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お蔭さまで閲覧数が163,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。20年ぶり、28年目のポルシェとの生活を再開します。ポルシェ911には27年間で78SCS、73カレラRS、RUF BTR3.4の3台を乗り継ぎました。もちろんオールMTです。好きで好きで、自他ともに認めるパラノイアでした。ただ、超高速や下りのワインディングでの操安性に強い不安と怖さを感じていたところに黒沢元治選手やステファンローザがドリフト姿勢を維持しながら巧みに操るのを目の当たりにして、すぐにカウンターを当てて反射的にスロットルを戻してしまう自分には到底できないと見切りを付けたのです。特にFISCOで黒沢選手がドライブするRUF BTR3.4に同乗した時の衝撃は今も忘れることができません。それから早20年。RUF BTR3.4に乗っていた時からフェラーリには乗っていました。スタイルに惹かれて非力な308GTB QVからの付き合いですが、テスタロッサや512TRにステップアップするとV12はトルク型で重心が高いうえにトラクションをタイヤに頼っていました。512TRでかなり改善されたとは言えアンダーが強く、ドライブフィールは全体的に鈍重で、ポルシェの俊敏さや回頭性の良さには及びませんでした。しかし、V8のF355や458当たりから高回転型のNAエンジンになり操安性は画期的に改善されます。特に458以降のデフ、ブレーキ、デュアルミッション、サスの電子制御は後発モデルが出るたびに精緻化と進化を遂げ、ただただ驚嘆するばかりです。現在所有しているピスタ、296GTBは開発コンセプトが違うとは言え、いずれも最高峰の1台に違いありません。ロードカーとしてのパーフォーマンスではポルシェをトルクと操安性で圧倒していますし、アクティブ4WDのターボSなら戦えそうですが、デザインの斬新性やラクジャリーな快適性がありません。GT3やGT3RSの検討を続けてきた経過は別稿の「GT3やGT3RSをなぜ買わないのか」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/それがなぜ先祖返りしたのか。買い物などの普段使いには、ずっとアウディTTクーペを一代目から三代目まで乗り継いできました。2ドアで取り回しがよく、奥さまも運転できるオルガンペダルで急発進防止のフールプルーフも付いていますが、その気になれば六甲のワインディングを攻めることもできます。ただ、991のGT3や992のカレラ、特にMTモデルに乗ると、3000-4000rpmくらいの日常使用域でもTTにはない高い緊張感を感じながら俊敏な運転を楽しむことができることに気が付きました。しかもPDKに比べ、何と25kgも軽い!普段使いの時間でさえ、単に「便利な移動ツール」としてクルマに乗るのは勿体ない!実際、ピスタや296GTBは年に1500-2500km程度しか乗っていないのに対し、アウディTTクーペは3,000-3,500km乗っていて、一番よく乗るクルマでした。日常の中で速い、遅いは関係ない楽しみ方をしようと考えたのです。そこまで来ると、911の中でのモデル選びは自ずと見えてきます。ドンドン鈍重になる911は魅力をなくしつつあります。リセールバリューも考えると、ハイブリット化されたGTSに代表される静かで乗りやすくなりすぎた992.2になる前の最新992.1モデルの人気が必ずや今後も持続するでしょうし、その中でもコレクターアイテムのMTはGT3かカレラTに限られます。GT3は7MTの991.2モデルを乗せてもらいましたが、折角のパワーを4000rpmくらいまでの頻繁なマニュアル変速では活かしきれない(GT3RSはPDKのみ)のとサスやシートのセッティング、遮音材の省略度合いがたとえ、ロールケージが付いていなくても普段使いにはやはり向かないと感じました。他方カレラTの7MTは使い勝手がよくコンセプトに惹かれるのですが、0→100km 4.5秒という遅さが最後まで気になりました。PDKなら4.2秒なので速さにこだわろうとすると、日常の操る楽しさは減ってしまいます。そこで911の有名なコレクターで仰々しいウィングやエアロパーツを好まれない隅本先生にもご意見をお聞きしたところ、やはり911カレラTを強く薦めていただき、背中を押されて漸く決心がついた次第です。「純粋なライトウェイト・ポルシェ」、現代の73カレラRSに「日常生活の中で」逢えたらいいなぁという想いです。20→70km/hの世界で・・・。結局、2023年式の白の992.1カレラTで、レフトハンダ―、走行4,950km、ワンオーナーで3年のメンテナンス契約に入っているポルシェセンター青山 出のディーラー車を選びました。オプション内容も非常に重要な決め手でした。①フロントリフター(402千円)、②LEDマトリックスダイナミックヘッドライト(605千円)、③レーンチェンジアシスト(123千円)、④リアシート、ストレージパッケージ(約200千円)、⑤プライバシー軽量ガラス(82千円)、⑥ホワイトメーター(58千円)と、走りを中心とした総額150万円ほどの過不足の少ないオプション内容が気に入りました。スポーツマフラーやスポーツプラスシートは標準装備です。992.1のカレラTは限定車ではないのに品薄でピークには2,200-2,400万円までしましたが、漸く相場が沈静化しています。ポルシェの場合、コレクターアイテムの相場は6-7年落ちになるまで新車本体価格くらいで推移しているので、1,850万円の新車本体価格+オプション価格を基準に探しました。高騰時の高いコストで仕入れた個体は売値が高いので、最近の仕入れ車を探しまわり、リーゾナブルな車両価格+オプション価格で入手できました。新車、中古車の違いがあるにしても、296GTBの1/3、ピスタの1/4です。フェラーリはパーフォーマンスを自分たちが納得するまで徹底して追求するうちに随分高くなりましたが、5年乗ったリセールバリューで考えると3台とも売買差額は小さくてリーズナブルと思います。このカレラTの場合ですと、5年で3万kmを念頭に考えていますが、コレクターアイテムなので、認定中古車としての下取りは1,200万円前後と思われ、1年で150万円落ちですから、ベンツ、BMW、ベントレー、アストン、レクサスに比べて、かなりお得です。911を認定中古車として下取ってもらうには、5年ないし7年落ちで3万km以内、8-10年落ちで2万km以内に収めて乗るのが賢い乗り方と思います。もし、その基準を超えそうになったら、トコトン乗りつぶす気でない限り、別の低年式、低走行の中古911に乗り換えるのが得策のようです。こうして並べて観ると、「なぜGT3RSにしなかったの?」という方が多いと思います。出品まもなくカーセンサーで眼を付けて、すぐに見積りとオプション内容等の素性をスムースに確認できたので、販売元の愛知県あま市のポルシェを中心とした外車専門店SHOEI AUTOまで間髪入れずに伺いました。ポルシェ・センターでないのが気になりましたが、社長が知り合いから買い取ったようで、個体としてもポルシェセンター青山から3年のメンテナンス契約付で新車販売され、1年目メンテもきっちり受けていました。ショップとしても、お愛想や強引なセールストークはなく、ガレージ内は虚飾なしで綺麗に整理されていたので信頼できると判断しました。また、最寄りのポルシェセンター岡崎に照会しましたが、両社の取引歴が長く良好な関係にありました。余談ですが、愛知県は私にとって縁起のいいゆかりの地です。探し続けたCB750K0や初代TTクーペを見つけたのも名古屋の専門店でした。ただ、支払い総額の算定に曖昧な商習慣が残る地域なので、今回も注意しましたが、ETCセットアップやスペアキー製作費など明朗会計でしたので、安心して契約できました。写真は実車確認に伺った時の光景で、この角度からの眺めが結構好きです。今までの3台と同じ外装色は白を選択。ウィンドトリムが好みのサテンブラックなのも嬉しいところ。ポルシェパラノイア好みのデコラティブサイドロゴ。じっと見ているうちに冷静さを段々なくす自分に気が付きました。悪いパターンです。「クルマと眼が合った、クルマが自分を呼んでいる」とか・・・。ヘッドライト周りのフェンダー盛り上がりも雰囲気は残しているものの、全体としては930のフラットノーズモデルに近くなりました。GT3のツーリングパッケージと同じく、ウィング無しの自動展開スポイラー。ダックテールとまでは言いませんが、開いた状態は991.2に比べ左右のフェンダー部分を含めて一体になり、デザイン的にかなりカッコよくなりました。エンジンフード中央のハイマウントストップランプが特徴的です。初回のオイル交換シールが貼ってあり、新車購入時にメンテナンス契約をした個体であることが分かりました。ディーラーにもシャーシ番号で問い合わせました。なお、カレラTはスポーツエキゾーストが標準装備で、3000-4000rpmのブリッフィングでも吹き上がりの俊敏さと野太いサウンドはさすがポルシェと感じました。日常使いのパワーバンドで感動できないといけないので確認にもいつになく力が入りました。付属の整備手帳に記載の新車販売証明です。首都圏でも富裕層が多く浜田山、目黒などとともに販売実績が大きい人気のポルシェセンター青山で販売された車両なので、安心しました。なお、各ポルシェセンターは地元の有力企業が運営しており、浜田山はCORNES、青山は国際グループ(KMタクシーで有名、エクセレンスインターナショナルは子会社)です。同じく整備手帳の納車1年後の定期点検記録簿です。オーナー名は個人情報保護のため、切り取られています。手を尽くして内々に調べたところ、ポルシェにぴったりの「湘南に住むヤシの木が生えたお家の方」でした。整備手帳では2023/6/22の納車1年後の2024/6/8に走行わずか3,686kmで定期点検を受けていることが確認できます。1年が経過してオイル交換をしないと警告ランプが消えません。ただ、これだけでは新車購入時にメンテナンス契約を締結したクルマかどうかは分かりませんので、シャーシ番号でディーラーに確認する必要があったわけです。メンテナンス契約を締結してあって、殆ど無料で点検整備を受けたのか、また契約は3年か5年かは、クルマのコンディションと購入後のメンテナンス費用に大きく影響するので、しっかり確認しておかないとあとで後悔します。今回は2026/6の初回車検までの3年契約でしたので、車検を受けた時に2年間の継続契約延長をするつもりです。これも初めて途中から契約すると20%ほど割高になります。この契約状況と残存車検期間も決め手になりました。なお、991のGT3やGT3RS、カレラT7MTなどは並行輸入車がそれなりに多いですが、上記のようなメンテナンス契約は一切結べません。サービス担当者に確認したところ、ポルシェセンターで点検整備、修理をしてもらうためには、日本の保安基準をクリアした状態(例えば、ヘッドライトの光軸変更でアッセンブリー交換必要)にしたうえで、ディーラー車の1.5倍の実費負担で、しかも後回しの整備になるそうです。名義変更後でないと免許証などの本人確認が必要なETCのセットアップはできないので、前オーナーの「セットアップ証明書」を必ず受け取る必要があります。リサイクル券や自賠責保険証と同じです。比較検討した別のカレラTで新車購入時にメンテナンス契約を締結していない個体があり、もし今から3年契約した場合の見積もりを出してもらったところ、写真のように385,000円でした。そのカレラTは2024年式でしたが、転売ヤーに買われたようで点検を受けたことがなく、オイル交換やブレーキフルード、フィルター類の交換を全くしていない状態でした。なお、フェラーリの場合はディーラーの新車購入価格に7年メンテナンス契約が初めから含まれているので、並行輸入車でもない限り、ポルシェのようなリスクはありません。930と比べ、ウィンドシールドの傾斜がきつくなりました。リアフェンダーの張り出しも930ターボ並み標準色のパナジウムグレーメタリックに塗装されたモノクロームのクレストホイールにガリ傷は4本ともありません。GT3やGT3RSのようにセンターロックになっていないので、長距離の旅行などでもパンクを気にしなくてもよいです。タイヤはフロント245/35 ZR20、リア305/30 ZR21で新車時のミシュランパイロットスポーツ4Sが八分山で装着されていました。新車購入時にタイヤ銘柄は選べないのでピレリが付いている場合もありますが、好きなミシュラン装着車だったのでほっと。昔はP6、P7、PZEROとピレリのファンでしたが、最近のピレリは真円性が高く燃費もいいものの、トレッドが固すぎます。あのグニュとした限界の分かりやすさはどこに行ったんでしょうか。それに対し、今やダントツと言える「ミシュラン」の4Sならサーキット走行も可能なハイグリップタイヤとは言え、快適な街乗りができます。GT3/GT3RSのようなスリックパターンのCUP2までは必要ないです。タイヤの製造年週も漏らさずチェック。2023年の第9週(2月下旬)生産品が4本とも装着されていました。生産時期が4本で大きく異なっている場合は、事故などで交換された可能性があります。よくタイヤの溝だけ見てOKという方がいらっしゃいますが、スポーツカー用途なら5年が経年硬化による交換限度でしょう。トレッドの摩耗状況もチェックします。タイヤは公道走行距離5,000kmに見合った綺麗な摩耗状況で、ホイールナットの状態などからホイール交換歴もないようでした。一般にサーキット走行をしている個体ではトレッド表面が溶けてケロイド状になっていたり、ショルダー部分が回転方向に大きく傾いて偏摩耗しています。リフターで4cmアップできますので、PASMで可変ダンバーをスポーツモードにして1cm車高を落とした状態でも安心です。35km/h走行までアップ状態を保持できます。ブレーキはカーボンディスクではなく、ローター、キャリパーともに小ぶりです。0→100km 4.5秒、最高速度295km/hですから、これで十分なんでしょう。乾燥重量は7MTでPDKより25kg軽い1,470kgしかありませんので、この軽さが全てに好循環をもたらす最大の武器です。乾燥重量よりスペアタイア、工具なしで軽い筈の「空車重量」でも992.2のカレラはSで1,595kg、GTSで1,670kgとドンドン重くなっています。いつ見てもポルシェのフェンダーとタイアの指1本入らないクリアランスの少なさには驚きます。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアがマルチリンクで、他社のプレミアムスポーツのベンチマークはこのカレラでもクリアしています。なお、ポルシェには失礼かも知れませんが、964までリアが接地性に限界があるセミトレのままだったので呆れたのを覚えています。長寿モデルゆえに部品の互換性を優先したのかも知れませんが(マスタングも同じ呪縛に嵌っていました)、CADやNCマシンの登場で複雑なサスペンションアームが少量でもローコストで製作可能になったのに競合他車に出遅れるとは不可解でした。リフターが付いているせいか、フロントスポイラーやトランクのフロアパンには全く擦り傷はありませんでした。ポルシェのスポイラーはFRP製なので、カーボン製のフェラーリと違い、ある程度「消耗品」として5-6万円で交換できます。比較参考に、こちらは「488ピスタ」のカーボンスポイラーです。素材といい、造形といい、申し分ない妥協の無さを感じますが、右、中、左のカーボンスポイラー3点セットでしかオーダーできないのでざっと120万円!「地面に近いところにはお金を掛けない」ポルシェの偉いところです。リアフェンダーのフレアは930のターボ並みですが、ストーンガードは930ターボを彷彿させる半艶黒色(下記写真のように997型や991型ではオプションで選べたようです)ではなく、透明シールが貼られています。これもサーキット走行がなかったかの重要なチェックポイントになります。比較参考に、2014年式997カレラSに貼付されたマットブラックのストーンガードです。ただ、このような高機能樹脂系のガードやラッピングはサーキットや超高速では弾丸並みの飛び石に対して気休め程度にしかなりませんので、傷として確実に残ります。私の場合、ピスタは高価な「プロテクション・ラッピング」をしましたが余り効果を感じないので、296GTBはガラスコーティングのみです。透明ストーンガードは左右とも表面が非常に綺麗でした。フロントパネルやフードのチリが合っているか、飛び石、デカール除去跡がないか、念入りにチェックします。991.2に比べ、992.1ではフロントフェンダーが広がってグリルも口を開けたような大型になりました。個人的にはちょっと気になりますが、皆さんの印象はいかがですか。今の時流に合った、人に威圧感を与えない「ファンキー・フロッシュ」と受け留めればいいのかも。なお、次の写真のように992カレラTでも「スポーツデザインパッケージ」を50万円近いオプションで選ぶとフロントグリルの形状が991.2のように八の字形のステーが入ります。比較参考に、こちらは992.1カレラTの「スポーツデザインパッケージ」を選んだ場合のフロントグリルです。比較参考に、こちらは991.1カレラTのフロントグリルです。比較参考に、こちらは991.2カレラTのフロントグリルです。フロントパネルやシールドの飛び石も入念にチェックしましたが、気になる傷はありませんでした。ポルシェはフロントガラスに傷や浅いヒビが入っている個体を時折見かけるので、要注意です。フェラーリではなぜか殆ど見かけません。フロントパネルだけでなく、グリルにも飛び石による塗装の欠けなどはありませんでした。LEDのマトリックスヘッドライトには、オプションのダイナミックライトシステムが付加され、コーナリング時の明るさが際立ちます。カレラTはサイドミラーやエンブレム、リアトリムなどがパナジウムグレーメタリックに統一されていて嬉しいです。インテリアはレザーではありませんが、軽量モデルなので、これくらいの質感でもよしとしました。991.1にあったような赤いストラップのドアノブがなくなったのは嬉しいような寂しいような。比較参考に、こちらは991.1カレラTのドアトリムです。992.1になって現代的な高級感が増したのは確かです。比較評価の段階でオプションのBoseスピーカーが装着されている個体もありましたが、軽量化と7MTでカレラTのコンセプトを堪能するには蛇足と思われ、エキゾーストサウンドに浸ることにしました。→後日、標準スピーカーはカレラシリーズ共通品で、BASSを効かして位相(バランス)をちょっと調整するだけでかなりいい音質のサウンドが出るのを確認できました。ホホ。カレラTはスポーツクロノが標準装備。オプションはホワイトメーターですが、リングだけの色違いになります。伝統の5連メーターは漸くデジタルパネル化が進みましたが、それでも中央のタコメーターだけはアナログのままで残してあり、しかも5連メーターを930時代と同じく重ねずに並べてあります。イグニッション・スイッチもメカニカル・キーを彷彿させる「ひねるタイプ」です。こういうディテールがポルシェ流のFun to drive の真骨頂とも言えるでしょう。次モデルの992.2では残念ながら、カレラT 7MTはカタログ落ちして、全てPDK、8速デュアルクラッチになり、5連メーターは次の写真の通りタコメーターも含めて全てフルデジタル化されてしまいました。イグニッション・スイッチも「ボタンタイプ」になりました。パラノイアの皆さんの反響はいかがでしょうか? 私の聞いた限りでは余り芳しくないようで、結果として992.1のカレラMTはますますコレクターアイテムとしての価値が高まったように感じます。比較参考に、こちらは992.2カレラ(Tも遅れて生産したようです)のメーターパネルです。タコメーターも含めて全てデジタルメーターになり、メーター配置は5連メーターを重ねて全てがステアリングから楽に見える991.1時代に逆戻りしました。また、イグニッションスイッチが992.1のようなひねり回転型ではなく、単なる押しボタンに変化したこともマニアにとっては寂しい点です。比較参考に、こちらは991.1カレラTのメーターパネルです。全てアナログメーターで赤色オプションですが、メーターが重なっているので、5連メーター全てがステアリングから楽に見えるメリットがありました。カレラTは電動、シートヒーター付の「スポーツプラスシート」が標準装備。座面の昇降と背もたれのリクライニングだけが電動で、前後調整は手動になりますが、機能として不足は感じません。普段使いで乗降の機会が多いので写真のようにホールド部分は余り大きくないほうが有難いです。7MTはショートシフトのソリッド感が強く、クラッチの切れも大変いいです。991モデルに比べリンケージが改良されたのか、若干前寄りに位置していて操作しやすい印象です。また、同じ軽量化志向モデルの991.1や991.2のGT3に比べ、バルクヘッドやタイヤハウスの遮音性は余り犠牲にしておらず、後方からのシフトリンケージが噛み合う金属音がほとんど聞こえません。この後ろからの金属音の「ささやき」こそがいいという方もいらっしゃいますが、私の経験ではランボルギーニミウラやロータスヨーロッパくらいでしか聞いたことがありません。オプションのレザーインテリアパッケージ(596千円)が付いた個体もあり、プレミアム感に惹かれましたが、ここは我慢のしどころ。シンプルな軽量化コンセプトを尊重して標準装備で納得しました。→その後、1,000km乗ってみて、標準の合皮シートの艶を落とした質感、表面処理、耐久性に心から満足しています。国産車の内装とは一線を画する品質です。フェラーリやアストン、アウディ、ジャガーと本革シートばかり乗ってきましたが、長く乗ると表面が硬化して微細なひび割れが生じたり、運転席外側のランバーサポート部分が擦れてしまうことがありました。この点、耐久性が高いのも普段使いでは有難いです。合成皮革ではなく、高機能樹脂仕上げと言ったほうが適切かも知れません。質感も非常に気に入っています。比較参考に、こちらは992.1カレラTで「フルバケットシート」がオプション(何と802千円)で付けられている個体です。前オーナーが何を考えていたのか、分かりません。3Lのカレラなら最低GTSでないと似合いませんネ。また、フルバケ―シートは座面と背面がアルカンターラですが、ステアリングとドアトリムが本革オプションでは多少違和感が残ります。しかし、バケットシートは嫌いではないので普段乗りに使えるか、一応何回も乗降を繰り返しました。やはりフルバケシートは座面が落ち込んでいるうえ、ホールド部分の盛り上がりが大きいので、思いのほか大変でした。ジジイには尻よりも膝が高くなるほどに足を投げ出した姿勢から立ち上がるのは結構の大仕事。つり革が欲しくなります(笑)。フェラーリでこんな観点から真剣にチェックしたことはなかったです。また、別に比較検討したカレラTでは「カーボンルーフ」のオプション(533千円)が付いていましたが、軽量化と矛盾しないギリギリの許容範囲内と思えました。また、「ガラスサンルーフ」のオプションが付いている個体もありましたが、何を考えているのか、さすがにそれはNGにしました。軽量化モデルにてんこ盛りのオプションを見ると、「お買い得感」を通り越して何だか悲しくなりますが、折角のポルシェをブランドファッションとして買っている方が増えているので、ディーラーもそういう方の足許を見て装飾的オプションをあるだけ薦める傾向があるようです。😢フロントラゲージスペースは深くて開口部もそれなりに大きく、容量としては130Lです。2025/3/26に納車されました。名義変更書類を購入先の愛知県あま市のSHOEI JAPAN様に郵送して、実車を神戸市東灘区魚崎にある兵庫県陸運支所に持ち込んでいただき、ナンバーフレートの封印を受けて、下取りのアウディTTクーペを引き渡しました。実直な宇佐美社長様やメカニックの福田様には迅速確実なご対応をいただき、本当に有難うございました。ポルシェ、ベンツを中心とした信頼できる輸入車販売店であり、今回初めてのお付き合いでしたが、お薦めします。https://www.shoeiauto.com/在庫リストをご覧になれば分かりますが、写真と商品説明が非常に丁寧で、グレードやオプション内容が分かりやすいです。業界経験が長く、専門知識が豊富だからこそ、低年式車や5万km以上の走行車にも保証を付けられるのかと納得できました。また、初代から三代に亘ってよく頑張ってくれたTTクーペには感謝、感謝。元々走行距離の少ない個体を半年掛けて探したので、引き渡し時点でも2011年式ながら34,600km。すぐに次のオーナーも決まるでしょう。納車されてそのまま、「ポルシェセンター西宮」にカレラTを持ち込みました。下の写真でタイタンと並んでいますが、ホイールベースの違いにただ、唖然。スポーツカーは250-260cmが常識のところ、何と290cmもあります。これではタイカンの運動性能が劣るのも納得できます。ジャンプ用の長いスキー板を履いて大回転のアルペン競技に出るようなものです。「ポルシェセンター西宮」では、名義変更後に実車がないとできないETCのリセット、スペアキーの注文、3年メンテナンス契約に基づく2回目の定期点検の予約をしました。おまけでブルートゥースとスマホのカップリングもしてもらいました。3-4日後にはスペアキーも出来上がるとのことで、受取時に営業担当者が決まるので、その時にオーナーの変更登録をして新車保証、メンテナンス契約の正式の継承が完了します。→3/30に完了しました。話が脱線しますが、西宮センターは元々ポルシェディーラーの老舗であった「昌和自動車」が経営していましたが、幹部の大口不正などがあって2019年に倒産し、トヨタ大阪が引き継いで「SHOWA AUTO」のグループ会社名で運営しています。私としては最初のポルシェ、1978年式911SCS中古車を買ったのが昌和自動車で、西淀川の本社で故奥坊初代社長(元ヤナセのメカニックから独立)に接客いただいて決めたのをよく覚えています。ターボなどと同じ「ダイヤル形3本ハンドルに交換してほしい」と頼んだところ、「しばらく4本のオリジナルで乗りなさい」と怒られました(笑)。工場長の平野様にも大変お世話になったので、非常に感慨深いです。当時のメンバーとしては、前嵜専務様と懐かしいお話ができたほか、平野様のご子息がメカニックとして働いておられるそうです。隅本先生のあの73カレラRSがクラッチ調整のため、ちょうど2階の整備工場に入庫中でした。首都圏のパラノイアの方々なら、あの「ミツワ自動車」(日本全国で60%前後のシェアを握っていた最大ディーラー)と同じような感慨深い関係を持たれていた方が多いと思います。空冷の930に乗っていれば懐かしい昔話ではなく、元ミツワのメカニックが集まった「ポルテック」などで今もメンテを受けられていることでしょう。ポルシェセンター西宮での支払いは、スペアキーが102,630円、ETCリセットは7,920円でした。各ポルシェセンターでのパーツ代はポルシェジャパンから供給されるので同一価格ですが、工賃は各センターで違います。スペアキーの工賃で言えば、京阪神のセンターは首都圏や中部のセンターより1万円弱高めです。ETCリセットの工賃も通常は3,000-5,000円が相場ですから、正直高いです。これはポルシェセンター西宮との今後のお付き合いを深める意味での「ご祝儀」として我慢して払いました。余談ですが、ETCリセットは陸運支所の隣の自動車工業組合でお願いすれば3,000円弱で済みます。こまかいことですが、車検整備工賃にも当てはまるのでお伝えしておきます。その後、早速、六甲に連れ出してサンセットドライブウェイ(県道16号)を往復50kmほど走りました。いつもの山頂ホテルのテラスで。930と一番違うのはスロットルのON/OFFによる荷重変化が非常に少なくなり、トラクションが安定していることです。PSM(操安性自動制御)とPASM(電子制御サスダンパー)がよく効いています。コーナリング中に少々スロットルを踏んでもテールが流れません。「後輪で曲がる」と昔言っていたのがウソのようです。別物に感じました。回頭性の良さも相変わらず群を抜いていて感心。しかし、怖さがなくなったのかと言うと、コーナリング中に5,000rpm以上でリアにパワーを掛けると、リアが落ち着かなくなり、RRのトリッキーな挙動を思い出させる面があり、思わず苦笑い。ただ、そこまで回すとトルクがピークアウトするので、RUF BTR3.4のようにリアがブレイクするところまでは行きません。軽くてトルクが余り太くないスポーツカー(カレラTは450Nm、GT3RSでも460Nm、488ピスタは770Nm、296GTBはエンジンのみで740Nm)では限界での操安性がエンジンとのバランスでうまく調教されていることを実感。アルピーヌのA110S(340Nm)やNSX(294Nm=30kgfm)を思い出させます。デザイン的にはガバっと開いたお口が少々気になりますが、パーフォーマンス向上のためにはアストンマーチンのVantageも同じような顔になりましたので、まあ、慣れてくるでしょう。昔から「美人は3日で飽きるが、ブスは3日で慣れる」という品のない格言もございます(笑)。911SCS、73カレラRS、RUF BTR3.4と3台とも外装色は白でしたので、何か昔の恋人に再会したような気分になります。フェラーリが「たまに華やかに遊んでドキドキハラハラする危険なギャル」なら、ポルシェはまさに「日常安心してオレとオマエで付き合える良妻賢母の女房」でしょう。両方のお相手で、これからパパも大変です(笑)。走行モードはWET、NORMAL、SPORT、SPORT PLUSの4種類から選択できます。走行モードによるスポーツエキゾーストや電子制御ダンパー(PASM)などの作動状況の違いが写真のようにオーナーマニュアルで解説されています。他社のパーフォーマンスカーではこの部分に徹底的にお金と技術を投入していて、選択モードの違いで走行状況に応じた電子制御を微妙に変化させています。デフのトルク配分からデュアルミッションの繋がり、ブレーキのパッドとローターの間隔、ダンバーの双方向減衰バネレート、エアインテークのフロー圧、ハンドリングの操舵力など、枚挙に暇がありません。この制御の度合いがドライブフィールに直接影響します。ちょっと車速を上げれば感じる「操っているという楽しさ、忙しさ」は限界に迫る速度になると走行の円滑さや安全マージンのなさになるので、ドライブのTPOに応じてクルマを選ぶ、乗り分ける必要がありそうです。最新のポルシェはこの制御のチューニングがどうなんでしょうか?端的に申し上げて、デフのトルク配分によるグリップ制御が甘いように感じます。元々リアが重いので左右の後輪でグリップ力を変化させるのが大変なのかも知れません。「左右の後輪でグリップ力を別々に制御しようという試み」はCAN-AMやF1で1968年から1969年後半の規制まで多用された左右分割式のリアウィングが始まりです。CAN-AMのシャパラルが1968年に初めて採用し、R381も日本GPで採用、F1では1968年から採用されて1969年のスペインGPでウィングが飛ばされて大事故になり、その後禁止されて現在に至っているいわく付きの制御方式です。具体的には、例えば右に旋回中は内側の右ウィングが外側の左ウィングより仰角を大きくして内側のグリップを向上させる構造でした。1968年の日本GPで優勝した北野元選手のR381ゼッケン20号車。右コーナー(ダンロップコーナー?)で2分割可動ウィングの右側が上がり右内輪のリアグリップの向上に効いているのが非常に分かりやすく理解できます。296GTBはこれを2分割リアウィングではなく、デフの電子制御で右後輪によりトルクが掛かるように配分することで瞬時にかつより効果的にやってのけます。458ではこの電子制御デフの機能がまだ十分ではなく、右後輪にブレーキを掛けることでアンダーを抑え、トラクションを保っていました。ポルシェ911もセミトレからマルチリンクに変更し、リアアクスルステアリングや4WD化など、工夫を重ねていますが、この電子制御がまだ甘いために激しくコーナーを攻めると運転の危険度が高くなる印象です。296GTBや488ピスタはTC-OFFにしない限り、公道のコーナーでリアをブレイクしたり、ドリフト、スピンターンは絶対できません。グリップ走行によるコーナリング速度が違うのです。アウディがEVスポーツカーのe-tron GTで左右後輪を別々のモーターで制御しているので、ポルシェもその方向に行くかも知れません。因みに992.2のカレラGTSはハイブリッド化された3.6Lエンジンで、モーターは2基搭載していますが、EV駆動はできず、エンジン補助用とシングルターボになった排気を圧縮するコンプレッサー補助用です。また、デフだけでなく、サスの電子制御もライバルに比較して改善の余地が大変大きいです。モノコックボディの完璧な堅牢さは特筆できますが、PASMの可変ダンバー制御が甘く、サスペンションのバタつきが非常に気になります。個人的には「電子制御」の中身を疑っていますが、OFFにしても突き上げの挙動は大差なく、満タンで30kgくらいの荷物を積むとちょうどよい感じになるので、45kgほど重いカレラS PDK(乾燥重量1,515kg)とダンパーを共用している可能性があります。いずれにせよ、ライバルは路面の凹凸に対して、同じ固さでももっと円滑なロードホールディングを実現し、矢のような直進安定性を実現しています。センサーからECUへの交信回数が少なかった458当時を思い出させるレベルで10年は遅れている印象で、粗削りなバタつき感はGT3、GT3RSでもあまり変わりません。先日東名で西宮↔京都南を結構の速度で走りましたが、ピスタ、296GTB、ローマ、DB11AMRでは全く感じなかった路面の起伏やギャップがカレラTでは感じられて驚きました。並み居る雑誌試乗者がボディの堅牢さばかりを礼賛し、時代遅れのサス制御の問題点を指摘しないのはなぜでしょう。電子制御に関しては、以上のようにふたつの課題があります。限界域でないと問題にならない課題ですし、車両販売価格の差を考えるとポルシェには申し訳ないとも思いますが、他社のプレミアムスポーツカーとの競争に伍していくには、持てる技術力を存分に発揮してポルシェの面目を市販車で保ってもらいたいところです。911のような長命モデルはコストダウンのため部品の共通性を維持したいので、技術的に可能でも中々抜本的な改善をしてくれません。「ポルシェがそんなことはない」と仰るパラノイアの方は、サスペンションの革新を思い出してください。964までサスペンションはフロントがマクファーソン・ストラット、リアがセミトレのままで、競合他車に5年以上遅れて993でやっとマルチリンクになりました。スポーツカーとして世に出す以上、コストを考えて抑えると、これが限界かと勘違いされます。ステアリングのボタンを回してSPORT PLUSモードを選択すると、5連メーターの右側リンクに選択モードが写真左手赤丸のように赤く表示され、かつセンターコンソールのスポーツエキゾーストとPASM作動ボタンが写真右手赤丸のように赤く点灯しているのが見えます。この作動ボタンは単独でバラバラにセットできます。ただ、エンジンを切るたびにモード選択がリセットされてしまうのが少々不満です。ディーラーに確認しましたが、フェラーリのように始動時のデフォルトに固定できないそうです。😢2025/6/16:段々慣れてきて、梅雨の激しい雨でもNORMAL MODEのままで結構飛ばしていたら、WET MODEへの変更を促す表示になりました。テールが流れる気配はないので、そのままで走っています。六甲に行く前の街中でもSPORT PLUSモードにすれば、ロー(タコメーター内で1の赤表示)で引っ張ると4,000rpmで約40km/hになり、エキゾーストサウンドを十分堪能できます。この5年間で街乗り感動でNo1だったアルピーヌA110Sには叶いませんが、かなり楽しいことには違いありません。セカンド(タコメーター内で2の赤表示)に入れて4,000rpmまで回すと75km/h! パワーバンドが狭くて、スポーツカー本来の実用トルクが出るのは2,000-6,000rpmくらいです。2,000rpm以下でも一応3速で加速はしますが、スポーツカーの走りではありません。「ツインターボは何しているの?」と聞きたくなるくらいトルク不足が目立ちます。「だから回転を落とさないようギアチェンジに忙しくて、それが操る楽しさなんだ!」ということでしょう。カレラTのまさに桃源郷!2速で6,000rpmまで回すと100km/hになるので、ワインディングは殆ど2速↔3速でカバーし、2,000-6,000rpmで回すことになります。龍神スカイライン後の六甲2回目の本格的試走で、実用回転域をエンジン音と加速力(トルク感)で正確に知ろうと回してみたのがこの写真です。6,200ー6,300rpm前後が限度かなと感じました。友人と二人で県道16号線をサンセットドライブウェイからT字が辻経由で森林公園まで往復したのですが、結局二人とも殆どセカンドで走り切りました。サードに入れたのは森林公園前のストレートと鉢巻山トンネルくらいで、ワインディングが連続するので3速に上げてもすぐに減速が必要になり、結局6,000rpm強までセカンドのまま回した方が速いという印象です。もちろん、箱根ターンパイクや東北八幡平アスピーテラインのような高速ワインディングになれば、3速↔4速が主役でしょうが。6速2,000rpmで100km/h、3,000rpmで140km/hになりますが、2,000rpm以下の領域でスポーツカーらしい加速はできないので、空いている高速でも6速を維持することが殆どで7速は使えません。トルク余力や走行安定性からすると、現実的な最高速はカタログ公称の290km/hに対し、2,000mくらい走って250-260km/hくらいと思います。本格的にドライブするため、六甲での1回目試走に続き、いつもの龍神スカイラインで全長40km余りの高速ワインディングを走りました。比較参考のために、翌日には488ピスタで、1か月後には296GTBでも龍神スカイラインを走って、各々のFun to Driveを再確認しました。速さは六甲で試した印象と同じく、カレラTは488ピスタと比べるとコーナリング速度やワインディングの短い直線での加速に劣るのでやはり30%前後は遅いようですが、Fun to Driveでは大健闘!カレラTも納車初日の六甲試走とは違い、高回転型エンジンを全くためらいなしに2速で6,000rpmまで回しっぱなしでしたが、その面白いこと!ポルシェの底力を体感しました。3速→2速のシフトダウンがまだ手間取っていて遅いだけでなく危ないので、もっと走りこんで練習します。なお、「オートブリッフィング機能」がSPORTS以上の走行モードでの減速時に機能しますが、回転数を合わせるというより、キックダウンのショックを和らげるのが主のように感じます。また、2速→3速などのシフトアップはスロットルを踏んだままでも最新技術でできるのですが、どうしても習慣的に戻してしまうのでこれも回転を落とさない一環として練習します。→できるようになりました(笑)。エンジン音もポルシェは1,000-3,000rpmで「巡行」すると、単にボー、シューンというだけでフェラーリに比べて全く楽しくないですが、ひとたび4,000-6,000rpmまで吹き上げると雄たけびのサウンドに変化し、5,000rpm前後を境に2段階で異なるエキゾーストサウンドが車内に響き渡ります。これも中々魅力的です。正妻との初顔合わせで張り切る488ピスタ ギャル。トラクションコントロールの精緻さとツインターボの俊敏でトルクフルなエンジンの組み合わせで、不安感なく猛スピードでアップダウンのワインディングを殆ど3速で駆け抜けられるのはまさに痛快。2,000-6,000rpmの全域で酔い痴れるエキゾーストサウンドもNA顔負けで大きな魅力です。カレラTとはFunの中身が違う感じですが、両車には甲乙付けがたい楽しさがありました。記憶が鮮明なうちに、296GTBも比較走行してきました。乾燥重量が1,470kgとカレラTと全く同じフェラーリ296GTBフィオラノアセットのツインターボはエキゾーストパイプをエンジン上方に上げて、排気の直後にタービンを回しているため、アイドリングの700rpmからターボが効き出してトルクの塊を感じさせます。トルクはカレラTが450Nmに対し、296GTBが740Nmですから、ジェット戦闘機のように空を飛んでいる感覚です。たまたま、羽曳野から来ている500CCバイクの若者二人連れが後を追う場面がありましたが、休憩して出会うと彼らが開口一番、「連続コーナーをブレーキを掛けずにスルスル抜けていくので、到底付いていけません。」とのこと。296GTBの強みはエンジン、ミッション、トラクションコントロールが高次元で電子融合されていることで、限界知らずのグリップ走行で思いのままに走るという一体感はピスタやカレラTのようなドライバーも一緒に操っているという人馬一体感とは異なります。スピードが出ているので、Fun to driveというより、ただ走りに集中しています。296GTBは龍神スカイラインを殆ど3速 2,500-5,500rpmで走ります。ワインディングでの限界速度75km/h前後では、写真のように4,000rpmになります。ピスタに比べると、デフの電子制御による左右後輪へのトルク配分が強くなり、コーナーでのブレーキングが少なくて済みます。また、デュアルミッションの進化でキックダウンがブレーキの踏み具合に応じてよりスムースにできるので、パドル操作が一切不要です。ピスタではAUTOによるキックダウンが不十分でパドル操作で補うことがありました。296GTBでは使用する回転域が余り乱高下せずにともかくスムースな印象です。今回296GTBに慣れて、かなり思い切って攻めましたが、パーフォーマンスカーとしての完成度の高さに舌を巻きました。あまり認めたくありませんが、ピスタを性能的に上回っていることは間違いありません。Fun to driveではピスタやカレラTが勝っている印象ですので、クルマの評価は難しいですね。カレラTで龍神スカイラインを同じスピード75km/h前後で攻めようとすると写真のようにほぼ2速、4,000rpm前後で回し続けることになります。296GTBやピスタに比べ、タコメーターの乱高下が激しく、同じ回転数でもかなりエンジンを回して飛ばしている印象です。Fun to driveは体感スピードが大きく影響します。皆さんは静かな湖でモーターボートを高速で飛ばすのと、急流をカヌーでラフティングするのとどちらが面白いですか?ポルシェとしてもさすがにトルクの細さを感じたのか、後続のカレラ992.2モデルでは3.6Lに排気量をアップして、しかもGTSではターボチャージャーをモーターで回してブースト圧を上げる工夫をしています。最上級の「ターボS」モデルがあるとは言え、今や911全車がツインターボ付きであり、ルマン・ホモロゲーション取得用のGT2RSのような極端な形にしないと明確な差がマーケットでアピールしにくくなっています。街中ではエレガントでともかく乗りやすい最新のフェラーリやアストンマーチ、ランボルギーニですと、ZF8段のデュアルミッションがAUTOでは4速、5速になるまでドンドンギアチェンジを促して、トルクの太いエンジンは可哀そうに1,000-2,000rpm領域をうろつき、Fun to driveは街中で全くと言っていいほど味わえません。そういう傾向の中で、488ピスタや296GTBアセットフィオラノはAUTOでもパドルでシフトダウンすれば、回転が上がっていてもかなり2速、3速でミッションがホールドしてくれるセッティングなのでこの2台が好きな理由になっています。296GTBはリニア的なトルクとデフの電子制御が圧倒的に優れていますが、ハイブリットなので街中の走行サウンドとFun to Driveは劣ります。疲れませんが。カレラTの7MTは街中含めて思う存分、2速↔3速を多用でき、吹き上がる爆音と忙しいギアチェンジでアドレナリンがドンドン出て、Fun to Driveを実感させます。ともかく楽しめる時間が長いんです。端的には新幹線(最高速300km/h)の退屈なサラリーマン運転手から蒸気機関車(最高速120km/h)の鍛えられた職人機関士になったような違いがあります。今までの市街地普段使いと六甲2回、龍神スカイラインのワインディング走行の印象を総括しますと、価格差を無視して、カレラTはピスタに比べ、楽しさで同等、日常の使い勝手で30%優れ、限界の速さで25%劣り、操縦の安楽さ/限界での安全性で15%劣ります、また296GTBに比べ、楽しさで30%優れ、日常の使い勝手で30%優れ、限界の速さで30%劣り、操縦の安楽さ/限界での安全性で20%劣ります。ずっとMTポルシェに乗っている方には分かりにくいかも知れませんが、高速コーナーでステアリングとブレーキに集中できるのは非常に安全性を高めます。カレラTにもっと乗り慣れてギアチェンジに習熟し、2,000rpmを常にキープできるようになれば、限界の速さや安定性、安全性の印象はもっと変わるでしょう。ともかく「運転をもっとうまくなって楽しみたい」と感じさせる不思議なクルマです。普段乗りの中でもスポーツカーらしさを堪能でき、価格が3-4倍のパーフォーマンスカーと異質ですが、同じようにFun to Driveを味わえるのは、最大の強みでしょう。さすが、ポルシェ! カレラT 7MTを購入した満足感こそあれ、後悔は全くありません。このあとは細かい点をフォローします。MTで気になる坂道発進時の「ホールド機能」ですが、確かに便利です。むしろ、早くクラッチを戻しすぎてホールド機能がOFFにならないように注意したほうがいいくらいです。万一エンストした時のエンジンのオート始動(アイドリングストップの再始動と同じ)も便利で安心感があります。MTと言っても、旧車のMTとは段違いに楽になっています。写真は結構急な登りですが、オートホールド機能によりギアを入れてブレーキペダルを写真のように戻しても停止状態のままです。クラッチを戻した途端に後ずさりしますので、他車のマニュアルに慣れた方ほどご注意を。ホールド機能がONになると写真赤丸の緑色のサインが点灯します。緩い登り(オーナー・マニュアルによれば5%未満の勾配)ではオートホールド機能が効かずに後戻りする場合があります。なお、「作動勾配角度の微調整がシステム的に可能」という誤情報がサイトにありましたが、定期点検時にポルシェセンター西宮で確認してもらったところ、工場出荷時のデフォルト値は変更できないことが判明しました。後戻りが不安なら為念でセンターコンソールのエレクトリック・パーキングブレーキのノブを上に引いて作動させ、文字通りクラッチ合わせでノブを押さえてブレーキをリリースする手もあります(笑)。「エレクトリック・パーキングブレーキ」という仰々しい名前が付いていますが、PDKの付随ブレーキ機能をマニュアルシフトに流用しているので、電動ブレーキなのに作動も解除も手動になります。しかも手動できるのはエンジンが掛かっている時に限られます。つまり、エンジンを止めても自動作動しませんし、走り出そうとしても自動解除されません。少々違和感。😢比較参考に、こちらはユーノスロードスターのMT車です。992.1カレラT7MTに装備されたエレクトリックPブレーキは元々PDK由来の電動ブレーキなので、マニュアルシフトとの組み合わせに違和感を感じていましたが、何とユーノスロードスターでは写真のように機械式のサイドブレーキが装備されていました。比較参考に、こちらはハコスカGTRの運転席寄りに付いたサイドブレーキです。この当たりのこだわりは今や天下のポルシェよりMAZDAのほうが強いと言えるかも知れません。比較参考に、こちらは2005年997カレラのMTです。「あのポルシェがそんな筈はない」とその後、色々調べましたら、ドライバー寄りに配置された手動のサイドブレーキになっていました。PDKとMTの部品共通化でコストダウンを図ろうとするのは分かりますが、ピュア911のレジェンドを守る頑固な情熱をどこかに残してほしいですね。フロントのリフターを上げなくとも、コンクリートの車止めとは写真のように余裕があります。ただ、PASM(電子制御ダンパー)を作動させたり、走行モードをSPORT/SPORT PLUSで選択していると、車高が1cm落ちるのでチンスポイラーは大丈夫ですが、奥のロアアームのアンダーカバーが写真のように車止めにわずかながら接触します。やはり注意が必要です。リアの車高は下部に仰々しいディフューザーがないので、このように余裕です。フロントのリフターを上げた状態でもリアが傾いて接触するような心配は要りません。お買い物にも使うんで、クリアランスの検討も真剣です。フェラーリにも付けているドアのカーテシランプをヤフオクで買って取り付けました。ヤフオクの商品説明画面です。純正アクセサリーランプもありますが、文字のみの投影で10,000円以上するので、エンブレムまで投影して4,450円の即決価格はリーゾナブルと思います。既存のカーテシランプを外しますが、結構固いので力を入れる場所と加減に注意。外観の形状は同じですが、内部構造は写真の向こうが純正品、手前が社外品でかなり異なります。今回の社外品の適合説明は991型モデルでしたが、純正カーテシランプの外形が991型と992型で同じだったので、流用可能と自己責任で判断して落札しました。しかし、ポン付けではなく、ドライバーで指した内装への留め金具が992純正パーツと異なるため金具をL字形近くまで起こして現物を内装にはめ合わせて形状を調整する作業が必要でした。内装に組み付ける前に点灯テストしましたが、綺麗にポルシェのエンブレムロゴが投影され、ほっと。また、車内でUSBに収録した懐かしの自選5,000曲を聞きたかったので、アームレストのUSBインターフェースを見ると何とタイプCが! 眼が点になりました。電子化が遅いポルシェがここだけ、タイプAのフェラーリやアストンマーチンに勝っていました(笑)。というわけで、アマゾンでUSBの変換アダプターとスマホの充電ケーブルを買いました。各々999円と824円でした。こんな感じで宇宙ステーションのようにドッキング。スマホの充電も無事に進行。最近はナビも目的地に近づくとスマホに頼ることが多くなりました。車庫に入れてもらえず、カーポートで健気に過ごして、お買い物にも活躍中です。スーパーによっては左ハンドル用のゲート機器がないところもあり、ウロウロ。シートを高くすると、乗り降りや駐車券の出し入れがかなり楽になることも知りました。また、エンジンを止めてもMT車はエレクトロニックパーキングブレーキが自動で効かないので降りようとしたら動いて慌てる場面も。マニュアル操作が必要なのはシフトだけでなく、パーキングブレーキもでした。自動車評論家 西川淳様主宰の京都北野天満宮で開催されたスーパーカーミートに参加し、50年年上の隅本先生の73カレラRSの太刀持ちとして並びました。小林彰太郎さんが存命でしたら、この姿を観て何と仰ったでしょうか。継承されたメンテナンス契約に基づく年1回の2回目の定期点検を受けてきました。点検費用は交換消耗品を含め無料です。ついでにでライブアシスタンスシステムに関するリコール加修を受け、ナンバープレートの盗難防止ロックボルトを前後に取り付けてもらい、ロックボルトの代金7,865円を支払いました。朝10時預けて17時受け取りで、代車も手配してくれました。鋳鉄製のブレーキシステム特有の懐かしい鉄粉落とし風景。458以来、13年ほどセラミックカーボンブレーキの装着車に乗り継いできたので、ポルシェ911の古さを感じずにはおれません。GT3、GT3RSにはPCCB(ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ)のオプションを170万円前後で装着できますが、サーキットも走るスポーツカーとしては、何とも寂しいです。カレラTは街乗り主体なので鋳造製でもまだ我慢できますが、ひとたびカーボンセラミック・ブレーキの効きの良さと軽さ、耐久性、ダストの無さを知れば、911には標準装備すべきと大半のパラノイアが仰ると思います。現在オドメーターが6,200kmで、買ってから1,300km走ったところですが、段々911の体感を思い出してきました。シフトチェンジは高速コーナーでもっと慣れる必要がありますが、普段使いでは自分の分身のようです。移動時間もエンタテイメントにしてくれるクルマです。NORMAL MODEでも車内の揺れが激しく、フェラーリやアストンマーチンのプレミアムスポーツに劣るのが普段乗りしていて感じる唯一の弱点です。こぎみよく快活に街中を走ってFun to driveを日常的に楽しめ、買い物、社内ゴルフ、冠婚葬祭にも乗っていけて、駐車場所や荷物でストレスを余り感じない。オーナーは愛車の説明不要。一目でクルマ好きと認知され、かつフェラーリ、ランボルギーニのような反社会的非難の眼差しは全く受けず、「常識人」の範疇で周囲の方々が受け留めてくれる有難いスポーツカ―です。良くも悪くも、昔と変わっていません(笑)。PEC東京で992.1カレラTが乗れるようになりました!2025/7/23:| PORSCHE EXPERIENCE CENTER TOKYO (ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京)90分で55,000円ですが、ハンドリング・トラックとドライビングモジュールでマンツーマンのプロ指導を受けながら堪能できます。広告には、「軽量化、マニュアルトランスミッション、ピュアな走りのカレラTで屈折したワインディングでのより優れた俊敏性、ダイナミクス、ドライビングプレジャーを満喫して下さい。」と高らかに謳われています。担当の方に聞くと、「最近カレラTの要望が非常に多くなったので加えました」とのこと。このブログも多少影響しているかも知れません(笑)。「軽量化」「マニュアルトランスミッション」「ピュアな走り」にこだわった911 Carrera今後も、さらに走りこんで投稿の中身を深めますので、引続きよろしくお願いいたします。なお、このブログは閲覧数が163,000件を超えて、関連するテーマも色々投稿していますので、お手すきの時にご笑覧ください。「最強ポルシェ992GT3RSレーシングドライバーに同乗!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240001/「ポルシェGT3、GT3RSをなぜ買わないか。」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/「絶対買ってはいけないポルシェGT3RS 中古車選び」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「フェラーリ296スペチアーレのオーダー枠をなぜ辞退したか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508010000/「ロータス エミーラ 2026/2025/2022モデル 買うために比較する。911、A110を超えたか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000/「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「絶対買ってはいけないフェラーリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「免責200万円!フェラーリ高額モデルの車両保険コスパ追求」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504120000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「296GTB 北海道東北ロングドライブで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407090000/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「マニアなら一度は乗りたいアストンマーチン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/「最後の1台になるかも アストンマーチンVantage ヴァンテージ徹底試乗」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240000/「アストンマーチン Vantage ヴァンテージ 発表特別招待会 期待通り!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「軍用機 飛燕甲 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2025.03.16
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お蔭さまで閲覧数が167,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。散々迷いに迷ったGT3RSでしたが、この3か月くらいは全力で中古車探しに明け暮れ、結局992 GT3RSバイザッハPKGの2025年式最終生産ロットを買うことに決め、現在納車待ちの状態です。◆GT3RSをなぜ買わないか:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/◆絶対失敗しないGT3RS中古車選び:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510310000/そのような状況の中で、ポルシェ・エキスぺリエンス・センター(PEC)東京のHPを観ていると、何と992GT3RSヴァイザッハPKGの「デモンストレーションラップ」が11/24で終了するとの案内が出ているではありませんか。もともと、納車されれば、愛車で訪問し、1日のうちにインストラクターが愛車に同乗でマンツーマンの指導を受けられる「ドライビング・プログラム」とレーシングドライバー運転のPEC所有車に同乗する「デモンストレーションラップ」の両方を楽しもうと考えていた矢先でしたので、随分驚きました。何はともかく、PEC東京に詳細を問い合わせ、同乗走行可能日を教えていただいて、仕事の都合を無理やり調整し、11月の期限前に関西から木更津への日帰りで訪問することにしました。6:00始発の新幹線に乗って、品川駅で下車、8:30発の高速バスに乗り換えて木更津駅をめざしました。木更津駅東口までの料金は片道1500円で、所要時間は約1時間。助かりました。海ほたるを経由してアクアラインを走行。JR木更津駅東口からはタクシーで20-25分くらいです。料金は帰路に電話で呼んでもらうので迎車料金も加算され、写真の通り、往復で7,200円も掛かりました。😢 高速バスに比べ、何と高いこと。PEC東京の正面玄関に10時過ぎに到着。正面受付で早速、本日の走行予定を確認し、11:45からのGT3RSヴァイザッハPKGの「デモンストレーション・ラップ」を2回申し込みました。1日で16:00からもあります。料金@18,000X2=36,000円です。なお、天候などの走行条件が厳しいため、事前予約はできず、当日のフロントでの申し込みだけになります。同乗ID2枚とストライプをいただき、カフェでひと休み。パンフ記載の全長2.1kmのコースは写真右側白線の本館から出発し、右回りのワインディングコースになります。バックストレッチにシケインが設けられていて最高速度は170-180km/hに抑えられています。シケインが無ければ、岡山TIサーキットのように220-240km/hまで出るでしょう。鈴鹿のショートコースのように、コーナーが奥になるほどきつくなり、逆バンクが加わるようなトリッキーさはありません。素直なコースです。走った印象では「つくばサーキット」に最も似ている感じで、ラップもよく似ています。もし「つくば」で走れば、1分を切るのは確実で、58-59秒台は行くと思います。テクニカル・コースですが、コーナーでの退避ゾーン(ライト・ブルー部分)をたっぷり取ってあり、スピンアウトした走行車が出ても、中断なく他車は走行できます。手前のT字路は本館への誘導路になります。CORNESの館山にあるプライベート会員制クラブ「MAGARIGAWA」の全長3.5kmコースに比べ、高低差はありませんが、ストレートが短いのでスピードは出ません。比較参考に、こちらはMAGARIGAWAの左回り3.5kmコースです。最高速度は280km/hの設計で、488ピスタで実際260km/h前後出ました。ストレート終端の右コーナーが緩く登っているので、恐怖感は少ないです。PEC東京が「つくば」なら、こちらは「FISCO」です。スピードが乗っているだけに左回りで右内側の最終登坂コーナーを上ると頂上手前でコース前方が一瞬見えなくなるのが怖いです。ひと休みしてアイス・コーヒーを飲んだ「レストラン906」です。PECはグローバルで10拠点あり、PEC東京は9番目に開設された拠点で、アジアでは上海に次いで2番目。当日は韓国からの来訪者も居て、話したところ、992GT3RSは韓国では型式認定を受けられず、公道を走れないとのことでした。CUPカーのGT3も展示されていました。992GT3RSはこのGT3さえを凌駕する性能ですから、考えると恐ろしいです。シングルスロットルからツインスロットルへの変更、カムプロファイルの変更、インテークマニフォールドの形状変更、ECUのマッピング変更により、トルクを470Nm→465Nmに落として、最高速度を318km/h→296km/hに抑えても、出力は510PSから525PSに上げて、高回転域の伸びとレスポンス、最高速度への到達速度をさらに絞り出した印象です。トルクがないと速度は出ませんので、実際FISCOを走らせてもGT3は1,500mのホームストレッチでおそらく280km/h前後しか出ないはずなのでGT3RSを抜かせず、中間加速に勝るGT3RSのほうが速いでしょう。因みにニュルブルクリンクでは両車は同じ6分56秒台で最高速度は249-251km/hでした。それにしても、465Nm、525PSとは700-800台を誇る他のプレミアム・スポーツカーに比べてかなり低い値です。高回転型のNAエンジンによるレーシングカーを極めたいポルシェの意地を感じさせます。これ以上、トルクや出力を上げるには排気量を増やすか、ターボ化するか、軽量化するかの3択しかありませんが、重量が増えればRRの操安性の悪さを助長してしまうので、これが限界かも知れません。尖らす一方で、GT3では6速MTと7速PDKが選択できますが、992GT3RSでは7速PDKだけで、しかもギア比を近づけてクロスミッションにしているので、7,000-9,000の高回転を素人でも維持しやすくなっているそうです。とは言っても、一心不乱にパドル操作を強いられるでしょうが・・。懐かしの「Rothmans」はもはや使えないので、「Roughroads」とは泣かせます。整備サービスコーナーも併設されています。2階にはドライブ・シミュレーターがズラリ。私は実車の運転感覚とかなり違うので敬遠。別の乗りモノですね。待っている間に正面玄関前にGT3RSヴァイザッハPKGが展示駐車され、気分が次第に高揚してきます。PEC東京の憎い演出です。外装が白とシルバーの2台があり、本日は白に同乗することになりました。そのうちに同乗予定の白のGT3RSが点検を終えて登場。「デモンストレーションラップ」を始める前にも、入念にウォーミングアップ走行を行い、タイヤを温めていました。やはり、まじかに観るとカッコイイ。このあと、2.1kmのワイディング・コースを3周しました。同乗中は安全のため、静止画、動画の撮影はできないので、お見せできないのが残念。代わりに992GT3がニュル(PEC東京のコースは元々ニュル北コースのカルーセルコーナー等を真似て設計)でタイムアタックした時の動画があり、強烈な横Gtとダウンフォースを除けば全く同じ感覚なのでご覧ください。https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?q=992+GT3+0%e2%86%92200km%2fh&mid=A74A806588CBF01EBEF2A74A806588CBF01EBEF2&FORM=VIREPEC東京で類似コーナーが取り入れられた、本家のニュルブルクリンク北コースのカルーセルコーナーです。急な右カーブで落ちていく感じです。今回同乗した状況を説明しますと、シートベルトは意外にも3点式でヘルメットの着用はなし。出発前に愛車ドライブの参考になるよう、プロドライバーと走行条件を打ち合わせました。具体的には、ドライブモードを「トラックモード」にしていただき、TC OFFにしないであくまで「グリップ走行」に徹して最速走行をお願いしました。出発前のブリッフィングでは、ちょっとアクセルを踏むとタコメーターはあっという間に9,000rpmに達し、あっという間に1,500rpmに落ち込みます。シンガーポルシェを思い出しました。コックピットドリルとしては、ステアリングのリムに「ドライブ・モード」「ESC/TC」「PTV」「PASM」の4つのダイヤルボタンがあるので、取り敢えずは「トラックモード」におけるダンバー減衰率、タイヤのロードホールディング性、ダウンフォースなどの各調整項目と基準値のレクチャーをしてもらいました。かなり複雑な調整が可能なようですが、色々な項目相互の関係もあるので、ちょっと聞いたくらいでは頭に入りませんでした。4つのダイヤルをセットしては実走行を繰り返してドライブフィールを試すという調整作業を体得するにはオーナーも大変でしょう。写真は路面がウェットの前提で調整した状態を例示していますが、同乗当日は快晴で路面温度も上がっていたので、基本的に-3や-4でセットされました。走り出すと注文通り、いきなり全開走行に入り、平均ラップは私の簡易測定値を基に、ドライバーに教えていただいたところ、1分1-2秒とのこと。コース長は2.1kmですから、平均124km/hで最高速度は170km/h前後とのことでした。通常992カレラでの平均ラップは1分22-25秒前後なので、かなり速いです。エンジンは7,000-9,000rpmを維持するため、PDKだけに頼ることはできず、パドルを1周で5-6回操作、ほとんどがシフトダウンでした。ショートストロークの高回転型エンジンでエンジンブレーキは効きにくいので、パドルによるキックダウンを多用するそうです。フットブレーキは1周で6-7回ですが、軽く踏むにとどめ、エンジンブレーキに主に依存していました。私は後方を振り返れないので確認できませんでしたが、ドライバーによると急減速時のリアウィングの可変調整式アッパー動作によるドラッグ・リダクション・システム(DRS)も減速に大きく寄与していたそうです。かつての愛車ルーフBTR3.4以上のかなり暴力的な加減速の連続で、横Gが想像以上にものすごく、嵐のよう翻弄されました。ルーフBTR3.4はまだロードカーの範疇でしたが、GT3RSは「グループ5」にそのまんま参加できそうです。以前の同乗体験として、ルーフのBTR3.4でFISCOを黒沢元治様に同乗したり、フェラーリ458、296GTBアセットフィオラノに岡山TIサーキットなどでレーシングドライバーに同乗したことがありますが、今回くらいきつい横Gとダウンフォースによる左右と上下の振り回しはありませんでした。992GT3RSのダンバーが非常に固く、電子制御とリアの335/30ZR21タイヤで強いアンダーステアを封じこめています。しかし、ロール、ピッチの抑制までには至らず、路面からの突き上げは少なくても、上下、左右の振り回しが極端に激しい印象でした。この辺りは左右後輪のトルク配分をデフの進化した電子制御で行い、タイヤへの負担をかなり軽減しているフェラーリ488ピスタや296GTBとはかなり異なります。この完璧なトルク配分がデュアルミッションによる円滑な変速、減速やロールなしの完璧な姿勢制御を実現しているので、パドルを使わなくてもサーキットを爆走できます。ドライバーに技量を求める「スーパーGT」クラスのようなレーシングカーに対し、高出力、高トルクでも電子制御で安全マージンを確保し、素人でも飛ばせるプレミアム・スポーツカーの違いです。今回のGT3RS同乗に一番近いほかの体験としては、桑名市にあるナガシマスパーランドの4大絶叫ジェットコースターのうち、左右旋回を激しく繰り返す「ダブル・ワイルド・マウス」です。このコースターでも脳震盪になりそうで正直なところ、かなり気分が悪くなり、30分以上、休んでいましたが、今回のGT3RS同乗も同じ症状になりました。どちらも「アドレナリンが出る」と喜んでいられるような軟弱レベルではありません。因みに「白鯨」や「スチールドラゴン」などの他の絶叫ジェットコースターは主に音とスピードで恐怖を煽るだけで、振り回しは続かないので脳震盪はほとんど起こりません。「ダブル・ワイルド・マウス」:すばしっこい野ネズミのように入り組んだコースを走り抜ける小型ジェットコースターです。全長400mのショートコースながら、右に左に急旋回が連続するように設計されており、PEC東京のワインディングコースのコンセプトに近いです。ぜひ、GT3RSのプロドライバードライブ同乗の疑似体験をお楽しみください。今回の「デモンストレーションラップ」で私以外に次に同乗された中年男性も同乗後に2階で休まれていました。私の2回目同乗は3番目の走行になる予定でしたが、冷や汗が出て少し休んでも気分が回復しないので結局、2回目の同乗をキャンセルさせていただきました。(18,000円は返金いただきました。ホホ・・)1回だけとは言え、タイヤのグリップ限界でのコーナリング速度の高さが実感できたのが、大きな収穫でした。296GTBではかなりコーナリング速度を上げているつもりですが、GT3RSで同じ速度で回ろうとしても、技量不足でポテンシャルの30%も引き出せないことを思い知りました。992GT3RSでは私の場合、エンジン回転を3,000-4,000rpmまで落としてしまっているのが最大の課題です。フェラーリのように低回転でのトルクがないので、PDKだけに頼らずパドルでキックダウンを繰り返して高回転を維持する必要があります。明確に運転方法を変える必要があります。また、怖がりなので振り回されてステアリングにしがみつく傾向があるため、肩に力が入り、ステアリング操作が遅れるのも課題です。ジムカーナ練習でもっと横Gに慣れる必要を痛感しました。同乗を終えてからもドライバーとお話しすることができて、非常に参考になりました。今回の体験は大変な手間とお金を掛けた価値あり!帰路は高速バスの中でも気分がすぐれず、品川駅から寄り道せずに新大阪行きの新幹線に乗りました。トホホ・・この貴重な体験を愛車納車後に活かしたいと思います。ともかく、百聞は一見に如かず。有意義でした。GT3RSヴァイザッハPKGが素人に媚びないストイックなマシンであることを再認識し、「大変なマシンを買ってしまった」と嬉しいやら、恐ろしいやらです。今後も引続き、更新しますので、よろしくお願いいたします。なお、このブログは閲覧数が167,000件を超えて、関連するテーマも色々投稿していますので、お手すきの時にご笑覧ください。「ポルシェGT3、GT3RSをなぜ買わないか。」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/「絶対失敗しないポルシェGT3RS 中古車選び」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「フェラーリ296スペチアーレのオーダー枠をなぜ辞退したか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508010000/「ロータス エミーラ 2026 3.5L V6SE国内第1号車をオーダー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000/「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「絶対買ってはいけないフェラーリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「免責200万円!フェラーリ高額モデルの車両保険コスパ追求」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504120000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「296GTB 北海道東北ロングドライブで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407090000/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「マニアなら一度は乗りたいアストンマーチン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/「最後の1台になるかも アストンマーチンVantage ヴァンテージ徹底試乗」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240000/「アストンマーチン Vantage ヴァンテージ 発表特別招待会 期待通り!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「ゆめぴりか 銘柄米令和6年産無洗米5kg 税込み3,980円!値崩れ開始」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508190000/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall
2025.11.24
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お蔭さまで閲覧数が153,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。空気作用管の模型化経過:空気作用管は蒸気機関車の落成時から装着されていたのではなく、戦後に各機関区の改造で取り付けられており、集煙装置や重油タンク、増炭枠と同じで仕様が統一されているわけではありません。また、空気作用管は実物が直径2cm前後なのでHOでは0.25-0.35mm程度の繊細な配線になり、しかも途中の継手六角ユニオンやドームの砂撒管元栓との接続を再現しなければならないので、高級モデルの完成品でも昔は付いていないのが一般的でした。ただ、モデルの精密化が進む最近の傾向として、黒色のボディの中でひときわ目立つ存在として欠かせないパーツになりつつあります。そこで、30-50年ほど前のビンテージSL群のレストアでもディーテルアップの一環で取付けています。結論的にはエコーモデルの組み立て済キットを塗装後の状態に取り付けるのがベストと思いますが、そこに至るまでの紆余曲折にも触れますので参考にしてください。作用管に使う銅線ないし燐青銅(リンセイドウ)線の直径は0.25-0.35mm程度がスケール的に適当で、時々目立たせようと0.8-0.9mmくらいの銅線で自作されている方を見かけますが、完全なオーバースケールで、全体のバランスを崩してしまいます。それでなくても実機の空気作用管はくすんだ茶色なので、綺麗な銅色にすること自体がオーバーデコレーションになっていることを忘れないようにしたいです。空気作用管の実機観察:まず、代表例として人気カマのC622で観察してみましょう。梅小路機関区保存機と急行ニセコ現役時代の写真を比較で添付しますが、空気管は実際にははるかに地味な存在で、しかも両者は大きく仕様が異なります。梅小路保存機では一番下に5本目の空気作用管が増設されてキャブからの引き回しでは他の空気管を跨ぐ形で配置され、継手の位置も違ってニセコ時代の六角ユニオンそのものが廃止されていることが分かります。C622の梅小路機関区保存機:空気作用管は5本に追加され、継手の六角ユニオンは廃止されています。この改造は1971年のさよなら三重連ラストランの直前、1970年12月の苗穂工場全検入場時に保存整備のために施されたようです。C622の急行ニセコ現役時代: 空気作用管は4本で、継手の六角ユニオンもはっきり確認できます。次に梅小路保存機実機の空気作用管と砂撒管元栓との接合状況ディーテルを確認しますC62は空気作用管が先頭方向から回り込んでいるので、他機とは配管が異なります。C622の空気作用管は1970年12月の苗穂工場全検入場時に先頭方向に延長されています。余談ですが、ボイラの先頭横部分にあるプレートは模型化では省略されることが多いですが、1957年に鷹取工場でD52時代からの旧缶から新缶に交換された時の銘板です。また、煙突の回転式火の粉止めと給油管も1980年代ころに鷹取工場か苗穂工場で撤去されたようで、すっきりしています。ただ、梅小路保存機はいつの時代のC622を復元しようとしているのか、疑問に感じることもあります。一番下に追加された空気作用管の取り回しが確認できます。正規側の空気作用管と砂蒔管元栓との接合部分のクローズアップです。空気作用管はJ形で滑らかに立ち上がって元栓と接合されています。非正規側の接合部分のクローズアップです。次にC6120を見ます。正規側です。C62以外の通常蒸機の配管パターンであり、空気管は後方からドームを回り込んでいるので、砂蒔管元栓にも後方から接続されています。しかも、よく見ると空気作用管の曲げ方がI形、「形、?形と微妙に異なることも興味深いです。いずれにせよ、先出C622のようにJ形にはなっていません。C571 山口号の非正規側です。C62以外の通常機のパターンであり、空気管はドームの前を通って前方から砂蒔管元栓に接続されています。D51498の正規側です。正規側にも関わらず、空気管は砂蒔管の下をくぐってから回り込むように先頭方向から砂蒔管元栓に接続されている変則的なパターンです。空気作用管の自作挑戦:対象機の空気作用管の引き回しを正確に把握するには、当時写真を見てもなかなか判別しにくいです。私は鈴木信雄様のイラスト(サイトあり→遠い汽笛 (kitekinet.jp))でまず全体像を捉えて細部を当時写真で確認するようにしています。空気管の取付けに私が最初に使ったのは「れーるぎゃらりー六甲」のご主人床次様の薦めに従って0.35mmの銅線でした。銅線は燐青銅線に比べ柔らかくて加工しやすい利点がありますが、4-5本並行する空気管の直線部分では柔らかいので形をすっきり整えにくい難点があります。空気管の取付方法としては塗装前の真鍮地肌の段階でキャブからの引き出し部分やランボード、砂撒管元栓との接合部分にドリルで穴を開けてハンダづけする訳ですが、六角形ユニオン部分や継手、ロスト製空気管台座の加工も含め、熱変形やハンダ外れで整形が非常に難しく、結局少し試しただけで早々と断念しました。私のKTM D52の初めての習作です(冷汗・・)。塗装済みの段階である程度ハンダで束ねて台座に固定した銅線をゴム系ボンドで貼付する方法を試しましたが、下記写真のようにすっきりした直線にならず、工作の難しい継手や六角形ユニオン部分は形が整わないので結局取り外して再現を省略する結果になりました。10年ほど前の初めての空気作用管自作品とは言え、今見るとお恥ずかしい限りで、もっとうまく作れないかと悶々としていたところ、見つけたのが「エコーモデルの組み立て済空気作用管」だったわけです。このKTM D52の習作空気管は結局全部除去してエコーモデルで作り直しました。(後出事例③参照)失敗原因を振り返りますと、そもそもハンダ付けが未熟であったにも関わらず、ボイラーに真鍮線を取り付けながら空気作用管の形を整えようとしたことです。力が入らず引っ張ったり、曲げたりしにくく、空気作用管同士のハンダ付けもままなりませんでした。焼きなましなどの加工技術に長けたベテランマニアなら朝飯前でしょうが。私のようにハンダ加工技術に自信のない方が敢えて自作される場合には、エコーモデルのキットのように予め形を整えて組み上げてから、ボイラーに取り付けるのがよいと思います。師匠スクラッチ製作例の研究:次の写真は私の師匠と仰ぐ工房プロY様の珊瑚模型C59のディーテルアップ作品です。スクラッチで仕上げた空気作用管の見事さにただ感心します。継手ユニオンと砂撒管元栓と空気作用管の接合部分にご注目下さい。素人はここまでできません。ハンダが流れず、コテを押し付けているうちに隣のハンダが外れて・・(😢)。「指紋がなくなるまで頑張る」のだそうです! 別稿で師匠訪問記をアップしていますので、そちらもご覧下さい。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403220000/今直ちにこれを真似て製作できるわけでもなく、ため息ばかりでした。エコーモデルの「空気作用管組立て済キット」の活用:このような紆余曲折の末に行きついたのが、エコーモデルの空気作用管組立て済キットでした。エコーモデルのHPを見ると全部で31タイプあるようですが、実際に在庫リストに記載があるのは4-5タイプの場合が多いようですので、在庫のある機種から付けて、欠品していれば電話で再生産をお願いして待つのが得策です。@7,000-8,000円もするのでビックリされる方も多いでしょうが、上記の苦労や失敗を考えるとぜひお薦めします。余談になりますが、欠品になっていたC623の件でエコーモデルに電話したところ、「最近空気作用管の注文が急増した」と喜んでおられました。私は「いいモノはいい」と申し上げるだけで、別に特定のショップや製品の提灯記事を書いて小遣い稼ぎするようなアフィリエイト広告ブローガーではありません。心ある代表の阿部敏幸様が経営されるショップが繁盛されることは非常に嬉しいことです。製造業者も見つけにくいような儲からない小物パーツを良心的価格で提供されているので、皆さまもぜひ応援、ご愛用いただければと思います。対象機の空気作用管組立て済キットをエコーモデルから購入しましたら、鈴木信雄様のイラスト(サイトあり→遠い汽笛 (kitekinet.jp))で正確な取付け位置を確認します。特に空気作用管がどのようにボイラーの手すりを潜ったり、ボイラーバンドを跨いだりしているかを確かめましょう。取付方法は解説書によれば、塗装前に穴を開けてハンダ付する方法が最良のように書かれていますが、私の経験では塗装済の状態でゴム系接着剤/セメダインホワイト/紫外線硬化型レジン(UV接着剤)で固定するのが作業の容易さと仕上がりの良さからベストと思います。組立済みのハンダがバラバラに外れて失敗すれば、高価なだけにかなりへこんでしまいますしね。ただ、車体塗装済の状態に空気管を接着する方法を採る場合でも、綺麗に付けようとするとそれなりのコツと慣れが必要です。まず、組立製品の台座周辺部分にハンダが毛細現象で流れており、少し変色が見られ、気になる状態であれば、取付前に銅色ラッカーで塗装しておきます。空気管台座は半艶消黒ラッカーで塗装しますが、慣れている方は取付け後でも塗装できます。以下、①ー⑥の取付け事例を難度の低い順に掲記します。私も繰り返し作業するうちに段々慣れてきて、後になるほど作業はより面倒になりますが、仕上がりはよくなっています。目標レベルと技量に応じて参考にしていただければ、有難いです。①天賞堂C59への取付事例いよいよ、天賞堂C59への取付けです。まずキャブ側の引き出し部分に仮置きして既存の他のパイピングを避けてうまく端が揃った状態で取り付けられるよう予め確認して、空気管の右端を切断します。この段階では固定せずに外し、次に砂撒管元栓に向かう空気管をボイラーの曲線に合わせて曲げながら元栓部分の下側を通し、非正規側に向かう空気管はドームの前側の曲線に合わせて徐々に曲げます。砂撒管元栓に向かう空気管(通常は2本)を通して曲げ加工する作業は、この写真のように空気管を全て固定していない仮置きの状態で行います。これが最大のコツです。どこも固定してはいけません。次に砂撒管元栓部分の曲げ加工という最難の関門があります。2本の空気管は前進用と後退用です。ドームに砂撒管が3個あるタイプでは前進用空気管は正規側、非正規側とも前側2本の元栓に、後退用は正規側、非正規側とも一番後ろの1本の元栓に実機では接続されていますので、厳密に再現する場合は各元栓にL字型の短い銅線を付けて空気管と接続する加工が必要になります。うまく行けばそれがベストですが、よほどの加工技術がないと空気管の歪みや不揃いが目立つ格好になってしまうため、私は見た目の印象優先で1本の空気管を砂撒管の間でU字型に鋭いピンセットとラジオペンチで曲げてあたかも元栓と繋がっているように表現するにとどめました。将来、余力があれば短いL字型空気管を銅線(または燐青銅線の切れ端)で別に作って取り付けたいと考えています。→後出事例④参照作例では2本の空気作用管の1本だけをドームの前を通して非正規側に取り付けました。後出の上級編のように2本をドーム側に回わそうようとすると、並行してリン青銅線を曲げるのが難しいのです。正規側の空気作用管は砂撒き管の元栓に添える方でU字型に曲げています。この方法では空気作用管を砂蒔管元栓に引っ掛ける形で順次固定できるので、作業がとても楽です。なお、取付段階ではみ出たゴム系接着剤はあとで爪楊枝の先などで綺麗に除去できます。非正規側の空気作用管を砂撒き管に接続させた完成状態です。空気作用管の取付けて試走中のC59です。向こうに見えるのは天賞堂のカンタムC62ニセコ重連ですが、空気作用管を比べてもそれほど遜色ありません。一旦、付けてしまうと空気作用管ばかり注視するわけではないので、砂撒管につながっている雰囲気が出れば、これでも及第点と思います。②天賞堂C59取付事例₋追加取付上記①の取付後に、さらにドーム前の空気作用管を本来の2本に増やしました。ドームの前に回り込む空気作用管が1本だけで、砂撒管の元栓左右3か所のうち、2か所にしか空気作用管が接続されていないのは、やはりブログで報告した以上、気になっていました。さらに完全を目指します。まず、非正規側の砂撒管元栓付近の空気作用管の形状を完全に整えます。次に追加する空気作用管の先をU字形に曲げたうえで、非正規側の砂撒管の下を通します。通した空気作用管をドームの前方を回り込むように曲げていきます。空気作用管を正規側まで曲げたところで、ホワイトボンドで固定します。ピンセットで押さえて、ボンドが乾くのを待ちます。撮影のため、右手のピンセットを一時的に離しましたが、ずっと2本で5分間くらい押さえていました(笑)。乾いたら余分なボンドを爪楊枝の先で全て除去しますが、収縮して透明になるので、最初に付けた時に感じたよりも除去するボンドは少ないはずです。そして正規側に回しこんだ空気作用管の先を曲げて切断し、砂撒管の元栓に接続しているように形を整えます。天賞堂C59の非正規側の完成状態です。これで、左右3本の砂撒管元栓に2本の空気作用管が接続したようになりました。この方法の最大のメリットは空気作用管が、ゴム系やホワイトボンドでボイラーに固定する前でも作業中に外れてしまうことがない点です。換言すれば、最後まで位置調整できるということです。ヤレヤレ😥、肩の荷が下りました。完成後の爽快感が病みつきになります。特にマゾ系の方は・・。ドーム前に2本の空気作用管を付けた天賞堂C59の雄姿です。空気作用管を砂撒管元栓のところでU字形に曲げるだけの方法は確かに便法に違いありませんが、空気作用管を砂撒管に引っ掛けて位置を固定できるので、最後に要所をゴム系接着剤で留めるのも簡単という作業上のメリットがあるので捨てがたいです。③KTM D52標準形への取付事例より完璧を目指し、次の作例KTM D52では最初から空気作用管2本を非正規側まで曲げて、砂撒管元栓での接続部分を後付けしました。まず元々付けていた前出の自作空気作用管は全て撤去しました。そして、心機一転、TAMIYAの半艶消スプレー「セミグロスブラック」で再塗装しました。いよいよ取付け作業開始!まず砂撒管元栓に繋ぐ2本の空気作用管を腰のあるピンセットでつまんで曲げます。仮置き状態で位置決めし、空気作用管のキャブ引き出し側を切断、空気作用管を砂撒管、手すりなどの下に通します。そして空気作用管2本をドームの前を曲げながら通します。非正規側の砂撒管の下を通し、爪楊枝の頭を使ってこじるように曲げていきます。曲げた空気作用管をゴム系接着剤で固定します。最初の固定点です。非正規側の空気作用管の先端を砂撒管に引っ掛けて固定し、正規側の空気作用管をゴム系接着剤で固定します。次に非正規側の空気作用管の先端を砂撒管元栓に繋ぐ長さで曲げて切断します。空気作用管の先端の形を整えて、ホワイトボンドで砂撒管元栓と接着します。リン青銅線の切れ端を使い、正規側の砂撒管元栓に繋ぐL字型の空気作用管を3本作ってホワイトボンドで接着します。この作業には腰のあるピンセットが非常に役立ちますのでお薦めします。いわば、ラジオペンチの超小型版です。TAMIYAの通常のピンセットと比べて太さにご注目下さい。詳しくは別稿の「持っててよかった-便利ツール・サプライ」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/非正規側の一番手前の砂撒管元栓にもL字形の空気作用管を接着します。乾いたら、新しい爪楊枝の先で、はみ出たゴム系接着剤やホワイトボンドを除去します。ピンセットやカッターナイフを使うとボイラーやドームの塗装を傷つけるので注意してください。砂撒管元栓と空気作用管の接続部分を半艶消しで塗装します。タミヤカラーX-18セミグロスブラックがお薦めです。KTM D52の正規側の完成状態です。KTM D52の非正規側の完成状態です。D52の堂々とした雰囲気がよく出ていると思います。完成状態を比較します。一番手前:今回仕上げた事例③のKTM D52標準形です。真ん中:天賞堂のカンタムクラウンモデルのD52です。非常に驚きましたが、空気作用管こそ、スクラッチで作られていますが、砂撒管元栓との接合部分はなんと省略されています!時代の流れで職人不足がこの事態を招いたと考えると悲しい気がしますが、反面今回の作業の精緻度に自信を深めた次第です。一番向こう:天賞堂C59で事例①の通り空気作用管1本をドームの前で曲げて一旦完成させ、のちに事例②でもう1本の空気作用管を追加した習作です。いずれにせよ、空気作用管を銅色に輝かせて取り付けるのであれば、砂撒管元栓との接合部分も再現したほうが見た目がかなり違うことを実感しました。慣れもあるでしょうが、今回のKTM D52への空気作用管取付作業は4時間ほどで完了しましたので、皆様もぜひチャレンジしてみてください。④天賞堂 カンタムD51長野式集煙装置付の砂撒管元栓 接続事例天賞堂のカンタム機に関しては、別稿の「天賞堂カンタム搭載のSL、DLを極める」で既存のエッチング製の空気作用管の加工を紹介しております。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/空気作用管と砂撒管元栓を接続させる作業要領は基本同じなので、ここでも要点をご紹介しておきます。