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郊外にある とあるマンションの一室、中年の男3人と若い女が2人、壁に架っている厚さ3ミリの60インチのスクリーンを観ている。映し出されている 風景画像は、今では絶対に見られない、美しい山々と四季に応じて咲き乱れる、花々。花の香りが、スクリーンから流れ 部屋の中は、リラックスムードだ。この部屋の持ち主が、月に1回 秘密のパーティーをしていると、密告があり私は、内偵に乗り出した。フカフカのソファに座り ハーブティを飲んでいる車のディラー桑原重雄に接近し、架空の会社をでっち上げ 3台もの空飛ぶ車を注文し、親しくなってようやく、今日のパーティーに同行することが、できたのだ。桑原も私を徹底的に調べ、やっと信用したのか、昨夜テレビ電話で連絡があった。他言無用、もし約束を守らない時は 2度と誘わないという条件つきで、連れてこられて、室内に入ると すでに先客が 各々ソファに座り、ぼんやりと大型スクリーンを見つめている。すぐに このマンションのオーナー、篠崎マサルが薄いクリスタル製のグラスを全員に配り始めた。一口 口を付けてみると にがっぽいが 懐かしい味がして、そのまま 舌で転がし 飲み込んでみる。他の参加者もスクリーンよりも 手元の液体を凝視して 飲み始め、あまりの刺激的な快感に、我を忘れそうになり、グラスを両手で握り締めているのもいた。篠崎が、にこやかに話し始める。「本日は、厳選されたお客様をお呼びでき 光栄です。今 飲んでいる液体は昔 ビールといっていたもので アルコール純度は、低く抑えていて、それほど体に影響はありません。 32年前にアルコール飲料の製造が禁止され、国も悪魔の飲み物とのキャンペーンをはり、現代では 貴重な飲み物になってしまいました。 みなさんのグラスに入っている分で、一般人の1ヶ月の給料が、飛んでしまいますよ。 ここにお集まりの方は、そんなことを気にする人はいませんが、 竹島さん、今日 初めてですね 味はいかがですか」私は、竹島という名前で、この囮捜査をおこなっていた。「こんな 刺激的な液体 初めてです 体全体が温かくなってくるようです」胸元の隠しマイクで、ある言葉を言えば 30人の待機している捜査員が、この部屋に駆けつけ 全員を検挙するのだが、 後2つのご禁制のものをだしてからだ。 なんといっても あれは62年前に全面禁止となり もし保持していれば、懲役3年は食らう重罪だから。ビールと呼ばれた液体を、時間をかけ 私と他の客は飲み干した。いったん室内をでた 篠崎が、すぐに豪華な木箱を持って戻ってくる。「さあ、みなさん お待ちかねのものです 先に注意しますが ゆっくりと味わってください たまに気分が悪くなる人もいますが、その方は、別室で休んでもらって けっこうです」細くて長いものを 6人に渡して、自分でもその1つを鼻穴にくっつけた。「この香ばしい匂い なにものにも代えられません さあ、このライターで火をつけて 存分に吸いましょう」私 以外の客は 渡されたライターでスティック状のものに火をつけ、なんと その煙を吸い始めていた。この野蛮人め もう 年貢の納め時だろう。隠しマイクに、私は 怒鳴った。 「ライター」篠崎は、ポカーンとして、私をみつめている。「全員 動くな 秘密警察の者だ 」隠し持った光線銃をだして 威嚇し黙らせた。10秒も経たない内に 捜査員が部屋に雪崩れ込み 全員を検挙。今日の証拠品 液体の入ったビン 煙のでる煙草といわれたもの、それにライターを厳重に保管し持ち帰る。41年前から、火の出る物を所持するのは 全面禁止となっていた。現代のエネルギーは、全て水素化合物やイオン化合物が中心で、危険なライターは、生産すら出来ないのだ。それなのに 煙草という卑しいものを 吸う為に、隠し持っているとは。この篠崎は、最低10年は刑務所に入って いることだろう。罪の内訳は、アルコール飲料を提供 販売した罪で2年 煙草を提供 販売した罪で 3年 ライターを所持していた罪で 5年 である。結局、悪い奴は 捕まる運命に逆らうことは、出来ないのだ。私は 次の獲物を探しに 張りきって 街に飛び出していった。 おわり 未来が、こうなることは、間違いありません。 私、関係ありませーん。 どうせ、生きていませんから。 さあ、ビール缶を片手に煙草をガンガン 吸ってやろう。
2005/11/30
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「今日は お忙しい中 お二人の素晴らしい女性が、登場します。別番組で、ささいなことが原因で、言い争ったとのことですので、この特別番組を急遽 組みまして 仲直りをしてもらうのが主旨です。本日は生で1時間 たっぷりとお話ししてもらいましょう。では、太木先生にヒデエ夫人にバトンをお渡しします」司会者の後ろには、豪華なアンテークな家具と ヨーロッパの高級インテリアをふんだんにあしらった、セットが映し出され 2人はソフアに座っている。例のセンスは、悪いが金の掛かったドレスに身をまとった、太木幸恵先生が、口火を切った。「ヒデエさん あんた 他局で私のことを インチキ占師って言ったそうね、私に言わせれば あなたこそ イカサマの元 お妾さんでないこと、それにヨーロッパの上流社会で有名で、お付き合いしている人は、みんな一流ですって、 それ、ただの 鼻もちならない エリート自慢よね」ギンギラの宝石の首輪や、鼻に大きなプラチナの輪ッカを付けた、ヒデエ夫人が太木を睨みながら 応えた。「まあ なにを おっしゃるの まずお妾さんなんて 無礼ですよわたくし かの国のれっきとした 元首相夫人で あの方が亡くなってから失意のまま、ヨーロッパに行き 長い時間をかけ あちらの方とお付き合いしてこの地位を築きましたことよ、あなたのように ホラをいって 口先とイカサマ本で泡銭を稼いでいるのと、一緒になさらないで」「ホラとイカサマってなによ、 わたしはね 長い年月をかけて 占いを独学で勉強し、苦労してここまできたのよ、あんたのように頭を使わず 体だけで のし上がった 最低の女と違うから それに元首相の5番目の夫人で、本妻とは関係ないでしょう」司会者 慌てて笑顔でとりなしながら、話し始めた。「まあ、本日は仲直りの企画なんで ここで喧嘩をしないで下さいね、もっと楽しいお話にもっていきませんか でもテレビを観ている人には、喧嘩の方がおもしろいでしょうけど、あ、ウソです、 ヒデエ夫人も太木先生もその辺のところ よろしくね」太木先生、細い目を眼一杯に広げながら 声を荒げた。「なに いってるの ヘボ司会者 こうやってわたしが ズバッとストレートに話すのが 人気の元で 各局だってわたしの取り合いをしてまで、視聴率を上げるために番組を作っているんでしょう。今日も このバカ女の化けの皮を引っ剥がすために こんな対談を企画したのは百も承知よ」「あら、ひどいことを おっしゃるのね 化けの皮ですって あたくしよりもそちらの方が 世間に公表されると お困りになるのが 沢山あるでしょうに」「ほう いってごらん わたしは、あんたと違い隠すことなんて なにもありはしないからね」「あれですよね あなたは 改名しないと早死になったり、人気が落ち目になるって脅かし 改名させたタレントさんが、可哀想に亡くなったり、落ち目になってあなたって デタラメばかりで よくそんな大きな顔で あら失礼 大きな声でこうやってテレビに、でてらっしゃるわね」「なにを ふざけた、たわ言を この詐欺女が わたしの占いをボウトクするとはいいか、改名しても その時期やその人が持っている 星座によって変化するんだだから 全てが上手くいくという 保証がないのが 常識なんだよ、なにも知らないくせに いいかげんなことを いうな、あんたこそ あの国の貧しい人達の税金や この国の商社からの膨大なリベートで私腹を肥やして 亡くなった元首相から カスメ取った大金を他国に移し、隠し財産にして そうやって贅沢しているんだろうなにが上流社会だ 笑わせるな 仕事らしい仕事もせず この国や外国に高級邸宅やマンションを何軒も抱えているなんて おかしいだろう、あんたの財産 返してやりなよ あの国の 貧しい人達にさ そうしないと 地獄に落ちるよ」「デタラメもそこまで いうとは、 わたし 名誉毀損で訴えますわ、裁判には慣れていますから、必ず慰謝料を取って差し上げます、わたしの財産は わたしの会社で、世界各地での投資や不動産収入で作り上げたもので、あの国から巻き上げた お金なんて1円もありませんことよ、あなたのインチキ占いと 一緒にしないで下さい」「ああ、おもしろい 裁判を起こしなよ そうすれば あんたの汚い過去が世間に公開されるからね」「あら、あなたの家庭争議や 詐欺事件も楽しみよね、表にでるのが」司会者 再度 慌てて 2人のマイクを切り カメラに向かい叫んだ。「みなさーん これは ブラックジョークですからね、本気にしないで くださいよ、残りの時間は別なスタジオから、素適な音楽を生演奏でお送りします お楽しみに」 おわり 今日のお話は、アフリカのトッテンスチャラカ王国での テレビ番組です。 くれぐれも誤解しないでくださいね。 まだ、後進国のトッテンスチャラカ王国では、 いいかげんで、なんの科学的な根拠もない占師や 一見上品に振舞ってはいるが、腹黒い元首相夫人が 毎日テレビに出ているようです。 やはり かなり遅れている国のようですね。
2005/11/29
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「違うでしょう 私の頼んだのは、悪魔のチェンソーで、こんな追憶なんて面白くも、なんともないのよ」うなだれているケンジは、同居しているユミに、小さな声で謝る。「ごめん オレ ホラーものは、怖くてダメなんだ 勘弁してよ」1DKのアパートの部屋の壁には、ユミの好みのホラー映画の大きなポスターが3枚も貼ってあり、頃合をみて剥がすのだが、すぐに元に戻されている。室内はガスストーブで25度にもなり、暖かいはずだが ケンジは寒いのか身を震わせていた。「明日は必ず 地獄の墓場か、鮮血の金曜日を借りてきてね」「わかった ユミが観ている時には、耳にイヤホーンをつけ 音楽を聴いているよ」「ねえ カップラーメンでも食べたら 冷蔵庫に卵と 赤ん坊が入っているからそれを、切り刻んで、--」ユミの眼がランランと輝き 口元には 笑いを浮かべている。こうやって 毎日 ケンジは、からかわれ 虐げられていた。「よせよ そんな悪い冗談は 薄気味悪いから、 お前はなんで ホラー映画しか興味がないの」化粧をしない スッピンの顔は美しく 肌が輝いているユミは、バカにしたように応えた。「骸骨の中から ウジが涌き出て それを甦った死人が 食べているシーンなんか最高、興奮して 寝られないくらい 面白いのに なんでケンジは、それが わからないのよ」言い返す気力もなく ベッドに入り込み 天井を見つめる青年は、半年前を 思い出した。仕事で疲れ果て 夜遅く帰宅すると 若い女がテレビを観ていて、驚いて問いただすケンジに 当然のように 当分ここにいるから よろしくね、とだけつぶやいた。最初は苛立ち 怒鳴りもしたが 少女のような可憐な表情の女に いつしか惚れこみ 今に 至っていた。彼女が居ついてから、生活は楽しくなり 仕事も順調にこなすようになり、ケンジは逆に感謝しているくらいだ。ただし 無類のホラー好きで 観るのは血がしたたる 気味の悪い映画にばかりが、唯一の欠点で、どうしようも ない。なぜか日増しに いとおしく感じ 真実このまま ずうっと居て欲しいと思っている。ビデオを消し ユミがベッドに上がり込んで来た。花の香りが鼻腔をくすぐる。真っ赤な濡れるような唇が ケンジの顔に近づき、一気に 天国にと、そうは ならない。ユミの腰から下は存在せず 上半身も半透明であるから。幽霊のユミも、ケンジを気に入っているから ここしばらくは、ここに いてあげようと 思っている。 おわり この話は、ただホラー好きの幽霊を登場させたくて 書きました。 だから何の意味もありません。 あしからず。
2005/11/28
