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「ソイレント・グリーン」1973年製作・アメリカ 友人からのいただきもの。ありがとう(^^) 2022年、地球は温暖化により草木は生えなくなり、水も食料も配給制になり、失業者があふれ、人間ばかりがひしめいていた。動物も植物も存在しない世界では、人々は配給されるソイレント(固形食料)が命綱だ。そんな中、海草をもとに作られた新製品ソイレント・グリーンが発売される。 同じ頃、特権階級の一人の弁護士が殺される。彼は実はソイレント社の幹部であった。主人公の刑事は次第に大きな謎に迫っていく。 というのがざっとしたあらすじ。特権階級用マンションには「ファニチャー(家具)」と呼ばれる女性が準備されていて、人につくのではなくその部屋に置かれている、とか。「ライブラリイ」と呼ばれる有識者の老人たちが、刑事の手伝いをして調べ物をするとか。(文盲率が高くなっていて、おそらくは過去の遺産になりつつある有識者の老人たち) 皮肉が効いていて、なんというかくらーい、救いのない画面が続きます。 ソル(主役の刑事の相棒である老人・ライブラリイ)が、とてもとてもいい味を出していました。彼は過去の植物や風景、動物を覚えていてとても懐かしがっている。対する刑事は若いので、そんなものはまるで知らない。 二人の対比がうまく表現されていて、それだけに両者に伝わる愛情がよりよく伝わってくるのであります。 しかし、なんか聞いたことあるような内容やなあ、と思っていたら、原作はなんとハリー・ハリソンの「人間がいっぱい」でした。おお、古典名作やん。なるほど。 BGMに流れる「田園」の重厚な調べがまた妙にマッチしていて、何気なく見始めたのですが、古くささも含めて予想以上に楽しめました。
2004年09月24日
「屍(かばね)の王」(牧野修/角川ホラー文庫) かつてぶんか社からハードカバーで発表された名作中の名作。わたしがそれを読んでどれだけ感動したかは、この下手な文章力では表しきれない。幻想的であり、神話的であり、作家としての業が見え隠れし、父親としての感情がほとばしり、夫としての愛憎が揺れ動く。日常からふと踏み外して迷い込む悪夢のような世界は、どこまでが事実なのか。読者にしかけられる罠、主人公を取り囲む謎。 素晴らしい。 これが文庫として復活し、より多くの方の目に触れることになったのは、もっともっと素晴らしい。「スイート・リトル・ベイビー」(角川ホラー文庫)も大好きだが、「屍の王」は好きという感情よりも、感動というほうが強かった。 文庫版も迷わず購入し、改めてしみじみとその筆力の素晴らしさ、描かれる世界の幻想的なことに感嘆した。 これ、本当にスゴイ作品です。
2004年09月23日
弟が「懐かしくてつい買うてしまった」と貸してくれた三冊。実は私も懐かしいし、思い入れもあったり。「ゴージャス・アイリン 荒木飛呂彦短編集」(集英社) 好きだったんですよう、「ゴージャス・アイリン」。あの決めぜりふ「わたし、残酷ですわよ」もいいし、どことなく色っぽいのも良かったなあ。荒木氏作品のマイベストは「バオー来訪者」。未だに大好きで、特にあの終わり方が切なくて良かったです。ちなみに「JOJO」は第二部がダントツ。ワムウが死ぬほどかっこよかったし、カーズ様も好きだったなあ(遠い目)。ちなみに荒木氏のファンになったのは、雑誌に読み切りの「魔少年ビーティ」が載ってて、それでガツンときたのが始まりだったりします。「CYBORG じいちゃんG」(小畑健/集英社)完全形態版 雑誌連載時大好きだった。当時のペンネームは土方茂さんで、私はいまでも小畑氏とは呼ばずに、土方氏と呼んでしまうほど。この頃からめっぽう絵が巧かったです。特に若い版じいちゃん・ばあちゃんが美しかった・・・・・。