正規側加工前の状態です。端的に言うと、無塗装の銅板エッチングシートを張り付けてあり、空気作用管と砂撒管元栓との接続も省略されています。非正規側加工前の状態です。端的に言うと、同じく無塗装の銅板エッチングシートを張り付けてあり、空気作用管と砂撒管元栓との接続も省略されています。空気作用管と砂撒管元栓との接続パイプを0.3-0.35mmの銅線から切り出します。正規側、非正規側の各3点すつ。作例ではエコーモデルの空気作用管組み立てキットの残余端材を流用しました。切り出しが終わった状態です。まず、空気作用管と砂撒管元栓の側面にホワイトボンドを爪楊枝で点付けします。切り出した接続パイプ部分の銅線を付けて仮固定します。ある程度乾燥するのを待って、細かい位置の微調整をします。写真は接着直後で位置微調整前です。空気作用管の取付けが完了したら、極細線引き用のネイルアートブラシを使って空気作用管固定ステーや砂蒔管元栓接合点を塗装し、パイプのウェザリングを施しました。正規側の完成状態です。正規側の完成状態アップです。非正規側の完成状態です。非正規側の完成状態アップです。ホワイトボンドは乾燥すると透明になるので、はみ出た部分を特に除去しなくても目立ちません。天賞堂D51カンタム長野式集煙装置付の長野工場での改造が完了しました。出場記念写真です。⑤Adachi C57門鉄形への取付事例C57はボイラーに手すりと蒸気管が付いているうえ、ボイラーが細いので空気作用管の位置を合わせながら挿入することが難しく、空気管の曲げもきつくなるので、2本並行して左右の砂撒管へ回しこむのが中々すっきりできず、苦労しました。砂撒管元栓との接合部分は別体で製作しています。いつも通り、まずイラストで空気作用管の取付け位置をボイラーの手すりや蒸気管、砂撒管との関係に注意しながら確認します。その後、空気作用管の右端と下端を若干長さに余裕を持たせて切断します。切断しないと手すりの下をくぐらせることができませんし、束ねられた空気作用管が作業中に曲がって平行でなくなると成形がかなり面倒です。空気作用管を左から右方向に手すりの下をくぐらせます。空気作用管の左右の取り付け位置が決まったら、最終的な寸法に切断しますが、その際はメンディングテープで端を留めておくとバラバラに端材が飛び散らずに再利用できます。六角ユニオンから砂撒管に向けて上方に分岐する2本の空気作用管は手すりの下をくぐらせてから直角に曲げます。ただ、その後に砂撒管配管の下を右から左にくぐらせる必要があり、私は2本を平行して綺麗に曲げられなかった(上の写真でクチャクチャになっています)ので、直角分岐点から切断しました。切断した空気作用管を細いボイラーとドームに沿って曲げていきますが、リン青銅線のため、弾性が強く結構大変です。2本を平行したままで曲げるのは至難の技なので、細かい成形はあとにして非正規側の砂撒管の配管の下をくぐらせることに集中したほうがいいと思います。リン青銅線の曲げは腰の強いピンセットで少しずつ多角形を作る要領でこじるように曲げていくのがいいと思います。ハンダコテを当てて「焼きなまし」を施し、空気作用管を柔らかくしてから曲げることができれば完璧でしょうが、私は塗装面やハンダ付け箇所の剥離が心配で控えました。今後の課題です。「腰の強いピンセット」に関しては、別稿「持っててよかった!ツールとサプライ」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/2本の空気作用管を非正規側の砂撒管の配管の下をくぐらせたら、ゴム系接着剤で要所を固定していきます。空気作用管が多少グチャグチャになっていますが、絶望しないこと! 爪楊枝で付けても余分な接着剤がはみ出しますが、あとで除去できるので、水平、垂直に固定することに集中してください。ドーム前方を引き回した2本の空気作用管も当初はこのように変形していますので、安心してください。非正規側の砂撒管配管の下をくぐらせた2本の空気作用管は悲惨な形状ですが、大まかな寸法で切断します。短く切断した空気作用管は前進用で前方の砂撒管元栓とあとで接続します。長い方は後退用で後方の砂撒管元栓とあとで接続します。ゴム系接着剤で固定しながら成形して形状を整えていきます。爪楊枝が大活躍です。C57への通気作用管取付けを困難にしているのは、写真の赤い矢印のように本体の空気管は正規側でボイラーの手すりの下をくぐらせて手前から奥方向に入れなければならないのに対し、ドーム方向に分岐した空気管は正規側では砂蒔管の下をくぐらせて奥から手前方向に入れなければならず、非正規側ではドームを沿って空気管を曲げたうえで砂蒔管の下をくぐらせて手前から奥方向に入れなければならない点です。入れる方向が反対なのが辛いところです。また、空気管がリン青銅製ですっきりした直線になりやすい反面、曲げにくいのも災いしています。乾燥したゴム系接着剤のはみ出た部分を爪楊枝の先でこじるように除去します。前後とか回すように爪楊枝を動かすとうまくいきます。余分な長さに切断していた空気作用管を所定の長さに切断します。若干横方向の空気作用管の下をくぐらせる感じにして、ゴム系接着剤で固定します。ドーム前方で空気作用管が固定できたら、砂撒管配管の位置に合わせて切断します。この方法では、空気作用管と砂蒔管元栓との接合部分を別に作ってあとで接着するので、成形作業に失敗が少なくなります。切断後に余った0.35mmリン青銅線を使って、砂撒管元栓と接合する空気作用管を左右2本ずつ、計4本製作します。現物合わせで切り出していますが、写真の方眼が1cmなので、1.5mmX2mm前後のサイズになります。腰の強いピンセットはMUSTと感じました。リン青銅線は余って切断する時にメンディングテープを貼って飛び散らないようにするとともに、そのまま台紙に貼り付けて再利用できるようにしておくと便利です。砂撒管元栓に爪楊枝に付けたホワイトボンドを塗布します。そこにL字形に切断した空気作用管パーツを取り付けます。上端を元栓と接着できたら、下端も同じく爪楊枝に付けたホワイトボンドで固定します。空気作用管の固定ステーや砂撒管元栓との接合部分などを最終的にしっかり固定しますが、私はこの時ホワイトボンドのほうが硬化後、透明になるのでゴム系の代わりに使っています。はみ出た部分も除去しやすいです。空気作用管、固定ステー、砂撒管元栓との接合部分を塗装します。私はタミヤのセミグロスブラックをネイルアート用筆で塗っています。また、エコーモデルの空気作用管キットでハンダ色が残っている部分はタミヤのカッパー(銅色)を塗ります。ネイルアート用の極細線引き用筆に関しては、別稿「持っててよかった!ツールとサプライ」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/Adachi C57門鉄形の正規側の完成状態です。Adachi C57門鉄形の非正規側の完成状態です。ヤレヤレ、作業に集中しても4時間ほど掛かりましたが、付けた甲斐はありました。空気作用管でC57の細長くスマートなボイラーが強調されるように感じます。⑥天賞堂 C622への取付事例棒モータ搭載の#491モデルですので、元々空気作用管が付いていません。例によってイラストを見ながら、C622号機のいつ頃の状態にするか、検討します。既存カンタム機3両が急行ニセコ時代になっているため、今回は梅小路機関車館の保存機の状態に近づけることにしました。ただ、煙突の回転式火の粉止めと給油管は一世を風靡した小樽築港区時代のアイコンでもあるので、現状のまま残しています。エコーモデルから購入した空気作用管組立て済キットの取付け位置を確認します。冒頭の実機観察のように、梅小路保存機では一番下に5本目の空気作用管が増設されてキャブからの引き回しでは他の空気管を跨ぐ形で配置され、継手の位置も違ってニセコ時代の六角ユニオンそのものが廃止されています。空気作用管を先頭方向から仮置きし、作用管後端のキャブからの出口部分や先端のボイラー下への回り込み部分を多少余裕を持たせて切断します。空気作用管の後端を切断後にボイラー手すりとの関係を確認しながら、腰の強いピンセットでこじるようにしてボイラーのカーブに合わせて成形します。空気作用管の前端部分も同様に曲げ加工しますが、ランナーにピッタリ当たる長さに何度か切り詰めながら最終の長さに切断します。空気作用管の後端と先端を最終的な寸法で切断し、ドームの砂蒔管の下を潜らせたうえで砂蒔管元栓から少し伸びた状態の長さで切断します。C62の場合、空気作用管は砂蒔管元栓には前方から接合されます。今回は3本の空気作用管とも腰の強いピンセット2本を両手に持って成形、切断するようにしました。曲がりにくいリン青銅線を加工するには両手のピンセットで固定しないとうまく成形できません。かなり大変な作業でしたが、今までの経験を重ねて何とかできました。もし、うまくできないようでしたら、作例④-⑤のようにリン青銅線をL字形に曲げたうえで切断したパーツを後付けすることになります。ともかく、2本のピンセットを両手の指のように使い慣れるのがコツです。この段階では空気作用管はどこも全く固定していませんので、ご注意下さい。腰の強いピンセットが必須です。通常のピンセットでは握力が弱いので、力を入れて曲げる時にリン青銅線が外れてしまいます。ラジオペンチで挟むような感覚で固いリン青銅線をしっかりつかんで曲げ加工する必要があります。正規側の空気作用管が何とか砂蒔管元栓に接合できる状態になりました。しかし、非正規側の加工が終わっていないので、この段階でもまだ固定しません。ドームの手前を非正規側へ回り込むように空気作用管のリン青銅線を成形します。なかなかうまく成形できませんが、ある程度形になってきたら、セメダインホワイトでドーム先端部分を仮固定して、砂蒔管元栓に接合できるよう、2本のピンセットを使っておおまかに成形のうえ切断します。やはり、非正規側はドーム部分の曲げと固定が難しいので、リン青銅線がままならず整形が難しいです。2本の空気作用管をドーム前端中央で切断すると、成形、固定が非常に楽になりそうですが、切断箇所がかなり目につく箇所ですので過去の作例同様に避けています。空気作用管は片側で2本ずつしかドーム側面に回っていないので、一番先頭側の空気作用管と砂蒔管元栓との接合部分をクランク型に成形して取り付ける必要があります。写真は正規側接合部分を成形しているところです。非正規側の空気作用管の大まかな成形と切断が終わってから、仮止めしておいた正規側の空気作用管の砂蒔管元栓との接続部分の本格的整形に入ります。腰の強いピンセットを両手に持って、あたかもラジオペンチのように挟みながら作用管の先端を整形します。先出の実機観察のようにC62では空気作用管はJ形に緩やかに跳ね上がってから、直角に曲がって元栓と繋がります。他の機種とは異なりますので、注意しましょう。今回、成形、切断の終わった空気作用管をボイラーと砂蒔管元栓に接着するのは、従来のホワイトボンドではなく、紫外線硬化型のレジン(通称「UV接着剤」)を使ってみました。これはご存知の方も多いかも知れませんが、フィギア製作で盛んに使われる透明、艶消しの溶液で、通常の蛍光灯などの照明では硬化せず、専用の硬化用のUVライトを照射して硬化させます。アマゾンでレジン液は500mlで499円、ライトは1,080円で入手しました。今まで、踏切警告灯のLEDチップ固定や、パンダスパークLEDチップのパンタグラフへの固定に使いましたが、位置修正や成形は未硬化の状態でできるので非常に使い勝手がいいです。ホワイトボンドは乾燥すると透明になり、収縮率が大きいのとはみ出た部分の除去がピンセットや爪楊枝で簡単にできるのが長所ですが、接着力がゴム系に比べてやや弱いのと乾燥が遅いのが難点です。先出のC57門鉄型への取付で随分固定にてこずったので、接着剤を変更しました。レジン液はまず、紙に落としてから、爪楊枝に付けて接着箇所に塗ります。蛍光灯の下なので、いつまでも固まらす、大変助かります。硬化のためにUVライトを照射しているところです。ほかの照明は消してください。正規側の完成状態です。非正規側も空気作用管の形を整えて所定の位置で切断し、レジン液を付けてボイラーと砂蒔管元栓に固定します。非正規側の完成状態です。空気作用管を付けた勢いで、棒モータ搭載なのにバックプレートを大改造して装着し、架線注意標識やゼブラ板も付けました。鷹取工場のプレートを前に完成出場の記念撮影です。C622と言えば、苗穂工場のイメージが強いですが、1953年にスワローエンジェルのエンブレムを付けてもらったのは鷹取工場であり、1957年にはD52時代からのボイラーを新缶に交換してもらったほか、1981-1985年ころまで繰り返しボイラー検査を受けていました。不調カマだった故に、幸運な生涯を送っているのでめでたい限りです。機関士の操作ミスによる逆走事故からも復帰したようで、また梅小路に行きたいと思います。因みに鷹取工場は一部公園になっているだけで跡形もありません。苗穂工場にも敬意を表して一応、出場記念写真を撮りました。しかし、プレートの昭和44年にはすでに梅小路記念館で静態保存中なので、年代が合いません(笑)。天賞堂クラウンモデルでの再現例の観察今後の到達目標の参考に、天賞堂の最高峰モデルであるクラウンモデルでは空気作用管と砂撒管元栓との接合部分が各々どう再現されているか、確認しておきます。③KTMD52標準形の作例の中でも、一部天賞堂のカンタムクラウンモデルD52と比較しておりますが、もう少し網羅的に比較します。まず実機写真も本稿でも掲載しているC622です。2010年製のクラウンモデル11001では写真のように接合は省略されています。次にC623です。2010年製のクラウンモデル11002でも写真のように接合は省略されています。次にC6217です。2013年製のクラウンモデルでは、まず空気作用管自体が現行カンタムのダイキャストボディと同じようなエッチングシートに簡略化されており、砂撒管の元栓との接合は省略され、空気作用管と離れたままになっているので、結構目立ちます。これが定価398,000円とは少々がっかりです。実機写真を本稿でも掲載しているC57ですが、2024年製のクラウンモデルC57 180号機11093(定価418,000円)では六角ユニオンは接合管とともにしっかり再現されていますが、砂撒管元栓との接合部分は省略されています。クラウンモデルでも全滅かと思ったら、C581やまぐち 2008年製のクラウンモデル11027ではやや見えにくいですが、元栓の真下に接続する形で表現されています。同じく小型機のC56小海線2007年製のクラウンモデル11018でもやや見えにくいですが、元栓の真下に接続する形で表現されていました。これで少々安心しました。以上、色々な蒸機にぜひ空気作用管を付けて楽しんでください。今後も追加情報の都度、内容の更新を図りますので、よろしくお願いいたします。なお、閲覧数が153,000件を超え、鉄道模型に関しては別稿テーマもご覧ください。「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「頼れる鉄道模型店探訪 ホビーセンターKATOト東京本社」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412100000/「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「サウンドを極める カンタム、サウンドBOX、TOMIXホームサウンド」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ Ⅰ蒸機編 Ⅱ蒸機以外編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「天賞堂 SL-1システムとは何だったのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501150000/「HO不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/「ビンテージ蒸機の棒モーターを缶モーターに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO 機関区、ヤード等の製作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150000/「HOストラクチャー:腕木式信号機と踏切」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503040000/「HO車両ケースを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「歌舞伎 事始め 鑑賞教室から京都南座・大阪松竹座公演へ 愛之助、中車、鴈治郎、獅童」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405120000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「軍用機 飛燕甲 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2024.02.29
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お蔭さまで閲覧数が163,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。2025年10月19日、コーンズから「296スペチアーレのオーダー枠が確保でき、しかも「フリー・コンフィギュレーション(オプション自由選択可能)」なので、至急返答してほしい」とのショートメールが突然入りました。皆さんなら、どうされますか?しかも、オーダー条件が大幅に緩和され、オーダー時に296を所有していて、納車時に少なくともベルリネッタを1台保有していればよいということです。初回オーダー枠が4月の発表直後にあっという間に一杯になり、お声がけしてくれなかったことに不快感を持ちながらも7月には増産の可能性に賭けて、コンフィギュレーションを細部まで詰めて、デポジット1,000万円の資金手当まで準備しましたが、その後、進展がなく立ち消えになったと諦めていた矢先の事件でした。セールスマネジャーのご厚意を受けて真っ先にお声がけいただいたことに感謝しながらも、本来、「スペチアーレ・モデルにキャンセルは出ない」という常識に反するので引っ掛かりを感じました。また、現在保有の非常に完成度が高い296GTBアセット・フィオラノとどこが違うのか、2,400万円高い7,700万円も出す価値があるのか、296の人気低迷との関係でリセールバリューがどうなのかという点を熟慮させてほしいとお願いしたところ、オーダー枠を4日間ホールドして待ってくれることになりました。早速、コーンズ社内の関係者や296オーナーと意見交換や情報共有したところ、東京でもキャンセルが2件出ており、コーンズの説明では個人事業者などで1,000万円のデポジットを事業資金に使いたいという急な財政悪化事情によるキャンセルとのことでした。それに対し、仲間内の意見では「もともと296スペチアーレは296を買って生じた値落ちロスを取り戻したいという動機でオーダーした方が多い。そうした投資、転売志向の強い296オーナーが最近の296相場低迷を観て、将来スペチアーレも8,000万円近い購入価格を大きく上回るプレミアムが付くとは思えないと判断した結果でのキャンセルではないか」というような見方が多かったです。私も仲間の方々と同意見です。スペチアーレなら、例え資金繰りが苦しくなっても、納車まで何とか資金を繋いですぐ転売したほうがデポジット没収のリスクもないのに・・と考えてしまいました。色々考えるだけでなく、実際に296GTBアセットフィオラノを改めて走り込み、完成度の高さを再確認しましたが、ポテンシャルを十分活かしきれていない自分にとって、これ以上、何を求めるのかという正直な印象を持ちました。コーンズの関係者もスペチアーレの話は別にして296GTBは一般の評価を得られるのに時間が掛かるので売らずに乗り続けた方が得とのご意見が多かったです。その結果、非常に残念ではありますが、いただいたオーダー枠を辞退する決断に至りました。皆さんは以上のような「296スペチアーレ」オーダー辞退の経緯に関して、どのような感想をお持ちですか?色々な見方があると思います。ースペチアーレモデルであり、将来のリセールバリューが購入価格より下がることはない。無理しても買うべきではないか。ー296自体の完成度が高いので、発表された296スペチアーレの性能諸元を296GTBアセットフォラノと比較すると価格に見合うだけの差がやはりないように思える。ースペチアーレモデルはカタログモデルと性能諸元のデータ上はあまり差が無くても乗ってみると異次元の性能差を感じることがある。フェラーリ社のプライドと意地を信じて買うべきではないか。ー296はハイブリットであり、ガソリン車ほど好きになれない。今後、フェラーリの本流となりにくいので、オーダーしないほうが無難だろう。私の場合、現在保有する488ピスタと296GTBアセットフィオラノに関しては、ピスタのスタイルとドライビングプレジャーに痛く惚れこんでいますが、走行距離が6,000kmを超えてしまい、リセールバリューを考えるとこれ以上走行できる余地がほとんどありません。それに対し、296GTBは相場が下がっているので、多少走行が現在の5,200kmから10,000kmに近づいても、追加の売却ロスは少ないです。走りこむにつれて、その完成度の高さと高性能に改めて驚くことが多く、性能ではピスタよりも優れていると認めざるを得ない状況です。エンジンとモーターの連携が余りに円滑で、急加減速時にもモーターが確実にエンジンの+になっているからです。「ハイ、これからエンジンを始動しますよ」というプリウスのようなハイブリットは問題外として、「スポーツ・ハイブリット」と謳うスバルのインプレッサを乗っても、エンジン始動のタイムラグを感じてしまいます。具体的にはコーナーに突っ込んでエンジンの回転数が落ちたあとに急加速しょうとすると、エンジン→モーター→エンジンの転換が遅れます。296ではエンジンとモーターが同時に両方回っている瞬間があるのではないかと疑うほどです。フェラーリ社としても296はGT3やチャレンジを出して性能の極限追求を続け、次世代モデルとしての系統を充実させる一方で、モーターを付けたスペチアーレを加えて、ガソリンエンジン車の488ピスタとは発展性の違いを見せています。思い返せば、458から488に発展させた時にマイルドに寄せすぎて不評を買い、慌てて挽回のためにF8トリブートとピスタをリリースしましたが、F8トリブートはそれでも乗り心地、運転のしやすさを重視していたので、「最高のデートカー」、「街中で見せびらかしたい人向け」という一般評価が定着し、コーンズのセールス、サービス、チャレンジサポートメカの方々にお聞きしても、「止めた方がよい、お買いになっても飽き足らずにすぐ売られることになるでしょう。」と散々な評価です。それに対し、488ピスタは最後のレース志向ガソリンエンジン車として孤高の存在であり、今も非常に根強い人気があります。コーンズの方々も「ずっと持っていたほうがよい」とアドバイスしてくれます。クルママニアの仲間やポルシェ、ロータスディーラーの方々にお聞きしても異口同音で、フェラーリの威光に改めて驚きました。横道に脱線しましたが、何を言いたいかというと、ピスタを楽しむだけでなく、終活の一環として「タンス貯金」としても保有する私には例えピスタを気に入っていても296スペチアーレに乗り替える余地があるということです。「リセールバリューを下げないようにしながら走行可能距離を買う」という視点からです。その結果、重い腰を上げて「296スペチアーレ」の検討をすることにしました。プレスリリースでは「+50ps、-60kg、+20%」という性能上のセールスポイントが語られています。296に比べて、最高出力が830→880psに、乾燥重量が1,470→1,410kgに、車速250km/hでのダウンフォースが20%増しの435kgに改善したそうです。私には「トラクションコントロールの精緻化でロールが18%少なくなった」ということのほうがサプライズでした。296GTBでも天井知らずのコーナリング速度を絶賛しているのに、これ以上、何を望むのかという心境でした。それと両車の違いとして自動車雑誌では殆ど触れられていませんが、296スペチアーレになっても296に比べてトルクは740Nm→755Nmと伸び悩んでいるために、0→100km/hは2.9秒 →2.8秒、0→200km/hは7.3秒 →7.0秒と中間加速力の向上はそれほどでもない点です。本気で商談していなかったのはこのようなためらいがあったからです。まあ、実際に乗ってみないと分からない差が多く、ここで色々言っても仕方がないかも知れませんが、6/21-6/22のFISCOでのフェラーリ・レーシングデイズでデモ走行をご覧になった方からは「見た感じも違い、相当の速さだった」と聞かされました。フロントフードのエアアウトレットが特徴的で、空力効果だけでなく、従来やや間延びした印象だった296のフェイスデザインが改善されたと感じます。なお、296GTBと296チャレンジとの外観比較写真以下5枚は「フェラーリ・ランボルギーニ・ニュース」から転載させていただきました。感謝。https://www.ferrarilamborghininews.com/blog-entry-23086.htmlセンターストライプ「リバリー」は幅が均一ではなく、ルーフ付近で最も広くなっています。25の文字は2025年のルマン3連覇達成を記念しているそうです。オプションで色々選択できます。リアウィングが非常に特徴的で、中央が切れているだけでなく、リアフェンダーから立ち上がっています。もちろん全て超硬度ドライカーボン製です。エアダクトとスポイラーの形状は異なります。サイドのゼッケン番号25はオプションで外すこともできます。リアのディフューザーもデザイン変更され、外観の物々しさが一層高まりました。プレスリリースでは、296スペチアーレは「5年内にフェラーリ購入歴があり、現に296を保有しているオーナーに限っての販売条件である」と発表されましたが、後述するようにローカル・ルールはもっと厳しくなりました。296チャレンジの中でも「テーラーメイド・プログラム」の最新作となる「フェラーリ・ピロティ仕様」が6月のルマン24時間レースの開幕中に発表されました。まさに3連勝を祝うかのようなプレスリリースになりましたが、優勝車499Pをオマージュしたこのエクスクルーシブ仕様車はフェラーリのファクトリードライバーやチャレンジレース参加者などクライアント・レーサーのみを対象にした限定販売とのことです。具体的にはフェラーリ本社からの「指名顧客リスト」に記載されていない方はオーダーできません。センターストライプ「リバリー」やサイドに描かれたナンバー51やトロフィーマークはフェラーリが耐久レースに復帰して優勝した2023年のルマン24時間レースを記念しています。日本での受注開始に当たっては、296チャレンジの生産台数がグローバルで推定1,000-1,200台前後と極めて限られるため、コーンズの複数筋から聞いたところによると、「発表された新車は詳細が分からない時点でも、漏らさずオーダーする」というスーパー・プレミアム・カスタマーはフェラーリ本社からも割り当て指名がある。ピロティ仕様やスパイダーのチャレンジA(アペルタ)は指名顧客以外はオーダーできない。そのほかは購入実績の多いプレミアム・カスタマーから順次紹介したが、多数台所有オーナーや複数台発注オーナーもいるので、今回はこの段階で日本の受注台数枠が殆どなくなった」とのことです。また、転売を防止するため、販売条件はローカルでさらに厳しくなったようです。具体的には注文時にフェラーリ車を296を含め2台保有し、かつ2-3年先の296スペチアーレ納車時も296を保有していること、オプションは原則2,000万円以上にすること、キャンセルは実質できないことが追加されたようです。その結果、6月には日本の当初受注台数枠が完売となり、追加増産枠の検討のため、一応フェラーリ本社からのヒアリングが行われたようです。ヒアリング時の提示条件は、増産が決まれば、すぐに仕様を決めてデポジット(即時496万円、1か月後仕様確定時490万円)を支払い、キャンセルはしないのが前提でした。なお、当初の受注台数枠はコーンズの大阪、名古屋、東京だけでなく、オートカヴァリーノ等の他ディーラーにも照会しましたが、全て完売しています。将来のプレミアムを考えるとオーダーキャンセルはありえないでしょう。このようなやり方を「殿様商売」と揶揄する方もいらっしゃいますが、プレステージの極めて高いブランドバリューを決して安住せずに維持、向上するためのメーカー、ディーラーの努力も見てきているので、ビジネスでは致し方ないと私は感じています。「お客様を全くセグメント化せずに平等に扱っています」というほうが白々しいですし、ポルシェのように完全「抽選方式」は一見公平なように見えますが、転売ヤーを喜ばせて本来のユーザーを苦しめる弊害があります。ここまで書くと、私が簡単に「殿様商売」を肯定しているように感じられるかも知れませんが、念のため「上には上がいる」の具体的状況を列記しておきます。1.フェラーリ・チャレンジに参戦している。 参加車両代 4,000-5,000万円、年間エントリーサポート代 1,360万円に宿泊代、交通費、練習用追加タイヤなどを含め、年間必要経費は4,000-5,000万円2.ビンテージF1モデルを所有し、モデナに預けてテストコースで走行している。 車両代(入賞歴なし)エンジンレスで1-2億円、エンジン付で3-4億円、年間保管整備5,000万円以上、その他交通費、宿泊代3.MAGARIKAWA CLUB(千葉プライベートサーキット)正会員である。 入会費3,600万円 5年ごと更新4.CORNES RESERVEに愛車を預けている。 大田区京浜島や大阪南港、FISCO近郊に所在し、保管料金は最低年145万円からで、整備や洗車など様々なオプションあり。出るのはため息ばかりですが、こういう方々が先にオーダーしているので、先約されても仕方ないでしょ? スペチアーレの追加増産枠の可能性はかなり低いようですが、色々言っても始まりません。担当セールスとコンフィギュレーションのオプション内容を詰めて、見積りを出してもらいました。外装色はロッソコルサ、内装色はネロが私のデフォルトです。今まで例外は2台目の458がロッソスクーデリアで、ローマがグリジオ・シルバーストーンだっただけです。カ-ボンオプションは当然全て付けます。エンジンカバーは標準でカーボン製になっていて、296GTBのようにエンジンが見えるポリカネート樹脂製にこだわるとレス・オプションになってしまうため、変則的な仕様は止めました。内装もシートのセンターラインや赤のステッチ、シートベルトくらいで、好みが分かれるオプションはいつも通り設定していません。価格はフェラーリ本社がグローバルネットワークでモニタリングしているので、ローカルディーラーで勝手に値引きなどはできない仕組みになっています。ニュースリリースで発表された現地価格は税別、輸送費別で47万ユーロ、7,990万円ですから、見積本体価格の7,669万円はリーゾナブルと言えます。見積書では見積価格よりオプション項目にご注目下さい。ストライプ(リバリー)、フロントリフター(296GTB アセットフィオラノには設定がありませんでした。)やリアウィング・バンパーなどオプション扱いのカーボンパーツが多いので、これらを入れるとオプションは結局販売条件の2,000万円近くになります。もし、カーボンパーツを削ると、リセールバリューに大きく影響しますし、納車後に付けようとすると1.5-2倍近い費用が掛かります。オプション合計は見積書のように1800万円弱になりましたが、これで販売条件に問題ないようです。以下、オプション選択後のコンフィギュレーションです。サイドのナンバー25は外してもらいました。リアウィングが伸びて、250LMから288GTOをオマージュしたような感じになってきました。マフラーのカットエンドはシルバーを選択。焼けた雰囲気になるのが気に入っています。エンジンカバーは標準通り、カーボン製に。個人的にはポルカネート樹脂カバーのほうがエンジンが見えて好きですが、296との違いとして目立つスペチアーレ標準仕様なので「レスオプション」にする訳にもいきませんでした。ホイールは写真でシルバーになっているようですが、鍛造ガンメタにしたはずなので確認中。キャリパーは458以来、久しぶりにジャッロ(イエロー)を選択。メーターナセルの赤枠は担当セールスの提案。これはこれでいいので、検討中。シート両端の赤いすてっちは担当セールスの提案。車内が地味になるので、これも検討中。レーシング・シートをいつものデイトナ仕様にするかも検討中。現状はこんなところで、可能性が低いとは言え、増産枠の決定をウェイティング中です。9/10にはSF90ストラータの後継モデルである849テスタロッサが発表され、受注開始になったので、296スペチアーレの増産はほぼ絶望的になりました。849のように発表直後に発注すれば、手に入るということでしょうが、849は性能はともかくとして外観が今一つなので、スルーします。最新モデルは購入価格が7,000万円以上なだけに、下手をして不人気車を手に入れると、2,000万円を超える売却損を出すリスクがあります。引続き、よろしくお願いします。なお、閲覧数が162,000件を超え、クルマに関する別稿テーマもご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/ctgylist/?ctgy=1「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「難関 フェラーリ ドライ・カーボンの補修」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230002/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「修復歴?フェラーリ488スパイダー あま猫 騒動に思う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501310000/「なぜ458スペチアーレを買わなかったか、復元車の魅力とは?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/「458イタリア 新時代を切り拓いた名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402110000/「ロータス エミーラ 2026モデル V6SE 国内第1号車を発注!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「免責200万円!フェラーリ高額モデルの車両保険コスパ追求」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504120000/「私のクルマ趣味歴 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2025.08.01
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お蔭さまで閲覧数が153,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。鉄道模型店が店主・マニアの高齢化に伴い、次々廃業されているのは非常に寂しいです。もちろん、メーカー直営店や量販店もありますが、模型を面白く堪能するために必須と言える「作る」ための各種相談やアドバイスを古いモデルを含めて気軽にできるのはやはり街の模型店です。店主はじめお店の方々と長いお付き合いを通じて懇意になり、部品の適合性や互換性、加工可能性などを教えてもらったり、修理を頼んでも単に仕上り品を受け取るだけではなく、故障原因や修理内容、工作過程を解説してもらわないと自分でできるようにはなりません。例えば、電気機関車のボディの外し方を教えてもらってこそ、運転席のディーテルアップをやろうかという意欲が湧いてきますし、車両への愛着も高まろうというものです。関西に限って言えば、私が小学5-6年生のころに亡き兄と通ったツバメ屋模型店、マッハ模型も今はなく、大谷模型店は失礼ですが、「風前の灯」状態です。その中で意気揚々と頑張っておられるのが、今回ご紹介する「れーるぎゃらりー ろっこう」です。HPをご覧になれば分かりますが、神戸市灘区のJR六甲道駅から徒歩10分ほどのところにあります。最寄りのコインパーキングがありますので、車でもどうぞ。最近通販サイト(ショッピングサイト)を別に設けられ、直接の注文がしやすくなりましたので、ご覧ください。https://shop.railgallery-r.com/店主の床次滋孝(とこなみ しげたか)さんは創業時に「六甲模型教材社」の店名で鉄道模型とプラモデルを扱っておられた時期から実に鉄道模型に40数年のキャリアをお持ちの超ベテランです。雑誌「とれいん」571号の「おとなの工作談義」でも紹介されたことがあるので、ご存知の方も多いと思います。関東のEKO MODELの阿部敏幸様、Models IMONの井門義博様と並ぶ鉄道模型界の巨星と感じます。余談ですが、雑誌「とれいん」はTMSのような上から目線ではなく、ユーザー視点で楽しむことに主眼を置いた中々いい情報源なので、一度アマゾンで買ってみてはいかがでしょう。「れーるぎゃらりー ろっこう」の良さは、何と言っても床次さんの豊富な製品知識や工作ノウハウ、業界の広範なネットワークを活かしたサポートをいただける点です。対面でもメール、FAX、電話でもお願いできるでしょうが、無料相談所ではありませんので、ご商売のプラスにもなるよう配慮すること、教えてほしい要点を絞り込んで明確にしておくこと、お任せではなく自分でもやる心構えで取組むことが長いお付き合いをするうえで大切かと思います。自分で調べたり、分解したり、何もせずに、単に「動かない」「照明/ランプが付かない」とか言われても、対応に時間がかかるだけでご迷惑でしょう。「れーるぎゃらりー ろっこう」の第2の良さは、豊富な品揃えと商品を大切にされ、在庫管理を徹底されていることです。HPに掲載されたエクセルの在庫検索リストをご覧になれば、ある程度推測できますが国内外向けの通販もされているので、商品整理や在庫リストの定期更新、実地棚卸など、普段の努力に感心させられます。来店された時は自分で色々出し入れした商品を元の場所に収めるよう、ぜひ協力してあげましょう。1階、2階に分かれた店内を順次ご紹介します。1階のNゲージの車両です。KATO、TOMIX、マイクロエース、グリーンマックス、アルファーモデル、トラムウェイのほか、SUN WORKSのキットや津川洋行のナロー車両もあります。初心者入門セットや車両収納ケースもあります。1階のNゲージの編成車両です。1階のNゲージの車両とストラクチャーです。ほこりや箱のつぶれなどもなく、整然と陳列されています。米国製の車両もあります。TOMYTECは鉄道、バス、カー、ジオラマの各コレクションが揃っています。同じく1階のNゲージの車両とストラクチャーです。見やすいので自分でも探せないことはないですが、ともかく商品量が多いのでお店の方に聞くのがよいと思います。1階のNゲージの線路やストラクチャーです。KATO, IMON, Pecoなどの線路のほか、BANDAIのBトレインショーティーやFUJIMIの電車も見られます。1階の塗料はIMON、グリーンマックス、ジェイズ、ガイアノーツが揃っています。TAMIYAも置いてほしいと思っているのは私だけかな?2階のHO車両で、一部が編成状態でケースに陳列されています。2階のHO車両です。KATO、TOMIX、エンドウ、カツミ、天賞堂、トラムウェイ、フジモデル、ムサシノモデル、モデルアイコンやアダチのキットもあります。店内での宝探しは楽しいものです。2階のHO車両です。レアな松本商事の私鉄電車、宮沢模型のキハや津川洋行のナローなどもあります。棚の上には車両収納ケースも見えます。2階のHO、Zゲージのストラクチャーです。2階の米国製のHO車両です。ATLAS, KATO USA, RAPID TRAIN, WALTHERSなどがあるようです。2階の試走線路で、各ゲージ用があります。スペースの制約もあるでしょうが、S字もあると理想です。1階で整然とケース陳列された小物パーツ類です。エコーモデル、銀河モデル、キシャ会社、アルモデルなど、品ぞろえはかなり豊富で、有難いです。1階のカウンター向こうには小物パーツのケース棚があり、レアな動輪、先従輪のようなSLパーツなども在庫されています。床次さんに言えば、探してもらえます。1階の小物パーツコーナーです。モリヤスタジオのトレインマーク、レボリューションファクトリーのインレタ、デカール、カプラー類など、盛り沢山でお宝探しには楽しいですが、特定の商品を探すのは大変。お店の方に聞かれたほうがいいです。1階にあるアルミ、真鍮の棒、アングルなど、素材関係のコーナーです。自作マニアにはたまりません。写真に写っていませんが、棚の右裏にはKSやIMONの素材が陳列されています。エコーモデル、IMON、天賞堂と同じレベルの品ぞろえです。なお、TAMIYAの塗料、プラサフ、プライマー、プラ板、プラ角材などプラモデル関係品は残念ながら、扱っていません。そのため、私の場合、これらは欠品の少ない日本橋のジョーシンキッズランドの3階TAMIYA専用フロアでまとめ買いするようにしています。2階への階段にはレイアウト素材が陳列されています。2階への階段から見下ろしたレジ―カウンターです。建物内部が立体陳列の妙ですね。「ドン・キホーテ」のようなワクワク感があるので、目的買い以外で来店するのも楽しいでしょう。1階にある機芸出版社、イカロス出版など書籍は特集版中心に充実しています。ビコム、テイチクなどのDVDやブルーレイもあります。KTMの阪急7000系神戸線8両編成はカツミ大阪店にも出入りしていたのですが、高価品のアフターケアを考えて、床次さんの「れーるぎゃらりーろっこう」経由で買いました。総額658,350円でした。天賞堂のニセコ客車も在庫されていて、最近5%値引きで買えたのもうれしいです。室内照明も含め、総額91,751円でした。ヤフオクで随分探しましたが、天賞堂の絶版新古品は定価の90%前後で、品質リスクや送料を考えると決して安くありません。TOMIX新製品北斗も発売日の2025/2/28に予約品を受け取れました。基本セット4両に増結3両と室内照明6本セット3箱も含めて現金払で20%引、総額112,024円でした。50年ほど前のKTM D51標準形の動輪クランクトラブルを床次さんに修理していただきました。同じく50年ほど前のKTMD52標準形の棒型モーターが不調で、床波さんに修理をお願いしたところ、結局Adachiの小判型缶モーターに換装いただき、静かに快走するようになりました。北海道や九州など遠方からの来店も結構あるそうですので、一度行かれてみてはいかがでしょうか。今後も内容の更新を続けていきますので、よろしくお願いいたします。なお、このブログも閲覧数が153,000件を超えて、鉄道模型などの別テーマに関しても、お手すきの時にご笑覧下さい。「れーるぎゃらりーろっこう」にお世話になっていることも多々書かれています。「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「頼れる鉄道模型店探訪 ホビーセンターKATOト東京本社」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412100000/ 「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO・Nゲージ複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「サウンドを極める カンタム、KATOサウンドBOX、TOMIXホームサウンド」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ Ⅰ蒸機編 Ⅱ蒸機以外編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「HOブラス不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/「ビンテージ蒸機の棒モーターを缶モーターに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO 機関区、ヤード等の製作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150000/「HOストラクチャー:腕木式信号機と踏切」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503040000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO/N 車両収納ケースを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「歌舞伎 事始め 鑑賞教室から京都南座・大阪松竹座公演へ 愛之助、中車、鴈治郎、獅童」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405120000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.06.06
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お蔭さまで閲覧数が150,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。背景と概要:ビンテージ蒸機は当初、棒モーターで駆動され、トルクと耐久性があるものの、鉄心にコイルを巻いたコアの大きな回転音とキャブ内にまで飛びだす大きさが、リアル感を求めるうえで大きな障害になっていました。天賞堂の製品を例にとると、当初の黒ラベル製品は棒モーターとしてMH-8とMH-9が盛んに採用されていましたが、1980年に入ると缶モーターが主流になり、1985年から発売されたHGシリースでは全て缶モーターに統一され、キャブにはバックプレートが装着されるようになりました。ただ、当時採用された缶モーター、「マシマ1630」や「フルイチ1623」はトルクを確保するために、それなりに大きいものでした。なお、ここで言う「缶モーター」とは、Y字形の鉄心にエナメル線を巻き付けた「コア」が付いたモーター、つまり「コアード・モーター」の意味で使っています。「コアレスモーター」は全部缶に入っているので、これも「缶モーター」なんでしょうが、「コアードモーター」より「缶モーター」のほうが一般的に普及していますので、ややこしい言い方はしないようにします。ご了承下さい。写真は1997年製の天賞堂HGシリーズC57に搭載された缶モーター「マシマ1630」です。全長は従来の棒モーターMH-8の45mmに比べ短くなったとは言え、まだ32mm前後あります。これは外径を小さくすると内壁のマグネットを薄くしなければならず、磁力が落ちてしまうので、全長を伸ばしてマグネットの量を増やしトルクを確保したためと思われます。それでも缶モーターは何とかキャブ内のバックプレートよりも前に収まっていますが、モーターの小型化だけでなく、ギアボックスの一体化も図られたのが分かります。缶モーターの幅は1980-1990年代の標準サイズ幅14mmで中大型機には搭載できますが、C50やC56、C11のようなボイラーの細い小型機には収まりません。そのため、当時はまだまだ非力でしたが、幅12mm前後のCOPALやキヤノンのコアレスモーターが1980年のC53#488や1993年のC56#545に一時的に使われました。しかし、牽引力不足は明らかで市場からは受け入れられませんでした。1997年や1999年になるとコアードの缶モーターもようやく幅12mm以下まで小型化されて、「マシマ1628」や「フルイチ1623」がC50#559やC58#532に搭載されるようになり、広く普及した経過があります。写真は恐らく2000年頃のメーカー不明の缶モーター(コアード)ですが、先出の「マシマ1630」に比べ、幅は14mmと広いものの、全長は25mmとかなり短くなっています。これはAdachiから市販されているMC1525とサイズから見て同一と思われます。Adachiの製品は品番5009でMC1525モーターだけでなく、取付けアダプター、ビス、軸径変換アダプター、ラグまで付属した良心的な製品で最近再生産されました。定価4,180円でホビーサーチで10%OFF3,762円で通販されています。ECO MODELでも買えると思います。別々に入手するよりも手間もかからず、割安かも知れません。最新のマシマの小型缶モーター(コアード)3種と1970年代の棒モーターのベストセラーMH-8とMH-9を比較のために並べてみました。缶モーター(コアード)は2000年以降になって14mm幅からさらに小型化され、写真の3種では各々10mm、11.5mm、12mmです。重量も棒モーターの40g前後に対し、16g-18gしかありません。缶モーターを主台枠に取り付けるアダプター(マウント)も数少ないAdachiやエンドウの旧来品(製品名「モーターフォルダー」等)だけでなく、最近では汎用のスグレモノがモデルアイコン社から販売されました。写真のモデルアイコン製の汎用アダプターは取付けビス穴と位置が工夫され、幅14mmの標準サイズ缶モーターだけでなく、幅12mmの細身の缶モーターやコアレスモーターもM2ビス2本で取り付けられます。概要は以上の通りです。これから具体的な交換手順の説明に入ります。まず、最難関のC56やC11、C50、C58などのボイラーの細い小型蒸機の缶モータ交換作業から説明します。起こりうる障害と必要な加工作業が全て入っているためです。後出の天賞堂C59やAdachiC57のケースでは作業がずっと楽になります。1. KTM C56の缶モーターへの交換ボイラーの細いことが、単に缶モーターの選定の制約になっただけでなく、取付けアダプターのかなりな加工を強いられました。ただ、この経験は程度の差はあれ、中大型蒸機での缶モーターへの交換でも役立つことなので、ぜひご覧いただければと思います。次々に課題が生じて、組立と分解を繰り返す紆余曲折がありましたが、皆さんはこれらを予見して遠回りせずに作業いただけたらと思います。KTMのC56を分解します。棒モーターが限度一杯の大きさであることが分かります。棒モーターを外すと改めて分かりますが、この棒モーターは元々かなり幅が狭くてコンパクトなうえ、モーター軸も20mm近くあって異様に長い特別仕様の設計になっていたようです。缶モーターで現在よくヤフオクなどで出品されている標準幅14mmの缶モーター(写真銀色)でさえ仮置きすると幅が収まらないのが分かります。😢なお、写真一番左の棒モーターは天賞堂の中大型機に標準装備されていたMH-8ですので、元々C56に装着されていた棒モーターのコンパクトさがよく分かると思います。そこで、マシマの幅12mmのより小型の缶モーター(写真の上側黒色)を付けることにしましたが、探すのが大変でヤフオクで半年近く掛かりました。😢将来交換を計画されている方は早めの手配をお薦めします。「エコーモデル」にはあると思います。アダプターは前述のモデルアイコン製の汎用製品が適合するので装着しました。「エコーモデル」や「れーるぎゃらりーろっこう」など専門店のほか、モデルアイコン社のHPや「ホビーサーチ」など通販サイトでも入手可能です。KTM C56にアダプターを付けた状態で小型缶モーターを仮置きしてみると、幅は12mmで大丈夫ですが、モーターの位置が高すぎるうえ、軸長が10mmと短いので、ギアに届きません。😢ウォームギアをモーター軸の軸長10mmのギリギリ端まで寄せて仮止めしましたが、まだまだ届きません。😢モーターをギアのほうに寄せるためには、アダプターを主台枠の内側に落とし込む必要があります。それにはアダプターの幅を主台枠内寸まで削らなければならないことが判明しました。😢アダプターの幅を現物合わせで削っては主台枠に当てて、収まるよう調整します。アダプターが主台枠にすっぽり収まったら、次にモーターの取り付け位置を低くする加工に入ります。L字形に折り曲げられたアダプターをさらに低い位置で折り曲げ直すためにアダプターにヤスリでV字形の溝を掘ります。アダプターを万力に挟んで折り曲げなおし、缶モーターを仮に取り付けて、高さを調整します。折り曲げ直したアダプターの折り目が切れないよう、ハンダで補強します。アダプターの加工が一通り終わりました。加工前のアダプター右側と比べてみて下さい。幅、高さとも縮減されています。加工後のアダプターを缶モーターに仮止めしました。右側が加工前のアダプターです。KTM C56にウォームギアを仮止めして、ギアとの嚙み合わせを見ながら、モーターの取付け位置が適当か確認します。缶モーターの軸を削って、ウォームギアの取付けビスが止まるようにします。削った箇所は分かりやすいように私は赤マジックで印を付けました。アダプターを主台枠に取り付けるための2mmネジのタップ位置を主台枠の裏側からヤスリの先で傷つけて印をつけます。「主台枠側の2mmネジの調整用楕円形穴」に合わせるアダプター側の印が付きました。アダプターの必要なステー長の目印も付けておきます。あまり長くするとテンダーのドローアのセンターピンと干渉してショートしますので、注意してください。アダプターを切断後、タップを切るための穴位置をセンターポンチで決めます。2mmネジのタップを切るための下穴は1.5-1.6mm径で開けます。アダプターの真鍮版は厚さ1.2mmなので、非力なミニリューターよりコードレスの電動ドリルを使いました。次に2mm径のタップ(通常のMネジなら0.4ピッチです)を立てます。アダプターに対してタップが垂直になるよう、注意します。加工したアダプターに缶モーターを取り付けて嚙み合わせに問題ないか、確認します。アダプターの上半分の幅がKTM C56の主台枠より広くて飛び出ています。これが後で問題になります。アダプターの下半分がすっぽり、主台枠の中に収まっているのが分かります。KTM C56に通電して正常にクランクが動くことを確認します。万歳! 実はここからも大変でした。😢モーターに「右プラス前進」で配線を施し、テンダーを連結して試走させます。私はミスを防ぐために写真の右側のように電極と進行方向をラベルで視認できるようにしています。配線のハンダ付け状態です。モーターの側面を+の赤コードが横切っていますが、これが後で問題になります。KTM C56にルンルン気分で車体をかぶせたところ、アダプターの上半分の幅が大きく、ボイラー内面に引っ掛かっているのが判明しました。また、モーター側面に回していた赤コードもボイラーの内面に当たっていることが判明しました。😢邪魔になっていた赤コードを取り外し、アダプターの上半分を缶モーター幅まで面一になるよう、ヤスリで削り取ります。アダプターの上半分がボイラー内壁に漸く引っ掛からなくなりました。左側は加工前のアダプターです。M2ビスの取付けタップ穴に掛からないギリギリまで小さくなったのが分かります。アダプターの横幅も缶モーターの幅と面一にまで削っています。こうしないと主台枠に入りません。缶モーターの側面に回していた+側赤コードは外してモーターの真上を通るように変更し、目立たない黒コードに付け直しました。車体裏面のボイラー内壁幅に缶モーターがギリギリで収まるようになりました。最終缶モーターが収まった状態で、元々の棒モーターや14mm幅の標準缶モーターと比べてみました。KTM C56のような小型蒸機は取付け環境がかなり厳しいのを実感します。KTM C56をレイアウトで実際に走行させた結果、ウェイトを追加で搭載する前で、ピポット車輪の2軸ブラス貨車なら7-8両、急行貨物のボギー台車の長尺ブラス貨車なら4両編成の貨物列車を牽引できることが分かりました。プラ製の客車であれば、5-6両は引けそうです。小型缶モーターのトルクには満足していますが、これ以上ウェイトを増量して無理をさせるつもりはありません。当レイアウトでは通常はブラス客車7-8両は標準編成なので、C56は当面貨物列車や混合列車に活路を見出しそうです。→下の写真のように、プラ製客車でさらに活路が広がりました。2024/12/20: KTM C56に天賞堂のプラ製はつかり客車8両編成を引かせたところ、C62/61が本来牽引する特急列車編成で快走しました!天賞堂のクラウンモデルやHGシリーズは元々牽引力が弱く、ウェイトも増量しにくいので天賞堂としては苦肉の対応策として客車の軽量化を進め、それがモロに功を奏した結果になりました。走行音が軽すぎるのは改善検討中です。室内照明付きの客車重量は@140-150gでブラスの半分に過ぎません。同じ天賞堂のブラス製旧型客車です。室内照明、インテリア、フィギュア搭載のフル装備とは言え、プラ製の倍の重さです。ヤレヤレ。ご覧になるほうも長丁場で大変だったと思います。最後までどうも有難うございました。2. 天賞堂 C59の缶モーターへの交換次に中大型蒸機への缶モーター搭載事例を天賞堂のC59黒ラベルを題材にご紹介します。先出のC56のような小型機と決定的に違うのは、スペースにゆとりがあるので、缶モーターアダプターの整形加工は必要ありませんが、トルクもあるので、缶モーターとギアボックスとの接続部分の加工が必要になることです。まず、天賞堂C59の車体を分離して現状の棒モーター「MH-8」の搭載状況を確認し、交換予定の缶モーターにアダプターを取り付けて、交換後の取付け位置を検討します。今回、使用する写真の缶モーターは恐らく2000年頃に発売されたメーカー不明品ですが、比較的ヤフオクでも安価(@700-800円前後)に入手しやすく、幅は当時の標準14mmで、全長は25mmと最初に登場した缶モーター「マシマ1630」や「フルイチ1623」に比べると大分短くなっています。回転数、トルクも適当なので、ヤフオクでまとめ買いしてストックしています。軸長は10mm、軸径は2mmで、アダプターにはM2のビス2本で容易に取り付けられます。現在、メーカー名や定格電圧など出品者に詳細を照会中ですので、分かる範囲で追記します。缶モーターの軸径は2.0mmです。他方、天賞堂のギアボックス側のシャフト径は規格の2.4mmです。棒モーター「MH-8」の軸径も同じです。軸径が0.4mm異なりますが、缶モーターを仮置きして「れーるぎゃらりーろっこう」で購入した手持ちの「2.0-2.4mm用」のゴムジョイントをはめてみたところ、うまく接合できました。ジョイントの全長は30mmで少々長めですが、缶モーター軸は10mm長、ギアボックスシャフトも10mm長で各々入っているので、大丈夫かと思いました。うまく接合できてほっとしましたが、実はあとで問題が起こります。缶モーターの取り付け位置が確定したので、アダプターに主台枠への固定用タップを開けます。写真は主台枠側の楕円穴にヤスリを入れてアダプターに穴あけの印をつけたところです。中大型機の主台枠のモーター取付けビスはトルクが求められるので通常M3の0.5ピッチのはずです。C59もその通りだったので、センターポンチで位置決めをしてから、M3タップの下穴を2.5-2.6mmで開けます。C56の時と同様にアダプターは厚さ2.4mmで結構厚いので、非力なミニルーターに代えて、コードレスのハンディドリルを使いました。タップを垂直に注意しながら立てます。M3になるとかなり力を入れて押し込むように回す必要があります。これで缶モーターが固定でき、通電テストをしたところ、快調に動きました。うまく動いたので喜んだのも束の間、後で問題が起こります。「右プラス前進」の原則に注意して、配線します。私はミスのないよう、電極にシールを貼って+ーの区別をその後の作業で考えなくてもいいようにしています。そして、実際に天賞堂C59にテンダーを連結させてレイアウトで貨物列車を牽引させたところ、ジョイントゴムが空転して円滑に走行しないことが判明しました。ゴム系接着剤を塗って固定しようとしましたが、回転の負荷が掛かると簡単に外れてしまいました。「れーるぎゃらりーろっこう」で分けていただいたジョイントは、「2.0-2.4mm用」のゴム製でしたが、実際の内径が1.9mm前後であったため、軸径2.0mmの缶モーターでは滑ってしまったようです。材質が硬化しやすいゴムだったことも弾性不足に拍車をかけたようです。そのため、天賞堂C59を再度分解して、ジョイントを交換することにしました。「れーるぎゃらりーろっこう」の床次社長と相談し、写真のシャフト径変換ブッシュ(2.0mm→2.4、1.5→2.4、1.5→2.4)とシリコン製チューブ内径1.2mm、1.4、1.5、1.9)を購入し、色々試すことにしました。チューブは材質開発が進んだ現代ではやはりシリコン製がいいようです。色々検討の結果、最も方法がカンタンな写真のIMON製シリコンチューブ内径1.2mmに交換し、正常走行できるようになりました。ついに天賞堂C59も缶モータに交換して、急行貨物列車5両を牽引して快走できるようになりました!ここまで作業時間は正味3時間くらい掛かりましたが、C56の小型機のようなアダプター整形加工は不要だったので、次はAdachiのC57も交換したいと考えています。材料は今回揃ったので、手慣れると簡単に済むと思います。今後も交換事例を追加していきますので、よろしくお願いいたします。3. 最新情報:トルクのある大型蒸機用コアレスモータの出現2024/11/27にEKO MODELに伺った時に、つい最近モデルアイコンからトルクを最大限引き出したコアレスモーター「MIMO0104」が発売されたことを教えてもらい。先出の事例2の缶モーター@700-800円に比べ、まだ@4,000と大変高価でしたが、今後の可能性を検証するため、買って取り付けることにしました。なお、モデルアイコンの通販HPですと、なぜか5,170円もします。並べた5つのモーターうち、一番左が今回発売された大型蒸機用の「コアレスモーター MIMO0104」です。重さは10g強しかありませんが、大きさは14mm径なので小さくないことに注目してください。その右側に並んだ4つのモーターは全て鉄心コアのあるコアードモーターです。先出事例2のメーカー不明の缶モーターは右から2番目で、一番右側は棒モータMH-8です。早速、固定マウント用のアダプターをM2ビスで取り付けました。また、元々中国製の汎用モーターを鉄道模型用に仕様変更生産した製品であるため、シャフト径は1.5mmしかなく、軸長も5mmしかありません。そのため、モデルアイコンからシャフト変換ブッシュが併売されており、今回それで軸径を1.5mmから2.4mmに、軸長を5mmから7mmに変換しました。3-1. Adachi C57門鉄型へのコアレスモータ搭載コアレスモーターへの乗せ換え機種に選んだのは、ボイラーが細いAdachiのC57門鉄仕様の特急かもめ牽引車です。まず、車体を分離して現状の棒モーター「MH-8」の搭載状況を確認し、交換予定のコアレスモータにアダプターを取り付けて、交換後の取付け位置を検討します。AdachiC57の主台枠に棒モーターを固定するのに頭の大きいM3平頭ネジが使われていますが、モーターも軽くトルクの反発も小さいので、工作のしやすい通常のM2プラスネジに変更します。例によって、主台枠の小判型調整穴に合わせてアダプターにタップを切る位置を決めて印を付けます。M2の下穴として1.5mm径の電動ドリルで開けます。缶モーター交換と同じ要領です。垂直に注意して、M2の0.4mmピッチのタップを立てます。コアレスモーターと言えども、幅は14mmあるので、ボイラーが細いC57では余り前方で固定しようとすると下の写真の赤丸のように火室に当たるほか、軸箱スプリング式の動輪にも干渉するとショートする可能性も出てくるのでよく注意して位置決めしてください。シリコンチューブをつないで、軽快に動くか通電テストします。先述の通り、コアレスモータは軸径1.5mm→2.4mm、軸長5mm→7mmに変換シャフトを入れて加工しています。シリコンチューブはIMONの内径1.2mmを使用しました。私などは昔のゴムチューブの感覚が強いので、接続部分の中央にシャフトが入っていないと、耐久性に不安を感じるのですが、さすがシリコンは試走させても問題なく、ねじ切れるような品質ではなさそうです。さらに、急がば回れ!Adachi C57門鉄形をテンダー連結状態にして集電テストします。特に問題なかったので、配線作業に進みます。右プラス前進の原則どおり、配線してハンダで固定します。上側の電極がマイナスだったので、間違わないよう青のシールを貼りました。コアレスモータ交換後のAdachi C57には、バックプレートが楽勝で装着可能です。細部を調整のうえ、取り付けます。キャブの天井にはボイラー内に追加で積む余裕がなかったウェイトを付けています。Adachi C57門鉄形を試走したところ、無事スムースに走りました。超低速時も含め、この@4,000円の強化されたコアレスモータのトルクに問題なさそうです。今後、様々な客車を牽引させてテストを重ね、微調整していきます。ここまでの作業は慣れてきたので2時間弱で完了しました。なお、通常の電車などの台車に組み込むコアレスモーターではトルクがまだ小さいので、複数動力にしたり、フライホイールを入れないと回転が脈動するようです。バックプレートはエコーモデル訪問時に購入した、WEAST JAPAN製の#2591@2,000円を使いました。メーター類を白く塗ると、ぐっとリアル感が増します。コアレスモーター後尾のハンダ付け配線とショートしないよう、絶縁テープを切り抜いて円筒状のボイラーエンドにはめ込みます。バックプレートを両面テープで固定しました。今後のメンテも考え、モーター脱着に備えておきます。Adachi C57門鉄形はモーター重量が軽くなったので、動輪の密着性を上げるため、従台車のバネを弱くするなど調整し、最終的には天賞堂のプラ製はつかり客車を流用した8両編成の特急かもめを問題なく静かに牽引できるようになりました。トルクのあるコアレスモータはまだ高価なので、今回は初めてテストしたわけですが、結果に満足しています。空気作用管の取付けやウェイトの増量、バックプレートの装着なども加わって、もはやAdachiのC57門鉄形ではなく、天賞堂のHGシリーズのC57のようです。その後、色々な客車で牽引力を試したところ、Adachi C57門鉄形はコアレスモーターに交換する前の棒モーターでは天賞堂のブラス製旧型客車7両編成が牽引できていたのに、交換後は写真のように20gのウェイトを車体に載せても動輪が空転し、牽引できなくなっていました。棒モーターの重量が40gに対し、コアレスモータが10gしかないので、-30gが響いているようです。ただ、ボイラーの細いC57にはモーター交換前にすでにウェイトを55g増量しているので、これ以上増量しようとすれば、Adachiのボイラー内にある標準ウェイトをは外してボイラーに隙間なくウェイトを埋め込む必要がありそうです。今後の課題として検討したいと思います。「ローマは一日にしてならず。」「鳴かぬなら鳴かせてみせよう、ホトトギス。」引続き、経験を重ねて投稿を更新しますので、よろしくお願いいたします。閲覧数が150,000件を超えており、鉄道模型の別テーマに関しても、参考にしていただければ嬉しいです。 「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ Ⅰ蒸機編 Ⅱ蒸機以外編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/「HON サウンドを極める:カンタム、サウンドBOX、TOMIXホームサウンド」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「天賞堂 SL-1システムとは何だったのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501150000/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/ 「HOカプラーを極める」:「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HOストラクチャー:腕木式信号機と踏切」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503040000/「HO/N 車両収納ケースを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「頼れる鉄道模型店探訪 ホビーセンターKATO東京本社」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412100000/ 「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「随意契約 備蓄米10kg 美味しく食べてます」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230001/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「趣味の園芸 ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「バラで楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「芝生は奥が深い」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/ほかにも色々ございますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.11.23
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お蔭さまで閲覧数が163,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。念願のフェラーリを手にされたラッキーなオーナーの皆さん、任意保険は大丈夫でしょうか?来年2026年から保険料が平均7%アップするので、きめ細かい検討が必要です。308GTBQVから488ピスタと296GTBアセットフィオラノまでフェラーリを10台乗ってきた中で、色々勉強してきましたので、私の経験が少しでも皆さまのお役に立てばうれしいです。任意保険料が高いからと、保険金額をむやみに抑えると万一の場合に役に立ちません。なお、私の個人情報だけでなく、保険会社、代理店の秘密情報もありますので、具体的な保険証書や見積書を公開することはできませんが、個別案件として実証済のファクトとして受け留めていただいて結構です。1.「対人」の任意保険金額これは絶対「無制限にすべき」ですよね。強制賠償保険は対人賠償に限られますが、支払い最高額は被害者1名につき、死亡で3,000万円までです。フェラーリを見たら、被害者、遺族、弁護士などからの請求額は天井知らずになります。加害者の私たちも厳しい社会の批判に応えて「誠意」を示すために値切るような交渉は道義的に許されないでしょう。人身事故を起こせば、忙しい日常の中で厳しい世間の眼にさらされ、時間的、精神的に多大な負担を強いられるので、ここは保険料の問題ではないことをご承知おきください。例えば、3,000万円とか、4,000万円のような金額制限を付けても無制限と比べて思ったほど、保険料は年数万円も違いません。ご存知の方も多いかと思いますが、人身事故を起こした場合、警察は被害者からの聴取に専念し、加害者であるあなたの言い分は一切聞いてもらえません。その意味では保険だけではなく、ドラレコの装着も必須ではないかと思います。新聞には「福山市の医師、高倉裕征(37)被告」と実名が出ていました。厳しい社会的制裁を受けるので、せめて金銭面の打撃だけでも保険で緩和してもらいたいものです。執行猶予が付いても有罪判決が出れば、公的専門資格のはく奪や免許取消を始め、失職、公職の辞任、家族の離反、離婚など、次々と予想もしなかった試練があなたに降りかかるかも知れません。四面楚歌、人の不幸は蜜の味・・・手のひらを反すような人々の反応に出くわして人生の悲哀を実感することでしょう。このようなピンチの状況を考えて、対人保険は絶対無制限にしましょう。2. 「車両」の任意保険金額愛車や事故の相手のクルマの修理に関しては、修理業者や相手の保険会社から必ずカモにされます。「対物」の任意保険金額は過失相殺もあるので、3,000万円も掛けておけば無難でしょう。あくまで、問題は愛車の車両保険金額です。普通に行けば、購入時の車両価格に対して付保することになりますが、注意すべきはオプションの価格は車両保険金額に含まれないことです。つまり、本体価格4,000万円にオプション1,000万円を付けても、付保の基準になるのは通常4,000万円です。だからと言うことではないでしょうが、購入時にオプションを削る方も多いです。しかし、フェラーリの場合、オプションが多いほど納車時期が早くなる傾向があるのはご存知でしょうか。また、万人受けする魅力的なオプション仕様であれば、購入時に無理をしても付けておけば、後付けするよりはるかに安いですし、リセールバリューに大きく影響します。ピスタの例で行きますと、例えば、写真のリアモールをカーボンにするオプションは当時260万円ほどでしたが、後付けすると塗装、取付工賃込みで480万円掛かった2022年の実績を知っています。目立つリアモールがFRPのままですと、フルカーボンでないということでリセールでの人気が大きく落ちて、引合い件数や売れ足に影響し、最終的な価格にも響きます。260万円の差どころではありません。というわけで、人気オプションは車両保険金額に含まれなくても付けたほうがいいのですが、幸いなことに事故でスポイラーなどのオプションパーツを損傷して交換することになっても、ボディなどの本体部分の修理費用と併せて保険で求償できます。保険会社のアジャスター(査定員)は個々のパーツがオリジナルパーツか、オプションパーツか、知りませんし、興味もありません。関心は損傷範囲の確定と過剰な修理交換作業になっていないかのチェックですが、高級車になればオーナーからのクレームを恐れて。鈑金より交換になりがちで保険会社に否認された事例はあまり聞きません。ただ、問題は「全損事故」になった場合です。「全損なんてないよ。」という声が聞こえてきそうですが、「全損」とは「原型を留めないほど修復不能な物理的状態」だけをいうのではなく、「修理費用が車両保険金額を上回る経済的状態」を言います。フェラーリの修理費が一体どれくらいかかるか、ご存知ですか?ちょっとした擦り傷程度は別にして、前や後ろをへこましたとなれば、カーボンやアルミの外板ボディなので、鈑金は効かず即交換になりますので、200-500万円コースでしょう。例えば、ピスタのカーボン製フロントスポイラーは120万円、296GTのサイドスカートは110万円します。センサーやコントロールユニット、盗難防止装置がぎっしり入った前後バンパーやホイールハウスがへこんだ上に自走できない状態になれば、1,000万円は軽く超えます。例えば、ピスタのカーボン製リアフェンダーモールは550万円、296GTのアルミ製リアフェンダーはサイドスカートまで一体で片側で800万円します。自走できない、ドアがスムースに開閉できない、ドアやボンネット、リアゲートのチリが合わなくなっているなど、屋根にシワが出ているなどの症状があれば、ほぼ間違いなくフレームが歪んでいます。フレームが曲がったり、縮んでいれば、フェラーリの場合、モノコックやクロスメンバーとの接合はボルトオンではなく、溶接されているので、フレームのカット、交換、再溶接が必要で、2000万円は超えると思います。さらにフレームの修復はいわゆる「査定R点」の「修復歴あり」になるので、修理後に売却する場合に評価額が30%程度下がります。この評価損に関しては、原則的に保険の適用対象になりません。後述するように資産性を補償しているわけではないからです。従って車両保険金額を当初の購入価格から減価償却に応じてドンドン下げている場合には修理費用が高いので車両保険金額を上回る「全損状態」に容易になります。オプションパーツも修理しなくてはならない場合はなおさら不足します。「全損状態」と認定されると、修理を止めて車両保険金額を貰えますが、廃車にした車両の所有権は保険会社に移るので、あなたの手許に残るのはもらった保険金額だけになります。何とか、同等車に買い換えたいところですが、フェラーリの場合は年式やオーナー数ではなく、車種の人気と走行距離、オプション仕様で相場が決まるので、もらった保険金だけでは買い換えはできないと考えて間違いありません。全損にはせず、中古部品を使ったり、工賃の安い業者に頼んで、修理費用を安く抑えて車両保険金額以下にすることも可能でしょうが、修理して売ろうとしても「修復歴あり」でリセールバリューは最低30%は下がるので、我慢して乗り続けるしかなくなります。つまり、車両保険金額を下げて保険料が安くなったと喜んでいる場合ではないのです。保険会社にとっては、車両保険金額は「私たち契約者に対する支払い補償限度額」なので、全て保険で修理ができるわけでもなく、同等車を買い換えられるわけでもありません。つまり、保険を掛けた車の事故発生時の資産性を補償するのではなく、購入時の車両価格をスタートにして、毎年の保険契約金額が保証の限度になる訳です。私たちオーナーは万一の時の資金不足を緩和するために、むしろ保険会社と交渉して車両保険金額が下がらないようにする努力が必要なのです。フェラーリの場合は元々の購入時の車両価格より高いプレミアムが付いている車種も少なくないので、そのような車種では当初の購入価格より車両保険金額を上げたいくらいです。488ピスタ ベルリネッタの場合ですと、元々の車両販売価格は4,300万円前後(+オプション1,000万円前後)だったと記憶しますが、今やカーセンサーなどを見ると2024/6/20現在で8,000万円近い相場になっています。このようなギャップは昔はなかったのですが、さすがに保険会社のほうも最近では購入時の車両価格から相場を少しでも意識した付保をできるように新価特約を付けるようになりました。ただ、新価特約により車両保険金額にどこまで保険対象価格を追加できるかは保険会社によって異なり、代理店を通じての個別交渉になります。国内保険会社で新価特約により相場の85%前後まで付保を認めた事例や購入後3-4年経過していても新車時の車両価格まで認めた事例があります。新価特約を付ければ保険料は当然上がりますが、全損時の買替資金不足はそれだけ小さくなるわけです。なお、この新価特約は盗難の場合には適用されません。新価特約なしの車両価格が基準になるので、ご留意ください。以上のことを考えたうえで、ご自分の利用状況に応じて車両保険価格をいくらにするかをご検討下さい。殆ど乗らない方や街中で流すだけで事故をしても接触事故程度と言い切れる方は修理費用も高額にはならないでしょうし、相手の保険を使える場合も想定されます。ご存知の通り、車両保険はサーキットをレースであってもなくても走行中の事故には適用されません。フェラーリジャパンやCORNESなどのディーラー主催のサーキットイベントでも、フリー走行はもちろん先導車付アクティブ走行やファミリー走行でも全て保険適用対象外で、さらに事故相手車両や主催者には一切請求できない旨の参加誓約書をあなたは提出しています。サーキット保険もありますが、レース、イベント当日だけ加入というようなスポット保険はなく、1年契約で公道走行時の事故にも適用されるので、一般任意保険との兼ね合いなど慎重にコスパを検討してください。私の場合はプレミアムの大きい愛車を一般公道ワインディングを飛ばして自損事故(鹿やイノシシ等との衝突を含む)で大破するようなことも想定できるので、車両保険金額を高く設定できるよう、代理店とも相談のうえ、保険会社とかなり真剣に交渉を重ねました。最後に車両保険の「免責金額」です。国内大手保険会社は軒並み20万円で統一しており、中々交渉で引き上げることは難しいです。しかし、保険料が高額なだけに事故を起こしても修理費用が軽微であれば、保険を使わずに修理するオーナーが殆どと思います。事故によって保険を使って求償すると、翌年から等級が3段階下がって事故有係数が3年間適用され保険料が増額してしまうからで、フェラーリでは元々保険料が高いので、非常に大きな問題です。元の等級と保険料レベルに戻るには3年間保険求償歴なしで過ごして4年目まで待つ必要があります。ですから、そのような契約者側の対応実態から考えれば、全損も意識して車両保険金額を高くして付保しようとすれば、免責金額を上げて保険料を下げられないかという考えが出てくるわけです。外資系保険会社では免責金額を20万円から100万円まで引き上げることができた事例があり、免責金額の引き上げで年間保険料が10万円以上安くなることもあります。以上のように、任意保険は過去の踏襲による更新継続では十分な補償が得られない可能性がフェラーリには高いことを忘れないでご検討いただければと思います。もちろん、35歳未満不担保条件にする、運転者を本人配偶者限定にするという工夫や、安全運転でゴールド免許を目指したり、抜かれたら抜き返すというような血気にはやった運転はしないというフェラリスタのプライドを持つことが前提として私たちに期待されていることを忘れないようにしましょう。GOOD LUCK!今後も新情報により、更新を続けていきますので、よろしくお願いいたします。閲覧数が163,000件を超え、クルマに関する別稿テーマもご覧ください。「フェラーリ296スペチアーレのオーダー枠をなぜ辞退したか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508010000/「免責200万円!フェラーリ高額モデルの車両保険コスパ追求」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504120000/「フェラーリ488スパイダー あま猫 修復歴騒動に思う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501310000/「難関 フェラーリ ドライ・カーボンの補修」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230002/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/映画 Ferrari 観ました。情熱と狂気、愛憎と迫力レースシーン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407160000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「296GTB 北海道東北ロングドライブで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407090000/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「なぜ458スペチアーレを買わなかったか、復元車の魅力とは?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/「ロータス エミーラ 2026モデル 3.5L V6SE 国内第1号車を発注!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「絶対買ってはいけないフェラーリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/「ポルシェ911 992カレラT ついに買う。Fun to Drive!?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503160000/「最強ポルシェ992GT3RSレーシングドライバーに同乗!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240001/「ポルシェGT3、GT3RSをなぜ買わないか。」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/「絶対買ってはいけないポルシェGT3RS 中古車選び」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/「マニアなら一度は乗りたいアストンマーチン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/「期待通り!アストンマーチン New Vantage ヴァンテージ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「京都北野天満宮スーパーカーミートに参加 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504280000/「六甲展望台サンデーミートに行く」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404290000/「私のバイク趣味 愛するバイクたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 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2024.03.30