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みんな 幽霊が怖いとか恐ろしいものばかりと、思っているだろう。そりゃあ 中には人に獲り付き、不幸にする悪霊や悪さをする奴もいるけどね。でも、オレみたいな 陽気な幽霊もいるんだぜ。それに夜の暗闇だけに でるわけでは ないのよ。こちとら、お天とうさま 大好き幽霊でね。どうせ紫外線やガンマー線、赤外線なんか 素通りでなんの影響もないからこうやって 昼間でもフラフラと町を漂っているのさ。オレの特技は、落ち込んでいる人や塞ぎ込んでいる人、体力が弱っている人をみつけ、体内に潜り込み 明るくさせるって 奇特なもんなんだ。人って たまに イタズラ心や茶目っ気を起こしたりして 相手を喜ばせようとするだろう。 普段 堅物で苦虫を噛み締めた顔をしているのが、急にイタズラをして笑わして周りを ビックリさせるのは、オレが入り込んだ時が多いんだよ。入って 3秒くらいで、その人の思考サイロや行動パターンを読み取り、すぐにその気にさせるんだ。度の過ぎたイタズラや不快感を与えるのは、やらないけどね。その当人の意識も感情も、全て今までものだし、オレが操縦しているのは、本人も気がつかないわけ。中にいる時間は、せいぜい1時間が、限度だからその間は、こっちの思うようにさせてもらうけど。さっきから気になっているのは、1人で黙々とランチを食べている、40代の女性で 周りの喧騒など眼中になく、思いつめている表情なんだ。今回のターゲットは、彼女にしてやろう。右手を伸ばし、ガラスのコップから、水を飲もうとしているから、水に溶け込みそのまま食道に直行。すげえ この女、大型美容院を4店も経営する やり手のキャリアウーマンでいずれも繁盛 経営状況も悪くない。60人いる従業員との間も、まずくはなく、家庭生活も、あ、これだ、 37歳の旦那が浮気して 昨晩大喧嘩しているよ、だから、落ち込んでいたのか、44歳の自分にコンプレックスを持ち 旦那に尽くしていたのに。なに この男は 肩書きは専務になっているが、ほとんど仕事はしない ダメ亭主なんだ。 髪結いの亭主 そのまんま、子供が、いないせいか 若竹フジコは、まだ美しいし内臓も悪いとこは、ないな。脳も正常だしいうことは、ないのだが、この件だけが落ち込む原因で、これさえクリアすれば 以前のように楽しく仕事に打ち込めるようだ。言っとくけど この内容を掌握するまでに 僅か3秒しか、掛かっていないからなレジに行き 金を払い 自分の店に歩き始めても 頭の中は、これからのことを考え続けている。店に入り 客に挨拶して、奥の自分専用の小さな 部屋の椅子に座り込んだ。さあ、オレさまの出番だ。亭主の携帯に電話する。 奴がすぐにでた。「なんだ フジコ、昨夜はあんなに興奮して この前のはただの遊びだって何回も言ってるだろう 俺は、お前だけを愛しているのに、 なんか 言えよ」「もう、今回で3回目よ 前にも言ったわよね もう2度としないって」「ああ、悪かった 反省しているよ 今度こそ誓うよ」「いいのよ、誓わなくて バンバン浮気してよ あなたのは病気だから、一生 治らない。 明日 離婚届けをだすから 今晩 判を押して」「なに 言ってるの もう絶対にしないから それに判なんか押さないよ、俺 フジコのこと好きだから 別れるなんて しないからね」女の脳を休眠状態にする。 約2分間は、記憶が飛ぶのだ。図太い ドスの効いた声で オレは話した。「なに、ぐちゃぐちゃ 言ってるんだ 洋介よ、お前みたいなボケはな、海に沈めるか、コンクリートミキサーの中で グチャグチャにしてやろうか、わけ ねえんだよ 今晩 判を押せば 勘弁するけど、もし押さないと、明日 乗り込んで ボコボコにするからな、お前の愛人宅は、2箇所とも 知っているからよ 逃げても 追い込みをかけて探し出すからな、 今までの金はくれてやるから、もし、今後 オレの前に現われるか 金なんかせびってみろ、そんときゃあぶっ殺すぞ、 聞いているのかよ」「フ フジコ 今の声 誰なんだ オイ お前 まさか、男 なのか、わ、わかった、 判を押して 2度と顔を見せないから、許してくれ、な、勘弁して くれよ」携帯が切れた 瞬間に 記憶を戻すと、やや混乱していた。自分が乱暴な言葉を話したのは、 覚えていないのだ。しかし、体中にみなぎる、活力と明るさにびっくりしながらも、客のところに行き、声を掛け始める。持ち前の 明るさと愛嬌 客への気配りが復活し、店内は活気に満ち溢れた。よし、これで 一件落着 若竹フジコは、これからも 充実したすばらしい人生を送るだろう。ネ、 オレって すごいだろうこんな 幽霊がいたって しっていた、 まあ 幽霊にもいろいろいるから、参考にしてよ 次は あなたの体に 入り込むかも しれないからね待っていてよ、それじゃ サイナラ。 おわり こんな幽霊なら 大歓迎ですね。 落ち込むのは、簡単ですが、元気を取り戻すのは 時間がかかります 心の中って 複雑ですから、それを単純化した方が、楽ですよ。
2005/11/27
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12月6日先月もしっかり稼いで、店長に誉められたが、ちっともうれしくない。ユウカが毎日 頭を絞り嫌な客にも 店に来るようにメールを打ったり、携帯したりして努力するのは、当然で、その結果、私の売上が増え、歩合が多くなるのは分かっているから。でも最近 ちょっと むなしく感じることがあるんだ。よくよく考えてみると ユウカのやっていることって なんら社会貢献をしていないよね。 スケベ男の財布から いかに金をむしりとるかだけど、25の私には 何の技術も能力もないから、将来が不安でしょうがないんだ。店の友達のアサミに話すと 「バカね 稼ぐだけ稼いで貯金してさ 田舎に帰って ウブな男と結婚すればいいのよ 子供でもできて 育児に追われればここで働いたのなんか忘れて 教育ママになって 旦那の尻を叩けばいいの」と、ゲラゲラ笑っていた。もう深夜の3時だ。寝ないと私の美貌に影響するから 寝るね、オヤスミ。12月12日今日で4回目のマサルが店に来た。29歳だっていうのに、口下手で見掛けも良くないけど、純朴なところが、なぜか気に入って、隣に座り ずっと手を握っていたら 舞い上がって高いお酒をガブ飲みしていた。本当に男ってバカなんだから、こんなとこで 金を使うなんて。いくら通っても ホテルになんか、行くわけがないのにね。ユウカも3年間で4人だけだよ。 だってタイプだったし お金をたくさん払わせた結果だから 後悔なんかしていない。男に体を許すと、店に来なくなるし 恋人のようにふるまって、命令するからウザク なるんだよ。プロの私たちは、お店で楽しく遊んで、それでお金を払ってもらうのが、テクニックだからね。私を指名する 約40人の客の誕生日や趣味、育った地方、仕事内容、喜ぶ話題は、パソコンに入力してあり、出勤する前にチェックして、100円ショップで値段の分からない品物を、プレゼントするの。つくづく思うよ 男って単純で可愛いよね、喜びそうなことを耳元でささやいたりきれいな包装紙で包んだ物をあげると、ほとんどの人が、感激し、次に来る時には、 高価なブランド品をくれるから。この前 客に僕のあげた時計していないね、気に入らないのって いわれたからあんな高価なもの 店ではつけられないよ、日曜日に誰もいない部屋で、腕にはめ、しょっちゅう あなたのことを思い出すのよ、 っていったらぐっと つまって ウルウルしていたから。本当はね 客にもらったものは 直ぐに 買取店にいって 金に替えてしまうんだけどね、 そんなこといえるわけ ないでしょう。あまり好きでもない カクテルを飲んだせいか 頭がイタイヤ、もう ネルヨ。2月7日マサルの奴にダマされた。口べたも純朴さも 全て 演技だったよ。パソコンで株の取引をしている会社に勤めていて 絶対に儲けさせてくれるっていうから、貯金をおろして渡したのに。でも手口は巧妙で感心するよ、昨年の末近くの1回目には、200万渡したら10日間で300万戻してくれて、1月15日に500万を700万にして戻すから 誰でも信用するよ、1月末にありったけの2500万を渡したらそれからは、プッツン。もらった名刺の住所にいったら そんな会社はないし メモした自宅の1DKのマンションにもいったら もぬけのから 管理人にも行き先を聞いたら 全く分からないっていうから すぐに警察署にいって 被害届けを出した。担当の刑事が、教えてくれたよ。歳は35で 本名 崎下 清次郎、同じ手口で何億もダマシている札つきの詐欺師、現在 指名手配中だけど、多分 国内にはもう いないだろうって。2月20日今日で2回目 なんだけど、ケンタって 口数の少ないジャガイモのような容姿だけど 手を握ったら、真っ赤になった。もう、男って 可愛いんだから。 おわり 天使のようなユウカでしたね。 男の心理を見ぬき たくましく生きる、 せっかく稼いだ 全財産を騙しとられても、前向きに歩む、 いいですね、ん、 こんなの いないって。
2005/11/26
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「主文 被告 木村正夫を懲役3ヶ月に処する」裁判官の声が、広い所内に響き渡る。私の人生はこれで終りになるのか。傍聴席を見渡すと 知っている人は誰も居ない。見知らぬ人々が、冷ややかに私を睨んでいた。13年間連れ添った妻は、弁護士を通して離婚届を出し それほど考えもしないで承諾したのが半年前。 3歳の娘と共に実家に帰って行った。始めの頃、勤務先の会社も好意的に、休業扱いにしてくれたが、事件の詳細と私の名前、会社名がメデアに頻繁に載ると 手の平を返したように、懲戒免職にした。あの日 いつものようにラッシュアワーに揉まれ 通勤電車の中にいた。私に悪夢が襲いかかるとは、予想だにしない。終点の駅で降り、地下鉄の乗り換え口に向かおうとした時、20代の女性が私の右手を握り締め 大きな声で叫んだ。「この人 痴漢です 誰か 捕まえて」すぐに若い男3人に囲まれ 駆け付けた駅員に引き渡される。後で判ったことは、有本リカという24歳の女性に5分間以上 身体を触り痴漢行為をしたのが、私だというのだ。普段から電車の中で 押し合い引き合いの際 女の側を避け 吊革にぶる下がっているのに 勘違いも甚だしい。鉄道警察官たちにも 有本リカにも私は無実を訴え 一切痴漢行為などしていないことを必死になって説明する。パトカーに乗せられ連れて行かれた、警察署での取り調べは、今、思い出しても腹が立ち、こんなやり方で 脅かさた人は、やってもいない罪を認めてしまうのかと、愕然としたものだ。まず こちら側の言い分を聞こうとせず やったことを認めれば、1泊程度で帰れるからと、犯人と断定した上での 取調べなので、私のまともな話しを、ハナから否定する。すでに警察署に入った瞬間から 私は 犯人になっていた。会社の人間も妻が来ても、会わせようとはしないし 弁護士との接見も限られた短い時間で、外との接触は全くできない。それでも私はやっていないのだから、ガンとして否認し続けた。その事が 裁判官や検事の心象を悪くし、執行猶予付きの有罪判決を受け、会社も首になり、妻にも逃げられる。39歳になった私は高裁に上告して 一貫して無実を訴え続けたが ある現実にぶつかり愕然とした。 蓄えていた貯金は、ほとんど妻が降し手元の金では、弁護士費用も払えない。国選で継続するには すでにその気力も失せていた。長い拘置所暮しから 仮釈放されて 郊外の駅から20分程度の1DKアパートに1人暮らしだ。近所のコンビニでバイトをし、僅かな生計を立てている。私の得意分野のIT関連技術の会社に6社 面接に行ったが、どういうわけか事件のことが知られ 全て断わってきた。この国では犯罪者の烙印を押されると 希望の会社にはあり付けないらしい。それが例え 冤罪でも。私を訴えた有本リカは、その後 結婚し幸福な家庭生活に入っていると、前の弁護士に聞いていたが、不思議にも それほど憎らしいという感情は薄らぎ、ましてや復讐心なども消え去っている。彼女は私を犯人とする大きなミスを侵したが、結局は痴漢行為の被害者であることに変りはないのだから。図書館で調べたところ 冤罪になって 正式に無罪になっても当事者には、国からも、それほどの賠償金を取れず、精神的苦痛の慰謝料は、また、裁判を起こし争わねば獲得できない。いったん実名で報道したマスコミでさえ、小さなお詫び広告で済ませ、被害者の名誉回復までには 至らないのだ。1回でも悪人のラベルがつくと、元には戻れないし、所詮 泣き寝入りで済ませるしか方法はない。私の経験した この辛い出来事は これを読んでいる人達にも、縁遠い話ではないことを、断言する。ただ単に ついていなかっただけでは、済まされない、人権無視や社会の冷酷な眼にさらされ生きていく これからの人生はもっと 苦しいに違いない。この国は自由で平和だと ほとんどの人が思っているらしいが、1度でも 私のような体験をすれば 差別や多くの理不尽なことを、いやおうなしに 思い知ることになるだろう。その時には 遅いのです、絶対に元には戻れないのですから。100人に1人、1000人に1人でも、冤罪はあってはならないのです。もし、貴方が ある日 いわれのないことで 逮捕され、有罪になったら、誰が 責任を取るのでしょう。 おわり この内容とはズレますが、マスコミの犯罪や事故の被害者に対する 取材方法は無神経でひどすぎます。 なぜ、被害者の実名や写真を載せるのか、疑問です。 同意がない時には、伏せるべきです。 再度 言います マスコミよ思い上がるな と。
2005/11/25
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ありゃあ3年前の冬の始めだった。 オラ32歳だけんど、とっくにカアチャントウチャンを亡くし兄弟もいねえから こんな山奥にひとりで住んでるだ。1回町んさ出て働いたけども オラにはダメだった。なんでってか あんなに人さ たくさんいて 周りに気を使うなんてことできなかっただ。だからよ小さな温室で 果実を育てて月に1回 市場に持っていくだけよ、まあオラ1人だけだから それに贅沢もしねえし生活には困らねえよ。 この地方じゃ10月の終りには 朝晩ひゃこくなって暖房いれねえと辛いんだわ、 そうだ それより3年前の話しすっぺ。夜の8時ごろ 玄関のガラス戸を誰かが叩くんで オラびっくりしただよ。客なんざめったにこねえから 出てみると 若いオナゴっこが立ってるだ。どう表現したら いいだべ 顔はテレビにでてる女優なんかより きれいだし清楚な感じで スラーっとしたスタイルと黒くて長い髪が胸まであって、そりゃあ こんな山奥にいると こんな別嬪さん見るのは始めてだ。話を聞くと 近くの山に植物の写真を撮りに来て 道に迷っただというでねえか服装も厚着でねえから ブルブル寒さに震えていっから 部屋に入れてストーブの前に座らしただよ。その日 作ってあった白酒をあたため だしたら うまそうにゴクゴク飲みながらいろんなこと話してくれた。名前は沢野つるで歳は25歳、よくわかんねけど 雑誌社と契約しているプロのカメラマンで山の中の植物や動物を撮って 生計を立てているんだって。オラがしゃべらねえと 黙るからよ こっちも気まずくなっちゃあマズイと思って必死に話しただ。ご飯に野菜をどっさり入れた味噌汁をぶっかけて うまそうに食うおなごっこを見ていて オラ こんな幸せな時間 始めてだったよ。その日 遅くなってもうバスなんか とっくにねえから 隣の部屋に泊めただ。部屋は使ってねえのが2つも あっから。次の日の朝 台所で音がすっから いってみると その娘ッ子がご飯を炊いて目玉焼きやヌカ味噌のおしんこに手を突っ込んで 出してくれて、もう食卓に並べているのには 感激したな。そんで その日昼頃に 目的の山さ案内して シダ類やコケ類をカメラに収めるのに協力してやったよ。そしたら 夕方にはオラと一緒に家に帰って また夕飯の仕度すっから なんかもう、舞い上がって 飯、食い終わった後 よかったら 当分いていいんだぞっていったよ、つるは大げさに喜んでくれ 実は町で最近失恋し、仕事もいやになり、本当は山で死ぬつもりだった なんてぬかしやがった。