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プロのつぶやき1026「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その3」9月10月と台風の被害が大きかった千葉ですが・・・館山や鋸南町、南房総市君津市木更津市富津市等の常連さんからご注文やメールを頂いて・・・さぁーこれからだと思ったら豪雨でまた大きな被害になってしまいました。さかもとこーひーは自宅も店も大丈夫でしたが・・・おゆみ野店の近所のちはら台や緑区、市原市で冠水や崖崩れがあって・・・言葉を失います。さかもとこーひーの前にやっていた紅茶の店テ・カーマリーは県庁の近くの地下の店でしたが・・・3回洪水になって・・・そのたびに掃除と消毒で1週間かかったのを思い出します・・・つらいものです。で、昨晩は中学の同級生の集まりで・・・卒業して49年、30人が食べて呑んで喋って・・・すぐ思い出せた人、少しずつ思い出した人・・・賑やかでした。来年は同窓会で今の準備段階で99人参加予定だそうです・・・60才の同窓会は80人くらいでしたから、まだ増えるのか!!そんなこんなで・・・「さかもとこーひーの商い26年」を1回で振り返ろうと思っていたら・・・その3になってしまいました。コーヒーの店であっても・・・カフェ・喫茶の飲食業とビーンズショップの製造小売業では全く違う商売だというのがベースになっています。で、ビーンズショップには生産性や利益性の可能性があるので、好きな仕事で、子供を育てて、一生続けていけて・・・地域に必要とされたら・・・それはなかなか良い商売なんじゃ無いかなぁーと思っているのです。勿論、今になったら・・・カフェでも地域に親しまれて繁盛する方法が見えてきましたが・・・30年前にはそれが見えなかったし・・・それでも、カフェとビーンズショップでは生産性が違います。ただ、カフェは開店したらとりあえずお客さんが来てくれますが・・・ビーンズショップは客層が狭いので、なかなかお客さんが来てくれません。パン屋ケーキ屋さんなどは開店すると近所のお客さんがどっと来てくれて・・・開店の時がピークであとは3年5年かけて下って行くのをどうやってゆるくするかがテーマだと聞いたことがあります。その点、ビーンズショップは5年10年20年と少しずつお客さんが増えて伸びていけます。なので、ビーンズショップは急成長には向いていません・・・スタバがカフェのチェーン展開に舵を切ったのは、急成長狙ったので当然だと思います。もし、拡大意欲旺盛でさかもとこーひーを大きくしたいというタイプだったら・・・ビーンズショップやカフェで拡大することもあったと思いますが・・・そういう欲とは無縁で・・・元々、自由にのんびり、組織に入らず、好きな仕事で食べていきたいというのがスタートなので、拡大はあり得ませんでした。(息子二人が店に入ったので、支店を出しましたが・・・で、なかったら今でも1店舗だったでしょう・・・デパ地下に出ない老舗繁盛和菓子店が目標ですからね。)大きくなりたいとか、有名になりたいとか、業界のお偉いさんになりたいとかを避けるタイプですしね・・・。例えば・・・さかもとこーひーが全国にあるよりも・・・地域で繁盛する個人店があちこちに増える方が豊かなんじゃ無いかと思いますね。チェーン店が真面目になってきて、便利になりましたが・・・やはりチェーン店ばかりでは味気ないです。チェーン店もあって・・・地域で親しまれて繁盛している個人店があると・・・その街はなかなか暮らしやすいいい街になるんじゃ無いかと思っています。それが、ビーンズショップだったり、カフェだったり、レストランやパン屋ケーキ屋だったり・・・。そんなことから・・・ビーンズショップや地域の色々なお店をサポートしたり・・・こんなこと書いたりしているんです。若い頃、こういった情報が欲しかったのでが、全くありませんでした・・・一人二人でも若い人に役立ったらいいなぁーと・・・来年は65才になるので、ここらで1回まとめておこうと・・・。そんなこんなで・・・「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その3」ですが・・・さかもとこーひーが大切にしていることは・・・コーヒーを売らないってことです。コーヒー屋なのにコーヒーを売らない、商品としない・・・ビーンズショップなので「こーひーのある暮らし」をお届けしています。なので・・・セールをしませんし・・・100g売りもしません。お客さんによって、コーヒーの消費量が違いますし、買われるペースが違います。期間限定のセール・・・何周年とか年末セールとか・・・そうすると、買ったばかりの常連さんはセール中に買う必要ありませんし・・・セールが終わったタイミングで買いに行ったら、なんか気分悪いです。いつでも、同じようにお値打ち価格で安心して買えることを大切にしています。それと、日常的にこーひーのある暮らしですと・・・どこの家庭でもひと月の予算、お財布が決まっていますので・・・こーひー代も抑えたい・・・クオリティ高いから高くても良いとは考えません。で、原価と同時にかかる大きなコストが「手間」なんです。同じスタッフでたくさん販売するには、パッキングの手間がハードルになりますので・・・100g売りを避けて、250gとか500gパックに統一すると、1日でパッキング出来る量が増えますので・・・価格を下げられます。さらに、細挽きで、95℃以上の熱湯で、粉を少なくとお願いしていますので・・・同じ250g一袋でも飲める杯数が多くて、経済的です・・・1杯当たりのコストが低くなりますので・・・日常的に気軽にこーひーを楽しめます。(30年前、40年前に比べて、これだけクオリティの高い生豆が使えるようになったのに・・・今だに、粗挽き、湯温を下げて、粉多め、なんてさかもとこーひーでは考えられません。)なので、100gで少し買いたい方には不便な店になっていますが・・・仕方がありません・・・そういう方には他のお店をお勧めしています。クオリティを下げずに価格を抑えたいので・・・。(同じレベルの素材を使っている自家焙煎店の半額くらいですから・・・時々驚かれます。)