生するおそれがあると認められる事態。 ― 引用終わり ― JTSB 運輸安全委員会 公式サイト航空重大インシデントの統計発生年別件数内訳 (2024年5月8日 現在) ― 引用終わり ―
2024年05月15日
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ボーイングは2000年代中頃、株主優先、利益重視の経営改革により株価が回復した。 近年、技術力より経営利益を重視するようになったとされている。新型コロナ禍中に大勢解雇した技能者の再雇用、確保が進んでいないことも、機体の製造に起因する事故が起きる前から指摘されていた。 2020年3月6日、米議会下院の運輸・インフラ委員会は、米ボーイングの小型機「737MAX」の2度の墜落事故に関する調査報告書を公表した。 システム面の技術的な欠陥に加え、ボーイングの隠蔽体質が墜落事故を招いたと同社を厳しく批判した。 2021年1月7日、 ボーイング737MAXが起こした2度の墜落事故を巡り、米司法省は、ボーイングが罰金など総額約25億ドル(約2600億円)を支払うことで合意したと発表した。事故原因となったソフトウエアの欠陥を隠蔽し、安全審査を担うFAA(米連邦航空局)を欺いたと認定した。 2023年12月28日、ボーイングは、「737MAX」の方向舵制御システムにボルトの緩みが生じている恐れがあるとして、航空各社に点検を要請した。対象は1370機。ボーイングは737MAXの運航再開後、安全確認を強化していると主張してきたが、ボルトの問題が見過ごされたのは企業体質が改善していない証拠だと指摘する声が上がった。 2024年1月5日、アラスカ航空のボーイング737 MAX9(737-9)のドアプラグが離陸直後に脱落した。 事故後、FAA(米国連邦航空局)が実施した737 MAXの製造工程の監査で、89件中33件が不合格だったことがわかり、ニューヨーク・タイムズが3月11日に報じた。 米サウスカロライナ州にあるボーイングのノースチャールストン工場で品質管理者として働き、製造工程の問題点を内部告発したジョン・バーネット氏(62)が3月9日、チャールストンで遺体となって発見されたことをBBCが11日に報じた。 ボーイングのずさんな品質管理体制について内部告発した元従業員が死亡して見つかる2024年3月12日 sky-budget ボーイングの品質管理体制について内部告発した元従業員が死亡して見つかったとBBCが報じました。 死亡が確認されたのは、ボーイングに32年間務めた元従業員で、品質管理マネージャーとしても働いていたJohn Barnett氏となり、 トラックの中で死亡しているのが見つかりました。銃を使った自殺とみられています。 同氏は、ボーイングのずさんな生産体制を2019年に内部告発した人物となり、納期を間に合わせるために、規格外の部品を使っていたことや、一部の酸素マスクに不具合の可能性が高く、経営陣に伝えたものの対処されなかったことなどを明らかにしていました。 同氏はこの内部告発に関わる審議が継続中となっており、この審議に現れなかったため捜索したところ死亡しているのが確認されました。 ― 引用終わり ― 3月24日、FAAのマイケル・ウィテカー長官は、「このプロセスで明らかになった品質管理上の問題が解決されたと我々が納得するまで、ボーイングからの生産拡大要請や、737 MAXの生産ライン増設の承認には応じない」との声明を発表した。 3月25日、ボーイングは、カルフーンCEOが2024年末に退任すると発表した。 エミレーツ航空のティム・クラーク社長は、ボーイングが現在の困難から脱却するのは、エンジニア出身の強力なリーダーが必要であるとの認識を示し、現経営陣にエンジンニア出身者が極端に少ないことが問題の一つであるとした。 2024年2月に行われたシンガポール航空ショーで、ボーイングは屋内ブースを構えたものの、旅客機の実機展示は見送った。 ボーイングの近未来が危ぶまれる情勢下、7月の英・ファンボロー航空ショーでボーイングが実機展示するかどうかが注目されている。 苦境のボーイングどうなる? 異例の「航空ショー2連続欠席」はマズイ理由 第三国のライバルは勝負に出た2024/5/7 乗りものニュース 2024年7月に、イギリスで世界最大の航空ショーのひとつである「ファンボロー航空ショー」が実施されます。ここで注目されるのが、米国の大手航空機メーカー、ボーイングの動向です。それは同社の“欠席”が2回続くかどうか、ということです。 ボーイングは、2024年2月に行われたシンガポール航空ショーで、屋内ブースを構えたものの、旅客機の実機展示は見送りました。欧州やアジアで開かれる航空トレード・ショーでの実機展示は、巨大メーカーであるほどなかば“義務”です。メーカーにとっても、いわゆるテスト機カラーの自社機を展示することが、開発力や進捗具合のアピールにもなるのです。 ボーイングもこの例にもれず、2023年6月のパリ航空ショーで青色の曲線を描いた自社機カラーをまとった開発中の新型機「737-10」「777-9」を展示し、777-9は11月のドバイ航空ショーでも展示飛行を披露しています。 そのような同社がシンガポール、ファンボローと2度連続で展示を見送るとなれば、異例の事態といえるでしょう。 同社がシンガポールで展示中止を決断した契機は、航空ショー直前の2024年1月5日に、アラスカ航空の737-9でドアプラグが吹き飛ぶ事故が起きたことです。このことで、737-9をはじめとする同社の主力製品のひとつ「737MAX」シリーズは減産を強いられています。 そして、1月31日に発表した、2023年12月期決算の最終損益は22億4200万ドルの赤字に。最終赤字は5年連続とされ、かつての民間航空機の覇者である同社が、勢いを失っている状況です。 ― 引用終わり ― 熟練技能者を必要な人数確保し、ボーイングが機体製造の信頼性を十分回復するには時間を要するようだ。
2024年05月15日
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2024年5月13日正午ごろ、熊本県阿蘇市の動物園「阿蘇カドリー・ドミニオン」の遊覧ヘリコプターが高齢者施設の空き地に不時着した。 国土交通省によると、機体後部から異音がしてエンジンの回転数が低下したため、不時着を試みた、と報じられた。 乗客の女性が足を骨折、男性は顔にけが、パイロットの男性は骨盤を骨折の疑い。 遊覧ヘリコプターの運航は、主基地を岡山県岡南飛行場とする匠航空。 エンジン停止か遊覧飛行中のヘリ不時着で3人けが熊本・阿蘇市日テレNEWS NNN 2024年5月13日 13日正午ごろ、熊本県阿蘇市の上空を遊覧飛行していたヘリコプターが不時着し、パイロット1人と乗客2人がけがをしました。 ヘリコプターが不時着したのは、阿蘇市黒川の国道57号から南に250メートルほど入った空き地です。13日正午ごろ、運航会社から「ヘリのエンジンが停止して不時着した」と消防に通報がありました。消防によりますと、遊覧ヘリにはパイロット1人と男女の客2人が乗っていて、乗客の30代女性が片脚を骨折した疑い、30代男性が顔にけがをして阿蘇市の病院に搬送されました。 57歳の男性パイロットも骨盤を骨折した疑いがあり、ドクターヘリで搬送されました。 3人とも意識があり、会話もできているということです。 遊覧飛行の窓口業務委託会社によりますと、不時着したヘリは、阿蘇カドリー・ドミニオンが企画した遊覧飛行で使われ、岡山県の匠航空が運航、乗客は海外からの観光客とみられるということです。 不時着したのは、遊覧飛行場からおよそ500メートル離れた場所です。 ― 引用終わり ― 匠航空 平成13年設立、代表取締役は森岡巧氏。 平成18年、岡南飛行場に格納庫及び運行・整備事務所完成。 平成28年、社名をローゼン航空から匠航空株式会社に変更。 平成29年、JPD京都ヘリポートを主要拠点に変更。 阿蘇カドリー・ドミニオンでの遊覧飛行の使用機材は、公式サイトの画像では、米国製ロビンソンR44 Raven。 阿蘇カドリー・ドミニオンヘリコプター遊覧飛行 【ヘリコプター遊覧飛行 中止のお知らせ】「ヘリコプター遊覧飛行」は当面の間中止となります。大変ご迷惑をおかけしますがご理解のほどお願い申し上げます。"Helicopter sightseeing flights" are canceled for the time being.「直升機觀光航班」暫時取消。 ― 引用終わり ― ロビンソン R44(Robinson R44)は、1990年初飛行。 ロビンソン R22の開発・製造の成功を受けて、拡大型としてR44が開発された。機体は新設計。キャビンはR22の複座から4人乗りに拡大された。 主ローターは2翅、セミリジッド方式のハブを持つ。尾部ローターも2翅で、安定板の左側に付けられている。 1992年12月、FAAの型式証明取得。1993年1月、引渡開始。 初期型はアストロ(Astro)との愛称が付けられ、2000年に操縦装置に油圧補助が付いたレイブン(Raven)が開発された。 2002年、エンジンやローターが改良されたレイブンⅡとなった。ロビンソンR44レイブンⅡ諸元 全高:3.3m 胴体長:9.0m 主ローター直径:10.1m 自重:658kg ペイロード:408kg エンジン:ライカミングIO-540-AE1A5 6気筒水平対向レシプロエンジン 245hp 乗員:1または2名 乗客:乗員含め4名 最大速度:240km/h 巡航速度:200km/h 航続距離:560km 複座のR22のエンジンは、ライカミング O-360もしくはO-320またはbei Beta II A2BまたはA2C 4気筒124 馬力(93 キロワット)。 水平対向、オーバー・ヘッド・バルブ、空冷、気化器式、ウェット・サンプ式潤滑方式。航空機は信頼性を重んじるため、オーバー・ヘッド・バルブ、気化器式などの伝統的、古臭いメカニズムが生き残っている。 オートローテーション出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 オートローテーションとは、ヘリコプターなどのメインローターが、エンジンの出力によって駆動されるのではなく、オートジャイロと同様に、ローターを下から上に通過する空気によって回転している飛行状態をいう。 エンジンから切り離された状態で回転するローターを意味するオートローテーションという用語は、1915年から1920年までのヘリコプター開発の初期の段階から存在していた。この飛行状態は、固定翼機の滑空と類似したものでもある。 ヘリコプターがオートローテーションを行うのは、通常、エンジンが停止またはテールローターが故障し、機体を安全に着陸させようとする場合である。 この手法は、ヘリコプターのパイロットが操縦訓練において教育される、一般的な緊急操作手順である。動力が正常に供給されているヘリコプターにおいては、空気がメインローター・システムの上方から吸い込まれて下方に排出される。これに対し、オートローテーションにおいては、空気が降下するヘリコプターのローターシステムの下方から上方へと流れる。機械工学的には、エンジンが停止してもメインローターを回転し続けられるようにするフリーホイール機構と、ローターの回転を維持する相対風の空力学的な力によってオートローテーションは実現されている。また、オートローテーションは、エンジンが完全に故障した場合においても、ヘリコプターを安全に着陸させることのできる手段である。このため、シングル・エンジンのヘリコプターが型式証明を得るためには、この能力を有することが必要である。 ― 引用終わり ―
2024年05月14日
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4月20日、海上自衛隊の哨戒ヘリコプター SH60K 2機が太平洋上に墜落した事故で、海自は4月23日、死者1人を含む搭乗員計8人の氏名を公表した。 自衛隊は米軍の支援も得て行方不明者の捜索範囲を拡大するとともに、原因究明を急ぐ。 現場の水深は5500メートル。海自は海洋観測艦「しょうなん」も投入し、海底に沈んだとみられる機体主要部の特定も急ぐ。 2機は20日深夜、護衛艦隊司令官が部隊の練度を評価する「査閲」の一環で、複数の艦艇やヘリと連携して敵役の海自潜水艦を探知・追尾する訓練をしていた。査閲は、より実戦に近い形式で行われる。 海自によると、訓練には護衛艦や補給艦など水上艦8隻と、敵役の潜水艦1隻が参加。墜落した2機は、護衛艦2隻からそれぞれ発艦し、別の1機とともに潜水艦を探知する手順を確認していた。 海自は2機が空中で異常接近して衝突したとみており、操縦や安全管理の状況を調べている。 海自は事故発生後、同型機の飛行訓練を停止している。 今回の訓練で、音波を発信し、反響音から潜水艦の位置を調べるソナーを2機が海中にぶら下げていた。 以前は音を集めるソノブイを投入し、潜水艦が発する雑音を聴取する探索法が一般的だったが、1990年代以降には潜水艦が高性能化し、音を出さなくなり、今回のような手法が使われるようになっているという。 3機で海面に『の』という字を、渦巻き状に描いていく形だと推測され、それぞれが順番に次のポイントに移動し、ソナーを海中にぶら下げる。 その際、海面に近い高さをとる必要があり、高度を変えず、僚機の脇を抜ける形となる。ソノブイを用いる訓練よりも衝突の危険性は高くなる。 墜落した2機の海自ヘリ、潜水艦探知の高度な戦術訓練中に衝突か…闇夜の低空飛行は計器頼り読売新聞 2024年4月27日 … (略) … 査閲は、部隊が実際の任務を遂行できる能力があるか検証するもので、高度な戦術判断や複雑な部隊運用の力が求められる。敵から攻撃を受ける事態を想定し、どう対処するかという点も評価される。 2機に分乗した8人は、暗闇の中で、安全確認と潜水艦の追尾に神経をすり減らしていたとみられる。 複数の隊員によると、夜間訓練は昼間と比べて危険が増す。 窓の外の暗闇に目を慣らすため、機内にともすのは赤色灯のわずかな明かりだけだ。方位や高度、速度、機体の姿勢を示す計器類を頼りに、少しの変化も逃すまいと闇夜に目をこらす。 最も神経を使う瞬間は、水中音波探知機(ソナー)をつり下げて海中に沈める時だという。ホバリングしながら高度を約20メートルまで下げる。夜間は海面までの距離を目で確認できず、計器の数字を信じるしかない。 潜水艦も移動するため、判断が遅れると、捜索範囲はどんどん広がる。「広大な海で一度逃すと、再び見つけられる確率は一気に下がる」。機内は常に緊張感に包まれているという。 練度の低下懸念 事故では1人の死亡が確認され、7人の行方がわからなくなっている。海自は現場に海洋観測艦「しょうなん」など艦艇約10隻を派遣して捜索を続けている。同艦は海底5500メートルの捜索も可能だが、深くなるほど観測の精度は落ちるため、難航も予想される。 防衛省内では人的な要因で墜落したとの見方が出ている。回収した2機のフライトデータレコーダー(FDR)の初期分析では、機体の異常を示すデータは確認されなかったからだ。海自関係者によると、事故当時の気象条件にも問題はなかった。 海自トップの酒井良・海上幕僚長は23日の記者会見で「実際に活動していた戦術状況、与えられたミッション、(ヘリが)誰の指揮下で動いていたかなど様々なものが複雑に絡み合っている」と述べ、事故調査委員会で客観的に検証されるとの見通しを示した。 ― 引用終わり ― 中国の海軍力増強を機に20年ほど前から「潜水艦軍拡競争」が勃発し、全世界に600隻弱ある潜水艦の実に3隻に1隻、200隻ほどが西太平洋地域の海に集まっていると見られている。 英シンクタンク・国際戦略研究所(IISS)の最新報告書『ミリタリー・バランス(2023年版)』を中心に、激動する潜水艦事情に迫ってみると、米ロを除いて10カ国・地域(以下)が西太平洋で潜水艦を保有する。・中国59隻・日本22隻・韓国19隻・北朝鮮約20隻(小型潜水艇は除く)・台湾4隻・ベトナム6隻・マレーシア2隻・シンガポール4隻・インドネシア4隻・豪州6隻 従来音の発生が多く所在を特定しやすかった中国の潜水艦に音が小さくステルス性の高い096型が導入されるという。 日米が青ざめる中国の“ジョーカー”…急ピッチで建造が進む「096型巨大ステルス原子力潜水艦」のヤバすぎる性能2023年11月20日 集英社オンライン搭載ミサイルは世界最多の24発で、その射程は中国沿岸部からほぼ米全土を射程に収めることが可能な約1万2000キローー。中国が現在、急ピッチで建造している「096型巨大ステルス原子力潜水艦」は、米中の軍事バランスを完全に崩壊させるだけでなく、日本の安全保障にとっても深刻な脅威となる“無双カード”といえる。 … (略) … その「ジョーカー」とは中国のミサイル原潜である。11月1日にも米軍事サイト『ウォリアー・メイブン』が「中国海軍の新型である『096型』戦略弾道ミサイル搭載原子力潜水艦(SSBN)の建造が急ピッチで進められている」と報じたばかりだ。この報道が事実なら、中国軍にはNATOコードで「晋」094クラスと呼ばれるSSBN6隻に加え、新たに「唐」級と呼ばれる巨大な原潜2隻が加わることになる。 「唐」級「096型」は中国遼寧省で建造中とされている。米国防総省議会報告によれば、搭載ミサイルは現在の「晋」級の12発から24発に倍増するという。これはアメリカの持つミサイル原潜「オハイオ級」と並んで世界最多搭載数となる。 潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)は大陸間弾道ミサイル(ICBM)に次いで世界の核戦略の重要な要素となっており、本国が核で壊滅しても海中から核弾頭を相手国に打ち込む「報復ミサイル」としての役目を持つ。 … (略) … 中国新型ステルス原潜を海自は捕捉できるか? 中国海軍の勢いを誇示する意味でも、この新型原潜の持つ役割は大きい。米海軍大学の中国海事研究所によれば、096型原潜は全長150メートル、最高速度は29ノット(時速約54キロ)。先行艦の094型に著しい改良が加えられた096型は、水中排水量15000トンを超え、ロシア海軍の持つ「ボレイ」型ミサイル原潜や「アクラ1」型攻撃型原潜よりも性能的に優れているという。 また、そもそも潜水艦が海中深くを航行するという性格から隠密性が高いにもかかわらず、その形状もステルス性に最大限配慮されたものになっているようだ。ただし、その性能の詳細はまだ明らかになっていない。艦そのものがレーダーに映りにくくなっているのか、それともソナーに探知されにくい特性を持っているのか? ― 引用終わり ―
2024年05月12日