オラ、本気で頭に来て ガラにもなく 説教こいだよ。一緒に飲んだドブロクのせいも あっかしんねえけど 2人も話し疲れでよそのまんま同じ布団で寝て 明け方近く モソモソと、しょがんめえべよ 若い 男女 だもん。なんかオラ 夢の中の世界で その後5日間ずっと 暮らしていただよ。6日目に市場にいぐから といって でかけたが 気持はウワの空で 町にいっても浮かぶのは つるの顔ばっかし ひょっとして もう家にはいねえべかと、飛んで帰って いたのには 真底うれしかっただ。なんだかんだ1ヶ月ぐらい いたんだ つるは。一回町に戻り仕事やアパートを整理したら すぐに戻るってな。しばらく経ってから 手紙がきただよ。嫌な予感は適中しただ。結論を先にいうと やっぱ ここの生活は厳しいので 別れるがオラとの生活は楽しかったし、生きる目的ができた 忘れないからとか なんとかいっぱい書いてあった。 最後に別封筒に入っている石はふられた彼氏から貰ったもんで、記念にあげるからって 書いてあったんだ。手に取った石は、そりゃあ キラキラ輝いてきれいでよ こんなのみんの始めてで ずうーと見つめていただ。次に町にいったとき 時計宝石店のおっさんに見せたら ルーペっていうやつで5分ぐらい見た後 わけのわからない装置で鑑定して ボソっといった。「こりゃスゲエな、見たことねえ ピンクダイヤだ。 それも3カラットもあるし傷もねえ オラが引きとってもいいぞ、その前に金さ 降ろしてこねえとな」誰も売るなんていってねえのに そわそわしてやがるから いくらだって聞いたんだ、そしたら 800万だってよ オラア びっくりこいで 声もでねえだ。すぐにふんだくり 家に帰って考えたよ、つるもこの石の本来の価値を知らなくてくれたとしたら 返さねえといけないと思って 手紙の封筒を見たのよ。そしたら 全ての文字が消えていて 読めないどこか 真っ白な紙だ。ただ、つるの香水のような 香りが漂っているだけ。オラ 思っただ つるがいつ帰ってもいいように その石を誰にもわかんねえ場所にしまって 待っててやろうとな。どうせ こんな山奥に 嫁っこにくるオナゴなんて ねえから いつまでも待ってることにしただ。でもよ、あの1ヶ月はオラの人生で、一番幸福だったことには、間違いねえだよ。例え つるが、本当の女でなくても そんなことは どうでも いいことだと思っているから。 おわり 鶴の恩返しとは、やや意味合いが違ってしまいました。 つるは、はたして人間だったのか、それとも、 主人公が最後に言っているように、そんなこと、 どうでも、いいんですよね。
2005/11/24
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川嶋雄一郎が、その男に会ったのは、先週の日曜日だった。妻の久美が買い物で、外出している時 インターフォンが鳴り 応対する。小太りで50代の男は、気安く先生、先生と話し掛け 玄関での立ち話も失礼かと部屋に入れた。 川嶋の職業である物書きや、経歴までも よく調べ上げていて現在の境遇までも どういうわけか知っている。8年前に大手出版社が主催する、新人コンクールで賞を取り 一躍文壇にデビュー1作目よりも2作目が、世間の注目を浴びた。主人公の心理療法士が、事件に捲込まれ 患者のひとりが犯人と分かるのだが、守秘義務と具体的な証拠が、ないために静観していると、第2、第3の殺人事件が起り、その葛藤と犯人との対決をドキュメント タッチと歯切れのよい文章で一気に読ませ、フアンを獲得したのだ。翌年に映画化され、爆発的にヒットする。各メィデアは49歳の川嶋雄一郎を、故 松本清張に例え 第2の清張と賞賛しこぞって取り上げた。だが栄華は長く続かない。 3作目からバタッと本の売上は落ち、あれほど持ち上げたマスコミからも 忘れさられようとしている。現在、川嶋は焦っていた。 テーマとプロットは思い付き パソコンに向かっても すぐにいきずまり、書けなくなっている。その日も陽の当たる書斎で、座っていたが、指はむなしくキーボードをなどり叩くまでには、いかない時に 男が来て部屋にまで、上がり込んでいた。薄い後頭部を光らせ お愛想笑いを浮かべ男は話し続けている。「だから 先生には うってつけのソフトですよ これをインストールすれば先生が簡単なプロットを打ち込めば それを膨らませ 読者を感動する文章が画面に表示されますよ」男の説明では、ここ10年間 文学賞を受賞した小説を全て 網羅し 起承転結や読ませる技術、感動する個所を随所に織り込む文を作成するという。持参したサンプル用紙に目を通すと 確かにソフトが作ったと思われないほどの、高度な文章と抜群なプロセスは、信じられなかった。「本当かね これは確かに 素晴らしいよ、だが、このソフトが作った証拠はないからね 誰か他の作家が書いたんだろう」「疑うのは もっともです、それでは ここで実験をして見せます先生が今 主人公の生い立ち 簡単なストリーとテーマを入力して下さい400字詰めの原稿用紙 何枚程度と指示すれば 10分以内に画面に表示されますから」川嶋はふざけ半分に 女性の名前と境遇 4年間付き合っていた男に騙され、みじめな現在、復讐と自分自身の新たな旅立ち を軽妙に表現するという内容と原稿用紙20枚以内と、打ち込んだ。カタカタとハードディスクが音を立て始める。6分後にディスプレーに読みやすい文字が表示された。タカをくくって 読み出した川嶋の顔色が変る。文にのめり込み 男が側にいることすら忘れ 一気に読み終わった。「すごいな 僅かな時間でここまで作るとは 文体も統一され主人公の女性の気持を見事に表現し 最後のところは私の考えたのよりも 面白い。それに 流れるような文章力と表現力 人間以上かもしれんな」男は、満足化にソフトの説明と料金を説明していたが、川嶋の腹は、すでに決まっていた。男が家を訪れてから 3ヶ月後 川嶋雄一郎の名前は 不死鳥のごとく復活する。月に3冊から5冊 短編から長編まで 発表する作品に読者は飛び付き、川嶋ブームが再来したのだ。再びマスコミの脚光を浴びた 川嶋は得意満面 作品を量産する。事件が起きたのは 読者のちょっとした投書がきっかけだった。内容は、複数の著名作者の文章が、混入され多くて2行、少なくて1行程度が作品の中に散り乱れ入っていて、よく調べると 同文だという。大手出版社の編集員もチェックしたところ 全体の流れや筋書きは新しいがほとんどの文章に 他の作家が発表したものが、随所に発見された。他の作家のよいところを 模倣したと大問題となる。取材に押し寄せる記者から 逃れる為 川嶋はヨーロッパへの逃避行にと旅立つが、やはり小説だけは、人の手、いや、パソコンの手を借りると失敗するなと、惨めな気持で後悔していた。 おわり 早くこんなソフトが、出きるといいですね。そうすれば、ソフトの 優劣で賞が決まることになりますよ。 って、なるわけが ないよね。
2005/11/23
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1970年代の始めから、この業界に入り いっぱしのテレビマンになっているが来年には定年でね、このブログとやらに 私の正直な気持を伝えたくて、書き込みをしました。 あまり楽しい話ではないから、期待している人は読まないで、いいよ。 もちろん局名や私の仕事内容を書くと すぐにバレルので、その辺はボヤカシますから、よろしくです。今、TBSの株買占めでメデアを賑わせているが、はっきりいって、各局の経営陣は、きれいごとをいっても、自分達の能力を過大評価しているよね。公開している株を買われて オタオタし、これまでの保守的な考えを改めない限り、まだまだこの種の騒ぎは持ち上がりますよ。各局の年間総売上と純利益は、毎年 膨大な金額の割に、良質の番組は少なくなっていて、どうしようもないから。結局は公共電波を使って、稼げるだけ稼ごうというのが現状です。私も前には、大人向きの番組を作ったことがあるけど、所詮 視聴率(レーティング)が取れず、あえなく1クール(3ヶ月)で打ちきり。後番組はタレント仲間の楽屋ネタを、おもしろおかしく、でっちあげたトーク物が受け、数年間も続きましたよ。以前、有名な広告代理店の役員と、局の編成局長と飲んだ時だけど、本音の部分でこういっていたのを思い出します。この国では、程度の高い番組は受けず、小学校6年生くらいの知能指数に合わせた番組を作らないと、当たらないからね、それにスポンサーも視聴率さえよければ、ホクホクだし、こ難しいものは必要ないのよ。と、真剣に話しているのを聞いて、その時は不思議にも思いませんでした。ドラマにしても安易な企画と制作で、役者も正式に訓練を受けていないタレントさんの方が人気になるし、芸のない芸人さんが、ほぼ同じメンバーで出ずっぱなしだし、最近は前よりひどくなったと感じます。少し売れると、CMに出て高額なギャラを取る人たち、あまりいいたくないけれど欧米のスターは、まずCMには出ません。もし、その商品や会社が欠陥商品であったり、事件を起こしたりしたら、その、スターも一緒に訴えられますから、致命的なダメージを被ります。この国でCMに出ているタレントさんや役者さんが、どれだけ、その点を考えているか、疑問です。って言う前に金さえ貰えれば、喜んで出る人ばかりですね。ちょっと、情けないけど、それが実情です。本当に芸を持っている人は、テレビには出ないし、出られません。限られた短い時間、15秒とか30秒の間では、絶対に無理です。早口で意味の無い事を、大げさにしゃべるタレントさんが重宝されるのが、当然ですから。私も長い期間、この業界に携わっていますが、これから、もっとひどい番組が作られ消えていくのでしょうね。視聴率競争は続き、それがテレビ界の定めですよ。それなら なぜ改善しないのかとの声が聞こえますが、それは無理です。観ている人のレベルに合わせて、作るのが商売の常識ですから。最後に、視聴率が稼げるからと、あの品のない占師、適当なことを得意げに話し局も大先生扱いで、高額なギャラを支払っているけれど、よく見て下さいよ、あの顔やこれみよがしの 宝石、ほとんど○○ですよ。それでも、年収○億円ですからね。同じようなタイプで元、どこかの大統領夫人、あれもひどいですよね。女性であのようなキャラがいないからと、いってテレビ局って企画やアイデアが貧困過ぎますよ、あ、私にも責任があるんだ。ついでに報道番組やニュース番組のいいかげんさも発表したいけれど、今回は、この辺でやめときましょう。次回、機会があったら 又 書き込みします、エ、もう いいって、そんな事 言わないで下さい。それでは、失礼します。 おわり この書き込みは、途中長いので、かなりカットしたのと、名前など 具体的に書いてあるのも、ぼやかしました。 メデアで働く人にも、いろいろ悩みや苦労があるのが、推測されます。 なお、この全ては、創作ですから、抗議は受け付けませんよ。
2005/11/22
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「セントラルタワーまで」いつもは真空パイプの中を走る地下鉄の方が、早いのだが、事故のため地上に出て 空車のタクシーに乗り込んだ。道は空いているから、20分程度で着くだろう。他の車の流れに乗り、スムーズに向かっている。「お客さん お仕事ですか」 若い女性の声が車内に流れた。タクシーそのものが、小さな人格を持ったコンピューターに制御されていて、客へのサービスも、プログラムの中に含まれている。長距離の時には、暇つぶしにちょうどいいのだが、仕事疲れで口を聞きたくないので黙っていた。「お疲れのようですね 後 目的地まで15分です 話すのは オイヤ」「少しなら でも、構わないでいいよ」「分かりました でも 寡黙な人って いいわね」「ちょっと 疲れているんだ」背もたれが、やや後ろに傾き 内臓されているバイブレーターが作動し、心地良い振動を与えてくれる。「いいね、気持いい このまま寝てしまいそうだよ」「どうぞ 目的地に着いたら起こしますから 安全運転で170キロのスピードで事故などおこりません」「そうするよ、君は イイ車だね」うとうとしていたのは、5分程度だろうか、女の声が車内に流れた。「申し訳ありません こちらの都合で 実はお客様が7777人目の客で、私 感激していますの それで前から決めていたのですが その方を丸1日無料で サービスしようと思っていました ご迷惑でなかったら 今から24時間 使用して下さいますか」「そう、それは おめでとう、でもね 僕はこの後、タワーで3時間仕事をしすぐに社に戻り 今晩も遅くなるし 気持だけは受け取って、遠慮するから次の客にその権利を譲るよ」「貴方って 優しいのね いまどき 珍しいわ みんな自分だけが良ければいいと考えている現代に」「オーバーだよ、本当に僕はいいからね」「人間なら多少の融通性をきかし ごまかすでしょうけど 私には出来ないの7777人目を楽しみにしていて、どんなお客さんだろうとか どんなサービスをしたら喜ばれるのかとか それが全部ダメになるのですね」「それは残念で悪いけど、僕にはマイカーがあってね 彼女にも悪いから」「なんか 急に働く気力がなくなりました もう 死にたいこのまま どこかにぶつかって 壊れようかしら」「おい、何をいってるの 君の考えはおかしいよ、やめてくれよ、わざと事故を起こすのは」車のスピードがダウンして、後続車が次々と追い越して行く。「それに 貴方の性格も気に入ったし このまま別れたくないわ」「こ 光栄だけど、タワーまできちんと 行ってくれよ」「ねえー 私 会社との契約を打ちきって 貴方の側にいたい」「ムリだよ そんなの」それから私はタクシーと言い合いになり、 ついに負けてしまった。なんといっても 人格を持ったコンピューターに勝てるわけがないのだ。フジコは、タクシーの名前はフジコなのだ。その日から私のビジネス専用車になりマイカーは通勤専用車にした。マイカーのマミが本妻で、フジコは2号となり、快適な生活を楽しんでいるが、2車輌をできるだけ 引き離して置く 神経を使うのが、かなり疲れる。 おわり 機械にも感情を注入すると、こんなことが生じます。 嫉妬心や復讐 人間と変らない複雑な感情、それはそれで おもしろいですよね。 (?)