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お蔭さまで本ブログも閲覧数が167,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,700方名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。皆さん、映画「国宝」をご覧になりましたか。6/6の公開から早80日ほどで興行収入110億円突破、観客動員数も780万人を超えたほか、2017年に発表された原作の芥川賞作家吉田修一さんの同名小説も累計発行部数が140万部になったそうです。血筋か才能か、もがき苦しむ人間の姿は一般の人々だけでなく、本業の歌舞伎役者の方々にも大変好評で、歌舞伎への関心を高めるブームが巻き起こっています。10月には映画で印象的だった「二人藤娘」が京都や博多で上演されるそうで、地方巡業の可能性も検討されています。東宝の映画で松竹が潤うのも面白い現象です。梨園の御曹司と部屋子の間に交わされる競争心とシンパシーの揺らぎを象徴的に示している「二人藤娘」の舞踏シーンを忘れることはないでしょう。「連獅子」では花井半次郎役の渡辺謙も吹き替え無しで半端なく好演。私も初めは女房に誘われて、シネマ・コンプレックスの大画面で3時間の大作を観ました。圧倒的な迫力と眼を見張る映像美、才能か血筋かの間で生きる苦しみと芸道を追求するひたむきさに心から感動しました。結局3回観る羽目になり、シネマ会員になってポイントカードも持つようになりました(笑)。吉沢亮、横浜流星が代役無しで自ら演じる迫真の舞台演技や渡辺謙、田中混、寺島しのぶ、黒川想矢(子役)などの共演者の素晴らしい助演に加え、李相日監督、種田美術監督、出演と歌舞伎指導の四代目中村鴈次郎など関係者の熱意と努力が伝わってきます。何度観ても新たな発見ばかりで飽きることがありませんね。この映画が今年のアカデミー賞を総なめにするのは間違いありません。9月には来年の米国アカデミー賞国際長編映画賞の対象となる日本代表作品に選ばれました。この映画の感動をより深めるために、次の動画や情報をご覧いただくことをお薦めします。鑑賞前でも鑑賞後でも結構です。1.「国宝公開記念特番」https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?&q=%e6%98%a0%e7%94%bb%e5%9b%bd%e5%ae%9d%e4%ba%88%e5%91%8a%e7%b7%a8&&mid=0F7580C9C825A44331480F7580C9C825A4433148&&FORM=VRDGAR出演者や監督が生の言葉で語る映画製作の過程はまさに感動的です。この動画だけをみても一つの作品として満足感が残ります。半次郎が「二人藤娘」の舞台に立とうとする俊介には「あんたは生まれた時から役者の子や。何があってもあんたの血が守ってくれる」と諭し、喜久雄には「あんたは誰よりも芸の稽古してきたんや。踊り忘れてもあんたの体が勝手に踊ってくれるはずや」と励ます。中村勘三郎が中村勘九郎、中村新之助と中村鶴松を導いたように・・・。上方歌舞伎界の重鎮、女形人間国宝の万菊が喜久雄との初対面で才能を見抜く。十三代目片岡仁左衛門が愛之助の才能を見抜いたように。一応予告編の形になっていますが、「こういうことに苦労されたんだ」と知ったうえで、2回目、3回目に映画を観るとさらに感動が深まること、間違いありません。映画の中では、「血筋か才能か」に関して数々の共演者が繰り返し、色んな角度から素晴らしい演技で観客を歌舞伎の世界に引き込んでいきます。出典:感謝 https://dorama9.com/kokuho-cast-model/1.興行主の跡継ぎ竹野(三浦貴大 百恵の次男)喜久雄に言い放った「歌舞伎なんてただの世襲だろ。あんたは所詮よそ者。今は一緒に並べてもらっても、最後に悔しい思いして終わるのはアンタだぞ」という言葉が伏線として耳に残ります。2.花井半次郎(渡辺謙)喜久雄の二代目襲名披露の最中の死に際に意外にも「俊ぼん」と息子の名前を呼ぶシーンは余りに残酷です。3.最も複雑な想いの母(寺島しのぶ)俊介の死後に詫びに来た喜久雄に返答せず、孫のところに駆け寄るシーンも残酷でいたたまれません。4.上方歌舞伎の重鎮で国宝女形万菊(田中混)喜久雄の才能を早くから認めていたにも関わらず、初対面の時に才能ある部屋子の行く末を示唆し、半次郎の死に際の言葉にも黙っているだけでした。さらにドサ周りに堕ちた喜久雄を呼び寄せながら、俊介に稽古を付けている時には訪れて横から見つめる喜久雄を完全に無視します。人間の性でしょうか。ため息しか出ません。このような多くのシーンが目に焼き付いて思い出される映画はそうないです。さらに、同じ「血」で苦しんだ、在日韓国人3世の李相日監督の映画化に対する執念や寺島しのぶさんの迫真の熱演の背景(息子眞秀君に2歳から日本舞踊や父、弟の舞台映像を繰り返し見せて修行を重ね、10歳で初代尾上眞秀を襲名、歌舞伎界にデビュー)に想いをはせると、「血筋か才能か」をより深く感じ入ることができるでしょう。李監督は「フラガール」と同じく、苦難、苦境に打ち勝とうとする人間に常にやさしい。寺島しのぶさんは「5歳の時、弟の五代目菊之助が生まれましたが、その日から周りの眼がひゅっと弟に向いたことを子供ながらに覚えています」と語っています。そのようなせつない経験がないと、この表情はできないでしょう。その五代目尾上菊之助当人が原作「国宝」を15日間のべ90時間掛けて全編朗読し、オーディオブックが生まれたのも深い因縁を感じます。また、映画の歌舞伎指導に関わるとともに、娘を喜久雄に奪われた上方の重鎮歌舞伎役者を演じた四代目中村鴈次郎さんは9月のトークショーの中で次のように語っています。「原作者の吉田修一さんと出会って10年になりますが、ここまでこの映画に深く関わるとは考えてもみなかったです。歌舞伎の所作はもちろん、楽屋に置いてある小物、舞台や客席の雰囲気まで、歌舞伎のシーン全般の責任を持ちます。主役の吉沢さんと横浜さんは本当に頑張った。精魂尽き果てる思いだったと思いますよ。自然に動きたいけど、なかなかできなくて、もがく日々。それでも絶対あきらめず、ストイックに役と向き合う。その繰り返しでしたね。二人はくじけないし、妥協しない。監督も譲らない。教えることによって、自分も教えられたと感謝しています。そういう緊迫感を観客の皆さんにも味わってもらいたいです。私は出来上がった作品を試写でチェックすると、ジーンとして立ち上がれなかった。心が揺さぶられました。」皆さん、いかがでしょうか。この動画は単に予告編ではなく、映画を観たあとの感動の走馬灯になるのではないでしょうか。2.市川團十郎が語る映画「国宝」の率直な感想と歌舞伎への想いhttps://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?q=%E6%98%A0%E7%94%BB%E5%9B%BD%E5%AE%9D%E4%BA%88%E5%91%8A%E7%B7%A8&mid=8B1642549D598A1A51998B1642549D598A1A5199&ajaxhist=0これも本当にすごい動画というか、プロが語る立派な「作品」です。まさか、市川團十郎さんがこんな形で真っ先に感想を述べられるとは誰も思っていなかったはずです。7月には再生回数が170万回を突破、コメントも400件以上付きました。梨園御曹司の歌舞伎役者として非常に言いにくい立場にありながら、慎重に言葉を選びつつ、率直な感想を述べられた市川團十郎さんに改めて敬意を表します。一層、好きになりました。歌舞伎界の当事者として「心に刺さる痛みを与えてくれた」と映画を正面から絶賛されています。普通は「あれは誇張だとか、所作、作法が形になっていない」とか、本業の役者としてついケチを付けたくなるでしょうし、コメントの内容によっては梨園の関係者から批判を浴びるリスクもあるので軽はずみなことは言えません。火中の栗を拾われて歌舞伎指導に当たられた四代目中村鴈次郎さんの顔に泥を塗ることにもなりかねません。映画の感想を6/6の公開直後の真っ先に公表されたこと自体が立派です。また、映画を絶賛するだけでなく、「長女の市川ぼたんや長男の市川新之助にも早速映画を観させて、二人の眼の色が変わった」と素直に映画に感謝していることを述べておられます。さらに市川宗家を担うプレッシャーで8-16歳ころには修行の厳しさ、苦しさ、辛さで歌舞伎が嫌になったこともあること、そして小学生3年のころから自分の子供ができたら、こう育てたいというビジョンを持つようになったことなど、赤裸々に語っておられます。人柄が偲ばれて、この動画だけでも4-5回繰り返し拝見しました。あと、皆さまにぜひお薦めしたいのは、市川團十郎さんがYouTubeで啓蒙的に投稿されている一連の動画です。私は全く知りませんでしたが、2020年5月から投稿を始められて、一時中断していましたが、2025年6月から再開されています。総閲覧数は何と1億2,000万回を超えているようです。投稿テーマの一覧が閲覧数順に整理されていますので、ご覧ください。https://yutura.net/channel/34127/latest/血筋を象徴する「家族のルール」をまず最初にご覧になるのがいいかも知れません。花井半次郎と俊介、尾上菊五郎と寺島しのぶの関係などを念頭に置きながら・・一連の投稿テーマは「歌舞伎から学んだ人生訓」、「歌舞伎の始まり」、「せりふの覚え方」、「発声法」、「十八番」、「型」、「見得」、「睨み」、「正念場」などなど、歌舞伎の修業や稽古にも繋がる内容で、どれも素晴らしくて私たちに色々な気づきを与えてくれます。とりわけ、「発声法」「せりふの覚え方」は圧巻です。私はこの動画を観て、2歳から修行を重ねる世襲制の必要性も自然に受け入れることができました。声は呼吸から始まり、身体全体を響かせるものだと團十郎さんが説く姿は、先代から教えられ、それをご子息や弟子たちに営々と伝え教えている稽古の口伝内容、そのものでしょう。せりふは300-500の演目に亘って子供のころから稽古と舞台の中で、登場人物の心、感情とともに覚えてきたとのことですが、信じられない記憶力と努力の積み重ねには何と称賛していいのか、言葉が出ません。歌舞伎で病気やケガによる代役が短期間のうちに立てられる理由が分かりました。團十郎さんの教えを聞いていると、自分が歌舞伎の世界に飛び込んだらとふと考えてしまいました。台本も見ずに、こんなに感情を込めてよどみなく、聞く者の関心をそらさずに喋り続けられる人は他にいません。ただ、ただ脱帽!実社会でもコミュニケーション・スキルの教材として非常に参考になると思います。一連の動画を拝見していると、ご子息だけでなく成田屋一門を率いる歌舞伎界の大御所としての実力や平素からの精進、歌舞伎の奥深さを感じずにはおれません。歌舞伎400年の歴史を経て、現在歌舞伎役者は総勢300人、屋号は栄枯盛衰を繰り返して100近くが現存しています。この複雑な関係の中で團十郎さんが仰る「義理と人情」、「挨拶と感謝」など梨園のルールを実践する重圧があるわけです。一般社会から隔絶した異質の世界になるのも已むを得ないかも知れませんが、門閥外の者が一門の名跡を得てここに入り込むのがいかに大変かは容易に想像できます。この成田屋と澤潟屋の家系図を観る限り、名跡を受け継いだ門閥外の歌舞伎役者は見当たりません。子役で知られた市川福太郎や市川右若などは十二代市川團十郎の最後の弟子と言われています。また、血族であっても2歳ころから修行を積むのが当たり前の一門の中で途中から加わった市川中車(香川照之)さんは役が付くのが早いだけにさぞ大変だろうと感じます。市川團十郎さんの本気度がよく分かるのが、10月の博多座と京都南座の特別公演です。昼の部では一人七役の早変わり「三升先代萩」を、夜の部では「歌舞伎の世界」と称してあの「二人藤娘」を廣松と虎之助が演じたあとで舞台挨拶を行い、自らは総重量60kgのかつら・衣装を身にまとい「荒事絵姿化粧鑑」を演じます。ともかく、映画で歌舞伎に関心を持った観客に分かりやすい形で歌舞伎の魅力を伝えようとしています。さすがです。「二人藤娘」を演じる二代目大谷廣松と初代中村虎之助は各々明石屋と成駒屋の御曹司であり、本業外の俳優には負けられないプレッシャーも相当でしょうし、「化粧鑑」は東京オリンピック2020の開会式でも披露された曰くつきの十八番演目です。迷いなく、京都南座の公演切符を買いました。夜の部はあっという間に売り切れて、やむなく昼の部で我慢します。特別席で@16,000でした。開演中は撮影できないので、お伝えしにくいですが、観客はやはり中年や若い女性が増えているのがすぐ分かりました。満員御礼で3階席まで埋まっていました。昼の部でも団十郎さんの口上があり、楽しく歌舞伎を観てほしいという熱意を感じます。演目は成田屋の十八番演目の「三升先代萩」。伊達家のお家騒動を善と悪、忠義、孝などの要素をふんだんに盛り込んでスピーディに展開させますが、団十郎さんの一人七役での早代わりは見ごたえ十分でした。やはり、より楽しむには、筋書を事前にしっかり読むことが大切で、誰が誰やら分かりにくくなります。3.部屋子出身の片岡愛之助が語る映画感想:市川團十郎さんの率直な映画感想は素晴らしいですが、江戸歌舞伎の本流直系の本業役者の視点です。私たち一般の人間には、喜久雄と同じ境遇で「歌舞伎の家に生まれなかったが歌舞伎を愛する役者」の映画感想を聞きたいところです。そこでまず思い浮かぶのが、部屋子から本流に入った片岡愛之助さんです。愛之助さんが映画の感想を直接語っている動画は見当たりませんでしたが、まずは本流の家系図から調べてみました。驚きました。堺の船舶部品製作メーカーの家に生まれ、松竹芸能の子役オーディションに合格して舞台・TVで活躍しているところを上方歌舞伎の大御所である人間国宝、十三代目片岡仁左衛門さんに見いだされ、2021年に同じく人間国宝の次男二代目片岡秀太郎さんの養子(芸養子だけでなく、戸籍上も養子縁組)になっています。過去に同じく養子となった事例として、1964年に部屋子の坂東玉三郎さん(下記5で後述)が14歳で十四代守田勘弥の芸養子(1974年に戸籍上も養子縁組)になっていますが、他に殆どありません。松嶋屋では片岡仁左衛門の名跡は祖父が十三代目、叔父が十五代目を襲名していますが、長男、次男ではなく、三男であり、芸の世界の厳しさを感じさせます。愛之助さんは次男秀太郎さんの娘の婿養子になったのではなく、まさに養子であり、しかも門閥外の藤原紀香さんと結婚されています。失礼を承知で言いますと、私なら、片岡サチさんや京子さんと結婚します(笑)。再婚の身ながら、玉の輿に乗られた紀香さんのご苦労も多いでしょうが、それにしてもよくぞ松嶋屋の華麗なる一族が結婚を許したと驚嘆せずにはいられません。秀太郎さんも当時はまだご存命でした。苦渋の選択とまでは申しませんが、先代の十三代目片岡仁左衛門に始まる「一門繁栄のための総意」があったのでしょう。愛之助さんもよく思い切りました。「王冠を賭けた恋」ではないでしょうか。これだけでも1冊の小説が書けそうです。松嶋屋の写真中央が長男の三代目片岡我當(故人)、右が養父の二代目片岡秀太郎(故人)、左が叔父の十五代片岡仁左衛門です。人間国宝ファミリーです。仁左衛門は2025年10月に文化勲章も授与されました。歌舞伎が注目される中、本当におめでたいことです。なお、後列一番左が後出4の映画の感想をブログで語る片岡千之助です。愛之助さんの芸道を極める興味深い動画を見つけました。Bing 動画https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?q=%e7%89%87%e5%b2%a1%e4%bb%81%e5%b7%a6%e8%a1%9b%e9%96%80+%e6%84%9b%e4%b9%8b%e5%8a%a9&mid=3DF640EE26132630E2F23DF640EE26132630E2F2&FORM=VIRE叔父の十五代片岡仁左衛門が、自身の当たり役「木曽義賢」の稽古を愛之助に付ける動画です。片岡仁左衛門は体調不良時の代役に長男の片岡孝太郎さんではなく愛之助さんを指名するなど、「家より芸の質を重んじる」上方歌舞伎の伝統を感じさせます。事実、上方歌舞伎の始祖坂田藤十郎に関して四代目まで血縁はありませんでした。十五代片岡仁左衛門さんは父が眼を掛けた愛之助さんにどういう気持ちで稽古を付けていたのでしょうか。「自身の当たり役の伝承」というより、「松嶋屋の十八番」、「人間国宝の宗家」を絶やしてはならないという強い使命感があるに違いありません。カメラなど全く気にせず、ただ無心に芸に打ち込む二人の姿は感動的です。舞台稽古での指導にとどまらず、楽屋でも愛之助に対して剣術指導を行う片岡仁左衛門。愛之助さんの映画感想に関しては、報道記事によると「血には勝てないと感じることもあるが、積み重ねてきたものの方が濃くなることもある。歌舞伎の家に生まれた方と共演していて、父上に所作が似ていると感じることがあるし、国宝の秀太郎の養子になったことが配役にも影響して大きな転機になったことも事実。自分も義父の片岡秀太郎や叔父の仁左衛門に似ていると言われると嬉しい。」と述べています。また、「映画を観て非常に興奮し、余りによかったので、夜遅くになっていたが、大河「べらぼう」で共演した横浜流星に連絡したところ、本職の方から褒めていただき、本当に嬉しいですとの返答だった」と振り返っています。自信と実績が裏打ちされたコメントと思います。4.片岡一門の御曹司 片岡千之助が語る映画感想:直系の御曹司である片岡孝太郎の長男、片岡千之助さんの率直な感想も非常に興味深いです。片岡千之助と祖父の人間国宝十五代目片岡仁左衛門。二人で「連獅子」を三度も共演しており、片岡一門の期待の大きさが感じられます。片岡千之助は原作を映画化前に読み、映画の製作過程を見ていました。https://intojapanwaraku.com/culture/282618/原作は発売時から梨園でも評判で、千之助は周りから「いつか映像化される時は、千之助がやればいいね」と言われ、自身も「歌舞伎役者でもない限り、この物語を表現しきることは難しいだろうと思い、心のどこかで本当に僭越ながら、自分がやらせてもらえる可能性に期待していた」とのことです。その期待は日本舞踊の稽古場で、主役の二人と李監督に出会うことで打ち砕かれ、「自分にご縁のなかった作品への羨ましさや嫉妬に近い感情を持ちながら、稽古場での時間を過ごしたのも事実です」「映画が公開されてからも、真っ先に観た母にぜひ観なさいと言われたのですが、気持ちが複雑で中々観に行けず、結局友達から誘われて漸く観て非常に感動した次第です。」と率直に想いを述べておられます。素直なお人柄に感心しました。5.部屋子出身の中村鶴松が語る映画感想:愛之助さんは名実ともに上り詰めるところにいますが、二代目中村鶴松さんは同じ部屋子出身でも現在の置かれている立場を反映してか、映画を観た感想はかなり異なります。中村鶴松は5歳の時に応募した歌舞伎の子役オーディションをきっかけに八代目中村勘三郎に目を掛けれれ、小学5年の時には「おまえはうちの子になったらいいね」と言われ、「3人目のせがれ」と言われ厳しい稽古を重ねました。2005年、10歳の時には「二代目中村鶴松」として部屋子初演を務めました。中村勘三郎さんがそこまで言いながら、生前や遺言で鶴松を養子にはしなかったこと、二人だけの写真は散々探しましたが、これしかなかったことを考えると複雑です。この写真は鶴松が早稲田の学生時代に学内報で公開したもので、中村屋から公表されたものではありません。恐らく、お母さまが撮られたのでしょう。私には「嬉しくて悲しい写真」に見えます。共通一次入試の英語成績で全国1位、早稲田、慶応大学の4学部に合格するなど万人が認める秀才でもありますが、好事魔多し。2012年の高校3年生の時に師匠が57歳で早世し、その後も2021年に部屋子としては異例の主役に抜擢されたものの、現在は長男六代目勘九郎や次男二代目七之助の兄弟の後ろで中村屋を盛り立てる立場にあります。鶴松は亡くなった中村勘三郎の養子になっていたわけではないので、中村屋の家系図を見ても、鶴松の名前はありません。この点が同じ部屋子出身の歌舞伎役者である片岡愛之助と決定的に異なります。中村屋の公式HPでは兄弟二人が前面に出て、鶴松は「一門」の筆頭で紹介されています。https://e-nakamuraya.jp/「罪作りな人」と感じてしまうのは私だけでしょうか。「3人目のせがれ」は追悼公演の記念撮影でも並んでいません。毎年恒例の中村屋の春暁特別公演での打ち出しと配役にも不安定感があります。2021年公演は鶴松の存在感があったほうですが、それでも勘九郎の息子二人も絡んで来て複雑さが感じられます。中村屋の定期公演で鶴松が主役級を演じられる機会は非常に限られるようです。中村屋の写真中央が長男の勘九郎、その右が次男の七之助、そして鶴松です。2018年中村座スペイン公演で「連獅子」を共演する勘九郎と鶴松です。映画で東半コンビとして「二人藤娘」共演する喜久雄と俊介を彷彿させます。2021年の「豊志賀の死」で共演する中村七之助(写真右)と鶴松(左)。本来は同じ女形なので共演する機会は少なく、最近は七之助の人気が高まっているので、ライバル意識は相当かと思います。共演しなくとも客を呼べるこの二人が「二人藤娘」を踊る日はいつ来るのでしょうか。鶴松は中村屋の公演以外に2022年に全て一人で企画運営する「鶴明会」という自主公演を行っています。はたから見ても中村屋公演と離れた公演になり、非常に難しい微妙な試みです。「仲良く、中村屋の再興に向けて頑張って下さい・・・」あまりにも薄っぺらな言葉でどうもすみません。鶴松がラジオ番組出演時に述べたところによると「映画はこれは違うという見方は絶対したくなかったので、そういうのは一切ゼロにしてみました。舞台裏を知っているだけに出演者の苦労に特に共感しました。今まで言われたことのあるせりふや経験したことのあるシーンを観て、苦しい気持ちになり、途中で10回ほど中座したい気持ちになりました。」とのことでした。切羽詰まってくるものが現在進行中であることを感じさせます。同情せずにはいられません。ただ、鶴松は9/18-19に東京で開催する第二回目の自主公演「鶴明会」に関する7/25の取材で次のように述べています。「国宝を観た人は全員観てほしいです。僕は喜久雄と同じ立場。違うとすれば任侠の家庭生れでないことです。今回の上演演目は仮名手本忠臣蔵」の5-6段目の早野勘平と六変化する「雨乞狐」で、今やりたいトップ2を選びました。来年は「道成寺」と「鷺娘」をやります」と現在の役に恵まれないストレスを自主公演で昇華させるかのような気配ですが、ちょっと驚くような大胆な発言でもあります。注目すべきは中村屋の部屋子だけでなく、「鶴明会という鶴松と勘三郎の本名(波野哲明)から名付けた自主公演」に中村屋宗家から勘九郎も共演していることです。中村屋の再興を図るため、芸に秀でる者には一門を挙げて協力するという思惑もあります。これは愛之助の養子入りを認めた松嶋屋一門と同じでしょう。関係者はお互いに苦しいんです。鶴松は大胆な発言をしながらも、他方で「最も尊敬しているお兄さん二人に似ていると言われるのが一番嬉しい」と健気な発言もしています。「三人目の倅」としてどうしても認めてもらいたい気持ちが伝わってきます。今後、勘九郎が九代目中村勘三郎を襲名すれば、「お兄さん」ではなく、「旦那」になるわけで、これまた、関係がより微妙になるかも知れません。今も八代目勘三郎を師と仰ぐ鶴松にとっては、先代亡きあと誰に稽古を付けてもらうかは大きな課題です。「お兄さん」と呼ばれる勘九郎や七之助も鶴松にどこまで芸を伝えるか、割り切れない面があるはずです。片岡秀太郎亡きあとの片岡仁左衛門と愛之助のようには行きません。鶴松は「浅草若手歌舞伎で親交のある八代目市川染五郎を通じて、その父の松本幸四郎に稽古中のビデオを送り、観てもらって丁重な指導の手紙をいただいた」と記しています。鶴松に手紙を読ませてもらった市川染五郎は「子供の自分でも父からここまで丁寧な指導を受けたことはない」と苦笑したそうです。屋号の壁を越えて、波紋が広がっているわけです。来年新春にも恒例の浅草若手歌舞伎が開催され、鶴松や染五郎も出演します。6.部屋子出身の元祖人間国宝 語らない坂東玉三郎の生き方:「国宝の原作にモデルはいない」と言われていますが、喜久雄の話は昔話でも造り話でもありません。個人的には小説のモデルは五代目坂東玉三郎さんが最も近いと思います。子連れ再婚同士の姉兄たちに囲まれる料亭の家に生まれ、幼いころは小児麻痺の後遺症で病弱だったためリハビリとして始めた日本舞踊が縁で、1964年に14歳で守田勘弥の「芸養子」となり、10年後の1974年に「戸籍上も養子縁組」を受けました。いわば試用期間付養子であり、愛之助のように同時ではありませんでした。「芸養子」となった14歳の玉三郎と守田勘弥夫妻です。任侠出身というハンデに代わって174cm近い長身で左利きというハンデを負いながら女形として精進を続け、ついには2012年に「人間国宝」になられています。当たり役は何と喜久雄が最後に踊った「鷺娘」です。吉田修一の原作は2017年発表ですから、3年間の歌舞伎楽屋入りを含む6年の入念な取材期間を考えると、時期的にも符号します。坂東玉三郎は結婚歴もなく、女形として芸一筋の人生であり、まさに「悪魔と取引」したのかも知れません(笑)。玉三郎演じる「鷺娘」、映画を超えて、つい見とれてしまいます。彼が立派なのは自らの当たり役を独占せずに後進に積極的に伝承している点です。「阿古屋」の遊君や「伽羅先代萩」の政岡などはかって六代目中村歌右衛門が独占的に演じていましたが、歌右衛門亡きあと女形盟主となった玉三郎は若手の中村梅枝、中村児太郎を指導して「阿古屋」を三人交互に演じたり、「二人道成寺」を尾上菊之助と共演したほか、「伽羅先代萩」の政岡を中村七之助に指導したりしています。部屋子出身者が宗家の若旦那に伝授しているわけです。上方歌舞伎復興にも尽力し、同じ人間国宝同士で十五代目片岡仁左衛門と繰り返し共演しているほか、同じ部屋子出身の片岡愛之助とも共演しています。まさに身をもって範となす生き方です。二人の共演には感慨深いものがあり、舞台を離れて話し合うこともさぞ多かったでしょう。なお、ご本人は公式サイトで毎月コメントを出されているのですが、演目の役と自分の芸とを見つめ続け、お客様のことを考える姿勢で一貫しており、「国宝」の原作や映画に関する感想などは一切投稿されていません。https://www.tamasaburo-bando.com/comment人間国宝の身で自重されているとも考えられます。確かに原作主人公との共通性が高いので、市川團十郎さんとは違い、何を言っても反響がさらに大きくなると懸念されているのかも知れません。しかし、元々人間国宝に指定された時の記者会見でも歌舞伎の将来の発展と後進の指導を謙虚に語られ、義父の守田勘弥のことや過去の苦労話などには全く言及されていませんので、常に「未来志向」の方なのでしょう。https://www.bing.com/videos/riverview/relatedvideo?&q=%e5%9d%82%e6%9d%b1%e7%8e%89%e4%b8%89%e9%83%8e+%e5%9b%bd%e5%ae%9d&&mid=2D33987543762C7DC5DF2D33987543762C7DC5DF&&FORM=VRDGAR2011年に京都賞を受賞した時には、「人間の魂は空間を共にすることで感じ合っている。黙っていても伝わる、感じるものなんですね。人間同士が会えば、細胞の振動だけでも理解できるものがあると思います。」と話されています。玉三郎さんの実力を知るために2025年10月に公開中のシネマ歌舞伎「源氏物語六条御息所」を観ましたが、個人的な感想としては舞台で生を観る以上に、シネマで観ると細かい眼や首、指先、肩の動き、表情の変化などの所作がはっきりつかみ取れるので、シネマ独自のすばらしさがあります。お蔭で玉三郎の名演技にどっぷり浸ることができました。セリフが無くても感情が伝わってくるのはさすがというほかありません。このような演技のうまさに触れると、大河前作「光る君へ」の吉高由里子さんの演技を思い出しました。いすれにせよ、映画国宝の直接のモデルが誰であろうと、今も鶴松のように「血を飲みたい」ともがき苦しむ門閥外の役者が沢山いらっしゃるのです。8/23のTV情報セブンデイズで三谷幸喜さんも映画を絶賛、「3時間では短い。原作にはほかにも一杯興味深いエピソードがあり、ぜひ続編を製作して、脚本を書かせてほしい」と仰っていました。「血をめぐる葛藤」は大河「鎌倉殿の13人」に通じるものがあります。先述の片岡千之助さんのブログによれば、編集前の4時間半バージョンの映像があるそうです。原作を早速アマゾンで買って(税込@880X2冊)、4回目の映画を観る前に読み終えました。確かに映画で割愛されたストーリーの紆余曲折がふんだんにあり、これをそのまま映画化すれば少なくとも5時間になるのではと感じます。映画では分かりずらかった上方歌舞伎と東京歌舞伎の関係や唐突感のあった喜久雄と綾乃との再会、春江の心変わりなども詳しく描かれています。また、長崎生まれの吉田修一さんが懐かしい大阪弁のため口会話(谷崎潤一郎の小説での会話をさらに庶民的に崩した感じで、最近は下町でも中々聞けません)を巧みに再現されていて、それもすごいと思います。以上、周辺情報まで頭に入れると、映画「国宝」の深さは底知れないものであることが分かります。歌舞伎役者の方々の映画に対する感想が各々の置かれている立場、状況によって異なるのは非常に興味深いです。どうか、皆さんもぜひ何度も映画を観られて感動を深めて下さい!私も今回の投稿で色々勉強できたので、これを胸に4回目を観に行きます。お蔭さまで本ブログも色々なテーマで閲覧数が167,000件を超えました。ほかのテーマにも興味があられたらご覧ください。「歌舞伎 事始め 鑑賞教室から京都南座・大阪松竹座公演へ 愛之助、中車、鴈治郎、獅童」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405120000/ 「文楽 人形浄瑠璃 事始め 教育公演 桐竹勘十郎、吉田和生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407310000/ 「ゆめぴりか 銘柄米令和6年産無洗米5kg 税込み3,980円!値崩れ開始」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508190000/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「タコ料理を楽しむ 穴場大阪岬町」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508160000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「趣味の園芸 ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「バラで楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「芝生は奥が深い」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「帯状疱疹 早く治して神経痛に苦しまないために」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508190001/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「北海道 絶景お薦めスポット」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090003/「タウシュベツ川橋梁 ついに上端部崩落」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404150000/「北海道 痛快ロードを快走!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260005/「全日本 痛快ロードを快走!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403020000/「北海道 今昔物語 遠くに足音が聞こえる」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260004/「史上最悪三毛別ヒグマ羆7人惨殺事件 本当の現場を突き止める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403110000/「北海道 トロッコで楽しさ倍増!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403060001/「14年ぶりに軍艦島(端島)を再訪。当時の人々と向かい合う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511300000/「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「フェラーリ488スパイダー あま猫 修復歴騒動に思う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501310000/「バイク趣味の歴史 愛するバイクたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/ ほかにも色々投稿していますので、お気軽にご覧下さい。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2025.08.23
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お蔭さまで閲覧数が163,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。ポルシェには911SCS、73カレラRS、RUF BTR3.4と3台を27年間に亘って乗り継いできたので、好きなクルマには違いありません。あれだけ好きで432→240ZG→280Zと乗り継いだフェアレディZをあっさり捨てて911SCSに乗り換えたのはL28と全く次元の違うエンジンの俊敏さと回頭性の良さでした。最近でこそフェラーリONLYですが、乗り継いできたフェラーリ延べ10台のうち、4台目の512BBまではRUFを決して手放さず、ポルシェとフェラーリを同時に並行して乗っていました。中山サーキットで先頭を走行中の78年式911SCSの雄姿ですが、写真で見ても荷重変化がいかに激しいかが分かります。フルスロットルでリアのダンパーが沈み込み、フロントは浮き上がって内輪が浮き上がり、強いアンダーが出ています。当時のピレリP6のグニャとした剛性の低いグリップ感がコントロールしやすく変にマッチしていました。これを面白いと感じるか、怖いと感じるかでポルシェの評価が変わります。911SCSと同じポルシェかと驚くことが多々ありました。乗っていて軽さを常に感じられるクルマはそう多くありません。しかもアルピーヌA110やロータスセブン、エリートなどに比べ、日常の使い勝手もよく、「タコメーターのダンス」と言われた俊敏なエンジンはまさにFun to driveの極みでした。芦ノ湖スカイラインや伊豆スカイラインなどは最高に楽しかったです。トルクが余り大きくなかったので、アクセルを踏み込んでもアンダーからオーバーステアに急激に変化するポルシェ特有のトリッキーなクセが余り出ませんでした。今のGT3RSと比べると、普段乗っている時の緊張感がなく、乗りやすかったのが印象的です。俊敏だがトルク不足の73カレラRSと、トルクはあるがドッカンターボでエンジン回転の落ちが悪い930ターボの両者の弱点をカバーしたRUFのチューニング力に感動して、試乗後、迷わずBTR3.4を買いました。イシダエンジニアリングの希少な「京」ナンバーを維持したかったので、名義は石田長造社長のままにして使用者のみ変更して乗っていました。「買ったのではなく、ぜひ試乗してくれと頼まれて預かっている」という女房に対する言い逃れにも好都合でした(笑)。私にとってはRUFに惚れたというより、好きなポルシェの欠点を巧みに補って良さをより強く引き出してくれる点に惚れこんでいました。そのため、外観はボンネットエンブレムをポルシェ純正に戻し、ドアミラーは見やすいビックミラーのまま、ホイールもRUFオリジナルより軽い純正アロイホイールにこだわって乗っていました。普段乗りも楽でしたが、ひとたび高速やサーキットで攻めると、暴力的な加速と不安定なトラクションに耐えながら度胸で乗るようなところがありました。逆バンクで奥になるほどコーナーがきつくなる鈴鹿の怖さは今思い出しても身震いがします。ただ、それも20年前の話です。その後、水冷化しただけでなく、弱点の急激な荷重変化による操安性課題も電子制御によるトラクションコントロールで緩和しているはずと期待し、最近4年間くらいは、991.1、991.2、992のGT3、GT3RSに注目してきました。BTR3.4を基準にすると、最も近い現行市販車は911ターボSか、GT2RSですが、ターボSよりも軽やかで、GT2RSよりも操安性が高いです。他方、GT3RSは俊敏なエンジンの吹き上がりと高圧縮比によるNA固有のエキゾーストサウンドが否応なしに緊張感を高め、「市販車で最もレーシングカーに近いと感じさせるクルマ」、「その気にさせるクルマ」と思います。このような検討の中でGT3かGT3RSかという点でも迷いもありました。GT3RSの演出過剰、オーバースペックとも言える派手なGTウィングやカーボン・ロールケージには躊躇させるモノがあります。サーキット走行だけを考えても、もっと速いツインターボのフェラーリ488ピスタや296GT、F8トリビュートには何も付いていないのですから・・・。しかし、992のGT3RSを見ているとその傾向は飽きることなく益々過激になっているようです。転売ヤーの恰好の餌食になって走行距離100km未満の992GT3RSヴァイザッハ仕様車が6,500万円前後で街の専門店だけでなく、ポルシェ・センターでも販売されている姿を見ると、さらにうんざりした印象を受けます。正道を歩んでいるはずのディーラーに992GT3RSの新車を予約して確実に手に入れたいと半ば冗談で照会したら、優先顧客になるために不人気タイカンとの抱き合わせ注文を提案されました(笑)。現行「992GT3RS」のスポーツパッケージ仕様です。センター・ラジエターの設置に伴い、フロント・ラゲージスペースはなくなり、普段使いの雰囲気は一掃されました。現行の「992GT3RS ヴァイザッハPKG仕様」です。この個体はセラミック・カーボンブレーキ(PCCB)もオプションで付いています。クラブスポーツPKGではロールゲージ、フロントフードがアルミ製、ルーフがマグネシウム製であるのに対し、ヴァイザッハPKGでは内外装とともにドライ・カーボン化が進みます。じっと観ていると溜息しか出ません。新車本体価格は3,378万円にヴァイザッハPKGオプション600万円、セラミック・カーボンブレーキ150万円などで元は4,000万円前後ですから、5,500万円や6,000万円台のプレミアムが付くのは性能的に見て納得できません。ただ、ゼロカーボンやサステナビリティが叫ばれる世の中では、市販が許される最後のNAコンプライアンス(公道走行可能な)・レーシングカーモデルになるのではないでしょうか。EUの厳しい排ガス規制や日本の車検をよくクリアしたとポルシェ開発陣の思い入れの深さにただ感心します。ニュル北コースを6分50秒台で走り、2016年にデビューした初代991.1GT3RSのタイムを30秒以上短縮しました。SDGsの世の中で不要なものになればなるほど、愛おしく感じるのは不思議です。少し番外になりますが、「992.1GT3のツーリングパッケージ」のリアビューです。ウィングはありませんが、エアアウトルーバーの形状がカレラとは異なります。価格は高いのに、カレラSやGTSと本質的な性能はあまり変わらないように感じます。同じく「992.1GT3のツーリングパッケージ」ですが、固定ウィングの代わりとなる控えめな可変スポイラーが上がった状態の姿です。ここまで大人しい外観でベースの911に近いと逆に値段差を考えて2,000万円前後で手に入るカレラTなどとも迷いが出てきそうです。2018年式の「991.2GT3 いわゆる後期型」です。フロントグリルがハの字形なのが特徴です。5年落ちの23,000km走行ですが、2,300万円強です。「991.2GT3いわゆる後期型」のリアビューです。固定ウィング下に左右2個の黒色エアインテークが付きます。同じ「991.2GT3いわゆる後期型」のサイドビューです。RSに比べると固定ウィングも小さく、フロントフェンダーのエアインテークもないので、外観上はかなり大人しくなります。この個体はPDK仕様ですが、7MTはオプションで非常に少ないです。0→100kmはPDKが4.2秒、7MTが4.6秒です。ハイパーフォーマンスカーとして見れば、PDKでも2秒台が常識のライバルに劣り、7MTならカレラと変わらないという中途半端な存在に感じます。「991.2GT3RS いわゆる後期型」です。フェンダーにはブレーキ冷却用のスリットが入り、フロントフードにも「NACAダクト」と言われる空気取り入れ口が増設されています。同じ「991.2GT3RS いわゆる後期型」のリアビューです。ターボ用のワイドボディが与えられ、ハイマウントのウィングも固定式ながら、取付位置がだんだん高くなり、かなりの迫力があります。ただ、この外観ながら、FISCOで走らせると、ストレートで270-280kmしか出ないので、フェラーリ458とほぼ同じです。高回転型でトルクのないNAエンジンの限界を感じさせます。2015年発表当時は最後のNAと言われた「991.1GT3RSいわゆる前期型」です。2017年式のPDKですが、当時は「7速PDKは6速MTよりサーキット走行では速いのではないか」と言われ始めました。ただ、性能的にはキックダウンの制御が992型の7速PDKやピスタ・296GTBのZF7/8速デュアルミッションに比べてブレーキをかなり踏まないと動作せずイマイチでした。サスは相当固いですが、296GTBアセットフィオラノよりソフトです。同じ「991.1GT3RS いわゆる前期型」のリア・ビューです。巨大なウィングが異彩を放ちます。992のルーフより高いスワン・ネックのウィングに比べれば、大人しい印象ですが・・(笑)この個体は2017年式走行11,000kmで2,600万円でしたが、フロントフードのGT2RS風のデカール剥離跡塗装日焼けやフロントガラス表面ヒビの加修が必要と感じました。10年モノになると3オーナーは当たり前、ポルシェセンター以外でのメンテナンス歴や車高調、マフラーなど社外品の装備がないか、慎重なチェックが必要です。同じ「991.1GT3RSいわゆる前期型」のロールケージですが、昔はRUFでさえ、4点式でした。せめてXの支柱を省略できるレスオプションがあれば・・。試乗の時に上着を置いたり、後ろに飛んだ荷物を取るのにひと苦労しました。以上のGT3とGT3RSの変遷を主要性能諸元にしてまとめました。991.1 前期型991.1 後期型992現行型GT3GT3RSGT3GT3RSGT3GT3RSデビュー201320152017201820212022エンジン排気量3.8L3.8L4L4L4L4L最高出力 ps475500475500510525トルク Nm440460440460450475乾燥重量 kg1430142014301430143514500→100km PDK3.53.33.43.23.43.20→200km PDK-10.9-10.912.710ポルシェパラノイアの方々はGT3やGT3RSのエンジン、ミッションに関して、乗り味との関係で満足されているでしょうが、冷静に競合他社のプレミアム・スポーツカーと数値上、比較すると決して褒めちぎられるようなポテンシャルではありません。下表では991.2後期型のGT3RSをベンチマークとして記載しました。(注)本表は991GT3RSとの比較に絞って、より厳密に修正しました。GT3RSの重量は「空車重量(DIN)」ですので、「乾燥重量」に乗員1名75kgと満タン燃料、冷却水、バッテリーが加算され、工具とスペアタイヤが減算されています。オイルは両者とも含まれていないようです。でも、なぜそう速くない演出過剰なGT3やGT3RSが気になるのか?「官能的な乗り味と速い、遅いは関係ない。」、「NAエンジン、マニュアルミッションと変わらないことが魅力。」、「フェラーリは速くなりすぎて素人では限界まで楽しめなくなった。」、「馬は高すぎて手が出ないし、日常的に乗って楽しめるクルマとも思えない。」・・ポルシェパラノイアの声が聞こえて来そうです。ポルシェファンはポルシェ独特のFan to driveにこだわってポルシェひと筋で熱心に愛好されている方々が多いです。「ポルシェ・パラノイア(偏執狂)」と呼ばれる所以です。他のクルマではそのような呼び方はありません。それだけに、ポルシェ以外のスポーツカーに余り乗ったことがない方が多く、特にフェラーリからポルシェに乗換えた方は殆どいないように思います。逆にポルシェからフェラーリに宗旨替えした方は松田芳穂様はじめ、大変多いですが・・。991を中心に最近のポルシェに乗ってみて感じるのは、RUFを売ってからの20年間、ポルシェは911に関して何をしてきたのかという疑問です。エンジンは高回転、高圧縮比の回転型をNAで追求し、水平対向6気筒DOHCのアーキテクチャーは基本変わっていません。さずがに2015年発表の991.2からはツインターボ化し、さらにGT3、GT3RSでは排気量を4Lまで拡大しましたが、出力は500-550PS/レブリミット9,000rpm前後、トルクは高回転型を前提にした排気量の限界と言える450-500Nm/6,500rpm前後であり、ポルシェはこれくらいがちょうどいいと思っている節があります。確かにRRのパワートレインでは、いたずらに出力を上げても荷重変化が激しくなるだけで操安性は低下してしまいます。GT2RSがまさにその見本です。ポルシェの電子制御トラクションコントロールPTMは四駆を前提にしたトルクの自動配分システムであり、私の思い込みかも知れませんが、どうも四駆以外の通常モデルでは、急にパワーオンした時の操安性は劇的に改善されたとは思いません。それが証拠に、ポルシェがハイエンドモデルとする991ターボSでは650ps、800Nmまでパワーアップした代償に完全可変トルク配分のアクティブ4WD(PTM)を採用しています。推測通りです。700psのGT2RSはルマン等のホモロゲーション取得が目的の限定市販車であり、4WDを外してRRにしていますから、危険な先祖返りですね。また、ミッションはどうでしょうか。7速マニュアルから7速ATのPDKに大きく移行しようとしていて、992では6速マニュアルがオプション設定になっています。でも、マニュアルミッションをNAエンジンとともに好むパラノイアの方が根強くいて、中古車相場もマニュアルのほうが割高になっています。無理にシフトダウンして後ろからの吸気音やエキゾーストサウンドを楽しんでいるパラノイアの方が多いのも理解できます。つい最近の専門誌の試乗記でもざっとこんな調子です。「PDKから6MTに乗り換えるとなんだかホッとした気分になった。古い人間だからだといわれてしまいそうだが、シフトフィールも文句なし、こんな楽しい作業を機械に奪われてしまって良いのか、とも考える。中々うまく行かないシフト・ワークを練習し、苦労するからこそ上手くいった時に最高にうれしいわけで、そこにこそスポーツ・ドライビングの醍醐味がある。PDKはスピードや確実さと引き換えにスポーツ・ドライビングの楽しみの範囲を減らしてしまっているのではないか。走りを楽しむアイテムとしては、いまだ6MTが勝る。」この評価、殆どポルシェオーナーの気持ちを代弁していると思います。クルマより生きた馬に乗るほうが楽しい、運転するなら新幹線より蒸気機関車だ、自転車じゃ物足りない、やっぱり不安定な一輪車だとか・・。ともかく電子制御にできるだけ邪魔されずに自分で操る感覚に浸りたい。それなら、結局ナローポルシェか現行車ならカレラTの7速MT当たりに行きつくんでしょうか。ただ、私がGT3を公道で乗った感じではPDKは昔のスポルトマチック、ティプトロニックから正常進化していて、スピードを上げればステアリング操作に集中できる、ましてやサーキットならPDKのほうが安全で速いのではないかと思いましたが、いかがでしょうか。ポルシェパライアの方はサーキットでも「速い、遅いは関係ない」と言い張って、MTないしPDKのMTモードで走行している方が多いかも知れませんが。ミッションだけでなく、内外装でも多少の紆余曲折はありながらも完全なフロッグ・フェイスに戻っています。シートに座るとやる気をそそる懐かしの5連メーターとスイッチ類、スポーツクロノがずらりと並び、タッチパネル化やエンタテインメント装備の充実という近年のプレミアムスポーツの世界的潮流にも背を向けている感がしないでもありません。「それがいいんだ。」と言われれば、反論はしませんが・・。乾燥重量1450kg前後はアストンを除いて当たり前。GT3やGT3RSが異次元に軽いわけではありません。軽さだけでトルクの不足は補えないです。エンジンは、NAエンジンに見切りを付けてツインターボ化でトルクを重視して加速力の向上を図っており、トルクは700-750Nmが中心です。トルクは加速力であり、トルクがないとスピードが出ません。0→100Kmは2.9秒がベンチマークです。パワートレインはミッドシップないしFRでデフ、ミッション、サス、ブレーキの電子制御がドンドン進化してグリップ走行、ロールほぼなしが基本になっていて、ドリフトはTC-OFFにしない限り、カウンターできっかけを作っても殆どできません。ミッションはZF8速のデュアルクラッチが主流で今やキックダウンもブレーキの踏み加減ひとつで1段、2段と自在に自動変速してくれる時代に来ています。ブレーキはカーボン・セラミックが標準、全長350mmはあろうかという巨大エアロキャリパーに6ポッド、ロータ―400パイ、ピストン40パイ以上というスペックが珍しくありません。先端モデルではドライブモードに応じて、ローターとパッドの間隔を0.1mm単位で調整する構造が主流になりつつあります。「宇宙一」は20年前の話でした。「991.1GT3RSいわゆる前期型」20インチホイールに標準装備された鋳鉄製のローターとキャリパー。「992GT3RS いわゆる現行型」にオプション装備された「PCCB ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ」です。GT3RSではホイールがマグネシウム製で標準装備なのに、ブレーキだけなぜ170万円近いオプションになっているのか、疑問が残ります。同じ20インチホイールに標準装備された296GTBのセラミックカーボン製のローターとキャリパー。サーキットや高速ワインディングでも力強く踏んだことはなく、ここまで必要かの議論はありますが、GT3やGT3RSとの大きさの違いは明らか。992.1カレラTに標準装備された鋳鉄製ブレーキシステム特有の懐かしい鉄粉落とし風景。458以来、13年ほどセラミックカーボンブレーキの装着車を乗り継いできたので、ポルシェ911の古さを感じずにはおれません。GT3、GT3RSでもPCCB(ポルシェ・セラミック・コンポジット・ブレーキ)は標準装備ではなく、オプションであり、サーキットも走るスポーツカーとしては、何とも寂しいです。カレラTは街乗り主体なので鋳造製でもまだ我慢できますが、ひとたびカーボンセラミック・ブレーキの効きの良さと軽さ、耐久性、ダストフリーを知れば、911には標準装備すべきと大半のパラノイアが仰ると思います。「温まらないと効かない」とは私の経験からすれば、単なるデマです。私は好きなGT3、GT3RSを自虐的に腐しているのではありません。スペックの割に価格が高いということを言いたいだけです。新たな挑戦で928はじめ、カレラGTや918スパイダーが商業的にいい結果を出せなかったので懲りているのかも知れませんが、セールスが手堅いレジェンド回帰モデル(アニバーサリーなどを口実にヘリテージ・デザインパッケージと称する特別色やデカールで厚化粧)に頼らずに、技術革新モデルの市販化を続けてほしいです。フェラーリだって、296GTではハイブリットモデルの開発に長い時間を掛けて悪戦苦闘しましたが、同じ「モア・パワー・ハイブリット」コンセプトカーの市販では918スパイダーのほうが先行していたのではないでしょうか。ポルシェの持っている潜在的な技術力の深さには驚かされます。きっと早すぎたんでしょうが、その後の市販化でなぜ、タイカンのような真逆な不人気EVモデルになったのか、私は理解できません。アツモノに懲りてナマスを吹くということでしょうか。ポルシェパラノイアは、モデルによって劇的な性能革新がないにも関わらず、高くてもGT3、GT3RSはじめ911シリーズのNAエンジンや気にならない程度のツインターボ、マニュアルシフトにこだわって乗り継いでくれるので、ポルシェにとっても中古車ショップにとっても、「非常にいいお客さま」に違いありません。雑誌の試乗記が「前モデルに比べ、30kg軽量化したとか、20馬力パワーが上がった」とか、カタログ値の違いだけをやたらと強調するので、マニアもそれに煽られている節があります。「だから何なの?乗ってみて、実感できた違いとそのメカ的根拠を報告してほしい。」と私は言いたいです。いずれにせよ、911の人気がこれほどまでに高いのは日本だけと聞いたことがあります。ポルシェセンターを含め、大手の中古車専門ショップを回ってGT3やGT3RSに関して改めて気づいたことがあります。販売台数が元から少ないせいもあり、7年落ち、8年落ちの991.1でも「最後のNAマシン」などと取りざたされて当初の販売価格を大きく下回らない2,500万前後で売られているのです。996でも2,000万円以下の売り物はありません。しかも、1-2年のうちにオーナーが転々と変わり、4人目、5人目の個体が多いことです。距離が出ていないのに経年硬化したCUP2を履いたまま、GT3が泣きます。限定車ではないのに販売台数が少なく、ディーラーが長い間、単純抽選方式で割り当てていたため、納車後、数か月でプレミアムを乗せて転売されている個体も結構ありました。サーキット走行歴がないの沢山のGT3を見て、このクルマたちにとって果たして幸せなのか、考え込んでしまいました。タイヤだけでなく、ファンベルトやウォーターポンプ、バキュームポンプのゴムホースを交換した形跡もありません。高速走行時の高性能を維持することより、ともかく維持費を抑えたい人間には所有してもらいたくないです。価格相場がこうなってくるとハコスカGTRなどの人気旧車モデルと同じで、中古車ショップにとっては同じ個体で何度も商売できる絶好の商材ということになります。売っては買取り、また売るという1サイクルで@350-400万円儲かります。ポルシェセンターの認定中古車が少なく、市中のショップにある流通在庫車がかなり多いのは高く買い取ってもマニアに高く売れる環境面のメリットと、エンジンアーキテクチャーやパワートレインの変化が少なく、電子制御化の進度が高くないので最新専用テスターがなくても整備できるメリットが大きいからでしょう。フェラーリと異なるビジネスモデルです。因みにフェラーリはディーラーで顧客を囲い込んで、階層化し、他方クルマは技術革新で高機能化、高価格化を図り、優良顧客から高額オプション付で割り当て受注を取り、納車待ちの間だけ現在の愛車に乗ってもらって、納車と入れ替えに買い取って次の階層の顧客に売るというカスケード戦略です。458以降は電子制御化とパーツ・専用テスターの供給限定で市中のショップはオミットされつつあります。BOSHのような汎用テスターではトラブルシューティングはできても、基準値のセッティングができないのです。買う人がいるのでポルシェはポルシェのやり方でいいです。ただ、私の結論としては、GT3やGT3RSに限らず、911シリーズは大きな開発費を掛けずに劇的に変化していないモデルの割に、現在の市中相場が高すぎると思います。人気があるとは言え、経年モデルはもっと安くあるべきです。例えば、NAの991.1前期型やツインターボ化された991.2後期型のGT3で7-8年落ちなら、適価は2,000万円くらい、GT3RSで+300万円くらいではないでしょうか。992の現行型なら4,000万円、ヴァイザッハ仕様でも4,800-4,900万円くらいと思います。相場が落ち着きつつあるとは言え、2025/10/27現在でも走行距離の少ない現行型992GT3RSのヴァイザッハ仕様となると、5,800万円での売買実績や写真のような5,600万円という強気の出品も見られます。競合他車と比べて、機能的、スペック的にはそれほどの価値のように感じます。まさに「ポルシェ・バブル」ですが、円安でなければ、もっと海外からの中古輸入車が増えて相場が沈静化していたはずです。もし、2600-2700万円でGT3の中古車を買おうとされていたら、フェラーリ458の認定中古車も併せて検討されることをお薦めします。高圧縮、高回転のNAエンジンでかん高いエキゾーストノートを堪能でき、軽量で回頭性に優れたショートホイールベースのボディ。電子制御が入ってトラクションコントロールは完璧ながら、デュアルミッションはキックダウンを中心にまだまだパドル操作で介入できる余地があります。極めて両者の特性は似ていますが、姿勢制御の卓越した優秀性は458に乗ってみないと分かりません。以上、私がGT3,GT3RSを買わない理由です。諦めの悪い性格なので価格がもっと安くなれば、食指を動かすかも知れませんが。結局、992.1カレラTを買いましたので、その後の検討経過をご覧下さい。「ポルシェ911 992カレラT ついに買う。Fun to Drive!?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503160000/その後、GT3RSの相場が軟化してきたので探し続けて、ほぼ決めました。「最強ポルシェ992GT3RSレーシングドライバーに同乗!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240001/「絶対失敗しないポルシェGT3RS 中古車選び」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/閲覧数が163,000件を超え、クルマに関する別稿のテーマもご覧下さい。「ロータス エミーラ 2026モデル V6SE国内第1号車を発注!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「フェラーリ296スペチアーレのオーダー枠をなぜ辞退したのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508010000/「マニアなら一度は乗りたいアストンマーチン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/「最後の1台になるかも アストンマーチンVantage ヴァンテージ徹底試乗」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240000/「アストンマーチン Vantage ヴァンテージ 発表特別招待会 期待通り!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「免責200万円!フェラーリ高額モデルの車両保険コスパ追求」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504120000/「フェラーリ488スパイダー あま猫 修復歴騒動に思う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501310000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「296GTB 北海道東北ロングドライブで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407090000/「難関 フェラーリ ドライ・カーボンの補修」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230002/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「なぜ458スペチアーレを買わなかったか、復元車の魅力とは?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「絶対買ってはいけないフェラーリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/「京都北野天満宮スーパーカーミートに参加 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504280000/「六甲展望台サンデーミートに行く」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404290000/「私のバイク趣味遍歴」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.06.16
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お蔭さまで閲覧数が153,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。伝説の桃源郷・・。まさにレジェンド。少しでもHOをやっている方でしたら、EKO MODEL (エコーモデル)の名前を知らない方はいらっしゃらないと思います。ただ、小さな部品を電話やヤフオク、他の専門店で買ったことがあり、実際にお店に行ったことがない方も多いのではないでしょうか。https://www.echomodel.com/index.php?FrontPageTEL 03-3969-6073東京都板橋区蓮沼町53-7首都圏に住んでおられても気合を入れないと中々行ける場所ではありませんし(笑)、地方ならなおさらで、「どうしてインターネット通販をしないんだ?」、「何度電話しても話し中!」というご不満をお持ちの方もおられるでしょう。私も別稿の「HO蒸機 空気作用管を極める」でエコーモデルや阿部様のことを絶賛していますが、伺ったのは40年ほど前に同好の知り合いのクルマに同乗して一度伺っただけで詳しい経営方針や品揃え、店員の方々のことまで知りませんでした。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/今回、お店に伺って今までの疑問が氷解し、改めてEKO MODELが「HOマニアの桃源郷」であることを確信しました。社長の阿部敏幸様や店員の方々とお話し、店内を見せていただいただけでなく、実際、色々な欲しい部品のことをお聞きしながら、下の写真のように全部で15点、3万円ばかり買いました。以下、私が確信に至った具体的経過を詳しく、ご案内させていただきます。部品を買うまでには店内で色々やり取りがありました。<写真の一番上列>が大型蒸機用のコアレスモーター、シャフト径変換パーツ、取付けアダプターです。これは別稿「HO蒸機 棒モーターを缶モーター、コアレスモーターに交換する」で詳しく解説していますが、棒モーターを交換するにはトルクのあるコアード缶モーターでないとダメと考えていた私に提案いただいた最新のコアレスモーターで、実際の搭載には関連パーツが必要です。<写真の中列>はバックプレートと電化対策用のテンダー取付けゼブラ板です。ビンテージモデルを缶モーターに折角交換してもバックプレートは鋳造が甘くて立体感がないものが多く、サイズの問題もあってずっと探していたものです。また、ゼブラ板は以前にエコーモデルで買いましたが、シーナリー用でゼブラの間隔が広すぎました。<写真の一番下の列>の機関士、駅員、保線要員のフィギュアはKATOの製品の種類が限られていて流通在庫が切れているようなので、適当なモノを探していたところでした。現品を見ながら選択でき、価格がリーゾナブルな自転車も買い足しました。皆さん、このような商品購入経過では、簡単にインターネットで品番を指定して買えますでしょうか?お店としても細かいパーツの最新在庫リストを更新公開できませんし、買う側もどんなことをしたいか、どのようなモノが欲しいかを説明できても、具体的なメーカー名や商品名、品番が分からない場合がほとんどの筈です。これでは一方通行のメールオーダーやファックスでは完結できず、双方向の会話やお店から提案を受けなければ買えないわけです。私も今回の体験で完全に納得しました。やはり、来店か電話がお薦めです。長い相談が必要な場合はできるだけ、平日の昼間の時間帯を狙ってコンタクトするのがいいと思います。3名の店員の方は阿部社長同様に商品知識が豊富でご自分で模型が好きな方ばかりです。お店は都営三田線「本蓮沼(もとはすぬま)」駅の東出口(蓮沼町方面出口)から歩いて10分くらいの住宅街の中にあります。近道はあるでしょうが、初めての方は、出口を出て左に進んで、正面の「アスリート通り」を左(東側)に歩き、初めての信号を左折するのが最も迷わない行き方でしょう。社長の阿部敏幸さんです。とても気さくで親しみやすいお人柄の方です。あなたがマニアなら、話して5分で意気投合するはずです。この方が、なぜ、2010年に日本鉄道模型の会から初めて功労者賞として「エポックメイキングモデル賞」を受賞されたかは接していて自ずと分かりました。エコーモデルの阿部さん以下、運営スタッフの皆さん。この写真1枚でも社内のオープンな人間関係が伝わってきます。阿部さんとエコーモデルを理解するために現在販売中の「鉄道模型ひとすじ50年」の総合カタログを兼ねた記念誌(税込3,960円)やTMS2024年8月号の抜粋リーフレット(330円)を買われることをぜひお薦めします。記念誌はアマゾンでも買えます。阿部さんがまず半端ないマニアであったことに驚嘆します。車両モデルやロストワックスやホワイトメタルの部品だけでなく、フィギュアなどのシーナリーパーツ、アクセサリーも豊富に品ぞろえされているかも読めば自然に伝わってきます。阿部さんの若いころからの取材旅行がエコーモデルの製品開発に繋がっていった過程も辿れます。お客さまのモデラ―の作品も収載されています。作品だけでなく撮影の照明も抜群で、本物の自然光での生写真と見まがうほどです。拝見していると、製作意欲がモリモり湧いてくるのは私だけではないでしょう。「総合カタログ」はあくまでエコーモデルのオリジナル商品で、ロストワックスやホワイトメタル製が多いですが、他に素材やツール、アクセサリーも収載されています。お店の在庫はこれらのオリジナル商品に加え、メーカーからの直接仕入れ品なども多数あるので、阿部さんによれば、全部展示すると体育館のようなスペースが必要になるとのことでした。実際、お店は3坪強でぎっしり商品が陳列されていますが、横の倉庫にバックストックが整然と保管されているようで、店員の方に聞けば、すぐに取り出してくれるので、まるで魔法を見ているようでした。今以上の商品を陳列する必要はないです。運営スタッフも記念誌の中で紹介されていますが、阿部さんに加え、店頭での接客3名とバックヤード担当の4名の全8名体制です。商品整理と在庫管理が命ですから、資金繰りや商品の発注検収、通販発送と合わせ、普段のご苦労がよく理解できます。一時の情熱やマニアックな興味関心だけではとてもこのような地道な経営を持続できません。店頭では3人のベテラン店員の方々が得意分野があるとは言え、自身がマニアなので商品知識は非常に幅広く、来店客に対して丁寧にマンツーマンで接客いただけるので非常に有難いです。それだけに買う側の私たちも前もって自分がやりたいことや欲しいモノを書き出して漏れのないように準備しておくといいでしょう。店員さんがバックスペースへの通路ドアを開けたのを覗かしていただくと、店頭と同じく在庫商品が整然と整理保管されていて、驚嘆するばかりです。ずっと奥に入るとすごいんでしょうね。店頭には直接仕入れているメーカーカタログがずらりと並んでいます。皆さんはどれだけご存知ですか?最近は3Dプリンターのガレージメーカーも増えているので、恐らく直接発注仕入れするのは大変かと思います。それと感心させられるのは、それでなくても限られた店内スペースにも関わらず、お客様の作品を展示されていることです。自身がマニアの阿部さんだからこその対応でしょう。「模型を作ることの楽しさ」を来店された方々と共有することはまさに阿部さんの活動の原点になっていると感じます。店内のショーケースにもお客様の作品展示コーナーが設けられています。作者の顔写真入りで解説も添えられ、お客様も嬉しいでしょうね。それなら、私も・・と張り切りますよネ。いよいよ、店内の陳列商品をご案内します。このボリューム感には圧倒されます。完成品在庫が整然と隙間なく陳列されていますが、これだけの商品を元箱から出して陳列し、元箱を紐づけて別保管するのも相当の作業負担です。ただただ脱帽です。私はここまでのHO商品量のお店は見たことがありません。昔のマッハ模型やつばめ模型店をはるかに超えています。阿部さんの「何でも揃い、品切れがなく、買いやすい店」という経営方針がまさに実践されています。口で言うのは簡単ですが、HOのようにメーカーが販売数を絞って予約販売に傾斜し、卸の流通在庫が少なくなっている現在の環境下では、小売店として発売後の商品を補充フォローすることは非常に大変なはずです。これだけ商品が並んでいると、Nゲージのように見えます(笑)。ずらりと整列した商品もさることながら、値札の書き方、並べ方にも脱帽!私も自分では几帳面と思っていましたが、これには参りました。阿部さん、井門(いもん)さん、床次(とこなみ)さん、3人のお店で共通しているのは、いずれも商品を大切にする姿勢が徹底していることです。「神は細部に宿る」と言う格言を思い出しました。陳列ケースを巡っていると、マニアの世界に吸い込まれそうです。ハンブルグの有名なミニチュア・ワンダーランドに迷い込んだようでした。天賞堂のカンタムモデルは銀座本店の展示とほぼ同じラインナップでした。マニアのご自宅に伺ったような錯覚に陥りました。細かい仕様の違いもできるだけ全てフォローされているのがよく分かります。お客様がこだわるなら、当店もという意気込みが伝わってきます。私もEF81が好きで4両持っていますが、とてもここまでは・・。しかし、じっと見ているとまた欲しくなるのが不思議です。 急いでざっと見ただけなので、KTM、エンドウ、ムサシノ、U-TRAINなどの在庫に関しては、直接お問い合わせください。トラムウェイは当初、安さでアピールしていましたが、阿部さんのお話ですと、品質も向上、安定してきたとのことで買う側としても嬉しい限りです。大宮の鉄道博物館では気動車は冷遇されていましたが、ここに来れば、ほっとします。本家の天賞堂銀座本店でもここまでのキハ58の陳列は見れなかったように思います。こちらにはナローもあります。天井までぎっしり保管されています。プラモデルも抜かりがありません。さすがに素材関係の品ぞろえも充実しています。KSモデルの洋白帯板、真鍮帯板、チャネル、アングル、全て揃っていて、サイズ別で欠品はありませんでした。脱帽!「土日に慌てて買いに来て、0.2mm真鍮線やリン青銅線がないので工作が止まった。」ということはなさそうです。行けば必ずあるという安心感は今や非常に貴重です。ナンバープレートやインレタもかなり陳列されていますが、それでも自分で探さずに店員の方にお聞きした方がいいでしょう。私もC6215のナンバープレートを聞いてみたところ、「ここに在庫はありませんが、IMONで特注製作してもらったら4,000円くらいで手に入りますよ。有名ナンバーなので、製作実績があれば、もっと安く製作してくれる可能性もあります。」と親切に教えてもらいました。エンドウのパーツ在庫もエンドウ大阪のモデルショップより沢山ありました。ストラクチャーやアクセサリーもご存知のエムズコレクションや犬走工房などのマニアック製品、キットが揃っています。凝りに凝ったフィギュアの数々。原風景を再現しようという意気込みは鬼気迫るモノがあります。皆さん、フィギュアのスタイルが全部違うのが、すごいと思いませんか。塗装も丁寧で艶が適度に抑えられています。私はこの陳列に感激して、冒頭のご紹介のように機関士、駅員、保守要員を買わせてもらいました。下地塗料もばっちり揃っているのがニクイです。接着剤なども皆さんがモデラ―ですので、抜かりない品ぞろえです。艶消しクリアの在庫もさすが。工作参考図書類も店頭陳列以外に沢山ありそうですから、聞いてみたらいいと思います。店内に入ってすぐに掲げられた新製品入荷情報です。最後までご覧いただき、どうも有難うございました。取材して整理するだけでも大変でしたから、阿部さんはじめ、これを実践継続されている方々の普段の努力はまさにその数百倍です。今回の訪問でエコーモデルの本質的なすごさを十分実感させていただきました。まさに「ローマは一日にしてならず。」お店は阿部さんのご子息が継承されるようですが、ぜひ今後も引続き皆さん元気に頑張っていただきたいと思います。また、閲覧数153,000件を超えて、鉄道模型の他テーマに関しても、ご覧下さい。「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ Ⅰ蒸機編 Ⅱ蒸機以外編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「HOブラス不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/「HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/「HO/Nゲージサンライズを極めるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403230000/「HO/Nゲージ トワイライトEXを極めるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HOカプラーを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404270000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO 機関区、ヤード等の製作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150000/「HOストラクチャー:腕木式信号機と踏切」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503040000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO/N 車両収納ケースを極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「HO/N レイアウト ジオラマの照明を工夫する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411050000/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「頼れる鉄道模型店探訪 ホビーセンターKATOト東京本社」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412100000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「本当のセレブに招待される 1」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「歌舞伎 事始め 鑑賞教室から京都南座・大阪松竹座公演へ 愛之助、中車、鴈治郎、獅童」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405120000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「随意契約 備蓄米10kg 美味しく食べてます」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230001/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/ほかにも色々ございますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.12.06
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お蔭さまで閲覧数が165,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。皆さん、ユーチューバーの公認会計士 あま猫さんが所有していたフェラーリ488スパイダーが追突事故に遭って、コーンズから2000万円強の修理費の見積もりを言われて、修理せずに事故現状車として1900万円でコーンズに売却したところ、その後になってカーセンサーに同一車が「修復歴なし」の状態で大阪の外車販売店から価格応談(3600万円)で売りに出されていたというスキャンダラスな一件をご存知かと思います。どのような印象を持っておられますか?よく、格言に「犬が人間を噛んでもニュースにならないが、人間が犬に嚙みつけばニュースになる」と言いますね。私のように全く無償でブログを楽しんでいる者でも閲覧数が現在の107,000件のように増えると嬉しいくらいですから、生業でアフィリエート広告収入を得ながらユーチューブやブログを発信している方々は閲覧数を増やすことに数百倍の努力をされていると思います。人間が犬に噛みついたようなネタ探し、ネタ作りのために生きていると言っても過言ではないでしょう。ただ、発信内容が修理箇所の分解再査定の結果、「修復歴無し」の判定が出て「大山鳴動ネズミ一匹」とも言えそうな、沢山の方々を振り回す結果になった場合、やはり発信内容の事実確認や関係者全員の言い分を偏りなく収集し、正確な事実を確認してから発信する必要性を強く感じる次第です。特に販売店や修理業者、オークション主催者、査定員の方々に批判の目を向けた言い方をする場合はよほどの慎重な調査が必要と思います。私に言わせれば、週刊文春のフジテレビと中居正広氏事件に関する報道と同じ側面があります。曖昧にされている社会の闇を突くのはいいとしても、一旦公表したセンセーショナルな報道とささやかな誤報訂正記事のアンバランスには呆れるばかりです。今後週刊文春は厳しく糾弾されると思いますが、本件の責任はどうなるんでしょうか。曖昧になっているのは、それなりの相互依存関係があるからで、誰が悪いと簡単に決めつけることはできません。パンドラの箱を開けて騒ぐのなら、人並外れた覚悟と執念が必要ですが、それでもクリアカットされず、後味の悪い結末になることが多いです。488スパイダーの事故直後の損傷状態やコーンズの横浜ボディショップに持ち込まれて分解され、認定技術者が説明している動画を見ました。コーンズはどうも保険適用による修理を想定して、かつての458スペチアーレの復元と同レベルの修復を行う場合の見積りを出したと想像します。別稿の「なぜ、フェラーリ458スペチアーレを買わなかったか」をぜひ、ご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/動画によるとクロスメンバーの右端が曲がっているのは確かですが、「サイドのサブフレームが前方に押し込まれ、クロスメンバーとサブフレームのカット、交換溶接が必要」というコーンズ側の説明と、その後のAISによる分解再査定の判定とは食い違っています。AISの判定では曲がった「クロスメンバーの鈑金修理」であり、範囲が限定的なので「修復歴ありにはならない」との結論でした。つまり、コーンズのボディショップが見積内容で説明したような「クロスメンバーとサブのサイドフレームの溶接個所をカットして、クロスメンバーとサイドフレームを交換、溶接する」ことはしていない訳です。両者の違いを458のファクトリーマニュアルを使って簡単に図解しますと、次の通りです。AISによる分解再査定の判定は赤丸箇所のクロスメンバーのみの鈑金修理であり、CORNES横浜ボディショップの説明は青丸のクロスメンバーとサイドフレームのカット、交換、溶接が必要との見積もりです。フレームが歪んだ場合、フェラーリ専用のベンチに車体を固定して治具を付けながらミリ単位の三次元修正を繰り返し、フレームはボルトオンではないので、切断、交換、溶接する必要があります。コーンズの新横浜ボディショップは希少性が高く莫大な修理費を掛ける価値のある458スペチアーレの事故車で初めて修復歴車の「復元」と限定販売にチャレンジしたくらいです。復元品質を担保しるため、2015年式で発売後20年を経過していないにも関わらず、例外的にフェラーリ本社のクラシケも取得しています。通常の鈑金と軽度のフレーム修正はフェラーリ社の純正ベンチと治具の提供を受け、認定技術者を擁する契約修理業者にコーンズから外注する場合が多く、私の知る限りでは全国2社工場だけです。ファクトリーマニュアルには純正専用ベンチ(確か外販禁止だったと思います)に載せた車体各部位の3次元位置情報が克明に記載されています。YouTubeを観ていると、中国やアメリカの悪質レストア業者が専用ベンチを使わずにフレームのA点とB点の距離をマイクロスコープやメジャーで計測しながら修復していますが、専用ベンチを使わずに修復しようとすると、本来は全ての交差点、例えばA、B、C、D、E、F、Gの7点なら21か所(順列組み合わせの積算)の距離を測定して修復しないと、三次元では並行四辺形やねじれた状態になりかねません。したがって、フレームの修復をほかの一般修理業者が行うことは殆ど不可能です。フレームのこちらをチェーンで引っ張れば、あちらが歪んできて・・の繰り返しになります。三次元の補正ですから大変です。458スペチアーレの復元でも横浜ボディショップは2か月以上、フレーム補正作業に掛かっています。ましてや、横浜ボディショップはあま猫さんの488スパイダーに関しても「修復歴は付きますが、元通りにきちんと戻します。サーキット走行も大丈夫です」と458スペチアーレの復元ケースと同じく動画で言い切っています。加害者側の任意保険を使って最高水準の修復実績を積みたいと意気込んでいたのでしょう。コーンズに限らず、任意保険適用による修理は保険会社のアジャスターのチェックが入るとは言え、高額車になると修理後のクレームを恐れ、保険会社も及び腰になって中々修理の簡素化、費用の削減を要求できません。私の458も駐車中に神戸市バスにドアミラーを引掛けられ、先方の任意保険で修理してもらいましたが、長さ2cmほどのちょっとした擦り傷が付いたくらいで当然鈑金塗装するだろうと思っていたら、何とコーンズでは35万円近いドアミラーをアッセンブリー交換し、総額40万円近い修理費請求になっていてびっくりしたことがあります。もちろん、神戸市バスの保険会社了承済みです。今回は修理することにはならず、あま猫さんが相手の保険会社から2000万円を受け取った(付保していた車両保険金額が2,000万円以上だったから可能)そうなので、コーンズも488スパイダーを修理はせずに廃車にして事故車現状で業販したと思われます。オーナーが修復歴の付く修理を断念した事故車をコーンズが自社リスクで修理して、一般に外販することはあり得ないと思います。フェラーリには延べ10台、35年間乗っていますが、そのようなことを噂レベルでも聞いたことはありません。458スペチアーレもカーセンサーなどを通じて一般に広告外販するのではなく、フェラーリオーナーだけのクローズコミュニティCONECOを通じて購入希望者を内々に募っていました。しかも、修復歴の開示だけでなく、横浜ボディショップでの修復の証としてプレートを車体に付けたくらいです。つまり、「修復歴のある中古車を販売する」ではなく、歴史に残る希少な名車を大切に「レストア復元し、後世に引き継いでいく」という発想です。欧米ではそのような慣習は定着していますし、日本でも例えば250GTOや365GTB/4、288GTO、F40、512BBなどを見て、「修復歴はありますか?」なんて愚問をおっしゃる方はいないでしょう。ビンテージカーは例外なく修復歴ありと考えましょう(笑)。修復の有無はクラシケの認定条件になっていない筈です。詳しくは別稿「なぜ458スペチアーレを買わなかったか」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/ただ、そのような資産性、希少性条件に合致するビンテージカーを復元する機会が多々ある訳ではないので、復元/レストア実績を磨くには保険適用される修復歴の付く修復必要車が格好の材料になる訳です。今回の488スパイダーの事故後の動画を見る限り、あくまで個人的意見ですが、レッカーで移送されたとは言え、ホイールは損傷もないようでタイヤもパンクしていませんでした。また横浜ボディショップも「エンジン回り、下回りは見た限り、損傷はない」と言っていたので、完璧なレストア復元ではないにしても、AISに再査定された修理状態が手抜きだったとも思いません。事故が固定された外壁や分離帯に激突したのではなく、クルマ対クルマの正方向での追突であり、両方にクラッシャブルゾーンがあります。クロスメンバーが曲がっただけでなく、もしサイドフレームまで前方に押し縮めるほどの衝撃を受けていれば、ドアがスムースに開閉できなかったり、外板パネルのチリが不揃いになったり、場合によっては屋根にシワが出たりしていたのではないかと思います。ミリ単位でどこまでフレームの歪みを問うか、微妙なところです。例えば高速の直進安定性ですと、アライメントの調整でもある程度吸収できる余地はありますし、デフやキャリパーの電子制御によるトラクションコントロールでカバーできる範囲かも知れません。引続き、CORNES等の方々とも意見交換してサーキット走行レベルまで研究してみたいと思います。余談ですが、フレームは事故がなくてもサーキット走行を重ねると歪んできてアライメントがずれてきます。以前、458で自覚症状はなかったのですが、CORNESの薦めでアライメントを超有名メカに修正いただいたことがあります。富士や鈴鹿を3-4回走っていて、富士のストレートでは直進性に特に不安なく270-280km/hで走っていましたが、修正してもらうと確かにシャンと走る感じにはなりました。「ロールゲージを入れたほうがいいか」聞きましたが、「応力がフレームの根元溶接部に集中するので、むしろフレームをたわまして吸収したほうが、フレームにはよい」と言われました。また、本件ではオークションシステムや査定システム、販売店の責任に言及されるコメントもあるようですが、大量取引の場であるオークション販売車に厳密な査定を求めるほうが無茶と思います。希少性、資産性が高く、オプション内容も複雑な高級車ですから、サザビースとまでは行かなくとも高級車専門オークションで取引されるべき商材ではないでしょうか。AIS検査も外板パネルを外してまで通常行うわけではないですから、フェラーリはじめプレミアムカーを余計な心配なしに買いたい方は、やはりディーラーから担当者とも親密になって認定中古車を買うのが間違いないと思います。私がCORNESに下取ってもらった458やローマは全く市場(外部広告)に出ることなく、順番待ちのCORNES顧客に即売されています。素性の分からないクルマを査定や保証に頼って買いたい気持ちは分かりますが、フェラーリのリアバンパーパネルを一度でも外したことがある方なら、専用純正ナットの数とセンサーを含めた脱着の手間がいかに大変かを実感されているので、軽々しく「分解して確認すべき」などと関係者や査定評価方法の批判はされない筈です。リスクに敏感なのに、それでも出モノを探したい方は「ディーラー車なのに、なぜ街の販売店で売られているのか」「並行輸入車なら、新車輸入か、中古車輸入か、ディーラーに所定の登録を済ませているか」を注意深く確認することが得策です。書類を見せずに口を濁すようなら、スルーしたほうがいいと思います。また、別のリスクとして、458以降の電子化されたモデルのメンテナンスは街の販売店や修理店ではもはや手に負えなくなっている点も重要です。車検切れになっていたら、ディーラーで車検を受けるよう、交渉しましょう。ここでケチってはいけません。販売店が見積りも取ろうとせず、「ディーラーに頼むと高くなりますよ」というような返答なら、スルーした方がいいです。ともかく、実車を見ても興奮せず、これしかないと思わないことです。別稿の「絶対買ってはいけないフェラーリ」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/オーナー登録や「7年メンテナンスプログラム」の保証継承もあるので、ディーラーとの直接コンタクトは早晩必要になります。信頼できる情報を事前にしっかり収集されることをお薦めします。お手軽情報はお手軽でしかありません。<復元された458スペチアーレの後日談>文中に出てくる458スペチアーレの復元車はコーンズ顧客のコミュニティサイトCONECOを通じて内々で6,500万円前後で買われたフェラリストが、その後コーンズを通じて委託で「修復歴あり」のクラシケ付き中古車としてカーセンサーなどで一般的に販売中(2025/5/5現在)のようです。しかし、価格は修復歴のない他の正規輸入車とほぼ同じに設定しているのが特徴的です。恐らく、オーナーの方が強気というだけでなく、コーンズとしても「復元レストア」の価値を高め、修復歴=事故車=割安という風潮を払拭したいのでしょう。「修復歴あり」と明記されていますが、広告文の中には修復内容の説明は特にされていません。元々芝ショールームで実車確認のうえ、商談の条件になっていますので、その際に詳しくレストア復元の内容を説明するつもりかと思います。<後日談 2>カーセンサー等での「修復歴あり中古車」としての販売はうまくいかなかったようです。2025年10月になって、CORNES顧客限定サイト CONECOでコーンズ東京芝のスペシャル・オファーとして、販売されています。初めての方もいるので、まずは経緯説明。「修復歴あり」の単純な中古車ではなく、「復元」された個体であることを強調しています。板金や塗装の過程を動画で紹介しています。今回、なぜか特例で取得した「クラシケ」のことは余り表に出していないようでした。高額車ですし、250GTOのように極端な希少車ではなく、修復歴なしの中古車が現に中古車市場で出回っているわけですから、わざわざ同じような価格で復元車を買う方はなかなかいらっしゃらないと思います。修復歴なしの中古車のリフレッシュなら、まだ理解を得られやすいでしょう。なお、このブログは閲覧数が165,000件を超えて、関連するテーマも色々投稿していますので、お手すきの時にご笑覧ください。「フェラーリ296スペチアーレのオーダー枠をなぜ辞退したのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508010000/「なぜ458スペチアーレを買わなかったか、復元車の魅力とは?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「免責200万円!フェラーリ高額モデルの車両保険コスパ追求」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504120000/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「296GTB 北海道東北ロングドライブで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407090000/「ロータス エミーラ 2026モデル V6SE 国内第1号車を発注!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000「絶対買ってはいけないフェラーリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/「最強ポルシェ992GT3RSレーシングドライバーに同乗!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240001/「ポルシェGT3、GT3RSをなぜ買わないか。」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/「絶対買ってはいけないポルシェGT3RS 中古車選び」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/「ポルシェ911 992カレラT ついに買う。Fun to Drive!?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503160000/「マニアなら一度は乗りたいアストンマーチン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/「最後の1台になるかも アストンマーチンVantage ヴァンテージ徹底試乗」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240000/「アストンマーチン Vantage ヴァンテージ 発表特別招待会 期待通り!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「京都北野天満宮スーパーカーミートに参加 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504280000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「随意契約 備蓄米10kg 美味しく食べてます」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230001/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「趣味の園芸 ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「バラで楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「芝生は奥が深い」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2025.01.31