まぁ、うちの主婦のスタッフさんは・・・みんな元々さかもとこーひーの常連さんですが、100gじゃすぐ無くなってしまうから返って不便だと言ってます。それは、さかもとこーひーが以前は通販専門だったことも関係しますね・・・90%以上通販の時代がありましたから・・・限られた人数でいかにこなすかが大切でした。その後今の本店に移転して来店が増えて通販が70%くらいになって・・・おゆみ野店が出来てからは来店がさらに増えていますが・・・それでも通販が半分を超えています。時々、通販がなぜそんなに多いのか聞かれますけど・・・ネットの広告全くしたこと無いですし・・・SEO対策も全くしていないですし・・・アクセスとか分析もしていません、どのくらいアクセスあるのか知りませんし。個人店レベルでネット対策して確率的にどうこうしても母数少なすぎますし・・・もし注文が殺到したら対応できません。さかもとこーひーで意識しているのは・・・売らない、安売りしない、セールしない・・・常連さんを増やす・・・お客目線、お客さんの立場になって、お客さんと対面しないで同じ方向を向く・・・お客さんと駆引きしない・・・こんな感じです。では、来店にしても、通販にしても、どうしているのか?・・・通販がなぜそんなに多いのか・・・ 「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その4」に続きます。写真は・・・先日、大網白里市の大網中学校でのこーひーレッスンの帰りにランチで寄った一宮のビストロ ラ・リシェスさんの棚にあった「世界の食べもの 週刊朝日百科」です。昭和58年頃に出てて・・・毎週毎週楽しみに読んでました。世界の料理の紹介だったのですが・・・フランスなどは地方毎に特集されていて、地方料理の色々を想像して楽しんでました。ラ・リシェスのシェフは40代なのに、なぜ持っているのか?古本屋で探したのか?聞いたら・・・帝国ホテルでバイトしていた頃のシェフと最近繋がって、食事に来てくれるそうなんですが・・・もうリタイアされたので古い料理書を持ってきてくれるそうなんです。今でも押入れのどこかにあると思いますが・・・そのうち探してみますか・・・紅茶屋なのに読んでいたのを思い出しました。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2019.10.27
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【アフター・ダーク】大好評頂いている6年目の「アフター・ダーク」です…今年はグアテマラ・エルインヘルト・パカマラを使ったブレンドを・・・「オマージュ」と「アフターダーク」で魅力の違いが楽しいです。そのイメージは…深煎りの新境地と言いますか…元々深煎り自家焙煎店だったさかもとこーひーがスペシャルティコーヒーに出会って20年…その頃最初にインパクトあったのがピーツコーヒー&ティーのスペシャルティコーヒーの深煎りでした。スタバもその流れですね…スタバの高級版って感じでした。スペシャルティコーヒーを求めてはじめてマイアミに行った時…サンフランシスコ近くのバークレーにも飛んで、工場を見学させて頂きましたが、その高品質な生豆の数々や焙煎に触れて…あぁ!こんな生豆使って焙煎したいなぁーと思ったものでした。それから約20年経ち…スペシャルティコーヒーの焙煎が浅めの魅力も、深めの魅力もお届けできるようになり…それぞれの魅力にファンの常連さんがいらっしゃいます。で、最近思っていた事は…昭和の深煎り自家焙煎でも無い…ピーツやスタバのような深煎りでも無い…スペシャルティコーヒーに出会って20年経ったさかもとこーひーが今のスペシャルティコーヒーの魅力を生かした深煎りブレンドを作りたいなぁーということなんです。円やかでコクが豊かで上品で余韻が長く…あくまでもクリーンな味わい…スペシャルティコーヒーの滑らかさ華やかさ輝き…熟成したような深い味わい…使った豆は…「深煎りコロンビア」に「深煎りグアテマラ」…「深煎りエルサルバドル」そして「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」「深煎りグアテマラ」が新しい豆になってより円やかになりましたので…円やかな深煎りの味わいに「エルインヘルト・パカマラ」の輝くような魅力が顔を出して他に無い魅力になっていると思います。「アフター・ダーク」は…サックスの土岐英史さんのアルバムに入っていて、年に何回かライブで聴いていて大好きな曲なんですが…お嬢さんの土岐麻子さんが新しいアルバムで英語詩を付けて歌ったんです。それを聴いていて…After Dark Before Light 暗闇の後、光りの前…という言葉がピッタリだと思いました、是非お楽しみください♪
2019.10.24
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【オマージュ】グアテマラ・エルインヘルト農園の4種類の豆を使って・・・エルインヘルト農園への敬意をブレンドにしました。エルインヘルト農園のブルボン種を最近飲んでいますが・・・イエローナンスやトラディッショナルもたくさん飲んできて・・・自然とエルインヘルト農園らしさと品種の違いによる魅力が馴染んできました。そして、今回パカマラ種をお届けしますので・・・さかもとこーひーが世界最高峰のコーヒー農園だと思っているエルインヘルト農園だけでブレンド作ったら・・・新しい魅力になるんじゃ無いかと思ったんです。エルインヘルト農園特有の・・・エレガントさ、滑らかさ、余韻の香り高さをベースにして・・・さらに様々な香りの魅力、甘さに包まれた繊細な酸の華やかな魅力・・・冷めてからの甘さ、余韻の複雑さ、スパイシーさ・・・フローラル、フルーツ、アプリコット、ピーチ、柑橘系、チョコレート、ブルゴーニュの赤ワインっぽいときめき、妖艶さ・・・。「グアテマラ・エルインヘルト・ブルボン」をベースにして・・・「グアテマラ・エルインヘルト・イエローナンス」と「グアテマラ・エルインヘルト・トラディッショナル」を添えて・・・「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」をアクセントにブレンドしました。エルインヘルト農園の栽培管理の素晴らしさ・・・完熟実の選別収穫のクオリティの高さ・・・精選処理のレベルの高さ・・・スタッフの教育・トレーニング・・・勿論、恵まれた環境気候・・・それを長年かけて築き上げた意志と実行の素晴らしさ・・・農園主アギーレ氏のプレゼント聞いたり、3回訪問した息子の話しを聞くと伝わって来ます。滑らか・まろやかで・・・香り高く、味わい深く・・・ブレンドでも無い、シングルオリジンでも無い・・・スペシャルティコーヒーに踏み込んで約20年経ちましたが・・・また一つ今までになかった魅力になったと思います、お楽しみください。