2005/11/21
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俺は事務所のドアを乱暴に開け エレベーターホールに足早に向かった。ちょうど1機が止まっている。336階から1階までは2分と掛からない。無反動装置のお陰で 音もせず173階で止まった。すごい美人が乗り込んで来て ローズ系の香水が鼻をくすぐる。スタイルもよく、ハイヒールから覗く足首はきゅっと締まり、思わず見惚れた。今日はやめとこう 残業をして恋人のアスカとの約束を もう15分も遅刻しているのだ。 いつもなら声を掛け 気が合えば地下83階の快楽ゾーンにお連れするのだが。超高速エレベーターが、すーと止まる。42階と43階の間でうんともすんともいわない。女も足時計をちらっと見て いらただしく 俺に話し掛けた。「どうしたのかしら 故障」「始めてだな この最新式が故障なんて」「音声ガイドに切り替えて 見ますね」青いボタンを押し 女は美しい声で ささやいた。「1階よ 急いでね」エレベーターからの合成音が、箱内に響く。「はい 判って います 今 他の端末と通信中です 原因が判りました無反動装置の ターミナルとクロコテスがポージクロスになりミトテトロンがタトリウムスとステバコロシアムクになりパサデオコントロールをオフにしましたから、急いでトリロールクロスをサトナコテンバントロスに戻してみます」「何をいっているか 解ります」「いや分野が違うので 急いでいるので 早く直して1階に連れってくれよ」「はい 鋭意 努力しています もう しばらく お待ちください」5分、 7分、 8分経っても 変化なし。女もイライラを通り越し 声を荒立てる。「いつまで 待たせるの この後 大事な取引があるのに もし損害をだしたらあなたの製造会社を訴えるから覚悟してよ」「そうおしゃられても 私はただの 機械ですから こんな複雑な故障は始めてです 別なコンピューターがマニアルをみて 調べていますからもうすぐですから ね」「この役立たず ホストコンピューターを呼び出して対処してよ、もう 10分も閉じ込められているのよ」「気持を楽にする 音楽か ユーモアのある小話でもお聞かせしましょうか」「いいわよ そんなの それより 早くして」俺も我慢の限界だ。「いいかげんにしろ もう いいから 動かしてくれよ」「いいんですか 動かして」「ああ もう直ったろう やってみてよ」ガクン、機械の音が大きく響き渡り 揺れを感じたら動き出した。「良かった」 女が液晶パネルを見て 安堵の声を上げる。「なに、上に行っているわよ」223階、267階、312回階、437階、屋上と表示が変る。「お客様 屋上に到着しました 今日の外気温はー32度ですから 防寒服を着用してください」俺と女は顔を見て 相手の服を観察する。2人とも夏服で 防寒服などどこにもありはしない。「ダメダ 1階に戻ってくれ それにドアを閉めてくれないか」「お客様 ただいま ホストコンピューターからの指令で 全てのエレベーターは運転を停止して 点検作業に入っています」「どのくらい かかるんだ」「そうですね 30分から1時間の間です あ 音声機能もチェックするため もう 交信 でき ま せ ん」俺と女は歯をガタガタいわせながら 抱き合って エレベーターの中で寒さに震えていたが 徐々に 意識がなくなってくる。無数の星がキラキラと輝き 吸い込まれそうな夜空を見るのは、これが、始めてだった。2人の体は氷のように固くなり 手足も動かなくなる。これで、おしまいかって。1時間後には俺達は、1階に降りて、サヨナラも言わずに無人タクシーに乗り込んだ。言い忘れたが 俺も女もアンドロイド型ロボットで、-80度までは平気よ。本物の人間は 今の時代 少ないからね。 おわり 怖いですねー、小さな箱の中に閉じ込められた男と女。 え、それより 最後のオチが今ひとつだって、 生身の人を殺すより いいでしょうが、って居直ってます。
2005/11/20
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1ランド チャンピョンの倉田も足を使い、むやみにはパンチを出さない。2人の動きは、十分なトレーニングに裏付けされ 軽快なフットワークは、有効なパンチを潰し合っている。2ランド 倉田は、間合いを詰め マサルをコーナーに追い込みボデーを執拗に狙い出した。 26歳とはいえ4度の防衛を果たしている 老巧なチャンピョンは、マサルのスタミナを切らして 足をとめたところを得意な右アッパーで、仕留めようという作戦にでたのだ。2分過ぎまでは、その作戦は成功した。しかし残り1分で、マサルの変則なフットワークについていけなくなる。ボクサーは縦に動くと相手の思う壺で 顔面にパンチを貰うことになり、横の変化が大切だが マサルは奇妙な動きをしていた。斜め対角線の微妙な動きに、倉田の身体がついていけなくなり、逆に右の重いジャブを何発か貰うようになった。元々マサルは右効きなのに サウスポーに代えたボクサーで、ジャブとはいえ、その破壊力はあなどれない。3ランド マサルの動きは トリッキーになりカシアスクレイばりに相手を挑発し、攻撃されるとリングを自在に使い パンチをかわし、油断すると軽やかな動きで ジャブを放った。蝶のように舞 蜂のように刺すといったクレイでも、これほどのフットワークは使えないだろう。残り 50秒になった時 マサルの強烈な右ジャブが倉田の右眼を捕えた。バランスを崩し 前のめりなった倉田のチン(アゴ先)をえぐるように左がヒットする。 足が止まり マサルの正面に棒立ちになった倉田のアゴ深く強力な右アッパーが、まともに入り すくい上げた。私の目には全てが スローモーションに見えた。スナップを効かしたパンチがアゴを捕え 顔が天井を向き 倉田の体がマットから数センチ浮き上がり そのまま 後頭部から首 背中と叩き付けられる。その後に 全身の汗が キラキラとライトに輝き、ゆっくりと体に落ちていった。場内は一瞬 静寂さに包まれる。レフリーも呆然としていたが セコンドに促され カウントを取り始めた。マサルは静かに ニュートラルコーナーにいき 下を見つめている。カウントは途中で中止 レフリーは瞳孔を確認しながら担架の要請をした。会場は割れんばかりの 歓声と拍手でアナウサーは興奮して怒鳴った。「ヒーロー誕生 新チャンピョン誕生です。これはすごい 大木マサルは無傷の7連勝でチャンピョンになりました。 次は世界ランカーとの対戦でしょうこれは楽しみです」1週間後 記者会見した マサルは正式にボクシング界からの引退を表明した。あの日 病院に担ぎ込まれた 倉田は生死をさまよったが かろうじて一命は、取りとめるが ボクサーとしての命は絶たれたのだ。試合中の出来事なので マサルには責任はないのだが ナイーブで好青年の彼には相当 堪えたのかもしれない。後日 会った マサルは、さばさばした表情で私に打ち明けてくれた。「人生は長いですよ このままボクシングをやり パンチドラッカーになり、老後を虚しく暮すより 今勉強している 司法書士でイキ長く生活できるようにがんばります。最近 恋人もできましてね、 もし、将来 事務所を開いたらお客さん紹介してくださいね」明るく話すマサルに 私は、すがすがしい若者の息吹を感じ 歳がいもなく感激してしまった。その日の夜 1人で祝杯をあげたことは、いうまでもない。 おわり 格闘技ブームはいいのですが、選手の健康管理や試合後の管理を きっちりとしないと、大変なことになります。 今の ルールや選手の自覚だと、近日中に死者がでることを、 断言します。
2005/11/19
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そのサウスポーを後楽園ホールで、見たときは 眼が点になったことを覚えている。 ライト級(59キロから61、2キロ)なのに珍しく足を使い、相手のパンチをほとんどよけて 的確なジャブを繰り出すからだ。オーバーにいえば最盛期のカシアス クレイ(モハメッドアリ)を彷彿させる足の動き すばやいジャブと左のカウンターは、今まで国内では見たことのないタイプなのだ。しかし半分ほど埋まった 観客にはそのボクシングファイトは受けず、冷ややかな反応で6回戦が終了して 判定勝をおさめても 拍手はまばらだ。ボクシング雑誌に連載を持っている 評論家の私は約30年間、毎週 試合会場にいって観戦している。この選手に興味を持ち 記事にするつもりで調べ上げた。東京郊外のボクシングジムに属して 昨年プロ資格を取っているが、早くも来月にはランキング4位の杉本との10回戦が組まれている。大下マサルはアパートに1人で住み 近くのコンビニで働き生計を立てているようだ。夜は6時から10時まで毎日ジムでトレーニングをしウエートを保っていて、ボクシング以外の趣味には 深入りしていることはない。ジムを経営している吉岡は、もとウエルター級2位のファイターで以前、何回か取材して顔なじみだ。木曜日の夜 ジムに足を運び 吉岡に面会した。「不思議なのはね、マサルは天性のものを持っていて それほど教えなくてもあんなスタイルを自分で作り上げたんだ。見てよ 顔はどこにも傷はないし、今までまともに 貰ったパンチはひとつもないから」「会長のスタイルとは 全く違うね よく許したよ」「やむを得ないよ あれで勝ち続けているから オレもイジラないよ」大木マサルとは、練習の合間に5分ほど立ち話をする。今も昔も流行している 大口をたたかず 冷静に話す態度に好感をもった。マサルは25歳で、ボクシングは趣味で近い将来は、司法書士になるという。この手の若者でしっかりとした目標をもっているのは、少なくて、素直な性格とマッチし変な話 ファンになってしまった。すぐにリングに上がり シャドーボクシングを始めた青年を私は、じっと、見続けていた。1ヶ月後の試合は 実にあっけなく 勝負が決まる。杉本の放つパンチは ひとつもクリーンヒットせず、マサルのタイミングのよい左のカウンターフックがテンプルを捉え 2ランドKO勝。ようやくスポーツ新聞で取り上げられ 大下マサルの人気はウナギ昇りになる。この勝利でライト級6位にランキングされ 急遽 組まれた次の試合は、チャンピョン倉田健造との日本タイトルマッチとなり、いやおうなしにマスコミの脚光を浴びるようになった。ボクシング業界も一時の隆盛は過去のものとなり 他の格闘技がメデアと連動しテレビのゴールデンタイムや、大晦日のイベントで盛り上がっているのに、 最近は中継もなくなっていたから、この機にマサルを売り出そうと、やっきになっているのだ。10月10日 後楽園ホールには 珍しく満員の客が押し寄せ ダフ屋も出たようだ。緊張している私は 前列3列から 試合を見守る。カーン、 1ランドのゴングが鳴らされた。 前編おわり 明日 後編をお楽しみに。 ボクシングには思い入れがあり、つい中編になりスマンです。 手が止まらなくなり、2回に分けます。 ボクシングに興味のない人にも、スイマセンです。
2005/11/18