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お蔭さまで閲覧数が165,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。16歳で免許を取得、初めて親に買ってもらったのが、マツダのプレストローターリークーペでした。以来、ピアッツア、フェアレディZL、Z432、240ZG、280Z Tバールーフ、ハコスカGTR 2台、NSX、ポルシェ911SCS、 73カレラRS、RUF BTR3.4、カレラT、マスタングマッハ1 2台、マスタングGT500、ポンティアックファイアーバードトランザム, ジャガーXK、アウディTTクーペ1代目・2代目・3代目、 アストンマーチンDB9/DB11AMR、それにフェラーリは308GTBQV /テスタロッサ /512TR /512BB /F355 のビンテージに加え、最近のパーフォーマンスモデル、スペチアーレモデルの458イタリア2台 /Roma /488Pista /296GTBアセットフィオラノなど、全部で40数台のスポーツカーを乗り継いできました。今はフェラーリ488Pistaと296GTBアセットフィオラノの2台に日常の買い物など普段使い(でもFun to driveを楽しめるスポーツカー!)としてポルシェ992.1 のカレラTの計3台に乗っています。詳しくは今後少しずつご紹介してきますので、お楽しみにしてください。現在のフェラーリ2台です。日常の足は三代乗り継いだAudi TTクーペから最近ポルシェ992.1 カレラTにしました。20年ぶりに28年目のポルシェとの生活を再開しました。詳しくは別稿の「ついにポルシェカレラTを買う」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503160000/ただ、しびれます。文句なく最高のフェラーリです。CORNESさんからは余り乗らないように言われていますが、5400kmになってしまいました。詳しくは別稿の「Very Best Ferrari 488 Pista」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/ジェット戦闘機、トップガンの世界です。エンジンとモーターのスムースな連携、有り余る直線的なパワー、キックダウンの滑らかさでは他車を圧倒するデュアルミッション、限界知らずのコーナリング速度など、できすぎの優等生です。Fun to Driveではピスタに譲りますが。詳しくは別稿の「Future Best Ferrai 296GT」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/4か月で売ってしまったローマ。別れても好きな人・・嫌いになったわけじゃなく、普段使いやゴルフ、夫婦旅行にピッタリのGTカーとしてお薦めします。エンジン回転を1,000-2,000rpmに抑えようとするZF8速デュアルミッションのチューニングがパーフォーマンス志向のマニアには向かないだけです。また、リセールバリューも高く、AMGやBMW Mのように乗った瞬間に半額になるようなクルマではありません。先日、コーンズで「ローマがすごく気に入っているんです。」とあるオーナーから10回くらい言われて、「私も以前に乗っていました。」と言い出せませんでした。詳しくは別稿の「4か月で売ったフェラーリ ローマ」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120001/1台目 458 58,000km乗って、さすがにCORNESでも評判になりました。電子制御の新たな世界を切り開いた画期的な名車で、多少粗削りのところはありますが、軽くて高回転型NAエンジンが魅力です。2台目458でこれも25,000km乗りました。同じクルマを2台買ったのは458とハコスカGTRだけです。詳しくは別稿の「458は新時代を切り開いた名車」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402110000/512BB、この開き方がたまりませんでした。これぞスーパーカー!修理メンテ費用が購入価格を上回った唯一のクルマです。満タンで横浜を出ても箱根ターンパイク、芦ノ湖スカイライン、箱根スカイラインで数回往復すると御殿場で給油しないと帰れなかった伝説の燃費ワースト記録0.6km/L保持者。それでも、WEBER44キャブ6連の12気筒ボクサーエンジンの雄たけびには勝てませんでした。運転せずに4-5時間見ていても飽きないクルマはそうありません。次々に男を食いモノにする金遣いの荒い美魔女には13年間貢がされましたが、年増とは言え、矢のような直進安定性で250km/hがカンタンに出てしまうビンテージフェラーリの魅力は代えがたいものでした。今となっては懐かしく、パパ活時代のレストアの大変さも薄らいで綺麗な思い出しかありません。458購入のため手放しましたが、4-5年ごとに売買欄に登場して今も容色衰えず、男を翻弄しているご様子です。1990年慶応病院に胆石で入院中にも関わらず、NSXの広告を見てすぐに病院の公衆電話で予約注文し、神奈川県納車1号車となったNSXです。バイクでの長年の信頼感があっただけでなく、328GTBや348など、アルトターボにも抜かれる「カッコだけで走らないフェラーリ」に失望していただけに期待も大きかったです。現にオールアルミのモノコックボディやアルミ合金を多用したサスなどで軽量化を追求した乾燥わずか1350Kgの車体に可変バルブVTECのV6DOHC 3Lエンジンを搭載していて、当時の国内規制限度一杯の280PS/7300rpmのスペックは十分魅力的でした。トルクは300Nm/5400rpmでしたが、当時の私はまだ無知だったのでトルクの小ささをあまり気にしませんでした。買ってからも鈴鹿のドライビングレッスンに参加して、開発者の上原繁さんが「人間中心のスポーツカーを作った。スポーツカーは緊張感を強いるだけでよいのか」と説明されるのに対し、当時RUF BTR3.4を乗っていたので反論気味に熱い議論を交わしたのを覚えています。普段乗りでは女性も気楽に乗れるレジェンドのような雰囲気に不満でしたが、鈴鹿では回頭性のよいミッドシップ特有のトラクション性能に助けられ、初めて4輪ドリフトを体験できました。それまでRUFでは、スプーンカーブを過ぎた西ストレート立体交差からの最終コーナーで口から心臓が飛び出そうになる恐怖感に駆られていました。それだけにサーキット走行での真逆の安心感につながるNSXのセーフティマージン思考には強く共感したものです。ただ、それが普段の乗用車然とした退屈さと裏腹であったため、結局我慢できずに購入後11か月で売却しました。ホンダの方からは随分怒られました。初期オーナーで売却した初めてのケースだったので、ホンダの青山本社に呼ばれて短期売却の理由を説明したくらいです。CB750K0やK1、CL350、SL350のバイクコレクションを知って、やっと納得していただきました。「フェラーリを本気にさせた唯一の日本車」として史上に残る名車でしょうが、振り返ってみますと、300Nmのトルク不足と超高速での直進安定性の悪さ(トーイン±ゼロが標準値で、雨中の高速では過敏なハンドリングに泣かされました)、日常の刺激のなさが課題でした。フェラーリはNSXのこうした弱点を冷静に徹底分析し、5バルブと11.0の高圧縮比による370Nmの高トルクと素晴らしいエキゾーストサウンド、切れのよいフィオラノハンドリングパッケージでF355をリベンジにぶつけてきたのはさすがでした。NSXを追い出して、512BBとガレージに収まるF355です。フェラーリ社のドヤ顔が見えそうです。名車F355。F345を凌駕したNSX初期型を買ってわずか11カ月で追い出したフェラーリのリベンジ回答車ですが、リベンジを急いだために弱点もあります。エアコントラブルや内装ベタベタに加え、5バルブで限界まで高回転化させた無理が災いして、ゴム製のタイミングベルトが伸びても自動テンショナーでは吸収し切れず、結果的に吸気タイミングがずれてタペット音の異音症状が出たほか、後期型に遅らせてもなお未成熟だったF1マチックのトラブルに見舞われます。458以降、これらの弱点はECUの基盤改良、電子制御デュアルクラッチ、タイミングチェーン化で克服されましたが、高回転NAエンジンのトルク不足課題は制御の難しい5バルブを放棄して、488以降のツインターボ化まで解決が持ち越されました。ツインターボは1987年のF40が最初ですが、まだまだ怖いKKK製のドッカンターボで、ロードカーでの実用化はIHI製の小型軽量高回転ターボが開発されるまで遅れました。テスタロッサはピリンファリーナとは言え、フィオラバンティが関与しなかったので、328とは異なり全体的にゆったりした雰囲気に纏められていました。走るとパワーとトルクを実感してグループCカーに乗っているようでした。ただ、ワインディングは苦手で、エンジン、ミッションの二階建てによる高重心でヨーイングが大きく、タイヤだけでトラクションを押さえるのはとても無理と感じました。また、12気筒ボクサーエンジンは加工精度の問題でフィリクションロスが大きく、タイミングベルトのコマ飛びやヘッドカバーからのオイル漏れに苦しみました。私は経験しませんでしたが、ゼロヨンのような急加速を繰り返すと、ドライブシャフトの折損トラブルも出たようです。操安性が悪かったテスタの弱点を見事に改良した512TR。リアフレームを根本的に作り変えてまでエンジンとミッションの二階建ての高さを低く抑えましたが、今のような電子制御がある訳もなく、弱点のヨーイングをさらに封じ込めるトラクションをリアタイヤに頼っていたので、ピレリP ZEROでも悲鳴を上げて、トレッドのカーカスが露出するほど急激に摩耗し、2万Kmは持ちませんでした。中学生のころ、近所のオジサンがいつも磨いていたのを羨望のまなざしで見ていた憧れの1971年「ムスタング 」マッハ1のフルオプション仕様車を再現しようと一念発起。近鉄モータース輸入の貴重なワンオーナーカーを探し出し、徹底的にレストアしました。今も有名なアメ車コレクターの許で元気でいるのが嬉しいです。ヤフオクで安く買った1973年式のマッハ1です。前オーナーが相模原のヤンキーだったので室内をシャギー張りにするなどかなり改造してあり、ドアトリム・シートなどのオプションも貧相でしたが、正規輸入車だったので1971年式を念頭にアメリカからリプロパーツを大量に取り寄せて元に戻そうとかなり努力しました。でもベース車を選ばないとお金と時間が掛かるだけで結局行き詰まることを思い知りました。印象の強烈さではポンティアック ファイアーバードトランザムはアメ車の中でも3本の指に入るではないでしょうか。イーグルマスクにボンネットのデカールとスイングバルジの3連発にしびれた若者は数知れません。不良っぽいというか、アバンギャルドなイメージはダッジチャレンジャーとともに一度見たら忘れられないインパクトがありました。バートレイノルズ主演の映画「トランザム7000」「キャノンボール」などでさらに一般の知名度も向上。乗っていても隣のクルマから声を掛けられたことが最も多く、高速のサービスエリアでは必ず立ち止まってご覧になっている方がいました。派手な外観に反し、排ガス規制で6.6Lのエンジンはトルクがなく、乗ってみると普通の乗用車セダンと変わりなかったので、12万円を超える毎年の自動車税の負担感が大きかったのが忘れられません。今も有名なアメ車コレクターの許で元気でいるのが嬉しいです。シェルビーGT500。トランプさんのようなクルマでした。マッハ1のフルレストア車を手放してからもアメ車の魅力が忘れられず、力強いデザインとシェルビーのハイパワーに惚れて買いましたが、「クルマはカッコと直進だけではだめ」と勉強した次第です。こうして一連のアメ車を振り返ると、アメリカンカルチャーや自由の精神を強く感じる唯一無二のカテゴリーであることを痛感します、ジャガーは昔のXJシリーズ以前のイメージが強く、未だにお爺さんのクルマと勘違いしている方が多いですが、フォード資本が入ってから開発体制がしっかりして、XKは故障知らず。ネコ足の伝統を受け継いだ乗り心地と操安性が両立したサスペンションや自然なキックダウンに代表されるパドルとミッションの絶妙なコンビネーションなど、バランスの取れた素晴らしいクルマでした。走行距離の出ていない中古車でも割安なので、アウディTTクーペと並んで、皆さまにぜひお薦めしたい現代的なスポーツカーです。軽さがクルマにとって非常に重要なことを教えてくれたのが73カレラRSです。軽いことは単に馬力当たり重量が小さいということより、ロードホールディングと回頭性がよくなるので操安性が非常に高いことを知りました。ロータスエリートやアルピーヌA110Sに乗ると、その思いがフラッシュバックしてきます。「タコメーター・ダンス」と言われた、ずば抜けたエンジンの俊敏性も忘れることはないでしょう。930ターボが回転の落ちが悪い退屈なGTカーに思えるほどでした。930ターボの大味さと73RSの高速域でのパワー不足を克服し、俊敏性と圧倒的なパワーを高次元でバランスさせたのがRUF BTR3.4でした。コーナリングでの不安定さは現代のGT2RSの源流だったことを思わせます。RUF BTR3.4。暴力的加速と不安定な荷重変化に酔い痴れる麻薬のようなクルマでした。同じポルシェでも73のカレラRSとは真逆でしたが、火遊びに惹かれて結局18年間乗りました。しかし、高いポテンシャルを引き出すのは難題で、黒沢元治さんにFISCOで指導してもらいましたが、素人の私ではアンダーからオーバーステアに変わる瞬間にアクセルを戻してしまい、黒沢さんやステファンローザのようにドリフトの態勢を維持できない限界を痛感した次第です。普段の街乗りに3代続けて乗っていたAudiのTTクーペでしたが、物足りなくなってついに992カレラT 7MTを買いました。実に20年ぶりに911との29年目の生活を再開です。メカ的には古臭さはありますが、作りこまれた品質の信頼性と周りへの説明不要、一目でクルマ好きと思われるブランド認知度の高さには脱帽します。大柄になったとは言え、カレラT 7MTの軽快さは73RSを彷彿させます。ポルシェがフェラーリやアストンマーチン、ランボルギーニのようなプレミアム・スポーツカーを目指さず、人に媚びないストイックなマシンを作ろうとしていることを再認識し、ならば公道を走れるレーシングカーに最も近い最強モデルに乗りたくなりました。991.1や991.2も含めてGT3RSを数年間散々探した結果、2025年2月初年度登録の992.1型最終生産ロットの個体を見つけ出して、購入を決めました。DB9からDB11AMRに乗り替えた時の八光さんでの記念スナップ。どのクルマにもない、伝統とエレガンス、伝わってくる開発者の想い・・、クルマ好きなら一度は乗ってみる価値があります。余談ですが、あのクルマ好きのYOSHIKIも黒と赤のDB11を東京とロスで所有しています。以前に特注色の登録リスト(オーダー実績のある色見本)を見ていたら、「ロッソコルサ」とあって誰がオーダーしたのか不思議に思っていましたが、フェラーリも持っているので、彼かも知れません。レストアが完了してからの定期車検の時はいつも2台一緒に神奈川日産に預けていました。メカニックの責任者がとても理解のある方で社内の教材にも使われていたそうです。言葉は要らないです。別れても好きな人。17年間乗りましたので、走馬灯のように人生を振り返る時、様々なシーンで登場します。大学2年生の時に兄と映画を観た後、御堂筋を走り去るシルバーのZLを初めて見た時のことは忘れません。眼が釘付けになりました。皆さん、実車を初めて見た時のことを思い出せるクルマが何台ありますか?1台目 ハコスカGTRです。私には眩しい憧れのクルマで、カタログを穴のあくまで何回見たか、分かりません。それだけに盛岡の日産ディーラーでメカニックだった前オーナーから譲っていただいた時は非常に嬉しかったです。1台目に5万km乗って、8万kmになったので、乗り換えた2台目 ハコスカGTRです。とても気に入っていたので、外観は全く同じにして違いは3点式のロールバーを付けたことくらいでした。買ってすぐにFISCOのショートコース奥に残された旧30度バンクを訪れた時のスナップです。432とともに、この2台のハコスカGTRも忘れられません。S20エンジンばかりが称賛されますが、ショートホイールベースの操安性の良さとボディ剛性の高さも抜きん出ていました。特に432のあとに続けて乗ると、その印象は強かったです。ただ、「速い遅いは好きと関係ない・・」名車とは言え、当時の雑誌で0→100kmが12.3秒とあり、50年後、ピスタや296GTBはわずか2.9秒で走り抜くのですから、時の流れは残酷です。初恋のひとと50年後の同窓会で会ったほうがいいのでしょうか。都会の絵具に染まった私には木綿のハンカチがセピア色に見えるかも・・今後も更新を続けていきますので、よろしくお願いいたします。閲覧数が165,000件を超え、クルマに関する別稿テーマもご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/ctgylist/?ctgy=1「フェラーリ296スペチアーレのオーダー枠をなぜ辞退したのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508010000/「ポルシェ911 992カレラT ついに買う。Fun to Drive!?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503160000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「マニアなら一度は乗りたいアストンマーチン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/「最後の1台になるかも アストンマーチンVantage ヴァンテージ徹底試乗」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240000/「アストンマーチン Vantage ヴァンテージ 発表特別招待会 期待通り!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「ベントレー 最新フライング・スパー・スピードに乗る」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230000/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「免責200万円!フェラーリ高額モデルの車両保険コスパ追求」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504120000/「修復歴?フェラーリ488スパイダー あま猫 騒動に思う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501310000/映画 Ferrari 観ました。情熱と狂気、愛憎と迫力レースシーン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407160000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「296GTB 北海道東北ロングドライブで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407090000/「難関 フェラーリ ドライ・カーボンの補修」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230002/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「なぜ458スペチアーレを買わなかったか、復元車の魅力とは?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/「絶対買ってはいけないフェラーリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/「最強ポルシェ992GT3RSレーシングドライバーに同乗!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240001/「ポルシェGT3、GT3RSをなぜ買わないか。」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/「絶対買ってはいけないポルシェGT3RS 中古車選び」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/「Singer シンガーポルシェに乗る」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202409220000/「ロータス エミーラ 2026 3.5L V6SE 国内第1号車を発注!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000/「京都北野天満宮スーパーカーミートに参加 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504280000/「六甲展望台サンデーミートに行く」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404290000/「全日本 痛快ロードを快走!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403020000/「私のバイク趣味 愛するバイクたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「歌舞伎 事始め 鑑賞教室から京都南座・大阪松竹座公演へ 愛之助、中車、鴈治郎、獅童」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405120000/「随意契約 備蓄米10kg 美味しく食べてます」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230001/「ゆめぴりか 銘柄米令和6年産無洗米5kg 税込み3,980円!値崩れ開始」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508190000/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「趣味の園芸 ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「バラで楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「芝生は奥が深い」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.02.09
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お蔭さまで閲覧数が163,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,700名強いらっしゃいます。もかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。伝統とエレガンス、色濃く出た開発者のコンセプト、滲み出るフェラーリへの対抗心・・・最近のアストンマーチンを語るうえで必須の言葉のように思います。スポーツカーマニアなら一度は乗っておきたいのがDB9とDB11、とりわけV12モデルでしょう。私も例に漏れずアストンはDB9Vantageから気になって購入寸前まで行きましたが、値段の高さに加え、どことなく敷居の高さを感じて横目でにらみながら躊躇していました。その後もVantageは中古車を3度ほど、試乗して探したのですが、内装はDB9ファミリーと同じでサイズはコンパクトな911対抗車と説明されるのですが、低年式になるとエンジンは頑丈なものの、内装やミッションのガタが気になり、断念していました。性能的にも911のライバルではありませんでした。しかし、比較的手ごろな外装ジェットブラック、内装ホワイトのDB9 V12を見つけたので見に行って試乗した結果、ついに買ってしまいました。重厚で気品のある雰囲気はまさにアストンならではのモノ。V12も512BBに比べると軽快でトルクの太さや直進の走行安定性は期待通りでした。まあ、維持修理代の高いのは確かです。8年落ちでリセットのためにダンバー、ブッシュ、ホイール、タイヤなどを新品に交換したせいもあります。部品代と工賃は最新のフェラーリやポルシェの倍、ビンテージフェラーリとほぼ同じくらいでした。ただ乗っていて昔のDB7以前のモデルで言われるほど壊れることはありませんでした。ロングホイールベースとトルクフルなエンジンの組合わせは街中や高速を走る場合の神々しい優雅さに繋がり、ゴルフや夫婦のドライブ旅行には最適です。小生のようにパーフォーマンス志向で箱根のターンパイクや和歌山の龍神スカイラインのようなワインディングを飛ばす時にはさすが限界を感じました。仕立てた高級スーツを着て全力疾走するようなもので、デイビット・ブラウンさんに怒られそうですが。DB9。じっと見つめていたくなるフェイスです。This is elegance!乗っていると何とも言えない上質感を感じて、うっとりします。一度も使ったことはありませんでした。DB9とDB11 両車並んでディーラーの八光大阪で。 DB11AMR V12はDB9に比べて、フレームとパネルの高機能樹脂コンポジット化やエンジン、サス、ミッションの電子化が進んで、ワインディングでの操安性やロードホールディングが画期的に改善されています。GTカーからぱーふぉマンスカーに近いスポーツカーにカテゴリーを転じた印象でした。2台目の458と保有していましたが、458はサーキットや高速ワインディングを攻めるパーフォーマンスカー、対するDB11AMRはブリティッシュ・エレガンスを味わいながら普段乗りできるプレミアムスポーツと、自分ではDB9から買い替える時に役割分担を決めていたつもりでした。しかし、実際乗り慣れてくると、DB11AMRは458の領域に大きく食い込んでいて両車がオーバーラップする部分が大きくなっていました。V12エンジンは元々スロットルの付きがよく、レスポンスとトルクが非常に高いレベルでバランスされていますが、トラクションコントロールの電子制御が秀逸で、試乗のために竜神スカイラインを飛ばした時もよくぞ、ここまで調教したと感心するばかりでした。ただ、V12エンジンに内装も16頭の牛革を使うなど根本的に重くてホイールベースの長い車体を電子制御しようとするのですから、頑丈な制御機器が増えて樹脂化も焼け石に水、総重量はなんと1900kgもあります。73ポルシェカレラRSやアルピーヌA110の1000kg弱の倍!フェラーリ458や488ピスタの1500kg台と比べても用途が全く違うとは言え、かなり無理している印象でした。サスのダンバーの太さを比較しても、458はリッターバイクの倒立フォークと同じくらいの10cm径くらいしかありませんが、DB11はその1.7-1.8倍はありました。腕と太ももの違いです。私は自動車雑誌の短時間の試乗記事とは違って提灯記事は一切書かないので、どうしてもネガティブな表現が目立つかも知れませんが、身銭を切って買っているからこそ、あの独自の雰囲気と乗り味は忘れられません。ぜひ、一度は乗ってみたい、乗らないと後悔するスポーツカーであることは間違いありません。DB9とは打って変わった猛々しさを感じます。フェラーリローマに比べるとリアもシャープな印象です。やはり、真似された本家の方は元々ホイールベースが長いのでロングノーズショートデッキとしては完結しています。この何とも言えない落ち着いた雰囲気が非常に好きです。ナビはじめ、エンターテインメント系が充実して使いやすくなっています。内装にシゲシゲと見惚れて、そのままじっと座っていたくなるクルマはそうありません。AMRのストライプはアストンの源流であるエレガンスとは全く別顔のレーシングテーストを反映していて、並みのGTkあーとの違いを主張しているようです。買う場合には新車の値落ちが非常に大きいので、初めて買う方や長く乗るとは限らない方は中古車がお薦めです。狙い目は3年間の新車保証が残っていて値落ちが最も激しい登録後2-3年のモデルと思います。V12はV8よりアストンらしさがあるのですが、アストンも止めるかどうか散々悩んでいるくらいですから、長く所有する場合を除き避けたほうが無難でしょう。登録後4年以降の個体は安くなるとは言え、値落ち幅は年式の割に小さくなり、逆にメンテ費用がかさんで行きます。重いので、タイヤ、ダンバー、ブッシュなどの摩耗が大きいのです。ただ、昔と比べてアストンのディーラー会社も落ち着いてサポート体制は格段に良くなっています。修理や点検で預けてもリフトアップした状態の車体を撮影し、どこが悪いか、修理交換が必要かを画像を付けてスマホで解説してくれるのはアストンだけです。コーンズもそこまでしません。個々の料金を言わないので聞いていると不安になってきますが(笑)。あと考えなければならない重要な要素としては異常に高い鈑金修理費用です。最近のモデルはボディ構造がアルミのモノコック+アルミなどのフレームと外板パネルの組み合わせではなく、アルミのモノコックに高機能樹脂(一部カーボン)を接着剤で貼り合わせた一体成型構造なので、事故を起こすと交換修復費用は間違いなく1000万円オーバーになります。塗装も原則片側全面単位になり、ドア1枚、フェンダー1枚のような部分塗装は引受けてくれません。それくらい携わっている方々のプライドに満ちたブランドなんです。あくまでエレガントに任意保険を付けてお乗りください。東大阪のボディセンターを見学した時に見かけた修理中のDB11。コンポジット構造が非常によく分かります。モノコックからシャーシが伸びて外板を固定しているのではなく、一体成型された「LEGO」のようなモジュールが接着剤で繋がってボディを構成しています。衝撃を受けると割れるしかないので、交換になるのでしょうね。特殊なエポキシ樹脂系接着剤を1台で30kg以上も使うと聞いてびっくりしました。全くF1と同じ構造で、アストンの徹底したこだわりには敬服します。DB12に試乗しましたが、生産が熟成されていないショーモデルを流した程度で本格的に走っていません。ただ、端的にはDB11のV8と余り変わらない印象でした。むしろ、ショートホイールベースのVantageが期待できそうです。まだ、総重量が1800kgでDB11より100kg軽いですが、フェラーリを徹底マークするならあと150kgは軽くしてほしいですね。また、準備が整ったら1日貸してくれるとのことですので、龍神スカイラインでの試乗記をアップできると思います。八光主催の丹波篠山ツーリングイベントで。オーナー同士の会話交流に重点を置いていて、走りに重点を置くコーンズとは方針が違い、各々の哲学を感じます。何と470km走行して、平均燃費が10.0km/L! V12と重いロングホイールベースの組合わせは高速走行で抜群の直進安定性を誇り、トルクもあるので片バンク6気筒の燃焼でも1000-2000回転で不足を感じません。この時は岡崎まで新名神、新東名を往復し、どれくらい燃費が伸びるか、多少スロットルの動きを抑えながら走りましたが、この燃費にディーラーも驚いて広報誌に掲載されました。DB11はワークショップマニュアルが一般に市販されておらず、結局付き合いのある並行輸入車ショップにお願いして英国から取り寄せてもらいました。ただ、写真の納品書のように70,200円も掛かったので、ヤフオクにコピーのCDRを格安で出品して、現在までに約6-7名の同好の方々にお譲りできました。車体の構造やアストンマーチンの細部に至るまでのこだわりが非常によく理解できます。何でもかっちり作りこんでいる感じで、車重が1.9tになる理由が分かりました。今もガレージにはポスターを掲げています。Official Magazineも充実し、欧米のセレブの生活ぶりなども伝わってきて、興味深いものがありました。今後も更新を続けていきますので、よろしくお願いいたします。閲覧数が163,000件を超え、クルマに関する別稿テーマもご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/ctgylist/?ctgy=1「最後の1台になるかも アストンマーチンVantage ヴァンテージ徹底試乗」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240000/「アストンマーチン Vantage ヴァンテージ 発表特別招待会 期待通り!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「フェラーリ296スペチアーレのオーダー枠をなぜ辞退したのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508010000/「京都北野天満宮スーパーカーミートに参加 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504280000/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「ベントレー 最新フライング・スパー・スピードに乗る」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230000/「ポルシェ911 992カレラT ついに買う。Fun to Drive!?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503160000/「ロータス エミーラ 2026/2025/2022モデル 買うために比較する。911、A110を超えたか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「免責200万円!フェラーリ高額モデルの車両保険コスパ追求」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504120000/「修復歴? フェラーリ488スパイダー あま猫 騒動に思う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501310000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「296GTB 北海道東北ロングドライブで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407090000/「難関 フェラーリ ドライ・カーボンの補修」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230002/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「なぜ458スペチアーレを買わなかったか、復元車の魅力とは?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「絶対買ってはいけないフェラーリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/「最強ポルシェ992GT3RSレーシングドライバーに同乗!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240001/「ポルシェGT3、GT3RSをなぜ買わないか。」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/「絶対買ってはいけないポルシェGT3RS 中古車選び」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/「六甲展望台サンデーミートに行く」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404290000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「私のバイク趣味歴 愛するバイクたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「やっぱりHawaii セレブライクな旅に挑戦」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「歌舞伎 事始め 鑑賞教室から京都南座・大阪松竹座公演へ 愛之助、中車、鴈治郎、獅童」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405120000/「随意契約 備蓄米10kg 美味しく食べてます」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230001/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「趣味の園芸 ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「バラで楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「芝生は奥が深い」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.02.12
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お蔭さまで閲覧数が153,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。ホンダCB750K0 エバーグリーンの名車で今さらあれこれ申し上げることもないと思いますが、16歳で免許を取って、ヤマハの180CC CSEやDT1に乗っていたものの、あの猛々しいエキゾーストサウンドに魅了され、19歳でK1に乗りました。クルマを乗ると段々乗らなくなり、23歳で売ってしまいましたが、38歳ころにまた乗りたくなり、真っ先に買ってレストアを始めたのは当時と同じキャンディゴールドのK1でした。2台目に買ったのは逆輸入のキャンディレッドK0砂型で、35年程前でしたから西松自動車のフルレストア車を約10か月待ちで買えました。ただ、「フルレストア」と言っても中古の再メッキパーツを付けたり、納車時点で20万円値上げしてきたりで業者はやはり信用し切れません。入手後も、より程度のいい純正パーツを探し続け、メーターやリアフェンダー、エアフィルターボックスなどを新品パーツに交換、現在に至るまで大切に所有しています。生産台数が僅か7,500台前後のK0砂型オリジナルを見る機会も中々減ってきたので、主な特徴を列記して、関連写真を添付しておきます。なお、対米輸出を最優先に生産されたCB750はK0の場合、国内向けは4,000番台後半から5,000番台に掛けて、輸出向けの合間に生産されただけで、元々仕様の違いは殆どありません。具体的にはKm表示メーター、非折り畳みステップ、テールランプのロングステー、赤色サイドリアクター、4輪車共用ヘッドライトケース、コーションラベルなどに限られます。しかも、輸出、国内の生産切替え時のパーツ在庫状況によって、実際の生産現場では保安部品を除いてパーツ流用を行っていたようで、K0とK1、K2、K3での切り替わり実態と同じです。また、オーナーによって、K0国内仕様ではありえないフィン無しオイルフィルターが付けてあったり、美観優先で無番のレプリカやHM300等に交換されている個体もあります。余り神経質になりすぎるのも馬鹿げていますので、全体の雰囲気を楽しむうえでのオリジナリティを重視して維持したいものです。その意味では、マフラー、タンク、シート、メーター、エンブレムなどは絶対こだわりたいポイントです。実車を探している方、レストア中の方、デアゴスティーニやタミヤの模型を組み立てている方など、参考にしていただけると嬉しいです。こだわりの識別ポイント:へそキー/黒キル/初期1本引きキャブ/砂型ケース/キックHM/無番マフラー/梨地プロテクター/タンデムHM/初期型ゼロシート/赤スポ/出目金初期砂メーター/銀キャリ/丸リム/両カットフェンダー/シワタン/黒エンブレム/線なしモール/初期ウインカーステー/段付きフォーク/ゼロサス/砂ヘッド/デカハブ/ゼロハブ/T45丁/ショートチェーンケース/PATミラー当時の国内向けカタログ初版ですが、リアルタイムには行き付けのバイクショップでも品切れでもらえませんでした。40歳ころにヤフオクで入手したものです。全体的に大人向けでキャンディグリーンが基調になっているのが意外です。当時、父兄、高等学校を上げてバイク排斥運動が盛り上がっていたので、ナナハン自主規制がやっと解けて国内販売にこぎつけたホンダとしてはこれが限界だったのかも知れません。確かに血気盛んな若者にはキャンディレッドで黒の革ジャンレーサーがドライブしているようなカタログでは刺激が強すぎます。メーターは国内用の新品を5年ほど探し続けてようやく入手でき、交換してあります。シートの後端が上向いたシートもナナハンの大きな魅力でしたが、K0発売後に案の定、やり玉に挙がってK1では大人しい普通のシート形状に変更され、それ以降、CB750は安全装備と称してメーター警告灯、大型フラッシャー、サイドリフレターなどが付加され、マフラーも消音化される歴史を辿ることになります。写真はツーリングに使っている黄色スポンジのレプリカシート(確かPMC製)で、純正オリジナルは次の写真のように別途保管してあります。購入後、半年くらいでオリジナルの赤スポシートは劣化による型崩れがないよう、外して保管しています。レプリカのシートはスポンジが固すぎたり、若干アンコ抜き気味であったり、後尾のダックテールが高すぎたりで、オリジナル形状とは違うモノが多いので注意しましょう。メーカーロゴの位置もリプロシートではオリジナルより上側になっている場合が多いです。「赤スポシート」の由来となったウレタンスポンジの色に注目下さい。メインスタンドでは地震の時に将棋倒しになりそうなので、代わってフロントスタンドにタイヤを固定して保管しています。バッフルもオリジナルで、あまりにいい音なので、もう1台のK1にも付けています。オリジナル純正無番マフラーです。スペアパーツは車種別にBOXに入れて保管しています。K0とK1で5箱あります。内容としては、キャブOHキット、キャブインテークゴム、エアクリーナーBOX、プラグコード・キャップ、イグニッションコイル、オイルフィルター、グリップゴム、ミラー、ステップゴム、ステップステー、メーター、ウィンカー、チェーンテンショナーなどなどです。クロム再メッキのボルト、ナット、ワッシャなどもストックしています。国内向けカタログ第2版は多少スポーティーなイメージになりましたが、それでもキャンディレッドは一切掲載されておらず、カラーバリエーションの案内すらありません。非常に興味深いです。2024/10/10: 保管中は常時パルス充電をしていて、バッテリーも4-5年は持つようになりましたが、先日充電器が寿命で突然故障し、バッテリーが過充電状態になって写真のように膨張してパンパンに変形しました。交換しようとしたところ、膨張していてバッテリーケースから外せないので、目下試行錯誤で取り外し作業を進めています。一番怖いのは、バールで力づくでこじたりしますと、シールドバッテリーが破裂して希塩酸溶液が噴出することで、そうなればメッキや塗装が致命的なダメージを受けます。皆さまも十分注意下さい。2024/10/10: バッテリーケースからアクチュレータ―やセルモーターリレーなど、取り外さないとバッテリーケースを引き出せないのですが、取付けボルトがケースの内側にあってバッテリーで隠れているので、悪戦苦闘しております。その後、いつもお世話になっているバイクショップに相談したところ、すぐに引き取りに来てくれて数時間のうちに修理納車してくれました。ジェネレーターが故障した場合も過充電になるので、このような症状は結構あるそうです。全くフレームを傷つけずに綺麗に取り外せたのは企業秘密とのこと(笑)。ほっとしました。今後も更新を続けていきますので、よろしくお願いいたします。閲覧数が153,000件を超え、旧車バイクに関する愛車遍歴、K1、Z1、W1SA、XS-1B、RT1、SL350、CL350など別稿テーマもご覧ください。バイク関連投稿一覧です:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/ctgylist/?ctgy=2「バイクの愛車遍歴」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「KAWASAKI Z1 3000番台 モンタナ州ワンオーナー 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310002/「HONDA CL350K0 30年間納屋から蘇る 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404210000/「HONDA SL350K0 米国駐在から一緒に帰国 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160002/「忘れ得ぬYAMAHA DT1、RT1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404240001/「クルマの愛車遍歴」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「本当のセレブに招待される 1」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「ベントレー 最新フライング・スパー・スピードに乗る」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「大阪・関西万博 公式裏情報:来場予約、抽選申込、当日登録、交通、0時ログインの現実」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507070000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「夙川桜並木14年の歩み」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010001/「関西万博会場に行ってきました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503110000/「やっぱりHawaii セレブライクな旅に挑戦」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「タウシュベツ橋梁 ついに上部崩落」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404150000/「北海道 絶景お薦めスポット」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090003/「日本三大鉄道アーチ橋を巡る」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407120000/「北海道 痛快ロードを快走!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260005/「全日本 痛快ロードを快走!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403020000/「北海道 今昔物語 遠くに足音が聞こえる」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260004/「史上最悪三毛別ヒグマ羆7人惨殺事件 本当の現場を突き止める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403110000/「北海道 トロッコで楽しさ倍増!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403060001/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/ 「趣味の園芸 ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「バラで楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「芝生は奥が深い」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.02.26
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お蔭さまで閲覧数が150,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。小学5年生のころから始めたHOゲージのトラウマか、ブラス車両の金属音は実機の走行音と重なってリアル感の大きな構成要素になっています。そのため、15年ほど前に亡き兄の遺品整理を契機に再開した鉄道模型で天賞堂のカンタムD51を買って走行させた時の驚きは衝撃的で忘れられません。ただ、ビンテージ蒸機を再生していく中で、モータ交換やウェイト増量と牽引力、走行音の関係が非常に複雑になってきたので、現在までの試行錯誤の結果をまとめてみました。まだ、完成域には到達していませんが、ご参考になれば嬉しいです。今回、蒸機の牽引力を評価するベンチマークとして、同じ車種として高崎車両センターの旧型客車のエンドウブラス製7両と天賞堂プラ製7両を選びました。また、組合わせのバリエーションを増やすために今まで私のレイアウトで標準編成としてきた天賞堂のブラス製「軽量客車」(エンドウ製室内照明とインテリア、フィギュア追加のフル仕様)7両とプラ製客車として、天賞堂の「はつかり客車」7両編成も加えてみました。<全体の総括>〇が牽引できた、Xが牽引できず、△は牽引できたが、始動時に動輪の空転ありです。全体的に昔の棒モータ搭載機、ダイキャスト車体のカンタム搭載機のほうが牽引力があります。それに対し、ブラス製車体でも缶モータ搭載の天賞堂HGシリーズやクラウンモデルは牽引力が弱いです。また、棒モータから缶モータやコアレスモータに交換した場合、牽引力が弱くなります。ただ、牽引力が弱くなるのは缶モータやコアレスモータのトルクが低いからではなく、しっかり動輪を空転させているので、ウェイト不足であることが判明しました。しかも、ウェイト不足は棒モータ40g前後に対し、缶モータ15g、コアレスモータ10gとモータの重量差が原因であることも分かりました。ウェイト増量は少々面倒で、天賞堂のHGシリーズのように高級機ではためらう面もありますが、ボイラーの細いC57やC59でチャレンジ事例を紹介しておりますので、ご笑覧下さい。 ブラス製客車プラ製客車エンドウ高崎センター天賞堂軽量客車天賞堂高崎センター天賞堂はつかり客車7両7両7両7両メーカーモデル車体モーター追加ウェイト@260-270g@300-310g@125-130g@140-145gAdachiD51全流ブラス棒50g〇〇〇〇KTMD51半流シュパーブブラス棒ー〇〇〇〇KTMD52ブラス缶交換55g〇〇〇〇天賞堂C622ブラス棒ー〇〇〇〇天賞堂C59標準形ブラス棒50g〇〇〇〇天賞堂C59標準形ブラス缶交換50g〇〇〇〇天賞堂9600ブラス棒ー〇〇〇〇天賞堂C62カンタムダイキャスト缶ー〇〇〇〇天賞堂D51カンタムダイキャスト缶ー〇〇〇〇天賞堂D52カンタムクラウンブラス缶ーXX〇〇天賞堂C57クラウンブラス缶ーXX〇〇天賞堂9600二つ目HGブラス缶ーXX〇〇天賞堂C59HGブラス缶50g〇△空転有〇〇AdachiC57門鉄ブラス棒55g〇〇〇〇AdachiC57門鉄ブラスコアレスモータ交換55g△空転有X〇〇天賞堂C57HGブラス缶45g〇△空転有〇〇天賞堂C58クラウンブラス缶ーXX〇〇天賞堂C58HGブラス缶ーXX〇〇KTMC56ブラス缶交換ーXX〇〇<テストに使った客車の詳細>同じ高崎車両センターの旧型客車ですが、写真左側のエンドウはブラス製、右側の天賞堂はプラ製です。エンドウのブラス製は純正室内照明付で1両当たり@260-270gです。対する天賞堂のブラ製は純正室内照明付で1両当たり@125-130gと、エンドウブラス製の約半分です。今回ベンチマークテストに追加した天賞堂のブラス製軽量客車7両とプラ製はつかり客車7両です。また、従来から当レイアウトの「標準客車7両編成」としている天賞堂のブラス製「軽量客車」は室内照明、インテリア追加、フィギュア追加で@300-310gと、エンドウのブラス製の@260-270gよりさらに20%ほど重いです。客車としては最も重いモデルと考えて下さい。60年前に販売されていた天賞堂のブラス製「軽量客車」は私の小6時代の憧れでもあり、重量増を厭わずフル装備に改造して楽しんでいます。具体的には室内照明は蛍光管が全滅だったため、エンドウのチップLEDに変更。室内インテリアも当時モデルは殆どが伽藍洞状態でしたのでKTMの当時モノパーツやPLUMの市販クロスシートセットを取り付け、フィギアを1両に@15体ほど載せています。また、同じ天賞堂のプラ製はつかり客車は室内照明付で@140-145gです。プラ製の高崎センター旧型客車@125-130gに比べ約15g重いです。因みに室内照明を付けないと10g前後軽くなります。<電気機関車、DL機関車の牽引力>以下、個別に牽引テスト結果をご紹介する蒸機以外のEF58ーEF81の電気機関車モデルやDF50、DD51、DD54のディーゼル機関車モデルは天賞堂、TOMIX、KATO、エンドウのメーカーを問わず、全て最も重い天賞堂のブラス製「軽量客車」フル装備7両を牽引できました。エンドウブラス製高崎センター客車7両を軽々牽引快走するTOMIX EF64です。見ていて少々憎たらしいです(笑)。老兵初代天賞堂DF50も同じ天賞堂のブラス製軽量客車フル装備7両を軽々牽引します。<走行音改善のためのレール対策>プラ製客車の導入に伴い、少しでも走行音のリアル感が保たれるよう、レールを369mmのロングレールから定尺20mに相当する246mmか174mmに変更し、電圧低下を避けるためにフィーダーを増設し、ジョイント部分のレール外側には通電促進グリスを塗布しています。なお、KATOのレールはTOMIXに比べ、電気抵抗が大きいせいか、電圧降下が顕著です。KATOのHYPER DX取説によると、パワーパックの保護回路が働くための電圧を維持するためには、約230cm、直線線路248mmに換算すると14本ごとにフィーダー設置が推奨されています。実際、大型レイアウトを製作された時に2mごとにフィーダーを設けた事例を聞いています。ポイントやジョイナー数が増えれば間隔はさらに短くなります。特にカンタム機ですと、走行速度が落ちて電圧降下の症状がより明確に分かりますので、好調を保つには注意したいところです。追加のフィーダー増設はKATOのフィーダー付レール(#2-153)を使うと長さが246mmで限定され、フィーダー付きジョイナー(#24-818)でも接続したレールの取り外しとジョイナー交換が結構面倒なので、写真左側のようにレール外側に直接ハンダ付けしています。フィーダ付ジョイナーやハンダ付でフィーダーを増設する場合は+ーの極性を間違わないよう、注意してください。配線の白が+、青がーで「右プラス前進」にして下さい。余談ですが、皆さん、KATOのユニトラックのレールはHOとNゲージで同じなことをご存知ですか?写真のフィーダー付ジョイナーは何とHOとNゲージの共通製品です。レールの極性調べは「検電テスター」(通電だけをチェックする「検電ドライバー」もあるので注意)を使うと便利です。片方のレールにワニグチを挟んで反対のレールに接触させて赤ランプが付く場合は接触させたレールは+プラスです。緑色のランプならーマイナスです。なお、小学校の理科の実験みたいですが、食塩水やジャガイモに配線を接触させて泡が出るほうがーマイナスです。懐かしくて苦笑しているあなた!<走行音改善のための抜本対策>その後、KATOのサウンドボックスをHOにも2台導入、TOMIXのホームサウンドユニットをHOとNゲージに共用で導入、サウンドボックスにはHOとNゲージ共用で外付けスピーカーを設置しました。詳細は別稿をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/以下、具体的な牽引テスト経過を説明します。<エンドウの真鍮製高崎センター旧型客車7両牽引事例>①Adachi D51全流 棒モータ搭載 50gウェイト増量動輪空転なく牽引できます。棒モーターですが、ギア音はそれほど大きくなく、走行音は金属音主体で、問題を感じません。②KTM D51半流シュパーブライン 棒モータ搭載 ウェイト増量なし小6時代に急カーブ通過のため、第2動輪のフランジを削り取っていましたが、それにも関わらず、余裕で牽引します。棒モーターですが、①のAdachiのD51全流よりギア音はさらに小さく、走行音は金属音主体で問題を感じません。③KTM D52標準形 缶モータ交換 55gウェイト増量棒モータから缶モーターに換装後も牽引できます。モーター音が劇的に静かになりましたが、ブラス客車の金属走行音が大きいので、それほど違和感は感じません。やはり、缶モータでも客車がブラス製であれば、走行音は金属音主体になり、許容限度内と思います。④天賞堂C59 缶モータ交換 50gウェイト増量缶モータ交換後も空転なく快調に牽引できています。やはり、缶モータでも客車がブラス製であれば、走行音は金属音主体になり、許容限度内と思います。⑤天賞堂9600 棒モータ搭載 ウェイト増量なしブラス製の1960年製ビンテージ9600ですが、棒モーターでウェイトを増量していないオリジナル状態で速度はあまり出ないものの、牽引できています。走行音としてはギア音がやや大きいのでそちらが気になります。⑥天賞堂C62カンタム 缶モータ搭載 ウェイト増量なし問題なく牽引できました。ダイキャスト製であることが非常に牽引力にプラスになっていることを実証しました。D51やC61のカンタムも同様に牽引できました。やはり、カンタムの場合はやはり、ドラフト再生音が大きいので、客車がブラス製であれ、プラ製であれ、走行音のリアル感は高いです。⑦天賞堂D52カンタムクラウンモデル 缶モータ搭載 ウェイト増量なし動輪が空転し、牽引できませんでした。同じカンタムでもクラウンモデルは車体がダイキャスト製ではなくブラス製のため、重量が軽いので牽引力は劣ります。しかし、クラウンモデルを改造したくないので、重連運用したいと思います。ドラフト再生音は正直なところ、ダイキャスト製のほうが低く響いて迫力を感じます。⑧天賞堂C57180号機 クラウンモデル 缶モータ搭載 ウェイト増量なし動輪が空転し、牽引できませんでした。元々クラウンモデルやHGシリーズは牽引力が弱いために天賞堂がわざわざプラ製の高崎センター客車やはつかり客車を発売したのですから、ブラス製が牽引できなくて当然な結果が出ました。共通の課題はウエイト不足であり、缶モータのトルクは動輪が空転しているほどですから十分です。クラウンモデルのため改造したくないので、プラ製客車で運用します。⑨天賞堂9600号機二つ目15号機 0477 缶モーター搭載 ウェイト増量なし動輪が空転し、牽引できませんでした。HGシリーズとして同じ結果が出ました。やはりブラス製車体と缶モーターの組合わせでは、ウェイト不足になり牽引力が弱くなっているのが明らかです。天賞堂としては、ボイラー裏側に出た精緻なパイピングのハンダとの干渉など無理なウェイト搭載は無難に避けたと思われます。私も改造はせず、下の写真のような重連か、プラ製客車で運用しようと考えています。9600号機二つ目15号機はHGシリーズのブラス製の#0477と プラ製の#51049を持っているので、両機の重連でも楽しんでいます。<天賞堂の真鍮製軽量客車7両牽引事例>①天賞堂カンタム D51重装備 缶モータ搭載 ウエイト増量なしD51鷹取式集煙装置 重油タンク付のカンタム搭載機はダイキャスト製とは言え、高崎センター客車より重いフル装備の軽量客車では発進時に空転しながら発車。D51の実機もそうだったので、「まあいいか」と思っています。②天賞堂C59標準形 棒モータ搭載 50gウェイト増量これだけ重い客車編成でも特に動輪が空転することもなく牽引できていました。ギア音がやや大きかったので、その後、缶モータに交換しましたが、若干動輪が空転するものの、同じ客車編成を牽引できています。この当たりは、コアレスモータ交換後にこの重い客車編成を牽引できなくなったC57門鉄型(後出③、④)とは微妙な違いが出ています。もし、ギア音が大きくなければ、棒モータを無理に缶モータやコアレスモータに交換するのは慎重にしたほうがいいかも知れません。バックプレートが付いてキャブ内がすっきりする反面、牽引力が弱まって走行音も軽くなるデメリットを比較考量する必要があります。③Adachi C57門鉄デフ 棒モータ搭載 55gウェイト増量コアレスモータに交換する前はこれだけ重い客車編成でも特に動輪が空転することなく牽引できていました。④Adachi C57門鉄デフ コアレスモータ交換 55gウェイト増量③と同型機ですが、コアレスモーターに交換する前の棒モータでは天賞堂のブラス製軽量客車7両編成が牽引できていたのに、交換後は写真のように20gのウェイトを車体に載せても動輪が空転し、牽引できなくなっていました。棒モーターの重量が40gに対し、コアレスモータが10gしかないので、-30gが牽引力に大きく影響しているようです。ただ、ボイラーの細いC57にはモーター交換前にすでにウェイトを55g増量しているので、これ以上増量しようとすれば、Adachiのボイラー内にある標準ウェイトをは外してボイラーに隙間なくウェイトを埋め込む必要がありそうです。今後の課題として検討したいと思います。⑤天賞堂HGシリーズC57 135号機 缶モータ搭載 45gウェイト増量ウェイト増量作業は大変でしたが、始動時に少しだけ実機同様、空転するものの、ブラス製軽量客車7両を無事牽引できました。この天賞堂C57135号機はウェイト増量後の機関車重量が375gですから、前述の③棒モーター搭載のAdachi製C57のウェイト増量後の機関車重量507gよりもかなり軽いです。軽いにも関わらず、同等の牽引力があるのは軸箱スプリングとイコライザー機構が組み込まれて、動輪のレールへの密着性が格段に強いからです。したがって、HGシリーズもクラウンモデルも牽引力のポテンシャルは高いので、ウェイトをうまく増量すれば牽引力を高められる余地はあります。HGシリーズでも高価ですので、このC57135のように改造するかは慎重に決めて下さい。C57で比較すると、上がAdachiのビンテージモデルで、下が天賞堂のHGシリーズモデルです。HGモデルでは、動輪の軸箱にスプリングが組み込まれて可動し、なおかつ第2、第3動輪の軸箱はシーソーのように動くイコライザーのステーで繋がっています(6点式ではなく、厳密には4点式のイコライザー)。これによりレールに対する圧着力のバラツキを少なくして、脱線や集電不良、動輪の空転を緩和する構造になっています。⑥天賞堂クラウンモデルC581 SLやまぐち 缶モータ搭載 ウェイト増量なし実際のSLやまぐち号を模してブラス製天賞堂の軽量客車7両編成を牽引させたところ、ウェイト不足で空転するばかり。クラウンモデルであり、細いボイラーでウェイト増量の余地もほとんどないので、改造はしません。当時のSLやまぐち号の初期と同じく、C57を補機重連で走行させて運用しています。④天賞堂 C62 2号機 棒モータ ウェイト増量なし天賞堂 C62 2号機(#491)は棒モータ搭載、ウェイト追加なしのオリジナル状態でジョイントゴム折損を修復後、天賞堂のブラス製軽量客車7両を牽引できました。これは機関車単体で575gもあり、AdachiのC57標準形棒モータ搭載のオリジナル状態での507gより70g近く重いためです。<天賞堂 プラ製高崎センター旧型客車7両牽引事例>①天賞堂C58 北海道形 HGシリーズ 缶モータ搭載 ウェイト増量なし同じHGシリーズのC57135に比べ、さらにC58はボイラーが細いのでウェイト増量は諦めましたが、天賞堂の高崎センタープラ製客車7両編成は写真のように楽々牽引しているので、これでよしと考えています。もちろん、天賞堂のブラス製軽量客車7両は空転して牽引できません。なお、機関車が缶モーターで静かであってもプラ製客車の車輪とレールの金属音はロングレールを止めたこともあってそれなりなので、Nゲージのような不自然な静かさは感じません。ともかく、軽すぎる走行音の課題は引続き、検討の余地があります。<天賞堂 プラ製はつかり客車8両牽引事例>① KTMC56 缶モータ交換、ウェイト増量なしプラ製による軽量化と走行抵抗の低さの効果は想像以上に大きく、KTMC56は幅12mmのマシマの小型缶モーターに交換したにも関わらず、はつかり7両編成を牽引できました。走行音ははつかり客車のほうが静かなので、機関車が缶モーターだと通勤電車のように聞こえ、改善の必要性を感じました。②Adachi C57門鉄デフ コアレスモータ交換 55gウェイト増量コアレスモータ交換後はブラス製のフル装備軽量客車7両を牽引できなくなりましたが、プラ製のはつかり客車を7両編成の特急かもめに仕立てて実機通り牽引しています。走行音はC56に比べ、機関車自体の金属音が大きいので、通勤電車のような違和感は少々緩和されていました。順次、牽引力と走行音の経験を重ねて、今後も更新していきます。よろしくお願いいたします。また、閲覧数が150,000件を超えて、鉄道模型の他テーマに関しても、ご覧下さい。「HO/N サウンドを極める カンタム、サウンドBOX、TOMIXホームサウンド」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ Ⅰ蒸機編 Ⅱ蒸機以外編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HOブラス不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「天賞堂 SL-1システムとは何だったのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501150000/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/ 「HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/「HO/Nゲージサンライズを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403230000/「HO/Nゲージ トワイライトEXを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HOカプラーを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404270000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HOストラクチャー:腕木式信号機と踏切」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503040000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO/N 車両収納ケースを極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「HO/N レイアウト ジオラマの照明を工夫する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411050000/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「頼れる鉄道模型店探訪 ホビーセンターKATO東京本社」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412100000/「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「本当のセレブに招待される 1」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「随意契約 備蓄米10kg 美味しく食べてます」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230001/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/ 「趣味の園芸 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2024.12.30
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お蔭さまで閲覧数が165,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。そもそもアストン・マーチンに興味を持ったのは3代目のVantageで高いスポーツ性に加え、伝統的な車内外の高級感に魅せられたからでした。しかし、何台か2-3年落ちの中古車を実際に試乗したところ、ショートホイールベースの運動性能やトルクフルなDOHC V8エンジン、前後ともダブルウィッシュボーンの柔軟なサスには満足したのですが、シングルクラッチの6速ATのガサツなタッチとギア音が気になり、購入に至りませんでした。その後、結局はV12のDB9とDB11AMRを乗り継いだわけです。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/その後、フェラーリのパーフォーマンスの高さに圧倒されて、ピスタや296GTBに乗り換えていきます。Vantageに関しては、ノッペラ顔の4代目には魅力を感じませんでしたが、2025年1月にモデルチェンジした5代目モデルを八光の特別招待会で検討し、その好印象結果をすでに投稿しています。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/今回、特別招待会のフォローとして「アストン・マーチン神戸」八光店長の畑中様による特別の計らいで5代目モデルの試乗車を存分に走らすことができました。畑中様にはDB11AMRを1日お借りして龍神ドライブウェイを一人で走り回り、購入を即決した因縁があります(笑)。元町の旧居留地にある「アストン・マーチン神戸」を訪れ、試乗しました。本来芦屋や西宮の顧客を誘引するには三宮の東側のほうがいいはずですが、この立地はイギリス本社から指定してきたそうです。CORNES神戸ショールームも近く、東インド会社以来のレガシーを感じます。さすがに大人の街のたたずまいとピッタリ合っています。20年ほど前に初めて惹かれた3代目のVantageやその後購入したDB9、DB11とも全て外装はジェットブラック、ホイールはダイヤモンドカットのシルバーでしたが、この試乗車の外装「アルミナイト・ブロンズ」にホイールが「サテン・コッパーブロンズ」の組合わせも中々渋みのある素敵な配色で気に入りました。本国デザイナー指定の配色だそうです。特別招待会では室内で見て、旧型よりも大きく口を開けたフロントグリルのデザインが少々気になっていました。しかし、このように戸外でメッキグリル仕様を見ていると、外装と溶け込んでそれほど気になりません。ポルシェ992カレラ・シリーズよりも大きなエアインテークのフロントデザインは長けていると思います。アストンマーチンでは最もスポーツ性の高いVantageですが、それでもベンツのセダン以上に存在感が強いデザインです。DODC V8 4.0LツインターボのエンジンはメルセデスのAMG製にアストンマーチン独自のチューンを加えています。トルクは800Nmもあり、特筆すべきは実用回転域の2,750-6,000rpmに亘ってフラットな特性を持っていることです。試乗して改めて感じるのは、市街地走行でプレミアム・スポーツカーとしてのFun to Driveを楽しむには、1,000-3,000rpmでもトルクがあり、重厚なエキゾースト・サウンドに浸れることが必須であり、それに乗り心地と良好なロードホールディングの両立を実現できる電子制御ダンパーが加われば、理想だということです。8速のデュアルミッションも非常になめらかであり、5速から3速に掛けてのキックダウンが特に優れていました。ブレーキの踏み加減で5速→4速、5速→3速に自由自在に瞬間変速でき、フェラーリ296GTBには及びませんが、488ピスタと同等と言える絶妙なチューニングが施されていました。Vantageはそのようなプレミアム・スポーツカーとしての高度な要求に十分応えてくれたので非常に気に入りました。カタログデータでは最高出力は680ps、最高速は325km/h、0→100kmは 3.4秒です。試乗した感じでは高トルクに支えられて70km/hからの中間加速が非常に鋭く、オーバー300km/hは確実、0→200kmも7秒台で行けると確信しました。今回の試乗の前に、ポルシェの992カレラTと992GT3RSヴァイザッハPKGにかなり走りこんでいたので、比較の印象が強烈に残りました。ショートストローク、高回転型でトルクの薄いポルシェのエンジンは高回転、高出力を維持するためにはMTとの組み合わせやPDKに頼らないパドル操作補助が必要であり、そのための操り感がまさにFun to Driveになる訳です。ドライバーには高い技量を要求し、プロとアマの差が極端に出るクルマだと今さらながら思います。内装も無機質でラクジャリー感は全くなく、トラクションコントロールもリアのブレークを制御することが主眼で、ローリングや路面からの突き上げを無くすことにはあまり注力していないようです。紛れもなくストイックなマシンであり、目指すところがプレミアム・スポーツカーではないことがはっきり分かりました。ホイールベースは270.5cmでDB11の285cmよりもコンパクトであり、試乗しても運動性、回頭性に優れ、不満はありませんでした。タイヤはフロント275/35 ZR21 9.5J、リア325/30ZR21 11.5Jと、DB11AMRよりサイズ、太さともに一段階大きくなり、運動性能の向上を図っています。試乗では走り出した当初にアクセルを踏み込むと、ドライブモードがスポーツであるにも関わらず、これだけ太いリアがスキッドして驚きましたが、トラクションコントロールの問題というより、タイヤが温まっていなかったのが原因と思われます。走りこんでからはトラックモードでも完全なグリップ走行に徹することができました。定評のあるリアビューです。迫力が伝統のエレガンスを壊していないのが、アストンマーチンの真骨頂です。なかなか人が運転する姿を見る機会が少ないので、貴重な印象になります。フェラーリを強く意識したサイドのキャラクターラインがよく効いていて、スポーティな印象です。リアが丸まったローマやそれを是正した後継のアマルフィーに比べ、洗練されたデザインのまとまりを感じます。アルミ削り出しのノブやスイッチとコノリーレザーの組み合わせがクラフトマンシップを実感させ、アストンマーチンならではのラクジャリー感を演出しており、私にはこれがたまりません。また、スイッチ類を過度にタッチパネル化せずにアルミ削り出しノブの物理スイッチにしているのも、質感や運転中の操作を考えると嬉しいです。このような豪華な作りこみが重量増につながっています。DB11 AMR V12の1,870kgに比べ、1,745kgと軽いものの、フェラーリやポルシェのようなライバル車に比べ200kgは重いです。どちらを取るか、選択の問題です。正反対であるロータス・エリーゼやアルピーヌA110Sのような軽さがスポーツカーの運動性能に大きな優位性を与えることは理解していますが、それでも実際乗ってみると操安性よりもチープさが気になって、チョイ乗りでは絶賛しますが、買う気がしないのです。私と同じ志向の方がいると見えて、2026年3月に受注終了するA110にもGTSというA110Sの豪華版がラインナップに追加されていますが、ドアステーは依然アルミ剥き出しのナビ無(スマホのカップリング前提)ながら1,200万円です。オプションとして、カーボン仕様はサイドスカートの外装に留め、ドア、センターコンソール等のカーボン内装やアルカンターラ巻きのステアリングは止めて、ここはコノリーレザーで決めたいです。ピアノブラックに仕上げられたセンターコンソールの一番上に位置する大きな円錐形のボタンを回すと、ドライブモードをスポーツ、スポーツ+、トラックの3モードから選択でき、トラクションやダンバーの硬軟、エキゾーストノートの大きさを変化できます。さらにトラック・モードではTC1からTC OFFに相当するTC8まで8段階で、ダンバーの減衰率やタイヤのグリップレベル、ABSの効き具合などのトラクション特性をきめ細かくセットで調整できます。これはフェラーリで言えば、296GT3のようなチャレンジのワンメークレーシングカーの個別独立調整機能をセットで段階的に簡便調整できるようにしたものです。公道走行ではTC1-2くらいで十分でしょう。シートは全面をコノリーレザーにもできますが、コンフィギュレーションでは座面、背面をアルカンターラ仕様にしました。ターゲットとした「Vantage S」の車両本体価格は現在見積りで2,760万円ですが、カーボンセラミックブレーキ132万円、プレミアム・オーディオシステム122万円や全面プロテクションフィルムの本国施工97万円、シートのエアコンディショニングなどのオプションを選択すると、支払い総額は3,547万円になりました。1-2年内に売ってしまうと、走行距離が短くてもリセールバリューが非常に低くなるので、買う場合は4-5年乗る覚悟が必要でしょう。フェラーリとは違います。ショールームにはスピードスターモデルも展示されていました。ソフトトップは10秒以内で展開され、強度もかなりしっかりしていました。ベントレーと同レベルの品質です。シートの高さを低くするとヘッドクリアランスは身長183cmの私でも問題ありませんでした。キャビン容積はクーペより小さくなるので、車内で感じる没入感は強いです。ダッシュボードや内装の丁寧なコノリーレザーの仕上げはさすがです。オプションでカーボンボディのバケットシートやアルカンターラとのコンビネーションシートも選べます。乗降が楽な跳ね上げドア。使ううちに気が付きます。このロードスターでは車両本体価格2,860万円に398万円のオプションで総額3,258万円に仕上がっていました。今回の徹底試乗で、正直なところ、私にとっては将来最後の1台になるかもという想いがしました。今後、296GTBだけでなく、ポルシェ992GT3RSやロータス・エミーラ3.5L V6SE 6MTにも走りこめば、このような予感が変わるかも知れませんが、都度更新していきますので、引続き、ご覧いただければ嬉しいです。閲覧数が165,000件を超え、クルマに関する別稿テーマもご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/ctgylist/?ctgy=1「アストンマーチン Vantage 期待通り!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「マニアなら一度は乗りたいアストンマーチン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/「フェラーリ296スペチアーレのオーダー枠をなぜ辞退したのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508010000/「ポルシェ911 992カレラT ついに買う。Fun to Drive!?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503160000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「ベントレー 最新フライング・スパー・スピードに乗る」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230000/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「免責200万円!フェラーリ高額モデルの車両保険コスパ追求」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504120000/「修復歴?フェラーリ488スパイダー あま猫 騒動に思う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501310000/映画 Ferrari 観ました。情熱と狂気、愛憎と迫力レースシーン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407160000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「296GTB 北海道東北ロングドライブで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407090000/「難関 フェラーリ ドライ・カーボンの補修」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230002/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「なぜ458スペチアーレを買わなかったか、復元車の魅力とは?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/「絶対買ってはいけないフェラーリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/「最強ポルシェ992GT3RSレーシングドライバーに同乗!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240001/「ポルシェGT3、GT3RSをなぜ買わないか。」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/「絶対失敗しないポルシェGT3RS 中古車選び」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/「Singer シンガーポルシェに乗る」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202409220000/「ロータス エミーラ 2026 3.5L V6SE 国内第1号車を発注!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000/「京都北野天満宮スーパーカーミートに参加 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504280000/「六甲展望台サンデーミートに行く」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404290000/「全日本 痛快ロードを快走!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403020000/「私のバイク趣味 愛するバイクたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「ブルースロックからブルースへ 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愛之助、中車、鴈治郎、獅童」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405120000/「ゆめぴりか 銘柄米令和6年産無洗米5kg 税込み3,980円!値崩れ開始」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508190000/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「趣味の園芸 ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「バラで楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「芝生は奥が深い」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2025.11.24