「スケバン刑事 if」(和田慎二/メディアフクトリー) びっくりした。麻宮サキと麗美との二人が、もし違った形で出会っていたら・・・というお話。えーと・・・私の中では、昔バージョンの凄絶な戦いを繰り広げた二人のイメージしかないので、ほのぼのしてる二人に目ん玉ぱちくり。 そりゃあもう、雑誌連載時、はまりました。たいていは「神さんかっこいい」「ムウ・ミサ引っ込め」というファンが多い中、私一人「沼さんかっこええ」でしたわ。(渋好み)ふと思い出しても、信楽老に碧子に三平に美雪にみおさんにスガちゃんにアグラに・・・と次々とキャラが浮かんできます。懐かしいなあ。 当時は「超少女明日香」にもはまってて、「紅い牙」シリーズとか「超人ロック」とか「ジャスティ」とか、超能力ものにはまりこんでもいました。 な、懐かしい。 他には「南京路に花吹雪」とか好きだったし(のちに上海に初めて行ったとき、「ああ、ここが南京路かあ」とむしょうに感動したものです)、「さすがの猿飛」とか「県立地球防衛軍」とか「風の戦士ダン」とか・・・いやあ、マンガ漬けの日々があったようですな(笑)「ブラックエンジェルズ」、「魁! 男塾」「聖闘士星矢」とかも読んでました。あ、「キャプテン翼」もあったけー。 そんなかんなで、妙に懐かしくなってしまった一日でした。
2004年09月22日
「メリーちゃんと羊」一巻(竹田エリ/集英社) このマンガ家さんのコミックスは全部そろえていて、暗唱できるくらい? 繰り返し読んでいる私。四コママンガで、特別な毒はないのだけれど、やたらと面白い。 隔世遺伝で、「人間系」「動物系」「人間系」と順に生まれてくる世界。両親の事故死により、おじさん(羊)に育てられているメリー(人間の少女)が主人公。のんだくれライオン父と息子、イッちゃってる魚父と息子、性格の曲がったパンダ父白クマ母と娘・・・それぞれの関係が面白い。 動物好きでもあるので、かわいい???? 動物にもほっこり。でもって相変わらず、読みながらくすくす笑ってしまう。ストレス解消にバッチリです。 ちなみに一番好きなのは、おまけマンガ、実録の「漫画家とその姉」編。実は本編よりこちらが一番面白かったりして。
2004年09月21日
「バイオハザード2」を見てきました。レイト・ショーで見てきたのですが、いやあ面白かった。 ゾンビ映画の王道を行くゾンビ描写、ドキドキびっくりシーン、カッコイイアクションと見所たくさん。ジルはゲームのキャラとそっくりで驚く。うわあ、まんまやんっ。 パート1も映画館で見ましたが、個人的には2の方が面白かったです。娯楽としても、アクションとしても、ホラーとしても楽しめただけでなく、風刺がバシバシ効いていて、そこんとこも好みでした。 ラストは「バタリアン」だし、ゾンビのそこかしこはロメロ「ゾンビ」だし、少女を救うとこなんて「エイリアン」だし。 過去の名作の良い部分も取捨選択しつつ、ゲームのムードもたっぷり取り込み、ゲームファンも映画ファンも楽しめるかも。 ただの娯楽じゃなくて、とにかく風刺精神が強いところも気に入りました。 で、一番気に入ったのは構成。バラバラの三組を一つにする視点を、パソコンから見ている科学者に集約。つまり、「神の視点」で統一して構成するところが、実に巧い。電話の使い方とか。うーむむむ。びくっびくっ、と時々飛び上がりながらも、その構成に感心していたのでした。 あー、楽しかった。満足。 DVDが出たら即買いしそう。 ゾンビ犬健在で、パート1より凶悪化したのも嬉しい。 ちなみに弟は「あっ、「ジェイソンvsフレディ」に出ていたヒーローの相棒のお兄さんだっ」。よく覚えてるなあ。私も「あっ「ハムナトプラ2」のかっこいい砂漠のお兄さんだっ」。お互い、バカですな。
2004年09月20日
