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カメぱっぱと、ゴロータの二匹もシルバーセンター内部の情報や二本足の生態をレディカカからレクチャーを受けていました。猫たちが訪問した最初のころ、お年寄りたちの一部は、動物にどう対応すればよいのかわからず、ぎこちなかったが、最近では、猫たちに積極的に話し掛け、おもしろい動作をするたびに笑い声をあげるからカカとチビコも楽しくなり、行く前に簡単な芸を仕込みセンターで披露するのが、習慣となっています。 ちなみにチビコが考えて実施したものの中で一番受けたのは<壁ドン一回後方大回転>という大技で、壁に向かって真っすぐ走り、衝突する寸前に身体を縦に伸ばし四本の足で壁を叩き、その反動を利用してバック転の形をして床に着地する驚くべき技は、観ている二本足全員が、拍手喝采を浴びせました。一回だけ助走不足で回転できずに頭から床に落ちたときは、二本足たち、見てはならないものを見たかのように急にそっぽを向いてチビコの失敗を笑うものは、いません。チビコも堂々と二回目に挑戦して、なんなく成功しました。 カカからセンター内での注意事項を聞いていたゴロータのところに木村トメさんと、ヨシコさんが戻りました。それからすぐにカメぱっぱと、ヨシコさんに見送られたゴロータ、マイクロバスに乗り込みます。センター専属の運転手、神山信吾さんが、猫ではなく犬を連れてきたトメさんに話しかけます。「あれ、木村さん、今度は猫ではなく犬かい、よくわからないが、どこで調達してくるの。いずれにしてもセンターのみんなが、大喜びして元気になるのだから、いうことなし。その犬も利発そうな顔をして、それに、いつも誰と話しているの? 話し声がするけどトメさん以外、見かけないからね。ま、いいか。 さあ、出発しますよ」 あまり好奇心旺盛ではない神山さんにニッコリしたトメさんと、ゴロータを乗せたバスは、ゆっくり動き出します。 センターに行く途中で動物病院に寄って、チャチャッと、簡単な検査をして何も問題ないと診断されると、バスは一目散に走り夕刻前には、到着しました。 つづく
2015/08/30
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マイクロバスからレディカカが、さっそうと降りてヨシコさんと優しくハグしながらゴロータを上から見下ろしました。「な~に、犬なんか連れてきて、それもこの前、車に乗り込もうとした狼藉犬でしょう」 チビコの体調不良と、今までの経過を簡単に説明するヨシコさんのそばに木村トメさんんも降りてきて一緒に聞耳を立てました。一通りの説明が終わると、トメさんゴロータの顔を見つめながら、うなずきます。「ゴロータ、あんた、イイ犬だね。ゴメンよ、この前は、急に車に乗るからさ、びっくりして思わず怒鳴ってしまった」前にでたゴロータ、トメさんを見上げます。「いや、ボクのほうが悪かったワン。それよりも、すごいね、トメさんもこうやってボクたちと、会話できるなんて」「私は、昔から花や木と、おしゃべりしていたから、動物たちとの話なんかたやすいの。むしろ人間同士の会話のほうが、むずかしいよ。だって、本音で言う人は少ないからね。言ったことをそのまま信じると、あとでえらい目にあうから。その点、あんたたちは、裏表がないから楽なのよ。向こうに行ってからのことは、ヨシコさんに聞いたでしょうから、これからの手順を説明するわ。まず、このバスが動きだし、センター近くの動物病院でチャチャッと、おざなりの検査を受けてもらいます。大丈夫よ、猫たちにも同じことをしてもらったの。ついでに綺麗にするけどゴロータは、すでにバッチリ決めているから問題ないわ」 ゴロータと話し終わったトメさん、ヨシコ猫を連れ、一人と一匹、誰も見えない駐車場の裏手でこれからの打ち合わせを始めました。 つづく
2015/08/28