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お蔭さまで閲覧数が142,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も3,600名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。今から50年余り前の小学5-6年生のころに走らせていたHOの真鍮製ブラス蒸機のビンテージモデルとして、KTMのD51ナメクジシュパーブライン, D52標準形と門鉄デフ形, AdachiのC57標準形と門鉄デフ形, 天賞堂の9600, C59,C61があります。これらは一部損傷してほとんどが不動状態でしたので、HO趣味再開後も殆ど手つかずのまま、最近の天賞堂のカンタムモデルや電車、DL車に熱中しておりました。しかし、意を決してこの度、全両総検に入り、ほぼ再生を完了しましたので、特にウェイトの増量に関して、まとめてみました。<概要>まず、牽引する客車の重量ですが、プラですと室内照明付でも@平均150-170g前後でしょう。それに対し、真鍮製のブラスモデルになると@平均190-250g前後です。私のレイアウトでは待避線の関係で7-8両の客車編成にしていますが、標準編成を決めて各蒸機に牽引させてみることをお薦めします。C57,C59のようなボイラーの細い蒸機はウェイト不足になりがちで空転しながら牽引するのが苦しい状態がよく見られます。また、メーカーによってはボイラーにビス止めするウェイトを細いボイラーモデルにも適合するように元々細めに作っているため、ボイラーの太いC62やD52などでもかなりの隙間が残っているモデルがあります。その結果、機関車の重量が@450gくらいしかなく4動輪と言えども空転する場合がある訳です。また、モータは棒モータで40-45g、缶モータで15g、コアレスモータで10gですので、モータを交換するだけでウェイトを外すのと同じ結果になり、牽引力が落ちる原因になります。そのような事情で、ウェイトを増量する必要が出てくるわけです。増量するウェイトですが、私は下の写真のようなバイク用のホイールバランス用ウエイトを重宝していますので、ぜひお試しください。モノタロウで買えます。5g、10gの切れ目が入っていて、ニッパーや金ばさみで切断しやすく、薄いのでハンマーでたたくと容易に思いの形に整形できます。鉄道模型用もホビーサイトなどで販売されていますが、板状になっていても重量単位の刻みがないので不便です。ボイラー内の隙間に埋めていくほか、ゴムジョイントやモーターとボイラーの間にもボイラーの曲線に合わせて整形すると結構搭載できます。それでも足らない場合はキャブの屋根裏に屋根の曲線に合わせて整形して貼付すると目立ちません。最近20g単位のウェイトを補充しましたので、参考に添付します。税込み256円でした。経験的には空転する場合、通常40-60gのウェイトを増量して、目安として棒モーター付の機関車本体を@500-550g以上(缶モーター付の場合350-400g)にすると満足な牽引力が得られて空転が解消されます。なお、ウェイトの増量に当たっては、モーターのジョイントゴムを新品に交換することをお薦めします。標準的な編成客車(私の場合、天賞堂のブラス製軽量客車でインテリア、LED室内照明装備の7両編成)を決めておいて動輪が空転する場合、ウェイトを載せてみて牽引力を得るための追加ウェイト必要量を確認します。写真の事例では20g単位でウェイトを順次載せていき、スロー始動でも最低40gの増量が必要なことが分かりました。ニッパーなどで切断したウェイトは周辺部分からハンマーで叩いていくと形を整えやすいです。曲げたい場合はウェイトの下にマイナスドライバーなどを挟んで叩きます。<ウェイト追加事例>①KTM D52標準形事例KTMのD52標準形モデルではボイラーが太いせいか、完成品に取り付けられた純正のウェイトではボイラーとの間にかなり空間があります。そこで、まずボイラーの曲線に合わせてウェイトを曲げてスムースに入るようにします。そのうえでドライバーの先などですき間に整形したウエイトを押し込んでいきます。写真は押し込む前にウェイトを現物合わせで形を調整している状態です。ハンマーなどで無理に叩き込むようなことをするとボイラーが変形しますので注意しましょう。純正ウェイトの両脇にもすき間があるので、増量ウェイトを整形のうえ挿入していきます。あとで増量ウェイトが内部で転がらないよう軽く押し込めるくらいがよいと思います。不安でしたら、ゴム系接着剤でウェイトの端を固定します。ボイラーの上面と側面にウェイトが挿入された状態です。機関車本体で567.9gになり、約55g増量できました。なお、写真の電子測りはモノタロウで買いましたが、サイズも小さくコスパがいいので、重宝しています。②KTM D52門鉄デフ形事例次に同じくKTMのD52ですが、門鉄デフモデルのウェイト増量をします。付いていた純正ウェイトが標準形モデルに比べて細く、両脇にかなりの増量ウェイトを入れることができました。増量ウェイトをボイラーの曲線に合わせて挿入する直前の状態です。キャブの屋根裏にも曲線を合わせて増量ウェイトを接着します。仮置きした状態です。同じKTMのD52ですが、門鉄モデルのほうがより多く、60gまで増量できました。③Adachi D51全流(スーパーナメクジ)形事例AdachiのD51全流(スーパーなめくじ)もネジ止めされた標準ウェイトが細すぎる典型例で、かなりボイラーとのすき間があったので、左右に10gずつとボイラー側に20g(写真のウェイト板)の3方向に追加ウェイトを入れました。この段階で重量を測ると500gちょっとしかなかったので、追加でキャブの屋根下に5gのウェイト2片をゴム系接着剤で追加して固定しました。なお、モーターのジョイントゴムは作業開始前に新品(写真)に交換しています。赤枠で示した増量ウェイトはボイラー20g+10g+10gにキャブ5g+5gの合計50gです。約50g増量でき、500gを軽く上回ったのでひと安心です。④Adachi C57門鉄デフ形事例ボイラーが小径なので、メーカー搭載ウェイトは元々ボイラー径一杯まで入っていましたので、ギアボックスより前方には余地はありませんでした。そのため、増量はボイラーとモーターやギアボックスとの隙間に合わせてウェイトを慎重に成形します。写真では平ヤスリを挟んでU字形に曲げています。成形したウェイトを車体に仮にはめ込んで、モーターと干渉しないか、確認します。キャブの屋根裏も含め、赤枠で示したウェイトを最終的に増量しました。約40gです。約40g増量の結果、機関車本体重量は507.8gと目安の500gをクリアしました。⑤天賞堂HGシリーズC57135号機事例HGシリーズやクラウンモデルになると、棒モータから缶モータ搭載になり、ウェイトの増量の仕方が変わります。HGシリーズ以前のビンテージモデルでは搭載されている棒モータ自体が40gほどあり、増量必要量がその分だけ少なくて済むうえ、バックプレートのないキャブ内にもウェイトを搭載できました。それに対して、HGシリーズやクラウンモデルでは搭載された缶モータが15g前後しかないうえ、ボイラーにハンダ付けされたパイピング等が多く、ボイラー内にウェイトを搭載するスペースが限られているため、標準で搭載されているウェイトも細めです。キャブ内にもウェイトは搭載できません。そのため、牽引力が一般的に低いのです。事例として取り上げた、HGシリーズのC57 135号機も標準編成客車としている天賞堂軽量客車シリーズの7両(ブラス製のインテリア、LED照明装備)は動輪が空転して牽引できませんでした。つまり、ウェイトの増量が必要なのに、積むスペースが少ないというジレンマに陥ります。天賞堂はその結果、プラ製客車を広く市販して対応していますが、軽すぎる走行音を考えると蒸機側の牽引力も強化したいものです。追加ウェイトはバックプレートが付けられたキャブ内にはウェイトを搭載できないので、隙間を探してきっちりした成形で最低必要量を搭載できるようにしなければなりません。HGシリーズのC57を事例に増量の手順を解説します。まず、追加すべき最低必要量の確認が重要です。写真のように追加ウェイトを20gくらいから順次増量し、スローの始動ややや急な始動を行って動輪が空転しないか、試します。その結果、最低40g、できれば60gの増量が必要なことが確認できました。次に車体を分解し、ウェイトをどこにどの程度追加できるか、検討します。事例のC57はボイラーが細く、ギアボックスの前部分には全く増量の余地がありませんでした。また、缶モーターのギアボックスは写真のように大きな一体型になっていて、上方にはイルミライトの前照灯基盤があるので、ギアボックスの上方には余地がありませんでした。ただ、ギアボックスのボイラー脇に左右合計で15gほどのカマボコ形のウェイトを搭載できる余地があることが分かりました。ウェイトを金切りばさみかニッパーなどで大まかなサイズに切断します。切断したウェイトをカナヅチで丁寧に叩いてボイラーの内側曲面に合わせて成形します。正確にはボイラーを貫通して沢山の真鍮線がハンダ付けされていますので、「干渉しない内側曲面」になります。もちろん、ギアボックスにも干渉しないように何度も試着を繰り返しながら、成形します。この工程が非常に重要になります。ボイラーを貫通した真鍮線のハンダ箇所やイルミライトの前照灯基板を損傷しないよう、細心の注意を払いながら、成形したウェイトをゴム系接着剤で固定します。さらに缶モーターの後ろ(キャブのバックプレートの手前)に35gほどのウェイトを搭載できるスペースがあったので、丁寧にウェイトを型取りします。型取りしたウェイトをカナヅチで叩きながら、缶モーターに干渉しないギリギリの大きさに2枚合わせで成形します。@15gX2枚で30gの増量になります。ピッタリ収まったので、ゴム系接着剤で固定します。ウェイトを固定後、車体をかぶせて先台車、従台車なしの状態で正常動作、点灯するかを確認します。ショートが心配でしたが、問題ありませんでした。結局、必要最低量の40gに対し、45gの増量になりました。それでも機関車で375gですから、前述の④棒モーター搭載のAdachi製C57の増量後507gよりもかなり軽いです。軽いにも関わらず、同等の牽引力があるのは軸箱スプリングとイコライザー機構が組み込まれて、動輪のレールへの密着性が格段に強いからです。C57で比較すると、上がAdachiのビンテージモデルで、下が天賞堂のHGシリーズモデルです。HGモデルでは、動輪の軸箱にスプリングが組み込まれて可動し、かつ第2、第3動輪の軸箱はシーソーのように動くイコライザーのステーで繋がっています。これによりレールに対する圧着力のバラツキを少なくして、脱線や集電不良、動輪の空転を緩和する構造になっています。本来は6個の軸箱のレールへの密着度を均一にするため、6点式のイコライザーが理想ですが、3軸台車と同じく、まず第2動輪と第3動輪の4軸の均等を図る構造になっています。Adachiも後期モデルになると同種のイコライザーを導入していますが、スプリングが固すぎてあまり機能せず評判は良くないようです。以下、事例で紹介した各機のウェイト増量後の牽引状態です。事例①のKTM D52標準形はウェイト増量後にさらに缶モーターに換装し、エンドウの高崎センター客車7両(@250g)を牽引して快走しています。事例③のAdachi D51全流スーパーナメクジ形はウェイト増量後、エンドウの真鍮製高崎センター旧型客車7両を特に動輪が空転することなく牽引できています。事例④のAdachi C57門鉄デフ形はウェイト増量後、天賞堂のブラス軽量客車((室内照明エンドウLED交換、インテリア人形付加)7両を特に動輪が空転することなく牽引できています。事例⑤の天賞堂HGシリーズC57135号機は45gの増量で始動時に少しだけ実機同様、空転しますが、無事天賞堂ブラス軽量客車7両編成を牽引できるようになりました。ヤレヤレ。HGシリーズの増量は大変でした。紹介した事例以外ですが、約50年前の天賞堂C59標準形も同様のウェイト増量で天賞堂ブラス軽量客車(室内照明エンドウLED交換、インテリア人形付加)7両を特に動輪が空転することなく牽引できています。走らないとあきらめずに、地道に手を加えれば再生しますので、頑張りましょう。自分で苦労した車両は愛着が湧いて、楽しさも倍増です。今後も投稿更新しますので、よろしくお願いいたします。閲覧数が142,000件を超えて、鉄道模型の別テーマに関しても、ご覧ください。「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/「HON サウンドを極める カンタム、サウンドBOX、TOMIXホームサウンド」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/「HO・Nゲージ複合レイアウト ジオラマ」 https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ Ⅰ蒸機編 Ⅱ蒸機以外編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「HOブラス不動蒸機の再生」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001「ビンテージ蒸機の棒モーターを缶モーターに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「天賞堂 SL-1システムとは何だったのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501150000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/ HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/「HO/Nゲージサンライズを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403230000/「HO/Nゲージ トワイライトEXを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO 機関区、ヤード等の製作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150000/「HOストラクチャー:腕木式信号機と踏切」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503040000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HOカプラーを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404270000/「HO/N 車両収納ケースを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「頼れる鉄道模型店探訪 ホビーセンターKATOト東京本社」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412100000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「随意契約 備蓄米10kg 美味しく食べてます」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230001/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/ほかにも色々投稿していますので、お気軽にご覧下さい。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.02.15
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お蔭さまで本ブログも閲覧数が163,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,700方名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。「ベントレー」と聞いて、どのようなイメージをお持ちですか?同じ英国車ながら、アストンマーチンの伝統とエレガンスさより、米国市場を意識した押しの強いプレミアム感を感じています。個人的には、お隣りやお向かいがコンチネンタルGTやフライングスパーを所有され、乗せてもらったこともあるので比較的身近に感じていますが、まだ自身では一度も所有したことはありません。今後、歳を重ねるにつれ、どのようなクルマに乗るのか、思わぬ展開があるかも知れません。そこで、フェラーリでお世話になってきた担当セールスの方がベントレー担当に変わられた機会に、最新モデルの「ニュー コンチネンタル GT スピード」を試乗してきました。ベントレーでは最もスポーツ性の高い最強モデルです。場所はコーンズ大阪の神戸ショールームです。阪神高速神戸線京橋ランプを降りた海岸通りから左折したホテルオークラへの進入路沿いにあります。4ドア、4灯の「フライング スパー スピード」に加えて、「ニューコンチネンタル GT スピード」のクーペとオープンが2台ずつ展示され、試乗のほか、内外装の組み合わせを比較することができました。外装色は最近はやりのクレヨンカラーもあり、基本色7色に新色を加えると80色以上から選択できます。さすがに多彩です。また、内装はレザーがメインカラー15色、セカンドリーカラー11色などから選べるほか、パネル素材、ステッチ、パイピングなど幅広い選択肢が用意されています。オプションを選ぶというより、自分だけのカスタマイズを楽しめる感覚です。大別すると、ラグジャリーカーとして優雅なイメージにまとめるか、ハイパーフォーマンスカーとしてスパルタンなイメージにまとめるか、どちらでも対応できそうです。内装や装備も奇抜なギミックが後述のように色々用意されていて、ロールスロイスの有名なスターダスト・ヘッドライナー(LEDで星空のように輝く天井)を思い出しました。ベースの車両価格は3,900万円ほどですが、やはりオプションもあるので5,000万円前後の予算を考えておいたほうがよさそうです。リセールバリューを考えると、オプションは慎重に検討したいところです。このクラスになると、そんなことには全く頓着せず、他人とは違う個性を追求される方もいらっしゃいますが・・・。LEDヘッドライトも旧型の丸形4灯から印象が変わりました。オープンルーフの頑丈さは定評があります。高速走行時のバタツキなどとは無縁です。前面の押し出しは比較的おとなしい印象でした。最近のアストンマーチンDBSのほうがエグイくらいかも知れません。全長4.90m、全幅1.96m、全高1.40m、重量2,459kgの堂々たる体躯に高性能エンジンの組み合わせで、アストン・マーチンやロールスロイスとも異なる唯一無二のカテゴリーを築き上げています。最近他車でも軒並み巨大化しているエアインテークをセンターグリルの幅に収めていて、オイルクーラーなどフロントスポイラーへの取り込み方も巧みと感じました。4L V8 ツインターボの「ウルトラ・パーフォーマンス・ハイブリット」エンジンを搭載。782ps、1,000Nm(モーターのみで190ps、450Nm)で最高速度335km/h、0→100km/h3.2秒をたたき出す高性能はまさにベントレーの面目躍如です。殆どの方は意外な高性能に驚くでしょう。乗ってみても軽快な感じで大きさや重さはあまり感じません。リアもよりスポーティになった印象です。アストンマーチンに似てきました。ドアを開けると、そこはまさにベントレー・ワールド!メーターナセルなど、どことなくアメ車レジェンドの香りがします。ステアリングのデザインはおとなしめ。ロールスロイスから離れて、現在はフォルクスワーゲングループの一員なので、ドイツ車由来かも知れません。センターコンソール上部はナビなど使わない時はピアノブラックなどの通常パネルになります。電子パネルですが、アナログメーターの印象も再現しています。センターコンソールの上部はギミックのように回転して、写真の3連補助メーターや電子パネル(次の写真)、ピアノブラック(4枚上の写真)に早変わりします。LEDタッチパネルですが、各々のアイコンが独立しているので、誤操作が少なく使いやすそうでした。一つのアイコンで何通りもの機能を兼用する複合操作タイプや、機能選択を直接手でタッチせずに→アイコンでするようなタイプはストレスが溜まるので、避けたいところです。ナビデータはコネクティッド・サービスでワイヤレス更新されるとのことで、フェラーリ以上です。しっかり作られたリアシート。フロントシートを前に寄せる余裕が大きいので、2+2よりは広く使えそうです。22インチのホイールと巨大なフロントディスクブレーキに驚きました。ディスク径やキャリパーの長さはフェラーリに負けません。センターキャップが回転し、常にまっすぐ立っているギミックもあります。ホイールベースはさすがに3.93mありますが、全輪操舵システムの採用で試乗中にステアリングを急な車線変更のように左右に振り回しましたが回頭性がよく、長さを感じさせませんでした。日常の買い物に使う方は少ないかも知れませんが、街中の縦列駐車も楽でしょう。担当セールスによると、因みに4ドアセダンは全輪操舵角がさらに大きいそうです。試乗ではドライブモードを「スポーツ」、「ベントレー」、「コンフォート」の3段階に切り替えて比較しましたが、エキゾーストサウンドやダンバーの設定がうまく組み合わされた印象です。「ベントレーモード」は常用に耐えるチューニングで街中や高速に幅広く対応できそうでした。「コンフォートモード」のしとやか感はロールスロイス並みでしょうか。「スポーツモード」で踏み込んだ時は豪快な加速感もさることながら、アクティブ4WDがよく効いて操安性にも不安は感じませんでした。ゴルフバック2個も楽々収容可能なゆとりのトランク。容量は260Lあるそうです。開閉は電動。このラグジャリーな雰囲気はたまりません。白の外装色ともよく合います。内外装を白基調でまとめると、ホイールはダイヤモンドカットデザインが似合います。シニアカップルで高原ドライブなど、夢が広がりそうです。この優雅さはアストンマーチンと甲乙つけがたいです。ビジネスライクな内装も選択できます。細部まで丁寧に仕上げたクラフトマンシップを感じさせる定評の完成度。ロールスロイス、ベントレー、アストンマーチンはベンツ、BMW、フェラーリなど他車に比べて一段レベルが高いです。LED照明のパイピングをオプションで装備でき、流れる光が何ともお洒落なギミックです。閲覧数が163,000件を超え、クルマに関する別稿テーマもご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/ctgylist/?ctgy=1「京都北野天満宮スーパーカーミートに参加 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504280000/「最後の1台になるかも アストンマーチンVantage ヴァンテージ徹底試乗」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240000/「アストンマーチン Vantage ヴァンテージ 発表特別招待会 期待通り!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「マニアなら一度は乗りたいアストンマーチン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「ポルシェ911 992カレラT ついに買う。Fun to Drive!?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503160000/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「修復歴? フェラーリ488スパイダー あま猫 騒動に思う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501310000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「296GTB 北海道東北ロングドライブで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407090000/「難関 フェラーリ ドライ・カーボンの補修」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230002/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「なぜ458スペチアーレを買わなかったか、復元車の魅力とは?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/「ロータス エミーラ 2026/2025/2022モデル デイリー・フェラーリになり得るか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000「絶対買ってはいけないフェラーリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/「最強ポルシェ992GT3RSレーシングドライバーに同乗!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240001/「ポルシェGT3、GT3RSをなぜ買わないか。」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/「六甲展望台サンデーミートに行く」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404290000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「私のバイク趣味歴 愛するバイクたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「やっぱりHawaii セレブライクな旅に挑戦」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「歌舞伎 事始め 鑑賞教室から京都南座・大阪松竹座公演へ 愛之助、中車、鴈治郎、獅童」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405120000/「随意契約 備蓄米10kg 美味しく食べてます」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230001/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「趣味の園芸 ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「バラで楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「芝生は奥が深い」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2025.07.23
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お蔭さまで閲覧数が167,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。皆さん、別稿の「なぜポルシェGT3/GT3RSを買わないか」(https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/)をご覧いただいている方も多いと思いますが、冷やかしで色々中古車を見ている訳ではなく、最近の相場軟化に伴い、買う気でこの数か月買い得の個体を探し続けてきました。その結果、ついにGT3RSの購入を決めましたので、追って投稿させていただきますが、中古車選びのポイントを最新情報と経験に基づいてまとめてみましたので、真剣に探している方はぜひ参考にしてください。対象とした「GT3RS」は991.1前期型、991.2後期型、992現行型です。■991.1前期型特に注意すべきは発売後10年近く経過しているので、コンディションの個体差が非常に大きいことです。発売直後の初期生産700台に関して、コネクティングロッド不良によるエンジン交換リコールがありましたが、マニュアルの点検記録簿でまず確認してください。次にサーキット走行歴、CUP2の交換状況、社外パーツ交換状況、社外デカールの貼付状況を注意深く確認しましょう。写真の個体はサイドデカールとして991.1後期型純正品を真似た社外品を貼ってありました。また、実車確認で判明したのですが、フロントフードにGT2RSの純正デカールを真似た社外品デカールが過去に貼ってあり、それを剥がした日焼け跡が残っており、リペイントが必要な状態でした。以上のことはカーセンサーの商品説明には全く書かれていませんでした。ポルシェセンターでなく、街のショップで売られていたのですが、コレクターアイテムにも関わらず、なぜ認定中古車になっていないのか、原因を考えたいものです。991.1でオプションの純正デカールを施工した数少ない個体です。サイドデカール・オプションはナローポルシェのような横長のPORSCHE文字仕様しか、当時ありませんでした。996後期型から写真の997前期型と下写真の997後期型は「GT3RS」の派手なサイドデカールがオプション設定されていましたが、991.1前期型だけ設定がなくなって上の写真のようなデカールに変更されましたが、991.2後期型で復活しています。997後期型のオプション純正サイドデカール施工例です。■991.2後期型991.2後期型でもコンディションの個体差が小さくないので、注意して確認しましょう。この個体はかなり奇麗そうに見えますが、フロントウィンドウの傷の有無を問い質したところ、4か所の傷があり、画像で確認して交渉した結果、無償で交換してくれることになりました。認定中古車だからと安心できない事例です。■992現行型(992.1)スリット、ダクト、ハイマウントのスワンネックウィングとかなり派手な992型の外観に加え、この個体のようにガース・レッドのホイールとサイドデカールの組み合わせになると、将来売るのに苦労するかも知れません。グループ5でしか見たことがないルーフより高いアッパー可動式のリアウィングだけでも迫力に圧倒されます。この認定中古車は2023年式ですが、すでに走行距離が7,000kmであったため、4,000万円強でも売るのに苦労されている様子でした。10年近く経過した991.1前期型でさえ、2,400-2,600万円はする高価な買い物です。992.1のバイザッハPKG装着車に至っては、ピークの無走行登録車6,500-6,900万円から相場がかなり落ち着いたとはいえ、依然4,800-5,300万円です。「細かいことはまあ、いいや」で済む買い物ではありません。将来の処分のことまで考えて、売買差額を小さくする努力が欠かせません。実車確認の訪問は一番最後にしましょう。実際に見てしまうとほしくなり、「これしかない、今買わないと売れてしまう」などと冷静さをなくしがちです。次の事項を訪問前にチェックしましょう。1.新車価格+オプション価格に相当する価格帯で探す。ポルシェのコレクターアイテムは当初のプレミアムが転売ヤーの暗躍で大変大きいですが、大体、7-8年落ちで相場として落ち着くのは新車価格とオプション価格の合計当たりの価格です。因みに新車の発売時の車両本体価格(税別)は、991.1前期型が2,530万円、991.2後期型が2,692万円、992現行型は3,134万円(途中から円安で3,378万円に値上げ)です。オプション項目の確認も欠かせません。通常総額で991型なら300-400万円、992型でヴァイザッハPKGなしなら200-300万円、付きなら700-800万円前後です。オプション項目別に見ます。ーフロント・リフター(フロント・アクスル・リフトシステム)はほとんど必須ではないでしょうか。価格51.6万円(発売時税込み、以下同)。ーロールケージがレス・オプションで付いていない個体もたまにあり、一見使い勝手がよさそうですが、GT3RSの性格上、将来売る時には減点項目になるかも知れません。余談ですが、米国ではロールケージ付の車両は販売が禁止されています。ーマトリックスLEDヘッドライト43.4万円も必須に近いでしょう。ーセラミック・カーボンブレーキ(PCCB)は151.4万円。標準の鋳造製のほうがよいというのは迷信です。ポルシェのオプションは非常に複雑で、基本構成、無償オプション、有償オプションに分かれ、プロでさえ、判別が難しいくらいです。本来は新車注文時のオーナー氏名宛ての「カスタマイズ」リストが交付されているのですが、中古車を買う場合にはまず付属していません。また、フェラーリのようにオプション・プレートがフロントのラゲージ・スペース壁面に付いている訳でもありません。ポルシェ・センター以外から買われる場合はひとつずつ入念にチェックしてください。新車保証の継承完了と装備オプション内容を確認するために、買ってすぐにポルシェセンターに持ち込まれることを推奨します。最後に最も重要なオプション、「ヴァイザッハPKG」を深堀りします。992型の「ヴァイザッハPKG」は何と599.5万円。単に派手な外観の違いだけでなく、レーシング・カーにさらに近づけるマニア垂涎の(将来売りやすい!)差別化仕様ですから、多少無理しても装着車を買うほうが絶対いいです。中古車相場も600万円差で推移しています。■992現行型「ヴァイザッハPKG」装備車フロントフードやルーフ、リアフェンダーの一部、エクステリアミラーのアッパーシェル、ロールゲージ(クラブスポーツのスチール製より6kg軽)がドライカーボン製になります。フロントのエアインテーク、リアのディフューザー、フロント&リアのアンチロールバー、リアのカップリングロッド、リアアクスルのシアーパネル、サイドスカートがCFRP(炭素繊維強化プラスティック)製になります。ポルシェはフェラーリやマクラーレンと違い、何でもドライカーボンにするのではなく、損傷しやすい下部の外装パーツは交換コスパを考えてCFRPやマグネシウムにしています。ホイールがマグネシウム鍛造製(8kg軽)になるほか、細かいところではPDKのパドルシフトもマグネシウム製です。その結果、「クラブスポーツPKG」装備車よりも合計22kg軽量化されています。GT3のPDK仕様車に比べ、元々GT3RSはエアロパーツの追加にも関わらず、15kg増の1,450kgしかありませんが、ヴァイザッハPKGで逆にGT3のPDK仕様車より軽くなる訳ですから、このオプションは見逃せません。「クラブスポーツPKG」は無償オプションで、フルバケットシートにシュロスの6点式シートベルトとロールゲージ(スチール製)が付き、ルーフはマグネシウム製、ホイールはアルミ鍛造製になります。たまに広告で「ヴァイザッハPKG」と「クラブスポーツPKG」の両方が装備されているような表現が見られますが、「ヴァイザッハPKG」を装備していれば、全て軽量化パーツに交換されているので、「クラブ・スポーツPKG」独自の優位装備品はありません。オプション選択リストでは、無償オプションの「クラブスポーツPKG」も選択されたようになっています。2.走行距離15,000km以内で探す。 「厳しすぎる」とお感じになる方もいらっしゃるでしょう。しかし、買ってからの思わぬ修理支出をなくし、将来売却しやすくするためには重要です。もし、乗りつぶす覚悟でしたら、最低ポルシェセンターで車検を受けている個体にしましょう。GT3RSは他のモデルのように有償で3年、5年のメンテナンス契約を付けられません。したがって、車検の時の修理代は全て実費負担になります。街のショップで車検を受けている場合は前オーナーが費用節約志向で最低限のメンテしかしていない傾向が強く、ディーラーのような専用テスターがある訳ではないので、走行距離が伸びるほど隠れた不具合箇所のリスクがあります。もし、車検の残存期間が短いようなら、最寄りのポルシェ・センターで車検を受けて納車という条件で交渉するのも得策です。例えば25,000kmのような個体でもいいという方は、将来自分の乗る距離を加算して、同じくらいの走行距離の中古車が今いくらで売られているか、確認しましょう。991.1や991.2型になると、7-10年落ちになるので、年式よりも走行距離が中古車価格や売れ行きに大きく影響します。希少性の高い「992型ヴァイザッハPKGクラス」になると、走行距離は5,000km以内に絞るのが賢明でしょう。4,800-5,300万円前後になるので、クルマが純粋に好きな方でも投資志向が強まります。リセールを考えると売る時点でも10,000kmを超えない余裕が欲しいところです。また、走行距離だけでなく、年式も問題になってきます。2022年8月からの日本での受注開始から2023年12月の受注締切に基づいて生産された992.1GT3RSは2023年11月から納車が始まり、2025年2-4月で納車が終わっています。現在、市場で販売されているヴァイザッハPKGは主に2023年11月や2024年6-10月に納車された個体です。初年度登録が2025年の最終生産ロット車はまだほとんど販売されていません。なお、後継の992.2型は2024年5月に発表されましたが、2025年から納車が始まったのはカレラ、カレラS、カレラGTS(ハイブリット)の3車種だけで、GT3やターボSは2026モデルでの展開が予定されています。992.2型はフルデジタル化とハイブリット化が売りですが、つい先日発表されたGT3はNAエンジンを維持しています。ただ、外観の変更はほとんどなく、パーフォーマンスの追加はありません。それとGT3でありながら、何とヴァイザッハPKGをオプションで付けることができるようになりました。ひょっとして、992.2型のGT3RSは作らない可能性もあります。992.1以上に重くなったり、デジタル化が進むのを嫌うパラノイアも多いので、992.1型ヴァイザッハPKGモデルの希少性や人気が衰えることは考えにくいでしょう。走行距離に関しては、業者によっては、走行距離の端数を切り捨てて(1,200km→1,000km)表示していることもあり、そのような業者は誠実性評価で減点して他の項目も丸呑みせずに注意深くチェックしましょう。3.整備記録に記載されている車検場所、オーナー数を必ず確認する。 前オーナーの個人情報が入っているので、事前に整備マニュアルを直接見せてもらうことは難しいですが、整備記録の記載内容であれば、聞いたり、画像で送ってもらうことは可能です。曖昧な対応しかしてくれないなら、スルーしましょう。この個体は3か所のポルシェセンターで点検整備を受けており、途中で認定中古車の整備も受けているので、3オーナーですが、素性はしっかりしていることが分かります。整備記録の他のページで写真のように検査時の登録ナンバーが記載されているので、それからもオーナー数が推察できます。4.タイヤ4本の製造年週を確認する。さすが、ポルシェだけあって、ホイールのガリ傷がある個体は滅多にないですが、タイヤは非常に重要な確認事項です。サーキット走行歴を推察する手立てにもなります。「1123」ですから、2023年の第11週、つまり3月に生産されたタイヤであることが分かります。照会のうえ、必ず4本の画像を送ってもらいましょう。4本が同一でない場合はぶつけて交換した可能性があります。現にフロント2本だけ交換していた個体があり、こちらが指摘しない限り、説明はありませんでした。サーキット走行していれば、タイヤのトレッドが回転方向と反対側に傾いて偏摩耗しているので、容易に推察できます。溝さえ残っていればよいと考える安易なマニアは少ないと思いますが、GT3RSの場合、製造年から4年経過していれば交換すべきです。業者の説明に惑わされず、無条件交換で初めから交渉しましょう。新車から未交換のままなら、サーキット走行の可能性は低いですが、交換をけちる転売ヤーなどが所有していたのかも知れません。カップ2 4本セット交換で工賃込み約70-80万円します。ポルシェの場合、RRの特性でトラクションコントロールの電子制御がフェラーリほど十分ではなく、ロードホールディングをまだまだタイヤに頼っている面が大きいので、タイヤを決して甘く見てはいけません。5.フロントウィンドウの傷がないか、質問の上、画像を送ってもらう。沢山の中古車を見ましたが、911の場合、フロントガラスの傷のある個体が多いのに驚きます。フェラーリでは滅多にないので、対象的です。乗り方の違いかも知れませんが、業者から説明がない場合が多いです。傷があるといざ乗り出すと意外と気になりますし、次の飛び石でフロントガラスが粉々になってしまうリスクもあります。質問の結果、「傷がある」と言われた時は必ず映像を送ってもらいましょう。「この客にはいい加減な対応はできない」と思わせる売り手へのプレッシャーにもなります。赤丸を付けた4か所の傷が確認できます。特にステアリングの上の2か所は運転していると視界に常に入ってだんだん気になってくる箇所です。交渉の結果、ガラスを無償交換してもらう条件になりました。通常ですと交換に20万円前後掛かります。6.サーキット走行歴を現状から推察する。サーキット走行が全くない個体も思いのほか多いので、極端に分かれるようです。チェックポイントはフロント・スポイラー下面の擦り傷、フロント・ガラスの傷、タイヤの偏摩耗、リアフェンダーのストーン・ガード(透明樹脂製)の傷、リアのタイヤハウス後端の傷の有無です。クルマにとって、1日のサーキット走行は公道3,000kmくらいの負担に匹敵します。オイル、ブッシュ、サスペンション、ブレーキ、タイヤなど、少なくとも消耗品類の交換が早まります。ないに越したことはありません。フロントスポイラーの傷の有無はサーキット走行だけでなく、普段どれだけ大切に扱われてきたかの証拠になります。フェラーリのような造形が複雑なドライカーボン製(488ピスタでは120-140万円)より安価ですが、単なるチンスポイラー型のCFRP製でも交換すると20万円超の出費になります。透明のストーンガードが貼られていますが、サーキット走行の飛び石にはほとんど無力で破れていることが多々あります。全面プロテクション・フィルムを貼っている場合も同じで、一部破れていると張り替えが高くつきます。リアフェンダーのタイヤハウス後端部分もサーキット走行の自車飛び石で傷ついていることが多いです。7.車高調、マフラー、フロントリフター、ホイールの社外品装備車はスルー。オーリックスの車高調やパワークラフトのマフラー、ロベルタのフロントリフターなどの社外品が後付けされている場合には、純正部品の有無や無償で原状回復できるかを確認しましょう。広告には「交換対応します」とだけ書いてあり、突っ込むと「交換工賃として15万円いただきます。」とさりげなく言われて呆れ果てます。純正状態でないと、ポルシェセンターでは車検メンテを一切受けられませんので、将来処分する時に非常に不利になります。いずれにせよ、社外品装備車はスルーするのが無難です。GT3RSは国産旧車とはレベルが違うので、「ソレタコデュアル」付で改造費が浮くというような安易な発想は捨てましょう。そもそも「改造=自己満足=市場価値なし」なのです。何度も言いますが、「安く買う」より「高く売れる個体を買う」ことに集中します。パワークラフトのマフラー装着事例です。ブランドロゴが入っているので、すぐ判別できます。オーリックスの車高調装着事例です。タイヤのフェンダー・クリアランスがほとんどないので、奥が見えにくいですが、注意して覗き込むと色違いのパーツですぐ分かります。8.社外品デカールや剥がし痕をチェックする。サイドデカールやウィング上面、下面のデカールはオプションなので、貼っていない個体も結構あります。嬉しいような、気恥ずかしいような。そのため、各モデルの冒頭でも解説しましたが、中古車を見ても、何がオリジナルの状態か、判別しにくいので、事前の研究が欠かせません。因みにサイド・デカールの純正品をポルシェ・センターで貼ってもらうと、991.1や991.2が15万円前後(うちデカール代95,000円)、992が23万円前後です。多少高くでもリセールバリューを考えると、純正品を正規ディーラーで施工してもらうのが、絶対安心です。社外品デカールは字体が微妙に異なるのと、貼ってある位置がずれていたりすることがあり、ディーラーから指摘されて驚くのでは手遅れです。992型の純正サイドデカールです。社外品はGT3の3の上部の影部分が細いです。また、貼る位置のチェックは左側ドアの開口部でRの足が奇麗に余白の過不足なく貼られ、リアフェンダー側のSとスムースに接続しているかで見ると判別しやすいです。992型のウィング下面にオプションで純正デカールが貼られている事例です。純正の位置と色を確認しておきましょう。貼る位置はウィング後端のカーボン地の下面部分になります。文字デカール色はマットブラックが多いですが、バイロレッドをホイール、サイドデカールに合わせて選択している写真の事例もあります。991.2後期型のウィングに社外のカーボン柄のカッティング・シートと文字デカールを施工した事例です。カーボン柄がドライカーボンの格子縞ではなく、ウェットカーボンの綾織縞で、CFRP(炭素繊維強化プラスティック)製の場合の無地でもないので、マニアの方は違和感を感じるでしょう。991.1初期型のウィング上面に社外デカールが貼られている事例です。991.1にはこのようなウィングの純正デカール・オプションとして当時用意されていませんでした。あと、デカールではありませんが、全面プロテクション・フィルムを貼ってある個体も結構あります。10年前の991.1初期型でもありますが(オーナーによると10年前で40万円)、当時はフィルムの品質や型紙の精度が低かったせいか、ドアミラーやフロントフードの角などを見ると、雑な貼り方をしている個体が多く、剥がす費用も交渉材料になります。今、ラッピング業者に全面プロテクション・フィルムを新たに貼ってもらうと、業者やフィルムの耐候性などの品質、求める精度にもよりますが、120-160万円くらいはかかります。因みに前面だけだと35万円ほどです。なお、サイドデカールやリアデカールの上からプロテクション・フィルムを貼ると、経年で空気が入るリスクがあるうえ、本来のデカールのマットカラーが艶ありに変わってしまいます。純正のデカールを剥がしたうえで、プロテクション・フィルムを貼り、その上から純正デカールを貼りなおすのが、適切な施工方法です。このようなお金のかかる細部がチェックポイントになります。2016年式991.1初期型の事例です。プロテクションフィルムがブレーキ冷却ダクト前端の形状に合わず、一回り大きくずれて貼ってあるのが分かります。型紙の精度に問題があったのかも知れません。ここまで来ると、日焼けなど10年の経年変化もあります。シート全面を剥がすか、さらに最新の高品質フィルムで貼り換えるかで交渉すべきでしょう。2016年式991.1初期型の事例です。飛び石でリアフェンダー後方のフィルムが破れています。貼り換え後の納車条件で交渉すべきです。2016年式991.1初期型の事例です。ドアの開口部シムでも隙間が空いていて、しかも均等ではなく、ラッピング施工の荒さが眼につきます。ラッピングのチェックポイントとしては、ドアミラーやリアウィング支柱部分、フロントフードの先端角を確認します。この写真も2016年式991.1初期型の事例ですが、ドアミラーやドアサッシと隙間が空いて、汚れが浸み込んでいます。こちらは2025年式の992型GT3RSでの事例で完璧な仕上がりです。比べてみるとよく分かります。2025年式の992型GT3RSの事例です。スワンネックのハイマウントウィングになり、プロテクション・フィルムを貼るのがさらに面倒になっていますので、このように隙間なく、密接されているかを確認します。以上、急所を外さない検討が高価なGT3RSには不可欠です。「安く買う」より「高く売れる」個体を見つけることに注力したいですね。カーセンサーなどを見る場合も「掲載順」で表示して広告期間の長い個体には手を出さないという安全策もあります。追加情報を得るごとに更新していきますので、引続き、ご笑覧下さい。なお、このブログは閲覧数が167,000件を超えて、関連するテーマも色々投稿していますので、お手すきの時にご笑覧ください。「最強ポルシェ992GT3RSレーシングドライバーに同乗!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240001/「ポルシェGT3、GT3RSをなぜ買わないか。」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「フェラーリ296スペチアーレのオーダー枠をなぜ辞退したか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508010000/「ロータス エミーラ 2026モデル 3.5L V6SE国内第1号車を発注!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000/「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「絶対買ってはいけないフェラーリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「免責200万円!フェラーリ高額モデルの車両保険コスパ追求」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504120000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「296GTB 北海道東北ロングドライブで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407090000/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「マニアなら一度は乗りたいアストンマーチン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/「最後の1台になるかも アストンマーチンVantage ヴァンテージ徹底試乗」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240000/「アストンマーチン Vantage ヴァンテージ 発表特別招待会 期待通り!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「ゆめぴりか 銘柄米令和6年産無洗米5kg 税込み3,980円!値崩れ開始」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508190000/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall
2025.10.31
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2024.03.10
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お蔭さまで閲覧数が163,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。フェラーリ・・・唯一無二の魅力にカーマニアの方なら誰もが憧れるクルマです。いつかは手に入れたいと車種を決めて考えておられる方もいらっしゃるでしょう。私は今まで308GTBQVに始まってテスタロッサ、512TR、512BB、F355、458が2台、ローマと現在の488ピスタ、296GTBアセットフィオラノに至るまで計10台のフェラーリを乗ってきましたが、308、512BB、F355の3台はいわゆる並行輸入車でした。308と512BBは正確にはCORNESが正規輸入を始めていなかったのでディーラー車でなかったというほうが正確かも知れません。マフラー、ホイール、サスペンションなどの社外品を付けた改造車は一度も乗ったことがありません。今に至るまで随分色々なことを勉強してきたので、その経験が皆さまのお役に立てばうれしいです。CORNESが正規輸入を始めたのは512BBの後半からで、私の買った512BBは新麻布自動車が輸入した1977年式米国仕様車でした。F355は1997年式の新車並行輸入車でしたが、バブル景気で法外なプライスが付いたまま2年間未登録になっていてバブル崩壊で投げ売りされた出モノを川崎宮前平のゴーランドという外車専門ショップから買ったものです。このころは程度優先でお買い得であればディーラー車にこだわる必要はないと思っていました。512BBのOH、メンテなどはCORNESの元メカニックが経営する川崎のきくちエンヂニアリングなどのスペシャルショップでやってくれましたし、細かいレストアパーツはCORNES横浜センターで直接分けていただくこともできたからです。また、F355を買った頃から、CORNESも並行輸入車のメンテを受け付けてくれるようになり、新車だったこともあって、全て芝/大阪サービスセンターでお願いすることができました。この話を聞けば、フェラーリは高いので、並行輸入車を買ってディーラーのOBメカニックがいるショップでメンテしてもらえば維持費も安く付いていいと考える方もおられると思います。古いメカニカルチューニングで対応できるビンテージフェラーリを買うならそれもいいかも知れません。もちろん、当時の本来の性能を再現するほどのレストア、メンテをするにはどこに頼むであれ、相当の出費を覚悟する必要はあります。512BBは40数台乗ってきた中で、レストア、メンテ費用が購入価格を上回った唯一のクルマです。別稿でも詳しく書いていますが、金遣いの荒い美魔女をパパ活したと思って下さい。個人的見解ですが、購入後も1,000万円ほどの余裕資金をお持ちでない方が手を出していいビンテージフェラーリの限界はF355までと思っています。それ以前のモデルはやめたほうがいいです。そういうF355でも、先日、熱心なオーナーに「ぜひ乗って下さい」と言われて乗りましたが、弱点のタペット音が耳元でかなり鳴っていて、5バルブのうち吸気3バルブのタイミングが完全に合っていないのかトルクが出ていませんでした(恐らくタイミングベルトの交換、カムシャフトの肉盛り等が必要で80-100万円コース)。まあ、フルパワーでも370NmでRomaの760Nmの半分以下ですから無理もないと言えばないですが・・・。また、左リアのダンバーが抜けているようで、右コーナーでアンダーが強く出ていました(恐らくダンバー4本とブッシュ類の交換、アライメント修正が必要で70-80万円コース)。エアコンも効いていないので弱点のECU基板劣化でパーツが出ればいいですが、モジュール交換(100-120万円コース)が必要と思います。オーナーはあまり詳しくないようで、「いいでしょ?」と私に聞かれて正直返答に窮しました。いくら名車だったとは言え、「狼の皮を被った羊」に乗っているのが実態であり、動けばいいというのではなく、フェラーリと言える狼に戻すには大変だと内心同情してしまいました。また、不人気車を掘り出しモノだと思い込んだり、フェラーリという名前が付いていれば我慢しきれずに買ってしまう方がおられますが、リセールバリューが高くなければ、いくら1,000万円以上を出しても普通の低年式中古車と考えたほうがいいです。人気車であろうと不人気車であろうと掛かる維持費やパーツ代、レストア費用は同じです。ここも見落としがちな重要なポイントです。すでにお持ちの方を思うと心苦しく具体的車名を書くのがつらいですが、F355以降に限っても456、488、612、360モデナ、FF、カリフォルニアなどは欲しくなってもぐっと我慢して、もう一声じっと貯金するのが正解です。内外装色にクセがある場合はなおさらパスです。「いや、二度とない出モノなので、ぜひ買いたい。」と仰る方は、ぜひ一度他店に同じ年式、走行、仕様のクルマを「売りたいが、いくらで引き取ってくれますか?」と聞いてみて下さい。「見てみないと何とも言えないが、800万円くらいかな」と言われて、「そんな安いはずがない。一度見てもらえれば。」と買ってから実際持って行っても、それが900万円とか1000万円にはなりません。初めて眼が覚めます。無理してでもリセール価格の高い車種を買えば、次のグレードの人気車種への買替えに進める「フェラーリ独自の上昇気流」に乗ることができます。最初の足掛かりとなるモデルは最低でも走行3万kmくらいまでのF355であり、できれば458と言うことです。逆に安い不人気車に手を出すと、売ろうとしても安くしか売れず、結局長く乗ってしまって維持費等の出費が増えて、次の人気車への乗り換えができずに失速してしまいます。本題に戻りますが、2011年に劇的な変化が起こります。それはフェラーリが458を手始めに電子制御を本格導入したこと、それとディーラーが新車購入から7年間のメンテナンスプログラムを始めたことです。それまでも430でデフの電子制御が始まっていましたが、458になってエンジン、デュアルクラッチ、デフ、サスペンションに至るまで電子制御されるようになり、専用テスターがなければ十分なメンテが困難になったのです。その一方でフェラーリ本社も品質管理レベルが段違いに向上し、品質保証に自信を持ったのだと思います。各個体はシャーシ番号とディーラーでオーナーが登録管理され、本社もディーラーでの修理履歴データをオンラインで把握できるようになり、各パーツはシャーシ番号なしには調達できなくなりました。さらに偶然気づいたのですが、最近になってeurosparesやMaranello Classic Partsなどの部品サプライヤーの検索画面からパーツのイラストが全く見れなくなりました(後出画面写真参照)。アセンブリーで発注する場合を除き、個々の必要パーツを部品名だけで識別することは非常に困難です。メーカーの意地悪とは思いたくないですが、部品名が分かりにくくなっており、例えば「フロントスポイラー」は458やピスタまでは「スポイラー」と名前が付いていましたが、296では「コスメティック・トリム(化粧板)」という名前が付いています。CORNESのサービスメカニックに確認しましたが、フェラーリ社グローバルネットワークの社内端末ではメカニック名が登録されており、パーツのイラストもばっちり見れるそうです。また、CORNESの営業責任者からお聞きしたところによると、最近ベンツやBMWはメーカーの専用テスター以外の汎用テスターを車体に接続すると車載のECUが故障するような排他的機能が追加されたそうで他の高級車メーカーにも波及しそうなの情勢です。フェラーリ本社はメカニカルチューニングができる最後の車種であるF355くらいまでは純正の専用テスター「SD-2」や「SD-3」を外販していましたが、その後の新機種の外部提供は止めています。BOSHのような市販汎用テスターではトラブル箇所は特定できても、基準値へのセッティングができません。専門ショップで愛車のメンテを受けている方はぜひ、専用テスターの保有機種を聞いてみてください。以上のように、部品供給と専用の故障診断テスターの提供の両面からフェラーリの締め付けは強くなっているので、ディーラー以外の街のスペシャルショップや外車修理工場でのメンテは益々困難になっていると思います。確かに販売在庫車種を見ると、テスタ、512TR、F348、F355、F450などが多く、458以降の最近の電子制御車種は見かけなくなっています。ご自身でぜひ確かめて下さい。スペシャル・ショップの「ナカムラ・エンジニアリング」社のHPから転載しましたが、写っているのはF355以前のメカニカルチューニングモデルと電子制御が初めてデフに部分的に採用されたF430だけです。クラシック・フェラーリの整備、レストアに特化されているようですが、個人的にも正解と思います。7年メンテナンスプログラムは従来の3年間の新車保証に加え、定期的な点検・整備費用をパッケージで提供するシステムで毎年の定期点検と、所定の時期に達したときのエアコンフィルター、エンジンオイル&フィルター、ブレーキオイル、ドライブベルト、エアエレメントの交換を無償とするものです。聞いたところによると、メンテで無償交換した消耗オイル・パーツ代はフェラーリジャパンが負担し、メンテ工賃はディーラーが負担することになっています。走行距離に関係なく、例えサーキット走行していても、ディーラーのイベントがあるくらいですから、問題ありません。但し、マフラー、ホイール、サスペンション、フロントリフターなどの社外品を付けた改造車は適用を受けられません。そう言えば、「キダ・スペシャル」などの社外マフラーが全盛だったのはF355まででした。このようにディーラー車を前提にしたプログラムなので、並行輸入車は全て有償になります。ここで特に注意してほしいのは、「新車保証」と「メンテナンス契約」の関係です。両者をごっちゃにしている方がおられますが、フェラーリやポルシェは別です。ベンツやBMWは一緒なので、混同するのも無理はありません。しかもフェラーリでは2011年以降の新車購入価格にメンテナンス契約が含まれているので、ディーラー車であれば、街のショップで買った中古車でもディーラーにオーナー登録すれば、メンテナンス契約の恩恵を受けられます。それに対し、ポルシェではメンテナンス契約は新車購入時に任意に選択できるので、ディーラー車や認定中古車であってもメンテナンス契約が締結されている個体かどうかはディーラーに問い合わせないと分かりません。中古車を買う時もメンテナンス契約が適用される個体かどうかをよく確認しないと買ってから思わぬメンテ費用の負担に泣くことになります。因みにポルシェを例に取ると、メンテナンス契約を新車時に加入していない認定中古車を買って、新たに3年のメンテナンス契約に加入しようとした場合、40万円ほどの費用が掛かりますので、フェラーリの並行輸入車を買うと7年なのでもっと高くなる筈です。なお、メンテナンスプログラムの7年間が終了しても、支払い額の追加によって8年目から12年目まで、このサービスを延長することができる「メインパワー」というシステムがあり、さらに13年目から15年目まで延長できる「メインパワー15」というプログラムもあります。これは新車保証の実質的延長にもなります。このプログラムの効果は絶大で、私のピスタの場合ですと先日2回目の車検を受けましたが、添付のように法定点検と諸費用のみの125,000円で済みました。アウディTTクーペの車検費用より安かったです。ゼロが続いている請求書を見るのは楽しいモノです! 合計125,000円、ほっとします。また、1年ごとに定期点検もこのような通知が来て(-メーターにも経過年数か走行距離に応じて点検のワーニングが表示されます)所定の点検を受けます。左下のスパナマークで定期点検が警告されます。大阪サービスセンターで定期点検中、2泊3日くらいの日程です。いつもファクトリーの中を一周させてもらうのですが、いいですね~。無事点検が完了し、引き取りに行きました。今まで見なかったガードマン2名がガレージ入口で警備されていて、昨今の物騒な環境に備えています。今回の定期点検では写真のようにエンジン・ブレーキオイル、各種フィルター、リモコンバッテリーを交換していますが、全て無料でした。非常に嬉しいです。部品サプライヤーの検索画面ですが、昨年ころまでは左側にパーツのイラストイメージが掲載され、パーツ番号と容易に紐づけできるようになっていました。画面には「COMING SOON」とありますが、更新はありません。要はディーラー車であれば、所定のメンテナンスをきっちり受けている(受けられる)ので、最初は高いと思っても結局は売却まで考えると安く上がるということなんです。購入価格で考えるのではなく、買ってから将来売却するまでの売買差額で考えるのが正解です。リセールバリューの高いフェラーリだからこそ、言えることかも知れませんが、ともかく目先の安さに踊らされては後で大きな後悔をします。どうか、ご注意下さい。1. あなたはマゾヒストですか?、2. 面倒なことでも自分でやってみたいと思う方ですか?3. 諦めの悪い性格ですか?この質問に3つとも「はい」と言える方でないと、ビンテージフェラーリに手を出してはいけません。「WEBERキャブのこの吸気音がたまらない。エンツオのロマンとオーバーラップする。」なんて、評論家や自動車雑誌の記者みたいに言っているだけの方は資格なしです。512BBのケースですと、リンケージのガタが出て来て12枚のフラップが同時に開閉しなくなってくるので、本来の胸のすくような加速感を維持するには調整が必要になります。OHやレストアは終わりのない旅に出ることなのです。一度では決して終わりません。全て業者任せでお願いするとなると費用がかさむだけでなく、預けて乗れない期間がドンドン長くなります。天井のトップライナーが垂れてきたので修理しようとしたら、当時はフェラーリに無知で自分ではできず、フェラーリに強い専門業者にお願いして結局ここまで分解する羽目になりました。現代のフェラーリも分解手順は同じです。内装はエンジンのファイアウォールやリアウィンドウガラスの周辺パネルから前方向に順番に外していきます。天井のライナーだけ外すということはできません。センターコンソールもそれだけを外すことはできません。こういう試行錯誤によるトラブルがこれでもかというくらい、繰り返し起こってきます。動けばいいと放置していると段々嫌になってきます。さらに分解してみると、色々驚きの発見があります。カリフォルニア周辺で生息していた個体なので、何と天井を溶接でカットしてサンルーフが付けられた痕跡が見つかりました。ビンテージフェラーリを持つ喜びは、このようなことも受け容れて手間と時間とお金を惜しまずに「楽しむ」ことなのです。「処女でないと嫌だ。」とか、元彼とのツーショット写真を見て腹が立つようでは新車を買うほかありません。もう一つの驚きです。抽象画ではありません。レストアに際して、徹底的に総剥離してリペイントしてほしいと依頼したら、何と写真のように黄→シルバー→黒→赤は4回で計7回リペイントされていました。専門書を読むと私の個体は工場出荷時はパープルだったようですが、中心は白になって残っていません。だから正確には8回ですね。白は下地のサーフェーサーの色なので、最初のパープルから黄色へのリペイントでは総剥離したようです。あとは剥離せずに下地だけ塗ってリペイントし、赤になってからは、何と下地塗りなしで直接重ね塗りしていたようです。素敵な女性と巡り会って喜んでいたら、次々と過去の男性遍歴が明るみになり・・・。「連れ子に会ってほしいの。」と言われるかも知れません。それでも好き! と言うならいいんですが(笑)。GOOD LUCK!閲覧数が163,000件を超え、クルマに関する別稿テーマもご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/ctgylist/?ctgy=1「フェラーリ296スペチアーレのオーダー枠をなぜ辞退したのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508010000/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「免責200万円!フェラーリ高額モデルの車両保険コスパ追求」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504120000/「修復歴?フェラーリ488スパイダー あま猫 騒動に思う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501310000/映画 Ferrari 観ました。情熱と狂気、愛憎と迫力レースシーン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407160000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「296GTB 北海道東北ロングドライブで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407090000/「難関 フェラーリ ドライ・カーボンの補修」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230002/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「なぜ458スペチアーレを買わなかったか、復元車の魅力とは?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/「ロータス エミーラ 2026モデル 3.5L V6SE国第1号車を発注!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「京都北野天満宮スーパーカーミートに参加 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504280000/「マニアなら一度は乗りたいアストンマーチン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/「最後の1台になるかも アストンマーチンVantage ヴァンテージ徹底試乗」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240000/「アストンマーチン Vantage ヴァンテージ 発表特別招待会 期待通り!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「ポルシェ911 992カレラT ついに買う。Fun to Drive!?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503160000/「最強ポルシェ992GT3RSレーシングドライバーに同乗!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240001/「ポルシェGT3、GT3RSをなぜ買わないか。」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/「絶対買ってはいけないポルシェGT3RS 中古車選び」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/「六甲展望台サンデーミートに行く」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404290000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「私のバイク趣味 愛するバイクたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.03.30
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お蔭さまで閲覧数が150,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。HONDA SL350K0モデルは今から60年程前にまず輸出専用モデルとして発売され、国内販売店やユーザの強い要望があって、のちにウィンカーを付けてタイヤをブロックパターンからリブパターンのナローサイズにするなどの変更を加えて国内販売された当時としては何ともバタ臭く、非常に垢抜けしたカッコいいバイクでした。私も欲しかったのですが、学生の分際ではK1を買ってほしいと頼んでいたところだったので我慢するしかありませんでした。それから20年ほど経って、ディズニーのアナハイム本社に勤務した時に街を歩いていると何とあの憧れていたSL350が走っているではありませんか!キャンディーブルーでしたが、すぐに呼び止めて話を聞くとUCLAの学生でお金がないので、これをドミトリーの先輩から譲ってもらったが本当はスピードの出るロードバイクが欲しいとのことだったので、すぐに名刺を渡して後日交渉し譲ってもらいました。帰国に合わせて日本にコンテナ船便に混載してもらい、自宅でレストアを始めました。ただ、当時でも希少車種でしたので、ヤフオクやイーベイを通じてキャンディレッドの新品タンク、サイドカバー、フロントフェンダー、メーターなどを5年掛かりで集めながらの作業になりました。レストア完成後は継続車検を取って、時たま乗って昔を偲んでいます。メーターはヤフオクですおいーどメーターが新品、タコメーターは極上品を各々入手して交換しています。当時のカタログでも輸出仕様のほうが断然カッコよかったです。これが国内版カタログ。国内向けモデル自体が太いキャラメルパターンのタイヤから細いリブパターンに変更されていることもあるでしょうが、折角のSL350の魅力が伝わらないない内容です。メインスタンドを付けなかっただけでもホンダとしては国内規制に対して頑張ったのかも知れませんが。ホンダの名誉のために言うと、当時、父兄と高等学校上げてのバイク排斥運動が盛り上がっていて、純真無垢な若者を刺激してはいけないという配慮があったと想像します。それでもこうやって、60年後の高校生の記憶に刻まれているわけですから、当時のインパクトの大きさが分かります。日本に里帰りした直後の姿です。シートのアンコも抜かれ、マフラーに穴が開きかけていましたが、雨の少ないカリフォルニアが幸いしてレストアベースとしては満点でした。エンジンのOHを終えて載せた状態です。スペアパーツはリストを作成のうえ、車種ごとにBOXに保管しています。SL350はCL350と共通パーツも多いので一緒に保管しています。純正パーツ以外にもクロム再メッキのボルト、ナット、ワッシャなどもストックしています。ブログの閲覧件数がお蔭さまで150,000件を超えました。バイクに関しては愛車遍歴、RT1、CL350、K0、K1、W1SA、Z1、XS-1Bなど別稿テーマもよろしければご覧ください。「私のバイク趣味歴 愛するバイクたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「HONDA CB750K0 砂型 1/1デアゴスティーニもビックリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260002/「HONDA CL350K0 30年間納屋から蘇る 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404210000/「忘れ得ぬYAMAHA DT1、RT1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404240001/「KAWASAKI Z1 3000番台 モンタナ州ワンオーナー 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310002/「クルマの愛車遍歴」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「大阪・関西万博 公式裏情報:来場予約、抽選申込、当日登録、交通、0時ログインの現実」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507070000/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「本当のセレブに招待される 1」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「歌舞伎 事始め 鑑賞教室から京都南座・大阪松竹座公演へ 愛之助、中車、鴈治郎、獅童」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405120000/ ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall
2024.04.16
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お蔭さまで閲覧数が167,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。KATOのユニトラックは手堅く走行性能を維持すべく、ポイントの種類もTOMIX ファイントラックやメルクリンのように3方ポイントやダブルスリップポイント、曲線ポイントまではカバーしておらず、片開きや渡りポイントなど基本構成のみになっています。スペースを大きく取るHOでは何とかしていただきたい要望点ですが、今回は「動かないポイントの再生」に関して、私の紆余曲折の経験を踏まえて説明したいと思います。何かご参考になれば嬉しいです。さて、ユニトラックは耐久性を重視した頑丈な作りなので、誤って踏みつけたり、落としたりしない限り、ポイントが壊れるということはまずないと思います。それでも、通電不良や可動レール(トングレール)を左右に動かす転轍器部分の動作不良が起こります。しかし、ポイントを交換しようとすると固定レイアウトの場合などセメダインホワイトで固めた砂利をまず除去したり、周辺レールも外してはめ込んでジョインナーで接続するのがかなり大変な作業になります。なお、現在、市販されている左右片開きのポイントは6番がR867の手動と電動、4番がR550の手動のみとなってしまい、電動化するには別途左右別のポイントマシン(品番 左2-503、右2-504)を購入して外付けする必要があります。外付けすると、道床からはみ出てしまうので、昔のように4番ポイントも電動を販売してほしいのですが・・・。また要望を言ってしまいました(笑)。左が4番手動ポイントに外付けポイントマシンを取り付けた状態、それに対し、右が昔に販売されていた4番電動ポイントです。道床にはみ出ない昔の4番電動ポイントを使い続けたい方にもお役に立てるかと思います。それでは、本題の簡単な対処方法から次の順序で説明します。 1.トングレールの接点への通電グリスの塗布 2.転轍器部分に付着したカーボン等の除去 3.ハイパワー電源への交換 4.ポイントそのものの取り外し修理/交換(最後の手段)まず、通電不良から対処します。1.トンクレールの接点への通電グリスの塗布車両がポイント内で停止したり、速度が低下する場合はトングレールの通電不良ですので、接点に通電促進グリスを塗布します。この商品名「接点グリス」は元々バイクのヘッドライト等の接点不良を修理するために開発された優れモノですが、モノタロウで税込@580円で買えます。詳しくは別稿の「持っててよかった!ツールとサプライ」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/通電促進グリスを爪楊枝に付けて、トングレールと外側の固定レールとの接点に各々ごく薄く塗布します。今までの経験では通電不良になる可能性は低いですが、念のためトンクレールの支点2か所にもごく薄く塗布します。付けすぎると不動の原因になるので注意してください。最近補充でモノタロウで600円ほどで買えますので、参考にレシートを添付します。2.転轍器部分に付着したカーボン等の除去左右に動くトンクレールの転轍器部分が全く動かなくなったり、途中で停まって脱線の原因になることもあります。これは、当初錆やホコリと思ってオイルやシリコングリスを塗布していましたが、余り改善がなく、却ってホコリを貯めて逆効果なことに気づきました。動きが悪くなっているのは恐らく通電時のカーボンが付着している可能性が高く、パーツクリーナーを吹き付けて、余分はティッシュで拭き取るのがベストと思います。これでかなりの改善が見られると思います。それでもなおトンクレールの動きが鈍かったり、密着不充分で通電不良が改善されない場合には、次の3の対策に進みます。3.ハイパワー電源への交換まず、ポイントの電源はレールのフィーダー電源兼用ではなく、基本的にはポイント専用のパワーパックを使ったほうが電圧の降下がなく安心です。それでも、トンクレールの左右転轍機動作が遅かったり、密着不充分で通電不良になっている場合は、TOMIXの「ハイパワー電源」を購入し、電圧を12Vから24Vに上げて動きを確実にする対策があります。この3はポイント自体を取り外して交換するのがかなり面倒な場合に先にやっていただきたい対策ですが、ポイント自体を容易に取り外して修理/交換できる場合は4に進んでいただいて構いません。この3の対策をしておくと、渡りやリバース線で2個のポイントを同時に動かす場合にも電圧が殆ど下がらず、動作が確実に行えるメリットがあります。私は元々ポイント専用にKATOのKM-1のパワーアンプ12Vを使っていました。しかし、色んなポイント不調に遭遇するうちに、TOMIXの高電圧電源を使えないかと考えました。今回交換に流用したのは、TOMIXの「TCSハイパワーポイント電源N」(品番5529)で電圧が24V仕様になりますが、以前からファイントラックを使ったNゲージレイアウトでも使用し、効果を確認していた製品です。税込み定価は5,280円、サイズは60X 90X 61mmとコンパクトです。流用に当たっては、横にスナップで連結するKATOのポイントコントローラーとの接続部分を加工する必要があります。私はまずTOMIX側の電源接続に家電のコンセントの金具を代用しました。さらに、連結させるKATOのポイントコントローラー側のスナップを使うため、写真の「ポイントアダプター」を購入してTOMIXと接続できるよう改造しました。なお、ポイントコントローラーは作例では半艶黒色に塗装しましたが、現在黒色の製品もKATOから販売されています。結線に当たっては、KATO製品は手前がプラス、向こうがマイナスであるのに対し、TOMIX製品は手前がマイナス、向こうがプラスと電極が反対になっているのでクロスして繋いでください。写真は最初に結線を間違えた状態です(笑)。なお、ショートしないよう、絶縁テープを巻いて下さい。綺麗に収まり、両面テープで取り付けました。使った商品を確認するため、パッケージと取説を再掲しておきます。KATOのポイントコントローラーとスナップで連結して、正常動作を確認できました。電圧が上がった分、パチ、パチと動作音も大きくなり、トンクレールの密着不良などなく、転轍器部分の動きが確実になって安心です。電圧を12Vから24Vに上げることによるコントローラー切り替え通電接点の摩耗やカーボンの付着などのトラブルはNゲージ時代を含めてありません。KATOのポイントスイッチを黒色新製品に交換し、配線を隠すカバーも付けて、綺麗に仕上がりました。Nゲージも17-18Vの高電圧パワーパックHYPER DXにしてから、写真のようにポイントとサウンドBOX2台は全て側面のスナップ端子で連結して共通電源にしていました。しかし、長編成列車やC62三重連など運用負荷が上がって来て、リバース線や渡りクロスのポイント2基を同時動作させると、サウンドBOXが停止するトラブルに見舞われるようになり、結局パワーパックは分割するようになりました。現在は左のHOはTOMIXの高電圧電源、右のNゲージは元々HOで使っていたKM-1を再登板させてポイント専用に変更しました。HOに比べ、Nゲージはポイントの動作負荷が小さいので、その後、特に電圧不足は感じていません。4.ポイントそのものの取り外し修理/交換ポイント自体を取り外して分解修理します。ポイントを裏返し、8本のプラスネジを全て外して、裏カバーを取り外します。左上の黒色の手動用レバーを動かして、1.左側のT字形接点切り替え金具が左右に動くか、2.中央の電動部分の磁石が同時に左右に動くか、3.右側の転轍器部分が上下に動くかを確認してください。次に通電不良が起きないよう、T字形接点切り替え金具が接触する基盤側の接点赤丸の4箇所に通電グリスを爪楊枝で塗布しておきます。通電グリスを塗布したら、次は手動用の黒色レバーを左右に動かしても電動磁石や転轍器部分が正常に動かない原因を探ります。今回、私の場合、ボールペンで指している黒色レバーのL字形にある赤丸の「先端穴」が磁石を左右に動かす黒色レバーの「裏面突起」から外れて動かないことが判明しました。恐らく、皆さんのポイント不調も全て同じ原因と思われます。そこで、黒色レバーのL字形先端穴が磁石を左右に動かす黒色レバーの裏面突起から外れないよう、厚さ0.2mm前後のケント紙を写真のようにカットして黒色レバーの下に貼ることにしました。ゴム系接着剤でカットした赤枠のケント紙を黒色レバーの下に貼り付けた状態です。これにより黒色レバーのL字形先端穴が下から持ち上げられて、磁石を左右に動かす黒色レバーの裏面突起に深くはまり、外れないようになりました。ケント紙を貼ってから、ボールペンで指し示した黒色レバーのL字形先端穴が突起から外れないことを確認しました。底のカバーを取り付けて、電動テストした結果、確実に転轍器部分が動いて外側レールに密着することが確認できました。これで修理完了です!なお、今回のトラブル以外に、下の写真のように転轍器部分を左右に動かすリン青銅線の赤丸起点が外れている故障も過去に稀ですがありましたので、そこも点検してください。黒のレバーが右に動くと、斜めに設置されたリン青銅線が上に押し上げられて、転轍器部分が一緒に上に上がる構造です。したがって、赤丸の起点が非常に重要な役割を果たすので、ここが固定されていないと転轍器が動きません。皆さんもこれで先行きの見通しが付いたので、ぜひチャレンジしてみて下さい。「鳴かぬなら鳴かせてみせよう、ホトトギス」太閤さんです。また、閲覧数が167,000件を超えて、鉄道模型の他テーマに関しても、ご覧下さい。「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ Ⅰ蒸機編 Ⅱ蒸機以外編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/「HOブラス不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/「ビンテージ蒸機の棒モーターを缶モーターに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/「サウンドを極める カンタム、KATOサウンドBOX、TOMIXホームサウンド」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/「天賞堂 SL-1システムとは何だったのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501150000/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/「HO/Nゲージサンライズを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403230000/「HO/Nゲージ トワイライトEXを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HOカプラーを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404270000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HOストラクチャー:腕木式信号機と踏切」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503040000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO/N 車両収納ケースを極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「HO/N レイアウト ジオラマの照明を工夫する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411050000/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「頼れる鉄道模型店探訪 ホビーセンターKATO東京本社」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412100000/ 「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「本当のセレブに招待される 1」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「14年ぶりに軍艦島(端島)を再訪。当時の人々と向かい合う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511300000/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「趣味の園芸 ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「バラで楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「芝生は奥が深い」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/ほかにも色々ございますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.12.11
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お蔭さまで閲覧数が167,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。天賞堂のHGシリーズやクラウンモデルの殆どに搭載可能だったドラフト擬音再生システムSL-1に関して、従来「30-60年前のビンテージモデルを楽しむ」の投稿に入れていましたが、内容を深めたうえ参照しやすいよう、独立してまとめておきます。1995年製HGシリーズのD51肥薩線重装備(#502)にオプションとして組み込まれたSL-1システムです。SL-1オプションキットが組み込まれていた天賞堂HGシリーズのD51重装備(人吉機関区肥薩線モチーフモデル) #502です。カンタムシステムの先駆けとして、米国製PFM/LTM を天賞堂が日本化したTPEシステム(商品名「SL-1」)と呼ばれる疑似ブラスト音の再生システムが1983年前後からHGシリーズモデルに別売のオプションキットで装備できるようになっていました。また、TPE付きの完成品も1983年発売のD52 品番525のように一部で発売されました。テンダーから伸びた接続端子が特徴的です。定価は79,000円とノーマルのD51に比べ10,000円ほど高い設定になっていました。先出の写真のように動輪に付けられたドラムを擦る時のスパーク雑音をテンダーに搭載したスピーカーで再生する仕組みです。再生音が動輪の回転と同期するのは優れていますが、カンタムのように録音した実機の音源ではないので、リアル感に限界がありました。端的に申し上げると再生音は低速では「ジィジィ」、中高速では「シャカシャカ」という感じの音です。動輪の回転と同期しているので、蒸機と擬音の一体感が強いのが特徴です。ただ、動輪のドラムは動輪より小径なので、走行が速くなるとブラスト音のテンポが実際より速い連続音に変化するわけです。生の再生音を聞きたい方は、13mmゲージの巨匠パラノイア鈴木様のユーチューブ、「おとなの秘密基地 鉄道ジオラマ総集編」の最後1-2分でサウンドジェネレータを使ったTPEの走行音が聞けます。https://www.youtube.com/watch?v=AIHRf6cVoK0ユーチューブの画像です。鈴木様が13mmレールを敷設される作業を観るだけでもただ感動します。模型作りが邪魔くさくなった時は、ぜひこの姿をご覧になって元気を出して下さい。なお、サウンドジェネレータは写真のように横向きに設置されています。ユーチューブの画像です。擬音の効果で動輪の回転が非常に印象に残りました。SL-1オプションキットの配線説明図です。正確には動輪のドラムは工場出荷時に第1動輪ではなく、第3動輪に装着されていました。TPEシステムを車両に搭載すれば、疑似ブラスト音を楽しめると誤解されている方が少なくありませんが、再生には「サウンドジェネレータ」という専用パワーパックが本来必要であり、すでに生産販売中止となっていて、たまにヤフオクで3万円前後で出品されているだけです。カンタムやDCC、KATOのサウンドボックスなど後発システムが有力化する中でも、根強いファンがいらっしゃって落札されています。「サウンドジェネレータ」外観です。ブラスト音の調整だけでなく、中央のレバーを手前に引くと汽笛を鳴らせました。この「サウンドジェネレータ」を使わずに通常のDCパワーパック(TR-1,TEP-1, TS-1S, 3A2PERなど)で走行させると、テンダーのスピーカーにリード線を接続していないのに機種によっては微細なチリチリという雑音を発してしまいます。電気リテラシーの低い私には、詳しい原理は説明できませんが、深入りすると不可思議なことがいっぱい起こりますので、覚悟が必要です。今回ヤフオクで買ったD51肥薩線重装備モデル(#502)ではオプションのTPEキットが組み込まれており、テンダーのスピーカーと接続しなくても雑音がするので、天賞堂の模型商品部に依頼して関連パーツを全て取り外してもらいました。なお、後出のクラウンモデルC581やまぐちは動輪のドラムは付いていますが、TPEオプションキットは組み込まれていないので、そういう雑音はしません。SL-1関連装置を取り外して調整するだけで結構修理代が掛かりましたが、雑音は完全に消えて、走りもよりスムースになりました。さずが天賞堂模型商品部の丁寧で完璧な作業にはいつも感心させられます。SL-1オプションキット搭載機をお持ちでSL-1を使っていない方には、ぜひお薦めします。取り外したSL-1オプションキット一式です。大きなボックスはテンダー搭載の専用スピーカーです。現在、生産販売中止になっています。取り外したSL-1オプションキット一式の裏面写真です。専用スピーカーは下向き線路側が見えています。なお、HGシリーズだけでなく、後発のクラウンモデルでも、SL-1の別売オプションキットを組み付ければ、疑似ブラスト音を楽しめるようになっていました。写真の2008年製クラウンモデル C581やまぐち号ではSL-1のオプションキットは組込まれていませんが、動輪のドラムは工場出荷時に最初から車軸に組み込まれています。先出のHGモデルのD51重装備とは異なり、ドラムを擦るブラシは主台枠の裏蓋ではなく、車体の内部に取付けられています。クラウンモデルのC581やまぐち号(#11027)です。SL-1オプションキットが組み込まれていなければ、異音(ブラシの摩擦音)は殆どしません。ちょっと驚きましたが、クラウンモデルの2024年製の最新モデルにもSL-1システム対応用の動輪ドラムが装着されています。2024年製クラウンモデルの C57 180号機 JR東日本仕様(#11093)の主台枠裏面です。SL-1システムがすでに販売中止になっているのに、昔からのファンの要望が強いのかも知れません。天賞堂模型商品部に確認したところ、SL-1オプションキット装備機の修理対応をしているのみで、コンデンサーなどの手許修理用パーツ在庫も少なくなっているとのことでした。現行のクラウンモデルに動輪ドラムが付いているのは、残っているドラム付きの動輪在庫を使って生産しているにすぎず、「新たにSL-1のオプションキットを装着してくれ」と頼まれてもできないとのことでした。余談ですが、昨年12月に銀座本店で「自分のX'mas プレゼント」に買ってしまいました。それにしても中古の軽自動車が買えます😢。フェラーリの新品ホイール1本相当と言ってもいいですが。最後の締めくくりとして、もう一つ驚きがありました。2019年製のプラ製9600(品番51049)のテンダー車輪に何とSL-1用のドラムが付いているではありませんか。テンダーの中にはしっかり電子基板とスピーカーが装着されておりました。消えたと思っていたSL-1が今も密かに生き続けているのですね。トホホ・・・9600はSL-1に似ているように思います。大型ボイラーで出力のわりに軸重が軽い長所を活かして交代役のD51に駆逐されず、最後まで稼働したしぶとさはそっくりです。SL-1の動輪ドラムを装備しているのは前出に一番左2019年プラ製現行モデル#51049(定価52,800円)だけでなく、中央の2001年製ブラス製HGシリーズ#477(定価194,000円)もです。右端の1965年製の初代モデル#477(定価11,000円)は定番商品として異例のロングセラーでした。SL-1の説明は以上になりますが、閲覧数が153,000件を超えて、鉄道模型の他のテーマも、ご覧下さい。「サウンドを極める カンタム、サウンドBOX、TOMIXホームサウンド」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ Ⅰ蒸機編 Ⅱ蒸機以外編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「HOブラス不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/「HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/「HO/Nゲージサンライズを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403230000/「HO/Nゲージ トワイライトEXを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HOカプラーを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404270000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO 機関区、ヤード等の製作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150000/「HOストラクチャー:腕木式信号機と踏切」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503040000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO/N 車両収納ケースを極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「HO/N レイアウト ジオラマの照明を工夫する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411050000/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「本当のセレブに招待される 1」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「歌舞伎 事始め 鑑賞教室から京都南座・大阪松竹座公演へ 愛之助、中車、鴈治郎、獅童」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405120000/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「14年ぶりに軍艦島(端島)を再訪。当時の人々と向かい合う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511300000/「趣味の園芸 ガーデニング 全体 草木編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「趣味の園芸 バラ、ツルバラ ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「趣味の園芸 芝生 ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/ほかにも色々ございますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2025.01.15