「海洋奇譚集」(ロベール・ド・ラ・クロワ/光文社知恵の森文庫) フランスを代表とする(らしい)ノンフィクション作家による海が舞台の異常な事件。 とあったので、なんとなくホジスンを期待して購入。ちなみにホジスンは元船乗りだけあって、海の怪奇譚はすごく面白い。「マタンゴ」の元ネタ(?)とか。 で、期待して読んですぐに気づいたのは、「ホジスンとは全然タイプが違う」ということでした。ノンフィクション作家らしい文体と構成に、小説を期待した人はたぶんガッカリ。かといって実録ものとして読むには、なぜか微妙に小説チック。うーむむ。こういうタイプは馴染みがないぞ。ということで、ちょっととまどう。(誤解なきよう言っておくと、私はノンフィクションとかルポとか大好きである) まあそういう表面的な面はさておき。 内容としては「へえ」みたいな。あるんですねえ、いろんなことが。といった感じでしょうか。でもテレビで「アンビリーバボー」(^^;)を見てる感じかなあ。テレビの方がすごい偶然とかを放映してる感じもしますが。 こういう不思議、という実際の事件を読むのは好きですね。かつて姉が購入していた「ムー」という雑誌に連載されていた、南山宏さん(だっけ??? うろ覚えですみません)のちょっと不思議な話、というページがとても好きでした。あれって本になってるのかなあ。欲しいな。 なんていうか、事実は小説より奇なり、ってことなんでしょう。時々、しみじみそう思うことがあります。
2004年09月19日
「狂信者の黙示録」上下(ダグ・リチャードソン/創元推理文庫) 病院で時間待ちしそうだったので、慌てて書店に飛び込んだら目についたのがこの本。創元だったら、あんまりハズレはないだろう、といういい加減な理由で購入。 かつてアル中で女たらしだった議員は、今は立ち直って政界への進出を果たしている最中。妻は長らく不妊治療をつづけていたが、ついに妊娠に成功する。しかし、その担当医師が行方不明になったことから、事態は急変。議員届く謎のメッセージ。妻に忍び寄る新興宗教信徒たち。刑務所では死刑を待つばかりのカリスマ教祖がいた。果たして妻の胎内の子供は、誰の子供なのか。議員の精子なのか、それとも。そして、ついに妻が誘拐される。孤立無援の中、議員は夫として妻とまだ見ぬ子を求めて立ち上がる。 という話。 まあよくあるパターンではありますが、これがもう、すごく映像的。頭の中で、フィンランディアが流れて、ブルース・ウィルスが走り回ってましたよ、マジ。 と思ったら、本当にブルース・ウイルス主演で映画化されるらしい。イメージぴったり。最高に合ってるかも。 そんなわけで映画になったら見てみたいですね。
2004年09月18日
「幽剣抄」(菊地秀行/ 角川文庫) 菊地氏の作品と出会ったのは中学生の時。確か「魔界都市新宿」だったと思う。その後、八頭大、とかD様とかそりゃあもうはまりまくったものである。マン・サーチャー・シリーズにも燃えたし、蘭剣シリーズなんて今も偏愛している。とはいえ、もちろん長編も好きなのだが(特にその壮大・奇抜なアイデアときたら!!)、私はやはり短編かもしくは叙情派を愛するんである。例えば「風の名はアムネジア」「夢幻舞踏会」「インベーダーサマー」などなど、美しくリリカルでロマンチックな作品の素晴らしさよ。短編に染みいる哀愁、切なさ、優しさよ。うーん、とにかく何を書かれても「巧い」としか言えない作家のお一人である。 で。今回の短編集も技巧が冴え渡っているだけでなく、アイデアも秀逸で、そして何よりも魅せる。さりげないラストの一文とかに「くくう、やられたっ」と涙すること多し。元は雑誌連載だったものに、掌編をつなぎとして書き下ろしたということだが、この掌編も短いからこその凄みがある。幻想的であったり、ホラー風味があったり、しかしそのどれもが底辺に「人情」というものを感じる。うん、これは凄い。スゴイとしか言えない、語彙貧困な自分が恥ずかしいほど。 そんなわけで、時代小説好きの方もぜひ。 ちなみに私は実は「鬼平犯科帳」とか「剣客商売」とか、山本周五郎氏の作品とか、好きなんであります(^^)