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◆◆◆23日(日)生田緑地サマーミュージアムに 多数のご来場ありがとサンサン。♡♡♡ ー 折り紙、お絵かき、ねんど教室に来てくれた 大勢のチビッ子たち、また、会おうね。ー by カメぱっぱ「ボクなんかで役に立つなら協力するワン。二本足を喜ばすテクニックは、思いのほか簡単なの。命令をきくそぶりや従順になり、あなたさまには、逆らいませんのポーズ。一番効果があるのは、甘えの声と態度をとれば、ほとんどの二本足は、イチコロだワン」「やはりゴロータは、そんじょそこらの犬とは、違うニャン。本犬も賛成したからカメぱっぱも文句ないわよね。それでは、交代する時間まであと、わずかだから身だしなみをきれいにして、センターに着いてからの注意事項やお年寄りとの接触方法、施設内でのルール事項を打ち合わせしましょう」 こうなると、すでにカメぱっぱの発言力は、大幅に低くなり、黙っているしかありません。 入念な打ち合わせが、終わると、二本足たちへの印象を良くするためにヨシコ猫が、呼びよせた混合メークアップ班、班長のエルメスグチコと、タヌキのポンポンチッチの友人、タマノジョーが、すばやくゴロータの毛並みと容姿を整えます。 雑種とはいえ日本犬の持つりりしさを強調させようと、後頭部や背中のとびだした毛を手際よくカットするタマノジョー、その隣でほのかに柑橘系の匂いがする山草を揉みほぐし両足付け根部分に何回も擦り続けるエルメスグチコ。 15分後、すっかりモデル犬なみにイメージチェンジしたゴロータを見てカメぱっぱと、ヨシコさん感嘆の声を上げました。「変われば変わるものだパッパ。馬子にも衣装ならぬ、ひょうたんかた駒が出たかな。見違えるほど立派になったね、ゴロータ」「この、この、二本足泣かせ犬、さあ~駐車場に行く時間だ。行くよ~」 ヨシコ猫を先頭にカメぱっぱと、ゴロータの三匹が、歩き出します。 つづく
2015/08/25
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☆明日・23日(日) 11:00~18:00☆ ーー生田緑地・サマーミュージアム 開催ーー ★数多くのイベントを楽しもう ★「カメぱっぱ」もどこかにいるからね。 ◆雨天決行(一部のコンサートは中止) ◆詳細は、「カメぱっぱ」かサマーミュージアム特設ホームページまで。 「ヨシコさん、ダメパッパ。まだゴロータは、前に飼われていた二本足との嫌な想い出があって、そのトラウマが残っているから無理だよパッパ」「なによ、まだ、なにも言っていないのに。そうか、ゴロータは、二本足に飼われていたから二本足のあしらいや喜ぶツボは、百も承知なんだよね。嫌な出来事でトラウマになったのは、その反対を体験するときれいに霧散霧消して明るくなるニャン。あそこのセンターにいる二本足たちは、みんな思いやりがあってステキだと、カカやチビコが、何回も言っているのをカメぱっぱも聞いているニャン。もちろん、無理にとは言わない。ゴロータ、どうだろう、お願いできるかな」 カメぱっぱが、口を開く前にゴロータは、ヨシコさんの前にでました。「3日前に車へ乗り込んだら、おばさんに怒鳴られたよね。今日だってボクが行けば怒られるよ。ヨシコさんが説明しても無理だと思うワン」「あのときは、突然の不法侵入で木村トメさんだけでなく、私たちでさえ、あなたを異常犬か乱暴犬だと勘違いしたからね。今度は、親切丁寧にトメさんには、説明するから絶対大丈夫よ。それより二本足のお年寄りは、扱いがむずかしいが、今日、ゴロータの立ち振る舞いを見てると、すっかり落ち着いて、貫録さへ身についているから心配ないかもニャンニャン」 過去の犬生で、あまり誉められたことのないゴロータ、つい、笑みがこぼれだらしない顔つきになっています。 つづく
2015/08/22