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恋人のサエコが家に来て、妙なことをいう。 近所のおばあさんが夜になると玄関のところで佇んでいるので、帰宅途中に声を掛けると、11時ごろに中に幽霊がでるから 外にいると応えたという。前にも何回も会った時に、挨拶をしている仲で、つい心配になり中に一緒に入り一応 確認してやり寝床につかせたそうだ。それからも 2回同じことを経験していて、これは私としても サエコの手前カッコをつけないと、男がスタルと、早速 その日の夜に行ってみた。もちろん、一人住まいのサエコのアパートに そのまま泊まるつもりで。11時半にサエコと一緒に その家の前を通りかかると 案の定 おばあさんが1人りポツンと立っている。すぐに家の中に入り隅々まで チェックするが なんら妖しい点はない。あまりお掃除をしていないのか 部屋には、ほこりが溜まっている。寝室に連れて行き 寝付くまで 10分くらいいて そのまま静かに家をでた。サエコのアパートの部屋で 缶ビールを飲み 同じ布団に入り 次のことを話したのは、覚えている。「誰か身近で世話をする人は、いないのかな ああやって毎晩、外に出たんでは風邪もひくし 可哀相だよ」「明日にでも近所の人に聞いてみるわ それより ネーー」次の日の朝 駅に向かう私とサエコ。おばあさんの家の隣家の人が、 ちょうど ポストから新聞を取り出している。「すみません 隣の家のおばあさん 夜1人で外に出ていますが 誰か身寄りはの方はいませんか」40代の主婦は、私の顔をポカーンと 眺めながら小さな声で話し始めた。「あのー、お隣は 半年前に おばあさんが亡くなって 空家ですよ今は誰も住んでいませんけど、 それに夜 外に出ている人なんか見たこと ありません」私とサエコは顔を見合わせ 隣の人と一緒に家の中に 恐る恐る入ってみた。確かに誰もいない。 ただおばあさんを連れて行った 寝室には、微かにお線香の臭いが漂っていた。後で聞いた話では、私達のみた おばあさんは身寄りもなく ずっと長年、1人で暮していたという。玄関で毎日 佇んでいたのは、誰かが訪れるのを 待っていたのかもしれない。サエコと私が おばあさんの家に上がり込んだ 最後の客だったことは、間違いない。3日後に その家は取り壊されたからだ。それから1週間後 サエコは 私のアパートに転がり込み そのまま、甘い同棲生活が スタートした。 おわり 小さな親切 大きなお世話と言いますが、人に親切にすることは 決して悪くありません。 ただし 度が過ぎた 親切には気をつけましょう。 交差点で腰の曲がったおばあさんが、重い荷物で難儀していた。 その隣で綺麗なママが2人の小さな子供を連れ、1人を抱き上げ るので困っていた。 周りには 誰もいません。 さあ、貴方はどうする。 答え おばあさんの荷物をママに運ばせ、2人の子供を 抱え 交差点を渡る。 (なんでとか どうしての質問は受け付けません) 面白い答え ママだけを抱いて交差点を渡る。
2005/11/17
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「オマエの命令 論理的に矛盾している だから聞く耳持たない」タカシはいらいらして、もう1度、ロボットのユウタに話し掛けた。「合成肉は飽きたから合成野菜とミックスにして 料理をしてくれと、言っているんだ どこがおかしい」「合成肉には味がない 調味料で味 つける オマエの好きなカレー味 だから飽きるはずない 野菜と一緒にしても同じ だから野菜は鳥のブイヨンを入れさっぱり風の味する それで いいな」この時代 全ての家庭に万能ロボットが支給され 家事全般をやってくれるのだ。ロボット工学は進歩し 人間と変らない知能を持ち 一体価格も昔のパソコンより安くなっている。国の方針で あまり人に似せると 擬似恋愛や依存心が強くなるので、感情面と言語サイロだけは、旧式なものを取り付けていた。タカシは17歳になり すでに政府の食料供給公社に勤務している。義務教育は14歳までで、昔の大卒程度の学力は身に付けていた。両親は45歳で国の保養施設で のんびりと老後を楽しみ めったに会う事はないタカシには今、ミナヨという彼女がいて 今夜始めて家に泊まりに来る。来年には結婚する予定なのだ。ロボットに名前を付けるのは、違反だが 3歳から一緒にいて何かと面倒を見てくれるため つい名前を付け 頼りにしている。勤務先から帰宅すると夕食は出来ているし、洗濯 掃除 買い物と全てユウタがやってくれ 本音では感謝しているが 図に乗ると思い、あまり誉めたことはない。 こちらから話し掛けなければ ユウタは無言でじっと立っているから気にはならないし 落ち込んだり、ミナヨと喧嘩した後の愚痴を言うのにはちょうどいい。ロボットの暗記能力は人より優れていて 百科事典に例えれば10万冊以上が記憶されるから、人間の仕事は 企画やアイディア、創造力を生かせるものに限られていた。ロボットは社会のいたる所に導入され 人とバランスよく調和している。金曜日の夜 ミナヨが遊びに来た。 同じ年齢だが タカシより大人びて、生活のリズムをリードしないと 気が済まないタイプだ。2人でディスプレィを使い ゲームをやり 軽い酒を飲みふざけあっている傍でユウタはじっと前を見つめている。室内のライトをピンク色にして ミナヨはタカシの手を握り ベッドに誘うといつも外でするように いちゃつき始めた。しばらく経ち ユウタが動き2人の動作を見つめだした。偶然に目が合ったミナヨが、声を荒げる。「なによ このロボット 私達の傍で覗きをするなんて 気味悪いわ 見えないとこに 行ってよ」ユウタは動かない。「あっちに行きなさいと、言ったのよ」慌てて タカシが取り繕った。「ユウタ 向こうに行っておくれ ここは いいから」「何、貴方 ロボットなんかに 気を使っているの それに 名前までつけて気持悪いわ」「こいつとは 長い付き合いだからね さあ、ユウタ 行きなさい」ユウタがつぶやく。「この女 オマエには相応しくない オマエ もっと 優しく思いやり ある娘 適合 上手くいく コイツ ダメダ」「このバカロボット 何言ってるの タカシ 私 帰る」怒ったミナヨは、素早く服を着て 玄関に行き さよならも言わずに出て行った。「まったく ユウタは これで3人目だぞ 怒って帰ったのは」「ショウガナイ わたし オマエの母さんだから 出来るだけ イイ女と 結婚 してほしい 悪いな タカシ」「いいよ、俺も ある意味では あんたを 母さんと思っているからさ」「タカシ オマエは いい奴 だ」「母さん もな」時代は変化しても 男のマザーコンプレックスは、無くならず、次の年に政府は 1年に1回 ロボットのモデルチェンジを行なった。過去の記憶を削除したものを 無料で支給し始めたのだ。 おわり 人には数多いコンプレックスがあります。それがあるから、 バネとして努力するわけで、悪いことではありません。 ちなみに、ワタシ、美女コンプレックスです。 話どころか、そばに近寄るのも出来ません。 誰か試して 下さい。待ってまーーす。
2005/11/16
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「大統領閣下 本日はE国からお帰りになり お疲れのところ 私達、国民のために このような記者会見を開いて頂いて、感謝いたします。この模様はテレビでも生中継され、国内や一部海外にも流れております。閣下のご要望で お手もとの赤いスイッチが、音声を遮断し 青いスイッチがもとに戻りますから、都合が悪くなったら いつでもご自由に押してください。今日は海外の記者も中に入れますから どうか 無礼な質問をお許しください。それでは スタートさせます。カメラスタンバイ、記者を会場に入れます」P国 始まって以来の記者会見がスタートし、コン大統領は、中央の演壇に足を運んだ。周りには軍服姿のいかめしい男達が、直立不動で警備している。会場には30人の国内記者と10人の海外記者が着席していた。役者でタレントでもある、クイが司会の大役をこなすのだが、前もって、入念にリハーサルは行われている。スポットライトがコン大統領に当たり 記者会見は始まった。クイがコンに一礼し 記者席を見回して話した。「今日は我国の指導者で慈悲深く 偉大なる将軍さまであるところの、コン大統領閣下が、みなさんの質問に答えますが 失礼のないよう 適切な質問をしてください。それでは、最初に人民国営放送のポーさん どうぞ」ポーも立ち上がり深々とコンに一礼する。「大統領閣下 E国との会談内容を 差し支えない範囲で お話願いますか」「ポー君 国民の前で 差し支えないことなんか あるわけないだろう我国は自由で、なんの隠し事もない民主主義の国だからな。E国との会談は大成功でした。 まず莫大な経済支援と援助をE国は約束してくれ、我国は人類絶滅兵器を5年以内に破棄するという確約をし、調印しました。次はT国と同じような会議をする予定で、それが終れば N国とします」「閣下 私達は、貴方のような卓越した ずるがしこい もとい かしこい指導者をもって幸せです。 次々と援助を取り付ければ、今に我国は経済大国になり、偉大な国家になります。本当に国民は閣下を尊敬し 未来永劫、従うことでしょう ありがとうございます」ポーは溢れる涙を拭おうともせず 着席した。外国人の記者が手を挙げたため 嫌々ながら クイは指をさした。「NYO通信のジョージ ワシントンです、コンさんに、 」音声が会場から途絶える。大統領のコンがスイッチを切ったのだ。「ジョージ君といったね 私を気安くコンさんと呼ばないように 大統領と正式に言いなさい」 すぐに音声が戻った。「大統領閣下 資源も経済力も確たる武器もない この国の はったり外交がいつまで続くとお考えですか」司会のクイが慌てて 怒鳴る。「なにを 無礼な 我国に何もないとは 衛兵、そいつを捕まえて 収容所に連れて行け」コン閣下は笑いながら 手を挙げて クイを制した。「クイ君 みんなの前で ブラックジョークを言っては、いかんよ。我国には収容所もなければ 発言は自由だからね 個人の権利も保障されている珍しい国家なんだ。 ジョージ君 君の情報は間違っているよ、P国には資源もあるし 経済力もあるからね 兵器も次々と製造され いつでも公開できるから嘘ではない」ワシントンはここぞと 攻め立てる。「国民を飢えさせ トップの一部達が贅沢のし放題 これのどこが 平和な国ですか 少しでも 貴方に反対すれば すぐに死刑、こんな野蛮な国は歴史上、始めてですよ」音声のスイッチを切り、コン大統領は怒鳴りだした。「アホ ぬかせ 何処の国だって一部の者達が 自分の既得権益を守るのは、当たり前のことだ 国民が餓死したって そんなささいなことを気にしていたら国は存続できないのだ、 この自由主義のボケナス お前は 後で収容所に送り たっぷりとヤキを入れてから 死刑にしてやる」興奮した大統領は 赤と青のスイッチを間違って押したので そのまま世界に中継されているラジオ テレビから そのままの音声が流れてしまった。それから2ヶ月後 コン大統領とその一族は失脚し 全員 海外に逃亡しました。 おわり この話には 特定のモデルや国はありません、っていうのが 情けない。どこにも、 シャレも解らないアホがいるからね。 あの国に行って ドン万歳 ドンマイ ドンマヌケと、 言いたいな、直ぐに銃殺刑かな。
2005/11/15
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私の大先輩に山本啓二という刑事がいる。 普段の捜査では、それほど目立たないし、寡黙な人で むしろおとなしいタイプだ。それが凶悪犯の海千山千が、他の刑事の取調べでは口を割らないのに、山さんが聴取すると、ほぼ全員がベラベラと罪を認め、自白調書に署名するのだ。但し 取調室には2人以上の調査員が入室し調べるのが原則で、例外はないのに山さんの時には、1人だけで取り調べるのが、慣例となっている。犯罪容疑者の中には、前科を重ね、脅かそうと泣き落としだろうと、ふん、とそっぽを向き、不貞腐れた態度を取るのが多い。物的証拠を突き付けて 自白を迫っても 薄笑いを浮かべ完黙を貫く猛者もいる位だ。3日前に逮捕した沢谷次郎は、仮釈中なのに1週間前 住宅街の家に夜 押し入り老夫婦を縛り上げ 金庫の中から現金30万円を強奪した。外に出た時、たまたま複数の人に目撃され、現場に残されたシューズの足紋も本人の靴と一致している。沢谷は、犯行後 愛人宅に戻ったところを逮捕、財布にあった17万の紙幣から被害者の夫の指紋が検出され、私達は完クロ(完全な犯人)と判断していた。これだけの証拠がありながらも 沢谷はのらりくらりと追及をかわし、犯行を自白しない。署長が山さんを呼び 簡単な打ち合わせをした後 ついに、落しの山さんは、取り調べ室に入っていった。室内にいる同僚達も 落ち着きがなく調べ室の方を見たり 中にはドアの所で聞き耳を立てているのもいる。みんな気になってしょうがないのだ。怒鳴り声もしなければ 机を叩く音もしないまま、静かな時間が流れていった。1時間近く経ったころ 私は署長室に呼ばれメモ用紙を渡される。「奥さんの手術は上手くいき その後も順調だそうだと今、連絡が入った 山本君にこれを渡し安心させようと思ってな、これを君が渡して来い それに中で、なにをしているか、見てきてくれ、私も気になってな、出ろと言われたら 署長命令で今後の参考にしますから 邪魔はしないからとお願いしろ いいな」みんなの羨望が背中に突き刺さる中 軽くノックして取り調べ室に入った。ウソだろう、山さんが床に正座し 容疑者は椅子に座っている。私がメモを渡すと 小さく 「わかった 出て行け}と、つぶやいた。署長の言ったことを そのまま話すと 意外にもあっさりと承諾したが、「よし、この中のことは公言しないと誓えるか」と、言われ やむを得ず守りますと応える。署の連中には話せないが 信じられない取り調べとは こういうことだ。山さんは次のような内容を 低い声で 話している。「俺は来年が定年でな 警察官でも警部補で下の方で 年金もそれほど貰えないし 今 カミさんはスーパーで働き過ぎて 入院しているよ 退職した後は好きな釣りをやりたいな 週1回は、海釣りに行きたいけど 交通費もバカにならないな 海はいいぞ 大海原を見つめていると 今までの垢が 取れるような気がするんだ 魚なんか 釣れなくても いいんだよ、それにな」延々と愚痴ともボヤキともつかない話をする。山さんは、事件内容は全く触れずに一方的に 自分の境遇をしゃべり続けた。私が入室して30分経ったころ 沢谷が重い口を開く。「よお もういいよ あんたの話は そこの若い刑事さんよ 俺がやったヤマ話すからさ このおっさん 外に出してくれよな なんで俺がこのおっさんの話を聞かねえと いけねえのか わかんないけどよ、まあ 辛い事も一杯あるよ この おっさん 苦労しているよな」山さんが部屋を去ると 入れ替わりに 自白調書作成のための速記者と調査官が入って来た。私は署長にも同僚にも あたりさわりのない ところしか話さなかった。山さんの名誉のためにも。最後に言っておこう 山さんが来年退職し 奥さんが働いていることや釣りが好きなこと 全て 嘘っぱちであることを。 おわり 犯罪者ほど人の話を 聞かないそうです。 自己中心でなければ 犯罪に手を染めませんから。 山さんの話を 何時間も聞かされると、容疑者は イライラし、もう なんでも しゃべりまくりです。 浮気した男がバレルのは、しゃべり過ぎるからです。