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2024年4月21日、鳥島東の洋上で夜間対潜哨戒訓練中の海上自衛隊の哨戒ヘリコプター2機と連絡が取れなくなったことが報じられた。 4月20日午後10時38分ごろ、伊豆諸島の鳥島の沖合でSH‐60K哨戒ヘリコプター1機の通信が途絶え、そのおよそ1分後、この機体から緊急信号を受信。 そのおよそ25分後の午後11時4分ごろ、同じ海域で別のSH‐60K哨戒ヘリコプター1機の通信が途絶えていることに気づいたとのこと。 消息不明2機には計8人が搭乗か哨戒ヘリ、1機から緊急信号も2024/4/21 産経新聞 消息不明となっている海上自衛隊のヘリコプター2機について、海自関係者によると、搭乗していたのは計8人とみられる。海自などが詳しい状況を調べるともに、護衛艦や航空機で2機を捜索している。 関係者によると、2機は20日午後10時半ごろから伊豆諸島東方の海域で連絡が取れなくなった。いずれも、哨戒ヘリ「SH60K」で、それぞれ4人が搭乗していたという。1機から緊急信号を受信したとされる。 ― 引用終わり ― 4月21日午前2時半前、木原防衛大臣は防衛省で記者団に対し「きのう午後10時38分ごろ、SH60K哨戒ヘリコプター2機が伊豆諸島の鳥島東の洋上で訓練中、通信途絶した。現在、海上自衛隊が現場周辺の捜索を行っているが8人の搭乗員中1人は収容し、7人が行方不明で、収容した1人の安否については現在確認中だ。機体の一部と思われるものを洋上で確認しており、2機は墜落したものと考えられる。」と述べた。 4月22日、海上自衛隊のヘリコプター2機が訓練中に墜落した事故で、フライトレコーダーに記録されたデータの解析で、いずれも機体に異常があったことを示すデータは確認されなかったことを明らかにした。 SH60K哨戒ヘリコプターでは機体の左後方の外側にフライトレコーダーが装備され、水圧がかかると自動で機体から分離して水中に浮き、機体から分離すると、位置情報を電波で発信するほか、白色に発光するようになっている。今回はこれらが正常に作動したことから発見が早かった。 2機どうしは互いの位置情報などを電波で共有する「僚機間リンク」システムで結ばれていなかったことが報じられた。このヘリコプターが複数で飛行する際、目視やレーダーの情報でもほかの機体の位置を確認するほか、「僚機間リンク」で互いに結び、接近した際には警報音が鳴って衝突を回避する。 4月23日、海上自衛隊はすでに公表していた機長2人に加え、搭乗していた男性隊員8人全員の氏名を公表した。 ・長崎県の大村航空基地所属機 機長:松田拓也3等海佐 副操縦士:西畑友貴2等海尉 航空士:福留崇文3等海曹、甲斐仁蔵海士長 西畑2等海尉の死亡が確認されたということです。 ・徳島県小松島航空基地所属機 機長:板村一輝3等海佐 副操縦士:山下夏輝3等海尉 航空士:廣田真海曹長、堂園優作2等海曹 ■SH‐60K 海上自衛隊の哨戒ヘリコプターSH-60Kは、米シコルスキー社のSH-60B シーホークをベースにしたSH-60Jの機体を再設計し、搭載システムの更新・強化を図ったもので、三菱重工業と防衛庁によって開発された。初飛行は2001年3月27日(SH-60J改)。2005年8月10日運用開始。 対戦哨戒用として、レーダーは逆合成開口レーダー(ISAR)機能を導入したHPS-105B、吊下式ソナーは開傘展張機構を導入して低周波化したHQS-104を装備。機上でソノブイの音響信号を解析する機能も強化された。 磁気探知機(MAD)は、SH-60Jと同じAN/ASQ-81が搭載され、装備位置は右舷パイロン後方に変更された。 武装は74式機関銃、Mk46短魚雷、97式短魚雷、12式短魚雷、AGM-114M ヘルファイア空対艦ミサイル、対潜爆弾で固定武装はない。 防御能力も強化されており、機首および尾部にAN/AAR-60ミサイル警報装置、テイルブームにAN/ALE-47 チャフ・フレア発射装置などが搭載されている。
2024年04月30日
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2019年12月23日、米ボーイングは、デニス・ミューレンバーグCEOが同日付で退任したと発表した。 2度の墜落事故を起こした小型機「737MAX」の運航再開のめどが立たず、院世辞辞任した。 2020年1月13日付でデビッド・カルホーン会長が後任CEOに就任した。 2024年1月5日、アラスカ航空1282便ボーイングB737MAX9が離陸直後、機体後部の非常ドア設置予定部の脱落で急減圧が発生。同機は出発空港に引き返し、緊急着陸に成功した。乗客乗員177名は全員生存したが、複数の負傷者が発生した。 アラスカ航空は事故当日、保有する全65機の737 MAX 9を一時飛行停止した。 1月6日、FAA(米・連邦航空局)は非常ドア追設準備工事がなされた171機の737 MAX 9について、一時的な飛行停止および緊急点検を求める緊急耐空性改善命令(EAD:Emergency Airworthiness Directive)を発令した。 1月22日、FAAはMAXシリーズとは世代が違うNGシリーズのMAX9と同タイプドアプラグが設置されている737-900ERに関しても目視検査し、ドアが適切に固定されていることを確認する安全検査勧告(Safety Alert for Operators :SAFO)をだした。 2月9日、アラスカ航空のドア落下事故について、米運輸安全委員会(NTSB)のジェニファー・ホメンディ委員長は、ボーイングに「品質管理の問題」があると指摘し、同様の事故は「再び起こり得る」と述べた。 3月22日、米航空機大手ボーイングの取締役らは来週から、主要顧客である航空会社の経営トップと順次面談し、会合を重ねる予定だった。同社製品の安全と品質を巡る深刻な問題は、航空会社のビジネスにも打撃を与えており経営陣らは不満を募らせている。しかしこの会合にボーイングの経営トップ、デービッド・カルフーンCEOは出席しないことが、報じられた。 3月25日、カルフーンCEOが2024年末に退任すると発表された。 ボーイングCEO退任へアラスカ航空機事故で引責か 2024年3月25日 共同通信 米航空機大手ボーイングは25日、カルフーン最高経営責任者(CEO)が2024年末に退任すると発表した。今年1月に米アラスカ航空が運航するボーイング製737の機体の一部が飛行中に吹き飛ぶ事故が発生。安全性への信頼が揺らいだことの責任を取って辞任するとみられる。 カルフーン氏は従業員向けの声明で「謙虚さと透明性をもって、この事故に対応し続けなければならない」と強調した。後任は未定。 ― 引用終わり ― ユーザーのためにも、株主のためにも、事故の再発防止に向けた企業体質づくりが重要なタスクであるCEOが、役に立っていないことが、アラスカ航空事故を検証したNTSBによって示された。 トップを挿げ替えなければ体質改革は全うできないとみられているが、トップが変わっても企業体質が安全優先に変わるかは不明。 737MAXシリーズの大量のバックオーダーを抱えたボーイングは、事故再発防止のための過度の収益追求体質を改革することを、開発から製造に至るまで世間に示さなければならなくなった。示すことができなければボーイングのバックオーダーはエアバスに移行することになる。 アラスカ航空のドア落下事故「再び起こり得る」 米当局トップTy Roush | Forbes Staff2024年2月9日 Forbes 米アラスカ航空が運航していたボーイング製旅客機「737MAX-9」の機体から飛行中に「ドアプラグ」と呼ばれるパーツが吹き飛んだ1月の事故で、米運輸安全委員会(NTSB)のジェニファー・ホメンディ委員長はボーイングに「品質管理の問題」があると指摘し、同様の事故は「再び起こり得る」と述べた。 ボーイングに対しては批判の声が高まっている。 NTSBが6日に公表した事故調査の暫定報告書によると、事故機にはドアプラグを機体に固定するボルト4本がもともと取り付けられていなかった。 ホメンディは、同様の問題が再発する可能性はあるとCNNに語り、「こうしたことを二度と起こさないため」にNTSBは存在すると強調。ボルトを欠いた状態の機体がアラスカ航空に納入される事態は「あってはならなかった」とした。 ― 引用終わり ―
2024年03月30日
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1月9日、羽田空港で起きた日本航空機と海上保安庁の航空機による事故から1週間で、国が再発防止に向けた安全対策を公表した。事故は海保機が管制官の指示を誤認した可能性など人的ミスが重なって発生したとの見方が強まっている。対策は管制と航空機の運航側の双方に運用改善を促しており、徹底してミスを防げるかが焦点となる。 ・管制指示に使う用語の見直。 管制官が航空機に離陸する優先順位を示す「ナンバーワン(1番目)」などの単語を使っていたが、国内の全空港で当面の間使用を停止する。・着陸機が接近する滑走路に別の機体が進入するとモニター上で点灯し、管制官に注意喚起するシステム装置の運用強化。 2月6日から常時監視する専任の管制官を置き、成田や関西国際など主要6空港にも広げる。・航空会社に対し、航空機が滑走路に進入する際と着陸する際に周囲の確認を徹底するよう指示。 これらの当面の再発防止策と別途、中長期的な安全対策を検討するため、外部有識者らでつくる「羽田空港航空機衝突事故対策検討委員会」を新設する。 衝突事故は羽田の空、滑走路の混雑が原因の一つと思われるが、利用者の多い国際線利用者向けのターミナルの増設計画が動き始めた。 羽田空港「2つの巨大ターミナル」が接続?“首都高の真上”に人工地盤を整備構想が本格始動へ2024年2月28日 乗りものニュース羽田空港に「新たな国際線エリア」ができる? 基本設計の着手に向けた検討を実施 羽田空港で、将来的に第1ターミナルと第2ターミナルの間に人工地盤を設けて接続し、新たな国際線エリアを整備する構想が本格化しそうです。国土交通省 関東地方整備局 東京空港事務所は2024年2月22日、人工地盤の整備に向けた検討を行う事業者の公募を開始しました。 羽田空港には現在、第1ターミナル、第2ターミナル、第3ターミナルがあります。国際線は主に第3ターミナルを使用しますが、ANA(全日空)便の一部が第2ターミナル内に整備された国際線施設にも発着します。 国土交通省・航空局は2023年度予算で、首都高湾岸線の上部に人工地盤を整備し、ターミナルを拡張する構想を盛り込んでいました。国の方針を受け、羽田空港の国内線ターミナルを運営する日本空港ビルデングも研究を行っており、2023年11月に公表した統合報告書の中で、構想の概要や完成イメージを示しています。 人工地盤の計画地は、第1・第2ターミナルと整備地区に挟まれた誘導路の北側付近。首都高の真上に人工地盤を設け、第1・第2ターミナルを接続する形でターミナルビルを拡張することが想定されており、拡張部分が新たな国際線エリアとなる見込みです。 今回、東京空港事務所が発注した業務では「基本設計の着手に向けた設計条件の整理などの予備検討を行う」としています。現在は施設の基本設計に入る前の段階で、今後検討が本格化していくとみられます。 この構想が実現すれば、国内線と国際線の乗り継ぎ利便性が大幅に向上します。また、第3ターミナルの混雑緩和にもつながりそうです。 ― 引用終わり ―
2024年03月10日
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2024年1月2日、東京国際空港(羽田空港)に着陸した日本航空516便(エアバスA350-941)と「離陸待機中」だった海上保安庁の航空機(デ・ハビランド・カナダ DHC-8-Q315 (MA722))が滑走路上で衝突した。日本航空においては1985年の日本航空123便墜落事故以来、38年5ヶ月ぶりに発生した機体全損事故となった。エアバスA350は世界初の機体全損事故となった。 《JAL機炎上事故》現役管制官が緊急告発 「事故が起きた羽田空港C滑走路は離着陸兼用の“異常”な運用だった」2024年1月9日 文春オンライン 1月2日に羽田空港(東京都大田区)でJAL機と海上保安庁の航空機が衝突した事故を巡り、現役管制官が「 週刊文春 」の取材に応じ、「事故が起きたC滑走路は“異常”な運用と言える」などと語った。 食い違う国交省と海上保安庁の主張 1月2日午後5時50分頃、JAL516便が羽田空港のC滑走路上に着陸しようとしたところ、滑走路に進入していた海保機と衝突し、炎上した。JAL機の乗員乗客379人は全員機体から脱出したものの、海保機は機長を除く5人の死亡が確認された。 海保機が滑走路に進入した経緯について、国交省側が「管制官は進入の許可を出していない」とする一方、海保庁側は「管制官の許可がなければ進入しない」とするなど、両者の主張は食い違っている。また、管制官が、誤進入の検知を知らせるモニター画面上の注意喚起を見落としていた可能性も指摘されている。 「混雑ランキング1位の空港も離発着の滑走路は別」 そうした中、現役管制官が「週刊文春」の取材に対し、事故が起きた羽田空港のC滑走路について以下のように語った。 「羽田空港にはA~Dまで4本の滑走路があります。事故当時は北風が吹いていましたが、この場合、B滑走路は使用せず、A滑走路が着陸、D滑走路が離陸専用となる。ところが、C滑走路は常に『離着陸兼用』の運用なのです」 「羽田のC滑走路は“異常”な運用」 一般的に、1本の滑走路に対し、1人の空港管制官が状況に応じて、着陸や離陸の優先順位を決める。だが、C滑走路の管制官は離着陸の双方を指示しなければならない。英航空情報会社の混雑空港ランキング(2023年)で羽田空港は世界3位だが、中でもC滑走路は日本一離着陸を繰り返している滑走路。それだけに、管制官の1人当たりの担当機数も尋常ではないという。 「混雑ランキング1位のアトランタ空港、2位のドバイ空港はもちろん、関西国際空港も離着陸ごとに滑走路を分けている。そうした実態を踏まえると、羽田のC滑走路は“異常”な運用と言えます」(同前) ― 引用終わり ― 事故当日夜にみずなぎ1号の機長は海上保安庁に対し離陸の許可を得た上で滑走路に進入したと説明したが、事故翌日に公表された両機と管制塔との交信記録によれば、事故前に海上保安庁側に滑走路に入る直前の停止位置までの進行指示が発出され、海上保安庁側も復唱していたものの、滑走路への進入許可は発出されていなかった。JAL機は着陸に際してみずなぎ1号を視認できておらず、みずなぎ1号が停止位置を誤ったか、「ナンバー1」というJAL機着陸後の離陸順の指示を離陸の許可を得たものと勘違いした可能性がある。一方、JAL機は17時43分に滑走路への進入指示を受けていた。その後、着陸許可も出された。 現時点でこれらのいことが判明しているが、事故原因は運輸安全員会と警視庁が調査中。 炎上した機体は、消防車100台以上の体制で消火活動が行われた。海上保安庁は巡視艇や特殊救難隊を出動させたほか、東京消防庁は総勢115隊が出動し、災害派遣医療チーム・DMATも派遣された。 羽田空港 衝突事故1か月左側エンジン付近から燃え広がったか2024年2月2日 NHK 羽田空港の滑走路で海上保安庁の航空機と日本航空の旅客機が衝突して炎上した事故からきょうで1か月です。双方の機体の消火活動にあたった消防への取材から、日本航空機は左側のエンジン付近から火が燃え広がっていたことが新たにわかりました。 1月2日、羽田空港の滑走路上にいた海上保安庁の航空機と、着陸した日本航空の旅客機が衝突して炎上した事故では、海上保安官5人が死亡、1人が大けがをしました。 また、日本航空は2日、羽田空港で起きた衝突炎上事故で、新たに乗客1人が足にけがをしていたことがわかり、今回の事故で医療機関を受診したのは乗客合わせて16人になったと明らかにしました。 ― 引用終わり ― 羽田空港の衝突事故で、着地変更となった旅客の受入れに各公共交通機関が公共性の使命を任じて、混乱を最小限に収めるべく数々の努力をしたことが下記の記事で明らかにされた。 羽田衝突事故、鉄道・バス各社「臨時運転」の舞台裏運転士手配から関係各所の連絡まで連携プレー渡部 史絵 : 鉄道ジャーナリスト著者フォロー2024/02/20 4:30 2024年1月2日、東京の羽田空港で大きな事故が発生した。着陸した新千歳空港発のJAL機が、離陸を準備していた海上保安庁の航空機と、滑走路上で衝突した。JAL機の乗員乗客は、速やかに脱出し全員無事だったが、海上保安庁の乗員6人のうち5人が死亡した。 年始の繁忙シーズンということもあり、空港は大パニックとなってしまった。滑走路が閉鎖され、この日は事故直後から、国内便のすべての出発便が欠航となった。また到着機はダイバート(着地変更)となり、近隣の中部国際空港、成田空港、茨城空港に向かった。 … (略) … そんな中、JR東海がネット上でこんな発信をした。 混雑が予測されるため、臨時「のぞみ号」を運転します――。 発車時刻を確認すると、最終の「のぞみ」が出発した後の東京駅21時42分発と、新大阪駅21時50分発だという。両列車ともグリーン車以外の普通車は全車自由席のようだ。 東海道新幹線が、終電後に臨時列車を走らせることは非常に珍しく、しかも日付を超えて運行することは、過去にもあまり記憶にない。東京駅からの各線の終電も、調整が必要になるだろう。 この日は東海道新幹線ばかりか、JR東日本の成田線の終電繰り下げや、京成電鉄の深夜25時00分発のアクセス特急上野行きなどの臨時列車も追加運転され、鉄道駅のない茨城空港では、関東鉄道バスを中心に7便(約310人)の輸送が行われた。 中部国際空港の対応でも、名鉄で臨時列車が運行され、そのほかの鉄道でも都市間輸送や空港アクセスを担う鉄道やバスが、臨時や増便対応する勇姿が見られた。 実際どのような要請で、臨時輸送が行われたのか。深夜の日本各地で行われたダイバートに伴う緊急対応について、臨時対応を迅速に行った事業者の中から、数社の交通事業者を取材した。 ― 引用終わり ― 京成電鉄は夜中の25時00分に、成田空港発の臨時アクセス特急を運行した。 関東鉄道は茨城空港から臨時バスを運行した。 東海道新幹線はダイバート当日に運行した臨時2本とは別に、翌日も運行計画とチケット販売状況、列車や乗務員などの手配などを総合的に検討し、4本の臨時列車を運行した。 様々な調整、事前準備を経て、安全に多くの臨時便が運行されたことに敬意を表す。
2024年03月05日
