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マクロ写真シリーズ。パキスタン産の骸晶、いわゆるエレスチャルの一部を根性マクロ。ここまで拡大すると、デジカメの手ぶれ補正の域を超えるようで、油断するとピンぼけます。骸晶は、珪酸の濃度が高くて、水晶がエネルギッシュに結晶しやすいところからどんどん結晶していったために、たくさんの結晶が五チャット一つになったような複雑な形になったり、層状になったりするのだと考えられているようです。その、層状になっているところを拡大していくと……まるで、水のしぶきがそのまま凍り付いたような。普通の水晶よりも結晶の速度が速い(かもしれない)といっても、まさか瞬間冷凍!のような速度ではないでしょうに、どうしてこんなふうになるのでしょう。水晶が育った熱くて濃い水の音を、そっと閉じこめているようです。
2008/01/31
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ペンダントヘッドです。ぷちっとかわいいペンダントヘッドよりも、大ぶりなものが好き。重いのと、このボリュームに会うチェーンがなかなかないのがちょっと困ります。このペンダントヘッドも、縦横4.5センチあるので、いい加減でかいです。石だけでも3.2×3センチくらいあります。ものはターコイズ。買った店からして、おそらくチャイニーズ・ターコイズ。色味は空の青ではなくて青緑。細かくスパイダー・ウェブ模様が入っています。ターコイズという石は、私の好きな石の中でもちょっと変わっていて、やはりといかなんというか、アクセサリーで欲しい石なのです。インディアン・ジュエリーで探すとなると、いいなと思うものはお値段も比例してすばらしいので、アジアン雑貨のアクセサリーがねらい目かも。ちょっと話は変わりますが、例によっていろいろ検索していたら、星座の石の説明を見つけました。星座の石は、チャクラの石などと並んでまとめたことがあるので、いろいろあるのは知っていましたが、その説明に目をとめたのは、「アンラッキーストーン」という項目があったからでした。そして、私の星座のアンラッキーストーンは、トルコ石。好きな石がアンラッキーとは、なんだそれは。そんなもの、誰が勝手に決めたんだ。星座の石、誕生石、誕生日石(←ちょっと調べるといろいろ謎です)……石を楽しむ目安として、何から選べばいいか迷うときの手がかりの一つとして、それはそれでいいのではないかと思っていましたが、アンラッキーとなると話は別です。石の楽しみ方はもちろん、人それぞれですが、星座の石、チャクラの石、石の意味、効果、あるいは浄化など、それらいろいろは、突き詰めれば「石を楽しむ」ためのものだと思うのです。なのに、石の意味にとらわれすぎ、「この願いのためには、好きじゃないけどこの石でなければ」とか、浄化という行為があるがために、「他人の邪気が」と気になって、暗い気持ちになってしまうのでは、本末転倒ではないでしょうか。悪いことではないけれど、そのとらえ方で本末転倒になってしまうこともあるというのに、言うに事欠いて「アンラッキー」などという、気にする人が見たら気にして楽しめなくなってしまうものを決めるなんて、私としては、どうにも賛成できません。いろいろなところで石の話を見聞きしていると、きれいだな、楽しいな、であるべき(あってほしい)ものが「これでいいのか」「こんな時はどうすれば」……と、なぜか石について心配や不安を覚える人が多いように思えて、それはいったいなぜだろうかと不思議になります。パワーストーンは、「科学」と「精神世界」とどちらの分野に属するかと質問すれば、「精神世界」と答える人が圧倒的に多いでしょう。「精神」に属する楽しみ方だというのなら、要は「気の持ちよう」だと思うのです。私は、「相性が悪い(かもしれない)石」でも、今日の自分にあわなくても、明日の自分、一ヶ月先の自分、一年先の自分にあうかもしれないから、そのうちなんとかなるさと考えます。……というわけで、KURO的には、アンラッキー・ストーンというのは、そんな不名誉な条件を付けられてしまった石でもかまわず好きになれるなら、アンラッキーさえ味方に付けることができるかもしれないとそんな風に考えましょう。ターコイズ(も)好きー♪
2008/01/30
