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2007.04.11
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カテゴリ: テクニック

えー、なんとなく僕の思想的な部分からスタートした「フォトショップのレタッチ講座」ですが、いよいよ本格スタートということで。

最初に、僕自身は「Photoshop CS」を使っています。エレメンツと比べてユーザー率がどうなのか心配です。エレメンツにはトーンカーブが無いということはわかっていますが、話を進めて行く中で「その機能はエレメンツにゃないよ」ということがあったら、遠慮なく突っ込んでください。なんとかしてフォロー記事を追っかけで書きたいと思っています。でも作業のほとんどだったらイヤだなぁ(汗)

さて、今回使う素材ですが、スキャン画像にするかデジタルカメラの画像にするか悩みました。今回はデジタルカメラの画像にします。ネガの場合スキャン上で色を反転させるという工程が入りちょっと複雑ですし、ポジの場合は写っている色そのものの確認ができる、という点があるので、今回は止めておきます。

それから、僕がアップしている写真の全てにおいて、これから紹介する全てを毎度やっている訳ではありません。途中までのこともあるし、もっと突っ込むこともあります。そのあたりは臨機応変ってことでお願いします。


それでは、今回の素材からご紹介します。





撮影はEOS 5Dです。レンズはEF 70-200mm 2.8L USMです。三脚使っています。ISO100で1/400secでF5.6で撮影しています。

ちょっと温かかった3月初旬。天気は良いのに山の1部にだけ、しかも境界線ができる位きっちりと気温差があったのか、雪が積もっていました。こりゃ面白いってんで、カメラを持ち出した訳です。ただ現像してみたら、F5.6にまで絞ったのにパンフォーカスになっていなかったのでちょっとがっかり。実は風景にこのレンズを使ったのはほぼ初めてで、F5.6ぐらいじゃ収差が消えないのかと、そっちでもがっかりしました。ま、いいんですが(笑)

そうそう。撮影はRAWでした。僕自身はカメラ内JPEGを使うことは滅多にありません。必ず調整が必要であろうと考えて撮影に臨むからです。それからなるべくRAW現像段階でできることはやるようにしています。その方がフォトショップでいぢくりまわすよりも早い結果を求められるからです。そーなると、EOSデジタルに付属のDPPが良いのか、シルキーピックスが良いのか、フォトショップが良いのか、最近気に入っているライトルームが良いのか、という話になってしまうので、今回RAWデータ現像処理については無視します。素材についてもカメラ的には平均評価測光の出た目、スタンダード設定で、DPPもデフォルト処理をしてあります。


それでは、本題に入りましょう。


■ 全体を眺めて最終的なイメージを固めよう


これ、結構重要です。なぜなら闇雲に画像のレタッチを始めると、終わりが見えなくなったり、行き過ぎたりしがちです。アンセル・アダムスも「撮影前に最終画面をイメージしておくことが重要だ」と言っていました。ま、大型カメラでゆっくり撮影するにゃできそうですが、スナップなどじゃちょっと無理です。それだけに現像した画像やスキャンしたての画像を眺めて、どのように手を加えて行くかを考えることが必要だと考えています。

最初に注目するのは、レベルをチェックする「ヒストグラム」です。





若干全体が右よりの山になっています。つまり、基本的露出としては少々オーバー目だったのかな。と判断しました。画像を見てもなんとなく締まりが悪い、つまりしっかりした黒が無い画像に見えます。ここは調整したい所ですね。

再度画面を見て考えました。柔らかい雰囲気からかちっとした感じに持って行きたい。全体的なトーンによるコントラストをつけよう。色によるコントラストもつけてメリハリを出そう。なんとなくピントが甘い雰囲気の周辺をどうにかしたいな。

と、このあたりまでやってみようと考えました。

具体的には、以下の感じです。





「雲があるけど晴れていた」という雰囲気を強調したいので、赤で囲った空を調整したいです。幸い白飛び(およそレベルが250以上でディテール情報が無いあるいは少ない状態)もしていないようですから、空を強調することはできそうです。





中間のこのあたりは、冬の枯れ枝というイメージが強いです。この辺りに濃い色を持って来てその上の雪とのコントラストを強調したいな。





なんとなくこのあたりの緑には新緑で春を感じます。もう少し緑が派手に出れば、その雰囲気を出せそうな気がします。





あらあら。画面中央にゴミを発見しました。と思って拡大してみたら、映像素子のゴミではなさそうです。どうも形状から考えて鳥っぽい感じがします。さて、早速昨日までの話題に直面してしまいました。この鳥らしき影がもっと大きくはっきりと、あるいは鳥とわかるように集団で飛んでいたらさぞかし面白いでしょう。しかしパッと見にはゴミに見えちゃいます。

消すべきが残すべきか。それが問題だ!

おいおい考えることにしましょう。


ということで、大雑把ですが、最終イメージを思い浮かべてみました。フォトショップにはいくつかの方法で、考えたイメージへのアプローチがあります。そのいくつかの方法によるレタッチを、明日以降展開することにしましょう。


おおっと、最後に。ブログに貼付けるには小さくしなければなりませんが、今回の作業はフルスケールの1200万画素のまま行います。以前スキャンの話を書いたときと同じで、わざわざダウンサイズして作業はしません。それは最終画像が出来上がったら適材適所としてやれば良いことです。

それから今回の最終目標は、フルサイズでインクジェットにプリントアウトすることとします。したがって、インクジェットでプリントした時に最大の効果が得られることを頭において作業をしたいと考えています。


でわでわ。



「大口径開放戦線」



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Last updated  2007.04.11 23:37:19
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