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2024年1月31日、在韓米軍の第8戦闘航空団に所属のF-16戦闘機が西部群山付近の黄海に墜落した。パイロットは緊急脱出後に救出され、意識がある。警察関係者によると、他にけが人はいない。 米軍は、訓練不足とされる韓国空軍との連続事故との見方に心外に思っていることだろう。 在韓米軍 F16戦闘機 黄海上空飛行中に墜落 去年から墜落相次ぐ2024年1月31日 13時47分 NHK 韓国に駐留するアメリカ軍は、朝鮮半島西側の黄海上空を飛行していたF16戦闘機1機が墜落したと発表しました。韓国駐留のアメリカ軍では、F16戦闘機の墜落が去年から相次いでいます。 韓国に駐留するアメリカ軍によりますと、31日朝8時40分ごろ、中部クンサン(群山)の空軍基地に所属するF16戦闘機1機が、朝鮮半島西側の黄海の上空を飛行していたところ墜落したということです。 パイロットは緊急脱出したあとで救助され、意識はあるということです。 ― 引用終わり ― 記事中で「去年から相次いで」いるとしているのは下記の墜落事故。 2022年年11月20日、韓国空軍・第19戦闘飛行団の所属機が整備不良によるエンジン部品の損傷で墜落した。 2023年9月21日、韓国空軍・第20戦闘飛行団所属のKF-16戦闘機が 西部の基地内で墜落した。操縦士は緊急脱出して無事だった。 2023年12月11日、第20戦闘飛行団所属のKF-16戦闘機は、エンジンルーム内部で脱落したゴムパッキンがエンジン内に入り込み、推力が急激に減少する「エンジンストール」を起こしたために発生したと空軍が明らかにした。 KF-16は、米国のF-16を韓国でノックダウン生産したもの。KF-16はF-16と部品は同じだが製造も整備も韓国。 前・文在寅政権時代に韓国軍が「軍事力ではなく対話で平和を守る」としたツケが今になって回ってきたとする社説。 実は韓国軍の整備に対する姿勢に問題ありと考える人は多いだろう。 【12月28日付社説】訓練を行わない韓国軍…戦闘機は2カ月に1回墜落ミサイル発射すると半分は失敗2022年12月28日 chosen online 26日の北朝鮮無人機による領空侵犯を受け出撃した韓国空軍の軽攻撃機「KA1」1機が墜落した。基地を離陸した直後に周辺の田畑に落下したのだ。韓国空軍機の墜落は今年だけでこれが6回目だ。先月もKF16がエンジントラブルを起こし京畿道楊平の山岳地帯に墜落した。KF16は韓国空軍の主力戦闘機だ。8月には京畿道華城沖合の海上に老朽化した韓国空軍の戦闘機F4Eが墜落した。4月には慶尚南道泗川で2機の訓練用戦闘機KT1が空中で衝突し山の中に墜落。4人のパイロット全員が死亡した。1月には空軍のF5Eがエンジンから火を噴いて墜落し、パイロットのシム・ジョンミン少領(少佐)が死亡した。2カ月に1機のペースで墜落事故が発生しているのだ。 … (略) … 9・19南北軍事合意により飛行禁止区域が設定されたことで、軍事境界線周辺では航空機による偵察活動は最初からできなくなった。韓国軍と米軍が毎年実施してきた合同軍事演習「ビジラント・エース」も中断された。大隊クラス以下の小規模訓練でこれに代えようとした際にも北朝鮮が反発したため、訓練は全て行われなくなった。 5年にわたり武器を動かさない状態が続き、今回再び動かそうとしたところ各所で事故が起こったのではないか。韓国軍は緩み切った綱紀を改めて粛正し、武器使用の手順全体を細かくチェックしなければならない。朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 ― 引用終わり ― 単発機であるF-16の戦闘任務中以外の墜落事故は数多い。 2018年4月、米空軍のF-16戦闘機が、4月3日2機、4月4日1機墜落した。 韓国産KF-16も墜落事故はいろいろある。 2007年2月、エンジン内の不良部品を交換しないなどの整備不良で、KF-16が飛行途中に墜落。 事故後、国防部と空軍、監査院が、すべてのKF-16戦闘機に対して監察を行なった結果、深刻なエンジン整備不良の実態が明らかになった。 2007年7月、忠清南道泰安半島南方の海上で、夜間飛行訓練の途中、パイロットが空と海を混同する空間識失調を起こしてKF-16が墜落。同事故でパイロット2人が死亡。 2009年1月31日、西海上空で、飛行訓練途中、忠清南道 泰安半島西方約40キロメートルの海上に墜落した。事故機に乗っていたパイロット2人は、墜落直前に脱出した。
2024年02月14日
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日本の航空交通量は、航空機小型化による便数増、格安航空会社(LCC)の登場などで増加している。 羽田空港では10年まで30.3万回だった年間発着枠が、4本目のD滑走路の運用や都心上空を着陸機が通過するルート採用などで48.6万回まで増やされた。そのため、1本の滑走路で2分おきに発着する時間帯もある。 国交省関係者は「発着回数が増え、管制官の負荷は重くなった」とみる。だが公務員定数を一律に抑制する政府方針で管制官の定員はこの20年、全国で2000人前後。業務量が増えて人は増えない。余裕がないのでリスクが増える構造となっている。 2024年1月2日、日本の東京都大田区の東京国際空港(羽田空港)に着陸した日本航空516便A350と離陸中の海上保安庁の航空機DHC-8が滑走路上で衝突した。 事故時の羽田空港では年末年始の増便に加え、能登半島地震の救援で海保機の運航が追加されていた。 事故翌日に公表された両機と管制塔との交信記録によれば、事故前に海上保安庁側に滑走路に入る直前の停止位置までの進行指示が発出され、海上保安庁側も復唱していたものの、滑走路への進入許可は発出されていなかった。 JAL機はこの際海保機を視認できておらず、海保機が停止位置を誤ったか、「ナンバー1」というJAL機着陸後の離陸順の指示を離陸の許可を得たものと勘違いした可能性がある。一方、JAL機は17時43分に滑走路への進入指示を受けていた。その後、着陸許可も出された。 この事故の直接の原因は、海保機が許可なく滑走路に進入したこと。 そして管制官が海保機が滑走路に誤って進入したことに気付かなかったこと。 JAL機の運航乗務員が滑走路上に他機が居ることを発見できなかったこと。 事故調査委員会によって、各々のミスに至った理由が調査されることと思われる。 羽田衝突で隠蔽される本当の事故原因「安倍時代の政治圧力」とは?現場に責任を押しつける犯人探しが始まった2024年1月22日 MAG2 NEWS … (略) …現場に責任を押しつける“犯人探し”やめよ また、上記ポストの2日前に、以下のようなポストもしていました。 2020年の新ルート開設以来、超過密な羽田の危険な実態を一番よく知っている管制官やパイロットたちは、今回のような事故を受けて、過重労働を強いられ危険な空港での離発着を強要される状況の改善を求めて労働争議とかを起してもいいのではないでしょうか? … (略) … これに関連する証言としては、以下の弁護士JPニュースの記事の中に次のような記述を見つけました。 全運輸労働組合等で組織される「国土交通労働組合(国交労組)」の担当者は、「政府の合理化政策等によって管制官として携わる人手が不足している」と訴える。担当者によると、管制業務に従事する全国の職員はここ数年、1900~2000人の間で推移。航空管制官と関連の仕事を担当する職員数は、2005年の4985人をピークとして減り続けており、23年には4134人まで減少しているという。 … (略) … 事故に際しては、やはり佐久間さんも、「不謹慎かもしれないが予想していた事故が起きた」と話しています。佐久間さんによると、そもそも羽田の管制官やパイロットは、このLAHSOのオペレーションに対して消極的だったそうです。 それを強引に進めることになったのは、「政治の圧力」だったと発言しています。「政治の圧力」とは、私も以前からX(旧ツイッター)やこのメルマガなどで指摘してきたことと同じです。 すなわち、安倍政権時代に観光立国を標榜してインバウンドの大幅増加を図り、それに対応するために都心上空を低空で飛ぶ2本の新ルートを開設するなど、まともな国会審議も経ずに羽田空港を拡張して過密化させたことです。 このことが、いずれ何らかの事故につながるのではないかと佐久間さんも恐れていたようなのです。 ― 引用終わり ― LAHSO(Land And Hold Short Operation)とは、交通量の多い空港で採用されている着陸許可の方式。ある滑走路への「着陸許可」を、「停止」の命令とセットで出す。 各国で導入が進んでいるADS-Bが羽田空港の常駐する海上保安庁機に搭載されていなかったことは、世界の常識に反すること。 事故発生直後から、海外のマスコミはこの点を報じていた。搭載を義務付けなかったのも国土交通省。 ADS–Bは、航空機が衛星測位システム(GNSS)を使用し自らの位置を特定し、その機位を定期的に送信することで追跡を可能とする監視技術、装置。混雑している空路、滑走路での事故を未然に防ぐことができる。 オーストラリア空域での計器飛行方式(IFR)にはADS–Bの搭載が義務化されている。米国でも2021年1月時点で全ての旅客機とトランスポンダが必要な空域を飛行する航空機に対しADS–Bの装備を要求している。ヨーロッパでは2017年以降、一部の航空機に対して搭載が義務化されている。 米国ではメキシコ湾とアラスカの一部地域、カナダでは従来のレーダーでカバーできない遠隔地となるハドソン湾、ラブラドル海、デービス海峡での監視にADS–B情報を用いている。カナダの管制空域では監視対象がADS–Bで追跡可能である場合のみ、より燃料効率の良い飛行ルートの指示を可能としている。 欧米豪の先進国では広く普及しつつあるADS-Bの装備義務付けを国交省はしていなかった。 日本の大マスコミは国交省関連の責任追及は行わず、記者会見でJALの責任を追及した。真相に迫らないその姿勢が、TV離れ、新聞離れを招いているのだろう。ネットでは海外マスコミによるADS-Bの非搭載が問われ、18分間で乗員乗客379人全員を脱出させた日本航空の客室乗務員が称賛されていた。 2月6日、東京・羽田空港の滑走路で日本航空(JAL)と海上保安庁の航空機同士が衝突した事故を受け、国土交通労働組合は、安全体制を強化するために「早急に航空管制官の大幅な増員を実現するよう強く求める」との声明を出した。 声明は、羽田空港などを発着する航空機の数が急増している一方で、全国の航空管制官の人数が2千人前後から増えていないことから、「1人当たりの業務負担が著しく増加している」と指摘した。 事故を受け、国交省が、滑走路への誤進入を常時レーダー監視する人員を配置することにしたが、増員はなく役割分担で対応する点について「管制官の疲労管理の側面から問題視している」。 羽田空港衝突事故受け管制官ら労働組合「対策は管制官の新規増員を」求める日テレNEWS NNN 2024年2月6日 羽田空港での衝突事故を受けて、航空管制官などで構成される国土交通省の労働組合が、事故後の対応について緊急の申し入れを国交省に行いました。 労働組合は6日、事故の再発防止対策が不十分であるとして、緊急の申し入れを行いました。 中でも、国交省が再発防止対策の1つとして挙げた「滑走路への誤進入を防ぐため、管制塔内でレーダーを常時監視する人を配置する」という案に対して、労働組合は「監視役は内部の役割分担の調整で捻出することとされ、1人当たりの業務量が著しく増加しており、新規の人を配置した上で実施すべき」と求めました。 また、現在も行われている「事故対策検討委員会」についても、航空管制官などで構成される労働組合の意見を聞く機会を設けることなどを国交省に求めています。 ― (略) ― 精度の枠組み、するべき作業だけ決めて管理者は責任を回避し、あとは現場任せで人をつけないのは、官民共通の現代日本の病弊。根っこはダイハツ不正に通じるとみる。
2024年02月11日
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2024年1月31日、米航空機大手ボーイングが発表した2023年第4四半期決算は、調整後の1株当たり損益が市場予想(0.78ドル)よりは小幅な0.47ドルの赤字となった。 デイブ・カルフーン最高経営責任者(CEO)は、最近のアラスカ航空機事故への対応や品質強化に注力するとし、24年の業績や納入見通しを示さなかった。 ボーイングは737MAX9の機体事故により現在の月間生産機数(38機)を維持できるが、FAAにより増産を認められていない。 ボーイング737MAX9を正式調査へFAA 側壁吹き飛びでロイター 2024年1月12日 米連邦航空局(FAA)は11日、 アラスカ航空が運航していたボーイング製旅客機「737MAX9」の側壁の一部が飛行中に吹き飛んだ事故を受け、同型機に関する正式な調査を開始すると発表した。 アラスカ航空の事故では、オレゴン州のポートランド国際空港を離陸した同機の機体の左側の一部が上昇中に吹き飛んだ。同機はポートランド空港に引き返し、乗客171人と乗員6人は全員無事だった。 事故を受け、FAAはすでに安全点検のため同型機の一部となる171機について運航停止を指示している。運航再開が承認される時期は不透明。 ボーイングの株価は11日、2.2%下落した。 ボーイングは声明で「FAAと国家運輸安全委員会(NTSB)の調査に対し、完全に透明性をもって協力していく」と述べた。 同事故を巡っては、エド・マーキー上院議員らがボーイングのデーブ・カルフーン最高経営責任者(CEO)に対し書簡を送付。737MAXが過去に深刻な墜落事故を起こした点に言及し「今回の事故は、安全な航空機を製造するボーイングの能力に関する体系的な問題だと深く懸念している」と記した。 ― 引用終わり ― 1月24日、米連邦航空局(FAA)は、ボーイング「737MAX9」の運航の再開を認める考えを明らかにした。 アラスカ航空のベン・ミニクッチ最高経営責任者(CEO)はこの飛行機が「欠陥品のドアを付けられた状態で生産ラインから出てきたことは疑いようがない」と述べていた。また、同社が行った検査ではボルトの緩みが「多く」発見されたと指摘。「いらだちや失望以上に、怒っている」と話していた。 ユナイテッド航空のスコット・カービーCEOも「737MAX9」について、「737MAX9の使用停止は、おそらく我々にとって堪忍袋の緒が切れる出来事だ」と語った。 運航の再開を認める一方でFAAは、「737MAX9」を含む737MAXシリーズ(MAX8、9、10)の生産拡大についてゴーサインを出していない。 FAAのマイク・ウィタカー理事は声明の中で、「今回の決定では、ボーイングは通常営業とはならない」と述べた。 「我々は、このプロセスで明らかになった品質管理の問題が解決されたと納得するまでは、ボーイングからの生産拡大の要求に同意することも、737MAXの生産ラインの増設を承認することもないだろう」と述べた。 米当局、ボーイング737生産拡大禁止事故機は運航再開へDavid Shepardson、Valerie Insinna、Tim Hepher2024年1月25日 ロイター 米連邦航空局(FAA)は24日、ボーイング(BA.N), opens new tabの旅客機「737MAX」シリーズについて、飛行中に事故が発生した「737MAX9」を含め生産拡大を認めない方針を示した。一方、運航停止となっている737MAX9は点検終了後に運航再開を認めると明らかにした。 同社の737MAX9は1月5日に飛行中にドアが吹き飛ぶ事故が発生し、アラスカ航空(ALK.N), opens new tabやユナイテッド航空(UAL.O), opens new tabが運航停止を命じられている。 FAAは「われわれが確認した品質保証の問題は容認できない」とし、「品質管理上の問題が解決されるまでボーイングからの生産拡大や737MAXの追加生産ラインの求めには応じない」と述べた。 現在の月間生産機数を維持できるが、増やすことはできないとロイターに説明した。 ― 引用終わり ―
2024年02月06日
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1月2日に羽田空港で発生した航空機同士の衝突事故は、欧米のメディアでは、欧米で広く搭載が義務づけられている新型トランスポンダー(警報放置)を海上保安庁機が装備していなかったことが注目されている。 羽田衝突事故「海保機に非搭載だった」と海外メディア報じる装置とは 欧米で義務化 日本は事故後も“沈黙”乗りものニュース 2024年1月15日 … (略) … では、航空機側に衝突を未然に防ぐ装置が存在するのかというと、2つのシステムが実用化されています。 1つは「TCAS(ティーキャス)」と呼ばれる接近警報装置です。この装置はトランスポンダーモードS(以下モードS)と呼ばれる識別信号発信器からの信号に反応します。すなわち、モードSを搭載した航空機が信号を発信しながら近づいてくると、この装置はパイロットに注意を促してくれるのです。 これをさらに進化させて、自機の位置を緯度経度の座標情報を含んだ信号で、周囲にいる他の航空機に発信するシステムが「ADS-B」と呼ばれるものになります。 国際民間航空機関が普及を呼びかける重要装置 「TCAS」と「ADS-B」、これら2つのシステムは多くの国で採用されていて、ヨーロッパなどでは「TCAS」に反応するモードSの発信機を搭載していない航空機は混雑空域を飛ぶことができません。 さらにヨーロッパでは、2020年より総重量5.7t以上ある全ての航空機にADS-Bの装備が義務付けられました。FAA(アメリカ連邦航空局)でも2020年から管制空域に入るにはADS-Bの搭載を義務付けています。なお、アメリカではこれに先立ちADS-Bの普及を促すため、2016年以降2度にわたり小型機にも1機当たり500ドル(1ドル140円換算で約7万円)の補助金を出して同装置の設置を後押ししてきました。 ところが日本では、TCASやこれに反応するモードSの導入は進んでいますが、ADS-Bは義務化されていません。 海外メディアは、この点が今回の事故の重要な要因として報道などで取り上げているのに対し、国内メディアは、このことに触れていないという点に大きな違いがあります。海外メディアは、今回の事故を起こした海保機は、モードSこそ搭載していたものの、ADS-Bは未搭載であったと伝えています。 ICAO(国際民間航空機関)では、モードSとADS-Bの両装置とも基準を定めて各国に普及を呼び掛けています。そのようななか、日本はICAOの理事国、それも国連でいえば常任理事国に相当するPart I理事国のメンバーなのにもかかわらず、自国内における衝突防止対策はかなり遅れていると言わざるを得ません。 羽田の常駐機に装置未搭載 どう説明するのか そこへ今回の事故が発生してしまいました。この事実を国土交通省はどう説明するのでしょうか。しかも、日本で最も忙しい羽田空港の常駐機にADS-Bが搭載されていなかったことは、世界の常識と照らし合わせると考えられないことだといえるでしょう。 海保機にADS-Bが搭載されていれば、JAL機はコックピットから視認できなくても気が付いた可能性は高いでしょう。パイロットの目の前にある計器盤の画面上には、滑走路上の海保機をはじめ近くにいる他機の位置が表示されたはずです。つまり、今回の事故は、少なくとも海外では回避できた可能性が濃厚といえるのです。 海外メディアはこの点に注目していますが、国交省はこれに関して一貫して説明を避けています。 そして1月12日、交信方法の改善点などを検討するため、有識者会議を開催すると発表しました。交信内容に視点を逸らせて問題を先送りしているようにも見えますが、願わくは、この会議の開催によって本質的な問題への対処が遅れることがないよう、最低限それだけは求めたいところです。 ― 引用終わり ― 管制官と海上保安庁を統括する国交省は、事故の発生原因を当事者のヒューマンエラーに帰結させたいかのようだ。 現代社会は「人間は間違える」ことを前提に、事故の発生を未然に防ぐシステムを構築していくのだが、ここでも日本人の竹ヤリ精神の伝統が引き継がれているのかもしれない。 物質、精神ともに貧しい日本で最新のフェイルセーフ・システムを導入することはかなわぬ夢なのか? 官製発表を中立公正とする現在の大手マスコミが沈黙しているのも、情報統制の効いた現代日本を象徴している。 事故直後の記者会見でJALの瑕疵を追求し、その後も国交省、海保、管制の瑕疵を追求する姿がみえないのも異様だった。 運航管理に穴がある? 羽田事故で揺らぐ“信頼”の原則 国交省「管制指示をチェックする管制官」を急ぎ配置乗りものニュース 2024年1月7日 羽田空港滑走路の航空機衝突炎上事故は、管制を含む、いわゆる運航管理に何らかの要因があったのではないかと言われています。これを受け、国土交通省はシステム監視に専任する管制官を配置し、ヒューマンエラーの防止を図ります。 過密な離発着は、パイロットの注意義務が前提で実現している 航空史上まれにみる羽田空港滑走路の航空機衝突炎上事故は、機体の不具合は認められていない反面、管制を含む、いわゆる運航管理に何らかの要因があったのではないかと言われています。そこで国土交通省は2024年1月6日から、システム監視に専任する管制官を配置しました。 航空機には「フェイルセーフ」という、万が一に不具合が生じても、安全な機能を確保しその影響を最小限に留める設計思想がありますが、分単位で発着する航空機の運航管理に、フェイルセーフの思想は構築されていたのでしょうか。 羽田空港は大小さまざまな航空機が、事故前は1時間あたり80~90回の離発着を繰り返す国内一の混雑空港です。この航空管制の安全は、機長や副操縦士の注意義務が前提で成り立っています。 例えば、管制のシステムにある「滑走路占有監視支援機能」は、高性能のレーダーを使って滑走路上を走る航空機の位置を把握するもので、羽田空港を含む国内の主要7空港で装備されています。空港を走る航空機の位置を示すマーカーがモニター上で誘導路にあるときは黄色、滑走路に入ると赤色に変わるので、管制官がこのモニターで海保機の滑走路進入に気付くことができれば、事故は防げたかもしれません。 しかし、この支援機能は元来、管制官の監視を“支援”することが目的で、列車や自動車のように誤った操縦を制御する機能や、管制官の気付かないことを警告音で知らせる機能はありませんでした。 すでに、羽田空港の過密ぶりは自動制御が介入できないほどのレベルにあるのです。 1月2日に公開された交信記録で明らかなように、C滑走路のタワー管制官は事故直前に、海保機(JA722A)とJAL機(JAL 516便)のほかに3機の離発着機を担当し、4分21秒の間に離発着許可、誘導など状況の異なる判断を繰り返していました。航空機の機長や副操縦士はそれら指示のなかから、わずかな時間に自分の航空機に関する内容だけを聞き出して、滞りなく機体を移動させなければなりません。 「1本の滑走路に航空機は1機」という大原則に従えば、ひとつの着陸を見届けて、離陸指示を出すことができるのですが、混雑空港では着陸の合間に差し込むように離陸させなければ、要求される航空需要を処理することは不可能です。これを支えるのは管制官の適切な指示と、航空機乗員の現場対応力です。 「ある意味、信頼を原則として仕事をしている」が揺らぐ 離発着の間隔にゆとりがあれば生じる必要のない緊張感について、国交省航空局はこう説明します。 「例えば、滑走路停止線の前で止まるという管制指示が出されているのであれば、そこで止まっているということを前提に置いた上で、ほかの航空機に指示をする――ある意味、信頼を原則として仕事をしている」 管制の指示は守られることが前提ですが、今回のように結果的に指示が守られなかった場合に事故の発生を防ぐソフト面のフェイルセーフについて、航空局はどう考えているのでしょうか。 「誤った挙動があれば、周りの監視の中で関係者において気付く、システム的に検知することで事故につながらないようにするということが安全策として考えられる」 ― 引用終わり ―