2019.10.23
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【グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ】(100gパック)もうすっかりお馴染みの「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」…パカマラ種とゲイシャ種がスペシャルティコーヒー業界の際立つ個性、魅力の2トップでしょう。エルインヘルト農園はさかもとこーひーが世界最高峰の農園だと思っているので…次男を3年連続で訪問させ…前回の訪問時にパカマラ種の栽培エリアまで見学させていただきました。焙煎して最初の印象が…滑らかさ、複雑さ、円やかさ、きれいなのに奥深い…冷めてからのブルゴーニュ赤ワインを連想される魅力が抜きんでています。アプリコット、ピーチ、フローラル、なめらかなマウスフィール、余韻の複雑さ、エレガントと・・・温かい時も冷めきっても。次から次へと魅力が押し寄せて来ます。あらためてカフェプレスで淹れ味わうと…最初の印象はエレガント…そして香りの豊かさと滑らかな口当たりから余韻に漂う香りの複雑さ妖婉さ…あらためてこーひーの可能性を感じさせてくれます。華やかさ、滑らかさ、余韻の素晴らしさ…カッピングコメントは…ピーチ、フローラル、アプリコット、カシス…ブライト、ライブリー…クリーミー、ラウンド…マスカット、洋梨、オレンジ、レモン…ブルゴーニュ赤ワイン、スパイシー…完全に冷めて、レモンバーベナの鮮烈な印象…エレガント、コンプレックス、ロングアフターテイスト。ピーチ、フローラル、マスカットなキャラクターが押し寄せてきました。ひと口目、舌を明るく気品ある味わいが包みます。ジッと集中するとピーチやフローラルにマスカット、アプリコットのキャラが甘さとともに押し寄せて…香りの余韻だけを残して、味わいがスッと消えて行きます。スタッフさんが、なんだろう、なんか凄いと言っていたので…色々とキャラクターを並べると…レモンでそれそれと頷いていました。レモンの周りになんだか怪しい感じしているのがピーチやアプリコットと言うと…感じるけど言葉にならないと…。シルキーマウスフィールと言われる繊細な口当たりにさらに滑らかで円やかなクリーミーさも追いかけてきます。少し冷めると、マスカットやオレンジに洋梨のような魅力も顔を出して…さらに冷めるときれいなレモンのキャラクター、レモンの酸味を取り除いたレモンバーベナのような鮮やかな香りと余韻、そこにオレンジが重なり…最後には上品な赤ワインを味わっているような際立った印象です。より滑らかさ円やかさを感じました、冷たくなっての最後のひと口ふた口はブルゴーニュ赤ワインのエレガントさと共通するこーひーだと思います、大切な方へのギフトとしてもお勧めします。100gパックになります…年々高値になっていますが…多くの方にこの魅力を体験して頂きたいので目一杯頑張って3000円/100g…選べるSセットで2000円/100gです。「アフター・ダーク」にもブレンドしますので限定何個になるかは分かりませんが…毎年そんなに短期間では売り切れませんのでみなさんにお届けできると思います。今、エルインヘルト・パカマラをカフェプレスで5分抽出で味わっています。カフェプレスでの抽出時間を…標準の4分にすると…これ以上無いといったエレガントさが愉しめます…少し長めで5分とじっくり淹れると…エレガントさにより複雑さが深まって圧倒されます。グアテマラ・エルインヘルト農園独自のオークションで手に入れた今回のロットは…「pacamara de Concepcion 2ndPicking」というロットで…数多くのロットのサンプルをカッピングして…今年も、その中で自分が一番高い評価をしたロットを手に入れることができました。標高や気候条件に加え、栽培管理、熟度の高さ、生産処理と完璧に行われたことを感じさせます。このコーヒーは本当に素晴らしいと思います。アギーレさんに樹齢はどのくらいか質問したところ…樹齢15年位だそうです。かなり成熟してきている印象です。20年くらいの樹はカットバックと言って…樹の下の部分で切って根を生かし樹を新しく成長させるそうですので…ここ数年が成熟した魅力を味わえるタイミングなのかなと思います。品 種: パカマラ種農園: エルインヘルト 農園主:アルツロ・アギーレ氏栽培地: グアテマラ ウエウエテナンゴ地域 ラリベルタッド地区地形: クチュマタン山系に位置する険しい地形標 高: 1,770-1,830m土壌: ローム 雨量:1,600mm 気候: 年平均22°C、相対湿度 75%収穫時期: 2月から4月生産処理: 水洗処理方式(FW フー リー ウ オ ッシュド、発酵時間 48-60時間)、天日乾燥グアテマラの8つの地域の内、ウエウエテナンゴは、グアテマラ市から最も離れたメキシコ国境に位置します。「ハイランド・ウエウエ」といわれるように、岩肌がところどころみられる非常に険しい、標高の高い産地です。冬の収穫時期の朝には、霜がみられることがあるほどです。しかしながらメキシコからの乾燥した熱風がこの地域には吹き、ユニークな微気候を生み出し、それがコーヒー生産を可能にします。 ラリベルタッド地区は、メキシコ国境付近のウエウエテナンゴ地域の南側に位置し、過去カップオブエクセレンス品評会では、多くの入賞農園を生み出して参りました。同地区でも有名なのは、入賞常連のエル・インヘルト農園が挙げられます。 