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お蔭さまで閲覧数が150,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。蒸機や気動車が走るHOレイアウトに欠かせない腕木式信号機と、ギミックになりますが、踏切を今回設置しました。<腕木式信号機>腕木式信号機は手動にせよ、動作と点灯の問題があるため、初めから自作は断念し、ヤフオクで最近人気沸騰のため高額落札が続いている商品を泣く泣く42,000円で入手しました。😢ただ、場内主本線・副本線、上下二段式 手動点灯のフルスクラッチによる本格モデルで、出品者の加工技術の高さには感心するばかりで思わぬ出費も忘れさせる魅力があります。設置したのは本線とヤード待避線の合流ポイント横です。向こうに踏切も見えます。こんな風景は昭和40年ころまで非電化ローカル線では日常的に観ることができました。電動であれば一番有難く、ポイント切り替えと連動できるのですが、上下ニ段式の電動はまだ出品されたことがないので、今後の楽しみにしておきます。電動化のために地下部分のスペースが大きくなると、お座敷レイアウトでは設置できない課題もあります。腕木式信号機の動作規則に関しては、TOMIXの製品カタログに詳しい説明があり、これが一番参考になります。製品自体はリアル感は落ちるものの、場内出発信号機が#5545で4,620円、場内・通過信号機が#5542で6,82円ですが、欠品で再生産待ちが多いようです。また、信号機は電動化されていますが、電圧低下を懸念してポイントとの連動までは推奨していないようです。少なくとも「ハイパワーポイント電源」が必要でしょうね。詳しくは「動かないポイントを動かす」参照:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/腕木式信号の実物は大宮の鉄道博物館で確認できます。信号機は設置後に車両保守作業などで引っ掛けやすいので、そのまま土台ごと外れやすいよう、落札商品のベース台をそのまま利用します。商品付属のニクロム線は土台の底に巻いた状態で接着し(引っ掛けた場合の断線防止対策)、配線の末端にコネクターを繋ぎました。ショートを防ぐため、ハンダでの結線位置をずらして、収縮ゴムチューブで保護しました。余った配線は台座の中に巻き取ってメンディングテープで軽く固定しました。この状態まで加工したうえで、シーナリーのモジュール基板に接着しました。<踏切>PLUMの踏切キットにポポギミックの点滅キットを組み込む形で製作しました。PLUMの踏切キットは1,980円でしたが、金型の精緻さに驚嘆する製品です。黄色と黒色の塗分けは何と2色のパーツを別々に成形して、合体させる構造になっています。さすがに支柱部分は黄色と黒色のパーツを両端でつなぎ合わせる華奢な構造のため、カンタンに外れやすいので慎重にライナーから外します。それにしても金型精度の高さには舌を巻きます。踏切キットを組み上げた状態です。ポポギミック社の踏切点滅キットで、同社のHPから1,540円で入手できました。点滅ランプ部分はプラパーツが損壊しないよう、まず1.5mm径ほどの下穴をピンデバイスで開けます。次にミニリューターのテーパードリル刃でLEDチップが入るまで穴を拡大します。ヤスリを使う場合はプラ製パーツの支柱が折れないよう、要注意です。LEDチップが通るか、何度も試しながら、やっと穴が拡大できました。LEDチップとニクロム線を警報機に取り付けるために、アマゾンでUV接着剤(レジン液500mlで499円)と硬化用のUVライト(1,080円)を購入しました。レジン液の蓋にあるブラシは太すぎるので、爪楊枝にたっぷり浸み込ませて塗布しました。ライトを照射して1分ほどで硬化します。液を付けすぎると大粒の粒子のように固まってしまうので、多少付け足りないと感じるくらいがちょうどいいと思います。この感覚を掴むために何度かテストするのがお薦めです。LEDチップが交互に正常点滅するか、取付け前に慎重に点検します。今回は左右の警告ランプだけでなく、通過方向ランプも点滅するようにしました。2mm厚ボール紙の基盤に配線を整理して固定します。着色前の基板に警報機と遮断機、警戒柵を置いて、固定位置を現物合わせで決めます。2mm厚のボール紙をベース板に使ったのは軽さと加工のしやすさからです。曲線道床に合わせて何度も微調整を繰り返すので助かりました。シーナリーモジュールは配線の関係もあるので、腕木式信号機と一体で製作しました。曲線部分の踏切なので、遮断機のバーや防護柵が車両に接触しないよう、実際に長尺車両、特に両端タンクの大きい客車、ステップの突き出た蒸機やディーゼル機関車を走行させて位置調整のうえ固定しました。Ra80のダイハツミゼット郵便配達車とエコーモデルの自転車、KATOのフィギュアを多少加工着色して取り付けました。エコーモデルの自転車は「れーるぎゃらりーろっこう」で現行製品に比べ、金型精度の低いデッドストック品を見つけ、980円の格安で入手できました。シーナリーの作りこみが進み、リアル感が徐々にでてきました。Nゲージの路線が並行しているため、スケールの違いが目立たないよう、踏切の向こう側は坂を下りて行ったような感じにごまかしました。今後もアップグレード作業の更新を続けますので、よろしくお願いいたします。また、閲覧数が150,000件を超えており、他テーマも、ご覧下さい。「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「HO 機関区、ヤード等の製作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150000/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HOブラス不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/「HO/Nゲージサンライズを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403230000/「HO/Nゲージ トワイライトEXを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HOカプラーを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404270000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO/N 車両収納ケースを極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「HO/N レイアウト ジオラマの照明を工夫する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411050000/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「頼れる鉄道模型店探訪 ホビーセンターKATOト東京本社」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412100000/ 「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「本当のセレブに招待される 1」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/ほかにも色々ございますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2025.03.04
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お蔭さまで閲覧数が150,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。北海道の雄大さが好きで、最近7年間で9回訪れましたが、フェリーとマイカーだけでなく、鉄道にも乗って多面的に自然と大地を満喫しています。キハ261は室蘭から函館まで特急「北斗」に乗り、狩勝高原の新得で特急「十勝」に乗りました。北海道は廃線跡巡りや釧路湿原ノロッコ列車、富良野のノロッコトレイン、釧網線の原生花園にも乗り、鉄道の存在感が大きいです。とりわけキハ261は下降気味のJR北海道に新風を招く爽やかな印象で、TOMIXの新製品発表があって、すぐに昨年予約しました。付属のワイパーを取り付けて、早速雄姿を手許で再現。ニヤニヤ。札幌から函館本線、室蘭本線、千歳線経由で函館駅に到着した特急「北斗」です。北海道は2両連結が多い😢ので、7両編成だけでも威風堂々としています。狩勝高原の新得駅を帯広から札幌に向けて出発する函館本線の特急「十勝」です。ホームの向こうに広がる草原にはかつて新得機関区があり、難所の狩勝高原越えのD51が扇状機関庫や給炭塔周辺にウジャウジャいました。新得駅は根室本線の要所でもありましたが、2016年の台風災害で新得、富良野間がバスに置き換えられたまま復旧せず、結局2024年3月で廃止、根室本線は分断されてしまい、新得駅からは根室方面にしか行けなくなりました😢。何か北海道を象徴する駅みたいで寂しいですね。だから、キハ261が余計、印象的です。昭和41年(1966年)に新狩勝トンネルの開通に伴い、根室本線の新線に付け替えられ、廃線となった狩勝線の横にD51が静態保存されています。のちにリアルライン製のNゲージ鉄道模型で再現された実機です。静態保存機はスノーブロウが取り外され、ランボードやデフレクターに白線、ロッドに赤線が入るなど装飾が施されていますが、リアルライン製のNゲージ模型は新得機関区での活躍当時を1/160で再現しています。さて、北斗の模型に戻って、今回のTOMIX新製品は発売日の2/28に「れーるぎゃらりーろっこう」に予約品を取りに行きました。こういう体験は今回初めてです。基本セット4両に増結3両と室内照明6本セット3箱も含めて現金払で20%引ながら、総額112,024円の買い物です。基本セットの4両に増結用中間3両(M車含む)の7両編成の実車通りの構成です。金型の精密性がますます向上し、塗装も落ち着いた色調で見事な仕上がりです。車両の出し入れがカンタンにできるよう、いつものIMON 1/80用金箱8両ケースに収納します。この時に連結順の番号シールを車両と元箱に貼って混同しないようにしています。なお、IMON 1/87用銀箱には車長が長いので収納できません。特急車両はいつの時代も華やかで夢があります。乗車経験のある思い出深い列車を主体に集めています。早速、室内照明を取り付けます。車体の分解は取説では車体の真ん中を押し広げるように解説されていますが、実は少し端から外してバナナの皮をむくように広げていくのが楽です。今回、連結面の組付けがしっかりしていて分解しにくいので、外れにくい時は爪楊枝を間に挟んで、どの部分が引っ掛かっているかを確認しながら慎重に外しましょう。TOMIXサンライズエクスプレスでもスカートが回り込んでいて車体を外しにくいので爪楊枝が大活躍。車体と床板を外しました。車体の屋根板は写真のように親指で押さえていくとカンタンに外せます。TOMIXも随分製品の改良を重ねているようで、昔の製品は屋根板が中々外れず、マイナスドライバーで爪をひとつひとつ広げていく必要がありました。室内照明は一気に7両分を開封して、LEDチップの鉢巻きを施します。内職のおばさん気分です。車体をはめこむ時に連結面の角が非常に入りにくいですが、爪楊枝で広げて強く押し込みます。必ず四角が全部完全にはまっていることを確認してください。不完全なままで照明板を入れる次の工程に進むと、端子が外れてやり直すことになります。車体が完全に床板にはまっていることを確認したうえで、リン青銅接点がしっかり当たるよう、押し広げるように照明板を車体天井穴に挿入します。左右反対方向に挿入しますが、先頭車のキロ261とキハ261だけは運転席と逆の連結面方向に並べて挿入しますので、注意してください。LED照明は先頭のキロ261のグリーン車のみ電球色#0794で、他の6両は白色#0795です。先頭車の2枚のうち、連結面側の1枚は先端から34.5mmで切断します。写真のように寸法を測って切断するのもいいですが、車体に開いている穴の長さに合わせて切断するほうが間違いがなく、きっちり収まります。私は挿入した照明板がリン青銅の弾力で外れないよう、念のためセロテープで両端を留めています。M車は床板面が高いので特に外れやすいです。屋根板を取り付ける前に照明テストをします。数々の失敗から学んだ「急がば回れ」です。先頭車2両はヘッドライト、テールライトの点灯も車体を分解する都度、行います。屋根板を取り付ける前のテスト状況です。テスト線路の電源はONのままにして、マメに点灯チェックできるようにしています。ここで製品の初期不良と思われるトラブルが2両に関してありました。LED照明板の片方だけ照明が点灯しません。こんなことは初めての経験でリン青銅の接点の酸化をまず疑いましたが異常なし。次に台車を外して通電チェックしましたが、これも異常なし。見事な4軸集電機構にただただ、感心。原因判明。何と座席シートを外すと、車体側のリン青銅端子(写真では奥の1本)の曲がりが弱く、床板の通電板と接触していませんでした。照明が点灯しない2両とも同じ状態でした。皆さんも恐らく、同様の症状が出ると思いますので、すぐにチェックしてください。一般的にTOMIXでは組立後の通電検査が必ずしも完全ではないようです。以前に通販で買ったDF50プレステージモデルの完全な新品が全く始動せず、修理に出したことがあります。信号炎管、アンテナ、ワイパー、連結器カバーなどの付属部品を付けていく中で、コツが必要でそれなりに面倒だったのが側面行先案内板です。車両番号入りの案内シール(7両で14枚)を切り抜いて案内板表面ガラスのプラ板に裏から貼り付けて、車体の外側からはめ込むという作業になります。切り抜いた案内シールを側面ガラスのプラ板部品の裏側から貼り付ける作業状態です。基本的に腰の強いピンセットを両手で操るのが、一番楽です。プラ板をライナーから外さずに、そのままの状態でシールを貼っていくのがコツです。シールが車両番号の順に並んで印刷されており、境界線が非常に分かりずらいです。1枚、1枚切り離すよりも外側の輪郭を切り抜いた状態でまとめて作業すると楽です。シールの表面保護シートが非常に剥がしにくいので、まとめて切り出したシールにカッターナイフを断面から差し込むようにしてシートをまとめて剥がします。そのあとで精密ハサミで1枚、1枚貼るたびに切り離すと楽です。7両分、前部で14枚の案内シールを全てプラ板に貼り終えました。ここまで、ライナーからは外さずに作業します。車両番号を間違えないよう、1枚ずつライナーから切り離して、車体にはめ込みます。シールをプラ板の形通りに綺麗に切って貼っておかないと車体にはめ込みにくいので、十分留意してください。また、誤って車体の中に落としていまわないように。私はうっかり、1枚落としてしまい、車体を外すのが面倒なのでもう1枚追加でシールを貼ってはめ込みました(笑)。側面案内板を綺麗にはめ込めました。ヤレヤレ。買った勢いですぐに作業しないと、車体の穴が目立つのに取付け作業が億劫になりそうです。車体番号などの転写シールを車体に貼付します。シールを切断してメンディングテープで留めたところです。メンディングテープでシールを車体に固定したうえで、ボールペンでこすり付けます。作業難度は高くありませんが、シールの粘着力がやや弱いので、いい加減に保護シートを剥がすとシールが剥がれたり歪んだりしますので甘く見ないで基本手順に忠実に作業しましょう。すっきり貼付できました。ともかく「急がば回れ」に尽きます。最後に先頭車2両のドア手すりを取り付けます。付属治具を使って0.5mm径のドリル刃で穴を開け、金属パーツの手すりをはめこみます。ピンデバイスでゆっくり穴を開けます。さずがに治具を使うと位置も完全でした。外装の取付けを終えて入線後の試走。それなりの達成感があります。550Rの4番ポイントをS字に組み合わせた待避線で1-2両が脱線したのでチェックしたところ、台車の引張棒の先端が車両タンクに接触していることが判明しました。接触していた台車の引張棒先端部分を1-2mmカッターで全車両とも切断した結果、走行に全く問題がなくなりました。さよなら三重連の「急行ニセコ」を追い抜くなんてありえないシーンも模型ならではのショー。長万部駅付近でしょうか(笑)ニセコを重連にして長さを揃え、ホームで記念撮影。「北斗」が不定期運行にならないことを祈っています。「スーパー北斗」が2020年に廃止になって残念。寝台特急だけでなく、在来線の特急まで駆逐する憎き新幹線・・・最近設置した腕木式信号を通過していく雄姿です。これもあり得ない組み合わせのシーンです。先日、拡充したHO用のサウンドシステムで早速楽しんでいます。サウンドカードは写真のように「キハ58」用を流用しましたが、違和感はありません。閲覧数が150,000件を超えて、鉄道模型の別テーマに関しても、ご覧ください。「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「HON: サウンドを極める カンタム、サウンドBOX、TOMIXホームサウンド」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「天賞堂 SL-1システムとは何だったのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501150000/「HOブラス不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/「ビンテージ蒸機の棒モーターを缶モーターに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/「HO/Nゲージサンライズを極めるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403230000/「HO/Nゲージ トワイライトEXを極めるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/「HOカプラーを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404270000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO 機関区、ヤード等の製作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150000/「HOストラクチャー:腕木式信号機と踏切」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503040000/「Nゲージ蒸機収納ケースを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406120000/「HO/Nゲージ 持っててよかった!ツール・サプライ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「頼れる鉄道模型店探訪 ホビーセンターKATOト東京本社」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412100000/「趣味の園芸 ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「バラで楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「芝生は奥が深い」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2025.03.18
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お蔭さまで閲覧数が142,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も3,600名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。皆さん、愛車にコーティングをされている方が多いと思います。私も振り返ると、1.油脂系の固形ワックスをDIYで電動ポリッシャーにより既有車に塗りこみ2.ポリマー系のコーティング剤をDIYで電動ポリッシャーにより既有車に塗りこみ3.ポリマー系のコーティングのメンテで、ガソリンスタンドのKeePerに依頼4.新車/中古車購入時にオプションでついでにガラス系コーティングをお任せ依頼という遍歴を重ねてきました。油脂系やポリマー系は耐久性に限界があり、DIYでは専門技術や特殊照明がない中、鉄粉除去漏れ、脱脂不十分、研磨ムラ、塗りムラが起こりやすく、素人対応は止めたほうがよいと実感しました。フェラーリ新車購入時にコーンズにお任せ依頼してきたガラスコーティングやラッピングに特に不満はありませんでしたが、何分各々が20-30万円のため、メンテを考えるともっとコスパの高いコーティングはないかと感じておりました。また、施工店との人的信頼関係を持てないのも気がかりでした。そういう中で、二代目アウディTTクーペを「サンクス宝塚」という外車中古車専門店で買って、お任せガラスコーティングを77,000円で依頼したのですが、これが外装黒色だったこともあってか、りんご飴のような非常に艶々したいい仕上がりで、黄砂や泥砂も水洗いでさっと落ちてメンテが楽でした。施工証明書で調べたところ、「SOFT99のG’zoxというガラスコート」だったので、HPで施工店を調べ、兵庫県で唯一の指定店である伊丹市の「テクネスタジオ」にカレラTを持ち込んで施工をお願いすることにした次第です。 SOFT99 HP:https://www.gzox.com/coating_service/ テクネスタジオ HP:https://k-tsp.com/coat/コーティングの基礎知識として、次の3種類があります。値段に幅があるのは、コーティングに撥水性をどの程度持たせるかの組み合わせによります。中には法外な料金を取る業者もいて、高いからと言って耐久性が正比例するわけでもなく、メンテが必要になってきますので、料金に不安なら数件の施工業者サイトで見積試算されるとよいでしょう。1.ポリマー系コーティング: 3-7万円前後 施工容易、メンテ重ね塗り可能、低耐久性2.ガラス系コーティング: 7-13万円前後 専門技術、被膜硬度3.セラミック系コーティング: 13-25万円前後 専門技術、最高被膜硬度、7-10年の長期耐久性私はカレラTの場合、カーポート駐車で5年保有方針であり、主眼は黄砂、砂傷、雨シミ対策なので、ガラス系で撥水性も霧状までは求めず、通常の水玉状で十分と判断して選定しました。自分だけで決めつけずに、施工店のプロと電話で話して、保管状態や求める艶や耐久性を相談するといいと思います。選んだ施工店の「テクネスタジオ」はSOFT99の兵庫県唯一の指定施工店ということで安心感はありましたが、事前にHPで事業内容を確認し、電話でテクニカルディレクターの今給黎(いまきゅうれい)店長とお話ししました。当地で20年以上、創業地も入れると30年近くコーティング、ラッピング事業をされているとのことで、入庫車は高級外車中心でディーラー取引もあり、預かり車の駐車保管状況やトランスポーター、代車の状態も予想以上でお任せできる信頼感を持ちました。幹線道路尼宝線に面した間口の広い敷地で、十分な駐車スペースが確保され、入出庫も楽でした。フロントリフティングなしでもチンスポイラーは大丈夫です。プロショップ定番の特殊照明の下で、4台同時に並んで作業できるようになっています。マスキングテープも丁寧に貼られています。作業スタッフの方々もきっちり挨拶いただきました。やはり、伺った時の印象がとても大切で、整理整頓ができていない、トイレが汚い、植木が枯れている、社員の愛想が悪いというショップは避けるべきです。仕掛中のガラスコーティングですが、すでに艶がよく出ています。外装色によって見た目の艶感は異なるようです。研磨が完了したフロンノーズ上面と未了の側面では明確な差があります。マットブラック塗装のランボ ウルスにラッピング加工中でした。ラッピングシートはマットクリアではなく、同色のマットブラックでした。折り紙細工のようなエッジのきついウルスの形状に合わせて丁寧な貼り合わせができていると感じました。代車はテクネスタジオのHPでは軽四輪と書いてありましたが、実際はこのプリウスでしっかりメンテもされていて好感を受けました。乗る前に除菌作業をしてくれて、満足でした。3泊4日で十分な乾燥時間を取って引き取りに伺った時の仕上がり状態です。フロントシールドもおまけで撥水加工していただきました。2023年式で登録後1年半のため、まだ艶は残っていましたが、黄砂をかぶって水かけで落とそうとしたところ、余りよく落ちないので今回のガラスコーティングを決断しました。後方にポルシェマカンの最新EV車がコーティングのために待機しており、ディーラーのポルシェセンターとの良好な関係が見て取れます。写真では分かりにくいですが、艶もかなりよくなりました。レンズ周りのマスキングもばっちりです。「フロントフードに洗車機のような小傷がありましたが、綺麗に取れました」と今給黎店長に説明されて、ギクッとしましたが、実は黄砂を取るために濡れ雑巾で私が拭いた時の細かいすり傷でした。ブラシ、モップ、雑巾などで拭くのは絶対ダメですね。コードレスのエアブロウなどで吹き飛ばすのがベストとのことでした。太陽光線に当ててじっくり眺めても、コーティング剤の塗りムラは見当たりません。ガソリンスタンドでKeePerをメンテ施工してもらった時は塗りムラが素人目にも明らかでした。安かろう、悪かろうの教訓です。SOFT99 G'-zoxのガラスコーティング施工証明書は保険適用の時に必要ですので、しっかり保管。ポリマー系の場合はせいぜい1年しかもたないので定期メンテ記録がないと保険を求償できない可能性があります。アウディTTの時から水洗いはこのG'-zox専用シャンプーを使ってシャワーで軽く砂や泥などを洗い流し、マイクロファイバークロスを車体に貼り付ける感じで拭き取っていました。実際の汚れ除去効果を「鳥のフン」で確かめてみました。こびりついて1日ほど経過しており、さっと水を掛けたくらいでは殆ど落ちない状態でした。そこで、フン跡の左半分にG'-zoxの付属専用シャンプーを散布し、専用スポンジで軽く拭いたところ、流れるように汚れが落ちました。写真に写っているのは左半分を拭き取ったあとの残りのフン跡です。さらに比較のために2025/4/27の北野天満宮スーパーカーミート会場で無料お試しクリーニングをしてもらった「KAMIKAZE COLLECTION」社のガラスコーティング車専用のメンテシャンプーとマイクロクロスを使って、同じ鳥のフン跡の右半分を除去してみました。北野天満宮ミート当日に専用シャンプーとマイクロクロス5枚セットを5,000円で買いました.。「KAMIKAZE COLLECTION」の専用シャンプーとマイクロクロスを使って、残りの鳥のフン跡を拭き取った写真です。表面円滑剤がかなり効いている感じで、さらに容易に流れ落ちました。比較テストでは鳥のフンに予め水を流しましたが、こちらは水なしシャンプーだけで拭き取れるメリットがあります。若干差はありますが、両社のシャンプー液とスポンジ/マイクロクロスにはともに満足です。ともかく、まずは黄砂や泥を絶対こすらずにシャワーで十分散水して洗い落とすようにして、汚れのひどい箇所のみ、シャンプーを掛けて軽く拭くのがいいと思います。折角のガラスコーティングを傷つけたり摩耗させることなく、表面の艶を長く保持したいものです。皆さんがコーティングを検討される際の何かの参考になれば嬉しいです。GOOD LUCK!閲覧数が142,000件を超え、クルマに関する別稿テーマもご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/ctgylist/?ctgy=1「フェラーリ296スペチアーレを待つ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508010000/「フェラーリに任意保険をいくら掛けるべきか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300001/「修復歴? フェラーリ488スパイダー あま猫 騒動に思う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501310000/「なぜ458スペチアーレを買わなかったか、復元車の魅力とは?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404180000/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「随意契約 備蓄米10kg 美味しく食べてます」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230001/映画 Ferrari 観ました。情熱と狂気、愛憎と迫力レースシーン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202407160000/「Very Best Ferrari 488ピスタ Pista」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402160000/「Future Best Ferrari 296GTB」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170001/「296GTB サーキットで実力チェック」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404190000/「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「絶対買ってはいけないフェラーリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403300000/「ベントレー 最新フライング・スパー・スピードに乗る」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「マニアなら一度は乗りたいアストンマーチン」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120000/「ポルシェ911 992カレラT ついに買う。Fun to Drive!?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503160000/「ロータス エミーラ 2026/2025/2022モデル 買うために比較する。911、A110を超えたか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508020000/「ポルシェGT3、GT3RSをなぜ買わないか。」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406160000/「京都北野天満宮スーパーカーミートに参加 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504280000/「六甲展望台サンデーミートに行く」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404290000/「買わなかった2台の名車」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210002/「私のバイク趣味」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall9
2025.04.20
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お蔭さまで閲覧数が166,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。「ロータス エミーラ」はライトウエイトスポーツの究極であった「エリーゼ」、「エキシージ」のガサツさ、武骨さ、スパルタンさを時代の流れに合わせて「エヴォーラ」からさらに修正し、顧客層を一部のマニアから一層拡大するために開発したロータスの次世代戦略車です。最後のガソリン車になるでしょう。アルミ・バスタフ・モノコックにFRPパネルのボディ構造は変わりませんが、水すましのような俊敏性はそのままに、普段使いにも耐える静粛性や荷物スペースを確保しようと改良を重ねています。従来、「エミーラ」に関しては「エリーゼ、エキシージ始点」での「First Edition(2020モデル)」に関する評価が氾濫していますが、私は「ポルシェ、フェラーリのプレミアム・スポーツカー始点」での最新「2025、2026モデル」に関する評価を重点にしたいと思います。スタイルは万人が認めるものの、機能を削って価格を抑えても、普段使いでの中低速とワインディング、高速コーナーでFun to Driveを堪能できるかが、ポイントです。換言すれば、2025、2026エミーラが「デイリー・フェラーリ」「スタイリッシュ911」になり得るかです。こちらは試乗した2025モデル TURBO SE マグマレッドです。現在、日常の市街地スポーツ走行を担当している992.1カレラTです。華やかさはなく、高品質で堅実なスポーツカーであり、誰も「スーパーカー」とは呼びません。夢を呼ぶオーラが必要なんでしょう。930ターボが登場した1974年当時はこの変わらぬフロッシュ・スタイルでも圧倒的な高性能(0→100kmがハコスカGTR12.7秒に対し、5.2秒)で、スーパーカーのカテゴリーに入っていました(笑)。サーキットで年に数回無制限に走る場面ではなく、普段の圧倒的に多い1,000-3,000prm域で走る場面を想定して比較することが重要です。エミーラを「ベビー・フェラーリ」とか、「プアマンズ・フェラーリ」と呼ばないのはそのためです。2025/9/4に2026モデルの日本導入が正式に発表され、受注開始になりました。下記で色々比較検討の結果、2026 V6SEをロータス神戸でオーダーしました。日本での納車第1号車になりそうです。関係者の皆さまのご尽力とご配慮に心より感謝します。税金は納車月未定のため、仮置き値とし、確定後に契約更新します。車両本体価格やオプション価格はカタログに明記され、他の外車と同じくメーカーもオンラインで監視していますので、ディーラーによって異なることはありません。有償オプション項目はV6SEかTURBO SEかでホイールなど標準仕様が異なるので、ディーラーに詳細をご確認下さい。私の場合は488ピスタにできるだけイメージを近づけるオプションを選びました。なお、新車保証以外の定期点検、車検に関わるメンテナンスサービス契約は目下、メーカーおよび新体制のロータスカーズジャパンと調整中で、当面は実費精算になるようです。現在、ロータス東京(エル・シー・アイ)が独自に展開しているサービスパッケージ例は次の通りです。恐らく、これをベースに全ディーラー共通の契約スキームが早晩まとまるかも知れませんが、ロータス車の場合、サーキット走行など使用状況の多様性がかなり広いので、一律契約で縛らない方がオーナーの希望に合わせて柔軟にメンテできるというメリットもあります。とはいえ、新車車検までの3年契約がないとプレミアム・スポーツの仲間入りとは言い難いかも知れません(笑)。因みにポルシェ911のメンテナンスサービス3年契約は385,000円です。まず、エミーラを入手できる現在の状況から確認します。★2023年から現在もなお販売されている「First Edition」は2車種あります。 ■「AMGの2.0L 直4ターボ(M139)、8速DCT搭載のTURBO」と ■「TOYOTA3.5L V6スーパーチャージャー(2GR-FE)、6MT/AT搭載のV6」です。「First Edition」は2022年モデルですが、コロナの影響で納車が最大2年半遅れ、国内での納車は2023年5月が最初でしたが、2023年8月には新規の受注が早や中止になっています。今回、両車を試乗し、TURBOとV6、あるいは競合車のA110Sや911カレラ( ないしボクスターGTS)とも比較し、魅力と課題をまとめてみました。2025/9/4の2026モデル受注開始に伴い、中古車価格がかなり軟化し、80%を占める3.5L V6 6MTモデルでも1,000-1200万円でかなり選べます。2.0L TURBO 8DTCモデルは若干高く1,200-1,400万円ですが、いずれにせよ、割安なので検討対象からは外せません。また、★2024年10月に発表された2025年モデルは3車種ありますが、今や有名無実です。 ■「TURBO SE」ディーラーによって試乗車あり、希少在庫車販売中。2025/9/4より受注停止。 ■「TURBO」ディーラーでも殆ど在庫車ないまま、2025/9/4より受注停止。 ■「V6」日本HP情報では2025年第四四半期に詳細発表予定→結局、2026モデルV6SEに転化今回、2025 TURBO SEに試乗しましたので、「First Edition」からの改善点を評価してみました。2025/6/6の本国発表でモデルのラインナップが少々再編され、2025モデルは改良型の2026年モデルに移行。日本でも2025/9/4の正式発表でモデルが切り替わりました。今回試乗できた2025年モデルのTURBO SEでも、First Editionからの改良が顕著でしたので、2026年モデルでのさらなる改良が期待できます。★2026年モデル3車種が2025/9/4から日本で受注開始、来年1-2月に納車見込み 以下の改良を施した2026年モデルは欧州では2025/6/6の正式発表とともにオーダー受付が始まり、9月から納車されています。日本でも2025/9/4に発売が正式発表され、車両本体とオプションの価格が決定、即日オーダー受付が始まりました。11-12月の生産枠を確保し、納車は2026年1-2月から始まります。https://www.autocar.jp/post/1171843https://carislife.hatenablog.com/entry/20250904/1756980000 ■「V6SE」本体価格:20,856,000円、性能諸元は「First Edition」から変更なし。ただ、ダンバーやホイルアライメントを改良し、6MTではギヤボックスマウントを導入。スポイラー下端の「レーシングライン」をオプション追加。 ■「TURBO SE」本体価格:18,865,000円、性能諸元は「2025モデル」から変更なし。ただ、デュアルクラッチやダンバー、ホイルアライメントを改良し、スポイラー下端の「レーシングライン」をオプション追加。 ■「TURBO」本体価格:18,227,000円、性能諸元は「2025モデル」から変更なし。ただ、ダンバーやホイルアライメントを改良し、エントリーモデルと位置づけ。以上のまとめとして、主要な「2.0TURBO 8DCT」と「3.5V6 6MT」に関して、各年度モデルの比較をしました。実際に乗って中低速で体感するトルクは3.5V6のほうがはるかに太いですが、2.0TURBOは高回転型で最高値480Nmは4,500-5,500rpmで発生するのに対し、3.5V6は最高値420Nmを2,700-6,700rpmに亘ってフラットに発生します。実用トルクバンドが広いのです。この点は6MTと相まって、街中でもスポーツカーを操る感覚を楽しめる大きな利点になります。試乗しないでカタログ値だけ比較しても分からないです。なお、「GT4」という車検の取れないレース専用車が子会社のロータス・アドバンスド・パーフォーマンス社より、2022年に発売されており、GT4クラス参戦のホモロゲーションを取得済で税別、輸送費別の現地価格は179,000ポンド、3,500万円前後とのことでした。日本でも正規輸入総代理店のエル・シー・アイが2023年6月に発表していますが、実際に市販、レース参加の実績があるのか、分かりません。海外サーキット(英国ブランズ・ハッチかも)走行動画:https://www.msn.com/ja-jp/autos/performance-cars/%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%82%B9-%E3%82%A8%E3%83%9F%E3%83%BC%E3%83%A9-gt4-%E3%82%B9%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%BC%E6%90%AD%E8%BC%89v6%E3%82%B5%E3%82%A6%E3%83%B3%E3%83%89-%E3%82%B5%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%83%E3%83%88%E6%98%A0%E5%83%8F/vi-AA1MH9sc★日本での正規ディーラー体制革新途上従来のロータス練馬、ジロン自動車(旧ロータス大阪)などが今春でディーラーを降りて、ケータハムやモーガンなどの販売を中心とするようになりました。代わって新たに八光自動車(新ロータス大阪)、GLIONグループ(ロータス仙台、ロータス神戸)などが新規参入し、全国11ディーラーの新体制がスタートしています。また、新たに設立されたロータス・カーズ・ジャパン(仮称)が2026年から現在の正規輸入総代理店エル・シー・アイの業務を引き継ぐ予定で、2025年中の2026モデルのマーケティングなどは両社が共同で行うようです。エル・シー・アイはロータス東京としてディーラーの一員となります。このような流通とサービス体制の大きな変革期の中でモデルチェンジが進んでいるため、2022年モデルである「First Edition」の売れ残り新車やデモカー落ち、低走行中古車が非常に多く出回っています。そのため、「First Edition」の買い時かも知れません。ただ、「First Edition(2022モデル)」には高級化志向の視点で課題があります。それでもエリーゼやエキシージを比較対象に評価するスパルタン志向の方には満足できるレベルです。それに対し、他のスポーツカーに乗ってきたスパルタン志向でない方には不満が残りかねないので、新たな2025年/2026年モデルを観てから選択した方がいい面があります。いずれにせよ、乗ってみないと分からない長所、短所がありますが、試乗できるケースは限られます。一部のYouTubeや自動車雑誌の表面的、礼賛的なチョイ乗りレポートに惑わされずに慎重にご検討いただく参考になれば、嬉しいです。各モデルの比較評価<First Edition 2.0L TURBO>:今も販売されている新車の税込価格は16,610千円ですが、走行1万km未満の低走行中古車が1,200-1,400万円中心に出回っていて相場が下降気味なので、よく比較検討したほうがよいでしょう。値引き交渉もかなり期待できますが、2026年モデルの納車が始まる来年1-2月には、さらに相場が下がる可能性はあります。「2025モデルに比べて古い」と決めつけるのではなく、価格が割安なうえ、「ロータスらしいスパルタンなモデル」と受け留めることができます。少し粗削りでまだ旧車の匂いがしますが、「エリーゼ」や「エキシージ」の旧来車と「エミーラ2025モデル」の中間に位置し、前作の「エヴォーラ」よりも日常性と快適性が格段に改善されています。八光自動車LOTUS部門(「ロータス大阪」)主催の京都宝ヶ池プリンスホテルでの試乗会はロータス正規輸入総代理店のエル・シー・アイの関係者も立ち合い、皆さん親切で大変行き届いた内容でした。唯一残念に感じたのはエミーラの試乗車がFirst Editionに限られていたことでした。2025モデルはまだ、本国から入荷していないそうです。写真はTURBOのへセル・イエローの「フルブラック・パック」というツートーンモデルの試乗車です。ルーフ、ミラー、エキゾーストパイプ、サイドシル、サイドエアインテーク、リアディフーザー、リアエンブレム等がブラックアウトされます。もちろん1色だけのレッド、シルバー、イエロー、ブルー、グレー、ダークグレーの基本6色からも本来選べるはずですが、First Editionは2023年8月に新規受注が中止になっているため、新車にこだわるなら、在庫車からの選択になります。デザイン上は非常にインパクトのあるフロントフードは、メンテ目的でボルトを外さない限り開かない構造でエアインテークとして機能します。整備中の他車写真ですが、フロントフードを開けるとこんな感じで、エアコンのユニットやコンデンサーがあります。確かに炎天下でもエアコンはよく効いていました。優美な曲線にエッジの効いた直線を取り入れた現代的なデザインで、外観は「プレミアム・スポーツカー」のレベルに達していると思います。チリは綺麗に合っていて、FRP外板パネルの仕上げも綺麗です。ヘッドライトケースとフェンダーの継ぎ目に段差が残っていて、ガレージキットのようだった「エリーゼ」とは雲泥の差です。バックヤードビルダーからメーカーに脱皮して、ブランドバリューを向上させようとするロータス・カーズの意気込みを感じます。いつまでも「型式フメイ」ではなく、メーカーとして正式の型式認定を取ってもらいたいところです。新車ではFirst Edithionでも1,800万円前後するので「スーパーカー」だと勘違いしている向きもおられますが、スタイルはいいとしても、エンジンは借モノですし、値段は断然手頃です。2,500-6,000万円する「プレミアム・スポーツカー」のポルシェ上級モデルやフェラーリ量産モデルとは「異なる活動域での性能価値」がどこにあるのか、見極めたいと思います。FISCOのストレートで300km/h以上出るからと言って、市街地を40-60km/hで走る時に楽しいとは限りません。また、軽量でスパルタンだから速い、操って楽しくドライブできれば最高。揺れや騒音は気にならないという「単能化の美学」はサーキット走行主体のマニアは別にして、大多数の方には成熟社会の進展とともに許容されにくくなっています。全長は4.4mと911カレラより15cmほど短く、全幅は1.90mとカレラとほぼ同じです。ホイルベースは2+2だった「エヴォーラ」と同じ2.58mで、意外にもカレラより10cmほど長いです。前後のオーバーハングが極めて小さいパワートレインの配置で、シャーシを共用していると思われる「エヴォーラ」とは対照的です。2.5-2.6mのショートホイールベースに徹底的にこだわるフェラーリと設計思想は同じで、回頭性と直進安定性の両立を図るベストポジションにあります。「エリーゼ」は私には回頭性がよすぎて、どこに行くか分からないような印象でした。フロントは245/35 R20、鋳造製ブレーキは4ポッドアルミキャリパーで鉄ディスク径は37cm。試走では結構飛ばしましたが、ダイレクト感が強く、車体の軽さもあるので制動に全く不安はありませんでした。試乗した限りでは巷間、言われるような「カックン・ブレーキ」とは感じませんでした。エミーラの出力とトルクではFISCOのストレートでも250-260km/hが限界と思われ、電子制御なしのカーボン・セラミックブレーキは明らかにオーバースペックと思います。コスパを考えると、正しい選択です。「ブレーキ・ダストが多い」とユーザーから不満がありますが、ポルシェも同じです。ホイールをコーティングしても、ダストが付かなくなるわけではないので洗車は必要です。リアは295/30 R20、鋳造製ブレーキは4ポッドアルミキャリパーで鉄ディスク径は35cm。前後の制動バランスもよく、制動時の荷重変化は最小限に抑えられている印象でした。サイドのエアインテークはラジエター冷却用とターボのインタークーラー冷却用が同居して並んでいます。「First Edition」を示す「1」のエンブレムが付きます。リアゲートはバタツキや捻じれのないしっかりした作りで、開口部分が大きく、楽に閉められました。電動までの軟弱仕様ではありません(笑)。エンジンカバーに脱着ノブが見当たらないので、簡単には外せないようですが、雑誌の写真では取り外していたので、手間を掛ければ、AMG A45Sの直噴ターボエンジンを見れるはずです。(後出2025モデルでは見れました。)恐らく、「見たければ見れるA110」と同じで、「全く見えない911カレラ」よりはマシです。365ps、430NmのAMG製2L直噴ターボエンジンは2Lでは最高出力を誇り、AMG SLにも搭載されて、最近ではSL43でターボの電動化によりエアの圧縮をさらに向上させるなど改良(ポルシェ992.2 GTSと同様)が続けられています。ただ、AMGと言えども、小排気量の高回転エンジンである2.0L直4由来の限界があるので自動車雑誌が絶賛するほどではありません。試乗で感じた課題は次の2点です。1.3.5L V6と比べると直噴ターボとは言え、パワーの物足りなさを少々感じました。 直列4気筒の配置ではツインターボ化が厳しいので、大きなシングルターボに頼っており、かなりエンジンを回さないとトルクが出ません。2Lは2Lという印象を受けました。2.エキゾーストノートが中低速ではグワーというメカニカルノイズ中心で、4,000rpm以上の高回転でやっと吹き上がり音がしました。恐らく、ターボのタービンで排気音が減衰されているためかと推察します。トラック・モードではエキゾーストバルブが全開になっているはずですが、それでも街中走行では不満を感じるマニアの方が多いのではないかと思います。現オーナーからも「エンジン音の主張が弱い」、「エンジン音が官能的でない」という声があります。因みに後出の2025モデル「TURBO SE」では出力が41ps増強され406psに、トルクは50Nm増強されて480Nmに増強され、排気バルブも改良されたのか、エキゾーストノートは吹き上がり音がよく出るようになっていました。リアのラゲージスペースは約200Lでゴルフバック1個が何とか入るそうです。(後出2025モデルで実証)911カレラのフロントスペースは深くて開口部もそれなりに大きいですが容量としては130Lなので、エミーラはフロントにラゲージ・スペースがない分、よく頑張ったと思います。比較参考のために、「992.1カレラ」のフロント・ラゲージスペースの写真です。比較参考のために、A110Sのリアトランクです。公称ではフロントスペースが100L、リアが96Lとされていますが、どちらも間口部が狭く深さがないので、かざばった荷物や長尺物は積めません。「フル・ブラック・パック」のオプションでは、リア部分のエアアウトレット、ディフューザー、エキゾーストパイプ、エンブレムがブラックアウトされます。ドアを開けたらシムの幅が狭く、しかもフレームの足元が奥に絞り込まれていて、ヘッド・クリアランスも十分なので乗降がとても楽でした。普段使いで頻繁に乗降する場合でも911カレラやA110と同様に苦になりません。一部のYouTuber オーナーは「着座位置が高すぎる」と仰っていますが、992.1カレラに比べ、着座位置とヘッド・クリアランスの関係はほぼ同じで違和感はありませんでした。着座位置が低すぎると乗降の負担が増えるのと、駐車場の料金精算が面倒になります。因みに「伝説のエリーゼ」では、乗降は儀式のようにまずステアリングに左手を置いて左足から奥に入れて、140度くらいの開脚姿勢を保ち、右足をあとから何とか折り畳んで入れる感じでした。スカートの女性は絶対乗れない代物でした。ステアリングの切れ味はさすがロータスでクイック、ニュートラルでした。油圧ステアリングは多少重たいですが、回頭性がよく、ダイレクト感が十分なので、タイヤからのロード・インプレッションを把握しやすかったです。スポーツカーとして合格点です。標準タイヤの「グッドイヤー・イーグルF1スーパースポーツ」は剛性が高く、グニュッとした腰の弱さは感じませんでした。私のようなミシュラン・ファンでも中古車を買った場合、何が何でも「パイロット・スポーツ・カップ2」に即交換する必要性はないと思います。「エヴォーラ」ではシムが前半部分から急に太くなり、ペダル配置がもっと左にオフセットされていて不評でしたが、「エミーラ」では共通フレームでホイールベースが同じでもシート位置が後方になったので、この点は大きく改善されています。「エヴォーラ」より改善されたとは言え、写真のように右足がステアリングの中心に来るくらいにオフセットしています。試乗車の8AT 2ペダルで苦にはなりませんが、このような姿勢を強いられるのは今時のプレミアムスポーツでは左足ブレーキを推奨する720Sなどマクラーレンくらいでしょうか。後出のV6 6MTでは3ペダルになるのでさすがにやや窮屈でした。サスペンションは硬めではありますが、ロード・ホールディングはよく、ライトウェイト・スポーツにありがちな路面からの突き上げはありませんでした。左右に振り回してもヨーイングはなかったです。同じダブル・ウィッシュボーンのサスペンションですが、40kg強の重量差にかかわらず電子制御ダンバーを共用する中途半端な992.1カレラシリーズと比べると、電子制御のないエミーラやA110のほうが、突き上げが少なく路面への追随性がよいと思います。8速のDCT(デュアル・クラッチ)は減速時のキックダウンが非常に円滑で、ジャガーXKのような出色のチューニングでした。しかし、逆に踏み込んだ時の変速にタイムラグがあり、厳しく言えば、スポーツカーとして合格レベルに達していませんでした。トルクが430Nmで決して小さくはないのですが、2,000rpm以下の低速トルクが細いので、エンジンの回転が上がるのを一瞬待ってシフトアップしているのかも知れません。また、ミッションギアのシャワシャワ音がするのは旧車並みで私は気になりました。ロータスの正規輸入総代理店のエル・シー・アイ関係者に聞いたところ、この異音は一部エンジン内部からも発生しており、固めのミッションオイルに交換しても解消されないとのことでしたが、ロータスマニアの中ではスパルタンなテイストの一つと許容される方もおられると思います。なお、2025モデルのTURBO SEに試乗したところ、このメカニカルノイズは解消されていました。センターコンソールのイグニッションボタンは、ランボルギーニのように赤い誤操作防止レバーを開いて押します。コックピット回りはシート、ダッシュボード、センターコンソール、パネルなど、一般車並みの内装に様変わりしました。「ロータスらしくない」と文句を言う方は殆ど居られないと思います。シートの厚みやホールド性は十分で、座り心地に問題ありません。内装を見た感じはこのようにはいいのですが、いざ走ると遮音材が少なすぎてグア~という魅力のないエンジン音やロードノイズがかなり飛び込んできます。エキゾーストノートの音質を改善するとともに、横置きエンジンを遮蔽するパワーバルジやフロントフェンダー回りの消音強化が必要と感じます。なお、YouTubeオーナーで「内装のキシミ音」を指摘される方もおられますが、私はそこまで感じませんでした。初期ロットなどで個体差があるかも知れません。エミーラの重量(本国表示値で恐らく乾燥)は1,405kgで911カレラTやフェラーリ296GTBアセットフィオラノと全く同じですが、この2車はここちよいエキゾーストノイズがするだけでもっと静粛です。1430kgのGT3RSでも同じです。また、A110Sは重量が1,110kgともっと軽量ですが、ドライビングプレジャーの心地よさは最高レベルです。ともかく、音の制御にライバルとの差を感じます。「虚飾を排したスパルタンなテイスト」の一つと許容される方は少ないと思います。シートの後ろには容量200Lの十分なスペースがあるので、普段使いには非常に便利な筈です。ホイールベースは2+2だった「エヴォーラ」と同じ2.58mでシャーシを共用しているようなので、これだけ余裕があります。911カレラと普段の使い勝手はほぼ同じと考えてよいでしょう。A110はチョイ乗り試乗の雑誌記事では「スポーツカーのお手本」と絶賛されていますが、シートの後ろにスペースが全くないので、私は日常使いとして買うのを断念したほどです。ネットも張ってある(オプション)ので嬉しいですが、これだけ広いなら、パワーバルジの遮音材を厚くできそうです。最後に性能諸元を掲記しておきますので、ご確認下さい。<First Edition 3.5L V6>:今も販売されている新車の税込価格は15,730千円ですが、走行1万km未満の低走行6MT中古車が1,000-1,200万円で30-40台出回っているので、よく比較検討したほうがよいでしょう。First Editionの中古車市場を見る限り、3.5L V6 6MTモデルが80%近く占めて、1,200-1,400万円の2.0 TURBO 8DCTモデルに比べ人気があるようです。2.0 TURBO 8DCTはAT優先/ONLYの方が数少ない個体を選ぶので、人気が低いにも関わらず割高になっています。TURBOとボディサイズは全く同じですが、エンジンやミッション(V6は6MTと6ATの選択可能)、デフ(V6の6MTはクワイフ社製のATBヘリカルLSDを搭載)の違いに関わらず、公表された乾燥重量はV6もTURBOも同じ1470kgになっています。不思議・・・。V6 3.5L DOHC、スーパーチャージャー付エンジンは、TOYOTAのセリカやアルファード搭載の2GR-FEで、出力は405ps、トルクは6MTで420Nm、6ATで430Nmを発揮します。このエンジンの最も優れている点は最高トルクがわずか2,700rpmから発生し、6,700rpmまでフラットである点です。これは街中でも非常に楽しく走れる強みであり、試乗した6MTとの組み合わせでは操り感を一層堪能できました。トラックモードにすると、エキゾーストバルブ全開になり、サウンド面も疲れない程度に堪能できました。リアトランクはTURBOと同じ容量360Lです。3.5Lのエンジンをよく収めたと感心します。今回6MTを試乗しましたが、TURBOの8ATデュアルミッションに比べ、気になる自動変速のタイムラグがない分だけ、キビキビしていてエキゾーストノートの良さも加わり、Fun to Driveをより堪能できました。スーパーチャージャー特有の唸り音もよく抑えられていました。このスタイルでMTの操り感を楽しめるのは希少です。クラッチは軽くて切れがよく、ミッションのストロークも短いです。「エヴォーラ」に比べ、リンケージが相当改良されている印象です。初めて乗ったのに飛ばしながら、気持ちよくシフトできました。私は992.1カレラT 6MTと比べても遜色のないシフトタッチと感じました。YouTube オーナーの中には「クラッチが重い、1速とリバースのシフトが渋い」と仰る方もおられるので初期ロットなどの個体差があるかも知れません。もし、そのような症状があれば、サービスメカニックとよく相談しましょう。特にシフトタッチはリンケージの調整やミッションオイルの交換でかなり改善されるようです。課題としてこちらのV6はクワイフ社製のATBヘリカルLSDを搭載していることもあって、TURBO以上にシャワシャワというギア音がして、旧車を思い出しました。それに加え、先述のようにペダル配置がセンター寄りにオフセットしているので、3ペダルになると少々窮屈でした。長時間の渋滞では足がつってくるかも知れません。なお、横置きエンジンの場合、シフトリンケージが複雑になり、変速時のカチカチ音がする場合が多いですが、それは殆どありませんでした。1速へのシフトダウン時にわずかに聞こえる程度です。元エリーゼに乗っていたV6 6MTの現オーナーと話す機会がありました.スタイルが大好きで、ギア鳴りや遮音性は気にしていない様子でした。ペダル配置は余り渋滞や坂道を走らないので我慢できるがサイドブレーキは欲しいとのことでした。また、メーターのパネル表示もタコメーターが回転型でなく、瞬間的な視認性に劣るように感じました。初代ソアラを思い出しました(笑)。「エキシージの丸形メーターのほうがよかった」と感じる方も多いのでは。スロープ表示の折れ目が実用トルク域の始点2,000rpmだと覚えてしまえば、それほど大きな課題ではないかも知れませんが。運転操作上の使い勝手としては、手動のサイドブレーキノブが写真の赤丸位置にあり、ステアリングの陰になって操作しにくかったです。911カレラTと比べると、坂道でのホールド機能はありますが、エンスト時の自動再始動機能、シフトダウン時の自動ブリッピング機能は付いていません。それでも「旧車のマニュアルシフト」に比べ、かなり楽です。ホールド機能があるので、「エキシージ」のように坂道発進で操作しやすい普通のサイドブレーキはありません。既存オーナーからは特に不満の声は上がっていません。ハンドブレーキのロックはセンターコンソールのシフトノブ側でできますが、リリースはこのノブを手前に引きます。比較参考のために、こちらは「ユーノス・ロードスター」のMT車のサイドブレーキです。マツダのこだわりは本気で、感心します。トランプ赤字にひるまず、頑張って下さいネ!最後に性能諸元を掲記しておきますので、ご確認下さい。First Editionの場合は元々オプションが少なく、フルブラック・パック仕様の即納在庫車が多いように感じます。私なりの結論としては、First Editionをもし買うならV6の6MT 低走行中古車を1200万円前後で選びます。ギヤ鳴りやペダル配置、遮音の問題より、ドライビングプレジャーのほうが大きいです。<2025 TURBO SE>:現在オーダーを受け付けている2025モデルの新車税込価格はTURBO SEが18,231千円で、TURBOが17,615千円です。納期は概ね1年で、オーダー時のデポジットは100万円です。First Editionに比べ、割高になった2025モデルがどこが変わったのか、ロータス神戸で試乗してきました。皆さんも2025モデルと試乗比較できれば理想ですが、試乗車のあるディーラーは非常に限られるので実際は中々難しいです。殆どのディーラーでは展示車すらないのが実情です。本稿が少しでもお役に立てばうれしいです。「ロータス神戸」は天保山の自動車博物館で有名なGLIONグループの経営で、ロータス仙台とともに英国ロータスの最新CIコンセプトに適合した店舗として2025年1月にリニューアル・オープンし、サービスセンター(1Bay)も併設しています。ショールーム、サービスセンターの奥にはストックヤードも備えています。ロータスディーラーとしては、今年のディーラー体制再編前から実績があるので、2025のTURBO SEが写真の展示車2台に試乗車1台の計3台ありました。驚くほか、ありません。こちらは「へセルイエローのフルブラック・パック」仕様です。こちらは2025 TURBO SE「新色ヴィヴィットレッド(朱色、ロッソコルサに近く、ロッソスクーデリアほど橙っぽくない)のフルブラック・パック」仕様です。ほかにカタログでは「ロアブラック・パック」もあり、ルーフやミラーは元色のままになります。2025モデルではカラーオプションがシルバー、グレー系を中心に豊富になり、計12色から選択できます。因みに赤は従来の「マグマレッド(茜色、ロッソコルサより暗く、ロッソディーノに近い)」もあります。試乗したマグマレッドの2025 TURBO SEです。シックな外装色なので、ダイアモンドカットのホイールがよく合います。2025モデルのボディサイズはFirst Editionと全く同じですが、2025モデルのTURBO SEと TURBOは乾燥重量が1470kgと同じで、First Editionの1,405kgに比べ、65kg重くなっています。しかし、TURBO SEではFirst Editionに対して出力が41ps増強され406psに、トルクは50Nm増強されて480Nmになっており、ギアノイズの解消、デュアルミッションのタイムラグ解消、遮音材の増量、内装の充実などでトータルのグレードアップに成功していると実感できました。1470kgの重量は488、ローマ、296GTBなど、フェラーリとほぼ同じで、出力、トルクは約半分しかありませんが、出力、トルクも同じくらいのポルシェ911と同様に市街地で日常的にFun to Driveを楽しめる条件を満たしていると思います。First Editionで課題だったエキゾースト・ノートはターボのタービンを軽量化したり、排気バルブを改良したのか、特にスポーツモードでは吹き上がり音がよく出るようになっていました。ただ、個人的には、試乗した2025 TURBO SEモデルに限って言えば、改良後でも911カレラ、ボクスターGTSやA110ほど官能的とは思いませんでした。ドライビングプレジャーに大きく影響する要素なので、正直なところ、まだ試乗できない2026のV6SEモデルと比較したい気がします。最低地上高は12.5cmでフロントのオーバーハングが短いので、競合する911カレラでオプション装備できる「フロントリフター」の必要性は試乗でも感じませんでした。ルーフをブラックにしたツートンではキャラクターラインの見え方に結構違いが出るように感じました。コンフィギュレーションで「ヴィヴィットレッド」1色にしたキャラクターラインです。比較参考のために、こちらは本家の488ピスタです。こう比べると、両車は非常に似ていると思います。エミーラは「ベビー・フェラーリ」、「デイリー・フェラーリ」と呼ぶのがいいかも知れません(笑)。コンフィギュレーションで「ヴィヴィットレッド」にレーシングストライプを遊びで入れてみました。ストライプの始点をフロントフードからにして、幅をもっと調整すればラッピングでかなり似せることができそうです。コーンズからはリセールバリュー維持のためにピスタにあまり乗らないように言われているので、普段の代役としてまんざら冗談でもありません。比較参考のために、こちらは本家の488ピスタです。改めて本物のすごさを感じます(笑)。ツー・トーン・ストライプ(Argento Nurburgring)もよく似合っています。比較参考のために、1/24のミニカーで外観を比べました。比較参考のために、ホイールベース、全長、キャラクターラインをミニカーで比べました。より厳密に比較するために、488ピスタとエミーラ 2025TURBOSE試乗車を並列駐車してみました。エミーラ試乗車の外装色は落ち着いた「マグマレッド」ですが、オーダーしたのは前述のように「新色ヴィヴィットレッド」ですので、ピスタのロッソコルサにより近くなります。ホイールベースはほぼ同じながら、同じV6エンジンが縦置きか横置きかでエミーラはピスタに比べ、キャビンスペースが大きく、リアのトランクも確保しています。逆にフロントのオーバーハングはピスタの場合、エアダクトとトランクスペースを取るためにエミーラより長くなっています。したがって、エミーラのほうがも乗ってみるとドライビングポジションが一層前方に位置する感じです。カーセンサーでたまたま「ロータス東京(エル・アイ・シー)オリジナル レーシングライン」というスタライプのラッピング施工車がロータス東京から出品されているのを見つけました。エミーラ2026モデルに話を戻して、TURBO SEのサイドエンブレムです。ゴルフバックをサンプルに積載してあるのが嬉しい配慮です。ズバリ、分かりやすい!試乗した2025 TURBO SE マグマレッドは「アンダーブラック・パック」ですが、リアエンブレムとエキゾーストパイプは変則的にメッキを選択していました。店内展示でバッテリー充電の必要から、エンジンカバーが開けられる状態になっていました。直列4気筒のエンジンと並列に配置されたシングルターボのタービン径が今時としてはやや大きい感じです。V6に比べてエキゾーストマニホールドからの距離が長くなり、エンジンの吹き上がり音が減衰されている理由が分かりました。「First Edition のTURBO」 が365ps、430Nmだったのに対し、「2025のTURBO SE」が406ps、480Nmで、「2025のTURBO」が365ps、365Nmとなっています。「2025のTURBO」は出力、トルクともFirst Editionと変わりません。今回「2025のTURBO SE」に試乗して、出力、トルクとも増強されたのを実感!できました。ただ、「プレミアム・スポーツカー」は今やV6ツインターボが主流で、小径ターボをエンジンバンク両脇のエキゾーストマニホールド直近に配置しているのがベンチマークとなっています。エミーラではターボ化しても直4の2.0Lでは限界があり、2025年モデル以上のパワーアップやエキゾーストノートの改善は厳しいと思います。比較参考のために、A110Sの日産ルノー合作1.6L DOHC直4 16バルブエンジンの写真です。余りファンシーな眺めではありませんが、A110でこのようにエンジンを観ようとすれば、7本のボルトを外す必要があります。車外では結構にぎやかなエキゾースト・ノートがしていたと思いましたが、車内で聞こえるのと若干違うようで・・・。ただ、First Editionからは確実に改善されています。艶のある写真の「グロス・ブラック」の鍛造ホイールです。艶を抑えたガンメタに近い「サテン・グレイ」も選択できます。前後20インチのホイールも2025モデルではスポーク形状と塗装の8パターンから選択できるようになっています。キャリパーは黒、赤、黄、シルバーの4色から選択できます。センターキャップやノーズバッチは黒字に銀文字も選択できます。ドアを開けると、2025モデルのグレードが向上したのを一目で実感します。911カレラと遜色ないです。特にこの展示車はアルカンターラのオプションが入っていたので、カレラのレザーオプションよりもプレミアム感が高いくらいです。ドアもFRP製とは思えない内装トリムでカバーされています。比較参考のために、こちらの写真は992.1カレラTの内装です。レザーはオプションになっており、写真の標準仕様では質感のよい合成皮革です。アルカンターラのオプションは確かカレラSやGT3、ターボSクラスなどに限られていたように記憶します。比較参考のために、こちらの写真のA110Sです。ドアトリム上部がアルミパネルの塗装むき出しで旧車を思い出させます。また、ナビは搭載されておらず、iPhoneのカップリングで対応することになります。ただ、遮音性は高く、エミーラ First Editionより優れています。ステッチやドアレバーなどの質感も合格点で大人の鑑賞に耐えます。ステアリングも試乗車のようにオプションのアルカンターラにすると、益々目の肥えた熟年マニアの鑑賞に耐える内装になります。「さすがにここまでは必要ない」と仰るロータスマニアが多いかも知れませんが、911カレラを競合と謳う限りはこのレベルのオプションは必要です。電子パネルのメーターも丸形ではないもの、視認性はよくなりました。個人的にはタコメーターだけでもアナログ風の円形表示にしてほしかったです。シートのホールド性、着座感は問題ありませんでした。電動シート、オプションでステッチ、シートヒーターも付きます。スイッチ類の質感、縫製やステッチの品質は大人の鑑賞に耐えます。シート後方のネット付ラゲージスペースも余裕があり、普段使いに意外と重宝します。比較参考のために、こちらはA110Sのシート後方スペースです。殆ど何も積めません。2025 「TURBO」と「TURBO SE」の性能諸元です。2025 「TURBO」はFirst Editionと同じエンジンを搭載しているようですが、エキゾーストノートやデュアルミッションのタイムラグ、ミッションギヤ鳴りなどが「TURBO SE」と同じように改良されたのか、分かりません。詳しくはディーラーの担当にご照会下さい。2025 TURBOとTURBO SEのオプション価格リスト1/2です。詳しくはディーラーの担当にご照会下さい。2025 TURBOとTURBO SEのオプション価格リスト2/2です。<2026 V6SE、TURBO SE、TURBO>:冒頭に各モデルの特徴と諸元を説明した通り、2025/6/6に2026年モデル3車種が本国で発表、欧州では現在オーダー受付が始まり、9月からデリバリーされるようです。ベースの現地車両価格は96,500ポンド、1,920万円相当ですから、いよいよ2,000万円に近づいてきました。出典「KURUKURA はじめようクルマのある暮らし」 https://kurukura.jp/gallery/74677-20250612-104/以下の写真5点は同サイトより転載させていただきました。感謝。なお、英語になりますが、LOTUS CARSの本国HPでも確認できます Lotus introduces 2026 Emira V6 SE and Emira Turbo システム上はコンフィギュレーションを登録し、国内ディーラーを選択して試乗予約依頼もできますが、国内でのオーダー受付は行われておらず、試乗車も入っていないので、実際はできません。日本ではFirst Edition在庫が残留しているので、2026モデルの投入を抑えていると思われますが、いつまでもこの状態が続くとブランド価値を下げるので、最近2025年8月になって漸く2026年モデルが国内で正式に発表されました。ただ、受注開始がいつになるのか、明確にしていません。発注時のデポジットは200万円になる見込みです。個人的には、このように改良が続いて旧モデルが滞留、値崩れする場合には、改良コンバージョンキットが別売されるとユーザーにとっては有難いように思います。車体下端のレーシングラインはV6SEとTURBO SEにオプション設定され、ブレーキキャリパーと同色になります。V6SEのシートです。もちろん、アルカンターラもオプションで選べます。最後に<エミーラGT4>に触れます。「エミーラGT4」の外観です。カーボン製の一式パーツが日本でも100万円超で市販されているようです。比較参考のために、「エミーラGT4」の2021年5月現在の性能諸元です。詳細はエル・シー・アイのHPをご覧ください。https://www.lotus-cars.jp/our-cars/current-range/emira/index.htmlその後のアップグレイド状況は分かりませんが、ベースが2LのTURBO モデルではなく、3.5LのV6をチューニングしている点が非常に興味深いです。TURBO SEの改良進化は試乗してみて目を見張るものがあります。正直、嬉しい誤算で大いに気に入りました。ここまで進化が進むのであれば、2026年モデルに期待できます。2025/9/4に2026モデルの日本導入が正式に発表され、受注受付中です。他方、First Edition(2022モデル)の流通在庫がはけていないので、相場が低い今が買い時であり、スパルタン志向の方には狙い目です。今後も経過を更新しますので、引続き、よろしくお願いいたします。なお、閲覧数が166,000件を超え、クルマに関する別稿テーマもご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/ctgylist/?ctgy=1「最後の1台になるかも アストンマーチンVantage ヴァンテージ徹底試乗」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240000/「アストンマーチン Vantage ヴァンテージ 発表特別招待会 期待通り!」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503130000/「最強ポルシェ992GT3RSレーシングドライバーに同乗!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511240001/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「歌舞伎 事始め 鑑賞教室から京都南座・大阪松竹座公演へ 愛之助、中車、鴈治郎、獅童」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405120000/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「タコ料理を楽しむ 穴場大阪岬町」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508160000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2025.08.02
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お蔭さまで閲覧数が153,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。トライアンフを彷彿させるスマートなスタイルと野太いエクゾーストサウンドが気に入って遠目に憧れていましたが、偶然20年程前に横浜のトライアンフ専門店の幸福商会がトライアンフの下取り車をヤフーオークションで出品しているのを見つけ、すぐに実車を見に行って即決で手に入れました。マフラーがかなり痛んでいたほかは元々程度はよかったですが、入手後にヤフーオークションや部品交換会でオリジナル塗装のタンクやサイドカバー、新品メーター、新品シートを探し続けて順次交換し、今に至っています。650ccクラスの4サイクル2気筒モデルは歳を取っても取り回しが楽なので愛用可能年数が長いメリットがあるので、レストアするなら徹底的にしたほうがいいと思います。現状のオリジナルとの相違を上げます。1. マフラーは純正の大根マフラーを長い間探したのですが、程度のいいモノが結局見つからず、仕方なく台湾製のリプロ品に交換しています。2. キャブもケイヒンに交換されていたので、純正キャブを入手し、一旦交換しましたが、吹き上がりのレスポンスはケイヒンのほうがいいので、元に戻しています。3. シートはXS-1初期型の新品を探しましたが見つからなかったので、普段はXS-1Eの新品を付けて走っています。その後、比較的ましな初期型シートを入手できたので、スポンジを交換、特徴的なストライプの関連金具も再メッキして、現在予備パーツとして保管しています。シートはこの撮影時にはベース車のXS-1Bのシートをレストアして付けていました。ダンデムベルトがモールの外側を回っていて取付け方法が間違っています(笑)。当時のヤマハはDT1ととも美しいデザインでは他社を全く圧倒していました。本家のトライアンフも脱帽でしょう。出藍の誉れとはこのことでしょうが、何となく今の中国製品を思わないこともありません。なお、この撮影時にはXS-1Eの新品シートに交換しています。ダンデムバーがやや後方に傾いているのが、初期型やXS-1B型との違いです。始動性が悪く気難しい面があるトライアンフですが、日本車に与えた影響ははかり知れません。恐らく、その後のバイクのスタンダードになったオリジナリティは本当に素晴らしいとただ敬服します。写真のXS-1初期型とXS-1Bとの主な違いは、1. フロントフォークのブーツが廃止、2. タンクの白ストライプの下に細いラインを追加、3. シートは側面のダンデムストラップベルトの挿入口から雨水が入って腐食するため、ベルトをモールの下を通してシートベースに回り込んで固定する形に変更。この初期型カタログが一番好きでした。XS-1Bはこのカタログのように、当時「XS-650」と呼ばれていましたが、XS-1Eに比べると初期型の印象を強く残しています。タペットカバーも再メッキしました。フロントフェンダー、リアフェンダー、チェーンカバー、フォークカバーは再メッキしました。今はメッキ業者を探すのもひと苦労なので、早めの手配をお薦めします。エンブレムもスルメのように反りかえっていたのでDT1系と共通の純正新品に交換しました。バックミラーもYAMAHAマーク入りの新品に交換。エキゾーストパイプは純正が二重構造になっており、重厚なエキゾーストサウンドに貢献しているので、レストアで再メッキして再使用しています。しかし、マフラー本体は錆がひどく、下部分に穴が開いている状態で表面にもかなり錆が回っていました。写真のように鉄工所で穴を溶接で塞いでもらいましたが、周辺がサクサクの状態で錆が止まらず、再使用を断念しました。そこでオリジナルマフラーの程度のいいモノをかなり探しましたが見つからず、仕方ないので一重構造の台湾製のリプロ品に交換しました。ただ、サウンドも若干軽めとは言え、エキゾーストパイプがオリジナルのせいか、かなり排気音の再現はされているので、これで満足しています。販売元のR-Pro-Companyの門倉社長はかなり思い入れを入れてレプリカ製品を作っておられるので、マフラーの軽い音色のことを指摘したら、かなり機嫌を損なってしまいました。反省。結局、再使用を断念した純正大根マフラー。表面に錆が広がり、これだけでも再メッキが不可欠の状態でした。さらにマフラーの下部が錆で穴が開いていて、溶接とリベットで写真のように修復したものの、周りの鉄板がサクサクで修復後にまた穴が開く始末だったため、結局再使用を諦めました。現在、装着しているミクニのキャブ。アクセルのツキがいいので、別途保管の純正キャブに敢えて戻さないでいます。異常気象によるガレージの温室状態に心配していましたが、燃料コックからの漏れもなく、ほっとしています。新品メーターを入手し、交換しています。20年前でも手に入れるのに5年ほど掛かりました。レプリカマフラーは純正より鉄板が薄いので、全体的にオリジナルより幾分軽い音がします。ただ、オリジナルと聞き比べないと、分からない程度です。音の大きさで比べると、XS-1初期型=XS-1B> R-プロ社レプリカ> XS-1Eの順番です。余り乗っていないこともあり、XS-1Eの新品シートは今も新品状態。タンク内は錆止めコーティングをレストア時に入念に実施してあります。乗っていて、黄色い粉がバッテリーの上などに溜まるようになれば、シートのスポンジが劣化している証拠です。XS-1初期型シートに憧れて、比較的程度のいいモノをやっと見つけましたが、それでもシート横のストラップベルト引き込み口から雨水が入って、ベースがかなり腐食していたので、XS-1Bの元のシートベースに交換しました。また、中のウレタンスポンジはYAMAHAの欠陥素材というべきで、同年代の他車シートに比べてひどく劣化しています。スポンジを入れ替える時は少し大きめにカットしておかないとシートカバーを張り替えた時にシワが出ますのでご注意下さい。シートに座っただけで黄色いウレタンスポンジの粉がバッテリーの上に貯まるくらいでしたが、このひどい劣化の有様では頷けます。スポンジを除去するとシートベースもかなり腐食していました。片側スタンドでよく停車していた個体は雨水が貯まって左側のシートベースの腐りがひどいのが通常です。元のXS-1Bのベースのほうが状態がよかったので、交換しました。苦労して手に入れたXS-1初期型シートのベルト挿入口金具とダンデムバーを再メッキに出した時の写真です。以前は東京都墨田区の「日本鍍金」にずっとお願いしてきましたが廃業されたので、大田区の「メッキ工房ナカライ」をご紹介いただき、この時初めて依頼しました。余談ですが、再メッキに出す際は必ず写真を撮って、他の依頼者のパーツと混じらないよう、紛失に十分気をつけて下さい。レストアが完了したXS-1初期型シートです。ストラップの挿入口の金具が特徴的です。これでやっとシートが初期型カタログと同じになりました。ベースは元のXS-1B用を交換して使っています。上がレストアした1XS-1初期型シートで、下が現在付けているXS1-Eの新品シートです。若干XS-1Eのほうがサイズ的に短く、ダンデムバーが後方に傾いているなど形状が違うのが分かります。ここまでご存知のマニアも少なくなってきました。パーツは車種別のBOXに入れて保管しています。スペアパーツとしては、オリジナルキャブ、キャブOHキット、燃料コック、エアクリーナーアッセイ、オイルフィルター、フォークブーツ、ウィンカー、エンブレム、フットレスト、キックアームゴム、グリップ、ミラー、サイドカバーモール、ストップランプ、クランクケースガスケット、ピストンなどなどです。クロム再メッキのボルト、ナット、ワッシャなどもストックしています。再メッキパーツに交換すると、全体がすっきり見えるようになります。今後も更新を続けていきますので、よろしくお願いいたします。閲覧数が153,000件を超え、旧車バイクに関する愛車遍歴、K0、K1、Z1、W1SA、RT1、SL350、CL350など別稿テーマもご覧ください。愛車遍歴:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「忘れ得ぬYAMAHA DT1、RT1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404240001/「HONDA CB750K0 砂型 1/1デアゴスティーニもビックリ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260002/「HONDA CL350K0 30年間納屋から蘇る 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404210000/「HONDA SL350K0 米国駐在から一緒に帰国 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160002/「KAWASAKI Z1 3000番台 モンタナ州ワンオーナー 」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310002/「クルマの愛車遍歴」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「大阪・関西万博 公式裏情報:来場予約、抽選申込、当日登録、交通、0時ログインの現実」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507070000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/ほかにも色々ありますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.04.21