2024年02月03日
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1月2日の事故の当事者はJALと国交省管轄の海上保安庁と国交省管轄の空港管制官。 記者会見ではJALの非、責任を問うマスコミからの質問が多くあったが、海保機が滑走路に進入したこと、管制官が滑走路に進入した海保機に警告を発しなかったことなど、どうみても「官」の側に非が多い。 官製発表に頼る日本の大マスコミは、いつもながら本質を見失っている。真相を追求すべきは管制と海保。 海外では1名の死者もなく、短時間で乗客を避難させたJAL乗員への称賛の声が多いようだ。 「奇跡だ、助からないと思った」 日航機炎上事故で乗客らが見たもの2024年1月3日 BBC NEWSグレアム・ベイカー、BBCニュース 乗客乗員379人を乗せた日本航空516便が2日、着陸した羽田空港で海上保安庁の航空機と衝突した時、最初に襲ってきたのは衝撃だった。 炎に包まれながら滑走路を走るJAL便内には、煙と熱が立ち込めた。 そして生存本能が働き始め、人々は煙が充満し機体から逃げようと奔走した。 JAL516便に搭乗していた全員が脱出したことは、それだけで並外れたことだ。複数の専門家は、完璧な避難と最新テクノロジーが、脱出成功に大きく寄与したと指摘している。 一方、能登半島地震の支援に向かおうとしていた海上保安庁機では、乗員6人のうち5人が死亡。残る機長は重傷だという。 2日午後5時40分に羽田空港で何があったのか、なぜ両機が同じタイミングで同じ滑走路にいたのか、調査が進められている。 現時点では、乗客が自ら撮影した動画や証言を通じて、数分間の恐ろしい体験と、助かったことへの驚きを語っている。 スウェーデン出身のアントン・デイベさん(17)はスウェーデン紙アフトンブラーデットに対し、エアバスA350機が海上保安庁機と衝突し、滑走路で停止した際の混乱をこう語った。「数分間で、客室内に煙が充満した」「煙がものすごく染みて痛くて、地獄みたいだった。あれは地獄だった」「ばっと床に伏せると、非常扉が開いて、そこに飛び込んだ」「どこに行くのかも分からなかったので、ただ外に走り出た。混乱状態だった」 スウェードさんと家族は、けがもなく飛行機から脱出できた。 山家聡さん(59)は、最初の衝突で飛行機が「横に傾き、大きな衝撃を感じた」と話した。 別の乗客は、「着陸時に飛行機が何かにぶつかるような衝撃があった。窓の外では火花が散り、機内は煙で充満していた」と説明した。 共同通信が取材した別の乗客は、「着陸したと思ったら何かにぶつかって上に突き上げられるような衝撃があった」と話した。 複数の乗客がその瞬間を、携帯電話で撮影した。 飛行機が停止し、まだ火花を散らしているエンジンからの赤い光を撮影した乗客もいた。別の乗客は機内の様子を撮影したが、乗客が叫び、客室乗務員が次の行動を指示しようとするなか、煙が立ち込め、カメラのレンズはすぐに曇り、何も見えなくなった。 NHKの取材に応じた乗客の女性は、着陸後に火災が激しくなり、機内は真っ暗だったと語った。「機内は熱くなっていて、正直、助からないと思った」 別の乗客によると、非常扉が一部しか使われていなかったため、脱出は大変だったという。「後方と中央のドアは開けられないとアナウンスがあったので、みんなが前から降りた」と、この乗客は説明した。 ― 引用終わり ― 火災のため、非常扉は一か所しか使えなかった。事故発生後、安全な避難経路確保のため周囲の状況を確認したので、避難誘導開始に間があった。停電のため機内のアナウンスは肉声で行われた。 記者会見で大マスコミはJALを非難するような口調で質問していた。大マスコミには思考停止した意地悪な人が多いのだろうか。正月気分を害されてJALに八つ当たりしていたのだろうか。 たぶん今は障がい者差別に当たるとして使われることのない「群盲、象をなでる」という言葉を思い出す。 避難誘導にあたってはエアマンシップが発揮され、ANAのグラハン・スタッフも活躍した。 「まいどなニュース」は関西発のやわらかニュースサイト。在京の大マスコミとは一味違うよさがある。 炎上JAL機全員脱出の陰にあったANAスタッフの協力SNSが称賛「会社が違っても助け合ってたんだ」「影のヒーロー」2024/01/05 まいどなニュース 羽田空港で1月2日、日本航空の旅客機と海上保安庁の航空機が衝突した事故。衝突から18分間で379人(乗客367人、乗員12人)が炎上する機体から避難を完了したミッションはメディアから「奇跡」と称賛されました。そして、陰には同じ空を仕事場とする同業他社の協力がありました。 事故後、JAL機から乗客が次々脱出。付近にいたANAのグランドハンドリング(グラハン)のスタッフ約10人がすぐさま駆け付けました。ふだんは貨物を運んだり、機体を誘導する地上業務です。グラハンのスタッフは避難誘導した後、乗客のケアに努めました。何人かが「トイレに行きたい」と話したため、同社の整備士に連絡。偶然、近くにANAの小型機が駐機していたため、整備士の誘導で乗客数人がトイレを利用しました。 混乱のさなかでしたが、ANAの広報担当者は「小型機にはボーディングブリッジ(搭乗橋)がついており、整備士が乗り込んだのち、すぐに電源を入れました」と迅速な対応であったことを明かしました。 ― 引用終わり ― 海外の専門家によるJALの避難誘導、指示に従った乗客への称賛の声をAFPが報じた。 羽田衝突事故、「模範的」避難に称賛AFPBB News / 2024年1月4日 東京国際(羽田)空港(Haneda Airport)で2日、日本航空(JAL)の旅客機と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、日航機の乗務員は炎上し煙の充満する機内から、乗客367人全員を所定の方法に従って速やかに避難させた。 機内で撮影された動画には、乳幼児が悲鳴を上げたり、パニックに陥った乗客が降ろしてくれるよう懇願したりする様子が映っていた。 北海道・新千歳空港から到着したJAL516便は、着陸直後に滑走路で海保機と衝突、炎上した。 機体は炎上しながら停止したが、全体が炎に包まれる前に乗客乗員379人全員が二つの「脱出用スライド」から避難することができた。 一方、能登半島地震の被災地に救援物資を搬送中だった海保機は、乗員6人のうち5人が死亡した。 日航機の乗客は、同じ運命をたどることを恐れていた。 同機には8人の子どもが乗っていた。ある動画には 「早く出してください」「(ドアを)開けて」と叫ぶ子どもの声が入っていた。 JALは2日夜の会見で、午後5時46分に着陸した同機から、18分後に全員の脱出を完了したと発表した。 航空専門家は、入念な避難訓練で学んだことを実行に移したことによって、同機が「死のわな」と化し、多数が閉じ込められて死亡するのを防げたと評価している。 シンガポール経営大学(Singapore Management University)の航空専門家、テレンス・ファン(Terence Fan)氏はAFPに対し、「乗客は模範的な態度で指示に従った」との見方を示し、「避難マニュアルが意図した通りだった。機体は炎を耐え抜けるよう設計されていない」と語った。 他の専門家も手荷物を持たず速やかに退避した乗客を称賛している。 航空情報サイト「フライトグローバル(Flightglobal)」の航空輸送担当編集者デービッド・カミンスキーモロー(David Kaminski-Morrow)氏は避難の成功について、乗客は運が良かったと思うかもしれないが、幸運のおかげではなく「迅速かつ効率的な避難の成果」だとの見解を示した。 乗客のウィリアム・マンツィオーネ氏は英スカイニューズに「すべてが本当に速かった」と振り返った。「脱出用スライドが見えた時、まずい状況だと理解した。息子を連れて、振り向くと機首が完全につぶれ、後部が炎に包まれているのが見えた」と語った。 ― 引用終わり ― TV、新聞に登場する日本の航空専門家たちは、国際空港の滑走路上での衝突事故について「ありえない」という声ばかり聞いた。国交省関連の非の可能性を指摘すると後々差支えがあるのだろう。 海外では、機構面について、海保機が最新のトランスポンダーを搭載していなかったことが注目されている。トランスポンダーは、レーダーに連動して航空機の位置を特定し、航空交通管制が使用する電子システム。 日航株は勢いに任せて売りで下げ、冷静な買い手が現れて値を戻しつつある。 機体焼失、日航株一時2.5%安全員脱出評価で終値は上昇2024/01/04 共同通信 4日の東京株式市場で日本航空の株価が一時、前年末終値比69円(2.5%)安となった。羽田空港で日航機と海上保安庁の航空機が衝突した事故により欠航などが業績を下押しすると懸念された。乗客乗員が全員脱出し死者が出なかったことが評価され、終値は21円05銭(0.8%)高の2796円05銭だった。 事故は2日に発生。札幌発羽田行き日航機が焼失した。日航によると、航空機の損害見込み額は約150億円で航空保険が適用されるという。 ― 引用終わり ― 1月23日、運輸安全委員会の武田展雄委員長は羽田空港での航空機衝突事故について定例記者会見で、事故機から回収した操縦室内の音声を記録するボイスレコーダー(CVR)やフライトレコーダー(FDR)の状態について、「(破損せず)ぎりぎりの線でなんとか解析できそうだ」と語った。 1月27日、羽田空港で日航と海上保安庁の航空機が衝突した事故を受け、大阪(伊丹)空港で、航空ファンらが展望デッキで日航を応援する横断幕を掲げ、離着陸機の乗員にエールを送った。横断幕を見たパイロットが機内から大きく手を振る場面もあった。JALばかりが悪くないことは知られつつある。
2024年02月02日
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2024年1月5日、米国オレゴン州ポートランドを出発したアラスカ航空のB737MAX9の機体左側後方、非常口が設置されている位置の側壁の一部が吹き飛び、引き返して緊急着陸した。 米・FAAは1月6日、B737MAX9の緊急一斉点検と運航の一時停止を命じた。 納入済みの1400機の737MAXシリーズのうちMAX9は約220機。その大半に、客席数が少ないため使用されない非常口がある。点検には1機あたり4~8時間かかるという。 ボーイングB737MAXシリーズは、2018年と19年にMAX(も墜落事故があり、世界中で約2年間運航が停されていた。2020年11月、運航再開。 2021年4月、MAXシリーズの一部の電気系統に問題が発覚したため納入停止。 “機体の一部吹き飛ぶ”ボーイング社の旅客機の一時的な運航停止命令を発表米航空当局 2024年1月7日 日テレNEWS NNN アメリカの航空当局は、機体の一部が吹き飛んだボーイング社の旅客機について、一時的な運航停止命令を発表しました。 アラスカ航空が運航するボーイング社の「737MAX9」は5日、オレゴン州ポートランド空港を離陸したあと機体の一部が吹き飛び、引き返して緊急着陸しました。乗客乗員177人にケガはなかったということです。 この事故を受け、FAA(=アメリカ連邦航空局)は6日、ボーイング「737MAX9」の緊急一斉点検と運航の一時停止を命じました。171機が対象になるということです。 ロイター通信などによると、機体は去年10月下旬にアラスカ航空に納入されたばかりでした。 ― 引用終わり ― 1月7日、米国家運輸安全委員会(NTSB)は、同州の学校教師が自宅の裏庭で事故機の「ドアプラグ」を発見したと発表した。ドアプラグは、座席数が少ない機体で不要な非常口をふさぐためのカバーパネル。 1月8日、米アラスカ航空(Alaska Airlines)とユナイテッド航空(United Airlines)は、米ボーイング(Boeing)「737MAX9」数機で金具の緩みを確認したことを報告した。 ユナイテッド航空は、「ボルトの締め付け不足など、ドアプラグの取り付けに関する問題と思われる事例」が見つかったと発表。数時間後、アラスカ航空も「複数機で部品が緩んでいるのが確認された」と明らかにした。
2024年01月13日
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羽田空港のC滑走路で海上保安庁のボンバルディアDHC-8-300と日本航空のエアバスA350-900が衝突した事故のその後。 1月4日16時ごろ、海保機の滑走路脇への撤去作業開始。 1月5日9時ごろ、日本航空機の撤去作業開始。 日本航空の機体は格納庫に運ばれ、ここで警視庁による検証作業が行われる。 1月5日16時半ごろ 、海保機の滑走路脇への撤去作業終了。 海保機は骨相露脇で警視庁の検証。 羽田空港でのJAL機の撤去作業が終了 日本航空の格納庫で検証作業へTBS NEWS DIG Powered by JNN2024年1月7日 TBS NEWS DIG 羽田空港で日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故で日本航空機の撤去作業がさきほど午後4時15分に終わりました。 機体は日本航空の格納庫に運ばれていて、ここで警視庁による検証作業が行われる予定です。 国土交通省は現在、閉鎖している滑走路の復旧作業を行っていて、あす再開される予定です。 ― 引用終わり ― 滑走路上の一部設備に修理が必要で、C滑走路の完全復旧は1カ月程度かかると見込まれている。 今回は各々の機体のの検証より。管制官との交信記録の検証に重点がありそうだ 別件事故 1月4日18時頃、国際線ターミナルとB滑走路の中間付近にある駐機スポットで、海上保安庁羽田航空基地所属のジェット機ガルフストリーム「LAJ501」に、日本航空の子会社の委託先業者が使用するハイリフトトラックが接触。海保機は無人で、けが人はなかった。同機は当時、飛行予定はなかったが、翼の端に亀裂が入るなど損傷している。 LAJ501は高性能レーダーや赤外線探索装置を備えており、同型機が羽田航空基地に配備されている。
2024年01月10日
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2024年1月2日午後5時50分ごろ、羽田空港で日本航空の516便のエアバス A350 -900と海上保安庁の固定翼機ボンバルディア DHC-8-315 Dash 8 が衝突した。 滑走路に航空機がいる状況で、別の航空機が着陸したことになる。この事故を受け、羽田空港の滑走路は全て閉鎖された。 日本航空によると、乗員12人と乗客は乳児8人を含む367人は全員脱出。けが人は14人。 この事故を受け、2日午後6時5分、政府は官邸危機管理センターに情報連絡室を設置した。 海上保安庁 第3管区海上保安本部所属「みずなぎ」( JA722A (MA722 "Mizunagi"))は羽田航空基地(羽田空港)から北陸に向かうところだった。 海上保安庁は2日、海保の事故機は支援物資を届けるため新潟航空基地へ向けて離陸する直前だった。事故機に乗っていた6人のうち機長を除く5人は死亡。機長は重いやけどを負っているという。 【速報】日本航空の旅客機が羽田空港で炎上乗客が機体から避難着陸態勢に入った日航機が海保の航空機と衝突か客室内からも炎TBS NEWS DIG Powered by JNN 2024年1月2日 午後5時50分ごろ、羽田空港で火災が発生しました。滑走路付近では火の手が上がっていて、現在、消火活動が続けられています。 JNNが羽田空港に設置したカメラには日本航空の旅客機が午後5時47分、羽田空港に着陸しようとしたところ、機体から火の手が上がりました。 現在、乗客とみられる人たちが機体から逃げ出している様子が確認できます。 ― 引用終わり ― 事故があったC滑走路以外のA、B、Dの滑走路について、21時30分ごろに運用を再開した。 エアバスは、羽田空港で発生した日航機炎上事故を巡り、日本とフランス当局による調査を支援するため、専門家チームを派遣すると発表した
2024年01月03日