非常に高い標高のブルボ種は小粒で、熟度の高い風味が高く評価されてきました。2008年のカップオブエクセレンス品評会で同農園のパカマラ種がポンドあたり$80.20(当時の普通のコーヒーの約50倍!)を付けて以来、インヘルトのパカマラは強い個性を有するトップオブトップのスペシャルティコーヒーとして認知されるようになりました。 現在ではパナマのエスメラルダ・ゲイシャと並ぶ世界最高峰のコーヒーとして、農園独自のインターネットオークションによる販売を行うまでになりました。 高品質コーヒー生産に真摯に取り組み、大成功を収めているといってよいでしょう。同農園のパカマラ種は、1シーズンで三回の収穫期があり、コンセプションは最盛期である二番摘みとなります。紅茶のダージリンに例えれば、セカンドフラッシュのようなものです。一般的にコーヒーは、最盛期の収穫が品質的には最も優れているといわれておりますが、今回のコンセプションは、パカマラらしいクリーミーなテクスチャーに加え、カシスや黒ブドウのような凄いフレーバーを放っています。 この貴重な風味を皆さま、ぜひ味わってみてください
2019.10.22
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プロのつぶやき1025「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ、オマージュ、アフターダーク」9月の台風で千葉は大きな被害を受けましたが・・・南房総市、富津市、君津市、木更津市、鋸南町の常連さんから注文や被害の状況のメールが届くようになって、さぁーこれから復旧だと言う時に・・・先週はとてつもなく広い範囲で洪水被害が出てしまいました。家や人の被害だけでなく、農業漁業の被害も大きく、立ちすくんでしまいます・・・我が家も被害ありましたが、洪水の状況を見ると大したことないと思いました。お見舞い申し上げます。被害にあった方々は勿論ですが・・・直接の被害がなかった方々も・・・大きな災害があるとつらいものです。被害を受けた常連さんから・・・いつものこーひーが無いと、いつもの暮らしのリズムに戻れないとお言葉をいただくと・・・こーひー屋としては、常連さんの暮らしの一部になることが大切な仕事なんだと改めて心します。そして、ほんの少しでも、お客様の毎日のエネルギーやリズムになれるよう精進していきます。大きな災害があっても、季節は進んでいきます・・・テニスだラグビーだと楽しんでいるうちに、朝の冷え込みを感じるようになって、秋が深まって来ました。10月の新しいこーひーをご紹介します。久々のパカマラ種「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」・・・グアテマラ・エルインヘルト農園の4つの品種をブレンドした「オマージュ」・・・毎年人気の華やかで深い味わい「アフターダーク」・・・グアテマラ・エルインヘルト農園の魅力を堪能できる3つのこーひーです、お楽しみください。【グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ】(100gパック)もうすっかりお馴染みの「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」…パカマラ種とゲイシャ種がスペシャルティコーヒー業界の際立つ個性、魅力の2トップでしょう。エルインヘルト農園はさかもとこーひーが世界最高峰の農園だと思っているので…次男を3年連続で訪問させ…前回の訪問時にパカマラ種の栽培エリアまで見学させていただきました。焙煎して最初の印象が…滑らかさ、複雑さ、円やかさ、きれいなのに奥深い…冷めてからのブルゴーニュ赤ワインを連想される魅力が抜きんでています。アプリコット、ピーチ、フローラル、なめらかなマウスフィール、余韻の複雑さ、エレガントと・・・温かい時も冷めきっても。次から次へと魅力が押し寄せて来ます。あらためてカフェプレスで淹れ味わうと…最初の印象はエレガント…そして香りの豊かさと滑らかな口当たりから余韻に漂う香りの複雑さ妖婉さ…あらためてこーひーの可能性を感じさせてくれます。華やかさ、滑らかさ、余韻の素晴らしさ…カッピングコメントは…ピーチ、フローラル、アプリコット、カシス…ブライト、ライブリー…クリーミー、ラウンド…マスカット、洋梨、オレンジ、レモン…ブルゴーニュ赤ワイン、スパイシー…完全に冷めて、レモンバーベナの鮮烈な印象…エレガント、コンプレックス、ロングアフターテイスト。ピーチ、フローラル、マスカットなキャラクターが押し寄せてきました。ひと口目、舌を明るく気品ある味わいが包みます。ジッと集中するとピーチやフローラルにマスカット、アプリコットのキャラが甘さとともに押し寄せて…香りの余韻だけを残して、味わいがスッと消えて行きます。スタッフさんが、なんだろう、なんか凄いと言っていたので…色々とキャラクターを並べると…レモンでそれそれと頷いていました。レモンの周りになんだか怪しい感じしているのがピーチやアプリコットと言うと…感じるけど言葉にならないと…。シルキーマウスフィールと言われる繊細な口当たりにさらに滑らかで円やかなクリーミーさも追いかけてきます。少し冷めると、マスカットやオレンジに洋梨のような魅力も顔を出して…さらに冷めるときれいなレモンのキャラクター、レモンの酸味を取り除いたレモンバーベナのような鮮やかな香りと余韻、そこにオレンジが重なり…最後には上品な赤ワインを味わっているような際立った印象です。より滑らかさ円やかさを感じました、冷たくなっての最後のひと口ふた口はブルゴーニュ赤ワインのエレガントさと共通するこーひーだと思います、大切な方へのギフトとしてもお勧めします。100gパックになります…年々高値になっていますが…多くの方にこの魅力を体験して頂きたいので目一杯頑張って3000円/100g…選べるSセットで2000円/100gです。「アフター・ダーク」にもブレンドしますので限定何個になるかは分かりませんが…毎年そんなに短期間では売り切れませんのでみなさんにお届けできると思います。今、エルインヘルト・パカマラをカフェプレスで5分抽出で味わっています。