2004年09月17日
「歓喜月の孔雀舞」(夢枕獏/徳間文庫) 久しぶりに獏氏の短編を購入。十代から二十代と、とてもはまっていた時期があって、私は氏の長編よりも短編を好んでいた。古代インドを舞台にしたものなどは特に好きで、陰陽師も出た当初は「おお」と叫んだものである。(まさかこんなにブームになるとは)ホラーも怖かったし、幻想的な話も素晴らしく、螺旋を巡る不思議な縁にうっとりともした。もちろん、九十九乱蔵・三蔵の話、丹波文七といった肉と骨のぶつかる音が聞こえるような話も、わくわくした。 けれど、もっとも好きだったのは、氏の描く大気だった。なんと形容したらよいのか分からないが、氏の描く空気、自然。我々と宇宙が一つになるような独特のリズム。あれがとにかく好きでたまらなかった。読むたびに、自分の呼吸と一致するような気がして、目を閉じ、大自然に全神経をとがらせてみたものである。 雲南や大同、モンゴルなどを旅していて、壮大な自然に感動した時、必ず氏の描く独特のリズム、大気ともいえる何かを思い出していた。ああ、そうだ、あれがここにある、と。 きっと氏の描く何かが、私の中の何かと、恐ろしいほどに共通するものを持っていたにちがいない。 さて、というわけで本作品。 うーむむむ。最初の半分に満ちあふれる近親相姦ネタは正直、ちとつらい。生理的にうけつけないテーマなのだから、どうしようもない。が、後半、特に「檜垣」や「歓喜月の孔雀舞」になると、私の好みのネタでぐいぐい引き込まれた。独特の、あの文章のリズムはやっぱりものすごい。描かれる美しくもあり恐ろしくもあり、神々しくもあれば凄絶とも思われる光景。ああいった視覚的、聴覚的な描写は、やっぱりまねできるものではないなあ、と感嘆。 ハードカバー四冊で買うのをためらっていた新作、どうしよっかなー。文庫まで待てる自信がなくなってきたかも。
2004年09月16日
BOX6のディスク4一話目。 わざわざこれだけ取り上げたのには理由がある。主人公のシスコ大佐は、幻覚を見るようになり、そこでは過去のアメリカでSF作家になっていた。しかし当時はまだ偏見と差別が根強い時代。(といって今も偏見や差別がなくなったとは口が裂けても言えませんが)黒人のSF作家である彼は、黒人であることを読者に公開することもできず、複雑な立場にいた。しかしあるイラストをきっかけに、彼は黒人が司令官であるディープ・スペース・ナインという小説を書き始める。彼にとっての最高傑作だったが、出版側は黒人が司令官であることを嫌い、雑誌を出版しなかった。 シスコ大佐の見る夢、作家ベニーの見るシスコ大佐としての夢。 双方の夢が錯綜する。どちらが現実で、どちらが夢なのか。 ちなみにラストでシスコ大佐が、「この世界は夢なのかもしれない」と、「ベニーが見ている夢なのでは」と呟くところなんて、荘子の「胡蝶の夢」である。うむ。 個人的には、当時のアメリカSFの裏ネタ? ぽくてわくわくした。誰が誰のモデルなのか、想像しまくり。あのロボットしか書けない作家ってたぶん・・・だよなあ。女性だけど男性作家として書いてるのは間違いなく・・・だし。(名前も似ていた)わくわくしてしまって、SF魂がメラメラと燃えさかった一話。 こういう話は大好き。DS9のいいところだと思う。クワークたちが母親救出のためにドミニオンと取り引きする話とか。一話完結ものでいいものはたくさんあるのだが・・・いかんせん、預言者と敵対者という構図、預言者に選ばれし者、ってのだけは、ちょっと・・・(^^;) 何はともあれ、この一話はSF好きには強烈にお勧めです。