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2023年11月29日、鹿児島県の屋久島沖で米空軍のCV-22オスプレイの墜落事故が発生。 オスプレイ墜落事故「無関係な人は誰もいない」陸上自衛隊は飛行訓練を中止佐賀で進むオスプレイ配備に影響は2023/11/30 16:51 RKBオンライン 鹿児島県の屋久島沖で29日、アメリカ軍のオスプレイが墜落しました。佐賀空港ではオスプレイの配備に向けて、陸上自衛隊駐屯地の建設工事が進められていますが、県民からは不安の声が上がっています。 目 次1.目撃者「左のエンジンが火を噴いて爆発した」2.8人が乗っていたオスプレイ 捜索続く3.陸上自衛隊は目達原駐屯地での飛行訓練を中止4.知事は「米軍に原因究明求める」5.佐賀空港西側で進む駐屯地の建設工事6.「リスクは国全体に」7.求められる自衛隊の説明 目撃者「左のエンジンが火を噴いて爆発した」 第十管区海上保安本部などによりますと、29日午後、アメリカ軍横田基地所属のオスプレイが屋久島沖で墜落しました。目撃者 「左のエンジンが火を噴いて爆発して、プロペラが沖の方に飛んでいった。その直後に墜落した」 8人が乗っていたオスプレイ 捜索続く オスプレイには8人が乗っていて現場付近の海域では30日も捜索が行われています。 陸上自衛隊は目達原駐屯地での飛行訓練を中止 RKB 原口佳歩記者 「目達原駐屯地では墜落事故を受けて予定されていた飛行訓練が中止となりました」 佐賀県吉野ヶ里町の陸上自衛隊目達原駐屯地では、12月3日の創立記念行事でオスプレイのデモフライトを行うため、29日から飛行訓練を実施していました。しかし、今回の墜落事故を受けて急遽、30日に予定していた飛行訓練と12月3日のデモフライトを中止しました。 ― 引用終わり ― 国内での墜落事故の発生を受けて、東京都、福生市は、在日米軍横田基地第374空輸航空団司令官のアンドリューL.ラダン大佐、木原稔防衛大臣、二又知彦北関東防衛局長に対してCV-22オスプレイについて、安全性が確認されるまで飛行停止措置を講ずること等について要請した。 東京都公式サイト 2023年11月30日 東京都, 羽村市鹿児島県屋久島沖合での横田基地所属CV-22オスプレイの墜落について(要請) 令和5年11月29日に鹿児島県屋久島(やくしま)の沖合において、米空軍横田基地所属のCV-22オスプレイ1機が墜落したとの情報が、東京都及び基地周辺自治体に提供されました。 この事故でお亡くなりになった方のご冥福を心よりお祈り申し上げるとともに、御遺族並びに関係者の皆様に対し哀悼の意を表します。また、残る搭乗員の方々については、無事に家族の元へ戻ることができるよう祈念します。 さて、オスプレイについては、今般の事故以外も本年8月にオーストラリアでMV-22の墜落事故が発生し、また、9月にはわずか2週間足らずの間に、4回、計6機のMV-22が予防着陸を繰り返すなど、基地周辺住民にあっては、オスプレイの安全性に対する不安を更に募らせています。 ついては、度重なる事故の発生に対して厳重に抗議するとともに、CV-22オスプレイについて、安全性が確認されるまで、飛行停止措置を講ずること等について要請しましたので、お知らせします。 ― 引用終わり ― 墜落事故発生後、米空軍はCV‐22の飛行は止めていたが、人的要因で事故が発生した可能性があるため海兵隊のMV‐22や海軍のCMV‐22は飛行を続けていた。 12月6日、米国政府は、屋久島沖で起きた同機の墜落事故について設備の故障が原因だった可能性が出てきたためオスプレイ全機の飛行を一時停止すると発表した。 12月7日、NSC(国家安全保障会議)のカービー戦略広報調整官は、オスプレイの飛行を世界中で一時停止した措置について「安全性を確認するまで飛行は再開しない」と述べ、原因を徹底究明する姿勢を強調した。 事故の発生と関係なく、V-22オスプレイの調達は2026年で終了すると報じられた。 オスプレイ26年生産終了へ米報道、運用は50年代まで共同通信 2023年12月9日 米メディアは8日までに、国防総省が輸送機オスプレイの調達を終了する計画を進めていると報じた。生産ラインを2026年に閉鎖する。調達数を満たしたためで、機体の運用自体は50年代まで継続する方針。事故が相次いでおり、国内外で調達数が増えなかったことが影響した可能性もある。 ― 引用終わり ― オスプレイは垂直離着陸可能な航空機の中で、高速、大航続距離、大輸送力であり島嶼防衛、侵攻作戦に最適な性能を備えている。 高性能ではあるが高価で、操縦、整備とも航空機の中でも特段の注意を要すると思われるオスプレイの運用国は米国と日本。ユニットコストは7,210万米ドル(2015年)。 CV-22出典:Wikipedia採用検討国アラブ首長国連邦 遭難救助機としての採用を検討していたが、UAEはアグスタウェストランド社のAW609を選択、V-22の採用は見送られた。イスラエル イスラエル政府は現在導入が決定しているCH-53Kと共に特殊作戦、および遭難救助能力強化のため、V-22数機を導入することに強い関心を示している。カナダ 遭難救助機としてのトライアルのため、ボーイング社から2機を供与されている。インド 2011年には海軍が建造中であった空母「ヴィクラント」での運用を想定して、ボーイング社とアメリカ海兵隊主催の実機を用いた説明会に参加した。現在運用中のKa-31早期警戒ヘリコプターの後継機として取得を検討している。インドネシア 2020年7月6日、アメリカ国務省はインドネシアへMV-22BブロックCオスプレイ8機のFMSによる輸出を承認した。機体や予備の部品、サポートなども含めて総額で約20億ドルの契約となる。この8機はインドネシア陸軍に配備され、島嶼の多い同国での様々な作戦に用いられることになる。ただしこの承認はあくまでもアメリカ側の手続きであり、インドネシア国防省はMV-22の導入計画を否定している。 ― 引用終わり ―
2023年12月16日
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2023年9月17日、米サウスカロライナ州で17日、米軍のステルス戦闘機F‐35ライトニングⅡが行方不明となり、軍が市民に情報提供を呼び掛けた。 アクシデントにより操縦士は緊急脱出し、無事生還したが、機体の行方が分からなくなっていた。 チャールストン統合基地(Joint Base Charleston)は「捜索チームの助けになるような情報があれば、基地の防衛作戦センターに通報してください」と、X(旧ツイッター〈Twitter〉)に投稿し、地元住民に協力を仰いだ。 レーダーで探知されにくいため飛行経路の詳細を軍が確認できず、Xの投稿で市民の情報提供を仰ぐことになったと思われる。最新鋭戦闘機であるF‐35は使用されている塗料、材質などに至るまで機密の塊と推測されるので、機体の発見は必須事項。 9月18日、機体は18日、緊急脱出地点から北に約100キロの場所に墜落した状態で見つかったF35の残骸が発見された。誰がどうやって見つけたのだろう? 行方不明の米軍F35、残骸発見2023年9月19日 AFP BB News 米サウスカロライナ州で、操縦士が緊急脱出した後に行方不明になっていたステルス戦闘機F35の残骸が発見された。米軍が18日、発表した。1機8000万ドル(約118億円)もする戦闘機の行方不明「事件」をめぐっては、インターネット上で嘲笑の的ともなっていた。 当局のXへの投稿によると、残骸が見つかったのはチャールストン統合基地(Joint Base Charleston)の北に位置する同州ウィリアムズバーグ郡(Williamsburg County)。 ー 引用終わり ー 実戦において敵地で墜落した場合、機体の発見は難しい。操縦士には発信機を持たせ、随時作動させることはできる。 機体は発信機が作動すると敵にも所在が分かってしまう。 どうするのだろう?
2023年11月09日
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高性能になった現代の航空機用エンジンは、厳密に管理された高価な部品で動いている。 所期の性能、耐用時間数はすべての部品が正規品であるとき実現する。 適切ではない部品が使用されたとき、その性能がどうなるかは分からないが、正規部品より劣ることはほぼ間違いない。 ロシア、中国も航空機用ジェットエンジンを開発製造しているが、西側のエンジンに比べて、大きい、重い(重量比出力)、燃費が悪い、耐用時間が短いのいずれか、あるいはほとんど全てを満たしている。 これらの国の輸出を目論む旅客機は、欧米のエンジンの搭載を前提として開発される。 航空機エンジンの偽部品、デルタでも見つかる-米航空大手で44社目Mary Schlangenstein2023年10月3日 Bloomberg→AOGが供給した未認証部品、第三者による点検作業中に発見→欧州航空当局が調査、認証書類を偽造した疑いも 米デルタ航空のジェット機エンジンに「少数の」未認証部品が発見された。航空業界で同様の事例が続いており、米大手航空会社では4社目となる。 デルタの広報担当者は2日、疑わしい部品が不特定数のエンジンで発見されたと明らかにした。部品名の特定は避けた。問題の部品が発見されたエンジンは、同社の主要旅客機全体に搭載されている2100余りのエンジンの1%に満たないという。 これまでにアメリカン航空とユナイテッド航空、サウスウエスト航空が航空機エンジンに問題部品を発見したと開示している。米ゼネラル・エレクトリック(GE)と仏サフランの合弁会社CFMインターナショナルが製造したジェットエンジン向けに未認証の予備部品を供給したのは、ロンドン拠点のAOGテクニクス。認証書類を偽造した疑いもあり、欧州航空当局が調査を進めている。 ー 引用終わり ー 2023年10月5日、厳しい規制下にあるはずの航空機ジェットエンジン業界で、偽造が疑われる証明書が付いた部品が出回っていることが報じられた。 焦点:航空機エンジン部品で偽造証明書か全世界で捜索 規制求める声Tim Hepher Valerie Insinna David Shepardson2023年10月7日 ロイター 厳しい規制下にあるはずの航空機ジェットエンジン業界で偽造が疑われる証明書が付いた部品が出回っていることが分かり、問題を起こしかねない部品の捜索が行われている。この業界では珍しい事件であり、これまでのところこうした部品が使われたエンジンはごく一部にすぎない。しかし不審な部品は世界各地で見つかっており、業界任せの規制体制を見直すべきだとの声が高まっている。 ジェットエンジンメーカーのCFMインターナショナルは、偽造の疑いがある証明書が添付された数千個ものエンジン部品について世界規模の探索に乗り出している。証明書はいずれも同じ部品納入業者のものだ。 例えば2019年に英国の供給業者からフロリダの企業に出荷されたジェットエンジン用の低圧タービンブレードという重要部品には正規品であることを示す署名が付いていたが、署名の名前の従業員は存在していない模様だ。CFMインターナショナルはエアバスやボーイングにエンジンを供給している。 これまでに偽造部品は見つかっていない。しかしCFMは虚偽の証明書が古い部品を新しい部品に見せかけたり、安全性の確保に不可欠なトレーサビリティ(全供給網における追跡システム)を欠く部品を販売したりするのに使われるのを懸念している。 世界で最も厳しい監視の目が向けられている業界の一つである航空エンジン業界も動揺しており、規制の強化を求める声が再燃している。 英航空コンサルタント、IBAのフィル・シーモア社長によると、「これは業界にとって目新しい問題ではない。航空機部品で儲けようとする人は常にいる」という。ただ「今回大きな問題となっているのはこうした部品が実際にエンジンに使われたことで、これは初めてのことだ」 CFMの訴訟関連文書によると、最初に不審な部品が見つかったのは6月21日。TAPポルトガル航空の整備部門が、英国の供給業者AOGテクニクスから入手したダンパーと呼ばれる小さな部品の添付書類について不安があると伝えてきた。CFMによると、「その部品は証明書の記載よりも古いように見えた」という。 CFMが新たに公表した訴訟関連書類によると、虚偽の署名があったのは、全ての航空宇宙部品に添付が義務付けられている製造証明書。TAPポルトガル航空は20日間で同じ販売業者からの「重大な不一致」のある書類を24件発見したという。 9月上旬までに中国の規制当局を含む世界中の30余りの機関が同様の不一致を発見した。 AOGテクニクスのコメントは得られなかった。同社は先月、英国の裁判所に対して、CFMの主張についてコメントすることなく、調査に「全面的に協力している」と述べた。 <自主規制に批判も> CFMによると、これまでに影響を受けたエンジンは126個で、これは全世界の航空機のごく一部にすぎない。問題の部品は交換が進んでいる。 しかし裁判所命令によってAOGから供給を受けた書類の精査が進むうちに、問題部品の数は増える可能性がある。CFMも4日、自社工場用に問題の部品を一部購入していたことを明らかにした。 現在、ジェットエンジンの部品の需要は急増し、供給不足から価格は上昇している。そうした中、今回の事案は、経済的に重要であるにもかかわらず比較的規制の緩い部分がこの業界にあることを浮き彫りにした。 航空機部品の開発業者には厳しい規制があり、製造には別途認可が必要だが、流通のための倉庫の設置に正式な許可は必要ない。「ほとんどの卸売り業者は自己認証であり、規制の必要性が検討されるべき分野だ」とシーモア氏は指摘した。業者は偽の部品を提供すれば自分の首を絞めるだけだと分かっており、固有の品質システムを備え、多くの自主規制を実施しているが、公的な規制認可は存在しないという。 米国では連邦航空局が、航空産業サプライヤー協会(ASA)など第三者機関が販売業者を認定するための基準を設けている。 ただ米運輸省の監察監室(OIG)は過去に供給業者の自主的な認証システムへの監視強化を求めた。2017年の報告書は、書類に不備のある部品数万個が倒産した供給業者から個人の手に渡り、その後通販サイトのイーベイに出品された事例を挙げている。 ー 引用終わり ー 記事中に航空機部品関連の「偽造は目新しいことではない」とあった。 単価が高い航空部品の偽造は、物価のばらつきが大きいことでグローバリゼーションが拡大にしたことに根っこがあるとのこと。 安価な偽造部品の存在は2008年に米軍から発せられた。 民間航空機では、2017年にボーイングB777に使用される部品の関連書類疑惑が内部告発により発覚した。 航空機用部品の製造は、材質から製造手順に至るまで詳細に決まっている。素材の材質の変更や加工・製造方法を勝手に変更することは許されない。 航空機用部品の管理は、納入される部品が完成形になってから検査するのでは十分ではない。 各種偽造暴威のためのサプライチェーンの管理は、素材の製造工程から製品の輸送・保管にまで及ばせる必要があり、悪意ある物に対して実効性のある規制を実施するのは容易ではない。 「グローバリズムの結果」:航空機の偽造部品が米軍で深刻な問題に米軍の航空機の製造過程に偽造部品が多数入り込んでおり、安全性の低下とメンテナンス・コストの増加が懸念されている。Dan Dupont2008年4月10日 WIRED 国防関連ニュースサイトの『InsideDefense NewsStand』は3月下旬、米国の軍部を悩ませている問題について報告している。複数の倉庫で偽の部品が見つかり、それらが空軍と海軍の航空機にも紛れ込んでいるというものだ。 米国防総省の関係者によると、未確定の数の偽造航空機部品が供給倉庫に入り込み、それらが兵器システムに取り付けられているという。これにより、安全性に対する新たなリスクが生じ、メンテナンス費用が年間数億ドルも上昇している可能性があるという。 こうした問題は予期せず発生したものだが、その原因は、グローバリゼーションと、1990年代から開始された、民間の既製品の採用を奨励する国防総省の方針という2つだ、とRobert Ernst氏は述べている。同氏は、米空軍における航空機の老朽化問題に関する第一人者だ。 Ernst氏は、3月20日(米国時間)に行なわれた取材の中でこう述べている。「これは、米軍への供給網に対する新たな脅威だ。われわれはこれを破壊的な技術と呼んでいる。」 「グローバル経済の中にいるわれわれは、非常に多くの変化に直面しており、物事を今までとは異なる方法で取り扱わなければならなくなっている。この問題は、わが国の技術購入プロセスと供給プロセスを覆そうとしている」 ー 引用終わり ー 2017年の不正部品の件は中国発だった。 西側の旅客機を多数有し、ウクライナへの武力侵攻による経済制裁で部品供給が絶えているロシアは、代替品であろうとも旅客機の運航が継続できる部品が欲しいことだろう。 欲しがる者がいて供給できる者があるとき、合法非合法を問わず一般に商売、ビジネスは成立する。 中国航空産業を揺るがす不正部品疑惑の内幕問題は米国にも波紋ロイター2017/10/19 東洋経済オンライン 中国の航空機部品サプライヤーが、米飛行制御装置メーカー「ムーグ」<MOGa.N>に対して製造過程に不備のある部品を納品し、関連書類を偽造してムーグが認証していない工場に下請けを依頼していたと、米連邦航空局(FAA)の内部報告書が指摘していた。部品はボーイング777型機に使われている ロイターが情報公開制度を利用して入手した2016年11月4日付の内部報告書は全9ページ。FAAはこの中で、影響がある部品273個が、米航空機大手ボーイング<BA.N>の旅客機777型機の翼の、スポイラーと呼ばれる着陸時の減速装置に装着されていると指摘した。装着されている機体数は明示されていなかった。 内部報告書は、問題の部品の名称や、装着された時期を特定していない。FAAとボーイング、ムーグは報告書の中で、航空機の安全性には影響はないとしていた。ロイターの問い合わせにも、メールで同様の回答を寄せた。 ムーグは、商用機と軍用機のフライト・コントロール・システムのサプライヤー。航空機業界では、航空機の安全のために重要な部品供給のトレーサビリティーや部品の品質は、厳しく管理されている。 今回の件で、直ちに安全性の問題が提起されるわけではない。 だが、世界最速で成長する航空産業を抱える中国が、外国の製造業者への依存を減らそうとするなかで、同国のサプライヤーや規制当局にかかっているプレッシャーの大きさを示している。 日本の神戸製鋼所<5406.T>の株価は先週、大規模なデータ不正が明らかになり急落した。同社は、航空機や自動車に使われるアルミニウムや銅製品を供給しており、顧客は製品の安全確認に追われた。 急成長中の中国の航空宇宙産業は、競争の激しい世界市場に部品をより早く安価に供給することを狙っており、サプライヤーから引き合いが絶えない状態だ。米国の貿易統計によると、米国の航空宇宙産業への中国からの部品輸出は、2009年の約3倍の年間約12億ドル(約1350億円)になっている。 中国はサプライチェーンの管理をさらに改善すべき 需要拡大により、それまで国有企業が主体だった航空機部品業界で、より小規模な部品メーカーの設立が加速している。 中国の航空宇宙産業は、単なる外国の航空機メーカーのサプライヤーではない。中国の航空会社は、ボーイングや欧州大手エアバス<AIR.PA>の最大級の顧客として名を連ねている。さらに中国はいま、国産ジェット旅客機を開発中で、初の狭胴型機「C919」は5月に初飛行を行った。 エアバスの品質管理担当マネジャーで、以前はムーグに勤務していた Mao Pingzhou氏は、中国はサプライチェーンの管理をさらに改善する必要があると指摘する。 「さまざまな手順が定められているが、従業員や監督者は必ずしも厳格に実行していない」と、Mao氏はロイターに語った。 ー 引用終わり ー
2023年10月17日