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ブラジル産のエメラルドの丸玉です。もちろん、宝石として扱われるような品質ではなくて、白や茶色の母岩部分と混じってしまっています。しかし、そこはいちおうエメラルドなので、「エメラルドが欲しい(←もちろん、ジュエリーではなく石として)」と思っても、他の石のようにタンブルで、原石で、あれがいいかこれがいいかと選ぶほど、気軽にお目にはかかれません。今でこそ、ビーズでエメラルドを見かけますが、タンブルは少ないです。このように、何かの弾みで「欲しい」と思っても、お目にかかれない石があります。たとえば、水晶の「▽(トライゴーニック)」付き。アイスクリスタルの登場によって、一気に見る機会が増えましたが、以前は私にとって探しているけど見つからない石でした。ところが、「探してもないから高いけど」と思い切って買ってしまったり、たまたま偶然見つけてラッキー!……と、一つ手にはいると、それが呼び水となったように、以後、それまでなかなか見つからなかったのは何なんだといいたくなるほど、見つけたり手にする機会が増えることがよくあります。エメラルドもそんな呼び水石の一つです。本当は結晶が欲しいけど、見つからないし、あっても手が届かない高嶺の花だし……。そう思って、ミネラルショーでこの石を買いました。直径3センチ弱と手頃な大きさ。透明度は望めませんが、はっきりとした緑。もちろん、値段もお手頃。きれいな緑、きれいな色のバランスの石を、選んで買えました。「やっぱりエメラルドの緑はきれいだねえ……」……と、やってきたエメラルド玉にほくほくしていたら……。あら不思議。次のミネラルショー、さらに次のミネラルショー、ひょいと覗いたパワストーンショップやアジアン雑貨店で、念願の母岩付き結晶やビーズまで手にすることができました。偶然、安価にエメラルドが流通するようになった時期が重なったのか。(アフガニスタン・パキスタンの石が手にはいるようになった影響は大きいかも)石好き度合いが深くなり、効率的に石を探すコツが、知らず知らずに身に付いていたのか。それともやっぱりエメラルドが仲間を呼んだのか(笑)。同じ種類の石をいくつも集めていると、あ、あの石が始まりだった。そう思える石があるものです。
2008/01/29
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インドの、今度は北部のヒマチャル・プラデッシュ州クル産、いわゆるインド産ヒマラヤ水晶です。しかしながら、この水晶は、「わーい、ヒマラヤ水晶!」というノリではなく、どちらかというと「クル産水晶」として買いました。ヒマラヤというイメージよりも、クルという産地の比重が大きいです。買ったのは2007年池袋。4センチくらいの手頃な大きさのかわいいクラスターです。淡い色合いの緑泥が、ふわりと繊細な感じに内包されていて、全体がペールグリーンに見えます。母岩……というか結晶がくっついているあたりが酸化鉄でピンクがかって見えるので、淡い緑が際だって軽やかな感じ。写真ではその色の軽やかさが仇になって、立体感がうまく出なくてぼやけてしまうのが残念です。このタイプは、2007年池袋ショーではじめて見たように思います。少なくとも、私は初めて見ました。もちろん、一つ一つの石には個性があり、それぞれが二つとないただ一つの石ではあるのですが、全体を眺めると、たとえばアイスクリスタルはぼこぼこごつごつ溶けていて、先端が平らになったり、錐面が残っていれば「▽」が出ている、という大きな特徴があるように、クル産の水晶も、形はけっこう素直だけれど、クリーム色がかっていたり、酸化鉄で淡いピンクがかって見えるものも多い。緑泥が入っていれば、ネパール産に比べて色が淡め、という特徴があると思います。そんななかで、今回の淡いペールグリーン・クローライトは新顔。今まで見てきたクル産緑泥入りの中でも特に色が淡い感じ。森を思わせる深い緑泥もいいですが、こういう淡い色合いもいいものです。
2008/01/28
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南インド産の小さな水晶です。大きさは12ミリほど。アメジストですが、どうやら表面を酸化鉄が薄く覆っているらしく、ちょっと離れると、オレンジ色がかって見えます。アメジストの紫色にオレンジ色のニュアンスが加わってちょっと不思議な色合いに見えるのです。さらに、真っ赤な斑点がアクセントに……これもたぶん、酸化鉄によるものでしょう赤の色合いがかなり鮮やかで、小さい石なのに目を惹きます。写真にとって大きくしてみると、この水晶もやや溶けているようです。まだ、こんな赤い斑点付きの仲間石を見たことがないので、そのうち赤い水玉模様のクラスターが出てくるのではないかと、ちょっと楽しみです。水晶そのものは透明度が高いので、ラベンダー・アメジストの色あいにオレンジのニュアンスが加わり、そこに赤い水玉もようだったら、それはそれできれいではないでしょうか。インド産水晶との出会いは、クルやマナリのインド産ヒマラヤ水晶でしたが、南インドの水晶も、なかなか魅力たっぷり。へんてこ水晶も多いようで、注目株の産地です。
2008/01/27