2004年09月15日
バタバタしていて、食玩のチェックをすっかり怠っていたわたくし。ふと見ると、なんと・・・!! 王立科学博物館パート2が発売になっているではありませんか!! それも「白」「黒」2バージョン!! うををををっ、出遅れた!! ちゅーわけで週末は車を飛ばして、大人買いできる店を探します。最初から12個セット箱買いできる店へGO!! このシリーズめっちゃ惚れ込んでいます。食玩で集めているのは、後はスタトレ・フィギィアぐらいなものです。 そうして無駄な、重なったブツが山積みになっていくのであった。
2004年09月13日
日本初怪談専門誌「幽」Vol.1 /メディアファクトリー 読むところがたくさんあったので、読み終えるのに時間がかかりました。言い換えれば、無駄な広告ページが少なかった、ということになります。非常に良いことだと思うわたくし。 怪談雑誌って何だろう、と思ったのですが、まんま「怪談」本でした。怪談を語る、書く、訳す、研究する、つまりはまるごと「怪談」について記されているのです。 小泉八雲の特集や高田衛先生の随筆などに惹かれて購入したのですが、読み応えがありました。ただ、一つ難点を言うと、怪談ばかり載っていると、何となく似てくるものですね。こればっかりは仕方がないのですが。特に実録風怪談は妙に雰囲気がかぶっていて、それはそれで当たり前だと理解している反面、まとめて一気に読む気にはなれず、期間をおいて少しずつ読む、という方法をとらざるをえなかったのも事実です。
2004年09月11日
「キャプテンフューチャー全集」1 恐怖の宇宙帝王/暗黒星大接近! エドモンド・ハミルトン/野田昌宏 訳 創元SF文庫 そんなわけで、買って読みました。出会ったのは小学生の時で、毎月お小遣いをもらうたびに、速攻で本屋に走り、ハヤカワ文庫(当時)を一冊、二冊と買っては読んだものです。もう毎月毎月、お小遣いが待ち遠しくて、買っていないキャプテン・フューチャーが売り切れてないか心配でたまらなくて、本屋に日参しては確認する日々。 という我が青春未満? の思い出であります。小学生の卒業文集にも、「好きな作家/エドモンド・ハミルトン。尊敬する人/湯川秀樹」などということが書いてあります。すげえヤな小学生かも・・・。 さて、時系列順に編纂されたこの全集、一巻は木星で起きる謎の「先祖返り病」と、背後にいる宇宙帝王、それに対する我らがカーティスことキャプテン・フューチャー及びフューチャーメンの活躍。犯人はたいてい知り合いの中にいて、こいつが犯人だと思っていたら実は、というパターン、けっこうあります。個人的には、木星にはかつて栄えた超古代文明があって・・・というあたりかな。今は落ちぶれていても、かつての栄光が伝説となり語り継がれている。それを信じて探索する学者。伝説が事実だと知り誇りに思う木星人。好きだなあ。 二話目は暗黒星が突然出現し、地球めがけて突進してくる。しかしどんなに調べても重量も何もなく、どう考えても科学的には「存在していない」。だが、そう発表した科学者たちが家族と共にいなくなってしまう。「本当は衝突するのだ。それを知って自分たちだけ逃げたんだ」と信じ込まされる人々は、全権を謎の男ザロ博士に委任するよう求め始める、という内容。好きなのは多種族との接触をおそれ、惑星全体が水に浸かっているかのようにカモフラージュしていた、という幻想的なシーン。視覚的にとても美しいと思うのですが。 あとはやっぱり、大好きなサイモン教授とエズラ・ガーニー。今読み直しても、この二人、とってもいい味を出していて、大好きです。おっと、もちろんグラッグとオットーのコンビも好きですよ(^^) ちなみに最終巻は未訳も含めた短編集!! ブラボー!! それが一番嬉しかったりして。よよよ、歓喜の涙ですわ。 創元さん、本当にありがとう!!