カフェプレスでの抽出時間を…標準の4分にすると…これ以上無いといったエレガントさが愉しめます…少し長めで5分とじっくり淹れると…エレガントさにより複雑さが深まって圧倒されます。グアテマラ・エルインヘルト農園独自のオークションで手に入れた今回のロットは…「pacamara de Concepcion 2ndPicking」というロットで…数多くのロットのサンプルをカッピングして…今年も、その中で自分が一番高い評価をしたロットを手に入れることができました。標高や気候条件に加え、栽培管理、熟度の高さ、生産処理と完璧に行われたことを感じさせます。このコーヒーは本当に素晴らしいと思います。アギーレさんに樹齢はどのくらいか質問したところ…樹齢15年位だそうです。かなり成熟してきている印象です。20年くらいの樹はカットバックと言って…樹の下の部分で切って根を生かし樹を新しく成長させるそうですので…ここ数年が成熟した魅力を味わえるタイミングなのかなと思います。品 種: パカマラ種農園: エルインヘルト 農園主:アルツロ・アギーレ氏栽培地: グアテマラ ウエウエテナンゴ地域 ラリベルタッド地区地形: クチュマタン山系に位置する険しい地形標 高: 1,770-1,830m土壌: ローム 雨量:1,600mm 気候: 年平均22°C、相対湿度 75%収穫時期: 2月から4月生産処理: 水洗処理方式(FW フー リー ウ オ ッシュド、発酵時間 48-60時間)、天日乾燥グアテマラの8つの地域の内、ウエウエテナンゴは、グアテマラ市から最も離れたメキシコ国境に位置します。「ハイランド・ウエウエ」といわれるように、岩肌がところどころみられる非常に険しい、標高の高い産地です。冬の収穫時期の朝には、霜がみられることがあるほどです。しかしながらメキシコからの乾燥した熱風がこの地域には吹き、ユニークな微気候を生み出し、それがコーヒー生産を可能にします。 ラリベルタッド地区は、メキシコ国境付近のウエウエテナンゴ地域の南側に位置し、過去カップオブエクセレンス品評会では、多くの入賞農園を生み出して参りました。同地区でも有名なのは、入賞常連のエル・インヘルト農園が挙げられます。 非常に高い標高のブルボ種は小粒で、熟度の高い風味が高く評価されてきました。2008年のカップオブエクセレンス品評会で同農園のパカマラ種がポンドあたり$80.20(当時の普通のコーヒーの約50倍!)を付けて以来、インヘルトのパカマラは強い個性を有するトップオブトップのスペシャルティコーヒーとして認知されるようになりました。 現在ではパナマのエスメラルダ・ゲイシャと並ぶ世界最高峰のコーヒーとして、農園独自のインターネットオークションによる販売を行うまでになりました。 高品質コーヒー生産に真摯に取り組み、大成功を収めているといってよいでしょう。同農園のパカマラ種は、1シーズンで三回の収穫期があり、コンセプションは最盛期である二番摘みとなります。紅茶のダージリンに例えれば、セカンドフラッシュのようなものです。一般的にコーヒーは、最盛期の収穫が品質的には最も優れているといわれておりますが、今回のコンセプションは、パカマラらしいクリーミーなテクスチャーに加え、カシスや黒ブドウのような凄いフレーバーを放っています。 この貴重な風味を皆さま、ぜひ味わってみてください3000円/100gパック(税抜き)(選べるSセットで2000円/100g)【オマージュ】グアテマラ・エルインヘルト農園の4種類の豆を使って・・・エルインヘルト農園への敬意をブレンドにしました。エルインヘルト農園のブルボン種を最近飲んでいますが・・・イエローナンスやトラディッショナルもたくさん飲んできて・・・自然とエルインヘルト農園らしさと品種の違いによる魅力が馴染んできました。そして、今回パカマラ種をお届けしますので・・・さかもとこーひーが世界最高峰のコーヒー農園だと思っているエルインヘルト農園だけでブレンド作ったら・・・新しい魅力になるんじゃ無いかと思ったんです。エルインヘルト農園特有の・・・エレガントさ、滑らかさ、余韻の香り高さをベースにして・・・さらに様々な香りの魅力、甘さに包まれた繊細な酸の華やかな魅力・・・冷めてからの甘さ、余韻の複雑さ、スパイシーさ・・・フローラル、フルーツ、アプリコット、ピーチ、柑橘系、チョコレート、ブルゴーニュの赤ワインっぽいときめき、妖艶さ・・・。「グアテマラ・エルインヘルト・ブルボン」をベースにして・・・「グアテマラ・エルインヘルト・イエローナンス」と「グアテマラ・エルインヘルト・トラディッショナル」を添えて・・・「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」をアクセントにブレンドしました。エルインヘルト農園の栽培管理の素晴らしさ・・・完熟実の選別収穫のクオリティの高さ・・・精選処理のレベルの高さ・・・スタッフの教育・トレーニング・・・勿論、恵まれた環境気候・・・それを長年かけて築き上げた意志と実行の素晴らしさ・・・農園主アギーレ氏のプレゼント聞いたり、3回訪問した息子の話しを聞くと伝わって来ます。滑らか・まろやかで・・・香り高く、味わい深く・・・ブレンドでも無い、シングルオリジンでも無い・・・スペシャルティコーヒーに踏み込んで約20年経ちましたが・・・また一つ今までになかった魅力になったと思います、お楽しみください。2000円/200gパック(税抜き)【アフター・ダーク】大好評頂いている6年目の「アフター・ダーク」です…今年はグアテマラ・エルインヘルト・パカマラを使ったブレンドを・・・「オマージュ」と「アフターダーク」で魅力の違いが楽しいです。そのイメージは…深煎りの新境地と言いますか…元々深煎り自家焙煎店だったさかもとこーひーがスペシャルティコーヒーに出会って20年…その頃最初にインパクトあったのがピーツコーヒー&ティーのスペシャルティコーヒーの深煎りでした。スタバもその流れですね…スタバの高級版って感じでした。スペシャルティコーヒーを求めてはじめてマイアミに行った時…サンフランシスコ近くのバークレーにも飛んで、工場を見学させて頂きましたが、その高品質な生豆の数々や焙煎に触れて…あぁ!