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お蔭さまで閲覧数が153,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。今から50年余り前の小学5-6年生のころに走らせていたHOの真鍮製ブラス蒸機のビンテージモデルとして、KTMのD51ナメクジシュパーブライン, D52標準形と門鉄デフ形, AdachiのC57標準形と門鉄デフ形, 天賞堂の9600, C59,C61があります。これらは一部損傷してほとんどが不動状態でしたので、HO趣味再開後も殆ど手つかずのまま、最近の天賞堂のカンタムモデルや電車、DL車に熱中しておりました。しかし、意を決してこの度、全両総検に入り、ほぼ再生を完了しましたので、特に可動に至るまでの修理プロセスをご紹介したいと思います。以下、試行錯誤の末に体得した再生手順です。準備1. 修理対象車両の選定手持の長期不動蒸機の中でもざっと外観をチェックして欠品の少ない車両を選びます。安いからと手あたり次第にチャレンジすると最初に挫折してしまいます。事前の修理練習用も含め、メーカーはAdachiや天賞堂をお薦めします。今でもヤフオクでAdachiなら2-3万円、天賞堂なら4-5万円で売っているので、最悪、部品取りにも使えます。両社の完成品は構造がしっかりしていて、パーツは単品でもまだ入手可能であり、両社で互換性がある場合が多いからです。KTMやトビーも同じく構造がしっかりしていますが、パーツが殆ど入手できず動輪やギアの故障で行き詰るリスクがあります。横浜のトビーは1980年代にとっくに廃業、KTMは直営店ですら他社製品含め蒸機の完成品、パーツは何もなく、有楽町店の遠藤様のようなベテラン職人は定年退職されています。準備2. パーツ入手可能ショップの探索とリレーション作りオーナーの高齢化で頼れる個人経営のマニアックな模型店は次々に廃業し、TMSのバックナンバーで広告が載っているショップはないと思った方がいいです。暗い話が続きましたが、一筋の光明が見えるではありませんか!現在、頼りになるのは観音様ならぬ鉄道模型業界の3本柱(「昭和三奇人」との説もあり)である、阿部様の「エコーモデル」、井門(いもん)様の「Models IMON」、床次(とこなみ)様の「れいるぎゃらりーろっこう」でしょう。皆様の長年の努力と誠意にはただ、感動、感心するばかりです。ぜひ、通販だけでなく、遠方でもお店に足を運ばれることをお薦めします。元気をもらいましょう!いよいよ具体的な修理に入ります。1. 通電しているか、モーター音や駆動部分の確認通電しても不動のままか、モーター音が微かにしたり、空転音のする場合はギアボックスのグリス固着やモーターとギアボックスを繋ぐゴムジョイントの経年劣化破断と思われますので、ギアボックスを分解してパーツクリーナーとブラシ、爪楊枝で洗浄したり、ゴムジョイントを交換します。 2. 棒型モーターの点検棒型モーターはトルクがあると信じ込む余り、電圧を10V以上に上げないと走らなくても平気な方がいらっしゃいますが、端子に直接通電して5Vでブーンと力強く回らないと内部で漏電していたりマグネットが劣化している可能性があります。見た目が綺麗だからと言っても40-50年前のモノですので当てになりません。ヤフオクで中古モーターが販売されていますが、不調モータが多いことを覚悟しましょう。缶モータが棒型モータよりトルクが落ちると言ってもそれは新品同士の比較であって、缶モーターでも真鍮製ブラス客車を7両くらい牽引できますので、交換が必要な時は検討の余地があります。3. ショート箇所の追及次に全く不動か、少し動くがギクシャクして止まる、カーブやポイントで止まるような場合はショートの可能性が高いです。ショート箇所の追及に入る前にビンテージ蒸機の基本的な集電、帯電構造を理解しておきます。機関車ではプラス集電、テンダ―はマイナス集電していますが、ミソは機関車とテンダーの車体そのものがプラスとマイナスに帯電していることです。現代の天賞堂やIMON、KATO製の蒸機モデルとは全く異なる集電方式で車輪や車軸の集電端子などはありません。機関車のマイナス側の先輪、動輪、従輪は絶縁されているとは言え、フランジはマイナスに帯電されていますので、プラスに帯電している車体や主台枠、煙室、シリンダー棒、キャブ下パイピングなどに触れるとショートしてしまいます。テンダーやドローアはマイナスで帯電されているので、ドローアはプラスに帯電している機関車と完全に絶縁されている必要がありますが、しばしばドローアが主台枠と接触したり、ボルスターセンタービスの先端がモーター底部と接触して、容易にショートします。このような構造は皆さんがより馴染みの深い電車、気動車、客車のプラ製最新モデルで両軸集電式の構造と比べると一層違いが理解できます。最新モデルでは台車もプラ製ですから、電気は車体にまで上がってきません。車輪も両輪から集電できるよう、フランジは絶縁されておらず、軸受けの金具から各々集電しています。だったら、車軸でショートするのでは?という疑問が出て来ますが、車輪と車軸は片側ずつT字形に製作され、左右からはめ込んで一つの車輪として合体して組立られています。車軸が太いのもそのためです。よく偏心しないかと素人ながら心配しますが、車輪を転がしても全く揺れません。工業技術発達の賜物ですネ。それでは具体的に最近のプラ製蒸機モデルではどうなっているのか?余談ですが、天賞堂の2019年製の9600(#51049)でちょっと見ておきましょう。後年、どう改良されているかを知れば、ビンテージモデルの弱点が分かります。予想通り、集電は絶縁された両輪からプラス、マイナス同時に行われ、写真のように通電するだけで動輪が回ります!しかも集電は全動輪4軸とテンダー2軸の合計6軸から集電ブラシにより行われていました。ドローアはビスで固定され、機炭は分離できません。ビンテージ機では動輪の片輪3-4軸だけでプラス側を主台枠経由で集電し、マイナス側をテンダーの片輪3-4軸からドローア経由で集電しているのとは、大きな差です。また、駆動はNゲージ並みのフライホイール付き缶モーターから写真のようにダイキャスト主台枠の2軸ギアを通じて第2、第3動輪を回しています。サイドロッドに動輪の回転を頼りすぎないのでより円滑に駆動するわけです。さらに進化が分かりやすい現代の電車、DL車、機関車で多用されている4輪集電方式の台車です。台車とコの字形のボルスターはプラ製で通電しておらず、車輪は左右からプレスで圧入された絶縁構造で左右輪各々から集電し、台車裏側に組み付けられたリン青銅の軸受けステーを通じてプラ製車体の端子に流れます。台車のセンターピンもプラ製なので、通電しません。つまり、車体には電気が上がっていないのです。感心してばかりいられませんので、ビンテージ機に戻ります(笑)。ビンテージ機でショートを起こしやすい箇所を爪楊枝で指し示しました。よく頭に入れておきましょう。これでショート箇所の追及は70%くらい終わったも同然です。まず、①機関車とテンダーを連結状態で平面透明のガラス板かアクリル板に置いて先輪、従輪、ドローアをドライバーなどで左右、上下に動かして曲線走行時の当たり具合をチェックします。次に②先輪や従輪を外して直線路や曲線路を走らせます。これは非常に重要なステップです。外すと快走する場合は先従輪の台車枠が機関車の主台車枠やシリンダーに接触していないか、チェックします。主台車枠にこすれて塗装が剥げているような箇所があれば、かなりの重症です。③ドローアが機関車の主台枠と接触していたり、ドローアの取付ビスが長すぎてモーター下部と接触していないかをチェックする。④動輪、特に絶縁額のフランジが主台枠と接触していないか、小型機の場合は特に注意してください。⑤従輪の上下動が少ないために動輪がレールに接地せず浮き上がって集電不良になっていないか、チェックする。⑥テンダー側のドローアピンがハンダ外れやビス穴のタップ摩耗でぐらついていて集電不良になっていないか、チェックする。電気の流れを辿るようによく観察してください。4. ショート箇所の解消①機関車本体とテンダーを連結するドローア周辺の段付きナット、ビス、ワッシャ、タブ(ひょうたん端子)の交換②モーターとドローアとのハンダ・配線のやり直し(特にドローアのタブとのハンダ部分は熱収縮ブーツをはめると無難です。)③先輪・従輪の台枠ショート部分の削除や両絶車輪への交換、④機関車のシリンダーの裏側の削除やシリンダー尻棒の除去ないし裏面の削除(削りくずが飛散しないよう、患部以外はウェスでカバーする)5. 先入観を捨てる当時の規格で行くと製品の個体差が大きく、同一メーカーの同機種(D52やC57)2両なのに取付位置や部品同士の間隔が1-2mmも異なっていて驚くことも多いです。メーカーが現代のような精度で製作していたと思ってはいけません。また、組立後に曲線や勾配を実際に走行させて全数検査していたとも思わないほうがいいです。せいぜい短直線路でのチェックだけで、組立後の完成品検査をしていない例すらあります。それと、電圧を12-15Vくらいに上げて何とか止まらずに走ってもショートしている訳ですから、見過ごさずに修理しておくと、あとのトラブルでストレスが溜まって嫌になることもありません。6. 気分転換と専門ショップへの相談原因が明確にならず修理作業が嫌になった時は一旦中断して、後日気持ちを切り替えて再挑戦してみるのも有効です。分解、組立を何度も繰り返すことは当たり前で、自分が下手なためと思わないで下さい。先輪、従輪など多い時で7-8回くらい付けたり、外したりします。組付けたのに動かないと腹を立てず、面倒臭がらずにまた分解する余裕が欲しいものです。所詮、趣味なんですから(笑)。何度も繰り返すうちに作業スピードも上がってきます。どうしてもわからない時は一人で考えていると煮詰まってしまうので、模型店に持ち込んで原因を教えてもらうと気が楽になって作業が進みます。私もお世話になっている「れーるぎゃらりーろっこう」の床次様に①モーター内でショートしていた事例、②車体をかぶせると動かなくなるが、電圧を上げてやっとショートしていることが判明した事例など、ご教示いただいたことがあります。もちろん、丸投げで修理を頼むのもいいですが、時間と費用が掛かるうえ、自分のスキルが上がらないので再びお世話になるという繰り返しになりかねません。模型店も自店で購入された製品でない限り、指導はしてくれても、面倒な修理まで引き受けてくれるとは限りません。7.必要工具、消耗品の準備①工具類精密ドライバーセット、ピンセット、ニッパー、ラジオペンチ、ヤスリ、小型ハンマー、低速・高速ルーター、30W程度のハンダ、拡大鏡、検電テスター、ワニグチ接続コードなど②消耗品M2mm径・M1.4mm径のビスとナット、導電・絶縁のワッシャ、熱収縮の配線ゴムブーツ、グリス(モノタローで買える接点グリスやエンドウのセラミックグリスがお薦め)など先輪、従輪を外し、ボイラー部分と主台枠を分解して、モーターも主台枠から外します。状態がどうであれ、これくらいまでは一通り分解した方がいいです。5回くらい、分解と組立を繰り返すつもりで。作業に慣れてスピードが上がるだけでなく、面倒くささが少なくなります。ギアボックスを分解し、グリスが固着したり、ギアの摩耗金属片が貯まっていれば、クリナーと筆、ピンセット、ドライバーなどで除去します。50-60年前はギアの潤滑に鉱物系の「ミシンオイル」を使っていた(それしかなかった)ので、経年変化でペーストのように固まっていることがよくあります。ギアや動輪、クランク周辺をパーツクリーナーで清掃します。特に動輪の集電側フランジに固着したカーボンは歯ブラシやキサゲなどを使って念入りに除去しましょう。ギアボックスや動輪車軸、クランクピンなど摩擦部分にグリスを塗布します。私の経験では「エンドウのセラミックグリス」が最もいいと思います。シリコングリスは浸透力に優れていますが、回転部分では流れてしまい効果が持続しません。従輪の台車枠を削っています。従輪、特に2軸従台車の付いたC11、E10、D52、D62などは曲線を走ると例外なく従台車枠がキャブ下のパイピングや主台枠とショートしていると考えてよいくらいです。前進より、後退時にその傾向が大です。削る量が多い場合は、スペースが許す限り大型のルーターを使います。重たいですが、自重と高回転でよく削れるのと回転でやすりが跳ねにくいのが利点です。削り過ぎに注意して、頻繁に止めてどこまで削れているかを確認します。防塵メガネを必ず着用してください。従輪のフランジが台車の内側に干渉してショートしているケースも多いため、車輪は付けたままで研磨作業を行い、作業が全て終わってから両絶車輪に交換します。ともかく集電以外には電気がレールより上に上がってこないようにするのがショート退治の要点です。この個体は従台車からもプラス集電しようとして改造でリン青銅線のヒゲが付いていましたが、これらも全て削り落としました。なお、先輪、従輪だけでなく、動輪も絶縁側のフランジ(マイナス)が主台枠(プラス)に接触している場合もありますので、見落とさないようにしましょう。C11やC56などの中小型機、ボイラーの細いC57などの第3動輪は特に要注意です。先輪、従輪は殆ど10.5mmで適合するでしょうが、スポークとプレートの2種類ありますので、両絶車輪はレアなので普段から探して、「あれば買い」集めるようにしたいものです。いつもお世話になっている「れーるぎゃらりーろっこう」でも床次様に以前に探してもらましたが、両絶だけが在庫切れになっていました。先輪、従輪とも両絶車輪に交換します。ショートの発生確率をともかく減らすのが目的です。余程の例外を除き10.5mmで適合します。スポーク車輪にこだわると両絶品が少ないので、欠品していれば私はプレート車輪を黒塗装して代用しています。見かけよりも走行重視です。レアパーツの10.5mm径の両絶スポーク車輪を入手する方法として、エンドウやカワイのビンテージブリキ製貨車の車輪に付いているケースが多いので、その車輪を市販の片絶車輪に交換して代用する手があります。真鍮製でも1990年代の貨車は両絶車輪を付けている可能性があります。写真は1990年頃に発売されたTKMの真鍮製ワムフ100で、室内照明化をする際に分解して気が付きました。「窮すれば通ず」ですね。先輪のフランジ(マイナス)がシリンダーの前端やシリンダー棒、主台枠、スノーブロウ(プラス)に接触している可能性があります。特にC11, C12, C56などの小型機や2軸先輪台車の付いたC57,C62,C61などは要注意です。写真では主台枠を削っています。軽量小型のルーターでは跳ねて削れません。防塵メガネを必ず着用してください。また、飛散した金属粉がモーター磁石に付着しないよう、写真左のようにウェスで覆うこともお忘れなく。あとで除去するのがかなり面倒です。なお、主台枠や先従輪をどこまで削り込むか、見栄えとの兼ね合いがあります。模型店に修理をお願いする場合には必ず、具体的な要求範囲、許容範囲を打ち合わせておいたほうが、模型店も修理しやすいですし、のちのトラブルにもなりません。例えば、「4番 550RポイントのS字カーブを通過できるようにしてほしい。」とか、「キャブ下のパイピングで干渉するものはカットするか、奥に曲げてもいい。」とかです。ドローアに関するショート原因としては、以下の項目が多いです。1.ドローアが主台車枠と接触している。 特に上下動させた場合やセンタービスのスプリングが紛失したり寸法不足の場合など。2.ドローアの取付ビスの先端やナットがモーターと接触している。 ビスの寸法違いやナット厚違い、余分なハンダの削除不足など3.ドローアの取付ビスと主台車枠の絶縁が不良になっている。対応方法としては、ドローワーのビスを外してビスやナット、ワッシャと主台枠が完全に絶縁されているかをチェックし、できれば新品と交換するのをお薦めします。ビスはモーターとの間隔が取れるよう長さを調整します。タブ端子(ひょうたんワッシャ)には絶縁ゴムブーツを履かせると完璧です。ご要望が多いので、さらに詳しくドローア周りを解説します。+の主台枠とショートせずに、ーのテンダー集電をモーターに橋渡ししているドローアは最もトラブルの多い最重要点検箇所です。写真の上から順に1.ボルスター段付きセンタービスのナット2.モーターへ集電ラグナット(天賞堂ではこのラグナット自体が厚く、タップが切ってあって、1のナットが省略されているケースが多いです。)3.絶縁用ワッシャ(これが破れたり、油分を含んだホコリが付着してショートするケースもあります。前オーナーが分解時にこのワッシャを組み忘れたのか、ないケースすらあります。そうすると、走行中に止まる、ギクシャクする症状が出ます)4.ピンセットは主台枠と考えて下さい。これは+に帯電しています。5.段付きの絶縁ワッシャ(主台枠とボルスターのセンタービスが接触しないよう、主台枠の穴を囲んで絶縁します。)6.ワッシャ(スプリングの先端が主台枠の穴に入ってショートすることを防いでいます。)7.ドローア用のスプリング(これが短すぎると、ドローアが主台枠に接触してショートの原因になります。)8.ドローア(小さな穴にリン青銅線を上側からハンダ付けして、テンダーのピンに通電するようにします。)9.ボルスター段付きビス(これが前オーナーで純正と異なるビスに交換されていることもあり、長すぎるとモーター下部にビスの先端が接触してショートします。)9のボルスターセンターピンの段付きビスから6のワッシャまで見えています。マイナスドライバーでスプリングを上に押し上げていますが、写真事例の天賞堂C622ではワッシャが黒色のプラ製のため分かりにくいものの、5の絶縁段付きプラ製ワッシャが下にはまっています。写真事例の天賞堂C622で2のラグナットにタップが切ってあり、1のビスは省略されています。一番下が3の絶縁ワッシャです。主台枠と8のドローアの隙間が小さい点に注目してください。実際のレイアウトで不安定な線路状態になると牽引時や勾配始点などでドローアが上下して主台枠に接触しショートすることがよくあります。短い直線線路でテスト走行させても症状が出ません。ドローアが主台枠と接触しているケースです。ドローアのスプリングが短かったり、弾力が弱い原因のほか、ボルスターセンターピンのビスそのものが純正より短いケースもあります。長いビスに交換する場合はドローアの位置がレール側に下がるので、テンダーピンがドローアに十分はまっていることを確認してください。天賞堂のHG(ハイグレード)シリーズのC57185形ではドローアのセンターピンが従台車の後端枠とレイアウト走行中の上下動で接触し、ショートしていました。これも直線のテスト用短線路では決して出ない症状です。高級機なので、削除はできるだけ塗装が剝がれないよう、最小限で慎重に行います。モーターを取り付けたところで、モーター、ギアの回転と動輪、クランクの動きを確認します。「右プラス前進」を間違わないように。私の場合、テスト線路はHOとNゲージの線路を併設して、修理作業中は通電しぱなっしにして、こまめにテストするようにしています。なお、パワーパックの前後切り替えスイッチは上下式の場合は上側、左右式の場合は左側が前進になります。右プラス前進は棒モーターから缶モーターへの交換などで起こしやすいミスです。写真のようにラベルで表示して考えなくても予防できるようにしています。いざ、重連したら、逆方向に走り出したり・・笑えません。レンタルレイアウトでは走行を断られる場合もあります。レールの極性調べは検電ドライバーを使うと便利です。片方のレールにワニグチを挟んで反対のレールに接触させて赤色ランプが付く場合は接触させたレールは+です。緑色ランプが付けばーです。レールに載せて、ますテンダーをつないで試走させ、その次に先輪を付けて、その次に従輪を付けてと順番に試していくと確実です。急がば回れです。全部組み上げてレールに載せると動かないではがっくり来ます。KTMD52の棒型モーターが5V程度ではスムースに動かず、結局模型店(れーるぎゃらりーろっこう)にお願いしたところ、結局Adachiの小判型缶モーターに交換されました。棒モーターはトルクがあり、音も力強いので捨てがたいですが、現在好調であっても徐々に回転音が大きくなったり、マグネットの劣化などで電圧を7-8V以上に上げないと始動しないなどの症状が出ることがあります。モーター内でショートしている事例もありました。交換や缶モーターへの換装に備えておくのが賢明です。2024年9月に天賞堂のクラウンモデルやHGモデルで使われている「マシマ」の小型モーター2種類をヤフオクでようやく入手できました。写真左の2種類ですが、一番左の最小モーターは恐らくC56、C11用と思われます。左から3番目の缶モーターは次の写真で装着している缶モーターです。改めて棒モーターも含めて大きさを比較すると、いかに棒モーターが大きいかが分かります。缶モーターならバックプレートが楽々設置できるのも頷けます。棒モーターや缶モーターは新品や状態がいい完動品が手に入りにくいので、ヤフオクや模型店であれば、都度入手してストックしておくのがいいと思います。詳しくは別稿「ビンテージ蒸機の棒モーターを缶モーターに交換する」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/缶モーターに交換する場合、C56やC57、C58のようなボイラーの細い機種には幅12mm以下の狭い小判型しか適合しないので、選定時に注意が必要です。配線は「右プラス前進」で間違えないように。缶モーターを主台枠に取付けるアダプターも欠品の多いAdachiやエンドウなどの当時モノに代わって、モデルアイコン社から適合互換性の高い優れモノが新たに発売されたので大変助かります。ギアの軸径とモーターの軸径が異なる場合の変換アダプターなども発売されています。私は「ホビーサーチ」で新製品の動向を察知していますが、ホビーサーチやメーカーの通販サイトだけでなく、「エコーモデル」や「れーるぎゃらりーろっこう」などの専門店で入手できるようになりました。1か所でなくても、他で当たれば必ずあります。https://www.1999.co.jp/list/3052/6/1 KTM D52はウェイトを増量してあり、缶モーター交換後にエンドウの高崎車両センター真鍮製客車(@250g前後)7両編成を牽引できるか心配しましたが、無事空転もせず走行しています。ちょっと静かすぎて、KATOのNゲージSLを動かしているような変な気分ですが、いずれ慣れると思います。分解修理している作業台(書斎机)です。電気は見えないので、私も苦手ですが、検電テスターを持っていると見えてきます。よく似たモノとして「検電ドライバー」がありますが、1本だけで例えばコンセントの片側に差し込むと電気が来ていれば点灯すうようになっています。ただ、これですと+-どちらの極性か、分かりませんし、鉄道模型工作の場合は通電状態を確認できないとあまり意味がありません。「検電テスター」は片側がワニぐちになっていて、A点とB点の両方にタッチするとAB間の通電が確認でき、AとBの極性を知ることができます。通電の確認事例です。両方の台車から集電できているので、赤いランプが点灯しています。極性の確認事例です。写真では青いランプが点灯していますので、手前のレールがマイナスであることが分かります。「右側プラスで前進」が鉄道模型のルールなので、この状態で車両を載せると左に進むはずです。複数M車の同期を図ったり、LEDの配線(極性が違うと点灯しません)を確認したり、何かと便利です。段ボール製の自作道具箱です。気に入った工具類と消耗品を省スペースで揃えるには不可欠です。グリスとシリコンスプレーです。殆どオイルは使いません。エンドウのセラミックグリスは優れものですが、車輪がキーキー鳴るエンドウ製というのが面白い!「必要は発明の母」とはよく言いました。接触不良の解消剤です。室内照明のチラツキ対策やポイントの通電不良対策にも威力を発揮します。接点グリスは元々バイク用です。カーボングリスも同じ通電促進効果だけでなく、ネジの緩み防止効果もありますが、黒色なので注意してください。ハンダは30Wの温度調整式で配線作業に多用しています。真鍮板工作には別に100Wのコテタイプを使っています。写真のルーターはミニタイプで、小物パーツの研磨とドリル用で多用します。主題枠や先従輪の台車枠を削るには重たい高速回転型ルーターのほうが作業効率が圧倒的に高いです。延長ケーブルは先端が小型なので時々使います。レイアウトでの定番試走コースです。右側の4番ポイントから左の6番本線へ牽引走行させるのと、右側の4番から退避線に入って6番の連続S字を走行させる二通りです。他の機種に関する投稿も更新していきますので、よろしくお願いいたします。また、閲覧数が153,000件を超えて、鉄道模型の別テーマに関しても、ご覧下さい。 「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ Ⅰ蒸機編 Ⅱ蒸機以外編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「ビンテージ蒸機の棒モーターを缶モーターに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「天賞堂 SL-1システムとは何だったのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501150000/「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/「サウンドを極める カンタム、KATOサウンドBOX、TOMIXホームサウンド」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/「HOカプラーを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404270000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO 機関区、ヤード等の製作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150000/「HOストラクチャー:腕木式信号機と踏切」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503040000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO/N 車両収納ケースを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/「市川團十郎 愛之助 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2024.02.15
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お蔭さまで閲覧数が153,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。天賞堂のカンタムサウンドシステムを搭載した蒸機やディーゼル機モデルが走行する姿に接した方はそのリアル感に非常に驚かれるでしょう。まさにHO蒸機、ディーゼル機の新時代を切り開いた革新モデルと言えます。ただ、その精緻な構造ゆえ、十分な知識と慎重な取扱いをしないと不調に見舞われ、走らせるのが億劫になる懸念があります。私はカンタムモデルを延べ24両購入し、現在22両(SL14、DL5、電機3)保有していますが、今までの試行錯誤で得た経験知をまとめたいと思います。1.カンタムモデルの種類変遷の多いSLモデルに限って説明すると、次の3種類があります。①2006年のD51半流機に始まり現在に至るまで販売されているダイキャストボディのモデルに加え、②すでに生産販売が終了している全て真鍮製のモデルと③ダイキャスト・真鍮のハイブリットモデル②の真鍮製のモデルは2010年と2013年にC62で限定モデルが定価308,000円で発売され、さらに2011年にはD52で精緻を極めたクラウンモデルが定価363,000円で発売されました。さらに2013年、2015年にはC62のクラウンモデルが発売されましたが、職人不足による工賃の高騰で定価は398,000円、445,000円とさらに高騰しました。2016年にはC61やD61のクラウンモデルも発売されましたが、定価はさらに450,000円になってしまいました。それ以降、真鍮製モデルの生産販売は途絶えています。真鍮製の各モデルを比較しますと、正直なところ、2013年以降のクラウンモデル(品番#110XX )は価格が高いだけで精巧度は定価で10-15万円安い2013年以前のモデルとほとんど相違は感じられません。処分する時のことを考えると当時定価につられて高い買い物をするリスクがあるので、特にC62は手を出さない方がいいかも知れません。③の真鍮とダイキャストのハイブリットモデルは2020年にD51の200号機JR西日本のお召し機仕様で販売されましたが、定価180,000円ながら精緻度が劣るため人気が出ず、結局単発に終わりました。これも手を出さない方が賢明です。したがって、今となっては絶版となっているクラウンモデルがカンタム搭載SLの最高峰ですが、精巧度と比例しない工賃の高騰で定価が高騰した2013年以降の後年モデルには注意が必要です。<コレクションの紹介>青い元箱の右側8両がニセコ三重連のC62と重装備中心のD51の計8両、左側はEF58とEF66の3両です。当初電気機関車はそれほど、欲しいと思わなかったのですが、EF58の音と走行性能に惚れてブドウ色2号を2両揃えました。こちらは元箱の大きさが違うC61、D61、D51とカンタム搭載のクラウンモデルD52の3両です。カンタム搭載のクラウンモデルC62は迷っているのですが、精巧度と価格のバランスに納得できないので、結局買い控えています。DD51は音がいいので寒暖仕様とトワイライトカラーの5両を揃えてしまいましたが、寒暖仕様の3両の前照灯照度が若干異なるので重連時に気になっています。<カンタム搭載のクラウンモデル>クラウンモデルのD52集煙装置付き 吹田機関区、集煙装置付き御殿場線晩年、東海・山陽タイプの3両は天賞堂の模型商品部で2011年の工場出荷時に戻すための点検整備をしていただき、外観は完全で走行も絶好調です。ただ、牽引力はブラスの軽量客車シリーズや国定旧客車シリーズですと室内照明付きで6両前後が限界のようです。ウェイト増量はスペース的に厳しそうなので、プラ客車との混成や重連主体の運用でカバーしています。ダイキャストの通常モデルも一応のレベルにはありますが、やはり一層精緻なクラウンモデルでブラスト音がするとしびれます。ただ、音色だけ比べるとブラス製はダイキャスト製より肉厚が薄いので、ドスが効いた響きは僅差ですが、ダイキャスト製に軍配が上がると思います。いずれにせよ、最高級の美術工芸品レベルの仕上がりですが、観賞用に飾るだけではカンタム搭載の意味がないので、それなりの走行はできます。最小550RもOKですので走行性能に問題ないと思います。クラウンモデルの最も簡単な識別方法は煙室扉の開閉ができるかです。このような開放状態の写真が添付されていないオークション出品商品には警戒しましょう。また、元箱ラベルの右下に写真の赤丸で囲んだ「クラウンマーク」が入っているかを確認してください。基本、元箱のないオークション出品商品には絶対手を出さないのが王道です。「クラウンモデル」の中でカンタムシステムが搭載されている機種はC62とD52だけですので、ご注意下さい。<カンタム搭載機の改造>カンタム搭載全機とも少しでも異常があれば、天賞堂の模型商品部で点検修理いただいているので、単機、重連も問題ありません。他のブログを拝見していると銀座価格だとか、修理期間が長いと嘆いている方もおられるようですが、丁寧に修理依頼メモを書いたり、電話でも会話するなど良好な人間関係を築くことが重要かと思います。所詮、趣味のことですから、関係者の方々とも愉快に楽しく交流したいですね。なお、ユーチューブでは自力でチャレンジして分解されている事例も見られますが、内部にビッシリ搭載された電子部品基板を見て、さすがに自分では手を出さないようにしています。微細な接続端子がトラブルを誘発します。走行やカンタム機能、照明に問題なく、単に外装を改造するだけならまだしも、電子部品を多用しているので故障修理や照明追加などのためのDIYは禁じ手です。DIY分解品、改造品の修理は天賞堂でも下記の通り門前払いになります。2023年8月に天賞堂の修理規約が厳格化され、オーナーが記入署名する修理依頼書の裏面に修理規約が記載されており、改造品は修理対象外の旨明記されています。修理規約の文言は責任の限定や留保の表現が多いですが、預かる方の立場を考えれば契約条項として已むをえない面があります。ここで平素からの人間関係が効いてきます。自分の名前を覚えてもらいましょう。いずれにせよ、私の場合は「君子危うきには近寄らず」をモットーに、改造は「原状回復できる範囲内」で、後出のようなハンダを使わない外装変更に留めています。2.カンタムモデルの運用環境<パワーパックの選定>パルス制御(パルス幅変調型)のパワーパックは使用不可で、かつ細かい音声制御にはカンタムエンジニア(S 91008/91001)が別途必要となります。従って、パワーパックでもKATO ハイパワーD、ハイパワーDX、KC-1+KM-1,TOMIX N1001CLなどは使用できず、無理に使うとDCCデコーダが破壊され、故障の原因になります。使用可能な純DCパワーパックとしては、天賞堂製品ならすでに絶版ですが、TR-1,3A2PTR、TEP-1、現行製品なら91015(TS-1S), 91006などになります。天賞堂のパワーパックは全てパルス制御ではなく、元々HO前提で電圧も15-17Vくらいまで出ますので、電気を食うカンタム機にピッタリと言えます。また、カンタムエンジニアには型番が91001と91008の2種類ありますが、両者の違いはボタンに英字表示されているか、数字表示されているかだけで、機能に違いはありません。天賞堂の模型商品部にも直接確認済み。カンタム搭載機に付属しているテンプレートも共通して使用可能です。天賞堂のパワーパックはKATOやTOMIXに比べ、電圧を上げられるので、カンタム機を重連、3重連走行させる時や30-50年前の大古SLを走行させる時にメーターボックスは非常に重宝しています。微妙なショートも見逃さずに早めに修理対応すれば、走らせるのが嫌になるストレスが貯まりません。写真のメーターボックスは旧型品で2024年に新型品(実質再生産品)が25,000円で発売されましたが、機能に実質的な違いはありません。カンタム・エンジニアは予備に1台保有していますが、今まで故障したことはありません。このエンジニアは天賞堂のオンラインストアで現在も11,000円で入手できます。私の場合、その後、本稿最後尾に記載の通り、サウンド追求の末に非カンタム機に対してKATOのサウンドBOXを使おうとしたので、様々な紆余曲折のトラブルを経験しました。詳しくは、別稿の「HO/N サウンドを極める:カンタム、サウンドBOX、TOMIXホームサウンド」をご笑覧下さい。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/<レールの電圧降下対策>KATOのレールはTOMIXに比べ、電気抵抗が大きいせいか、電圧降下が顕著です。KATOのパワーパック「HYPER DX」取説によると、パワーパックの保護回路が働く電圧を維持するためには、約230cm、直線線路248mmに換算すると14本ごとにフィーダー設置が推奨されています。ポイントやジョイナー数が増えれば間隔はさらに短くなります。電気を食うカンタム機ですと、走行速度が落ちて電圧降下の症状がより明確に出ますので、好調な走行を保つには注意したいところです。KATOのユニトラックの場合、追加のフィーダー増設はフィーダー付レール(#2-153)を使うと長さが246mmで限定され、フィーダー付ジョイナー(#24-818)でも接続したレールの取り外しとジョイナー交換が結構面倒なので、写真のようにレール外側に直接ハンダ付けしています。フィーダ付ジョイナーやハンダ付でフィーダーを増設する場合は+ーの極性を間違わないよう、注意しましょう。KATOのユニトラックの場合ですと、配線の白が+、青がーで「右プラス前進」にして下さい。レールの極性調べは「検電テスター」(通電チェックだけできる「検電ドライバー」とは別モノ)を使うと便利です。片方のレールにワニグチを挟んで反対のレールに接触させて写真のように赤色ランプが点けば接触させたレールは+プラスです。逆に緑色のランプが点けば、ーマイナスです。小学校の理科の実験ではないですが、食塩水やジャガイモの切口に接触させて泡が出ればーマイナスです。懐かしさでニヤニヤしているあなた!3.カンタムモデルの主な故障原因初心者の扱いによるテンダー連結端子の接続不良や端子外れ、接続時に無理に端子を押し込んだために生じるモーターと端子受け口のショート、パルス制御パワーパックで安易に走行させたことによるDCCデコーダーの故障があります。これらの故障があれば、天賞堂の模型商品部に修理を依頼するのが賢明ですが、通常1-2か月で1-2万円は必要と見込んでください。なお、C62ダイキャストモデルの初期生産品ではギヤ割れや動輪の位相ズレで不調な製品もあったようですが、これはメーカーの無償クレーム対応でした。好調を維持できるよう、テンダーは切り離さずに、必ず端子も結合した連結状態で元箱に収納することをお薦めします。<トラブル事例1>D52クラウンモデルのトラブル事例です。機関車本体とテンダーを繋ぐ接続端子を離そうとコードを抜いたら端子が外れてしまい、元に戻そうと挿入しようとしても中々入りませんでした。結局、天賞堂の模型商品部に相談し、端子の基板を交換して修理いただきました。何度も申し上げますが、機関車とテンダーを切り離さないことが最良のトラブル防止策です。もし、機炭連結端子が外れたら、まず、端子が見えている側をレール面にしてピンセットで挟み、左右均等に機関車側の端子受け口に差し込みます。試運転してみて、通常なら5.5V前後でカンタムシステムが稼働しますが、音だけとか走行だけしか動作しない場合は端子の接点が最後まで入っていない可能性があるので、もう一度「やさしく」奥に押し込むようにして試してください。爪楊枝でやさしく押し込みます。あの「インサート」の要領で・・・なお、通電促進グリスなどは塗布しないようにしてください。細い端子が密接に並んでいるのでショートしてしまいます。接続端子のリード線が自然な織り癖で綺麗に束ねられずにバラバラになっている場合は端子から外れないよう、リード線を束ねてビニル系の接着剤(乾燥後も弾性あり、除去可能)で固定しておくとトラブルの予防になります。なお、ドローアの短い方(主台枠に近い方)の穴にセンターピンを入れて連結すると、ドローアの先端がテンダー車輪の集電用リン青銅板に接触してショートしますので、工場出荷時と同様に長い方に入れて機炭連結してください。キャブ屋根後端に付いた石炭散水栓を積載石炭にぶつけて損壊する防止にもなります。<トラブル事例2>D51カンタム初期型のトラブル事例です。機関車とテンダーの接続端子を繋ごうとして押し込んだところ、スムースに動かなくなりました。原因不明のまま、天賞堂の模型商品部に修理してもらったところ、機関車側の端子基盤が車体とショートしていたことが原因と判明しました。この症状はD51の初期型に多いようです。いずれにせよ、これも機関車とテンダーを切り離さないことが最良のトラブル防止策です。ドローア―が外れても配線端子は外れないよう注意し、静かにドローワーをはめ直して下さい。もし、走行や動作が不調になったら、爪楊枝の頭で端子を奥に軽く押してみると回復することが多いです。<トラブル事例3>C6222、C623 初期生産ロットによくあったと言われる主動輪の位相ずれ、ロッドのトラブル事例です。本機はヤフオクで落札した中古機であったため、無償修理になりませんでしたが、前オーナーが不調のまま、修理に出さずに隠して出品したものと思われます。このようなケースは案外多いので注意しましょう。カンタム正常走行、正常動作を「確認済」と明記されていない商品は入札しないことです。<トラブル事例4>私は経験したことがありませんが、ほかに2010年頃の極初期生産モデルC622, C623、D51では第2動輪にプレス圧入された樹脂ギア(21.7mm径、22枚歯)のギヤ割れトラブルもあったようです(少なくともファーストオーナーは無償修理対象)。その後、樹脂ギアが品質改良されて、私の後発保有機では1両もトラブルはありません。C622初期生産モデルでのギア割れトラブル写真です。走行負荷ではなく、圧入ストレスでの経年破損のようです。私はトラブルに遭遇していないので、ブログ「小部屋の街」から転載させていただきました。気づきの症状としては、動輪1回転ごとに異音が発生するそうです。4. カンタムモデルの収納機炭連結の接続端子トラブルが多いので、好調を維持するためにはできるだけ脱着回数を減らすのが賢明です。元箱のウレタンスポンジを少し加工すれば、連結状態のままでケース保管できます。カンタム搭載蒸機シリーズのうち、C61(上の写真 品番71033)やD51半流東北仕様(下の写真 品番71037)などごくわずかの製品のみケースが例外的に横長で透明の折り畳みセルケースに機炭連結状態で収納するようになっています。天賞堂も機炭連結状態の収納が望ましいと気づいたのでしょう。ただ、このセルケースは縦方向に折り畳むためにスペースを取り、レイアウトの横でちょっと出し入れするには向いておらず、このタイプのケースは結局数品番のモデルだけに限られたようです。ケースのサイズが横長で棚に並べて整理するにも不便でした。そもそも機炭連結状態で収納するにも現行のカンタムSL用の標準サイズ(写真の上にあるケース)で横幅は十分ですので、長くする必要はなかったと思います。現行のカンタムSL用ケースは機炭連結状態で収納可能とは言え、スレが出やすい玩具的な青いケースで「高級商品にふさわしい大人の鑑賞に堪える化粧箱」ではなく、ウレタンクッションも無骨ですので、気に入っておられない方も多いと思います。そこで、思い切って専門業者に特注で「従来のブラスモデル収納用銀箱」とほぼ同一品格の化粧箱とウレタンを作りました。サイズは全く同一にしました。当時のオリジナルラベルは天賞堂模型商品部に照会しても在庫がないと断られたため、自作しています。手持モデルのラベルやヤフオク出品商品の添付写真を撮影し、欲しい機種や機番をパソコンでプリントして貼付変更のうえ、再度撮影して艶あり印刷しています。(コンビニのキャノンプリンターが綺麗)サイズを試行錯誤で合わせるので、色々なサイズを一緒に並べて印刷します。ウレタンクッションも固めの高級品を使い、3層に分かれ、真ん中を好みに応じて切り抜くようにしました。切り抜く際にはまず爪楊枝を突き立てて形状を決めます(穴は残りません)。固めなので、長い新品刃を入れたカッターナイフで、水平、垂直に注意しながら切り抜けます。切り抜いた状態です。ウレタンも固いので上下左右をジャストサイズにすれば、ウェイト増量機も動きません。余り複雑な形状にしないほうが、切り抜く手間も少なくて済むうえ、脱着の際に部品が外れるようなトラブルを防げます。詳しくは別稿の「HO車両ケースを極める」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/D52のクラウンモデルを機炭連結で収納した状態です。取説、付属品も余裕で収納でき、テンダーを外して単独でも右下に収納できます。天賞堂の模型商品部に頼みましたがケースを製作してくれないので特注したわけですが、仕上がりがいいので驚いておられました。シャビ―なケースでは折角の高級工芸品が泣きますよね。発注ロットの関係で余分があったので、ヤフオクに出品し、お蔭さまで11名の方に29箱をお譲りでき完売いたしました。どうも有難うございました。モデルを出し入れする時はビニールの先をつまんで、ちょうど病人をストレッチャー(担架)からベットに移すようにします(車体が見えやすいように半紙は外しています)。繊細なリード線端子やドローア―の外れや損傷の心配もなく、機炭連結状態でスムースに出し入れできます。また、エンドウの市販銀箱(KTM銀箱風で、天賞堂のエンボス化粧紙ではないです。)を流用して機炭連結状態のまま、コンパクトに収納することもできます。ただ、このサイズでは取説や付属品を収納できないので、私は持ち運びに使っています。収納ケースの詳細に関しては、別稿の「HO車両ケースを極める」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/5.ナンバー、所属区標の取付けナンバープレートは天賞堂や模型店で購入された場合はサービスで取り付けてもらうことも可能ですが、メーカープレートや所属機関区等の標章、場合によってはさらにタブレットや架線注意標識などは自分で取り付けができるようになっておきましょう。その方が作る楽しさも味わえます!買ったままで保管されている方は、折角の高額モデルを「楽しんでいない状態」と言えるかも知れません。まず、道具を揃えます。「弘法筆を選ばず」、これは嘘です(笑)。このフック(ケガキ針)は極小のナンバープレートや標章を押さえるためにお薦めです。ずれないようにしっかり押さえます。次にピンセットは持ち手部分が厚くて開閉の腰が太く、力が入るタイプが使いやすいと思います。写真は元々医療手術用と思われるスグレモノで、モノタロウで@1,700円で買いました。通常市販されている「しなる」タイプですと、つまんでいるうちにプレートやバネを飛ばしてしまって探し回ることになります。私の失敗談としては半日探しても見つからず、がっかりしてメガネを外したら、つるに引掛かっていたという笑い話があります。接着剤は「ゴム系」を使いますが、まず爪楊枝に付けてから塗るようにしましょう。フック(ケガキ針)でプレート類を押さえて、爪楊枝を回転させながら右に引くように接着剤をプレート類に絡ませます。真鍮製のナンバープレートに接着剤の付きが悪いようでしたら、軽く裏面をペーパーで傷つけます。X 間違っても瞬間接着剤を誤って使い、周りが真っ白になったと嘆かないように。プレート類の位置決めは、フックとピンセットを使いながら手早く行います。全体を動かすときはピンセットでプレート類の上下、左右端を挟んで動かします。傾きを修正する時はフックでプレート類の片側を動かすとうまく行きます。はみ出た接着剤は少し乾いてから爪楊枝で前後にこじたり、回して巻き取るようにして除去します。X カッターナイフやドライバーなど金属ツールは塗装面を傷つけるので厳禁です。なお、便利ツール等に案しては、別稿「持っててよかった!ツール・サプライ」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/6.「架線注意」標識の取付けナンバープレートや所属区票より取付けの難度は高いですが、「架線注意」標識もできれば装着したいアイテムです。昭和35年(1960年)頃から電化対策の一環として取り付けられるようになったので、蒸機が全車廃車になった昭和51年(1976年)までで取り付けられていない個体はないかも知れません。復活蒸機特有の標識ではないのです。交流電化区間では架線から1m離れていても感電事故があったそうで、定番の取付け箇所は①前照灯の下、②スチームドームの手前のステップ、③テンダーのハシゴ最上段の下です。天賞堂の完成品でもクラウンモデル以外にはこの標識は装着されていません。なお、蒸機に限らず、キハ58系の正面手すりの上やタンカー貨車の給油口手すり付近、ブルトレのスハネフ15やオハネフ25の緩急車側昇降ステップ最上段の横などにも取り付けられています。こちらは架線注意標識の2種類あるうち、小型のようです。まず、はじめに市販のインレタ選びが肝心です。私の知る範囲では「くろま屋」か、「世田谷総合車両センター」の製品がいいように思います。IMON製やトレジャータウン製、鳳車両製造製など他社製もありますが、スケールが正確か、文字が判読できるか、ゼブラ外枠と文字がバラバラにならないか、両者の印刷位置関係がずれていないか、品質に注意して選んでください。なお、趣味の延長でマニアックに製作販売されているメーカーもあるので、個人に分けてもらうつもりでお願いしましょう。アマゾンに発注するような調子で、「すぐに返答が来ない」、「発送が遅い」などと文句を言わないように。実物は縦10cm、横30cmですので、1/80としてデカールは縦1.25mm、横3.75mmになります。なお、キハ58系などには小型標識もあり、実物は縦6cm、横18cmですので、デカールは縦0.75mm、横2.4mmになります。写真左が「世田谷車両総合センター」製、写真右が「くろま屋」製のインレタです。中央は記憶があいまいなため推薦していませんが、恐らく「トレジャータウン」製だったと思います。右下に架線注意のインレタが並んでいるのは、自分で台紙に貼付した加工品です。テンダーの後方ハシゴ周辺やキハ58の先頭車運転席の上に標識を貼る場合はインレタを直接貼れますが、前照灯の下やデフの左右ステー、スチームドーム前のステップ周辺、重油タンク給油口ハシゴ周辺などに綺麗に歪みなく取り付け付けるには予め固い台紙にインレタを貼っておく必要があります。台紙は写真のような厚さ0.1-0.2mmの腰のある樹脂シートが最適です。市販品は中々ないので、私はKATOやTOMIXのインレタ保護シートを流用しています。ポリプロピレン製の「クリスタル」調の透明袋でも適しています。セロテープは腰がないので不適です。台紙のシートにまず、艶消しクリアのスプレー塗料を10cmくらいの距離から軽く吹き付け、その上に「架線注意」のインレタを置いていきます。クリア塗料が乾燥したら、上からさらにクリアスプレーをもう一度軽く塗布します。これで完璧です。インレタを台紙に貼り付ける必要のない、テンダー後部のハシゴ周辺から手始めに貼る練習を兼ねて挑戦してみて下さい。ホワイトボンドを爪楊枝の先に付けて、貼る位置にボンドを点付けします。次に腰の強いピンセットでインレタを挟み、ボンドの上に置くように貼ります。写真はナンバープレートをこの時、まだ変えていませんが、C6216に改造中のC623モデルです。架線注意の標識はC622とC623は同じハシゴ最上段の下で同じですが、C6216は苗穂工場で耐寒装備を受けた時にC6232のテンダーに交換されたため、ハシゴの右上になっています。広島工場で山陽仕様の電化対策を受けた時のなごりと思われます。三重連ラストラン前日に小樽築港機関区でナンバープレートを磨かれるC623とC6216。50年前を思い出します。次の挑戦として、前照灯の下に取り付けます。まず、ホワイトボンドを爪楊枝で点付けします。乾くと収縮して透明になりますので、余りはみだしに神経質になるより、ボンド不足で外れないように注意してください。台紙シートに貼った標識をボンドの上に置くように貼ります。うまく行きました!ナンバープレートに比べて非常に小さいので、作業難度が高いのも納得いただけると思います。貼り付け作業の際にも機炭連結状態を保つために、ウェスを丸めてテンダーの下にかませています。ご存知と思いますが、北海道時代のC623とC622は架線注意標識の位置と数が違います。なお、C623も昭和63年の復活時にはC622と同じく左右の2枚が追加されました。細かいことですが、歴史を辿ると楽しいですね。大宮鉄道博物館のC57135号機のデフ裏取付け事例ですが、標識のぶら下げ方法はC622と同じです。ラストランの三重連の姿に合わせて、架線注意標識を貼り終えました。C622には0.2mmの真鍮線をデフとボイラーの間に渡してホワイトボンドで固定し、その上に取り付けています。なお、C6216の煙室用ナンバープレートはニコイチ加工で製作したモノですが、あとで後出のように作り直しました。スチームドーム前にあるツララ切りの付いたステップにも実車通り、装着しました。正規側です。C62カンタム搭載モデルもギア割れなど初期生産品のトラブルはありましたが、後期になってボイラー煙室の艶消し黒トーンが塗り分けられ、空気作用管固定ステーもエッチング地肌が艶消し黒塗装されるなど、改良が進んでいるのは嬉しいことです。定価が4倍近い2013年以降のクラウンモデルと精巧度の差が少なくなってきたので、架線注意標識などのディーテルアップを施すほうがお買い得感があると思います。念のため、昭和63年のC623復活時の実車写真と比べてみました。架線注意の標識だけでなく、ドームも実車写真のほうが平ぺったい印象ですが、広角レンズによる撮影のせいかと思われます。興味深いです。同じ要領で非正規側にも装着しました。C622にはATS発電機の下にも小型標識を取付けました。キハ58にも取り付けました。こちらは「世田谷車両センター」のインレタで、「小型」とのことで実車写真と比べてスケールは正確と思いますが、周囲のゼブラマークの黒線がやや太く、遠目では黒縁に見える難点があります。7. C623のC6216への改造ニセコのさよなら三重連の後補機を務めたC6216はC6215とともに山陽を追われて北海道に転属した経緯があるので、苗穂工場で耐寒仕様への改造を施されたとは言え、山陽時代の名残りも若干残っています。C6216を揃えようとすると、2006年製のカンタム搭載クラウンモデルのC6216(品番11011 当時の定価298,000円)が最有力ですが、精巧度ではカンタムの現行モデルC623(品番71011定価83,600円)やC62山陽仕様(品番71009定価83,600円)と比べ煙室扉は開きますが、それ以外は値段ほどの差はないので、結局C623を改造することにしました。2024年10月に再生産改良モデルとしてC6215(品番11096 定価594,000円)が発売されましたが、すでに予約完売で価格もさることながら、カンタム搭載機ではないので、混走重連できません。なお、さよなら三重連の最後尾補機をC6215と勘違いされている方がおられますが、天賞堂にもなぜC6216を製品化しなかったのか、聞いてみたいと思います。C6215のほうが動輪が東京駅丸の内コンコースに飾られていて有名かも知れませんが・・。C623の改造に当たっては、C622やC623と比べて最も目立つのは砂蒔管が下までボイラーの外側を通っている点とナンバープレートですので、これにフォーカスして、説明します。なお、架線注意標識に関しては前述したとおりです。まず、実機写真を参考に下まで露出した砂蒔管の取り回しを確認し、モデルの元栓部分と同じ太さの0.3mm真鍮線を写真のように当てがいながら凡その長さに切断します。次に空気作用管、その固定ステー、手すりの下をくぐらせて取付け可能かを確認します。写真ではボイラーなどの塗装に傷が付かないよう、表面にモール粉の付いたO.3mm径の樹木製作素材用真鍮線を試着に使いました。試着で長さと曲げ方を確認したら、取付ける真鍮線を加工し、半艶消し黒(TAMIYAのセミグロスブラックがお薦めです)に塗装します。砂蒔管元栓側とランボード下に隠れる側の真鍮線両端をホワイトボンドで固定し、追加で塗装します。ホワイトボンドはゴム系接着剤に比べ、乾くと大きく収縮して透明になるので、艶消し塗料を塗れば、かなり綺麗になります。ボンドの点付けがコツですが、はみ出たときはティッシュをちぎった紙片で拭き取ります。乾燥後にもし残っていれば爪楊枝で掻きとれます。また、将来取り外して原状回復する時も塗装を傷めずに爪楊枝でめくり取れます。写真の一番手前からC6216、C623、C622です。見ていると、ついニヤニヤしてしまいます。次に注目度の高いナンバープレートです。<最初の試み>として市販の「C6210」プレートをネイルアートデザインブラシ(別稿持っててよかったツールとサプライ参照)で「C6216」に書き換えようとしましたが、「0」から「6」への文字書き換えが綺麗にできず、断念しました。<次の試み>として、市販の8600用のナンバープレートの末尾「6」をカットして、C621と合体させ、ニコイチで製作しました。2枚のプレートを合体後、周囲を削って面一にしてクリアラッカーを塗布しました。まあまあの出来と一瞬思いましたが満足できないので、<別の手段>として天賞堂模型商品部にクラウンモデル11011のC6216用プレートの残在庫を探してもらいましたが、見つからず。そのため、<最後の試み>としてヤフオクで類似ナンバーを探していたところ、たまたま見つけた「C6246」のナンバープレートを落札し、「4」を「1」に書き換えることにしました。切り抜きプレートは切取り後の周辺加工を念入りにしないと、取り付けると目立ってしまい、あとで後悔します。「ネイルアート用デザインブラシ」を使って、「4」の左右両端を半艶消し塗料(タミヤのセミグロスブラックを使用)で塗りつぶします。はみ出た塗料はマイナス時計ドライバーでやさしく除去します。何とか、大人の鑑賞に耐えるナンバープレートになりました。書き換えたナンバーのエンボス部分は塗装の仕方でかなり目立たなくなります。なお、今回のような近似ナンバーがない場合は<最終兵器>として、IMONに4枚セット@4,000円前後で特注できますので、こだわる方もご安心下さい。改造完成後の出場記念写真です。厳密にはC6216が苗穂工場で耐寒改造を受けたのは昭和45年であり、プレートの昭和44年の1年あとですが、すっかり気に入っています。8. テンダーへの石炭搭載テンダー内にDCCデコーダーとスピーカーが装備されていますので、通常のSLモデルのような調子で水で薄めたセメダインホワイトに中性洗剤を混ぜてスポイドで垂らして固めると漏水で故障しかねないので避けたほうが無難です。代わりに、石炭槽の形に予め切り抜いたケント紙やプラ板の上で石炭を固めてはめ込むか、天賞堂市販の「カンタン石炭」ユニットを買ってはめ込むようにしてください。私の場合は前者の方法で、さらに重油タンクや増炭枠を加工付加してバリエーションを楽しんでいます。天賞堂で別売されているテンダーへ石炭積載キットです。オートミールのような石炭らしくない外観と品切れが多いのが難点です。自作する場合、石炭の積載は本文記載の通り、テンダー内臓のデコンダー、スピーカーへの漏水トラブルを避けるため、プラ板か厚手のケント紙をテンダーから現物合わせで形取りしたベースをビニールのうえに置いてホワイトボンドと中性洗剤の混合液をスポイドで垂らして固定します。その場合、まずベース板の周囲に石炭をしっかり固定して周囲に液が流れないようにしておくと、脱着時に周辺の石炭が外れなくなるので一石二鳥です。石炭を積載するだけでなく、重油タンクや増炭枠を付けたベースも自作してバリエーションを楽しんでいます。炭載バリエーションを変えて、半流初期形を重油タンク付の東北仕様風にして楽しんでいます。なお、東北仕様ではありますが、1号機の1500L重油タンクは上下に高すぎて全体的に見たバランスが悪いので1200Lタイプにして両サイドの手すりも低くし、バランスを取っています。鷹取式集煙装置付に付けていた通常の炭載シートをD51半流初期形と入れ替えることで重装備風にして楽しんでいます。また、鷹取式集煙装置付のボイラー後方に金岡公房の重油タンクをホワイトボンドで止めて、増炭枠のプレートと組み合わせて、人吉機関区の肥薩線重装備風にしています。写真中央は本家の天賞堂HGシリーズ#502の人吉機関区肥薩線重装備モデルです。ハシゴは写真の左手前のようにすでにパーツを入手済で、重油タンクに接着する予定です。付加する重油タンクは懐かしの金岡工房はじめ、珊瑚模型店やエコーモデル、宮沢模型、モアなど各社のパーツを加工してハンダは使わず、ホワイトボンドで固定しています。いざとなれば、塗装を剥がすことなく綺麗に外せますので、将来処分する時も商品価値を落とさないので安心です。小改造には欠かせない塗料とプラバンです。プライマーとプラサフでしっかり下地処理をするのと、艶消し塗料を使い分けるのがコツでしょうか。特にクリアの艶消しは艶の微調整に大変重宝します。煙室近くのボイラーの艶を落としたり、貨車、客車の屋根などにも軽く塗布するとリアル感が増します。ただ、ウェザリングは絶対濃くしないように、したかしていないか、やっとわかる程度で万人受けする形に留めておきましょう。プラバンは1mm厚で2mmの角棒とともに汎用性が高いです。カンタム搭載のC62、C61、D51、D52、D61は精緻度と走行性能のバランスがいいので、炭載プレートや重油タンク等で原状回復可能なバリエーションを拡大し、それ以外の機種はクラウンモデルやHGシリーズモデル、それがなければビンテージブラスモデルでカバーしたいと考えています。9. 空気作用管の墨入れと固定枠の黒色塗装、砂撒管元栓との接続市販モデルはコストダウンと省力化のため、空気作用管は全管と固定枠をまとめてエッチングパーツで一体整形してあり、色も実車とは大違いの輝いた銅色になっています。そのため、固定枠をまずマットブラックに塗装したうえ、シンナーで薄く溶いた半艶消し黒のラッカーを筆で垂らすと毛細現象により、各作用管の隙間に染みわたって個人的にはかなりリアル感が増したように感じます。一度試されてみてはいかがでしょうか。Before: 純正の空気作用管の完成品状態です。銅のエッチングシートを無塗装で貼ってあります。なお、後期生産カンタムモデルでは空気作用管の固定ステーは艶消し黒塗装されるようになり、改良されています。After: 空気管固定ステーに艶消塗装をして、空気管の間に薄めたラッカーを毛細現象で浸透させた加工後の状態です。急行ニセコ現役当時C622の空気作用管装着状態です。梅小路機関区の保存機C622の空気管装着状態です。別稿の「空気作用管の取付け」編で急行ニセコ時代との仕様の違いを詳しく説明していますので、ご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/次に上級編として、空気作用管と砂撒管元栓との接続加工例をご紹介します。題材はD51カンタム長野式集煙装置付です。Before: 正規側加工前の状態です。端的に言うと、無塗装の銅板エッチングシートを張り付けてあり、空気作用管と砂撒管元栓との接続も省略されています。Before: 非正規側加工前の状態です。端的に言うと、無塗装の銅板エッチングシートを張り付けてあり、空気作用管と砂撒管元栓との接続も省略されています。空気作用管と砂撒管元栓との接続パイプを0.3-0.35mmの銅線から切り出します。正規側、非正規側の各3点すつ、腰の強いピンセットなどでL字形に曲げて用意します。曲げ加工が終わった状態です。L字の短い方を砂撒管元栓に、また長い方を空気作用管に繋ぎます。砂撒管元栓の側面にホワイトボンドを爪楊枝で点付けします。切り出した接続パイプ部分の銅線の足にもホワイトボンドを付けて仮止めします。写真は仮止め接着直後で整形調整前の状態です。ある程度ボンドが乾燥するのを待って、細かい形状の整形微調整をするほうが作業がスムースに行きます。極細線引き用の「ネイルアートブラシ」を使って空気作用管の固定ステーや砂撒き管元栓との接合部分をTAMIYAのセミグロスブラックで半艶消し塗装し、パイプのウェザリングを施しました。ホワイトボンドは乾燥すると収縮して透明になりますが、艶があるため補強を兼ねて塗装します。「ネイルアートブラシ」の詳細に関しては、別稿「持っててよかった!ツール・サプライ」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/After: 正規側の完成状態です。After:正規側の完成状態アップです。After:非正規側の完成状態です。After:非正規側の完成状態アップです。ホワイトボンドは乾燥すると透明になるので、はみ出た部分を特に除去しなくても目立ちません。D51カンタム長野式集煙装置付の長野工場での改造が完了しました。出場記念写真です。空気作用管に関しては、別稿「HOSL 空気作用管を極める」もご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/10. 牽引力と重連、プッシュプル重連、蒸デ プッシュプル重連、三重連いよいよ、実際の走行です。C62、D51、DD51が勢ぞろい。なお、カンタム・エンジニアは本線用とダブルリバース線用の2系統を使っています。+ーの切り替え時にも特に問題なく円滑に走行しています。C62<重連> 急行ニセコ 天賞堂ブラスニセコシリーズ客車(室内照明付)7両牽引 →全く問題なしC62<重連> 急行ニセコ 天賞堂ブラス旧型客車(室内照明、人形付き)7両牽引 →全く問題なしC61<単機>プラ製はつかり客車7両牽引→全く問題なし。485系の新旧「はつかり」が仲良く並んで往時を偲びます。C61特急「はつかり」補機とD51半流 東北仕様。C61は青森機関区所属でしたので、郡山工場は廃車解体された終焉の地として感慨深いものがあります。D51鷹取式集煙装置、重油タンク付<単機> 天賞堂ブラス軽量客車(室内照明、人形付き)7両牽引 →始動時空転するも運用カバー可能カンタム搭載機はスピーカーやDCCデコーダがあるので、ウェイト不足で発進時に空転しながら発車。D51の実車もそうだったので、「まあいいか」と思っています。ウェイト増量が難しいので、一般的には重連運用にするか、プラの軽量客車との混編成にして軽量化を図る必要があります。D51鷹取式集煙装置、重油タンク付<単機> KATOトラ45000加工 重量材木列車13編成→全く問題なし材木貨車は実際の樹木を積載しているため、1両@約60gと通常のプラ有蓋貨車40gの1.5倍の重さがありますが、車掌車を入れた13編成でも空転することなく、走行しました。1両@約60gあります。プラ製有蓋貨車は1両@40g前後。この軽さなら単機でも20両強は牽引できそうです。D51鷹取式集煙装置、重油タンク付<単機> KATOトラ・ワム等貨物列車25編成→全く問題なし試しにプラ製貨車を牽引させてみましたが、25両でも実車速度40km/h相当の低速でも全く空転なしに楽々牽引できました。D51半流東北仕様<単機> 石炭列車セキ8000 15両牽引 →全く問題なしなお、セキ800015両はモデルアイコン製ですが、プラ製車輪の走行抵抗が大きく、カプラーの振りも小さく最悪でしたので、石炭搭載に合わせてピポット車輪をエンドウ10.5mm片絶ピポットに交換、KDカプラーに交換しました。D51鷹取式集煙装置付<重連> 石炭列車セキ15両+KATOプラ製無蓋貨車15両の合計30両牽引 →全く問題なしなお、セキ8000 15両は上記の半流東北仕様に記載の通りです。D52クラウンモデル<重連> 石炭列車15両牽引 →全く問題なしDD51<重連> トワイライト10両編成TOMIXプラ製客車(室内照明、N小屋室内加工仕様)牽引 →全く問題なしDD51<重連> 天賞堂ブラス軽量客車(室内照明、人形付き)7両編成牽引 →全く問題なしなお、重連の組合わせにより、前照灯、キャビン照明の照度が若干違うので今後の課題です。EF58 大窓<単機>特急つばめ 天賞堂軽量客車7両編成牽引 →全く問題なしカンタムの電気機関車は今一つではと先入観を持っていましたが、非常に走行が滑らかで走行音も静かなうえに中々実感的であり、高級感あふれるぶどう色2号の外装と電球色のイルミネライトとも相まって大好きな1両になりました。取説では「付属のロングステップなどの観賞用パーツを付けない状態で走行可能最小半径は610R」と記載されていましたが、実際には550Rの4番ポイントや待避線S字進入路も通過できました。EF58 89号機 大窓ツララ切り<単機> エンドウ高崎センター旧型客車7両編成牽引 →全く問題なし大宮保存機の愛称「パック」も買いましたが、やはり、このブドウ色2号と電球色の組み合わせがいいですね。保存に当たって特急色から戻したJR東日本の英断に感服します。室内照明の関係でミルクチョコレートのような「ため色」に見えますが、正真正銘の「ブドウ色2号」でした。実機に出会えると愛着が深まりますネ。EF66 <単機>KATOタンカープラ10両編成牽引 →全く問題なしプラ貨車なら30両くらいは楽々の感じです。大宮鉄道博物館でも、実機の力持ち振りが紹介されていました。貨物牽引車が寝台特急「あさかぜ」「はやぶさ」「富士」を牽引するように出世したのは嬉しい話です。D51<プッシュプル重連> 石炭列車14両牽引 →全く問題なし板挟みで脱線しないか、プラ貨車(モデルアイコン製で石炭搭載、ピポット車輪交換、KDカプラー交換仕様)の長編成で試しましたが、鷹取式集煙装置付の主務機と後方補機のD51同士の同期も取れていました。汽笛なども通常の重連と同じく、異常なく両機動作しました。生産時期の異なる異型D51同士とか、C62とC61などの異機種での重連も実際にあったかを確認のうえ、試してみたいと思います。→その後、D51半流と鷹取式、C622とC61で重連させましたが、特に問題はありませんでした。D51主務機 DD51補機の<蒸デ プッシュプル重連> 石炭列車14両牽引 →全く問題なしDD51が後押ししている光景はよくあったので、軽量貨車(モデルアイコン製で石炭搭載、ピポット車輪交換、KDカプラー交換仕様)の長編成を挟んで試したところ、軽量貨車が脱線するような主務機と後方補機の同期崩れもなく、汽笛なども両機が同時に正常動作しました。C62<三重連>さよなら急行ニセコ 天賞堂ブラス旧型客車(室内照明、人形付)7両牽引 →全く問題なし実はこの三重連はC622+C623+C623で編成しており、先述のように3両目補機をC6216に改造してあります。あの日1971(昭和46年)/9/15はつい先日と思っていましたが、もう50年以上前になったんですね。カンタム機が力走するのを見ていると、時の経過を忘れます。昇りツバメのスワローエンジェルが空に飛び立ちそうです。「さよなら急行ニセコ」<C62三重連>のNゲージとの競演です。函館本線山線 下り3号 二股-蕨岱(わらびたい)区間を模したラストラン! 天賞堂のカンタムシステムとKATOのサウンドシステムの音の競演でもあり、大変な迫力です。孫が帰りません(笑)。D51長野式/鷹取式集煙装置付<三重連> 石炭列車15両牽引 →全く問題なしなお、セキ800015両はモデルアイコン製で石炭搭載、ピポット車輪交換、KDカプラー交換仕様ですが、KATO製のプラ有蓋貨車を増結しても計30両を楽に牽引できました。D52クラウンモデル<三重連> 石炭列車14両牽引 →多少工夫すれば問題なし本線は最小R670で4番R550ポイントが1か所あるので少々不安はありましたが、走らせてみて圧巻の大迫力に圧倒されました。天賞堂模型商品部で工場出荷状態に戻すための整備調整をお願いしたのでさすが3両とも好調で同期も揃っていて、キャブの渡り板を折り上げれば(下の写真参照)スノーブロウ(東海山陽タイプにのみ付属)を装着していても、三重連でスムースに走行しました。上の写真は本線の難所4番R550ポイントをスムースに通過中の三重連です。キャブ渡り板はR550のような曲線走行時は折り上げてください。実車の最高速度は85km/hでそれほど高速では走らせないと思いますが、もし550RのS字カーブへ高速進入時にショートで止まることがありましたら、シリンダー棒を写真のようにハの字形に広げてください。さらに4番R550ポイントのS字待避線を三重連で通すには補機2両の先頭カプラーを首の長いKD#146に交換すればOKです。D52クラウンモデルはあれこれ試行錯誤はしましたが、高級美術工芸品でありながら、外観を損なう改造なしに高い走行能力をバランスさせた名機と思います。11. 非カンタム機へのサウンド対応カンタム搭載機を増やしていくと、非カンタム機での無音走行音がどうしても気になってきます。私の場合はビンテージモデルの分解整備や缶モーター、コアレスモーターへの変換を進める一方で、低下した牽引力を補うためにプラ製客車を並行して増やしたために、騒音が減って静かに走る違和感が強くなりました。缶モーター搭載のHGシリーズモデルやクラウンモデルが増えてきたことも違和感に拍車を掛けました。その結果、HOにもNゲージと同様にKATOのサウンドBOXを導入し、TOMIXのホームサウンドや外付けスピーカーもNゲージと共用で導入しました。ただ、制御方式の違い等から様々なトラブルに遭遇し、かなりの試行錯誤を強いられました。それでも、現在は非常に満足度が向上し、臨場感の高まりを感じています。この当たりの詳細は別稿の「HON サウンドを極める」をご笑覧下さい。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/今後も追加情報があれば、更新していきますので、よろしくお願いいたします。閲覧数が153,000件を超え、鉄道模型の別テーマに関しても、お気軽にご覧下さい。「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/ 「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「HO/N レイアウト ジオラマの照明を工夫する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411050000/「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ Ⅰ蒸機編 Ⅱ蒸機以外編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「HOブラス不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/「ビンテージ蒸機の棒モーターを缶モーターに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/「HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/「HOカプラーを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404270000/HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/「HO/Nゲージサンライズを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403230000/「HO/Nゲージ トワイライトEXを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO 機関区、ヤード等の製作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO/N 車両収納ケースを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「本当のセレブに招待される 1」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「軍用機 飛燕甲 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ガーデニング」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406130000/「バラで楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405090000/「芝生は奥が深い」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406110000/ほかにも色々ございますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.02.17
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お蔭さまで閲覧数が167,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,700名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。北海道の苫前(とままえ)の三毛別(さんけべつ)六線沢で大正4年(1915年)に起こった史上最悪の羆(ヒグマ)による7人の惨殺事件をご存知の方は多いかも知れません。苫前郷土資料館に事件の展示があるほか、「復元現地」も現在の苫前町三渓に整備され、次第に観光地化されてきたので訪れた方もあるでしょう。ただ、最近では綿密な資料や現地調査もせずに、安易に他のネット記事を無断転用したような記事や表面的な観光地訪問記も増えていますので、私なりに突き止めた真相をまとめてみたいと思います。事件は大正4年12月9日、北海道天塩(てしお)山地の苫前村六線沢で34歳の太田(内縁 阿部)マユという開拓民の女性と6歳の男子(養子予定)が小屋でヒグマに襲われたことから始まりました。女性は惨殺されて山林まで引き去られ、熊の習性から獲物として一旦雪中に埋められたうえ、最後には頭蓋骨と手足を残して「完膚なまでに」食殺されたと当時の新聞は報じています。襲撃したヒグマはさらに翌日夜に何と二人の通夜の席上に乱入し、集まっていた6人を襲いました。そして続けて300mほど離れた隣家に集団で避難中の男性1人と女性、子供の計10人を襲ったのです。この現場には斎藤タケという妊婦の女性も居て、隠れていた俵の影からヒグマに引きずり出されて「腹破れんでくれ」「のど喰ってくれ」と胎児の命乞いをしたのですが、上半身を食殺され、胎児は体外に出されていたそうです。警察や軍隊など200名余りの討伐隊が結成されましたが、何度か追い詰めたにも関わらず、ヒグマを手負いにしながら撃ちそこなってしまい、結局は事件6日目の12月14日に一人で熊撃ちをしていた山本兵吉というマタギが漸く至近距離から撃ち殺しました。この巨大羆は11月から六線沢に出没して入植小屋にあった干しトウモロコシを獲ったり、事件の数日前には旭川や天塩で女性3人を食殺した同一個体ではないかと言われています。事件は添付写真解説のように映画化されたほか、ドキュメンタリー小説や漫画でも描かれました。しかし、実際の事件現場が現在のどこなのか、現状はどうなっているのかはよく分かりません。この疑問がずっと頭に残っていて、何度も現地調査を繰り返すうち、漸くその全容を解明することができました。添付写真の最後に一応地図を添付しましたが、現在の復元現地に至る道道1049号線と地図に示した当時の農道は大きく異なっており、三毛別川も改修が行われて蛇行が少なくなっています。復元現地周辺は現在も居住者無人地帯で道路も砂利道であり、写真の国有林林道は立入り禁止です。実際の事件現場を探すには1049号線から外れて草木、クマザサの中を踏み進む必要があり、全て自己責任にてお願いいたします。熊の被害に遭われても一切責任は負いかねますので、悪しからずご了承下さい。これらの著作は旭川営林局技官の木村盛武氏が昭和39年(1964年)に執筆された「獣害史最大の惨劇苫前羆事件」や事件関係者本人などへの取材をベースに書かれていて、いずれも真摯な力作です。木村様の著書は初版が1994年、吉村様の著書は1982年で、いずれも重版を重ねています。漫画も1998年初版と古く、漫画は漫画でリアル感があって、一読の価値があります。留萌からサロベツ原野に向けて北上する国道239号線沿いに苫前町庁舎があり、その前にヒグマの看板が立っています。この2025/11/25にも苫前町で体重380kg、身長1.9mのヒグマが箱わなで捕獲されたとの新聞報道がありました。重さ300kgの箱わなをひっくり返していたそうです。苫前町庁舎の国道を隔てた反対側に東へ入っていくと苫前郷土資料館があります。ご高齢の親切なオバサンが案内におられましたが、最後にお会いしたのが2019年で現在もいらっしゃるかは分かりません。三毛別羆事件の発生経過など、基本情報を収集できます。惨劇が繰り広げられた入植者の小屋を再現する展示があります。成人男性と男の子がいるので、12月10日に明景家を襲ったシーンと思われます。明景金蔵と梅吉の親子です。金蔵は即死、梅吉は頭部を噛まれた後遺症で2年8カ月後に亡くなりました。何度か訪問していると、入場者からの指摘で照明が暗くされたことに気づきました。現在の苫前町は海岸沿いにありますが、本州からの入植者による苫前地区の開拓は海岸線から三毛別川を辿って山間部の原野を南東に進む形で進められました。昭和26年の入植農家の風景ですが、事件のあった大正4年ころと比べると小屋も一部板壁になって、徐々に住環境は改善されているように見えます。本州からの集団入植は明治43年頃から始まりましたが、収穫量にも格差が出始めていて、写真の農家は広い窓が付いた板壁のしっかりした作りで比較的成功者のように見えます。いずれにせよ、事件が起こった三毛別六線沢地区の15軒の入植農家は事件翌年春には1軒を除いて全家離村し、昭和21年に大阪から入植した6軒の入植者も昭和45年を最後に全員離農し、現在は無人地帯になっています。昭和35年にやっと電気が通るようになり、喜んでいる大阪からの入植者たち。昭和45年までに全員離村。写真の「三渓地区」とは現代の地名で、当時は「苫前村大字力昼(りきびる)村三毛別(さんけべつ)御料農地六号新区画開拓部落六線沢」という地名でした。事件の犠牲者を出した明治38年ころの15軒の入植者は国有未開地を開拓すれば自分の土地になるという夢を抱いた貧しい小作農民が多かったのに対し、昭和21年の大阪からの6軒の入植者は満州など外地からの戦後引揚者が多かったようです。余り歴史で語られませんが、戦後引揚者の開拓地は頑張って離農せずに定住しても、のちに成田空港用地、福島原発用地、六ケ所村放射性廃棄物処理場用地などに接収されるなど、悲惨な運命が続いています。三毛別羆事件で射殺された羆の写真は残されていませんが、当時の新聞には体長2.7m、体重380kgとあります。三渓地区ではその後も大きなヒグマが射殺されています。2025/11/25に苫前町で箱わなによって捕獲されたヒグマは身長1.9m、体重は同じ380kgでしたので、サイズの信憑性は高いです。こちらは昭和32年の実際の写真です。電気が通ったと喜んでいた時期にもこんな羆が出没していました。入植者が離農するのも已むを得ません。昭和55年(1980年)に三国連太郎の主演により「熊嵐(クマアラシ)」という題名でTV映画化されており、その50分短縮ビデオは郷土歴史館で観ることができます。脚本は倉本聡、共演は森田健作、前田吟、大坂志郎、篠ひろ子で、読売TVがかなり力を入れた作品です。また、平成2年(1990年)にはこの事件をオマージュにして、家族を羆に殺された娘がマタギになって復讐するという別のストーリで、千葉真一監督デビュー作、あの真田広之主演の「リメインズ 美しき勇者たち」という映画が制作されています。復元現場は苫前町から道道1049号線を通って約30kmで小一時間かかり、かなり山の奥地になります。三毛別三渓地区(現在名)に入り、旧三毛別六線沢(旧地名)の終点に復元現地があります。その先は国有林林道になっており、立ち入り禁止です。道道1049号線は「ベアロード」と名付けられ、何とも場違いな可愛いい親子のクマのキャラクターの書かれた看板があります。実際は子連れのメス羆こそ、人を遠ざけようと迫ってくるので非常に危険です。2025/8/14に羅臼岳で登山客を食殺したのも親子連れ3頭のようです。三渓地区に入ると途中には三毛別事件で羆が最終的に射殺された現場があり、「射止橋(ウチドメバシ)」という地名が忘れていた不気味さを思い起こさせます。射止橋は元々、木橋で三毛別川のもっと下流側(右側)の旧農道にあったそうで、現在のコンクリート橋は三代目です。旧農道は自然に還っており、殆ど痕跡が確認できません。実際のヒグマの射殺現場は右前方に山際が見える山林の中腹標高150m当たりの滝の沢というところです。以前は歩道が多少整備されて木製の記念碑も建てられていたそうですが、現在はフキなどが一面に茂っており、危険なので山に入っての探索を断念しました。射殺現場はまっすぐ左手に上っていくようですが、この状態で分け入ると見通しが効かず、ヒグマと茂みの中で鉢合わせになる可能性があり特に危険です。まさに「一人で山菜/キノコ取りに行って食殺される」パターンです。無人地帯なので携帯はもちろん圏外です。さらに道道1049号線が砂利道に変わる復元現場の手前あたりに、三渓神社があって慰霊碑が建立されています。道を挟んだ向かい側の少し戻ったところに三渓小学校(現在、廃校。当時の三毛別分教場)があり、事件後、六線沢の農民は全員避難していました。事件による死亡者がこの慰霊碑では斉藤タケが身ごもっていた胎児を含め7名になっていますが、頭部を噛まれて重傷を負い、2年8か月後に後遺症で亡くなった明景梅吉は含まれていません。ネット記事などで死亡者が6名ー8名とばらつきがあるのは、胎児や明景梅吉を入れるか、入れないかの違いです。また、12月9日に太田家の小屋で食殺された内縁の妻、阿部マユは太田姓になって死後入籍したようです。一緒に死亡した養子予定だった蓮見幹雄は太田姓にはなっていません。観光客向けに国有林を切り開いて整備された三毛別羆事件の「復元現場」で、一人でいるとかなり気味の悪い雰囲気ですが、実際の惨殺現場ではありません。事件に巻き込まれた開拓農家15軒があった三毛別六線沢地区は復元現場の奥にも広がっています。「跡地」の表示は史実と異なります。看板に表示された熊が襲った経路図も史実を踏まえた創作です。当時の新聞報道が正しければ、身長183cm、体重94kgの私より、身長で1.5倍、体重で4倍になるので、復元現場のヒグマ像は実際より大きすぎると思われます。ただ、襲い掛かるのを見れば、これくらいの凄まじい恐怖を巻き起こす印象だったでしょう。羆が襲ったのは、開拓小屋の外に干されていたトウモロコシを狙ったのがきっかけと言われています。復元現場に建てられた入植小屋の内部。壁はワラを巻いただけでヒグマはカンタンに侵入できます。中で焚火を焚いていたとはいえ、このような簡素な小屋で激寒の冬を過ごしたとは信じられません。ヒグマは火を全く恐れなかったようです。復現現場を越えてさらに奥に進みます。この程度の茂みでも都会人にとってはかなりの恐怖です。無人地帯なので携帯は圏外です。林道に出ますが、ここからは国有林林道で立ち入り禁止です。もし、進む場合はあくまで自己責任になります。この先で林道を外れて右方向(西側)に茂みを分け入っていくと、斉藤石五郎家、金子富蔵家の小屋跡があります。ヒグマの足跡(前足)です。クマザサやフキが倒されているところは熊が食べた跡なので、見た場合は引き返した方がいいと思います。ヒグマの足跡(後足)です。体長2mくらいの4-5歳と思います。12月9日に2人が食殺された太田三郎家跡です。三毛別川の支流である御料川のほとりにあります。12月10日に5人が惨殺された明景安太郎家の跡です。右下に三毛別川が流れています。水がいかに大切だったかは小屋の立地で分かります。私が探索時に使っている刃渡り30cmのナタと熊鈴です。ナタは常時手に持って、熊に対する防御だけでなく、クマザサやハスを切り裂きながら歩く時に非常に役立ちます。切り株などでケガをしないよう、手袋と底の厚い靴も必要です。熊鈴は山奥に分け入れば、気休め程度でしょうか。熊スプレーは5m以内に近づいて噴射しないと効果がありませんが、安全バンドやピンを外す時間が必要なこと、噴射時間が約7秒前後であること、風上に立って噴射しないと万一自分が噴射を被ると目が開けていられなくなることなども考えておく必要があり、私はいざという時に使えそうにないので、所持しておりません。何度か熊と遭遇したことがありますが、かなり慌ててしまいます。このくらいの距離でヒグマと出くわすと動転してしまい、スマホの動作切り替えがビビッてできず、デジカメでやっと撮影できた有様です。ともかく、クマザサやフキの茂みに分け入るのは非常に危険です。「熊鈴を付けていると熊が離れていく」と過信してしまうので、突然遭遇した時の驚きが余計に大きいです。茂みでカサカサと音がしたら、1-2秒で熊と眼が合うと思って下さい。「熊の方を向いて後ずさりするのがよい」と言われますが、何もしなくても5-7月の繁殖期や親子連れなどの場合、熊が襲い掛かってくることがあります。足が速いので逃げられません。後ろから襲われるより、むしろ前を向いて左腕で自身の顔を覆い、羆が上げてきた前足の爪にひるまず、ナタで顔面を一撃するように猟友会の方から教えてもらいました。ナタも銃も持っていない場合、「両手を頭の後ろに回してうつ伏せになり、死んだふりをするとよい」とも言いますが、羆は人間の頭、特に顔面と首をまず狙います。クマに襲われた方の90%は顔面に大けがを被っています。なすがままにされそうな「うつ伏せの体勢」で生存された実例はあるのでしょうか。素手ながら、両手を羆の口の中に押し込んでひるませ、退散させたという気丈夫な男性のお写真をかなり前に拝見したことがありますが、顔面と両手の傷はあまりにも痛ましく(100-140針の縫合)、正視に耐えられませんでした。最近、地方TVで放映された無残な裂傷箇所の画像を参考に掲載しますが、人と動物の共生に関して考え込んでしまいます。右の眼球を爪でえぐり出されて失明されています。この地図は当時の農道と三毛別川です。事件のあった翌年春には図の上のほうにある辻橋蔵家を除き、開拓農家は全員離村しました。その後、昭和21年になって大阪から難波開拓団の6軒が入植しましたが、昭和45年には全て離農しました。現在、この三毛別六線沢地区は居住者無人地域になっており、一部ある畑は三毛別三渓地区からの通い作です。現在の道道1049号線は昭和38年に国有林開発計画に基づく縦貫道路として、農道よりさらに右側(東側)を通るルートで整備されており、三毛別川も当時のようには蛇行しておらず、現在はかなり改修されています。むやみな立入りを控えていただくために、上記地図には敢えて現在の道道1049号線と三毛別川は書いておりません。現場探索は完全な自己責任でお願いします。閲覧数が167,000件を超え、他にも色々投稿していますので、お気軽にご覧下さい。「北海道 絶景お薦めスポット」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090003/「タウシュベツ川橋梁 ついに上端部崩落」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404150000/「北海道 痛快ロードを快走!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260005/「全日本 痛快ロードを快走!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403020000/「北海道 今昔物語 遠くに足音が聞こえる」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260004/「北海道 トロッコで楽しさ倍増!」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403060001/「14年ぶりに軍艦島(端島)を再訪。当時の人々と向かい合う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202511300000/「ゆめぴりか 銘柄米令和6年産無洗米5kg 税込み3,980円!値崩れ開始」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508190000/「タコ料理を楽しむ 穴場大阪岬町」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508160000/「帯状疱疹 早く治して神経痛に苦しまないために」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508190001/「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「私のクルマ趣味歴 愛するクルマたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090000/「バイク趣味の歴史 愛するバイクたち」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090001/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「本当のセレブに招待される 1」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「軍用機 飛燕甲 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2024.03.11