2005/11/14
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有名な料理家からの新作発表会の招待状が、届いた。経済評論家の私は、以前テレビのバラエティで一緒になり、その縁で 彼の六本木にあるレストランに何回か行っている。いつもニコニコ顔で接客する道畑大五郎は、気さくで誰からも好かれる人だ。72歳とは思えない血色のよさと、体が大きいから 会った人は圧倒されるが、話をすると、秋田弁が飛び出すのも人気の要因だろう。六本木の最先端のビル45階 1フロアーには600人を越す招待客で、華やかな雰囲気が漂い、著名な文化人やタレント、経済界からも100人は来ていて、はとんどが指定のテーブル席に着いている。私の席にはテレビ局株の買占めや、企業買収でマスコミを賑わしている人もいた。遠くの方から ピアノとバイオリン、チェロの生演奏がクラシックを奏で、いやおうなしに、荘厳なムードに会場は包まれている。道畑先生 お得意のお品書きがテーブルの上に置かれ始め、みんな一斉に手に取り読み始めた。まず、フカヒレのカレー風味のスープ前菜その1、猿の脳みその生あえ、なにー、よく見ると小さな字で材料説明があった。 トリと野菜スープをベースにゼラチン状にしてウニとイクラを混ぜ 数種類の海草が入っている。安心した。冗談にもほどがある。その2、虎のチンチンの煮込みこれは、ドイツのソーセージをガーリックで炒め、野菜コンソメで煮込んだものその3、ゾウの尻尾とトカゲのくんせいなんだ、これはゴボウを漢方薬で1週間煮込み、甘辛風にしてあるが、トカゲはオーストラリア産で本物らしい。まあ、見るだけにしよう。メーンディシュは和牛のステーキ プロパカンダ風聞いたことないぞ、プロパカンダ風なんて、なんだろう。順番通りに料理が運ばれ 客達はフォーク ナイフ スプーン ハシと自由に使い食べ始めた。猿の脳みそは美味い。見たことはないが、感じは脳みそのようだが、味と歯ごたえが堪らない。虎のチンチンは、ソーセージだが、ガーリックがほどよく味を引き締め、口の中で肉汁がプチューっと出るのが、わかった。ゾウの尻尾 ただのゴボウではない。カツオや昆布味が漢方薬の臭いを払拭しゴボウ特有の土臭さは全くしない。トカゲは手を着けなかったが、好奇心には勝てず、足の部分をかじって見た。なんと香ばしい 美味でサクラのチップで長時間 クンセイにしたものに違いない。さすがに道畑先生だ。最後の和牛のステーキを一口食べると、肉は柔らかいが 味は なんだこれ、ゴミの腐ったような イヤな味。他の人達の顔を見ると みんな変な表情をして 辺りを見渡すが、何人かが食べ始めると つられるように食べだした。1時間半の発表会は終り 代わる代わる道畑さんの所に行き、今日はすばらしかった、とか、貴方の料理は最高のクリエィティブです、とか、芥川賞の小説より 意味深いとか、わけのわからない誉め言葉を並べ会場を去って行く。最後の方になり、私は道畑さんの手を握り 耳元でささやいた。「道畑さん 最後のステーキは ひどかったですよ、ゴミの味がしました」先生は、笑顔で周りの人には 聞こえないように話した。「なーに、わざとまずい味にしたのよ、誰が それを言うのか 楽しみにしていたのに あなた 一人とはね この人達に 本当の味なんてわからないのよ お品書きの最初の名前ね、あれ、みんな本物なのよ、脳みそも全部 おいしかったでしょう」私が、 すぐに トイレに駆け込んだことは いうまでもない。 おわり まあ、おいしく食べられるなら、素材はなんでも、いいわけで 昆虫、越前くらげでも、油虫、サソリ、ネズミ、 うん、これなら 食べられる。 みなさんも ぜひ 試して下さい。
2005/11/13
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二週間前に行方不明者の捜査願いが、提出されている、案件には事件性は、何も感じられなかった。貿易会社の役員をしている柴田雄三郎が突如、行方知らずになり、その妻の多美が届けをだしたが、その後も不明のままだ。私の刑事のカンは、事件性の臭いもせず 形だけの事情聴取で多美に会っただけで事務的に処理するはずだった。住宅街にある柴田の家は、周りの家に比べても かなり豪邸で、不動産価値はかなりのものになるだろう。公道からは高い石の塀で見えなかったが、玄関から広い庭を眺めると、花壇があり数種類のバラが咲き乱れ、多くの花達が、お互いの主張を表現するかのように煌びやかに 並んでいた。植木には素人の私にも、この庭では四季を通じ 切れ目なく花達が咲き誇っているのが判る。多美の聴取は、何の問題もなく終り 署に戻った。要約すると 旦那の雄三郎は、以前から3日位はぶらっと家を出て、帰らない事もあるらしい。 今回もその口だろうと 騒がずにいたが1週間はいくらなんでも長過ぎるので 届けたと言う。 夫婦間は円満でトラブルはなかったし、行き先の宛ても知らない。 私は勤務先の会社にも行ってみたが、同じような回答で、何も進展が無かった。他の事件のヤマを何件も抱えているから、この案件は私の記憶からは、薄らいでいき、1年半が経過した。地元の交番から私宛てに連絡が入ったのは 全くの偶然である。柴田家の隣の家から 奇妙な出来事で連絡があり、前に交番に寄った時、事前調査をした巡査が、覚えていて連絡をくれたのだ。その交番に立ち寄り 詳しく今回の内容を聞いた。 隣家からの通報は、明け方と夕方に近所の猫や野良猫が、10匹以上柴田家の庭で、土を掘り返すやら、ひっくり返って体を擦り付けたりと、大騒ぎするそうだ。 その間、甲高い声で泣き通しで うるさくて、かなわないとのこと。奥さんの多美が、その都度出て来て 追っ払うが 猫達はすぐに戻り、続けているという。時間に余裕もあったので そのまま、柴田家を訪れた。中庭に入ると なんだ、これは 猫達が20匹近く花壇の中で 通報通り狂喜乱舞している。傍にいても逃げようともしない。インターフォンで挨拶し、部屋の中に入れてもらうと、多美の他に40代の男もいる。妙にそわそわしている 多美は話も上の空で 何かが気になる。男は目付きが鋭く 卑しい感じがしてこの辺の住民とは、そぐはないのだ。ようやく聞き出した話では、多美はすでにその男と再婚し、一緒に暮らしていた。帰り際に 猫達のいる花壇に近づくと 2人が慌てて飛び出して様子を見ているのが引っ掛かり 署に戻ると上司と相談した。私のカンは、かなりのギャンブルで 失敗すれば辞表を出さざるを得なかった。3日後に猫が集まっていた場所を、小型のブルトーザーで掘り起こすと、柴田雄三郎の亡骸が発見され、 多美と男を逮捕する。2人は、以外にも素直に罪を認め 自白したが、お手柄は猫達である。柴田は庭にマタタビを植え付けるつもりで、種を紙袋に入れ、たまたま洋服のポケットに入れていて、そのまま殺害され、花壇に掘られた穴に埋められたが種が発芽して地表に達したのを、猫が気が付いて 毎日の狂乱の集いと、なっていた。マタタビがポケットになかったら、多美と男の完全犯罪は成立したかも知れない。その晩、私は家族の一員である 猫のミーシャに大好物の鰹節を、家内に見つからないように、そっと食べさせた。 マタタビ(木天蓼) 初夏に白い5弁の可憐な花をつける。 猫がマタタビに興奮し陶酔状態になる成分は、詳しくは解明されて いない。興奮剤か麻薬効果があると思われるが、 人には効果はない。(当たり前) 健康素材として、飲んでいる人もいるらしい。 おわり やや、長編になり、お疲れです。 悪行は必ずバレルのだ、という事を書きました。 正義は 勝つ、信じたいですよね。 信じましょうよ。
2005/11/12
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あれれ、親父に爺チャン婆チャンまで手を振っているなんて、親父は5年前に爺チャン婆チャンは、もっと前に亡くなっているのに、でも みんな変らないな元気な時のままだ。それにしても この夢は気持いいな。体の芯が温まり 誰もいない温泉の中で 月の光を浴びている感じだ。こんな夢 見た事ないし いつも閉じ込められ出口を探したりして 寝起きの悪いものばかりなのに 今日に限ってなんだろう。たしか会社で残業をして 遅くなり すきっ腹に缶ビールを1本飲んで、車を運転して帰宅したよな。仕事は俺の性格に合って楽しいし、人好き合いが苦手なんで、経理と総務の内勤は得意な分野だから ここでしっかりと勤めるのも悪く無い上に、8ヶ月前から同僚の杉下香奈と付き合い始め 全てが順風満帆で文句ないよ。そうか 夢はその時の、感情の起伏に左右されるから、今の満足感や安らぎがこんな光景を作っているんだ。親父がなんか叫んでいるな、 聞こえないよ、婆チャンは隣にいる小さな女の子に花を渡して楽しそうだ。あっちは見渡す限り お花畑で こんなに綺麗なのは見たことがない。 親父の声が かすかに聞こえた。「早く こっちにコイよ 待ってるからー」なんだ、俺を呼んでいるのか、 親父とはぶつかってばかりして、腹を割って話したことがないから 夢の中でも いいや、よし、向こう側に行ってみるか。小川を渡り始める。 膝までの川の水は気にならないし 10メートルくらいの幅だから どういうことはない。後 3メートルで渡りきる瞬間、後ろから声がする。「タカトシ 目を開けて」どうして香奈が、ここにいるのだ。 これは俺の夢なのに。無視して歩き始めると、顔に 冷たい 一滴の水が 垂れ落ちるのが判った。このイタズラめ 香奈の奴が夢の中にまで 来るとは。しょうがない奴だ。 ゆっくりと目を開けると、涙を流して俺の顔を見つめる香奈、白衣を着た男と 母親の文江が うすぼんやりと浮き上がる。「タカトシ が気が付いた 目を開けた」「もう 心配かけて この バカ息子が」「良かった 脳への打撲で そのまま意識が、戻らない人もいますから、お母さんもう 大丈夫です 助かりますよ」「私達 まだ式も挙げていないのよ それなのに 先にいったら ひどいからタカトシ でも 良かった」言葉の洪水が俺の耳に どっと押し寄せる。数秒間で ここが病室で なぜ いるのかも思い出した。前の日の夜 真っ暗な道を運転していた時に ライトの前を動物が飛び出し、とっさにブレーキを踏み ハンドルを捕られ 路肩から落ち 大木に衝突してそのまま意識は途絶えている。すきっ腹に飲んだビールも原因だろう。さっきまで 見ていた夢 光に反射してキラキラと輝いていた 美しい川あれを 渡ったら 俺はこの世には 戻れなかったのだ。親父と会って 話もしたかったが もっと後にしてもらうよ。こっち側でやることもあるし、香奈との家庭もしっかりと 作るからね。勘弁してくれよ、 オヤジ、 爺チャン 婆チャンも。次に 三途の川を 渡る時には、誰が迎えてくれるのだろう。それも 楽しみだ。 おわり 一生に一回、三途の川は渡りますから、別に あわてて、 渡る必要はありません。