こんな生豆使って焙煎したいなぁーと思ったものでした。それから約20年経ち…スペシャルティコーヒーの焙煎が浅めの魅力も、深めの魅力もお届けできるようになり…それぞれの魅力にファンの常連さんがいらっしゃいます。で、最近思っていた事は…昭和の深煎り自家焙煎でも無い…ピーツやスタバのような深煎りでも無い…スペシャルティコーヒーに出会って20年経ったさかもとこーひーが今のスペシャルティコーヒーの魅力を生かした深煎りブレンドを作りたいなぁーということなんです。円やかでコクが豊かで上品で余韻が長く…あくまでもクリーンな味わい…スペシャルティコーヒーの滑らかさ華やかさ輝き…熟成したような深い味わい…使った豆は…「深煎りコロンビア」に「深煎りグアテマラ」…「深煎りエルサルバドル」そして「グアテマラ・エルインヘルト・パカマラ」「深煎りグアテマラ」が新しい豆になってより円やかになりましたので…円やかな深煎りの味わいに「エルインヘルト・パカマラ」の輝くような魅力が顔を出して他に無い魅力になっていると思います。「アフター・ダーク」は…サックスの土岐英史さんのアルバムに入っていて、年に何回かライブで聴いていて大好きな曲なんですが…お嬢さんの土岐麻子さんが新しいアルバムで英語詩を付けて歌ったんです。それを聴いていて…After Dark Before Light 暗闇の後、光りの前…という言葉がピッタリだと思いました、是非お楽しみください♪2000円/250gパック(税抜き)さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2019.10.20
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プロのつぶやき1024「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その2」先月の生まれてはじめての強風台風に続いて・・・今回は記録的に大きな台風でした。先月は自宅と店舗に少し被害がありましたが・・・今回は無事でした。市原の竜巻は常連さんがお住いの地域ですので、心配です。さらに、広い範囲で大きな水害になっていて・・・通販していると、知っている街が被害にあっているとおひとりおひとり浮かんで心配です。テ・カーマリー時代に洪水3回、さかもとこーひーになってから地震、台風と自然災害にあってますが・・・それでも、商売は続きます。商売はさかもとこーひーを必要としてくださるお客様がひとりひとり増えるようにするしかありません。災害で休んでも、病気や怪我で休んでも、誰も給料くれませんので・・・お客様に必要とされるように毎日毎日精進するだけです。そんなこんなで・・・さかもとこーひーの商い26年に入る前に・・・独立前と紅茶の店テ・カーマリーの10年で前回が終わってしまいました。同じ生豆を仕入れても・・・焙煎やブレンドで自分の商品にできることと、常連さんが毎年毎年少しずつでも増えていくことで、安定して一生食べていけそうということで喫茶店を止めて、自家焙煎の豆売り店に変えました・・・テ・カーマリーを営業しながら準備をしましたが、6-7年はビーンズショップについて考えていました。色々な自家焙煎店も回りました。勿論、ベースは・・・紅茶にしろ、コーヒーにしろ・・・家庭での暮らしの中での紅茶コーヒーがありましたから・・・喫茶店よりも、ビーンズショップに向かったのは自然な流れだと思っています。商いとしては・・・喫茶は飲食業・・・自家焙煎のビーンズショップは製造小売業で・・・同じコーヒーであっても、違う商売なんです。と、いうことは・・・同じコーヒーを扱っていても・・・お客さんにお届けするものが違いますし・・・お客さんも違うんです。スターバックスはサードプレイスという素晴らしいコンセプトをあげましたが・・・さかもとこーひーはホームこーひーを最初から意識してきました。まぁ、同じお客さんが喫茶を利用するときと、豆を買うときは違うお客さんになっていると言えます・・・面倒な話ですが。コーヒー業界は喫茶、飲食業がベースになっていますから・・・製造小売の意識が薄いと思っています。同じコーヒーなんだから、同じ商売と思っているように感じています。自家焙煎店で多いのは・・・喫茶もあって、豆売りもして、卸もして・・・それぞれで稼ぐ・・・まぁ、それも一理ありますが30年以上ビーンズショップを見てきて・・・そのパターンは積重ねが弱いと思いますね。それに、ただでさえ少ない経営資源を・・・喫茶・豆売り・卸とやることで分散してしまい・・・それぞれが弱くなります。お客さんの立場から考えると結構簡単に答えが見えてきますけどね。自家焙煎をリードしてきたバッハさんや堀口さんは本で・・・豆は売れないとか、人間力がものをいうとか著書で仰っているくらいで・・・製造小売のメソッドが確立できていないと思っています。まぁ、ベースが飲食業なんで・・・昔から、自家焙煎の喫茶店で豆を買うときは、豆を分けてもらうって感じがあります。さかもとこーひーが継続的にサポートしている自家焙煎のビーンズショップが10店くらい常にありますが・・・独立する前からサポートする店は喫茶はしないように・・・すでに喫茶併設の店は徐々に喫茶を減らすようにアドバイスして・・・そのようになっています。ビーンズショップは・・・パン屋さんケーキ屋さん、カフェやレストランと違って・・・開店してもすぐにお客さんが殺到することはありません。パン屋さんケーキ屋さん、カフェやレストランは新しい店ができると・・・どれどれとまずは来店してくれます・・・羨ましいです。さかもとこーひーのおゆみ野店は・・・すでに常連さんが多い街に開店しましたが・・・それでもひとりひとりの常連さんが増えていくように地味に地道に毎日繰り返しています。1年半経ったので、少しずつ手応えを感じています。おゆみ野店店長の長男の方が顔なじみの常連さんが増えて・・・たまに坂本がいると、珍しいね!って顔されたりします。そんなこんなで・・・自宅ガレージを改装した3坪の店でさかもとこーひーをスタートしましたが・・・1日の売上が3000円5000円で早く1日1万円売れるといいなぁーと思う毎日でした。