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☆☆☆ SUMMER MUSEUM ☆☆☆ ー生田緑地サマーミュージアムー 8月23日(日)11時~18時 ◆岡本太郎美術館・日本民家園・かわさき宙と緑の科学館 藤子・F・不二雄ミュージアム イベント同時開催 各イベント内容は、サマーミュージアム特設ホームページから。 ◆雨天時一部イベント縮小(テントがないコンサートなど) ☆カメぱっぱのテントに来ると、もれなく豪華プレゼント!!! 枡形山に行く手前の飯室山中腹にある小さな洞窟は、長者横穴墓群といわれて30ヶ所以上あり、二本足が利用する勾配のきつい木製の階段から見える表側と、全く見えない裏側にわかれています。裏側にある入り口部分が狭い洞窟にゴロータは、宿泊していて快適な生活をエンジョイしていましたが、先ほどの可憐なノハラアザミとの思いがけない会話は、これからの犬生において、なんらかの糧になるのかも知れません。 夏の朝陽のように強い光ではなく、薄ぼんやりした影絵のような景色を少しづつ、ゆっくりと白色のシャワーを浴びせながら様々な色をパレットに押し出し樹木、草花、葉、大地の順で次々と、淡い天然色で描く晩秋の朝、カメぱっぱが、ゴロータを訪ねました。「どう、食べ物は不足していないかいパッパ」「大丈夫だワン。それより、まだ、早朝だよ。ボクは夜行性に戻ろうとしているから、夜は動いて寝ないようにしているの」「昼間、二本足と会わないために、それを勧めたのは、ビッグやボクたちだもんね、わるかったパッパ。犬さんと話すの初めてだから、つい、うれしくなって、さあ、寝床に戻って、寝た寝た」「いや、せっかく来てくれたのに、夜行性への訓練は、ゆっくりやるから。どこに行くの?」左側にある高さ30センチ以上はある草むらが、大きく揺れて、おばさん猫のヨシコさんが飛び出してきます。「緊急事態だよカメぱっぱ、今日が、ほほ笑みシルバーセンターのレンタル猫、交代日なんだけど、慰問するチビコが軽い下痢で体調を崩しているから行けなくなったニャン。レディカカを続けてレンタルしようと、思ったけど、ああ見えてけっこう神経を使っているので疲れているのよ」「ヨシコさんは、だめなの」「昨日から捨て猫の未熟児を二匹、24時間交代で育てているからね。こうなるとレンタル猫をもう少し増やしておけば良かったニャン」「慰問している、あの二匹だから通用しているのだパッパ。猫たちにもそれぞれのキャラがあるから」 ヨシコさんは、カメぱっぱの後ろで話のやりとりを聞いていたゴロータに目を向けました。「毎日、水浴びをしているせいかゴロータも毛並みが美しい犬になったね。それに、よく見ると、なんか気品もあるから不思議だニャンニャン」 ヨシコ猫の目論見に気付いたカメぱっぱ、あわてて声を出します。 つづく
2015/08/20
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◆「カメぱっぱ」は、8月23日(日)11時~18時 生田緑地、<サマーミュージアム>に出るよ~◆ ☆ 機関車D51の右側中央広場の奥にある「あじさい広場」で待って ま~~~す。 ☆ 詳しいことは、「カメぱっぱ」のホームページから見てね。「私は、種子や花粉になり大空に舞い上がるとき、自分の意志をそれらに移行すると、短い時間だけど下界を見渡し、つかの間の空中遊泳を楽しんでいたよ。君も今度、鳥さんたちがいたら一羽の鳥を見つめ、その脳に入り込む感じをイメージしてごらん。すると、数秒後に鳥さんの目で見ている景色が現われる。しばらく待って鳥さんが飛び立てば、下界の光景が君の脳にも、はっきりと見えるわけ。元に戻らなくなる心配は、ご無用、相手に入り込める時間は、せいぜい数分間、長くて10分以内だから、あ、そろそろ私の花としての命は、切れようとしているから、これで、サヨナラするね。 最後にもう一度、お礼を言わせてもらいます。私を見つめてくれて、ありがとう」 それまで激しい風に花びら一枚散らさなかった身長73cmのノハラアザミは、わずかな南風が吹いた瞬間、パラパラと、花びらを落とし最後の一枚もヒラヒラ舞い上がりました。花びらを目で追掛けていたゴロータ、洞窟の外に出ます。 すでに花からの言葉は途絶え、、そよそよと吹く風の音、樹木と葉っぱを軽く揺らす音だけが聞こえていました。 つづく