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「集めてます、探してます」ではないのに、意外に数があるのがマッシブ(塊)タイプのローズクォーツです。そんな中からひとつ。マダガスカル産です。しっかり探していないけれど、たぶんスターも出るはず。たしか、なんとなーく紫がかっている色合いがきれいで買ったはずです。「たしか」というのは、あまりに何となく紫、なので、他のローズ玉と混ざると違いがよくわからなくて、しかもローズ玉はブラジル産も複数持っているので、だんだんどれがどっちだったかわからなくなりつつあるからです。クラックの感じと、スターの出方、大きさでかろうじて区別を付けていますが、似たような大きさになると、どれがマダガスカル1号でどれがマダガスカル2号だったか、完全に混乱します。このマダガスカルローズ玉は、ちょっと大きめ(と言っても直径3センチほど)なので、まだ区別が付きます。区別が付くうちに、写真で記録。「何となく」の紫色ニュアンスは写りませんでしたが、やや半透明が買った色合いと、クラックの感じが神秘的に写ったので満足です。ローズクォーツと言えば、ブラジルとマダガスカルが産地。ちょくちょく「少なくなった」「もうでないそうだ」などという噂を耳にしますが、結晶ローズと違って、海外仕入れの石屋さんやミネラルショーでは変わらず見かけるので、塊ローズに関しては、今のところ先行きを心配しなくてもいいのではないかと思っています。こんなにきれいな石なのに、ミネラルショーでは程よい値段で、なかなか良い石が手に入るので、色合いと相まって、探すにも眺めるにも肩肘張らなくても良い「くつろぎ石」のイメージがあります。困ったところと言えば、あまりにも「恋愛石」のイメージが強すぎて、本人はパワーストーンとして持っているつもりではないのに、ローズクォーツを持っている、好き、というと恋愛希望ありのイメージで見られてしまうことでしょうか。モース硬度が、組成が、結晶系がという、いかにも鉱物の見方ではない、どちらかというと「~というイメージ」という方向になると、いきなり「パワーストーン」のレッテルを貼られてしまうのは困りものです。私としては、パワーストーンというと意味重視、パワー重視という感じがするので、「パワーストーン」と決めつけられるととまどいます。では、どう言えばいいのかと言われると困りますが、少なくとも「パワーストーン好き」と言われても頷けません。自己認識では、きっぱり違います。そんな私が、ある店でローズクォーツのビーズを買ったら、意味を説明してある紙をもらいました。そこで疑問。「マダガスカル・ローズクォーツ 恋愛の……(略)……石。 マダガスカルでしか採れません。」……マダガスカルで採れるからマダガスカル・ローズと呼ばれているわけで。それをなぜにマダガスカルでしか採れないとわざわざ書くか。謎です。
2008/01/26
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さむ~い日なので、気分だけでもあたたかく。水晶です。たぶん、透明です。「たぶん」と言わなければならないほどに、金色が一杯。光でますます金色に輝いて。この石は、なぜこんなに金色でいたかったのだろう。さまざまなものを内包する、水晶という石の奥深さ。
2008/01/25
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パキスタン産水晶です。この石より後で買った石がすでに登場しているのに、この石はなかなか登場できませんでした。いろいろ魅力も見所もある石なのに……。それは、写真が撮れなかったからです。まず、この石の特徴はと言いますと、ショール(黒トルマリン)を芯に水晶が結晶しています。つまり、ショールが斜めに水晶を貫いている感じ。この感じはこちらの石に似ています。パキスタン北部であることは確かですが、よく言われるギルギットではなく、Dassuではないかと想像中。この、ショールで串刺しの感じを写すのも大変なのですが、他にもいろいろ見所が。一枚の写真では写せないので、それぞれ部分を写してみました。上段左:この石にはベリルも刺さっています。 うっすら水色なので、アクアマリンと言ってもいいかも。 アクアマリン付き水晶でもあるわけです。 写真の他にも2カ所ほど埋もれています。上段中:水晶の中に不思議な模様。 結晶と結晶の境目に何か別の鉱物が染みこんでいるようです。 樹枝状ではないので、デンドリチックとは言えませんが、 それと似たようなものであると思われます。上段右:ガーネット。 深紅のガーネットが、半分埋もれています。 アクアマリン付きにしてガーネット付き。下段左:つきだしたショール。 一番上の写真では右下の部分。 この付き出し方によって、水晶がまるで串刺しにされて 宙に浮いた状態で結晶したように見えます。下段中:きれいな虹も下段右:2カ所ほど確認できる、水晶中の斑点。 こちらと同じホットスポットかと思ったのですが、 こうしてアップにすると、放射状の結晶が確認できるので、 ショールが小さく放射状に内包されているのではないかと推理。……と、このようになんと4つの鉱物が一つになった贅沢な石。、5センチほどの手頃な石で、4つの鉱物が楽しめる。これもパキスタン水晶のいいところ。