2005/11/11
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朝もやを突いて馬達が駆け抜けている。馬達のはいた息が 真っ白な蒸気となり 霧のように拡散していた。早朝の淡い光と 草と芝の臭いが 大地の息吹に活力を与えているように見える。律動する筋肉から汗の飛沫が 私の顔に掛かるが 気持良く 馬なりに走らせている。すでに20分間の 追いきりは終了し 馬が余韻を楽しむ感じで 並足になっていた。首筋を軽く叩き 厩舎に戻ることを合図する。ゆったりと歩く ハイセイコウタは 前を見つめながら 私に話し掛けた。「あさっての日曜日で あんたとはお別れか なんか 寂しいよ」「しょうがないさ 僕も騎手としては 芽がでなかったし それよりそっちも日曜日の未勝利戦に勝たないと 地方に飛ばされるぞ」「あの金キラの馬主は俺達に 愛着なんか感じないしな 全て金儲けかステータスを上げるための道具だからな」「でもお前に巡り会って良かったよ こうやってテレパシーで話せるなんて僕にとっては 始めての経験だからな なんで他の馬とは交わせないんだろう」「他も出しているが 俺より弱いんだよ 人間だってテレパシーはあるけれどアンタは特別強いから こうやって話せるわけだ」「そうか 好きな馬と話せるって すばらしいな」「よせやい オレ オスだぜ」「違うよ 馬全体が 僕は好きなんだよ」「俺も今年で 明け7歳か 競馬 馬としては盛りを過ぎたしな」「よし あさっては きばって 勝ちにいこうよ」「ああ、俺より あんたのために懸命に 走るよ 騎手で未勝利じゃあ これからは 声が掛からないだろうから」日曜日 第二レース ハイセイコウタと僕は逃げの戦法を採った。4コーナーまでは 成功する。 だがゴール200メートル前で失速。8頭立て 5着でのゴールイン。僕の人生の中で それからの1ヶ月は 貴重な思いでになるだろう。友人や親兄弟 親戚に頭を下げ 金策に回り 馬主には土下座までして頼み込んだ。 ハイセイコウタが僕のものになった時には 莫大な借金が残っていた。知人の紹介で 安い厩舎に移し様子を見に行くと 意外にも元気な顔で迎えてくれる。「よお かなり 無理してオレを買ったんじゃあ ないの」大きな目が輝き 憂いを含んだ眼が じいっと僕を見つめていた。馬の目は優しく 慈愛を表現し 世の中の不条理をお見通しのように知的で清んでいる。「なーに どうという事は なかったよ これで そっちも無理して走るレースからは 解放されたわけだ まあ 気楽にいこうぜ 相棒」それから 半年後 僕達はスターになり かなり稼がしてもらっている。アメリカの興行主からも 連絡が入り 来年には海外にも行くだろう。ハイセイコウタの提案で サーカスに入り 馬と僕のコミックショーはすごい人気になり テレビにも 度々出た。馬が音楽に合わせ ステップを踏み ピエロの姿をした僕を脅かして 追い駆けたり 様々な演技をするのだから 客は大喜びする。事前に簡単な打ち合わせをして 本番では ほとんどアドリブで僕も彼も十分に楽しんでやっている。お互いがテレパシーで話しているのは 誰にも判らないから マスコミでは僕を 馬と話せる天才ピエロとか 驚異 馬の演技は本物だのキャッチコピーを作ってくれた。ハイセイコウタと僕の友情はこれからも続くだろう。最近 彼は 可愛いメス馬を連れて来いと 要求するなど ちょっとわがままになって困っている。 おわり 動物達との共生ができるうちは、地球は安心です。
2005/11/10
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「これ 持っていってよ 俺の大事にしている 銀のペンダント」サトルはバス停のベンチに座りながら、 ボソっと声を出す。私とサトルは、中学 高校ずっと一緒、クラスが違ったときも学校の行き帰りは、お互いに時間を調整して 出来るだけ 会うようにしていた。サトルは東京の大学に受かり 明日からは この町には もういない。私は地元の小さな会社で 事務系の仕事をすることになっている。二人とも判っているのだ、 東京に住むサトルには 新たな生活が始まりその過程には 少なからず恋人が出来るだろうと。私達の愛は、ある時期 星のようにキラメキ 太陽のように燃え上がり そして月のように冷めた時もあったが、今では すべて懐かしい思い出になった。ペンダントには私とサトルのイニシャルが、刻まれている。軽いはずのペンダントが、重く感じた。「いい 私も 持っているから サトルはこれを持っていて なくすなよこいつめ」無理に笑顔を作り サトルの手を握り締めた。チラッと時計を見て 別離の気まずさを打ち消すように サトルは話す。「全く このバスは最後まで 時間通りには来ないな いくら3時間に1本でももう20分も遅れているぜ 寒いから もういいよ 帰って」「なに 言ってるの ひょっとして これでもう 会えなくなるのに」「そうか お前が そういうなら、 そうだ 改めて礼を言うよ、週二回の弁当さうまかったよ 朝早く 起きて作ってくれた弁当 これからは 食えないな」「サトルのために 料理のお勉強までしたんだから」「たまに 味が濃かったり 薄かったりしたのも あったよな」私は他のことは、なんでも許せるが こと料理に関しては 絶対な自信を持っていた。「そんな なんで その時 言ってくれないの」「だってさ お前が頑張って作ってくれたのに 言えるわけないだろう」「違うよ 言ってくれた方が良かったよ 次から 気を尽けるから、ね、あったけっこう ひどい味」「いいって もう 卵焼きは 5回に1回だな 失敗は」「そんなに サトルの体調の悪い時で 味なんか判らないと いうことは」「有り得ないよ 砂糖の入れ過ぎか 忘れたかだよ でも いいよ、」「悪かったね 変なもの 食べさせて」「そんな それより 本当に長い間 ありがとう お前の優しさ、 メール送るからな」「でも テレビやネットでは みんなそう言って 忘れていき 最後は別れるのね」バスが埃を上げて こっちに向かって来るのが見えた。こんな時には もっと遅れて来ればいいのに バスのやつ フルスピードで停留所に着いた。すぐに乗り込んだ サトルは座席に座り 重い窓を開ける。動き出すバス。私を見つめる サトル。 早く 言いなさいよ。愛しているでも 元気でいろよでも いいから 早く。5メートル、10メートル過ぎて行く。ようやく 身を乗り出した サトルが 叫んだ。「ユウタロウ 俺 向こうに行ったら 可愛い女を恋人にするから今日で お別れだ お前も イイ女を見つけろよ それじゃあな」遠ざかるバスの距離は サトルと私の気持の距離と比例して、懐かしい想いでの 時間さえも 消滅させたようだった。 おわり 男同士の愛、女同士の愛、何が正常で異常かなんて 誰にも決められないし、必要もありません。 人に迷惑を掛けなければ いいのです。 電車の中で 大声で夫婦喧嘩していた あなた、 家でやれよ、周りを不愉快にさせるのは、罪が重いよ。
2005/11/09
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私、小さい時から なに不自由なく育ち 20代ではブランド品を買い漁り、わがまま放題のイヤな女でした。夫とは友人を介して知り合い、そのままお付き合いをし、結婚にいたりました。実家ではお手伝いさんがいて、料理ひとつ出来ませんでしたが、主人に叱咤激励され 1年後には そこそこの料理も作れるようになりました。小さな会社のサラリーマンの夫は、私には過ぎた男だと思っています。社会の常識や普通の生活を教えてもらい、本当に感謝していて、35歳になった今、子供はいませんが 幸福な家庭生活を過しておりますが、軽い問題点がありました。主人は42歳、家庭の中では関白亭主で なんでも私に命令しますが、新婚の頃、それが心地よく 過去に人から命令など、されたことのない私にとって、逞しくさえ感じました。今でも覚えています。 私が始めてカレーを作った時のことを。7時に帰宅した夫の着替えを手伝い すぐに食事を始めました。一口食べたら 急に怒り出します。「なんだ これは 塩を山盛りに入れたような しょっぱさだ、こんなの 食えるか お前は料理も満足に出来ない 最低の女だな」私は泣きながら 別なお料理を作って食卓に出したものです。ひどい怪我はしませんでしたが、暴力を受けたこともありますよ。 その後 主人の勤めていた 会社は倒産して、私の父の会社で働いています。あ、旦那さまが、帰って来ました。すばやく着替えを済ませながら 台所に向かいます。「ごめんね 直ぐに作るから 今日のメーンは 秋刀魚の塩焼きで、お酒のつまみには インゲンのゴマあえと何点か作るから」「早くしてよ、お腹ペコペコ あんたって 手際が悪いから」「大丈夫だよ 20分以内で作るからね テレビでも見てて 待っててね」私には 本当に過ぎた 旦那さまです。これからも 一生 コキ使って 幸福な家庭を守っていきますよ。 おわり 誰です、ウチとそんなに変らないよ、と言っているのは。 女も男も長い年月で変化します。 年相応に年輪を刻むように 人生を歩めたら、スバラシイ ですね。
2005/11/08
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東北の寒村で長老達が集まり、緊急の寄り合いを持った。84歳になる村長は出稼ぎをなくし、人口流出を食い止めるために、農業の他に温室栽培の果実製造を奨励し、成功した。 他村に比較すると、一家族は安定した高収入を得て、人口の減少が抑えられるはずだった。村では青年達が7人、20代から42歳の独身男がいて、県や商工会議所主催のお見合いパーティーに参加しても、まだ誰も決まらない。このままでは、近くの町に出て 就職し村を離れる怖れがある。そうすれば、この村独自の共同生産と、販売システムが崩れ去り、打撃を被る事になるのだ。長い時間考え、青年達の意見も取り入れた結論は、全国ネットのテレビCMを1週間流すことにした。 大きな金額だが、村の豊富な広報予算からの拠出でなんとか、やりくりした。3ヶ月後、全国からの嫁さん希望者からビデオレターが送られて来る。その数、420本、絞りに絞り、20人を1泊2日のお見合いパーティーに招待、とんとん拍子に話は進み、半年後には7人の家は、良き伴侶に恵まれ、村人達も一安心。そんなに上手く、いく筈がないだろうと、思っている人に村が考えた秘策を公開しよう。まず青年達は街で プチ整形をしてフアッションアドバイザーの協力で、1人ずつインターネットで自分の魅力と収入をダイレクトに訴えたこと。次に東京から売れっ子のホストを招き、女心をくすぐる話術を教えて貰ったこと。最後に嫁さんになる人とは、次のような契約をした。1年に1回海外旅行に連れて行く。 子供が出来ると 高校までの学費は村役場で全額負担。月に最低1回町に繰り出して、飲めや唄えの会を嫁さん達だけで出きること。その他にも高額な出産祝い金や結婚記念日のご祝儀と、いたれり つくせり。後日談勿論 嫁不足の他の村や町も真似をして すぐに全国から嫁さんが集まった。メデタシ メデタシって なるわけ ないべさ、ほとんどの所では、予算がなくなり 嫁は実家に帰り、過疎化の歯止めは失敗したとさ。 おわり 都市から 地方に 若い人が戻る現象が増えています。 都会の騒音と汚い空気の中で 生活するより 何10倍も 健康で幸せです。 大勢の人々が都会を脱出することを、望みます。 そうすると、こっちが住み易くなるから。 ヒ、ヒ、ヒ。
2005/11/07