2004年09月10日
イベントで生のホログラムドクターを見て以来、毎日少しずつBOX2を見ています。テレビで見たものもあるのですが、「ヴォイジャー」以降はあまりちゃんと見ていなかったものも多く、新鮮な気持ちでDVDを見ることができます。これはこれで、なんだかとても嬉しかったり。 というわけで、子供のケイゾン「カー」が「DS9」のクワークの甥だったり(特殊メイクしてても分かりますな)、なつかしい人物がちょろちょろ。 そうかあ、時代かぶってるもんなあ、というわけで「夫はDS9に勤務してるんです」とい妻も登場するし、「人間と同等の地位を与えられたアンドロイド、データ」の話題が出てきたり。シンクロ部分が多くて、妙に嬉しくなってしまいます。DS9でカーク船長に会うタイムトラベルものもありましたが、それはそれで面白いけれど、この「ヴォイジャー」みたいに同時代性が活かされるのはもっと楽しいような気がします(^^) ただスタトレだったら何でも認めるかというと決してそうではなくて、感動したり共感するメッセージやテーマもあれば、納得いかないメッセージも勿論あったりします。今までで「ヴォイジャー」で一番ひっかかったのはニーリックスの母星を破壊した爆弾に関する話かな。明らかに原爆をモデルとした話なんでしょうが、視点が・・・ねえ。やっぱりどうしても被害者の視点にはなりえなくて、「ああ、爆弾作成側にとって都合のいい解決方法だな」と。これはBOX1にあった話なのですが。しみじみ、難しいんだなあ、と感じました。 とはいえ、「ヴォイジャー」、一話完結でとても見やすいです。それまで見ていた「DS9」がとにかく長かったので(つながりがありすぎた)、そこがまた良いのだけれど、気力がないと手をつけられなかったんで、「ヴォイジャー」は楽ちんで助かります。 ちなみにお気に入りのスーダー(瞳が印象的)は出てくるし、Qは出てくるし。はやくBOX3出ないかなあ。 ・・・って仕事にならないか(^^;) 外でも家でも仕事してるので、どんどん発売されたら家での仕事がストップしてしまいますね(^^;;;)
2004年09月09日
「再生ボタン」/福澤徹三/幻冬社文庫 かつて「幻日」というハードカバーで読んだことがあったのですが、今回大幅に書き直したという話を聞いて、購入。 買って後悔なし、というか、えらく変わっていました。表現方法とか、いろいろありますが、特にびっくりしたのは思いっきり違っていた「冥路」。私の愛する百鬼園先生の「冥途」に似ているような…(意図的?)、オマージュとしても楽しんで読むことができました。 日本の良き伝統を踏まえた、純然たる怪談調は読んでいて心地よいリズム。なんとなーく怖いのも面白い。「怪の再生」なんて、ちょうど電車の中で読んでいたのですが、ラストを読み終えた瞬間、反射的に背後を振り返ってしまいました。こ、こえー。どんでん返しありつつ、素晴らしい怪談になっていて、何ともいえません。 そんなわけで古風ゆかしきスタイルを守りながらも、随所に新しさの見え隠れする正統派現代版怪談をお読みになりたい方にはお勧め。この作者さんのお話、書き方がめちゃくちゃうまいのでせっせと集めているのでありまする(^^)
2004年09月08日
「スカーレット・スターの耀奈」/梶尾真治/新潮文庫 またまたカジシンです。昔図書館で借りて読んだ記憶があったのですが、最近の「黄泉がえり」現象のためか、次々と蘇って復刊されており、嬉しい限り。 今回も短編集で、タイトルがそれぞれヒロインの名前を冠しており、やはり叙情的なSF。 四作品のうち、最も好きなのが本のタイトルにもなっている「耀奈」の話。愛を知ることによって、過去最高の力を発揮することになる、能力者のお話なのですが・・・ネタバレできないので書きませんが、その「能力」とは、実に切なくも悲しく、崇高な犠牲を伴うものなのでありました。よよよ。 どの作品も読後感が優しく切なく、なんとも言えぬ余韻があります。若い人がこのブーム?を機にどんどん読んでいって欲しいなあ、と思うのでした。