2015/08/17
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♡♡♡生田緑地サマーミュージアム♡♡♡ ー8月23日(日)11:00~18:00ー ☆「カメぱっぱ」も森のワークショップに出ているよ。 他に森のデリー&マルシェ、森のコンサート、キャラクター大集合 光る岡本太郎をつくる(岡本太郎美術館)納涼民家園(日本民家園) 水の中の生き物、実験工房、星の雫展(かわさき宙と緑の科学館) ◆たくさんのイベントが、あなたを待ってま~す。 ★詳しいことは、「カメぱっぱ」のHPから見てね。 右前方13mにあって風で揺れている一輪のあずき色の花が、ゴロータの脳に話し掛けているのは、間違いありません。「ここでは、動物だけでなく植物も話しができるんだ。もう、ボクの頭では、ついていけないや」声を上げるゴロータにやさしい声が脳に響きます。<声を出さなくても、会話できるよ。やってみて><こ、こんにちは、君を、お花を噛むなんてボクは、しないからね><たとえ話さ、どうみても君の方が強く、長生きするのは、当然だが、はたしてそうだろうか? 今、強い風が吹いて千切れた私は、命が終わったと思うかい><ボクたちの常識では、そうだよね><花びらがなくなっても、地中に残っている根や茎は、生きているから、また来年、花を咲かせるかもしれないよ><そうか、目に見えなくても君の命は、継続しているのだね。動物のボクは、命が消えれば、個体もなくなるからこの地に存在しないけど、お花さんは、根があれば、ひょっとして命の復活が、考えられるよね><私は、生命の長さは、あまり気にしない。一瞬で命をなくしても、それが、そのものの定めならば。この緑地の中にも種々雑多、あらゆる生き物が、生息し各々の遺伝子にそって懸命に時間を食べて、最後の日を迎えようとしている。 ゴロータに話しかけたのは、先ほど、じっと私を見つめてくれたお礼なのよ。誰かに見られるって、花として生まれたのに、まだ一度もなかったの。ゾクゾクする快感を初めて体験させてもらって、・・実は、・・今日中に散る命なので、つい、話し掛けたの。どうしても話したかった。迷惑をかけてゴメンね><いや、ボクの方こそお花さんと喋れるチャンスをもらって感謝しているワン。他の動物たちとも会話でき、ここに来て本当に良かった><動植物と会話するって、実は簡単なの。ただ、大部分が、頭の中にある会話通信回路の線を遮断しているから通じないだけで、君のように前向きに話そうと思う強い心が回線をつないで、こうやって話すことが出来るの><これまで犬仲間にいたときでさえスムーズに会話できなかったボクが、こうやって話せるなんて、もう、空を飛ぶのも簡単にできそうに思えてきたね><それが、できるのよ> つづく
2015/08/14
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「なにを務めるの、ゴロータ、新之助さんのペースに引き込まれているよ。もう二匹とも仲間だね。新之助さん、これからどちらに行くの」「足が向くまま、気が向くまま、赤城の山も今夜かぎり、生まれ故郷の国定の村や、縄張りを捨て国を捨て可愛い子分の手前たちとも別れ別れになるかどでだ~」「ストップ、ここで劇を始めても誰もいないから、もったいないパッパ。それでは、またね。ゴロータ行くよ」 ちょこちょこ歩き出したカメぱっぱの後をゴロータが、追掛けました。二匹を見送るハクビシンの新之助、口元に笑みを浮かべたまま左側の小さな崖を駆け登り生い茂る草むらの中に去っていきます。 カメぱっぱに案内された薄暗くて陰気くさい洞窟は、ゴロータにとって外敵に襲われる心配もなく、前の居住動物の臭いも消え最高のねぐらで、太陽が傾き、そろそろ起床する時間なのに、まだスヤスヤと寝入っていました。