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お蔭さまで閲覧数が153,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。今から60年ほど前の小学生5年のころから亡き兄と始めたHOゲージですが、高校生になると次第にバイクや音楽、クルマに関心が移りました。その後、ずっとブランクがあったのですが、10年ほど前、兄の遺品整理でNゲージの作りかけたレイアウトや車両を見たのをきっかけに、Nゲージで鉄道模型趣味を再開しました。その際、自分の手許にあったHOゲージの蒸機や気動車なども納戸の奥から引き出して懐かしく思いましたが、どれも不動で元のお蔵入りになっていました。しかし、Nゲージの山麓レイアウトが雑誌「Nゲージマガジン」のコンテストで入賞してひと段落が付いたのと、高齢化であまりに細かい作業はしずらくなってきたので、一念発起してHOゲージを再開、今ではHO・Nゲージの複合レイアウトを製作して、むしろHOを優先して楽しんでいます。ここでは、30-60年前の天賞堂、カツミ、アダチ、エンドウなどのビンテージモデルを復活させて楽しんでいる状況をご報告します。なお、修復の手順に関しては、別稿の解説をご覧ください。「ブラス蒸機の不動修理」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/「ウェイトの増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/また、当時からビンテージモデルを持っていなくても、ヤフオクや中古専門店でブラス製蒸機が気に入って買われることもあろうかと思います。その際はぜひとも「Tenshodo Book」を入手されて、仕様の違いや当時定価、相場感をしっかり持つことをお薦めします。Tenshoco Bookには、写真左の創業50周年を記念して出版された1949-1999年版と写真右の2023年8月に追補出版された2000-2010年版の2冊あります。前者はすでに絶版で古本書店では高ければ35,000円ほどするレア本ですが、肝心の別冊資料編が欠落している個体があるので、「安い!」と間違って買わないように。後者は写真と資料編が一体になっていて、今も天賞堂のオンラインショップで@7,260円で買えます。無くならないうちにどうぞ。製品写真を眺めて楽しむだけでなく、資料編の製品説明を熟読して、SLモデルの変遷を俯瞰したうえで、仕様の違いと当時の定価、現在のオークション相場を頭に入れたいものです。本家天賞堂銀座本店の模型営業部の皆さんがボロボロになるまでご覧になっています。私たちも勉強しないといけません。折角、高価な買い物をしたのに、同じ定番商品番号の後発モデルで前照灯点灯(LEDではない「イルミネライト」で1985年頃から)、テンダー後照灯点灯(イルミネライトで1998年頃から)、テンダー後尾灯(LEDで2000年頃から)、フライホイール(1991年頃から)、軸箱スプリング・イコライザー装備(1983年頃から)などの改良型が出ていますのでご注意下さい。1990年代では製品定価が15万円前後だったのが、2000年代に入ると20万円前後になり、2005年ころには27-28万円に高騰、プラ製モデルも加わって差別化が図られます。2010年にはついに33万円のC62が出現します。2010年代には職人不足が深刻になり、トップエンドモデルは45万円を超えることになります。そして、2024年10月に予約を開始したC622(品番11094)、C623(11095)、C6215(11096)は何と定価が594,000円になりましたが、11月中に生産予定の200両全てが完売、現在キャンセル待ちです。https://models-store.tenshodo.co.jp/blogs/museum/c62それでも、昔は1品番で300-400両生産し、発売された全品番をまとめて買う方が沢山おられたので、隔世の感です。天賞堂の方によると、「定価が30万円を超えたころから買う方が急減し、しかも65歳を超えると皆さん、年金生活で買わなくなる」そうです。そのような背景があり、年々の定価の上昇は円安と生産台数の減少による韓国工賃の高騰の影響が大きく、精巧度とは比例しません。ご留意ください。また、2006年からはダイキャスト製のカンタムモデルが発売され、リアル感は工芸鑑賞品としての精巧度だけでなく、走行音も大きな要素になりました。あまり公言されていませんが、再生ブラスト音は肉厚なダイキャスト製のほうがいいくらいです。牽引力もブラス製車体で缶モーターのクラウンモデルやHGシリーズはブラス製の軽量客車/旧型客車7両を牽引できません。別稿「蒸機の牽引力と走行音を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/なお、ブラス製最高峰の「クラウンモデル」には銀箱に下の写真のような識別マークが入っていますが、製品の広告では単に「HGモデル」と言われることも多いので、昔の「HGシリーズ」製品と混同しないようご注意!また、「クラウンモデル」でカンタムシステムが搭載されている機種は例外的にC62とD52だけで、通常はC56,C57,C58,C59,C61,C62,D51のいずれも搭載されていません。本当に紛らわしいです。買い間違わないように!あと、当時の製品価格や仕様はTMSの新製品紹介(エポックメイキングな製品の解説に限られますが、全体の流れを掴むのに役立つ)、特集記事(蒸機、電気機関車など、カテゴリー別に各社代表製品を掲載)、専門店広告(みどりや、ニットー教材などは製品単体の価格表示広告が多い)をバックナンバーで調べることもできます。6月号や12月号にはボーナスシーズンに合わせて比較的沢山の情報が掲載されていました。それでは、楽しんでいるビンテージモデルを加修内容とともに具体的にご紹介します。① Adachi(天賞堂)C57標準形45年ほど前に「天賞堂とのダブルブランド」で市販されていた(Adachiのオレンジ色の元箱に天賞堂の黒シールが貼付)モデル#1003で、ギアの固着、集電不良などで不調でしたが、OH修理のうえ、ウェイトを増量しました。もう1両の門鉄デフ形と同様にエコーモデルの空気作用管キットを購入しましたが、C57の細身のスマートさにも惚れているので、この写真の姿のまま楽しんでいます。エコーモデルから空気作用管のキットが@6,000円前後で販売されています。ただ、綺麗に取付けにはコツが要ります。別稿「HO空気作用管を極める」をご覧ください。C57はボイラーが細いので、キャブの腰板、ギアボックスの上、屋根などにも赤枠で示したウェイトをぎっしり計60g搭載しました。一般に60gが増量できるウェイトの限界かと思います。いずれにせよ、「ウェイトを積みすぎて動かなくなる」ことはありません(笑)。一般的には40-60g増量すれば十分かと思いますが、写真のように実際に牽引させながら、1個20gのウェイト・ブロックを蒸機の上に順次載せて空転が止まる必要量を確認すると間違いないです。写真では60gですが、増量ウェイトの格納スペースの見当を外観で付けやすいです。Adachi(天賞堂)C57標準形はウェイト増量により天賞堂の軽量客車7両(ブラスモデル、エンドウLED照明に交換、インテリア、フィギア追加)を楽々牽引できます。② Adachi C57門鉄デフ形45年ほど前のモデル#1301で、ドローア部分のショートを修理し、ウェイトを増量。細かいホコリが取れないので、洗浄後に下の写真のようなタミヤのプラサフやセミグロスブラックの缶スプレーでリペイント。さらにエコーモデルの空気作用管キットを取付けました。ビンテージモデルでは再塗装や小改造を加えることが多いですが、塗料は主に写真のようなメタルプライマー、プラサフにタミヤカラーの艶消しブラック、半艶消のセミグロスブラック、艶消のクリアを重宝しています。これらは中々の優れモノです。前者は塗装の食いつきがよく艶加減も一眼レフカメラのような高級感が出ます。また、後者は微妙なテカリの修正に有効で、電気機関車や客車、貨車の屋根にさっと吹くだけで商品価値を損なうことなくリアル感を高まります。お陰でミニ・スプレーガンは使わなくなり、塗装作業の鬱陶しさから解放されました。また、素材は0.2-0.3mmの真鍮線に加え、1mm厚のプラバンと2mmプラ角棒があれば、ロストワックスパーツとの組合わせでほとんど間に合います。Adachi C57門鉄形はウェイト増量により、同じく天賞堂の軽量客車7両を楽々牽引できました。ただ、もう1両の標準形モデルに比べ、モータ音、ギア音が多少大きかったので、結局、コアレスモータの初めてのテスト搭載を兼ねて交換しました。牽引力に問題なく、モータ・ギア音も静かになりました。詳しくは別稿「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」をご覧下さい。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/③ 天賞堂 C59標準形天賞堂の50年ほど前の1972-1974年製モデル#487で、棒型モータ(MH-8)が付いており、精巧度もそこそこです。#487は長期定番商品で同じ#487であっても途中で棒モータから缶モータへの改良など仕様変更があるのでオークションで探す時は注意してください。当時からの長期保管に関わらず、何とか動いたので、ギアの固着、集電不良を修理して、ウェイト増量だけで済みました。エコーモデルの空気作用管を取付けて、随分天賞堂モデルらしくなりました。架線注意標識を取付けました。スチームドーム前のステップ下には写真では分かりにくいですが、小型形を取付けています。天賞堂C59標準形はウェイト増量により、同じく天賞堂の軽量客車7両を楽々牽引できます。ただ、モータ音、ギア音が多少大きかったので最終的には天賞堂の同型後続モデル#487などと同様の缶モータに次の写真のように交換しました。缶モータに交換して、かなり音が静かになりました。詳しくは、別稿「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/④ 天賞堂 C622号機 (#491)天賞堂 C62 2号機(#491)は折損したジョイントゴムを交換し、ギアにカーボングリスを塗布しただけで快調に走行し、棒モータ搭載、ウェイト追加なしのオリジナル状態で、天賞堂のブラス製軽量客車7両を牽引できました。これは機関車単体で575gもあり、AdachiのC57標準形棒モータ搭載のオリジナル状態の507gより70g近く重いためです。バラしても走らせても素性の良さを感じ、さすが天賞堂です。空気作用管がなかったので、5本目の空気管が追加され、六角ユニオンが廃止された「梅小路保存機仕様」のエコーモデル空気作用管キットを取付けました。HGシリーズモデルの精巧さに近づいてきました。棒モータ搭載機ですが、市販のバックプレートを大幅改造して何とか装着しました。主副機関士フィギュアに加え、架線注意標識とゼブラ板の電化対策パーツも付けました。作業が我が家の苗穂工場で完了した出場記念写真です。⑤KTM D52標準形先出のAdachi C57と同じく天賞堂の軽量客車7両を楽々牽引できます。シュパーブラインが登場する前のモデルですが、D52の堂々としたフォルムに大満足。現在、カツミの直営ショップでは蒸機モデルが他社製品含め、全くないのは寂しい限りです。有楽町店の遠藤様のようなベテラン職人も定年退職でおられなくなりました。本機は数々のトラブルを修復し、最終的にはウェイトを増量のうえ、タミヤのセミグロスブラックの缶スプレーでリペイントし、エコーモデルの空気作用管を取付けています。カツミの現状を踏まえ、参考に以下、トラブルの詳細と修理方法を詳しく説明します。ドローアに関するショート原因としては、以下の項目が多いです。1.ドローアが主台車枠と接触している。 特に上下動させた場合やセンタービスのスプリングが紛失したり寸法不足の場合など。2.ドローアの取付ビスの先端やナットがモーターと接触している。 ビスの寸法違いやナット厚違い、余分なハンダの削除不足など3.ドローアの取付ビスと主台車枠の絶縁が不良になっている。 段付き絶縁ワッシャの割れや紛失、代用絶縁テープの破れ、配線端子絶縁カバー欠如など。先輪、従輪のショートとギアの固着を修理したら一旦スムースに走行するようになりました。ギアの固着は昔付けていた粗悪なミシンオイル等の潤滑油が経年でペースト状になり、やがて蝋のように硬化するためです。しかし、修理後も色々走らせるうちにモーター音が大きくなり走りにムラが出て来ました。「棒型モーターは強力」と思い込んでいるマニアの方も多いでしょうが、経年で内部絶縁不良やマグネット磁力が劣化するようです。従輪のショートトラブルは非常に多いので、走行中に止まるような場合は、従輪と先輪をまず外して試走させるとすぐに分かります。対策としては、車輪を両絶車輪に交換したり、従輪台車枠の上側や後端を写真のようにリューターで削除したり、ディーテルアップモデルではキャブ下の空気管、分配弁、圧縮機等のパイピングや従輪の泥溜、給水管などで接触している箇所を突き止めて切断したり曲げたりします。ショートの可能性を少しでも減らす両絶車輪は10.5mm径でほとんど適合しますが、スポーク車輪は非常に希少なので、普段から買い置きしておくと慌てません。ピポット軸であっても車軸先端はグラインダーで削れます。先輪、従輪とも10.5mmでほとんど適合するはずですが、スポークとプレートタイプがあります。両絶車輪は今やレアなので、日常探して、あれば買っておくのが賢明と思います。お世話になっている「れーるぎゃらりーろっこう」で以前に床次様に在庫を探してもらいましたが、片絶はあるのに両絶だけ在庫切れでした。入手の裏技として、ビンテージのブリキ製/真鍮製貨車(エンドウ、カワイ、KTMなど)に付いている両絶ピポット車輪を外して流用する手もあります。最近も1970年代に発売されたKTMの急行貨物有蓋緩急車ワムフ100に室内照明を付けるため分解したところ、何と10.5mm径の両絶スポークピポット車輪があり、一挙に4軸も入手できました!後出の「ロコモデル急行貨物列車ワキ1000」で再掲しています。先輪はシリンダー棒(ピストン尻棒)やシリンダー内側とのショートが多いです。先輪を外して走行させてみればすぐ分かります。対策としては、1.車輪を両絶車輪に交換したり、2.シリンダー棒をハの字形に外側に曲げたり、3.シリンダー棒の内側を半円形の断面に削除したり、4. 場合によってはネジ留めのシリンダー棒そのものを取り外します。5.また、シリンダーの内側角を写真のようにリューターで斜めに削る場合も多いです。削る場合は、金属粉がモーター等に付着すると大変面倒なので、飛散防止に留意しましょう。KTM D52標準形はさらに後退走行中に突然、動輪クランクが写真のようにロック。自分では手に負えないので「れーるぎゃらりーろっこう」に修理をお願いしました。別稿でご紹介しています。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/KTMのD52標準形の棒モーター(MH-8)は40年前の当時からかなり走行していたので、店主の床次様と相談し、Adachiの缶モーターに同社のアダプターステーを使って交換しました。音が静かで拍子抜けしましたが、ウェイト増量後も牽引力に変化ありません。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/なお、最近AdachiのMC1525が品番5009で再生産され、取付けアダプターや付属部品付きセットなので、とても手軽と思います。定価4,180円でホビーサーチで10%OFF3,762円で通販されています。ECO MODELでも買えると思います。別々に入手するよりも手間もかからず、割安かも知れません。⑥ KTM D52門鉄デフ形「故障のデパート」だった標準形(写真の下側)に加え、KTMのD52は門鉄デフ形(写真の上側)もありました。こちらは、若干の集電不良を修理してギアグリスを付け直したりする程度で好調に走るようになったので、ウェイトのみ増量しました。なお、車両ケースは両機とも元箱がボロボロだったため、エンドウの銀箱を流用しました。別稿の「HO車両ケースを極める」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/⑥ KTM D51半流形 シュパーブラインKTM C58とともに当時、高山本線や福知山本線をオマージュした60年前の山麓レイアウトで最も酷使したモデルですが、先輪、従輪のショートや集電不良など軽度の整備でモータ・ギア音が劇的に小さくなり、缶モーターかと疑うほどです。天賞堂のブラス製軽量/旧型客車7両を牽引できます。さすが、シュパーブラインでしょうか、現在最も調子がいい1台なので赤ナンバーを付けてもいいくらいです。当時小学6年生の自称「工場長」(亡き兄は社長)は山麓鉄道ジオラマの線路状況の悪さをさておいて、走行性能向上と称して第二動輪のフランジをやすりで削り落としておりました。交換用の動輪が入手できないので、とりあえず、このままにしていますが、不幸中の幸いで牽引力には大した悪影響は出ていません。なお、先輪、従輪は写真のように新品の両絶車輪に交換しています。KTMD51半流形シュパーブラインは、KATOのプラ製とエンドウのブリキ製の混成貨車列車20両編成を楽々牽引しています。⑦ Adachi D51全流形Adachi D51全流形はヤフオクで3年ほど前に入手し、ギアボックスをOHして動輪軸にエンドウのセラミックグリスを塗布した結果、快調に走行できるようになりました。棒モーターですが、走行音は重厚で静かなほうであり、特に牽引力も天賞堂のブラス製軽量/旧型客車を7両牽引できて不足はないので、このままにしておこうと思っています。棒モーターを例外なく缶モーターに交換するつもりはありません。なお、D5122のナンバーをニコイチで製作してランボードに付けていますが、好調機なのでいずれはIMOXに特注するなり、より完全な姿にグレードアップする予定です。⑨ 天賞堂 HGシリーズ D51肥薩線人吉機関区重装備天賞堂の1993年製HG(ハイ・グレード)シリーズ#502のD51肥薩線人吉機関区重装備で、ヤフオクで少し前に買ったモデルです。すでにこの時代には棒モーターから缶モーター(フルイチ2030)に変更され、兜工場はじめ沢山のベテラン職人がおられたせいか、HG(ハイグレード)シリーズとして非常に精巧にディーテルアップされています。当時の定価165,000円が信じられません。なお、本機には当時のHGシリーズやクラウンモデルの殆どに搭載可能だったドラフト擬音再生システム「SL-1」がオプション組付けされておりました。天賞堂では、カンタムシステムの先駆けとして、米国製PFM/LTM を独自に日本化した「SL-1」)と呼ばれる疑似ブラスト音の再生システムが1983年前後からHGシリーズモデルに別売のオプションキットで装備できるようになっていました。写真のように動輪に付けられたドラムを擦る時のスパーク雑音をテンダーに搭載したスピーカーで再生する仕組みです。再生音が動輪の回転と同期するのは優れていますが、カンタムのように録音した実機の音源ではないので、リアル感に限界がありました。端的に申し上げると、再生音は「ジィジィ」という感じの音です。再生のためには今や販売中止の「サウンドジェネレータ」をパワーパックに配線する必要があり、再生できないだけでなく、通常走行時でもちさな異音がするので、私の場合は天賞堂模型商品部に依頼してオプションキットを全て取り外していただきました。SL-1関連装置を取り外して調整するだけで結構修理代が掛かりましたが、雑音は完全に消えて、走りもよりスムースになりました。さずが天賞堂模型商品部の丁寧で完璧な作業にはいつも感心させられます。SL-1オプションキット搭載機をお持ちの方には、ぜひお薦めします。なお、SL-1システムに関しては、別稿の「SL-1とは何だったのか」をご覧ください。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501150000/KATOのプラ有蓋車とエンドウの真鍮製有蓋車の混合列車を20両編成で楽々牽引します。ディーテルアップされたHGシリーズモデルにも関わらず、R550の4番ポイントも無加工でスムースに通過できるのは立派と思います。機関区の全景です。機関庫でHGシリーズ D51肥薩線重装備の左隣に並んで駐機しているのは、約30年歳下の天賞堂カンタムD51鷹取式集煙装置付です。肥薩線重装備機の集煙装置は容量の大きい敦賀式なので、鷹取式より幅広です。地域事情に基づいて同じ機種でも機関区ごとに創意工夫していたのでしょうね。鷹取工場100年史「蒸機とともに一世紀」を読むと昭和28年に150両に集煙装置を取り付けたとあります。☞<天賞堂HGシリーズ/クラウンモデルと当時定価の推移、中古品選びの留意点>ここでHGシリーズモデルとクラウンモデルに関してまとめておきます。HGモデルは1985年ころのC62やC59から発売された当初は定価も75,000円や84,000円でした。しかし、1990年に入ると定価は15-16万円前後になり、2005年頃には27-30万円前後に跳ね上がります。また、2010-2015年前後に発売されたトップラインのクラウンモデルは定価が36-45万円の設定になり、煙室の扉が開くほか、キャブ下、ボイラー上のパイピングが増えていますが、観賞重視で折角軸箱スプリング、イコライザーが装備されているのに先従輪台車の可動範囲や動輪の横動範囲が制約されて、走行性能の低下が目立ちます。走行性能を追求したいのか、観賞用の美術工芸品を追求したいのか、訳が分からなくなってきます。したがって、1990年代のHGシリーズは外観、走行性能、価格(当時定価)のバランスが取れていて、非常にコスパの高いモデルと思います。ただ、オークションで入手される場合には、コスパが高いと言っても所詮中古品、買取り業者は人気機種でも<当時定価の30-40%>でしか買い取ってくれないことを覚えておきましょう。定価の70-80%を目安に入札の上限金額を決めて時間を掛けて入札することをお薦めします。ビンテージモデルを死蔵するオーナーは案外多く、高齢化で手放したい方が少なくありません。高めの落札実績が出ると「2匹目のドジョウ」を狙って続いて出品が増えることが多いです。「この出品商品しかない」と思い詰めるのは間違いです。当時の定価以上の落札実績があっても入札価格の経過をよく分析して二番札、三番札の相場を頭に入れておくと失敗しません。熱くなって二人で競り合う形で決まった落札価格は参考にしない方がいいです。そのような激情タイプの入札者がいつも揃うわけではないので、チャンスを冷静に待ちましょう。⑩ 天賞堂 HGシリーズ C57135号機天賞堂の1997年製HGシリーズ#515のC57 135号機で、ヤフオクで少し前に買ったモデルです。D51肥薩線重装備モデルと同様にすでにこの時代には棒モーターから缶モーター(マシマ1630)に変更され、兜工場はじめ沢山のベテラン職人がおられたせいか、HG(ハイグレード)シリーズとして非常に精巧にディーテルアップされています。当時の定価198,000円が信じられません。精巧度は見ての通りで非常に高く、むしろキャブ下周りのパイピングが作りこみすぎて、従台車が砂蒔き管とドローアのセンターピンに干渉して走行中にショートして瞬停していたので、加修しました。シリンダー尻棒は付けていません。従台車の後端枠がセンターピンに干渉していました。直線のテスト線路でちょっと走らせても問題は出ませんが、レイアウトでは線路の上下動があるので所々でショートしてしまいます。高級モデルの価値を損なわないよう、従台車枠の削除は塗装をできるだけ剥がさず最小限にしました。C57 158号機にも横に並んだ9600とともにお約束の架線注意標識を前照灯下、スチームドーム手前のステップ下、テンダーハシゴに取付けました。C57 135号機にも後出のC58北海道形とともにゼブラ板を取付けました。実機に電化対策で取り付けられたゼブラ板はハシゴを上る整備員に見えるように原則、ハシゴ下段に上向きですので、取付け方向にご注意。なお、「C57135」の取付け位置は変則的でハシゴ中段です。大宮の鉄道博物館の保存機です。黒ナンバーの現役時代からゼブラ板はハシゴで中段に取付けられていたようです。☞<高級機モデルへのウェイト増量 C57135HG事例>ここで、牽引力が不足しがちなHGシリーズやクラウンモデルのウェイト増量に関して、多少作業が厄介ですのでまとめておきます。このHGシリーズのC57135号機は、標準編成客車としている天賞堂軽量客車シリーズの7両(ブラス製のインテリア、LED照明装備)で動輪が空転するため、ウェイトを増量しました。HGシリーズやクラウンモデルは精巧度が高く、小型の缶モーターを搭載しているとは言え、キャブ内はバックプレートが付いて余裕がなく、イルミライトの前照灯用基板やTPEシステムの関連部品が付加されているので、増量できるウェイトがスペース的に限られるのが難点です。まず、写真のように追加ウェイトを20gくらいから順次増量してみてスローの始動ややや急な始動を行って追加すべき最低必要量を確認します。その結果、最低40g、できれば60gの増量が必要なことが確認できました。車体を分解し、ウェイトをどこにどの程度追加できるか、検討します。C57はボイラーが細く、ギアボックスより前方部分には全く増量の余地がありません。また缶モーターのギアボックスは写真のように大きな一体型になっており、ボックスの上方には余裕がありません。わずかにボックスのボイラー脇に左右合計で15gほど搭載できる余地を見つけました。ウェイトを金切りばさみかニッパーなどで大まかなサイズに切断します。切断したウェイトをカナヅチで丁寧に叩いてボイラーの内側曲面に合わせカマボコ形に成形します。正確にはボイラーを貫通してハンダ付けされている沢山の真鍮線と干渉しない内側になります。もちろん、ギアボックスにも干渉しないように何度も試着を繰り返しながら、成形します。この工程が非常に重要になります。と言うのも、HGシリーズ以前のビンテージモデルでは棒モーターなので元々20gほど重く、増量必要量がその分だけ少なく、バックプレートのないキャブ内にもウェイトを搭載できました。それに対して、HGシリーズではキャブ内には搭載できないので、ボイラー内で隙間のないきっちりした成形で最低必要量のウェイトを搭載しなければなりません。ボイラー内面の真鍮線のハンダ箇所を損傷しないよう、細心の注意を払いながら、カマボコ形に成形したウェイトをゴム系接着剤で固定します。なお、写真でウェイトの左に写っているスナップのような基盤はイルミナイトの前照灯用基板でこれを損傷すると缶モーターと直列で配線されているため、前進しなくなりますので注意してください。さらに缶モーターの後ろ(バックプレートの前)に35gほどのウェイトを搭載できるスペースがあったので、丁寧にウェイトを型取りします。型取りしたウェイトをカナヅチで叩きながら、缶モーターに干渉しないギリギリの大きさに2枚合わせで成形します。@15gX2枚で30gの増量になります。型取りしたウェイトを3枚に追加し、ゴム系接着剤で固定します。ウェイトを固定後、車体を仮にかぶせて先台車、従台車なしの状態で正常動作、点灯するかを確認します。ショートが心配でしたが、問題ありませんでした。結局、必要最低量の40gに対し、45gの増量になりました。それでも機関車で375gですから、棒モーター搭載のAdachi製C57の増量後507g(別稿 「HO真鍮製蒸機のウェイト増量」をご参照下さい)よりもかなり軽いです。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/130gも軽いのにほぼ同等の牽引力があるのは、動輪軸受ボックスのスプリングとイコライザーが施されてレールとの密着性が格段に高められているからです。C57で比較すると、上がAdachiのビンテージモデルで、下が天賞堂のHGシリーズモデルです。HGモデルでは、動輪の軸箱にスプリングが組み込まれて可動し、なおかつ第2、第3動輪の軸箱はシーソーのように動くイコライザーのステーで繋がっています(6点式ではなく、厳密には4点式のイコライザー)。これによりレールに対する圧着力のバラツキを少なくして、脱線や集電不良、動輪の空転を緩和する構造になっています。第1動輪はイコライザーが付いていないので、フリーで軸箱のスプリングが動きます。C57 135号機は45gの増量で始動時に少しだけ実機同様、空転しますが、無事天賞堂ブラス軽量客車7両編成を牽引できるようになりました。ヤレヤレ。HGシリーズの増量は大変でした。牽引力と走行音に関しては、別稿「HO蒸機の牽引力と走行音を極める」で詳しく検討しています。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/☞<天賞堂HGシリーズのテンダーへの石炭搭載>TPEシステム用のスピーカー取付け穴がテンダーに開いていて、少しコツがいるので説明しておきます。天賞堂のHGシリースは当時考案のブラスト擬音再生SL-1システムのスピーカーを別売オプションキットで搭載できるように石炭搭載スペースは別板になっています。さらに作例のD51やC57など増炭枠がある場合は別パーツになっているため、石炭を搭載していない方が多いのではないでしょうか。写真のように別板の上に増炭枠と「周囲を囲むプラ板(1mm厚推奨)」(赤線の部分)を接着してから石炭をホワイトボンドと修正洗剤の溶液で固定すると取り外し可能な状態で綺麗に搭載することができます。増炭枠はハンダ付けせずに周囲を囲むプラ板とともにセメダインホワイトで固定。作例では周囲を囲むプラ板の高さまで石炭を搭載して見えなくしています。⑪ 天賞堂 初期ブラスモデル9600小学6年生の時に亡き兄と製作した山麓レイアウトは畳3枚分の小型だったので、写真のドビーC11, KTM C56 2両とともに天賞堂の9600も手許に残っていました。この9600は1965年製の初代モデル#477(定価11,000円)で、イコライザーこそ付いていませんが軸バネ可動式の名機と呼ばれるだけあって威風堂々とした作りです。若干集電不良を修理した程度ですぐ走るようになりました。ただ、当時の若気の至りで、前後にゼブラマーク、テンダーに安全第一マーク、ランボードに白線がラッカーでペイントされ、キャブの屋根が曲がっていた(落として兄に怒られたのを覚えています。笑)ので、一旦塗装を剥がして修復後、タミヤのプラサフとセミグロスブラックの缶スプレーでリペイントしました。写真のドビーC11は従輪のショートを修理しましたが、混合列車のような短編成向きで私のレイアウトでは走行させる機会が少ないので、別にあったトビーのC50とともにヤフオクで愛好家の方にお譲りしました。同じく写真のKTM C56は後述のように缶モータに交換、見事復活しました。屋根のへこみはハンダで修復しましたが、久しぶりの真鍮板工作でコテの熱で歪みが出てしまいました。いずれ、ハンダの腕を磨いて再修理するつもりです。ウェイト増量もせず、材木列車16両を楽々牽引できています。⑫ 天賞堂 9600 二つ目79615号機 HGシリーズブラスモデルとプラ製現行モデル両方とも76915号機ですが、写真手前が2001年製ブラス製HGシリーズ#477(定価194,000円)で、向こう側は2019年プラ製現行モデル#51049(定価52,800円)です。なお、ブラス製に関しては、同じ品番#477で定価も195,000円でありながら倶知安機関区時代の二つ目である1996年製の79616号機と79618号機はイルミネライトの前照灯やLED後尾灯が点灯しませんのでオークションや専門店で買われる場合は特にご注意下さい。天賞堂のプラ製蒸機を買うのは初めてでしたが、今後の勉強に実機写真を見ながらボイラー上のパイピングなどをディーテルアップし、より艶消しが強いタミヤカラーのマットブラックTS-6でリペイントしました。両機を見比べると、やはりブラス製は繊細なすっきり感がちがいますし、ともに缶モータですが走行音はかなり異なります。単に素材の違いだけでなく、クランクピンやクロスヘッド、動輪横動幅などの加工精度の違いがあり、プラ製は軽くて賑やかな印象で、ブラス製の重厚感には及びません。やはり高いだけのことはある!素直な印象です。両方を所有して突っ込んで比べないと分からない差です。プラ製のディーテルアップはブラス製モデルを見ながらやればよかったのですが、ブラス製が中々手に入らず、プラ製を先に買ったのと、Tenshodo Bookの製品掲載写真は正規側だけだったので、細部を識別しにくい実機の当時写真を参考にしました。そのため、仕上がりの仕様に違いがあります。プラス製を主務機、プラ製を補機の重連で、ワキ1000急行貨物7両編成を軽快に牽引します。9600は最高速度65km/hなので架空のシーンでしょうが・・。二つ目モデルで肝心の前照灯が点灯しないと全く意味がないと感じます。3両勢ぞろいの武骨な雄姿です。大型ボイラーによる出力のわりに軸重が軽い長所を活かして交代役のD51に駆逐されず、最後まで稼働した国鉄蒸気のしぶとさがにじみ出ています。左から2019年プラ製現行モデル#51049(定価52,800円)、2001年製ブラス製HGシリーズ#477(定価194,000円)、1965年製の初代モデル#477(定価11,000円)⑬ KTM ブラスモデルC58小6時代に、高山本線や福知山本線をオマージュした山麓レイアウトで最も酷使したモデルですが、先輪のショートや集電不良など軽度の整備で調子よく走っています。動輪を黒染めしようか、迷いましたが、KTMは一時期、動輪をメッキ、テンダー台車を黒メッキ仕立てにしていた時期があるので、当時を懐かしんでそのままにしています。C58は30年ほど前に天賞堂のHGシリーズ#532が発売されるまで、宮沢モデルが幅を利かせていて、精緻なモデル化がされずにいたようです。大好きなC58ですので、KTMの既存モデル以外に後出の天賞堂モデルも入手しました。当時から牽引力に不安はなく、今も材木列車16両を動輪を空転させることもなく楽々牽引できます。鷹取式のような集煙装置は当時販売されていた汎用プラパーツで、懐かしいのでそのままにしています。⑭ 天賞堂 ブラスモデルC58北海道形C58には思いれが強いので、KTMの簡素な60年前のモデルには飽き足らず、その後のシュパーブラインモデルも検討しましたが、精巧度はたいして高くないので、結局天賞堂の品番532の1997年製HGシリーズ北海道形切り詰めデフ標準テンダーモデルをヤフオクで最近入手しました。当時定価165,000円に対し、落札価格は140,000円でした。試走させたところ、後退のみで前進しない珍しいトラブルがあり、模型商品部で修理してもらいましたが、出品者の質店が良心的で修理代を負担いただきました。冒頭で紹介しましたように、ヤフオクで落札する際はTENSHODO BOOKで入念にチェックし、当時の定価までを基準に入札するようにしています。一般的に1990年代のHGシリーズのブラスモデルは缶モーターで、兜工場など腕利き職人による精密工作と価格のバランスが取れたコスパ面でベストモデルと思います。なお、ブラスト擬音を出すSL-1システムが搭載可能になっていますが、D51の肥薩線重装備モデルで説明したようにカンタム出現後の現在では有蓋無益の販売中止の旧システムではあります。ヘッドライトと前進の配線が直列で配線されていたとは知りませんでした。ふつうは常識的に並列で配線するはずですが、当時はまだダイオードがなかったので、ライトの点滅は+-だけで制御していたのですね。架線注意標識を約束通り、前照灯下、スチームドームの手前ステップの下、テンダーハシゴに取付けました。C58の場合、小型機でスチームドームのステップが小さめのため、架線注意標識も小型のほうを取り付けました。後方のC62には通常型の標識を取り付けていますので、大きさを比べて下さい。テンダーにはステップ3段目の上にゼブラ板(写真のEco Model製品)を取り付け、1段目の下に通常型の架線注意標識を取付けました。同じHGシリーズのC57135に比べ、さらにC58はボイラーが細いのでウェイト増量は諦めましたが、天賞堂の高崎センタープラ製客車7両編成は写真のように楽々牽引しているので、これでよしと考えています。もちろん、天賞堂のブラス製旧型客車7両は空転して牽引できませんが、機関車が缶モーターで静かなのに客車のみゴーゴー金属音を響かせて仮に走ってもリアル感があるかというとやや疑問だからです。軽すぎる走行音の課題は引続き、検討します。⑮ 天賞堂 クラウンモデルC581やまぐちHGシリーズのC58に続き、2008年製クラウンモデルのC581やまぐち#11027をヤフオクで入手しました。クラウンモデルは工賃(韓国工場?)の高騰で販売価格も高騰しており、当時の税込定価304,500円に対し、落札価格も281,000円でした。小型機のせいか、特に加工することなく、550R4番ポイントも苦も無く通過しました。ただ、高いだけのことはあり、煙室扉の開閉はじめ、架線注意標識など精緻な作りは期待どおりです。ただ、単機で天賞堂の軽量客車7両編成を牽引させたところ、ウェイト不足で空転するばかり。高価な工芸品なのであまり改造するのは止めて、当時のSL山口号の初期と同じく、C57を補機重連で走行させることにしました。同じ小型機のクラウンモデルC56も同じような牽引力不足と考えて下さい。トレインマークは24系客車のSLやまぐち号では付いていましたが、軽量客車を使った臨時列車はトレインマークなしのことが多かったようで、言い訳はともかく重連で走らせてみました。補機のC57は先出の⑧天賞堂HGシリーズのC57 135号機で前部のダミーカプラーをKDカプラーに交換するだけで問題なく連結できました。⑮ KTMブラスモデルC56小6時代に、高山本線や福知山本線をオマージュした山麓レイアウトで先出⑪のKTMC58とともに最も酷使したモデルですが、先輪のショートや集電不良など軽度の整備で一旦走行できるようにありました。しかし、そのうち走行中にギクシャクするようになって再度OHしたものの、車体をかぶせるとショートして動かなくなり、手に負えないので、れーるぎゃらりーろっこうに修理をお願いしました。その結果、棒モーターの絶縁不良とのことでモーターを交換せざるを得なくなりました。写真の上から2番目が元々付いていた棒モーターですが、C56はボイラーが非常に細く、幅12mm前後の非常に細い特殊な棒モーターであることが判明し、交換可能な棒モーターや缶モーターを半年以上探したところ、ヤフオクで偶然、天賞堂のHGシリーズのC56やC11で使われていたマシマの幅12mmの細身の缶モーターを入手できました。写真の一番下が交換して取り付けた状態です。取り付けて車体をかぶせようとしたところ、市販のモデルアイコン製の缶モーターマウントが干渉して入らず、かなりの改造を強いられました。紆余曲折の末、無事正常走行できるようになりました。ともかく、小型機の場合はアダプターを狭い主台枠やボイラー内壁に収めるためにアダプターの整形加工が必要です。別稿「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」をご覧下さい。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/なお、私のレイアウトでは天賞堂のブラス製客車7-8両編成が標準のため、ボイラーが細くてウェイトを追加できないC56は当初、7-8両の貨物列車(エンドウブリキ製とKATOプラ製の混成)を牽引してお茶を濁していましたが、下の写真のようなプラ製客車の導入で、一気に活躍の場が広まりました。牽引力の弱いクラウンモデルやHGシリーズに天賞堂が軽さを追求したプラ製のはつかり客車8両編成を引かせたところ、何とC62/C61と同様、空転なく牽引、快走しました。車両重量がブラス製室内照明、インテリア、フィギュアフル装備のおよそ半分@140-150gしかありませんので無理からぬことでしょうが。走行音が軽いので改善検討中です。蒸機以外のDL車、電気機関車、電車、客車、貨車に関しては、別稿に分割しましたので、そちらをご覧ください。「HO 30-60年前の天賞堂等ビンテージモデルを楽しむ Ⅱ 蒸機以外編」:Hhttps://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202504090000/また、閲覧数が153,000件を超えて、鉄道模型の他テーマに関しても、ご覧下さい。「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「HOブラス不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HO 蒸機の牽引力と走行音を極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/「HON サウンドを極める: カンタム、サウンドBOX、TOMIXホームサウンド」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/「HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/「HO/Nゲージ トワイライトEXを極めるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HOカプラーを極める」:「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO/N 車両収納ケースを極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「パソコン バックアップ・ストレージ・デバイスの選択」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202510130000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「随意契約 備蓄米10kg 美味しく食べてます」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202507230001/「安くて美味しい和牛ステーキ 山垣畜産」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405190000/「本当のセレブに招待される 1」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/ほかにも色々ございますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2024.08.13
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お蔭さまで閲覧数が150,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローアーの方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。従来、HOは天賞堂のカンタムシステム、NゲージはKATOのサウンドBOXで走行音を楽しんできました。しかし、手持のHOビンテージ車両を整備しMPユニットや缶モータ、コアレスモータへ変換を進めたので、動力系の騒音が大幅に緩和されました。他方で低下した牽引力を補うためにプラ製の客車、電車、貨車を増やしました。その結果、静かになった反面、HOはカンタムとの落差が大きく、軽い走行音に大きな違和感を感じるようになりました。別稿「HO蒸機の牽引力と走行音を極める」(https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412300000/)では、走行音の改善のために継ぎ目音を増やそうと線路をロングレールから定尺レールに交換しましたが、焼け石に水で抜本的な改善の必要性を感じました。そのため、次のアップグレードを図ります。1.HOに既存のカンタムに加え、KATOのサウンドBOX導入2.HOとN共用でTOMIXのホームサウンドユニット導入3.外付けスピーカー導入ここまで来ると、「それじゃ、DCCを導入したほうがいいんじゃないの?」という声が出ると思います。確かにカンタム搭載機がほぼ利用可能なうえ、サウンド制御だけでなく、点灯制御、ポイントのルート切り替え、リバース区間の自動極性変換、スパゲティ配線の解消など、数々の効果が期待できそうです。反面、1.既存のパワーパックやDC機器をDCCコマンドステーションに全て交換 (KATOのHYPER DXがDCCに使えるというのは嘘で、デコーダが焼損した事例があるそうです)2.車両にデコーダ、コネクターを搭載するための改造が必要3.天賞堂はDCCのサポートは行わない方針 (カンタム機をDCCで動かしてトラブルが生じても、サポートしないという意味です)などの実際やってみないと分からない不透明な課題が多々あります。そのため、費用面とともに大きな不安、障害を感じ、今回はアナログ対応の範囲で走行サウンドを極めることにしました。まず、完成した現在に至る機器構成の変化です。<HOゲージ 変更前の状態>HOゲージ側の当初の機器構成です。この写真のあと、機関区の電飾用電源を追加し、さらにポイント動作の改善用にTOMIXのハイパワー電源を導入していました。詳しくは各々をご覧ください。「機関区、ヤード等の製作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150000/「動かないポイントを動かす。」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/<HOゲージ 現時点の変更後状態>第一次変更後第一次変更の要点:1.天賞堂のパワーパックTR-1をカンタム用とサウンドBOX用に2台に増強 ☞ 技術的に不可判明2.HO用のサウンドBOXを増設。3.Nゲージと共用のTOMIXホームサウンドユニットを増設。4.Nゲージと共用でサウンドBOX/ホームサウンド用の外部スピーカ増設。☞ホームには不要判明通電テストは終わりましたが、細かい運用方法を試行錯誤中です。第二次変更後第二次変更の要点:1.天賞堂の既存パワーパックTR-1はカンタム専用とし、 新たにKATOのHYPER DXをサウンドBOX専用に増設。(増設TR-1は撤去)2.TR-1とHYPER DXの電源を切り替え遮断できるよう、トングスイッチを増設3.HO用のKATOサウンドBOXを増設。☞1台では不足、リバース線用にもう1台必要確定4.Nゲージと共用でTOMIXのホームサウンドユニットを増設。5.HOとNゲージ共用でサウンドBOX用の外部スピーカーも増設。☞蒸機ブラスト音には役不足判明第三次最終変更後第三次最終変更の要点:1.天賞堂の既存パワーパックTR-1はカンタム専用とし、 新たにKATOのHYPER DXをサウンドBOX専用に増設。2.TR-1とHYPER DXの電源を切り替え遮断できるよう、トングスイッチを増設3.HO用のKATOサウンドBOXを2台に増設。4.Nゲージと共用でTOMIXのホームサウンドユニットを増設。5.HOとNゲージ共用でサウンドBOX用の外部スピーカーをBose製に交換漸くこれで完成しました。ヤレヤレ😥増設したKATO サウンド BOXは新型でメーター目盛りが付いていたので、写真をプリントアウトを既存の旧型にも貼付しました。<Nゲージ 変更前の状態>Nゲージ側の当初の構成です。KATOのサウンドBOXは本線用とダブルリバース線用の2系統に分けて2台導入。<Nゲージ 変更後の状態>17-18Vの高電圧パワーパックHYPER DXにしてから、ポイントとサウンドBOX2台は全て側面のスナップ端子で連結して共通電源にしていました。しかし、長編成列車やC62三重連など運用負荷が上がって来て、リバース線や渡りクロスのポイント2基を同時動作させると、サウンドBOXが停止するトラブルに見舞われるようになり、結局パワーパックをKM-1に分離独立させました。外付けスピーカーは重低音が効くBose製に交換。ブラスト音のリアル感が数倍よくなりました。写真では右側スピーカーのみ写っていますが、左側スピーカーは共用するHOエリアに設置しています。なお、別稿のように、本線、ダブルリバース線の電圧差問題はサウンドBOXを2台にしてSTART(起電圧調整)ボタンで調整するようにしています。詳しくは「Nゲージ KATOサウンドボックス 課題は運用でカバー」をご参照下さい:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402200000/それでは、具体的な導入作業の詳細内容に入ります。<HOゲージ KATOサウンドBOXの導入><HOゲージ パワーアンプの並列化>既存の1台のパワーアンプ(天賞堂TR-1)からレールへのフィーダー線を天賞堂のカンタムエンジニア経由とKATOのサウンドBOX経由の2本にするだけでは互いに電流が干渉して、電圧が異常に上昇し、カンタムエンジニア側に取り付けたメーターパネルでは電圧が15V前後になり、異音も出ました。そこで、運用を単純化する意味でも、TR-1をヤフオクで買い増しして、レールへの給電を天賞堂のカンタムエンジニア経由とKATOのサウンドBOX経由とに完全に分けました。当初、使わない方を電源OFFにしていれば、片方だけの機能を使えるだろうと思っていましたが浅はかでしした。レールのフィーダー線を二股で分けたところから電流が電源OFFにしたパワーアンプにまで逆流し、互いに干渉しあうため、使わないほうはパワーアンプをOFFにするだけでなく、アンプのターミナルからフィーダー線を外すと初めて正常に動作しました。電機に弱いので理論的に説明できませんが、実地テストの結果です。そのため、フィーダーのコネクターをいちいち脱着しないと運用できないので、フィーダ―線の二股のところに配線の切り替えスイッチを設けることにしました。当初のフィーダーの二股配線とトラブル対策用に買った切り替えスイッチです。なお、青いケースはKATOのフィーダー線3分岐ボックスです。対策用としてモノタロウで購入したのは、「NKKスイッチ社製のトグルスイッチS-7A」という「ON-OFF-ONの2極双投スイッチ」で税込@712円でした。「トグル」とは左右に動かすレバーが付いたスイッチのことで、「2極」とは+ーの配線が2本に意味です。「双投」とはON-OFF-ONとスイッチが入る回路が2か所あるという意味です。ON-OFFだけのスナップスイッチは「単投」と言います。工業部品になるので、素人にとっては専門用語を理解したうえで、用途に従って買い間違わないようにしたいですね。モノタロウだけでなく、ヤフオクにも家電>AV>電子部品>スイッチで色々小型のスイッチも出品されています。トグルスイッチを付けて、片方に通電中は、もう一方への通電を完全に遮断できるようにしました。これでパワーアンプの並列化はやっと終わり、全部が正常作動するようになった段階でスイッチパネルを作って取り付ける予定です。なお、KATOの配線接続端子を以前に「カンテラ工房」で買って、今回も配線作業で助かりました。KATOから販売されているフィーダー線の延長コードや二股/三股コード、三股分岐ユニットだけでは加工の融通性が低いので、自作加工する場合に重宝するパーツです。白色コードが+で樹脂ケースの上から見て左に付けます。2本のパイプが出ている樹脂ケースにコードを付けた丸型の金属端子をパチンと音が鳴るまで挿入します。紛らわしいので、ご注意下さい。このような接続端子を使わずにコードを直接はんだ付けできますが、今回のように配線の試行錯誤を繰り返す場合には非常に不便です。急がば回れの感覚です。レールの極性調べは「検電テスター」(検電ドライバーとも言います)を使うと便利です。片方のレールにワニグチを挟んで反対のレールに接触させて赤ランプが付く場合は接触させたレールは+プラスです。緑色ランプが付けば、接触させたレールはーマイナスです。なお、小学校の理科の実験みたいですが、食塩水やジャガイモに配線を接触させて泡が出るほうがーマイナスです。懐かしくて苦笑しているあなた!<サウンドBOXのHO専用電源の導入>KATOではサウンドBOXでHOや消費電力の大きい車両を安定走行させるためには、出力16-17VのHO専用電源アダプター(#22-083)を接続するよう、推奨しています。KATOの推奨に従い、HO用アダプターを「れーるぎゃらりーろっこう」で税込2,475円で購入し、電源接続しました。Nゲージの場合でも長編成や大型レイアウトにはKATOのパワーパックに装備されているACアダプターのスナッププラグに連結して電源にすると電圧が下がって12Vを保てなくなる場合があるので、HO用アダプターはお薦めです。本件の2台目のサウンドBOXにも専用アダプターを購入しました。<パワーアンプからサウンドBOXへの接続>まず、本線のみで接続して試したところ、KATOサウンドBOX専用に追加したTR-1から何とレールに給電されません!?天賞堂のTR-1はトランジスターコントローラーですが、カンタムシステムに適合するよう、パルス制御ではないので、TR-1からのパルス信号を伴わない給電ではサウンドBOXが作動していない可能性があります。作動していないので、サウンドボックスの電源をOFFにしても、レールに給電されていません。KATO本社営業部と天賞堂模型商品部に直接確認。天賞堂のパワーパックは現行製品も含め、全てパルス制御ではなく、独自の制御方式を採用しているため、KATOのサウンドBOXは使えないとのことでした。HOにサウンドBOXを使う場合はKATOのパワーパックでも電圧が安定するHYPER DXを使っていただきたいとのアドバイスでした。KATOの取説「他社のパワーパックを使う場合」は修正していただく必要がありますネ!。私怒っています。詳しく言うと、「両社のQSIデコーダ制御方式が違う」ので、天賞堂のカンタム搭載機をKATOのDCCコマンドステーションで動かすと突然駐機状態に入って全く動かなくなり、解除手順がかなり面倒なそうです。電気に強く、興味のある方は、マニアのサイト:カンタムはややこしい – 電機屋の毎日をご覧ください。これで振り出しに戻りました。HYPER DXをもう1台買って、2台目に設置していたTR-1を撤去し、入れ替え。本線用に限定して、HYPER DXでのサウンドBOX運用をテストしました。HOはNゲージに比べて使用電圧が高いので、START (起動電圧調整)ボタンを動かしながら、HYPER DXのコントローラーをゼロにした時にギリギリ動かない程度まで電圧を上げておかないとスムースに動きにくいです。Nゲージでも本線とリバース線の電圧調整のためにSTARTボタンを調整しましたが、サウンドBOXを使いこなす重要なキーなので、注目してください。サウンドBOXの調整が整ったので、本線だけでなく、ダブルリバース線用のトグルスイッチ(写真の2番)も配線しました。写真右手の二つの青いケースはKATOのフィーダー線三股コネクターで、1が本線用、2がダブルリバース用です。アルミケースを自作して、2個のトルグスイッチを取り付けました。ホームサウンドユニットとHYPER DX、トルグスイッチが綺麗に収まりました。この後、本線とダブルリバース線の両方に関して、■TR-1によるカンタム機、非カンタム機の走行と■KATO HYPER DXによるサウンドBOX ON/OFFでの走行をテストし、給電の切り替えが正常にできることを確認できました。なお、走行テストの中でリバース線にもサウンドBOX1台で運用できないか試してみましたが、Nゲージと同じく電圧差による走行速度差が問題になり、HOではNゲージ以上に症状が顕著に出ました。結局、サウンドBOX2台体制にすることを決めました。専用設置台をアルミ板で自作しました。HO専用アダプターは「れーるぎゃらりーろっこう」で購入し、自作した設置ケースを置いて、あとはサウンドBOXの入荷を待つだけになりました。緑色のTOMIXパワーパックは機関区照明用です。なお、サウンドBOXの電源をHYPER DXの側面スナップ端子から取ると、やはり棒モーターのビンテージ蒸機三重連などで電圧不足が生じます。HOの場合は専用アダプターで電源を取ることをお薦めします。HO用の2台目サウンドBOXを設置。スパゲティ配線をまず整理してタイラップで束ね、さらに写真左の2mm厚の「ボール紙」(アマゾンでA3サイズ購入)でカバーを製作しました。固いので工作は面倒ですが、裏面に細かく折れ筋をカッターナイフで入れると立体的な曲面成形もでき、ホワイトボンドで固定すれば、仕上がりはプラ製カバーのようになります。カバーをかぶせてスッキリしました。Nゲージエリアも同様にカバーを設置しました。走行面は漸くこれで全体が完成!HOとNゲージ双方に導入したKATOのサウンドBOXに関する本線、ダブルリバース線の電圧差問題は、結局ともに2台体制にしてSTART(起動電圧調整)ボタンで調整することで完全ではないですが、かなり走行ギャップが緩和され、ほっとしています。区間を跨ぐ時の走行速度の急激な変化がなくなり、サウンドも瞬間的にハウリング音がする程度です。振り返ると電気の専門知識がないので、機器と配線の交換による試行錯誤が大変でしたが、皆さんもこれを参考に回り道せずに楽しんでいただければと思います。最後に走行面だけでなく、サウンドのさらなる追求として、Bose製の外付けスピーカーに至った経過を説明しておきます。<HO/N共用のサウンドBOX用外付けスピーカーの設置>従来、NゲージでのみサウンドBOXを導入していましたが、筐体内の30mm径標準スピーカーしか使っていませんでした。今回、HOにもサウンドBOXを導入するに伴い、初めて外付けスピーカーを取り付けてみました。取付けたのは、アマゾンでコスパが抜群と評されているFUNLOGY社の48mm径スピーカーです。サイズは幅6.9cmX奥行13.2cmX高10.8cmとコンパクト。しかも税込1,990円で安価にも関わらず、なかなか高性能で音質もそれなりにいいです。上の写真で指差ししているようにサウンドBOXの外付けスピーカー接続プラグは前面にあり、常時接続すると見た目が不細工ですが、我慢しています。外付けスピーカーを接続すると筐体内の標準スピーカーの音は出ません。電源プラグは元々PC用なのでUSBタイプA(旧来の大きい方)のため、コンセントに接続するにはUSBアダプター(アマゾン700円前後)が必要です。また、2本のスピーカーを繋ぐケーブルは1.3mで、右側スピーカーに電源とボリューム調整スイッチがあります。右側スピーカーから出ているサウンドBOXに接続するステレオジャックのケーブルと電源コードはともに長さが1.3mですので、十分かと思います。スピーカーを選ぶ時にはケーブルやコードの長さを気にしませんが、いざ設置する時は重要なことに気づきます。お忘れなく。音質が改善されたとは言え、聞き慣れてくると蒸機のドラフト音に不満が募ってきました。結局、下の写真のようなアマゾンでベストセラーのBoseスピーカー「コンパニオン2シリーズⅢマルチメディアスピーカー」(税込10,800円)に交換しました。特に重低音の違いが顕著で、蒸機のドラフト音もサウンドBOXの標準スピーカーでは道路脇の騒音、FUNLOGY社のスピーカーでは雨の音、Boseのスピーカーでは大太鼓の響きのように聞こえます。左右のスピーカーを離して聞くとレイアウトルーム全体に臨場感が広がります。機関士として搭乗している雰囲気で、音がどこから鳴っているかは余り気にならなくなります。リアル感が高まるのは絶対間違いありませんが、サイズが大きくなる(8cmX13cmX20cm)ので設置スペースの余裕も含めて検討されるのがいいと思います。元々同機種のBose製スピーカーをパソコン用に使っていて、ジャズやロックの重低音に満足していたので、試しにサウンドBOXに外付けしたところ、余りの音質の違いに即断しました。小型とは言え、ウーハー、ツイターを備えた本格仕様です。音源品質やスペース制約もあるのでこれ以上のスピーカーは不要と思います。右側スピーカーは共用するNゲージエリアに設置しています。今回の機器構成増加に伴い、テーブルタップも10連の個別スイッチ付で、大きいアダプターも接続できるタイプ(エレコム製2,899円)をアマゾンで買って交換しました。写真のようにガジェットだらけになるので非常に重宝しています。スイッチに識別シールを貼り、機器のON/OFFはタップ側で行っています。NゲージのサウンドBOXにもケーブルを接続し、Boseスピーカーを共用しています。はっきり言って、全くリアル感が違います。特に蒸機のドラフト音は・・・。今までNゲージを標準スピーカーだけで聞いていて、HOは無理だと勝手に思い込んでいましたが、もっと早く付けておけばよかったというのが正直な感想です。<HO/N共用 TOMIXホームサウンドユニットの導入><基本機能と収録音声の選択>予め、TOMIXのHPで調べたうえで、「れーるぎゃらりーろっこう」で税込み13,685円で買いましたが、やはり実際試行錯誤で使ってみないと分かりません。写真は裏面のプラグに黒の四角いステレオマイクと2個の振動型スピーカーを接続した状態です。赤い大きなボタンは非常停止ボタンで、これのみ筐体に内臓のブザーで再生します。右の大きなON、OFFボタンは発車ベルです。SP1とSP2の二段に分かれて、左右に4つのボタンが並んでおり、これが音声の登録領域になります。あとでやっとわかったのですが、SP1は二つあるスピーカーのNo1、SP2はNo2に対応しており、スピーカをホームの違う番線に設置することを想定しているようです。SP1に登録した音声はNo1のスピーカーでしか再生できません。例えば、「1番線に電車が入ります」の案内音声は1番線に設置したNo1スピーカーで鳴らす感じです。400種類前後ある色々なホームサウンドを準備されたコンテンツから選んで、順次好みの音声を選択登録していきます。発車ベルボタンのONとOFFを同時に長押しすると選択モードになり、登録したい領域のボタンを次に押します。これからが結構面倒でした。写真のようにSP1-2の領域を選ぶと、そこで登録できる収録音声リストが印刷ガイドに記載されているので、希望する音声、例えば「2番線にまもなく電車が参ります。危険ですから、白線の内側でお待ち下さい」を希望する場合、ボタンを連続的に押してその音声が出るまで操作を続けます。横に4つボタンが並んでいますが、収録音声は1,3,4は10前後ですが、2のみバリエーションがあるので400強あります。したがって、収録音声の選定は1,3,4から始めて、操作に慣れるのがいいと思います。長押しすると10項目ずつ収録音声を早飛びできますが、男性、女性の別もあるので、希望する音声を選んで登録するのは結構辛気臭い作業です。再生中の収録音声の番号がデジタルで表示されないので、選定中にどこまで収録項目が進んだのか、分かりずらい面があります。<録音による音声の追加収録>予め用意された収録音声以外に付属のマイクを使って録音することもできます。緊急停止ボタンを押して電源スイッチをONにすると録音モードになります。録音領域はSP-1とSP-2の1,2,3,4各々に15秒/30秒枠があり、収録項目の最後に収録されます。自分で喋って色々好きな案内を録音するのが一番手っ取り早いですが、元々準備されたコンテンツは首都圏の近郊通勤電車を想定しているような内容で、特急や昔の蒸機列車などには似合いません。どうせカスタマイズするなら、当時の録音音声も取り入れられないかと思いました。そこで、NHKアーカイブのCDから特急はつかりの上野駅発車案内やD51の北海道での駅到着案内などを選んで再生し、それをマイクで録音して取り込んでみました。当時録音された音質自体がよくないので、限界はありますが、自分で喋るよりは当時の雰囲気が伝わっていい感じになりました。「お見送りの方は・・」など、長距離列車向けアナウンスが泣かせます。もう少し探していいコンテンツを取り込みたいと考えています。なお、直接CD再生機器からもホームサウンドユニットにプラグインでモノラル録音できますが、電源コードを他の機器と束ねて固定してしまったため、ホームサウンドユニットを持ち運ぶのが億劫になりました(笑)。コードを言い訳にしていますが、歳のせいかな。スマホで収録した駅構内の実際のアナウンス音声もマイクから取り込んでいます。やはり周囲の音も混じって臨場感が違います。各ボタンに識別シールを貼った状態です。全部に貼っていないのは、まだ選定する音声が変動する可能性があるためです。ともかく、使い慣れることが楽しむコツです。今回、チャレンジしませんでしたが、線路にセンサーを付けて、選定した音声を組み合わせて自動再生することができます。ただ、センサーの買い増しやフィーダー差込口の付いた線路への変更/改造が必要になり、ギミックを増やせば増やすほど、配線コードが増えて走行以外のことでストレスが掛かるので将来の課題としました。<振動型標準スピーカーの設置>写真赤〇はNo1とNo2の振動スピーカーの設置場所を試行錯誤で選定しているところです。振動スピーカーのケーブルは125cmもあるので、設置範囲を柔軟に選べます。取説ではTOMIX製のプラ製プラットホームの裏面に両面テープで固定するように解説されていますが、どこに設置するかは、実際にレイアウトで鳴らしながら、リアル感や再生音の大きさを比べてみてご検討下さい。今回、カンタム、KATOサウンドBOX、TOMIX走行ホームサウンドユニットで走行音を極めようと試行錯誤を重ねるうちに、走行音や案内アナウンスがどこから聞こえるのがいいか、かなり柔軟に選択できると感じました。例えば、車両にスピーカーがあれば理想と私は当初思い込んでいました。皆さんは運転手、機関士、車掌のつもりで鉄道模型を動かしていますか?それとも撮り鉄の方のように沿線から列車を眺めるつもりで楽しんでいますか?見た目は後者ですが、臨場感は前者と後者が混ざっています。ホームサウンドユニットに関しては、アナウンスと汽笛、ドア開閉、笛、発車ベルなどが主体で、手許で忙しく操作するので前者の感覚が強くなり、外付けスピーカーは特に必要ないと感じました。音質も単純ですし、振動スピーカーが中々の優れモノで取付け方法により、音質や音の大きさがかなり異なります。したがって取付け方法を工夫するほうが効果が上がると思いました。振動スピーカーは設置場所がカーペットのような柔らかい面ではなく、硬質で重い基盤のほうがはるかに綺麗に再生でき、私の場合は試行錯誤の結果、写真のようなウェイトを付けた1mm厚の基板に固定しました。No1スピーカーはNゲージのレールが敷かれた遠くのヤード(駅想定)ではなく、同じ方向で手前にある丘のジオラマの中に設置しました。音がこもらないよう、ジオラマには小さな穴を沢山開けて、樹木スポンジで隠しています。音声はNo2スピーカーに比べて小さいので、バランスが取れるよう、共鳴箱をかぶせる予定です。共鳴箱をかぶせたところ、No1振動スピーカーの音声が大きくなり、2個の音量バランスがよくなりました。実際、やってみないと分からないです。No2スピーカーはHOゲージのレールが敷かれた簡易ホームの横に設置して、保線収納庫風のケースで隠しました。設置後の状態です。音声は綺麗で全く問題ありません。やはり、このように共鳴する箱があったほうがいいのは明らかです。<外付けスピーカーの導入>外付けスピーカーも試しましたが、結論的には振動スピーカーほどストレートな響きがないので採用は見送りました。ただ、設置環境の違いや好みもあるので付け方は説明しておきます。外付けスピーカーは裏面のプラグから接続します。通常はステレオスピーカーの筈ですが、スピーカージャックを差し込んでも、実質はモノクロ再生になります。通常のスピーカー接続ジャックはイヤホンでもない限り、ステレオジャックになっています。モノクロ再生になってしまうとは、具体的には左の外付けスピーカはNo1振動スピーカーと一緒に鳴ってSP-1の登録音声を再生します。右の外付けスピーカーはNo2振動スピーカーと一緒になってSP-2の登録音声を再生します。また、SP-1とSP-2のボタンを同時に押すと、振動スピーカーと外付けスピーカーの4個が同時に鳴ります。この辺りは取説に説明がなく、試行錯誤の結果、初めて解明できました。<サウンドBOXとの連動>また、KATOのサウンドBOXにホームサウンドユニットを接続して、アナウンスの音声をサウンドカードの再生音と一緒に再生する方法も試してみました。写真赤〇のようにホームサウンドユニット裏面の外付けスピーカー用のジャックから接続プラグをサウンドボックス前面の取り込み入力フラグに接続すれば、サウンドカードの走行音と一緒にアナウンスを聞くことができました。ただ、試行錯誤の結果、私には異種の音が混在している感じでリアル感は余り上がらない感じがしたので見送りました。今後も調整改善作業を進めて、更新を続けますので、よろしくお願いいたします。また、閲覧数が150,000件を超えており、他テーマも、ご覧下さい。「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/「HO天賞堂カンタム搭載機を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402170000/「天賞堂 SL-1システムとは何だったのか」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501150000/ 「HO30-60年前のビンテージモデルを楽しむ Ⅰ蒸機編 Ⅱ蒸機以外編」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「HO真鍮製蒸機 ウエイト増量」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150002/「ビンテージ蒸機の棒モータを缶モータ、コアレスモータに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HOブラス不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/HO蒸機 空気作用管を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/「HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/「HO/Nゲージサンライズを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403230000/「HO/Nゲージ トワイライトEXを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/「HO貨車を楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411070000/「HOカプラーを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404270000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO 機関区、ヤード等の製作」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150000/「HOストラクチャー:腕木式信号機と踏切」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202503040000/「HO/N 持っててよかった! ツール・サプライ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「HO/N 車両収納ケースを極める」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/「Nゲージ山麓レイアウト コンテスト入選作」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「HO/N レイアウト ジオラマの照明を工夫する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411050000/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「頼れる鉄道模型店探訪 ホビーセンターKATOト東京本社」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412100000/ 「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「VANが青春だった。石津謙介さん」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404300000/「本当のセレブに招待される 1」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404070000/「本当のセレブに招待される 2」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405060000/「本当のセレブに招待される 3」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405070000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「ブルースロックからブルースへ これだけは聞きたい厳選名盤4枚」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404010000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/「米軍戦闘機細部作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/「プラモデルを極める―軍用機編」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/「B17アメリカ実機現地取材」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/「プラモデルを極める:B17の作りこみ」https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/「トンプソンM1921「シカゴタイプライター」「トミーガン」」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402260001/「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/ほかにも色々ございますので、お気軽にどうぞ。投稿テーマ一覧です。https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diaryall/
2025.01.25
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お蔭さまで閲覧数が150,000件を超え、お気に入りに登録いただいているフォローア―の方も6,400名強いらっしゃいます。ともかく、内容の深さ、正確性を旨として投稿に努めますので、よろしくお願いいたします。2024年2月にリニューアルされたホビーセンターを訪れて、地道に鉄道模型ファンの裾野を広げようとするKATOの企業姿勢に感銘しました。建物手前には京急電車が保存展示されており、2フロアの広大なスペースにはジオラマ付きの大小さまざまなレイアウトが設置され、車両持ち込みの運転体験もOKで、各種イベントスペースや工作教室もあります。当日は地元保育園のミニ遠足やインバウンドマニアの来店も結構ありました。他社製品は展示されておらず、Nゲージ主体です。海外向け製品や多品種少量のボディ、台車、床下キット、カプラー、集電シューなどのアッセイパーツ、レイアウト素材類はオンラインショップ(https://www.e-katomodels2.com/shop/default.aspx) の倉庫を兼ねているようにも感じました。東京都新宿区西落合1-24-1003-3964-2171https://www.hobbycenterkato.com/地下鉄大江戸線の光が丘方面に乗って、落合南長崎駅で降ります。注意点は大江戸線が周回ではなく都庁前駅で交差する路線であることと、落合南長崎駅のA1出口からの進路です。目白通り側と新青梅街道方面側の2方向に分かれていますが、写真の新青梅街道方面側に出て左側、写真の奥方向に進みます。新青梅街道沿いを西に歩くと写真前方のY字路で4m幅くらいの街路地のほうに進みます。街路地を進むと左手の緑色PサインのところがKATO本社です。京急デハ268がお出迎え。いい味が出ています。5階建てビルの1-2階がホビーセンターで入口は右手になります。入口を入ると1階にドンとNゲージの巨大ジオラマ付レイアウトが展示されています。この巨大ジオラマで不思議に感じたのは室内照明が点灯した列車が何とひとつも走っていなかったことです。別稿の「難物KATOの室内照明を極める」でも説明していますが、長編成列車で1両もチラツキや不灯なしの状態を運用維持するのはかなり大変なはずで本家本元でもあきらめたのかも知れません(笑)。大宮鉄道博物館にあるTOMIX製の巨大ジオラマでは全編成が室内照明付きだったので、興味深いです。2階に上がる階段の横にやや遠慮がちにHOゲージのジオラマ付レイアウトが展示されています。どこのジオラマを観てもターンテーブルの運用は難しそうで、実演をしているのを観たことがありません。まさか、公開の場で、面倒くさいので直接蒸機を手で持って移す・・という具合にはできませんし。C56やD51、貨車もいずれ走ってもらいたいものです。2階の階段を上がった踊り場には利根川橋梁の実景再現ジオラマモジュールの力作が展示されていました。中々の完成度。KATOの製品カタログにも掲載されていたはずです。2階へ階段を上がると左手に修理と「運転体験」の受付などをしてくれるサービスカウンターがあります。「運転体験」は車両のレンタルや持ち込みも可能ですが、レンタルレイアウトとは銘打っておらず、利用には500円以上の買い物をして運転券をもらう必要があります。受付時間は19時まで。Nゲージの運転体験用レイアウトです。2階の奥にはHOゲージの運転体験用のレイアウトがあります。ジオラマは並べたという最低限。こちらはEC-1、つまり、リアルな運転士体験ができるワンハンドル運転台形のコントローラーの操作体験コーナーです。金属製筐体で質感やどっしりした重量感があり、片手で操作してもコントローラーは動きません。鍵を入れて起動し、レバーを動かす時もカチカチカチというクリック音がして、リアル感は高いです。サウンドシステムと連動できるのも嬉しいところ。電車ファンは一度検討される価値があると思いました。お子様向けのKATO直営店限定製品 Nゲージ「チビロコセット」を走らせたりできるジオラマのようです。並んだ椅子から楽しそうな光景が浮かんできます。機関車トーマスが並んだレイアウトもありました。2階は各種イベント会場にもなるので、全体にゆったりした配置で、多目的スペースが確保されています。これはアルプス列車走行用のジオラマ付のミニレイアウトのようです。高いアーチ橋が欲しいところ。入口正面になる新製品紹介コーナーです。現行完成品は見本展示のような雰囲気で圧倒的なボリューム感まで感じませんでした。スペースが広すぎるせいかも知れません。こちらは海外向け製品の展示コーナーで、インバウンドのマニアが結構訪れて熱心に観たり、KATOの社員に質問していました。東京駅から大江戸線に乗って、この落合まで来るとは相当のマニアですね。彼らを見ていると、自分がハンブルクからもかなり遠いムンスターの戦車博物館に行った時を思い出しました。DCCの案内コーナーが、一度じっくり導入を検討してみる価値はあります。おなじみのスピーカー付サウンドデコーダーだけでなく、アクセサリーデコーダーやファンクションデコーダーがあり、車両1台、1台の走行、音響、点灯、カメラ制御ができるだけでなく、ポイントや信号機、踏切の動作制御ができて、あの面倒な配線がなくなるのが革新的です。PCやスマホと連携できるのも魅力的です。ただ、厳しい見方で恐縮ですが、KATOはまだ本気になっていないと思います。海外メーカーの製品は高機能で品数も多く、KATOの限られた現行特製品だけでは夢が広がりません。デコーダーがさらに小型化してコストも小さくなるのが待ち遠しい印象でした。車種別にじっくり見ていないので、何とも言えませんが、圧倒的なボリューム感に驚かされます。こんなに沢山のカプラーセットがあって、相互の互換性が心配になるくらいです。先頭車のボディキットです。私はNゲージの自作はしないので想像が付きませんが、完成品を買わずに床下パーツや台車と組み合わせて、自作するということでしょうか?KATOのカプラーはプラの成型が繊細過ぎてナックル部分が壊れたり、口が開いて自然開放したりという印象を持っていますが、私の偏見でしょうか。昔のように少々オーバースケールで作っていた関水金属の時代が懐かしいです。ともかく、TOMIXに追いついてほしいです。これも豊富です。Nゲージゆえ、詳しいことは知りませんが、これだけあれば、細部の違いに目をつむってでも共通パーツ化やモジュール化を図っていただきたいです。これはすごい!車体ボディ、床下セット、台車、トラクションタイヤ、カプラー、集電シューなど、見出したら切りがありません。車両パーツも沢山在庫されていましたが、特定車種に限定して適合製品を探すとこれでも十分と言えないのかも知れません。インテリアパーツは車種別にすると品切れに悩まされるので、切ったり、貼ったりできる汎用品があってもいいと感じました。収納ケースや製品ケースの販売は良心的です。KATOのフィギュアやミニカーのアクセサリー類は欠品が多すぎます。ツール類はまあまあ。精密ピンセットが5,000円は高すぎ。これだけ広大なフロアがあり「ホビーセンター」と銘打つ以上、「KATO製品展示即売場」ではないはずなので、車両以外で自社でカバーできない品種はTAMIYAの製品なども置いてほしいですね。ユニトラックの現行製品の品ぞろいも豊富でした。ざっと見たところ、欠品は4番ポイント右用の電動ユニットくらいでした。「もっとポイントの種類を増やしてほしい」と申し上げましたが、店員の方は走行性能の低下を懸念されていました。確かに脱線や動作・通電不良などがあると、特に固定ジオラマでは砂利の除去も含め、交換修理作業が大変です。しかし、ファイントラックやメルクリンでは曲線ポイントや3方ポイント、ダブルスリップポイントがあるので、それに比べ現行製品のラインアップはあまりに寂しいと感じるのは私だけでしょうか。ストラクチャーもざっと見ただけですが、TOMYTECにはかなわないものの、ひと通りは揃っていました。ジオラマ素材は近年注力されているだけに、かなりの品ぞろえでした。製品カタログも解説が詳しく親切な内容でよく出来ています。やや樹木の完成品が少ない印象でした。山麓鉄道では樹木素材から森林を造成するのはかなり大変です。着色スポンジの塊を並べるだけではリアル感が乏しいです。大人の鑑賞に耐える精緻な橋梁ストラクチャーやJUST PLUGのLEDトータル照明システムが目を引きました。KATOもジオラマ付レイアウトの受注製作を始めたのでしょうね。閲覧数が150,000件を超えて、鉄道模型の別テーマに関しても、ご覧ください。「HO・N複合レイアウト ジオラマ」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090004/HOとNゲージを一緒に盛り込んでおり、両方ともダブルリバースを入れて、走行車両を前後左右から見れて飽きが来ないようにしています。Nゲージ山麓レイアウト ジオラマ コンテスト入選作」: https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402090002/「HO/N レイアウト ジオラマの照明を工夫する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411050000/「Nゲージ蒸機収納ケースを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406120000/「HO・N走行サウンドを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/「Nゲージ KATOサウンドシステム 有難いが課題が残る」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402200000/「HO/N パンダスパーク!に酔う」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/「HO/Nゲージ難物KATOの室内照明を極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190002/「HO KATO 動かないポイントを動かす」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412110000/「HO/Nゲージ難関転写マークインレタを極める」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404120000/「HO40-60年前のビンテージモデルを楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202408130000/「HO不動蒸機の再生」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402150001/「ビンテージ蒸機の棒モーターを缶モーターに交換する」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202411230000/「HOプラ製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403260000/「HO真鍮製電車、客車等の車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402120003/「HO/Nゲージサンライズを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403230000/「HO/Nゲージ トワイライトEXを極まるー乗車と車内作りこみ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403310000/「HO/Nゲージ 持っててよかった!ツール・サプライ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/「大宮鉄道博物館 実車と運転シミュレータが嬉しい」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412050000/「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/「HO 頼れる鉄道模型店探訪 エコーモデル」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412060000/「HO/Nゲージ 頼れる鉄道模型店探訪 れーるぎゃらりーろっこう」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406060000/「詐欺画面にご注意 アカウントブロック等」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404160001/「緊急必読:商品/投資詐欺サイトにご注意! 私も盗られました」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202405020000/「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202508230000/「遺品整理、終活、断捨離ズルズル伸ばしていませんか?」:https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404200000/「軍用機 飛燕甲 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2024.12.10
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