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(ここから読み始めた人は昨日からの続きですのでヨロシク)直美は小沢峰一郎の妻を離婚に追い込み正妻の座を奪い取り心臓病を患っている旦那と爛れた愛欲生活を送る。その結果は当然予測できた。しかし、ここでも読者は裏切られるのだ。376頁で小沢峰は心臓移植を受け見事成功、健康になり連夜直美を求めるから逆に消耗した直美はついに体を壊し入院する。396頁の病室でのシーンは鬼気迫るものがあるから一部抜粋してみよう。夜中の2時頃直美は人の気配を感じて薄暗い病室の壁を見つめた。二つの影がぼんやりと映し出され、その中のひとつが壁から浮き出る。麻生田の前に死別した福田山が細い身体を折り曲げ1メートルの距離まで接近した。「次々と男を手玉にとり病死させ多額の資産を横取りしたお前もそろそろお迎えが来たようだ、私はあなたのような悪女と違うんです」もうひとつの影が人の形になり青白い顔でつぶやく。「直美、お前は最低な女だ、私にとってもみぞうゆう(未曽有)の出来事だった、さあ、地獄まで案内するよ」麻生田が直美の首を絞めると福田山も華奢な手を伸ばし手伝う。その瞬間、病室の照明が明るくなり直美の主治医がドアを開けた。二人の影は霧散する。「奥さん、ご主人が今、運ばれました・・・残念ですが人工心臓が拒絶反応を起こし停止しました」その声を聞いた直美はぱっちりと大きな目を開ける。「先生、小沢峰は死んだのね」「はい、本当に残念です、あんなにお元気だったのに」「先生、おいくつ」「は? 38歳ですが」「おひとり?」「はい、まだ独身です」「ね、 こっちに来て、先生の病院を作る相談しましょうよ」いやはや櫻田潤三氏はこの悪女を殺さず、また次の獲物を見つけたところで終りにしているのだ。ここまで私が解説を書いていると出版社から連絡があった。 読者には悲しいお知らせである。この本の著者、櫻田潤三氏が心臓麻痺で急死したとのことで言葉もない。ただただご冥福を祈るのみだ。葬儀は4月1日東京築地本願寺で営まれる。喪主は櫻田直美さんとなっている。拙著出版物:「血液型・風水・星座占いなんてデタラメだ・騙されるのはアホばかり」が絶賛発売中です。ついでに過去の作品を紹介するので出版社に問い合わせてください。 夢幻爆次郎「金儲けノウハウ本で読む奴は損をし著者だけが儲けるわけ」「オバマこけると世界大戦突入」「あなたも簡単に国会議員になれる本」「消費税ゼロでも宗教税でお釣りがくる」「政治家全員を派遣労働者にすると国はよくなる」「町の銭湯屋をつぶすな」「健康食品は不健康」 おしまい まだまだ寒いですが、そおっと耳をすましてください。 春の足音が、ほら聞こえるでしょう・・・ そんなわけねー 寒いよ~ 近日中にまたお会いしましょう、サイナラ サイナラ
2009/01/29
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この本を手にとったあなたに申し上げる、すぐに本を閉じこの解説はすべて読み終わった後で読んで欲しい。私は櫻田潤三氏の才能を高く評価し尊敬もしている。氏の小説は深層心理を追求しながらもお涙頂戴や安易な感動物と一線を引いているからだ。巷に溢れる書物と映画、テレビのドラマは深刻なテーマを取り上げ人を感動させるのが当然のように作られているが、それは間違いだ。涙を出させるのは簡単で例えば余命いくばくもない少女を主人公にして残された僅かな時間を精一杯生きる生活を坦々と語ればいい。反面、笑いを産み出すストーリーはかなり難しいが、現代人の質が低下したためにテレビのバラエティーと称するものを観て大笑いする者がいるのも事実だ。あれは芸ではない。タレントや芸人(芸はない)の悪ふざけと身内の楽屋話、けなしあい、互いの無能さを競い無理に笑いをとる浅はかさには我慢がならない。人数の多さと組織力で営業して、この国の文化を壊している代表は吉本興業と白痴的な美男子を揃えるジャニーズ事務所といっても過言ではないだろう。内容を別にすれば徒党を組むヤクザ集団とほとんど変わらない。小説の世界に戻ると私自身ここ10年以上、直木賞、芥川賞、その他の賞をとった本を購入して読んでいるが、なにか物足りなさを感じている。大人を対象としたユーモア溢れる上質なコメディ物がないのはどうしてだろうか。難解な文章や小難しい言い回しを多用して世の無常や虚無感を表現したり狭い業界だけに通用する言葉の乱用、欲望状況の露骨な描写は比較的やさしいが、分別ある大人をクスリと笑わせる読み物は見当たらない。そんな現代、この本を書いた櫻田潤三は稀有な小説家である。病に冒され余命いくばくもない麻生田太郎が病室で妻に語るシーンは味わいがある。(209頁)「直美、お前とはわずか2年半の結婚生活だったが、私の人生でこれほど幸せで充実した時間はなかった。心底感謝している、30以上の歳の差で世間の中傷や邪推を浴びたとき、お前は笑い飛ばし一緒になってくれた。私にできるささやかな気持ちとして先週友人の弁護士に遺言書を渡したよ、お前を嫌っていた息子二人には一円も財産を渡さないと明記してある。今の時代約3億円の資産は少ないかもしれないが全てを直美に入るように万全の手配をした。もう、目がかすんでお前の顔が見えなくなった、手を握っておくれ・・・・・あれ、直美の手はかなり冷たいな・・普通このようなシーンは逆なんだが・・・・直美・・最後にもう一度、礼をいう・・一緒になってくれて・・・・・ありがとう・・・・あ、直美・・もう逝くよ・・・なんか・・いっておくれ」「あなた、いつまでもべラべラしゃべっていないで、早く逝って」「・・・・・・・・------------プッツン」このシーンは何回読んでも笑いがこみあげ、作者の緻密な計算には頭が下がる。なぜなら208頁までは麻生田太郎と直美が偶然に出逢い(実は違うのだが)周囲に反対されながらも結婚に至る過程を描き読者サービスに濃厚なベッドシーンまで書き綴っているから誰でもがハッピーな結末を予想しただろう。しかし櫻田氏の小説はこれからがすごいのだ、301頁から一見純情可憐清楚処女風な直美は麻生田の友人小沢峰一郎に接近し手練手札を駆使して攻略するのだ。 つづく 本年最初の作品ですが、長くなりスマナイ。 なお本文の発言や記述は夢幻 爆次郎先生のもので すからあしからず。 次の更新は明日夜です、風邪がはやっていますから みなさーーーん、注意しましょうね。
2009/01/28
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