ザワザワと、風の音が聞こえ、洞窟の入り口をぼんやりと見つめていると、二本足の通らない野山の低い場所で、あずき色の一輪の花が風に揺らいでいます。11月の寒空でもその存在を誇示するかのような、たたずまいは、ゴロータの感性を刺激しムックリ起き上がると、外の一点に目を凝らします。 (ゴロータが見ているのは、ノハラアザミ<キク科>で高さは、約1m近くまでなり頭花の径約3cm、頭花は、多数の筒状花の集まりで枝先に2~3個上向きに付く。根生葉は、花時も残り、羽状に深く裂けて緑には、鋭いトゲがある。多年草で花期は、9月~11月)もろさと強さ、強い風が吹けば花は、簡単にもげるようでもげない。左右に激しく揺らされても花びら一枚落ちない強さは、なぜかゴロータを落ち着かない気分にさせました。<ゴロータ、お前の命と私の命、どっちが、もろいと思う?>揺れている花の方から声が聞こえます。声というよりも脳に直接、響く奇妙な呼びかけに頭を左右に振り、まだ寝ぼけているのだと、目を閉じますが、また、聞こえました。<お前が私に飛び掛かり、ムシャムシャと、口で噛めば一瞬で私の花としての命はなくなるよ。どうだい、やってみるかい。> つづく
2015/08/11
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◆生田緑地サマーミュージアム◆ 8月23日(日)11:00~18:00 「カメぱっぱ」も森のワークショップに出ているよ。 他に森のデリ&マルシェ、森のコンサート、キャラクター大集合 光る岡本太郎をつくる(岡本太郎美術館)納涼民家園(日本民家園) 水の中の生き物 実験工房、星の雫展(かわさき宙と緑の科学館) たくさんのイベントがあるから待ってま~す。「昔の縁日などでバナナの口上をやっていたが、発祥は北九州市の門司港で終戦の4~5年前まで台湾から青いのを大量に輸入して、小売店につくころは、黄色になり客が買って、ちょうどいい食べごろになるってあんばいだが、全体の2割程度は、港で黄色になってしまうから、さあ、たいへん。そこで港近くにいる人に叩き売りの口上でさばくというわけだ。では、始めるよ。さぁさぁそこのお兄さんおねえさん、せっかくだから近く寄っといで、せっかく門司港来たならば、門司港名物バナナの叩き売り見やしゃんせ。お代は見てのお帰り、叩き売り見るもん聞くもの笑うもの、お代があってお代なしバナナを買わなきゃお代はいらないと、きたもんだ。窓を開ければ港が見える。はるか彼方を跳むれば武蔵小次郎の決闘で今も伝わる巌流島。つくよつくよと、なにがつく。門司の港に船がつく。お寺の坊さん鐘をつく。私はあんたにしがみつく。このバナナ、一山1000円でどうだ~~~。甘くて栄養のある果物の王様、よ~し、あと、5本なんてケチなことは言わない。エーイあと、10本おまけでつけて、もってけドロボウ。おーい、そこの兄ちゃん財布を出したり閉まったりして、なに~ もう一声だ、よーし、あと5本、つけるぞ、重くてもてなくてもしらね~ぞ。ほら、ならんだ、ならんだ。 このバナナの叩き売りの口上は、こんなもんでござる。ゴロータうじ、さきほど旅役者と、いっのは、私たちの限りある命を精一杯生きるために、毎日の時間を舞台と想定して考えれば、自分で脚本を書き、その場に合わせて演技をする。 自分も楽しみ相手も楽しませる。それらをすべてひっくるめて旅役者と、いったのでござる」 新之助の話は、正直、ほとんど理解できませんが、ごく最近体験したカルチャーショックで多少、口がうまくなったゴロータが、応えます。「すばらしい口上と、ていねいなご説明をありがとうです。この地に来たのも何かの縁、皆様の温かなご支援を裏切らないように、私、ゴロータ、精一杯、務めさせていただきます」 笑いながらカメぱっぱ、声をかけました。 つづく
2015/08/08