サンケイリビング千葉さんでコーヒー教室を開催してくださり・・・参加した方がご自宅や幼稚園学校生協でのコーヒー教室に呼んでくださり・・・今でも続いているこーひーレッスンになりました。で、最初は千葉市内四街道市内を毎日配達して・・・回りきれなくなったら宅配便に切り替え・・・インターネットが出来てきてホームページを作ってネット通販が増えて・・・今になっています。最初は・・・配達・通販専門で・・・来店のお客様は近所の常連さんだけ・・・15年経って、今の本店に移転して徐々に来店のお客様が増えて・・・去年おゆみ野店を出して来店のお客様が増えてます。テ・カーマリーの独立の時から国民金融公庫(今は日本政策金融公庫)のお世話になっていますが・・・2017年に突然日本政策金融公庫総合研究所の個人店担当部門から連絡あって、インタビューされ・・・「2017/07調査月報 大きくはばたく小さなサービス産業」に掲載されました。お世話になっていた千葉支店とは全く関係無く、ネットでさかもとこーひーを知ったそうです・・・「サービス産業の革命児たち-低生産性の呪縛に打ち克つ-」日本政策金融公庫総合研究所編2018/06発行にもまとめて掲載されました。人口減少していくなかで、労働生産性の向上が日本の経済の大きな課題となっている~がテーマです。インタビューされながら・・・逆に小企業個人店の課題・問題点をヒアリングできました・・・まぁ、インタビュー受けたのは、逆に多くの店舗のデータを見ている総研の方からの考えを知りたかったからなんです。やはり、生産性が低い・・・さかもとこーひーはじめてから知ったTKCの恐ろしいデータが・・・黒字の喫茶業の一人当たりの年間粗利高が400万円前後ということです・・・それがこの20年変わりません。以前、毎年アメリカに行っていた時に、アメリカのインディーズのカフェの客数を調べたら・・・だいたい1日に500人から1000人が見えてきて納得したものでした。日本のスタバやドトールも1日500人くらいが見えます。そこに日本の多くのカフェの問題点があると思っています・・・ハンドドリップ好きですしね。で、粗利高なんで、そこから家賃光熱費人件費その他支払うわけです・・・そうなると500店1000店のチェーン店以外は弱いということになります。そのデータを知った時に、自分の経営センスの無さに呆れました。事業を拡大したいとか、儲けたいという人は選ばない商売だと思ったのです。レストランや居酒屋は600-650万円ありますから・・・喫茶店より幾分良いです。しかし・・・お茶やコーヒーの魅力は料理やアルコール類に引けを取らねいと思っていますので・・・その魅力を追いかけながら・・・どうしたら良いのか?・・・そんなことを考えていました。で、参考にしているのが・・・お茶の卸とお茶の小売店のデータです。お茶業界はこの10年20年下降気味ですが・・・それでも、お手本になる生産性の高さがあります。お茶の小売店の規模別データでは・・・5人以下、5-10人、10人以上の規模で違いがあって、適正な効果的な規模が見えてきました。町内にある個人のお茶屋さんはこの10年20年で減少しました・・・大きな都市にある老舗のお茶屋さんで量販店とかに支店出して拡大したお店も縮小している印象です。で、老舗の繁盛しているお茶屋さんで、支店出さないようなお店はいい感じなんです。さかもとこーひーでも扱っている関口園さんは、僕の祖母が贔屓にしていて、母も常連で、我が家でも長年愛飲していますし・・・そういう常連さんがたくさんいて・・・さらに知合いの繁盛飲食店も関口園さんのお茶さりげなくつかっていたりして・・・3代続いていて・・・お手本になっています。お茶の小売店は、1人当たりの年間粗利高が居酒屋やレストランより高くて・・・良いお手本になりました。「さかもとこーひーの商い26年を振り返る・その3」に続きます。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2019.10.13
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プロのつぶやき1023「さかもとこーひーの商い26年を振り返る」8月にはじまった「さかもとこーひーの26年を振り返る」シリーズ・・・「26年を振り返り」・・・「焙煎」を振り返り・・・「ブレンド」を振り返り・・・10月になってしまいました。10月だと言うのに昼間は30℃前後が続いている千葉ですが・・・朝晩は心地よく、仕事終わったら・・・ジャパンオープンテニス、世界陸上、ラクビーと忙しいです。テニスはベスト16に4人・・・ベスト8に2人・・・しかも錦織が肘の故障で欠場しているのに・・・いやぁーみんな実力アップしてきて嬉しいです。錦織選手が世界のトップで活躍しているのを身近で見てきた影響があると思います。100mの10秒の壁も同じだと思いますが・・・誰かが壁を破ると・・・後に続く人が出てきますね。ラクビーもベスト8に進んだら、さらに変わっていくでしょう・・・まぁ、チーム戦よりも個人戦好きなんですが(笑)因みに、テニスでのランク100位以内はとんでもない天才の集まりです・・・個人戦、体重別無しでの100人・・・メジャーリーグならオールスターに出るクラスでしょうか?・・・ボクシングならパウンドフォーパウンド10位以内・・・トップ10に長く当たり前のようにいる錦織選手は野茂やイチローと並ぶ凄さでしょう。(個人的にはマニーパッキャオと並ぶと思っています)そんなこんなで・・・「さかもとこーひーの26年を振り返る」は・・・商いの26年を振り返ってみます。まぁ、商売のセンスが無くて・・・金銭欲も物欲も拡大欲にも欠けて・・・しかし嫌なことはしたく無くて・・・組織で働けない性格で・・・好きなことして、のんびりした一生を送りたいと思った10代で・・・職人に憧れ、食べたり飲んだりが好きで、しかし手先が不器用で・・・19才で喫茶の道に進みました。紅茶の店テ・カーマリーで10年、コーヒー豆さかもとこーひーで26年・・・なんとか食べて、二人の子供が店に入って・・・後継が出来てきました。紅茶でもコーヒーでも職人としての自分に疑問を持ったことは無いのですが・・・経営者としては自分のあまりの力不足を実感したのが・・・紅茶の店テ・カーマリーを開店してすぐでした。