2004年09月07日
8000倍(ほんまか?)で選ばれたらしい大阪イベントに行ってきました。当日は15時半から整理券配布だったので、15時に行くともう長蛇の列。結局、131番目でした。 17時半開演予定が5分遅れたものの、「宇宙大作戦」DVDの宣伝フィルム(英語版と日本語版)が流れ、「まだ間に合います」という宣伝を笑いながら聞く。 ヴォイジャー佐藤氏という物まね芸人さんが、いろいろ物まねをしたりして前座。そのあとセブン・オブ・ナインがボイジャーの謎を紹介する、みたいなオリジナルフィルム(日本語吹き替え声優さんがナレーションして、今までのドラマを編集したもの)を見て、ゲスト登場。 ロバート・ピカード氏はユーモアたっぷりの楽しくて気さくな方でした。英語もめちゃめちゃ聞き取りやすいし。 一緒に来日された奥様は百均ショップにはまられたとか、セブン・オブ・ナインの下着はどんものか聞きたかったから何杯かおごってくれよ、とか。なぜキャスティングされたか、というと「ネクスト・ジェネレーションのピカード船長の候補がたくさんいたので、頭の部分(髪の毛)をちょいと色をつけて変化させて出演させたのさ。そのほうが安上がりだしね」とのこと。 質問タイムでは、ヴォイジャーの仲間は本当に家族みたいなつきあいをしていて、一番仲がいいのがニーリックス役の俳優さんだとか。歌をうたってくれと言われて、熱唱してくれたり(楽しそうだった)、一番好きなエピソードは「ホログラムドクターが艦長代理をする話」だとかで、「ぜひ、次のスタトレシリーズはホログラム艦長でいきましょう」とのこと。いいですねえ(^^) 他にも娘さんのためにロビン・ウイリアムスにサインを頼んだところ、「もちろんいいですとも、ドクター」と言われびっくりしたという話も。業界にはけっこうスタトレファンが多いのだそうです。 楽しい質問タイムが終わり、カルトクイズ大会。最初は残った三十人にヴォイジャー特製非売品マウスパッド。欲しかったなあ。私はあと一息で脱落。二度目のクイズでは最終十人にドクターとセブン・オブ・ナインが一緒にいるパネルにドクターの直筆サイン。一問目で脱落した私は反省すべきであります。 しかし、そのパネルをもらうあたりで地震発生。動揺する観客をよそに、ゲストのドクターは平然となさっていて、ジョークをかましておられました。さすが、大物。 あとで震度五弱と聞いてびっくり。帰りは電車がとまってて、たいへんでした。 クイズが終わり、イベントも終了。19時でした。 とにかくゲストのロバート・ピカード氏につきるイベントでした。生ホログラム・ドクターはすごく素敵でした。 あー、またこんなイベントをやってくれないかなあ。 そのためにも、友人知人にスタトレを布教してDVDの売り上げを増やさなあかんみたいですね(^^;) みんな買いましょうよーう。 とても楽しかったです。 なお強くネタバレを禁じられていたので、福岡でのイベントが終了するまで書き込めませんでした。お許しあれ。 追加。忘れていたこと。ドクターがみんなに逆に質問したこと。「どうしてあんなに多くの人命を預かる責任重大な艦長が、シーズンごとに毎回髪型を変える余裕があったのでしょうか。女性の方、教えて下さい」・・・笑った。
2004年09月05日