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ウクライナ侵略戦争開始以来、ロシア関係の報道が増え、大爆発、炎上の多さに驚いている。 地上での爆発、炎上と並ぶ勢いで、航空機の安全が揺らいでいる。 戦時下であり戦闘で攻撃されて堕ちるのは理解できるが、ロシア軍機は闘うことなく堕ちている。 ロシア国内で「軍用機の墜落」が続発...ロシア空軍、戦争どころではない現状Russian Jets Just Keep Crashingブレンダン・コール2022年12月3日 Newsweek日本版<ウクライナ侵攻後のロシア国内で軍用機の墜落が相次いでおり、市民が事故に巻き込まれるケースも少なくない> ロシアのMiG-31戦闘機が12月2日、離陸から間もなくロシア東部ウラジオストク近郊の森林に墜落する事故が起きた。ウクライナ侵攻後、ロシア国内では同様の航空機の墜落事故が相次いでいるが、いったい何が起きているのか。 … (略) … ウクライナ侵攻の開始以降、ロシアでは市民の被害を伴うものを含め、航空機の墜落事故が相次いでいる。独立系メディアThe Bellによれば、「開戦」から10月までの時点で少なくとも10件の事故が発生したという。 10月18日にはSu-34爆撃機が、ロシア南部クラスノダール地方の町エイスクの集合住宅に墜落し、15人が死亡した。同じ10月の23日には、東部イルクーツクでSu-30戦闘機が住宅に突っ込み、少なくとも2人が死亡した。 ロシアによる占領が続くクリミア半島セバストポリでも、ベルベク空軍基地を離陸した直後のMiG-31戦闘機が墜落する瞬間が撮影された。この事故では、乗組員が脱出できなかったとする報道もある。 10月にはSu-25攻撃機が墜落する場面とされる動画が拡散されたほか、6月にはIL-76軍用輸送機が訓練飛行中のエンジン不良により緊急着陸を試み、モスクワ近郊の町リャザンの近くで墜落。炎上する事故が起きた。 熟練パイロットの多くはウクライナで撃墜された なぜ、これだけ軍用機の墜落が続くのか。英国防相によれば、ロシア空軍は十分な数の乗組員を派遣してウクライナ侵攻を空から支援することにも苦労しているという。さらに空軍の任務を遂行するためには、今では民間軍事会社ワグナーグループの契約社員として働いている退役軍人に頼らざるを得ない状況だという。 バルト安全保障財団の軍事アナリストであるグレン・グラントは本誌に対し、「問題はパイロットよりもメンテナンスにあるとは思うが、パイロットたちも十分な訓練を受けていないと思われる」と語った。「戦争が始まる以前、パイロットたちが受けていた訓練は『最小限』と言えるものだった」 「もちろん(ロシアにも)優秀なパイロットはいる。シリアに派遣された人たちだ」とグラントはいう。だが彼は、そのうちの多くがウクライナで撃墜されてしまったと考えている。「そのため、今では熟練した技術を持つ者は多くないだろう」 またグラントは「最大の問題は(ロシア軍が)メンテナンスに無頓着であることだ」と指摘し、「システム全体が劣化している」とした。「彼らは迅速なトレーニングプログラムを作成するために変更を施すことが苦手なのだ」 ― 引用終わり ― ベテランパイロットも不足なら、ベテラン整備士も不足しているに違いない。それに輪をかけるようにまともな補修部品が不足しているはずだ。 墜落するのは軍用機ばかりではない。 墜落しないまでも、民間の旅客機は整備不良が頻発しているとみられている。 ウクライナ侵略が招いたロシアの経済封鎖に伴い、ロシアは海外からのリース機を返却せずわが物とした。 ところが整備に必要な補修パーツ類は禁輸策により、ロシアに入らない。プーチン大統領は、ロシアの航空産業の技術は高く整備に不自由しないと虚勢を張っている。 航空機、航空エンジンは繊細な機会であり、代替品を使用した場合の耐久性、性能は不明。 一般的に知られているのは軍用機のロシア製のジェットエンジンは、耐用時間が欧米のジェットエンジンに比べて著しく短いということ。 ちなみに中国製はロシア製よりもさらに耐用時間が短いとされている。 9月12日、ウラル航空のエアバスA320がノボシビルスク州の原野に緊急着陸した。乗客159人は無事と報じられている。 ロシア旅客機がシベリアの原野に緊急着陸...ロシアの空で、深刻なトラブルが頻発している理由とは?Russia's Crumbling Planes Keep Coming Down. Putin Wants More Flightsブレンダン・コール2023年9月17日 Newsweek日本版<エアバス機やボーイング機をリースしながら返還に応じないロシア。こうした機体が今、飛行中に次々と深刻なトラブルを起こしている> ロシアで、航空機が緊急着陸するなどのトラブルが相次いでいる。9月12日には、シベリアのノボシビルスク州で国内線旅客機が緊急着陸する事態が発生した。背景には西側諸国からの経済制裁があると見られるが、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、ロシアの航空産業の強化を呼びかけている。 ロシアは高水準の航空機製造技術を持っているが、ウクライナへの侵攻を理由に制裁を科せられているため、国内航空会社が保有するエアバス機やボーイング機の予備の部品が不足している。その影響か、ロシアではこの数カ月、航空機の緊急着陸が複数発生している。 … (略) … 満足なメンテナンスができない 一方でこれと同じ日、プーチンはノボシビルスクから約5600キロメートル以上離れた港湾都市ウラジオストクで、ロシア政府は2024年3月1日までに極東地域の航空産業の開発および近代化に向けた計画を作成する必要があると述べ、2030年までにロシア極東の国内便の乗客数を年間400万人に増やすという目標を発表した。 ロシアの重大犯罪の検証を行う連邦捜査委員会は、12日の緊急着陸について、航空安全規則違反がなかったかどうか捜査を始めている。 国営通信社RIAノーボスチの報道によれば、首都モスクワから約1600キロメートル東方のエカテリンブルグに本社を置くウラル航空は、緊急着陸した航空機は油圧装置が故障していたと説明した。この航空機は2013年からウラル航空がリースしており、20年前から使用されている。 今回の事故以前にも、ロシア国内では同様の出来事がたびたび発生している。2023年3月には、ソチからクラスノヤルスクに向かっていたロシア航空の航空機が緊急着陸。この際、機内で酸素マスクが出される劇的な瞬間を捉えた動画が出回った。 6月にも2件の緊急着陸 ソーシャルメディアにこの動画を投稿したジャーナリストのジェイソン・コーコランは、「ロシア政府が奪取した西側諸国の航空機は、修理や部品の不足が原因で劣化が進んでいる」という言葉を添えた。 自由欧州放送の報道によれば、6月15日には乗客54人を乗せたロシアのスホーイ・スーパージェット100型機(SS100)で空調システムが正常に機能せず、同機がイルクーツクに緊急着陸する事態が発生。そのわずか2日前には、モスクワからカザフスタン南西部の港湾都市アクタウに向かっていた別のSS100が、エンジントラブルによりロシア南西部の都市サマラに緊急着陸していた。 ー 引用終わり ー ロシアを飛ぶ旅客機は、バランスよく劣化する純ロシア産の航空機にとって代われるだろうか。
2023年09月29日
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5月1日、コロンビア南部のアマゾンのジャングルで小型飛行機の墜落事故があった。小型機には操縦士ら大人3人と子供4人が乗っていた。 5月16日、母親を含む大人3人の死亡が確認された。乗っていた子ども4人が行方不明になっていた。父親らは、13歳の長女が密林の中で生きるすべを身につけているはずだとして希望を失っていなかった。 6月10日、軍が約40日ぶりに子ども4人を発見した。子どもは13歳、9歳、4歳、1歳の兄弟で、脱水症状や虫に刺された症状があるものの、健康状態は良好と報じられた。 墜落40日後に発見の子ども4人首都に到着 コロンビア2023年6月10日 AFPBB News 南米コロンビアのアマゾン(Amazon)の密林で小型飛行機の墜落事故から40日ぶりに無事発見された子ども4人が10日午前0時30分(日本時間同日午後2時30分)ごろ、軍用機で首都ボゴタの軍の飛行場に到着した。AFP記者が確認した。 軍の医療用航空機が着陸すると、子どもたちは直ちに担架で降ろされ、待機していた救急車に移された。 ― 引用終り ―
2023年06月22日
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自由の国アメリカでも、米国の航空会社と比べ傑出して多い欠航便数のサウスウエスト航空について、12月26日、米運輸省は「容認できない」とし調査を開始した。 サウスウエスト航空の運航管理システムは、ハブ&スポークの面ではなく、出発点と到着点のみを管理するシステムのため、遅れが発生すると、高頻度運航のための機材繰りについて、遅れ・乱れが累積されるようだ。運航コストを下げるため、ネットワークの拡大に伴う高額なシステム投資をしなかったのだろう。 米サウスウエスト航空29日まで大規模欠航続く記録的寒波の影響ロイター 2022年12月28日 米サウスウエスト航空は米国を襲った猛吹雪などの記録的寒波の影響で27日に2589便、28日に約2500便、29日に約1000便以上を欠航すると明らかにした。 サウスウエストの欠航便数は他の米航空会社と比べ傑出して多く、米運輸省は26日、「容認できない」として調査を実施すると表明。27日の取引でサウスウエスト航空の株価は一時6.3安の33.81ドルと、2カ月ぶり安値を付けた。 サウスウエストの27日の欠航便数は格安航空会社(LCC)スピリット航空の30倍。28日もフロンティア航空の7便、デルタ航空の5便に比べて大幅に多い。 米国はクリスマス前後に猛吹雪など記録的寒波に見舞われ、先週23日以来のサウスウエストの欠航便数は1万2000便を超えた。サウスウエストは他の大手航空会社のように大規模なハブ空港から運航するのではなく、地点ごとの運航に重点を置いているため、運航計画が乱れると機材や乗員のやり繰りに苦慮する公算が大きい。 コーウェンのアナリスト、ヘラネ・ベッカー氏は「サウスウエストは今回の記録的寒波で他の航空会社よりも大きな影響を受けた。『通常の悪天候』と比べ収益は大きな痛手を受ける」との見方を示した。 サウスウエストのパイロット協会のケイシー・マレー会長は「サウスウエストは1990年代の時代遅れの技術を使っており、現代のネットワークの複雑さに対応できていない」と指摘。CNNの報道によると、サウスウエストのボブ・ジョーダン最高経営責任者(CEO)はシステムをアップグレードすると確約した。 ― 引用終り ― サウスウエスト航空の本社は、テキサス州ダラスのラブフィールド空港(拠点空港)敷地内にある。 焦点空港は、オークランド国際空港、ラスベガス・マッカラン国際空港、フェニックス・スカイハーバー国際空港、シカゴ・ミッドウェー国際空港、ウィリアム・P・ホビー空港、ボルチモア・ワシントン国際空港、オーランド国際空港など全米に多数散在する。 保有機材は旅客機はすべてボーイング委737で計733機(737-700:447機、737-800:207機、737MAX8:98機)。 サウスウエスト航空出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 サウスウエスト航空(サウスウエストこうくう、英語: Southwest Airlines、NYSE:LUV)は、アメリカ合衆国(米国)テキサス州ダラス市を本拠地としている格安航空会社である。 概 要 1967年、エア・サウスウエストとして、アメリカ合衆国テキサス州で設立され、1971年に3機のボーイング737を使用して運航開始した[2]。その後、航空自由化政策(ディレギュレーション)とともに自力で路線網を少しずつ拡大したことに加えて、いくつかの格安航空会社を買収することでも路線規模を拡張しており、全米に路線網を持つ大手航空会社となった。 格安航空会社として知られ、後述するように徹底した人件費以外のコスト削減等が図られ、収益率は他社より高い。1973年以来、米国の景気の動向に関わらず黒字運営を続ける 全米で数少ない航空会社の1つである。また、経営方針の1つとして「社員第一、顧客第二」を掲げており、米国の航空会社で唯一、アメリカ同時多発テロ事件を受けた航空産業冷え込みにもレイオフを行っていない大手航空会社でもある。2012年にはスイスの航空輸送格付け機関から「世界で最も安全な航空会社」の10社のうちの1社に選定されている。 ― 引用終り ―
2023年01月12日
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11月12日、米国・テキサス州の航空ショーで上空から降下してきたP-63戦闘機がB-17爆撃機に衝突、2機は墜落した。 地元の警察はこの事故で6人が死亡したと発表した。 第2次大戦の爆撃・戦闘機が空中衝突米航空ショー2022年11月13日 AFP 米テキサス州ダラス(Dallas)で開催されていた航空ショーで12日、第2次世界大戦(World War II)中に製造された大型爆撃機と戦闘機が空中衝突する事故が起きた。連邦航空局(FAA)が明らかにした。 衝突したのは、ボーイング(Boeing)の戦略爆撃機B17「フライングフォートレス(Flying Fortress)」と、ベル・エアクラフト(Bell Aircraft)の単発単座式戦闘機P63「キングコブラ(Kingcobra)」。搭乗していた人数や生存者の有無は不明。 2機は、ダラス・エグゼクティブ空港(Dallas Executive Airport)で開かれていた「ウイングス・オーバー・ダラス航空ショー(Wings Over Dallas Airshow)」の午後のプログラムに参加していた。 ― 引用終り ― P-63 ベル・エアクラフト社、胴体中央、操縦席の後に液冷式V型12気筒のレシプロエンジンを置き、プロペラ軸を通った大口径37mm機関砲を機首に装備するP-39エアラコブラを開発した。しかし、高高度性能が貧弱だったため戦闘機としては苦戦を強いられた。 この後継機として、同じレイアウトで高度による性能低下問題を解決した発展型がP-63キングコブラ。 高々度性能を改善するためP-39の機械式一段一速過給器のV-1710-35エンジンから、2段過給器を備えたアリソン V-1710エンジンを換装し翼の形も変更した。 機体全体は若干P-39よりもスケールアップされ、全長は0.75m伸びた。 基本的なレイアウトはP-39を踏襲しているが、パーツは全て新規設計。 初飛行前の1942年9月に量産が決定され、1943年10月に運用開始された。 P-63はP-39より性能的にかなり向上したが、多数配備押されているP-47、P-51と比較すると低速で上昇力も劣っていた。またP-39の半分以下の著しく短い航続距離(724km)であり、米陸軍は P-63の一部を国内の練習部隊に配備した他、約 2400 機を、ソ連へのレンドリース機とした。ソ連では 迎撃戦闘機として利用された。 第二次正解対戦後フランスに供与され、インドシナ紛争時に対地攻撃で使用された。
2022年11月14日
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2022年3月、ノルウェーで行われた北大西洋条約機構(NATO)の軍事演習参加中に米国・海兵隊のMV-22Bオスプレイ1機が墜落。搭乗員4人が死亡。事故原因は、パイロットの操縦ミスとされた。 2022年6月、米国カリフォルニア州南部の砂漠で訓練中だった米国・海兵隊のMV-22Bオスプレイ1機が墜落し、搭乗員5人が死亡。 2022年8月16日、米国の国防専門メディアは、米国・空軍の特殊作戦司令部が、所属している輸送機、CV22オスプレイ52機の機体すべての飛行を停止したと報じた。 報道によると、2つあるエンジンの1つと、ローターをつなぐクラッチが不具合を起こす問題が2017年以降で合わせて4件、過去6週間で2件発生しているとしている。 日本国内では東京・横田基地に配備されており、地上待機になった。ほかに沖縄県の普天間飛行場に米海兵隊のMV22オスプレイが24機配備されている。 陸自オスプレイが飛行停止追加点検再開は未定2022年8月20日 デイリー 米空軍が相次ぐ事故を理由に、輸送機CV22オスプレイの飛行を停止した問題で、陸上自衛隊が千葉県の木更津駐屯地に暫定配備しているV22オスプレイの飛行を一時的に停止したことが20日、防衛省九州防衛局への取材で分かった。 防衛省が米側にCV22に関する問題の詳細を確認する一方、V22は追加の機体点検を実施し、安全性が確認されるまで飛行を見合わせるとしている。再開時期は未定。 ― 引用終り ― V-22オスプレイは、米国のベル・ヘリコプター社とボーイング・バートル(現ボーイング・ロータークラフト・システムズ)社が共同で開発した垂直離着陸機。 回転翼軸の角度を変更するティルトローター方式を採用することで、ヘリコプターの垂直離着陸能力と、固定翼機の速度・航続距離を両立させた。 V-22オスプレイの最高速度は300 kn (556 km/h)超。これは、現在米軍が採用している同規模の輸送ヘリコプターCH-53E(170 kn (315 km/h) 自重15t)と比べて130 kn (241 km/h)高速。 回送時(貨物積載無し)の航続距離は1,940 nmi (3,590 km)。空中給油で航続距離の延伸が可能。CH-53Eの倍近い皇族距離を実現している。 日本では、防衛省が、2013年度(平成25年度)予算案にオスプレイ調査費を計上し、災害救援や輸送など自衛隊の活動目的に照らすとともに、離島対処に対する運用を研究することとなった。 2015年、日本のオスプレイ調達について、日米合意がはかられた。米国以外へのオスプレイ供給は初。 米軍が普天間飛行場に配備している海兵隊のMV22オスプレイとCV22の構造は約9割が共通。 MV22は主に兵隊を遠隔地に運ぶ「輸送」がメイン。空軍のCV22は地形追随装置や電子妨害機能などを備えた特殊作戦仕様であること。 米国防総省によると、10年以降、クラッチの不具合は全体で15件起き、そのうち3分の2の10件がMV22。 海兵隊は「クラッチの不具合は操縦士の訓練で問題に発展するのを防いできた」とし、飛行停止は不要としている。 普天間基地の海兵隊のオスプレイは6年前に名護市の沿岸で墜落事故を起こしたほか、エンジンなど機器のトラブルで緊急着陸を繰り返している。 ●オスプレイの事故歴 1989年 3月に試作1号機、9月に試作2号機が飛行。 1991年 試作4号機が墜落。 1992年7月 試作5号機がポトマック川に墜落し、5人死亡。 2000年4月 米アリゾナ州の地方空港で夜間訓練中に墜落し、搭乗していた海兵隊員19人全員が死亡。 2000年12月 米ノースカロライナ州で訓練中に墜落し、海兵隊員4人が死亡。 2005年12月 米海兵隊に戦闘可能なオスプレイが配備され、2007年に正式に就役。 2010年4月 アフガニスタン南部で墜落し、4人が死亡。 2012年4月 モロッコで墜落し、海兵隊員2人が死亡。 2014年10月 アラビア湾で墜落し1人死亡。 2015年5月 米ハワイで事故が発生し、2人が死亡。 2017年8月 オーストラリアのクイーンズランド州沖で着艦時にバランスを崩しグリーン・ベイの甲板に衝突し、海兵隊員3人が死亡。 2022年3月 ノルウェーで訓練中に墜落し、4人が死亡。 2022年6月 米カリフォルニア州の砂漠で訓練中に墜落し、海兵隊員5人が死亡。
2022年08月28日