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「新之助さん、仲間になったゴロータを紹介するね」喧嘩に慣れていないゴロータ、前足を伸ばしてそのまま道路に横たわり敵対していない態度をしたから新之助も元の毛並みに戻り、平穏な状態になります。「緑地で犬と会うのは、ペット犬を別にすれば初めてでござる。犬特有の体臭もせず、ほのかにジャスミンの香りまでするのは、どなたかのサゼッションを受けたのであろう。のう、カメぱっぱうじ」 目の前に現れた動物も初めて見るゴロータ、目を白黒しています。一見、タヌキに見えますが、額から鼻にかけて白い線が入っていて大きさも尻尾までの全長は、1mにもなりネコ目ジャコウネコ科に属します。 よく見ると鼻先まで伸びている太い線と、両方の目の周りは、クマドリのような黒い模様があるので歌舞伎役者にも見えるから迫力は、充分にあり、その上、話し言葉は、あまり聞いたことのない昔風なので、なおさらゴロータ、口をあんぐりと開け、ぼうぜんと、四足でたたずんでいました。 カメぱっぱ、その様子を見てあとを引き取ります。「さっきビッグにも会って、緑地を住みかにする勝手連に属するための注意事項を聞いてきたの。当分、これからゴロータも住むのでよろしくパッパ」「ゴロータうじ、新之助というケチな旅役者です。これからお見知りおきを」「旅役者って、ワン、わからない」「あちらこちら旅に出て、行く先々で地元の動物たちを愉快にさせる口上をするのでござる」「口上って、な~に」「歌舞伎や浄瑠璃で出演者か劇場の代表者が、観客に対して舞台から述べる挨拶で初舞台とか襲名披露などのときに行われるのが、一般的であるが、江戸時代には、盛り場の往来でたくみな弁舌で人を集め品物を売る商人を口上商人と、言っていたから芝居関係だけの言葉ではないのでござる。それでは、昔の縁日でやっていた口上のひとつを披露しましょう」 つづく
2015/08/05
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♡♡♡生田緑地イベント情報は、カメぱっぱのHPからお入りください♡♡♡ ガマのビッグと別れたゴロータと、カメぱっぱ、岡本太郎美術館、手前にある階段横、滝といっては、恥ずかしい小さな水流にやってきました。あきらかにゴロータは、水を嫌がりカラスの行水ならぬ犬の行水で前足をちょんちょんと、濡らしただけで戻ろうとします。「ゴロータ、もっと全身で水を浴びないと、体臭が消えないパッパ」「寒いから明日の昼間にするよ。こんなに冷たい水を浴びたら風邪を引いてしまうからね」「それは、だめパッパ。昼は二本足が、ワンサカ来て、すぐに見つかるから、今、浴びようよ」「嫌だ、冷たいのは、イヤダ」 こうなると、ただのダダッコで仲の良い子供たちのたわむれと同じです。やおらカメぱっぱが、ゴロータの尻尾をつかみ、腰回りを強く揉みほぐすと、「ギャー、そこー ダメ~~~」体をクネクネさせ悶絶して、水流のみぞにザンブリコと、跳び込みました。 ビショビショに濡れて何回もブルブル体を震わせながら恨めしそうにつぶやきました。「やってくれるね、カメぱっぱ。くすぐったくて一番メロメロになるツボを押さえるとは、そんなの、どこで覚えたワン、いや、言わなくていい、どうせ、またビッグかな」「動物のツボは、微妙に違うけど、犬、猫、タヌキは、ほとんど同じパッパ」「なに~ タヌキもやっているの」「疲れをとるツボ、睡眠をうながすツボ、食欲増進のツボ、ここにいる仲間は、時間があると、交代でやっているよ。大事なコミュニケーション、ツールだね」 乾いた草むらで何回も体を回転させていると、ゴロータから水滴はなくなり、動物の匂いもほとんどしません。近くでカメぱっぱが、摘んできたジャスミンの香りがする薬草を右前足の付け根の部分に少しだけ擦り付けると、香水と違う清潔感あふれる香りがします。今晩のねぐらをどこにするか考えていると、ひょっこりと、水飲み場にハクビシンの新之助が現れ、全身の毛を逆立ちさせ攻撃態勢をとります。慌てたカメぱっぱ、二匹の真ん中に割って入りました。 つづく
2015/08/02
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