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時速350キロのスピードボール、投げました。3番のサタロー打ちました。キーン 金属音を響かせライトスタンドにボールが吸い込まれます。 2ラン逆転サヨナラホームラン、やったー、サタロー、ダイヤモンドを5秒で1周し、今 ホームベースを駆け抜け、ダグアウトに突入しました。 チームメイトは誰もハイタッチをせず、迎えません。当然です。 ベンチ内は静まり返っています。本日の試合は、沖縄キングコングが北海道ゴジラを2対1で降しました。先ほどのホームランのスローモーションをお送りしましょう。バットの芯で捉えています。 腰の回転も目に見えない早さで、きれがあり、これは素晴らしいです。 皆さんには見えなかったでしょうが。この時代 野球プレィヤーは全て、ハイクオリティーのロボットたちが、プレィーを行なう。ルールは昔の野球と何ら変らないのだが、ただひとつ難点があった。ロボットたちの動きが、あまりにも速いので、生での肉眼では、はっきりと見えないのだ。画面を通して見るしかない。 スローモーションでかろうじて、球の行方が判る。ロボットのバージョンアップで勝敗が決まるから、各チームは莫大な開発費を掛け新製品のユニットを導入する。そこには、人がプレィーしていた時に体験した、クロスプレィーを巡っての抗議や選手同士の殴り合いはなく、審判の誤審さえも 生じない、味気ない野球になっていた。スピードや正確なプレィを要求するファンの声で始まった新野球は、ロボット技術の向上には繋がったが、面白い試合内容とはかけ離れ、3年間のテスト期間で、中止に追い込まれる。スポーツは人が、汗を出し、懸命に努力する表情が美しいので、勝敗は二の次だということを、思い出させた出来事だった。 おわり 勝敗は大事ですが、それよりも選手のプレィや試合内容を 楽しみ、感動するフアンが増えて欲しいですね。 メジャーの野球を観ていると、敵のチームがファインプレイを すると、観客が拍手します。 いいプレィを見たいのです。スポーツは勝敗より、その内容です。
2005/11/06
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下界と同じで、天上界も近頃、きな臭くなって来た。天上界のそれぞれのボス、キリストや仏陀、アラーや10種類以上の神々が、今までは昇ってきた魂を判別して、自分達のテリトリーに呼び寄せ 混乱のないように仕切っていたのだ。所がその中には、無神論者や掛け持ちで入信していたりしている者が、数多くいるので、区分け整理に時間が掛かる。地上でのラッシュアワーさながらに、魂達は押し合いへし合いで順番待ちになっていた。勿論 物体はないが、感情や各々の意識はあるから騒がしいこと。あっちでべチャクチャ、こっちでクチャクチャ。どうしても同じ宗派で固まり、相手を口汚く攻撃する。やられた方もやり返し、応援部隊まで駆け付け、それを立見席で見物する野次馬までも集まるのだ。 想像して欲しい 空気が無い所で、強烈な風が四方八方から吹き荒れ もう大型台風並の騒がしさ。遠くの方で見物していた閻魔さまや悪魔や、得たいの知れない邪悪なもの達さえ、呆れかえって見つめている。ついに主な神々のボスが会合を持ち、収拾策を検討した。長時間議論した結果は、お互いのテリトリーを明確にし、そのサークルから外にでないこと。 地上から舞い上がる霊魂を1個所に集め、1秒間に数万の区分けをする、 最新型の選別機を霊界から導入すること。この2点で無事に天空界でのラッシュは解消されるはずだった。が、次に起った出来事は神々をも驚嘆させるほど予測できなかった。他の星からの物体のない未知なる霊魂が、紛れ込み、地球上から生じた霊たちの呼び込みを始めたのだ。「エー、ラッシャイ、イラッシャイ、こっちに来ると 全ての神を統括した偉大なる神の王様が、皆様の魂を清め、素晴らしい天国にお連れします」霊魂の群集は、雪崩れを打って、動き始めた。後の調査では、連中は別な天体から来た、 霊材派遣業のスカウトマンだったらしい。 おわり 秋らしい爽やかな、お話でしたね。(?) 地上から舞い上がる霊魂の数、他の動物を入れると、 スゴイ数になります。 そんなことを考え寝床に着くと、すぐに熟睡できますよ。 (余計 寝られないと言うアナタ、昼間、 適度な運動をすれば、いいのです)
2005/11/05
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その1 妻に高額な生命保険を掛けて、さあ未来は明るいと近所の居酒屋で 酒を飲んで、外に出たら、車にはねられ死亡した。その2 高校ではサッカー部のキャプテン、大学ではクラブの仕切り屋、公務員 試験はカンニングで潜り込み、今は公団で談合の元締め、そして逮捕。番外編 サラリーマン増税と消費税の大幅アップ、 当然だよ、取れる所から取るのは。いくらマスコミが騒いでも、この国 では、暴動もデモもなんにも起らないからね。 あ、これは オフレコよ。 (国会議員の独り言) おわり 笑えない小話でした。小話が全て面白いと思っていた貴方、 そうはいきません。たまには、つまらないのもあるんです。
2005/11/04
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部厚い書類をめくって、私達夫婦の顔を見ながら 検査官は、質問した。「生活環境は取り合えず合格点を与えますが、夫婦喧嘩の頻度が高過ぎますね、週3回は。これではストレスになるから、せいぜい週1回程度になりませんか」私は必死になって応える。「はい、この人が夜遅く酔っ払って帰るのさえなくなれば、喧嘩はしませんから、ね、あなた 大丈夫よね」夫も神妙に相槌を打つ。「そりゃあ この審査に受かれば 酒は外では飲みません」髭を生やした審査官が、意地悪く質問する。「すると、家の中で喧嘩になり 余計 ストレスを与えますよ」私。「決めました、お酒はやめます、いや、やめさせますから いいわよね、あなたそのくらい」「よし、俺も男だ この際やめるよ 煙草だって3年前にやめたんだからな」「散歩は、朝 昼 晩 守れますか」「問題ありません、朝と夜は主人が 昼は私が必ず」「しつけは、どのように」「専門の先生にお願いして きちっと やります」「食事内容と 回数は」「バランス良く、栄養に気を付けて、朝と夕方、適正な量を出します」「病気になったら どうしますか」「専門のかかりつけの先生に連絡し 大至急 対応します」「高齢化になったら 面倒をみますか」「認知症になっても 動けなくなっても 最後まで面倒をみます」「では、仮免許発行の手続きをします。 1ヶ月後に私が貴方達の家に行って、チェックします、それに合格すれば 正式に 許可書を発行します、この契約書にサインして下さい」高橋夫妻は審査員の見えない 机の下で汗の出たお互いの手を、固く握り締めていた。頭を下げ ようやく部屋の外に出て 夫婦は満面の笑みを浮かべる。「良かった、 私達もこれでようやく 犬を飼えるのね」「そうだよ、夢ではないよ 俺達が 犬を飼うなんて」動物虐待が問題になった この時代 ペット保護条例が強化され 動物を飼う者は国の指定機関での審査をパスしないと、飼うことが許可されなかった。合格率は20%くらいで 全ての課題が合格しないと飼えないのだ。昔は血統書つきの犬猫がステータスになったらしいが、今は動物を飼っていること事態がステータスな時代である。 このペット条例が公布されてから、3年後には ほとんど同じ内容で、子供作成条例が公布された。審査した上で パスしないと子供を持つことが出来ない社会になりました。 おわり そこの かあちゃん あんただよ、ガキが電車やバスで騒いで、 他人に迷惑をかけているのに 注意もしない。 このバカ女 子供のしつけも出来ないのなら、始めから 作るなよ 子供をさ。 そこの バカ夫婦 パチンコに夫婦で夢中になり 赤ん坊を 車の中に置き去りにするなよ。 お前らには、始めから子供を作る資格は、ないんだから、 きちっと防御策ぐらいしろよ。そうか、その程度の知恵も ないのか、まったく、動物より始末が悪いな。 (ああ、スッキリした)
2005/11/03
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「みなさーん お元気ですか、今日は僕達を呼んでくれて、ありがとう。最後まで 楽しんでくださいね」青年達は月に1回 全国の老人ホームや施設に慰問に訪れ、歌や手品、踊りを演じ老人達を喜ばせている。今日も長野に来て 30人の前で懸命に唄うと、最後には大広間での大合唱となりおおいに盛り上がった。お年寄りたちは、手を叩き 涙を流し 全員が喜びを表した。1時間半の短い時間だったが 若者達は満足だった。これだけの多くの老人達を楽しませて、職員にも感謝されるのは、自分たちがやっているのは、素晴らしいことなんだと自信を深める。帰りのマイクロバスの中でも、その余韻に浸り 来月はどこに行くべきか真剣に検討する。青年達が去った老人ホームでは、お年寄りたちと職員たちがボンヤリと、お茶を飲んでいる。爺さんの一人が職員に話し掛けた。「今月は、もういいだろう。 1ヶ月に3回はしんどいな、向こうは純な気持で来てくれるが、どうしようもない 下手な出し物に付き合わされる こっちの身にもなってくれよ、見なよ、トミエ婆さんなんか 無理に笑うから 入れ歯がガタガタになってるよ、少しは 考えてよ」「すいませんでした、 行政からのお願いで、青年達のボランティア精神を、壊さないように配慮してくれと、言われていますが 今日のは酷過ぎました。来月は1本だけにしますから」「まあ、いいやね あちらも満足して帰って行ったし、こっちも わざと拍手したり、踊ったんでイイ運動にはなったし。そうだ、今晩はお銚子を付けてよ」「はい、はい、そのくらいは 1本、サービスしますよ」 おわり 相手に尽くし喜んでもらえることを、喜びとする。 強制したり、されたり、押し付けるのはボランティアの 精神からは、かけ離れています。 ボランティアの方は 自分も楽しむ ゆとりの気持が大切です。 駅前でやる募金運動も何か 不信感を感じます。 人に言われたから ヤルのではなく その気があればユニセフを 始め いつでも募金や寄付は出来ますから。 昔、日本赤十字の役員が金を使い込んでバレたり、募金の中から、 職員の給与やボーナスを支払う団体が数多くあります。 役員などは かなり高額なのも 不思議ですね。 人の善意の金で 収入を得ている人たち、奇妙だな、 と思うのは、 ワタシだけ?
2005/11/02
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今日の日曜日、私と母は 張りきって料理の仕度をしている。私の恋人 一郎が始めて家に来て、一緒に食事をするからだ。母の友人の友子さんも招待し、父と母 一郎と友子さん私の5人がテーブルを囲むようになる。夕方の5時に一郎が到着し、すぐに両親に引き合わせた。父はすぐに打解け、スポーツの話しを始めたが、なぜか母は落ち付かず、彼の顔も見ようとしなかった。6時に友子さんがケーキを持って、やって来て3人でテーブルの上に、料理を並べる。奮発した和牛のステーキとサラダ、2本の赤ワインが時間と共に、なくなり コーヒー片手に 雑談に入った。友子さんは父の隣で、いつものように笑顔を振り撒いている。私は半年前に 父と友子さんが外で密かに会っているのを 偶然に見て、すぐに母に教えた。母は寂しそうに2人には、見たことは黙っているようにと、言われそのままになっていた。私には理解出来ないが、母には何か考えがあるようだ。日曜日の夜は、賑やかで楽しい思い出となり、駅まで送った一郎もうれしそうに帰って行った。父の健太郎です。友子とは1年前から付き合っていて薄々、妻のリエは判っているようです。私は妻を愛しているので別れる必要はないと思っています。友子とは、ただの遊びの繋がりで、彼女も十分に承知している大人の関係ですから。私 母のリエです。 一郎とは3年前に別れましたが、2年間浮気の相手で、まさか娘の彼として我が家に来るとは 予想しませんでした。私とは10歳違う35歳、娘が勤めている会社の取引先にいたとは。玄関で顔を見て すぐに目で合図して 娘にもパパにも悟られないようにしたのは大成功でした。 一郎には明日にでも 連絡して上手な理由を作って 娘とは別れてもらう つもりです。もし、そのショックが大きいなら 少しの期間なら 慰めようと考えています。 おわり このストリーには、まだ続きがありまして、父の健太郎の会社の 部下が娘と交際しています。 その部下は実は 妻のリエとも関係があり、妻の友人、友子は、 一郎と昔、イヒーーー、ここまで 複雑になると、読んでいる人 が混乱するので やめました。 事実は小説より奇なり、現実の社会ではもっと複雑な出来事が 起っています。
2005/11/01
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