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5月29日、ネパールのポカラ空港から離陸後消息を絶った、タラ・エアの双発プロペラ機ツインオッターの残骸が、ネパール・ムスタン郡の山岳地帯で発見された。 ヒマラヤで不明の旅客機、機体発見14人の遺体収容 2022/05/30 AFPBB News【5月30日 AFP=時事】 ネパールのヒマラヤ(Himalaya)山麓で乗客乗員22人を乗せて離陸後に消息を絶った旅客機について、当局は30日、機体の残骸を発見し、14人の遺体を収容したとAFPに明らかにした。 航空会社タラ・エア(Tara Air)の双発プロペラ機「ツインオッター(Twin Otter)」は29日朝、西部ポカラ(Pokhara)からトレッキング観光で知られるジョムソン(Jomsom)に向かって離陸後、間もなく消息を絶った。ネパール人のほかインド人4人、ドイツ人2人が搭乗していた。 軍と民間が共同で空と陸から捜索に当たったが、海抜3800~4000メートルの地点での捜索活動は悪天候のため難航し、夜に入って中断。30日に再開後、軍が急斜面に散乱した機体の残骸の写真をソーシャルメディアで公開した。 墜落原因は不明だが、民間航空当局は、高度4420メートルでムスタン(Mustang)郡タサン(Thasang)上空を飛行中に「事故が起きた」ことを確認した。 ― 引用終り ― 【ツインオッター】 デ・ハビランド・カナダ DHC-6は、DHC-3をターボプロップ双発、長胴化をはかったもの。 主翼は高翼配置の直線翼。双発化に伴い幅が約2m広げられた。 降着装置は前輪式に変更された。スキーやフロートの装備(水上機化)も可能。 未開地での運航を想定した頑丈な造りとなっている。 1964年開発開始、1965年5月20日初飛行、1965年生産開始、1966年運用開始。 コミューター航空会社から高い人気を集めた。また各国で軍に採用されている。 「-400」はバイキング・エアで製造され、エンジンをPT6A-34に換装。初めてグラスコックピット化された。
2022年05月31日
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4月1日13時32分ごろ空中飛行訓練のために離陸した韓国空軍のKT-1「雄飛」(ウンビ)訓練機1機と、続いて計器飛行で離陸したKT-1訓練機1機が、基地南側6キロ地点の上空で13時37分ごろ空中衝突し、墜落した。 韓国、訓練機同士が衝突4人死亡2機の操縦士と指導員ら2022年4月1日 47ニュース 韓国空軍によると、1日昼ごろ、南部の泗川基地(慶尚南道・泗川市)の訓練機「KT1」2機が飛行訓練中に上空で衝突し、墜落した。2機の操縦士と指導員ら4人全員の死亡が確認された。 住民のけがなどは確認されていないが、聯合ニュースによると、破片が落下して駐車中の乗用車が大きく損壊した。 聯合によると、KT1は韓国で開発された国産機で2000年から配備された。2人乗りで、03年にも教育訓練中に墜落事故が起きた。 ― 引用終り ― KT-1は、単発ターボプロップ(プラット・アンド・ホイットニー・カナダ製)、低翼単葉、直線翼、タンデム複座のオーソドックスな形態の練習機。 設計は韓国・国防科学研究所。製造はKAI(韓国航空宇宙産業、Korean Aerospace Industries)。 練習機であるが、主翼下に各2ヶ所、胴体下に1ヶ所の計5ヶ所にパイロンを装備することができ、各種武装を搭載して軽攻撃機として運用できる。 韓国空軍のほか、インドネシア、トルコ、ペルーの空軍で採用されている。
2022年04月04日
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2020年12月4日、那覇発東京国際空港行きの日本航空(JAL)904便(777-200)が離陸直後に左エンジンに不具合が発生し、那覇空港へ緊急着陸した。着陸後の点検で左エンジンのファンブレード2枚の脱落やエンジンカウルの損傷などが確認され、国土交通省は重大インシデントに認定した。 2021年2月20日、デンバー発ホノルル行きユナイテッド航空328便(777-200型機)の右エンジンナセルがカウリングを含めて全て脱落、部品を地上に撒き散らし、デンバー空港に引き返した。 日本航空機同様、同機のエンジンがプラット・アンド・ホイットニー PW4000だったため、国土交通省は同一仕様の全ての777について運行を停止するよう日本航空と全日空に指示した。 当局の飛行禁止措置が発令されたことを踏まえ、JALでは、2021年3月をもって当該機を全機を退役させる方針を決定した。 飛行禁止措置が解除されていないため、退役後も国内の各空港に駐機されていた。 ファンブレードの破断防止のために、従来行ってきたファンブレードの内部亀裂を発見するための検査に加え、さらに小さな亀裂を発見できる新開発の検査を追加実施し内部亀裂を確実に発見することで、破断する前にファンブレードを交換できるように追加対策を行った。これらの対策について、製造メーカーおよび航空局と十分に協議を重ねた、回送運航の実施について十分な安全が確保されていることを確認され、回送運航が認められた。 2021年12月16日、JALはボーイング777-200「JA773J」の回送運航(那覇空港から中部空港)を開始した。2021年2月から航空局の指示により飛行禁止となっていた機体のうちの1機で、約10か月ぶりに空を飛んだ。 運航停止が解除されないと、日本から海外への売却や解体に伴うフェリー便、または定期便の運航はできない。 2022年3月18日、国は、運航停止としていた、PW4000を搭載する777型機について、エンジンカバーの改修など再発防止策の実施を条件に、運航再開を認めることとした。 運航停止のボーイング777 国が再発防止策条件に運航再開認める2022年3月18日 NHK … (略) … おととし12月、日本航空のボーイング777型機が飛行中、エンジンカバーの一部がなくなり、尾翼に穴があくなどして、那覇空港に緊急着陸するトラブルが起きました。 去年2月にはアメリカでも飛行中だった同型機のエンジンが損傷して住宅街に部品が落下していて、国土交通省は国内の航空会社に対し、同じエンジンを搭載するボーイング777型機の運航停止を指示したほか、海外の航空会社に対しても日本への乗り入れを停止しました。 エンジンの損傷は、内部の「ファンブレード」と呼ばれる羽根が疲労破壊によって折れたことが原因の可能性があり、国土交通省は、アメリカの航空当局やエンジンの製造メーカーと協議した結果、エンジンカバーの改修のほか、超音波によりエンジン内部の亀裂や損傷を確認する検査など再発防止策の実施を条件に、運航再開を認めることを決めました。 改修や検査を行う航空各社の体制が整いしだい、運航は再開される見通しです。 ― 引用終り ― JALはP&W製エンジン搭載のボーイング777型の全機を退役させた。機体は国内に残っている。 ANAは、P&W製エンジン搭載のボーイング777型は17機。2021年度中に2機退役し、2022年3月末時点で15機とする計画を発表している。
2022年04月02日
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2022年3月21日、中国東方航空、昆明発広州行きMU5735便ボーイング737-800NGが、中国南部の広西チワン族自治区の山間部で墜落した。 乗員乗客は132名。 梧州市内にある工場の監視カメラの映像が墜落前後の同機の様子をとらえていた。 中国旅客機墜落専門家「データが不思議で極めて異常」―中国メディア2022年3月22日 Record China 2022年3月22日、中国メディアの澎湃新聞によると、中国東方航空旅客機の墜落事故について専門家が「墜落時の機体データが極めて異常だった」との見解を示した。 … (略) … その上で、中国航空学会発行の雑誌「航空知識」編集長を務める王亜男(ワン・ヤーナン)氏が、動画や墜落前のデータから、パイロットはもはや機体を制御する術を完全に失っていたとの見方を示したことを伝えた。 王氏は「墜落する際のデータが不思議で、極めて異常だった。8000メートルの高さから急速に墜落したことから、飛行機が完全に上昇力を失っていたことが理解できる。もしパイロットがまだ機体をコントロールできる状態だったなら、主翼や補助翼、昇降舵を動かしてなんとか滑空体勢をとったり、少なくとも地面に対して機体を斜めにしたりしたはずだ」と解説した。 また、ネット上で事故の原因について使用時間の長さを指摘する声が出ていることについては「使用年数は7年足らずと決して長くなく、むしろ若いほうだ。仮に使用年数が比較的長かったとしても、正常な試験飛行状態にありさえすれば、機体に今回のように深刻なトラブルが発生するようなことはない」と否定。大事故の原因となりうる着氷についても、近年の飛行機には着氷を回避する機能が備わっていること、着氷の可能性があるのは高度3000メートル以下の上空を飛行していた場合で、事故機のように高度8000メートル以上で飛行していた場合にはまず発生しないことから、今回の事故とは関係ないとの考えを示している。(翻訳・編集/川尻) ― 引用終り ― 離発着時の事故は多いが、高高度飛行から垂直降下は珍しい。 中国東方航空「ほぼ垂直落下」なぜ「ボーイング737」日本でも約150機運航 2022年03月23日 J-CAST トレンド … (略) … 一般に、航空機事故は、「クリティカル・イレブンミニッツ」(魔の11分間)と呼ばれる離陸や着陸の時間帯に起きることが多い。高高度を飛行中に何らかのトラブルを起こし、最終的にほぼ「垂直落下」というのは、極めて異例だ。 米ブルームバーグでは、航空安全コンサルタントで元737操縦士のジョン・コックス氏が「奇妙だ。機体はそうなりにくい」とコメントしている。 また、米運輸安全委員会(NTSB)の元調査官で737型機の操縦経験のあるベンジャミン・バーマン氏は、墜落原因について結論を出すのは時期尚早だとしつつ、ある種の誤作動や操縦士のミスのほか、幾つかの原因が重なったケースなど、多くのシナリオが考えられると語っている。 同氏は、他のジェット機と同様に、737-800型機は通常なら急降下しないように設計されており、操縦士の極端な操縦もしくは極めて異例な機能不全でなければ、そうなる可能性は低いとしている。 … (略) …過去にはテロ、撃墜などのケースも 航空ファン・飛行機利用者のためのサイト「FlyTeam」によると、同型機は1997年7月31日に初飛行。 2021年7月末段階で、4989機が製造され、日本では日本航空が48機、全日空が39機、スカイマークが29機、ソラシドエアが14機、日本トランスオーシャン航空が13機、スプリング・ジャパン(旧春秋航空日本)が6機の計149機が運航している。今や国内線では最もよく見かける航空機となっている。 ロイターによると、中国は約1200機あり、うち中国東方航空89機を保有。同社は2022年3月22日、同型機の運航を停止している。 ― 引用終り ―
2022年03月30日
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アントノフAn-225「ムリーヤ」は左右の翼下に3基ずつ計6基のエンジンを装備し、胴体中央下に16対のランディングギアを配した最大貨物搭載重量205トンの、史上最大の輸送機。 世界に1機しかない世界一の貨物機をウクライナを侵略しているロシア軍がホストメル空港の格納庫内で破壊した。 ロシア侵攻で世界唯一の「世界最大の航空機」破壊アントノフ An-225」 ウクライナ政府発表2022年2月28日 2時38分 乗りものニュース … (略) … ウクライナ政府の公式Twitter/Facebookは日本時間2022年2月28日深夜、同国のアントノフ航空が運航する世界最大の航空機、アントノフAn-225「ムリヤ」が、ロシアからの軍事侵攻によって破壊されたと投稿しました。 An-225「ムリヤ」は旧ソ連時代のウクライナ・アントノフカンパニーで製造された超巨大輸送機で、1988(昭和63)年に初飛行しました。世界で1機のみの型式となっており、平時はアントノフ航空で貨物機として運用されていました。 An-225「ムリヤ」は最大離陸重量640tと重量ベースで”世界最大”の記録を保有するほか、240もの世界記録が認定されているとのこと。重さだけでなく、全長は84m、全幅は88.74mと大きさも規格外で、そのデザインも、片翼に3発ずつ計6発搭載したエンジン、32個の車輪をもつムカデのような脚など独特の形状を持ちます。この形状は、同機が当初、ソ連版スペースシャトル「ブラン」を胴体の上に積んで空輸する目的で開発されたためです。 政府の公式Twitterは「An-225は(ウクライナ首都)キエフ近郊のホストメル基地でロシア軍に破壊された」「私たちはこの機を復活させる」と投稿。一方でアントノフカンパニーの公式Twitterは「専門家の検査が完了するまで、An-225の現状が技術的にどのような状態なのかは発表できない」と投稿し、詳細は続報を待つよう呼びかけています。 ― 引用終り ― 戦略航空貨物機として開発されたムリーヤは、大量の貨物を高速で一度に運搬可能で、貨物の積卸しに専用の道具類を必要としない。 発着時間の限られることが多い被災地への災害支援物資輸送に適している。 2010年1月に発生したハイチ地震復興支援のため、日本に初めて飛来し自衛隊機材を運搬した。 2011年、3.11東日本大震災時の救援物資運搬に使用された。 近年はコロナ対策の医薬品などの物資も運搬するなど、世界を救済する役割を担っていた。 プーチン大統領は、平和に暮らしているウクライナ人とロシア人の信頼関係を破壊した。 プーチン大統領のロシア軍は、人命と文明の破壊者となった。文化財ならぬ文明材のアントノフAn-225を破壊した。
2022年03月12日
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1月31日に発生した、航空自衛隊小松基地のF‐15戦闘機墜落事故で、事故原因解明の決め手となるフライトレコーダーが回収された。 【F15墜落】フライトレコーダー回収エンジン2基も引き揚げ2022/2/26 北國新聞DIGITAL 航空自衛隊小松基地のF15戦闘機墜落事故で、空自は25日、未発見だったフライトレコーダー(飛行記録装置)の本体を現場付近の海中捜索で発見し、回収したと発表した。2基のエンジンも引き揚げた。空自は事故原因の解明に向け、レコーダーに記録されたデータの解析を進める。機体の残骸の回収作業は継続する。 フライトレコーダーは25日午後0時40分ごろ、機体の残骸の引き揚げを依頼している民間のサルベージ業者が見つけて引き揚げた。 ― 引用終り ―
2022年02月26日
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1月31日、航空自衛隊小松基地のF15戦闘機1機が離陸直後に行方不明になった。 航空自衛隊などが捜索した結果、垂直尾翼の大部分が海中で発見されました。 2月11日、機体番号などから消息を絶った戦闘機の一部と確認され、防衛省は「墜落した」と判断した。 2月14日、搭乗していた操縦士2名の遺体が見つかった。 小松基地のF15墜落事故男性操縦士2人の遺体発見2022/2/14 毎日新聞 航空自衛隊の小松基地(石川県小松市)所属のF15戦闘機1機が日本海に墜落した事故で、空自は14日までに、搭乗していた2人の男性操縦士の遺体を発見したと発表した。 空自によると、搭乗していたのは、小松基地に拠点を置く飛行教導群司令の田中公司1佐(52)と、植田竜生1尉(33)。海上自衛隊による海中での捜索活動で11日と13日に1人ずつ発見し、収容。空自の医官が死亡と身元を確認した。空自は「遺体発見時の状況が今後の事故調査に影響を与える」として詳細を明らかにしていない。 ― 引用終り ― 2月15日、空自の委託を受けた民間のサルベージ船が、基地から約5キロの墜落現場海域で、機体の引き揚げ作業を本格化させた。ただ、サルベージ船は悪天候により午前9時ごろに作業を中断し、金沢港に入った。 2月15日、墜落原因をバーティゴと憶測する記事が中日新聞で報じられた。 小松F15 何が 専門家に聞く2022年2月15日 中日新聞 … (略) … 織田さんと野口さんが可能性として挙げるのは、多くのパイロットが経験する「空間識失調」だ。夜間や悪天候のような視界が悪い状況で起きやすく、平衡感覚を失い、機体の姿勢や位置がわからなくなる現象。織田さんは「ベテランも例外ではない。操縦席にある姿勢指示器を見て回復することもできるが、離陸直後の低い高度では取り返しのつかない事態もありうる」と話す。 パイロット二人が搭乗していたが、野口さんは「離陸直後は前席のパイロットに操縦を任せ、後席では別の計器確認などに当たり、急降下していることに気づかなかったとも考えられる」と推測する。 ― 引用終り ― 原因はまたも「バーティゴ」か空自小松基地F-15DJ墜落優秀パイロットを襲った悲劇相良静造(航空ジャーナリスト)2022.02.16 乗りものニュース … (略) … 原因の究明は今後、機体の引き揚げ後に本格化しますが、推測として真っ先に挙げられているのが「バーティゴ(pilot vertigo)」と呼ばれる「空間識失調」です。なぜここまで早く「空間識失調」原因説が推測されたのでしょうか。 これは一言でいえば、パイロットを常に狙う危険な現象だからです。 空間識失調は、専門書をあたると「パイロットが航空機の姿勢や運動状態を客観的に把握できなくなった状態」と定義されます。つまり、自分が認識している飛び方と実際の飛行姿勢などが、著しくかけ離れた状態になるということです。 ― 引用終り ― 2月17日、海中からフライトレコーダー(飛行記録装置)の位置を知らせる発信機を回収した。レコーダー本体は見つからなかったと空自は発表した。現場海域ではこの日も悪天候のため、民間サルベージ船による機体の引き揚げ作業は行われなかった。
2022年02月21日
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2022年1月31日午後5時半ごろ、航空自衛隊小松基地所属のF-15が離陸後、右方向に旋回して基地から約5キロの洋上でレーダーから消えた。 乗員は、飛行教導群の群司令、田中公司1等空佐(52)と同群の植田竜生1等空尉(33)。 航空自衛隊小松基地を離陸直後にレーダーから消えたF-15戦闘機について、空自トップの井筒俊司航空幕僚長は、2月10日の会見で、垂直尾翼など機体の主要部が海中で見つかったとし「総合的に判断して墜落したと考えられる」と述べた。 墜落現場海域に遺体 乗員か、確認進める小松基地F152022/2/12 北國新聞 DIGITAL 航空自衛隊小松基地のF15戦闘機が離陸直後に墜落した事故で、現場周辺の海域で男性の遺体が見つかったことが11日、関係者への取材で分かった。行方不明となっている乗員の可能性があり、自衛隊が確認を進めている。 墜落機には、基地に拠点を置く飛行教導群の群司令、田中公司1等空佐(52)と同群の植田竜生1等空尉(33)が搭乗していた。1月31日午後5時半ごろに離陸し、右方向に旋回して基地から西北西約5キロの洋上でレーダーから機影が消えた。離陸前の点検で異常はなかったという。 空自トップの井筒俊司航空幕僚長は10日の会見で、周辺の海域で垂直尾翼など機体の主要部分が見つかったと明らかにし、「総合的に判断して墜落したと考えられる」と述べた。水深は100メートル弱で、来週にも民間のサルベージ船で引き揚げ、事故原因の究明を進める。 ― 引用終り ― 何より安全を重視する自衛隊なので、墜落の原因究明が急がれる。
2022年02月17日