言わずと知れた名作ホラー。 一番面白かったのが、おまけのメイキングビデオ。どういう意図で作られたのかがとてもよく分かり、「なるほど、いいホラーとはこういう条件なのか」と膝をたたいた次第。あとBGMの独特な息づかいは「キル・ハー・ママ」の台詞を引用して「キッ」「マッ」をエフェクトかけたものと判明。おおっ、そうだったのかー。 しかし冷静に見ると、確かに過去のホラーからのいいとこどりなのも事実。特に母親の部分はなんとなーく「サイコ」逆バージョンぽいですね。(「サイコ」大好き!!) 優等生の少女だけが助かるという感じですが、それにしてもなあ、ラストのボートシーンには度肝を抜かれ、思わず「ぎゃっ」と叫んでしまいました。…やられた。(「キャリー」を思い出してしまった) ちゃんと「13金」を見たことがなかったので、こうしてきちんと見ることができて良かったです。 冒頭で登場した少女がてっきり主人公かと思っていたら、合流するまでもなくあっさり殺されるところなんて、なかなかよろしいです。 若き日のケビン・ベーコンにもびっくりしたし。あの独特の鼻を見て「ももも、もしやっ」。そーかーこういうところにも、彼、出てたのね。 荒っぽい作りではあるけれど、勢いがあり、インディーズならではの良さが満ちあふれていたような気がします。そんなわけでパート2からは、方向性が変わってしまうらしい。マスク男だもんなー。 DVDを購入して貸してくれた弟に感謝。
2004年09月03日
留学生たちと久々の再会。で、先日の合宿の土産に一人一個ずつキビ団子を配る。みんなが食べ終えたのを見計らって、私「桃太郎って知ってる?」全員がうなずいたので、「犬と猿とキジはキビ団子をもらって桃太郎の子分になったわけだから、あんたたちも今から私の子分な」 一同「えーっっっ」絶叫。 一人の学生がおずおずと挙手して「せんせー、俺、休んでるヤツの分まで二個食べました」私「じゃあ、あんた二年間奴隷決定」学生「ええっ、一個一年っ、労働基準法違反やっ」 しばしして、真面目な学生が「先生、分かりました」と言い出す。「桃太郎の教訓は、ただ飯ほど怖いものはないってことですね」 ……うーむむむ、また誤った認識を植え付けてしまったか。
2004年09月02日
夏休みも終わって(うわあああん、と学生より悲しむ教師)、「DS9」もやっとこさあと数話を残すのみとなりました。その間、「ボイジャー」に浮気したりしてました。てへ。 で、あとちょっとなのですが、いろいろと感じたことを。 まず好きなキャラが変わってしまいました。数年前にテレビ放映で見ていた時は、オドー、オブライエン、ジャッジア・ダックスの順だったのですが、今ではガラック、オブライエン、クワーク、次点オドーとなってしまいました。 あとはうーん、やっぱりジャッジア・ダックスが死ぬのはつらいなあ。あまりにもあっけないし。かわいそうすぎて、暴れたよ、おいら。 とはいえ、エズリ・ダックスとジュリアンがくっつくのはどうかと思ってしまう。ジュリアンはずっとジャッジア・ダックスに片思いしていたわけだし、そのあとでエズリをゲットしたってことは、結局は手に入れられなかったジャッジアまで手にしたみたいな感じがして、私的にはとても複雑です。 それと神様とアンチ神様みたいな、正義と悪の戦いに翻弄される人類ってのもなあ。宗教はよそでやってくれ。ていうか、どーもなー。Qみたいな生命体だったら、たとえ全知全能であっても面白いんだけど。DS9はやっぱり他のスタトレに比べると異質な気がします。 まあ、それでもあの濃密な人間関係が好きなんですけどね。オドーとキラなんて大好きなカップルだったし。 そんなかんなで、つらつら考えつつ、あと少しで見終わってしまうのでした。ああ、寂しい。
2004年09月01日
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