最初から独立を考えていたので、二十歳くらいから業界誌読んだりしてましたが・・・経営よりはコーヒー紅茶そしてお菓子、料理にフォーカスしていました。そして、25才くらいからは経営についても考えるようになったのですが、飲食業界誌にはトレンド関係の情報はあっても、どうしたら長く商売ができるのかの情報が無くて、異業種の業界誌も読むようになったんです。で、27才で独立して、ランチは満席で、ケーキも毎日21cmのホールを6台7台焼いてよく出ましたが、それでも店を潰さないのがやっとな状態でした。紅茶やお菓子は人気だし、自信たっぷりでしたが経営は難しい・・・そこでショックを受けたのが、当時お世話になっていた税理士事務所のセミナーで・・・セミナーの先生が・・・「お客さんに必要とされれば売上になる・・・売上にならないと言うことは必要とされていない」との言葉でした。35年前に千葉市で紅茶の専門店と言うことで、遠くからのお客さんが来られていましたし・・・ランチは近所の女性のお客様で満席になりましたが・・・それでもやっとと言う状況なので・・・近所の方に必要とされていないんだと思いました。その頃から真剣に経営と言いますか、商売について真剣に学び出したのです。職人としては迷いはなかったので・・・その職人を生かす経営者としての力不足なんだと。最初から、商売を大きくしたいと思っていませんでしたし・・・そのような欲望が欠けているので・・・拡大とか有名になりたいとか全く無いのですが・・・職人として腕を磨いて、子供を育てて、長く働ける・・・そんな商売にするにはどうしたら良いのか。そこで、最初に出会ったのが顧客管理できる商売ということでした。小商圏商法と大商圏商法ということを知って、小商圏商法は顧客管理のできるもの、大商圏商法は顧客管理のできないもの・・・大商圏商法は、成長期だったら面倒な顧客管理とかしないで拡大できます・・・喫茶や飲食は戦後から長く成長期が続きましたし・・・店出せばお客さんが来て・・・あとは美味しくとか接客きちんととか・・・1980年くらいからは原価計算とか店舗の管理とか出てきましたが・・・集客は看板、チラシくらい・・・最近はネット・SNSが増えたくらいで基本は変わりませんね。今トレンドに乗って流行っても・・・5年後10年後20年後はどうなるのか?・・・こちらは一生やっていきたいので・・・さぁ、どうしたら良いのか?・・・お手本が業界に無いので・・・自分で試行錯誤・思考錯誤・・・まぁ、面白かったんですけど(笑)で、組合せができます。-小商圏で小商圏商法(最近のコンビニ)-大商圏で小商圏商法(通販等)-小商圏で大商圏商法(ファミレス、ファーストフード、コンビニ等)-大商圏で大商圏商法(デパート等)喫茶店は小商圏なのに、顧客管理していないので、一番弱いってことが分かったのです。まぁ、35年前の話しなので、今なら喫茶店やカフェでも地域で繁盛するノウハウだいぶ分かっていますが、当時は喫茶店では子供育てて一生やっていけないと思いました。まぁ、フードを充実させたり(スリランカカレーとか、それも早すぎるか(笑))・・・アルコール充実させたり・・・方法はあったはずなんですが・・・紅茶の店なんで、お茶専門しか頭に無かったんです。ちなみに、千葉市のインドカレーの名店シタールさんは、さかもとこーひーより少し早く開店したのですが・・・今だに同じ場所で(建て替えて広くなっていますが)繁盛しています・・・シタールさんの社長と知り合って、専門性と長く繁盛していることに驚くしかなく、自分に無いものを気がつかされました。そんなこんなで・・・柴田書店の編集者に話したら・・・月刊喫茶店経営で「カスタマーコントロール」というテーマで特集されましたが・・・それっきりでした。多分、あまり反響が無かったんでしょう。で、良く聞かれることなんですが・・・何故紅茶から自家焙煎コーヒーに変わったのか?今回人生はじめての大きな台風で被害を受けましたが・・・実は紅茶の店テ・カーマリー時代に3回洪水にあってまして・・・県庁やNHKの近くなのに・・・店が地下でしたから、ほんと水浸しで・・・1週間は掃除と消毒でした。その後流石に治水工事して洪水なくなったようですが。一つが、その洪水・・・次が紅茶は仕入れて淹れるだけなので、自家焙煎なら同じ生豆でも焙煎やブレンドの仕事で職人度が高いってこと・・・最後は元々暮らしの中の紅茶やコーヒーを意識していたので・・・家庭向けにコーヒーを届けたい・・・そして顧客管理ができるので、地味でも毎年毎年常連さんが増えていけば、一生続けられそう。テ・カーマリー開店した時は27才になる数日前でしたし・・・それから数年経っても30代・・・そのころは意識しなくても若いお客さんと同世代でしたが・・・時間は怖いもので、10年20年あっと言う間で・・・今スペシャルティコーヒーのカフェで元気にしている若い皆さん、10年20年経つとお客さんとも世間ともズレてしまいます。怖い話しがあって・・・さかもとこーひーの30代の女性の常連さんの何気ないひと言・・・子供の頃パパママと一緒にコーヒー専門店に通って豆買っていたそうなんで、自家焙煎店には慣れているんです・・・それが、そのお店の話しになったら・・・あのお店はパパママが行く店で自分は行かないと・・・暗くて、茶色で、豆が瓶に入って並んでいて・・・頑固そうなおじさんが一人で・・・幸い、さかもとこーひーは選ばれたのでひと安心でした。ランチタイムに満席になって・・・ケーキも出て・・・それでも大変・・・喫茶店の構造的な問題を考えるようになりました。母が生保の営業していたので・・・母の友人もよく来てくれたんですが・・・成績優秀な方とそうで無い方の行動を見ていると見えてきたり・・・水商売の知り合いもいたので、水商売でも地道に長く商売している店からも見えてきたり・・・徐々にわかってきました。さかもとこーひーの商い26年に入る前に長くなってしまいました・・・続きます。さかもとこーひーは「部屋中にひろがる香りと後味の美味しさ」を大切にしています。
2019.10.06
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