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航空自衛隊小松基地所属の飛行教導群のF-15DJ戦闘機1機が2022年1月31日夕方、離陸直後にレーダーから消失し行方不明となった。 飛行教導群は、映画「トップガン」で例えれば敵部隊をシミュレートする役割を持ったアグレッサー(仮想敵機)部隊。 練度の高いパイロットで構成される。 部隊マークのコブラは、「高い知能を持ち、一撃必殺の毒で敵を仕留め、背後の敵機の警戒も万全である」という意味がこめられている。 空自F15消息絶つ離陸直後、墜落か 石川沖2022/1/31 JIJI.COM 31日午後5時半ごろ、航空自衛隊小松基地(石川県小松市)所属のF15戦闘機1機が、同基地を離陸した直後に消息を絶った。 レーダー反応が消えたのは小松基地から西北西に約5キロの日本海上で、空自は墜落した可能性もあるとみて、機体や搭乗員2人を捜索するとともに詳しい状況を調べている。 防衛省によると、消息が途絶えたのは小松基地にある飛行教導群所属のF15で、訓練に向かうため2人が乗って同基地を離陸した。 同基地の救難隊や海上保安庁が周辺海域を捜索し、機体の一部の可能性がある浮遊物を複数見つけた。漁船などへの被害情報はないという。 ― 引用終り ― 救難信号等を発した形跡はなく、現在までのところ、搭乗員の安否は不明。 飛行教導群の使用機はF-15DJとF-15J。 1981年12月運用開始で1999年生産終了。 T-2が配備されていた飛行教導群がF-15DJに機種更新したのは、1990年12月から。 飛行教導群出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 飛行教導群(ひこうきょうどうぐん、英称:Tactical Fighter Training Group)とは航空自衛隊における仮想敵機部隊(いわゆるアグレッサー部隊)のことである。 要撃機パイロットの技量向上などを目的とし、航空自衛隊の戦闘機パイロットの中でも特に傑出した戦闘技量を持つパイロットが配属されている。主に各戦闘機部隊について巡回指導を行っている ― 引用終り ―
2022年02月01日
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9月7日午後4時ごろ、航空自衛隊岐阜基地(岐阜県各務原市)で、航空自衛隊に納入前検査中の P-1 哨戒機が滑走路を逸脱した。 海上自衛隊隊員と防衛省の職員との合計10人が搭乗しており海上自衛隊のパイロットが操縦していた。 国土交通省は、事故につながりかねない重大インシデントに認定し、運輸安全委員会は航空事故調査官4人の派遣を決定した。 航空自衛隊岐阜基地で航空機が滑走路を逸脱けが人の情報なし2021年9月7日 NHK 7日午後、岐阜県にある航空自衛隊の基地で航空機が着陸直後に滑走路を逸脱しました。 この機体は自衛隊に納入される予定の哨戒機で、点検のための飛行が行われていたということで、防衛装備庁などが詳しい状況を調べています。 防衛装備庁によりますと、7日午後4時ごろ、岐阜県各務原市にある航空自衛隊岐阜基地で、航空機が着陸直後に滑走路を逸脱し、脇の芝生の上で止まりました。 NHKのヘリコプターが上空から撮影した映像では、機体の後方、数十メートルにわたって線を描くように土の部分が見えていて、機体が芝生と接触しながら進んだあと、止まったように見えます。 ― 引用終り ― 岐阜基地 岐阜基地は岐阜県各務原市那加官有地無番地に所在し、飛行開発実験団を擁する航空自衛隊の基地、軍用飛行場。 1917年に陸軍の各務原陸軍飛行場として開設された国内に現存する日本最古の飛行場。 県内唯一の航空管制・無線保安設備を設けた飛行場で、防衛装備庁の岐阜試験場もある。 川崎重工業岐阜工場(航空機製造工場)が基地に隣接している。 P-1哨戒機 P-1は、P-3C哨戒機の後継として防衛省技術研究本部と川崎重工業が開発し、川崎重工業が製造、海上自衛隊が保有・運用するターボファンエンジン4発の固定翼機。 初飛行は、2007年9月28日、運用開始は2013年3月29日。 同時期に開発されたC-2輸送機とコックピット風防、主翼外翼、水平尾翼、統合表示機、慣性航法装置、飛行制御計算機、APU、衝突防止灯、脚揚降システムコントロールユニットを共通化し、機体重量比で約25パーセントが共通部品、搭載システムでは品目数で約75パーセントが共通の装備とした。これにより開発費が250億円削減できた。 操縦系統は光ファイバーを使用したフライ・バイ・ライト (FBL) 方式。FBLの採用は実用機としては世界初。 2013年5月13日、川崎重工業が太平洋上で社内飛行試験の際、計器動作確認のため高度約10000mから約8000mへ急降下させた後、エンジン出力を急激に下げながら飛行姿勢を立て直したところ燃焼が不安定になり全エンジンが停止した。 直後の手動再起動により機能回復し緊急着陸した。 2013年10月22日、防衛省は該当エンジンに改修を施し10月23日より飛行を再開すると発表。 エンジンはIHIが製造する国産 F7-IHI-10 ターボファンエンジン。 省燃費・低騒音のF7は、離陸時推力が1基あたり約60kN(約6.1トン)、バイパス比は8.2:1。 P-1では島嶼哨戒地域への到達時間短縮、低高度飛行での騒音軽減、任務時の生存性向上のため4発装備とした。 諸 元乗員: 11名全長: 38.0m 全高: 12.1m 翼幅: 35.4m最大離陸重量: 79,700kg動力: IHI F7-IHI-10 ターボファンエンジン 推力:6120kg × 4 性 能最大速度: 996km/h=M0.81 (538ノット)巡航速度: 833km/h=M0.68 (450ノット)航続距離: 8,000km (4,320nmi)実用上昇限度: 13,520m (44,200ft) 武 装空対艦ミサイル、短魚雷、対潜爆弾など9,000kg(20,000lb)以上
2021年09月11日
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2021年2月20日午後1時4分ごろ、ユナイテッド航空(United Airlines)328便は、米コロラド州のデンバー国際空港の25番滑走路からハワイ州ホノルルに向けて離陸。 約4分後、高度約3810m(1万2500フィート)を上昇中、乱気流を通過するためにエンジンの出力を増大。その直後、エンジンが大きな音を立て、右側エンジンが停止した。 エンジン火災の消火活動を実施され、乗務員は航空交通管制(ATC)に緊急事態を宣言し、デンバー国際空港に緊急着陸することを表明した。 同機は右側エンジンが停止した状態で26番滑走路へ入り着陸。停止後、エンジンから出ていた火はすぐに消し止められ、乗客229人と搭乗員10人は全員無事だった。 米・連邦航空局(FAA)は、プラット・アンド・ホイットニー社(以下P&W)のPW4000シリーズエンジンを搭載していた米国の航空機運用者に対し、飛行前にこれらのエンジンのファンブレードを検査することを要求する緊急耐空性指令(EAD)を発行した。 22日、ボーイングは当該エンジン(PW4077)とPW4000系のエンジンを装着した777-200と777-300の運航を、米連邦航空局(FAA)の調査結果が出るまで中止するよう、航空各社に勧告し、事故機と同じエンジンを装着しているボーイング777型機128機がすべて運航を中止したと発表した。 PW4077の推力は、77,000lbf(約342kN)。 B747-400に搭載されていたPW4000-94エンジンより高バイパス比のバージョンで、22個の中空コアファンブレードを使用して、直径112インチ(約280cm)のファンセクションを備えた777専用エンジンに再設計された。PW4000-12ファンブレードは、チタン合金製のワイドコード翼型で、ブレード先端の長さは約40.5インチ。PW4000-112ファンブレードの重量は最大34.85lbs。 ボーイングは2013年にP&W PW4000シリーズを搭載したB777の生産を停止し、他のエンジンを推奨している。 2021年3月5日、米運輸安全委員会(NTSB)は、ユナイテッド航空のボーイング777-200型機で2月20日に発生した事故に関する中間報告書を公表。 NTSBは右エンジンの空気取り入れ口とエンジン外装が脱落し、2枚のファンブレードが折れていてこのうち1枚は根元付近から折れており、残りのファンブレードにも先端に損傷がみられ原因特定のため調査継続すると発表した。 その後の発表で破断ブレードの検査状況を確認したところ最終検査から2,979フライトサイクル経過していたことが判明し、金属疲労がみられるとした。 4月5日、JAL(日本航空)は運航停止中のボーイング777P&Wエンジン搭載機全13機を退役させたことを明らかにした。
2021年05月02日
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1月9日、インドネシア・ジャカルタ発のスリウィジャヤ航空SJ182便の国内線旅客機が離陸直後に海上に墜落。 乗客・乗員62人(全員インドネシア人)が行方不明。 墜落したのはボーイング737-500型機。 西カリマンタン州ポンティアナックに向けて離陸した直後にレーダーから機影が消えた。 強雨のため、離陸が30分遅れていたという。 ジャカルタ発の旅客機が墜落乗客ら62人、海上に破片2021/01/09 朝日新聞社 インドネシア当局によると、9日午後、ジャカルタ発ポンティアナク(ボルネオ島西部)行きのスリウィジャヤ航空SJ182便の旅客機が、離陸直後に消息を絶った。 乗客乗員は計62人で、ブディ運輸相は、墜落したと説明した。 リアルタイムで飛行情報を提供する「フライトレーダー24」によると、同機はボーイング737―524で、午後2時36分(日本時間同4時36分)に首都郊外のスカルノ・ハッタ国際空港を離陸後、北の海上で消息が途絶えた。 ブディ氏は会見で「最後に連絡が取れたのは2時40分だ」と説明し、「墜落したのか?」と問われて認めた。 ― 引用終り ― 737-500は737-MAXで問題が指摘されたシステムは積んでいない。 1月10日、残骸や人体の一部がジャカルタに近い海で見つかった。 インドネシア当局墜落機ブラックボックスの位置特定2021年1月10日 AFP BB NEWS インドネシア当局は10日、ジャカルタを離陸直後に墜落した格安航空会社(LCC)スリウィジャヤ航空(Sriwijaya Air)SJ182便ボーイング(Boeing)737-500型機について、操縦室の音声と運航データを記録したブラックボックス2個の位置を特定したと明らかにした。 インドネシアの運輸安全当局長は「ブラックボックスの位置を両方とも特定した」とし、「ダイバーが今から捜索を開始する。すぐに回収できることを願っている」と述べた。 ― 引用終り ―
2021年01月24日
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2度の連続墜落事故で主力販売機の737MAXが世界で飛行停止となったボーイングは、2020年7月29日、2020年4~6月期決算を発表。 純損益は約24億ドル(約2500億円)の赤字。 売上高は前年同期比25%減の約118億ドル(約1兆2400億円)。 旅客機部門は受注も納入もゼロに近いはずで、売上高25%減にとどまったのは、「さすが」というべきなのだろう。 FAAの許可を得ていつ飛べるかわからない737MAXは、キャンセルも続出。 機体の欠陥による墜落事故の経緯と原因の下院の報告書が公表された。 737MAX墜落、ボーイングの「悲惨な」過失の結果 米議会報告書2020年9月17日 AFPBB News 米航空宇宙機器大手ボーイング(Boeing)の737MAX型機が起こした2度の墜落事故について、米議会下院の委員会がまとめた報告書が16日、公表された。 報告書は、同社と米連邦航空局(FAA)の「深刻な怠慢の繰り返し」が事故の原因だと批判し、米国の航空規制制度の抜本的改革を求めた。 報告は、「MAX機の墜落は一度の怠慢や技術的誤り、管理不届きの結果ではない」「ボーイングの技術者らによる一連の誤った技術的な想定および同社経営の透明性の欠如、そしてFAAの監視が極めて不十分だったという悲惨な出来事の積み重ねの結果だ」としている。 今回公表された239ページにおよぶ報告書は、オレゴン州選出の民主党議員のピーター・デファジオ(Peter DeFazio)委員長率いる下院の運輸経済基盤委員会が、計346人が死亡したライオン航空(Lion Air)とエチオピア航空(Ethiopian Airlines)の墜落事故を18か月にわたり調査し、まとめたもの。 737MAX型機は、2019年3月から運航停止となっている。 ― 引用終り ― エアバスA320neoに対抗するため737MAXの型式証明発行を急ぐようFAAに圧力をかけたことも事実とされた。 ボーイングの政治的影響力の他、FAAがフライバイワイヤの制御に関し十分な知見を持っていないため監督能力が低く、ボーイングが過度の影響力をもった要素の一つだったと推察される。
2020年10月03日
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5月22日、パキスタン航空(PK/PIA)のエアバスA320が、パキスタン南部カラチの住宅地に墜落した。 パキスタン旅客機、住宅地に墜落 約100人搭乗AFPBB News / 2020年5月22日 21時39分 パキスタン航空の旅客機が22日、パキスタン南部カラチの住宅地に墜落した。 同機には、乗客乗員計約100人が搭乗していた。 同国航空当局は、墜落したのはエアバス(Airbus)A320型機で、ラホール(Lahore)発カラチ行きの便だったと発表した。 パキスタン航空によると、同機には乗客91人、乗員7人が搭乗。 管制との連絡が途絶えたのは、午後2時半(日本時間同6時半)すぎだったという。 「墜落原因についてコメントするのは時期尚早」だとしている。 ― 引用終り ― 5月23日、シンド州の保健当局は23日、事故の死者は97人、生存者は2人と発表。 パキスタンでは先に新型コロナウイルス対策で封鎖措置が取られていたが、ラマダン明けとラマダン明けの「イード・アル・フィトル」の始まりを控えて、商業機の運航再開が認められていた。 墜落したA320は2004年に就航開始し、10年後にパキスタン航空が取得。 飛行時間は約4万7100時間。
2020年06月04日
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2月5日、トルコのLCC ペガサス航空のボーイング737-800が、イスタンブールのサビハ・ギョクチェン国際空港で悪天候の中、着陸に失敗して大破。 3人が死亡、179人が負傷した。 旅客機が滑走路外れ大破3人死亡、179人搬送トルコ2020.02.06 CNN.co.jp トルコ最大都市イスタンブールのサビハ・ギョクチェン国際空港で、旅客機が着陸時に滑走路を外れて大破し、3人が死亡、179人が病院に搬送された。 トルコのコジャ保健相が5日、明らかにした。 気象条件が悪い中で事故が起きたとみられる。 コジャ氏によると、現在3人が集中治療室で手当てを受けているという。 イスタンブール県のイェルリカヤ知事によると、大破したペガサス航空の旅客機には成人の乗客175人、幼児2人、乗員6人の計183人が乗っていた。 同航空は、PC2193便が滑走路を外れたことを確認した。 事故現場の映像からは、機体が滑走路を外れた状態にあることが確認できる。 機体は二つに裂けた様子で、その周囲で数十人の緊急対応要員が作業に当たっている。 負傷者のうち約22人はイスタンブール市内の公営病院に搬送された。 責任者の医師によると、多くは頭部や脚にけがを負っている。 けがの程度は14人が「中程度」、8人が軽傷だという。 ― 引用終り ―
2020年02月17日
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1月8日、テヘランでウクライナ航空機が墜落。 イランが発射したミサイルに撃墜された可能性があると、西側諸国の首脳が主張している。 誤射の可能性があるという。 1月9日、カナダのジャスティン・トルドー首相は、イランが発射した地対空ミサイルが原因との見解を示した。 イギリスのボリス・ジョンソン首相も「具体的な情報」があると同調し、情報は「意図的ではなかった可能性」を示しているとしている。 イランは、ロシア製のミサイル防衛システムを導入している イランは、空軍によるミサイル攻撃を否定している。 イラン当局「米にブラックボックス渡さない」ウクライナ機墜落2020年01月9日 BBC NEWS JAPAN イラン当局は9日、テヘランで墜落したウクライナ航空機から回収したブラックボックスをアメリカ政府やボーイングに渡す予定はないと発表した。 ウクライナ航空PS752便(ボーイング737-800型機)は8日午前6時12分(日本時間午前11時42分)、テヘランのイマーム・ホメイニ空港からウクライナの首都キーウ(キエフ)に向かって出発した直後に墜落。 乗客乗員176人全員が死亡した。 国際航空法では、イランが調査の主導権を握ることができる。 しかし、通常は航空機メーカーが調査に携わるほか、専門家はブラックボックスの解析ができる国は限られていると指摘している。 この墜落は、アメリカとイランの緊張が高まる中で起きた。 …(略)… ウクライナのヴァディム・プリスタイコ外相によると、犠牲者はイラン人82人、カナダ人63人、全乗員9人を含むウクライナ人11人、スウェーデン人10人、アフガニスタン人4人、ドイツ人とイギリス人が各3人。 うち15人が子どもだったという。 しかしドイツ政府は、ドイツ人が犠牲者に含まれているという情報を得ていないとしている。 イランの救急当局は、犠牲者のうちイラン人は147人と伝えている。 これはイランとの二重国籍を持つ外国人が65人いたためと考えられる。 ― 引用終り ― イランのアリ・アベドザデフ民間航空局局長は、「空港から西へ離陸した旅客機は、墜落時、問題が起きたために右に旋廻し、空港に戻ろうとしていた」と発表した。 墜落前に飛行機が「燃えていた」という目撃証言があったこと、空港に戻ろうとする前に操縦士からの緊急連絡はなかったことなどを明らかにした。 その上で、「科学的に見て、ミサイルがウクライナ機を直撃したというのは不可能だ。そうしたうわさは論理的ではない」と述べた。 また、「アメリカ人と航空機メーカーにはブラックボックスを渡さない」と明言。 調査には、イラン航空当局が調査し、ウクライナ当局も参加する。 ブラックボックスには、コックピットの会話やフライトデータが記録されている。 データの解析ができるのか不明。 ボーイングは「必要とされる支援を行う用意はできている」としている。 1月11日、イランのロウハニ大統領は「軍の内部調査は、遺憾ながらも人的ミスにより発射したミサイルが、ウクライナ機の凄惨(せいさん)な墜落と、罪のない176人の死を招いたと結論付けた」とツイートした。 イラン国民の激しい怒りは、イラン指導部に向けられている。 1月12日、ロウハニ大統領がウクライナのゼレンスキー大統領に対し、ウクライナ機撃墜の関係者らを処罰すると伝えたと、ウクライナ大統領府が明らかにした 1月13日、イラン政府は同国軍がミスによってウクライナ機を撃墜したと認めるまでに数日を要したことをめぐり、「隠蔽(いんぺい)」を否定した。
2020年01月16日
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