2008/01/24
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謎の水晶です。その名も「レッド・デーモン・クォーツ」。なんだかゲームに出てきそうな……というより、実際検索するとゲーム関連サイトが山ほどヒットするのですが。最初二個の水晶の名前を見たのは、メタフィジカル系(パワーストーン系?)のショップでした。なので、クリスタルヒーラーとか、そういう人が付けた名前だろうと思っていました。次に見かけたのは、パワーストーンとは関係のない鉱物ショップサイト。「パワーストーンのネーミングじゃなかったのか?」……とややびっくり。写真の石を買ったのは、鉱物標本とパワーストーンを扱っている店で、鉱物標本として、ちゃんとしたラベル付きで売られていた石です。いずれも説明は共通していました。アメリカ、コロラド州のRed Feather Lakes産。酸化鉄によって赤くなっている。写真の石は、芯の方は、不透明白で、錐面のあたりは透明な結晶になっており、透明な部分の一部が赤~茶色にちょっぴり色付いています。上記の別サイトでみた水晶は、もっと透明で赤い(赤茶色)ものがありました。レッド・デーモンのレッドは、この色でしょう、たぶん。もしかしたら産地の「Red」かも。では、デーモンは?産地にはDemonは入っていません。何より、「Red Demon Quartz」の名前で検索しても、海外サイトがヒットしてこない。いったいこの名前はどこから来たのだろう?ただ、レッドクォーツというのではなく、レッド・デーモンとまで言うのなら、何か由来があるはずです。名前の由来を気にするには、いくつか理由があります。ひとつは、由来を知ることで、この水晶を発見した人の印象や、発見された場所や状況がわかる場合があるからです。たとえば、メテオラ水晶というのがあります。今回の写真の石と同じコロラド州産の水晶で、「隕石のクレーターから見つかった」という説明が付けられていました。ところが、改めて調べてみたら、クレーターではなく、隕石が落ちたように思われたので、隕石を探しにいったが見つからず、代わりに風変わりな水晶を見つけ、見つけた場所を「Meteo Pocket」としたのだそうです。想像するに、「Meteo Pocket」→隕石ポケット→クレーターと誤訳&勘違いがあったのでは……。このように、正しい謂われがわからないままだったら、今も隕石が落ちたクレーターのそこから発見された、と間違ったままで、そこから得るイメージも違ったものになってしまっていたでしょう。レムリアンシードも、採掘場所のようすがまるで遺跡の発掘現場のようだったことにインスピレーションを得て付けられた名前だと知らず、ただ外見のみでレムリアンシードという名前を覚えてしまうと、中国産でもヒマラヤ産でもレムリアンシード、似ても似つかない水晶なのに、柱面に横筋が入っているだけで国産水晶がレムリアンシード、挙げ句の果てには柱面に横筋(成長線)が見られる様子を「レムリアンシードが見られます」という羽目になります。(実際、そういうショップサイトを見かけました)そういうことではちょっと悲しいので、外見や産地から付けられたのではなさそうな名前の場合は、由来に注意しているのですが、レッドデーモンの由来は不明。もしかして、発見者の名前?写真の石は「そういえば、鉄分で赤」程度ですが、本来はもっと真っ赤っかで「デーモン」な感じの石だった……とか?どなたか、ご存じの方は教えてください。
2008/01/23
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先日、ワイヤーを手にしたKUROの「ものづくり症候群」が、変な方向に暴走中です。最初の目的は、「穴の開いていない原石を身につけられるように」それがちょっとずれて「他で作っている、繊細でくるくるしたのじゃなくて、シンプルに」……と、KUROアレンジを開始。アレンジするとなると、同じ分野の作品を見ていては物足りなくなり、アクセサリーでないもの、ワイヤークラフトやワイヤーアート、つまりワイヤーで作られた籠やオブジェを見ていたら、とある考えが浮かびました。……アレが作れるかもしれない。ワイヤを……に、思わずほくそ笑み。行き当たりばったり、またの名を思い立ったが吉日、ここで会ったが百年目(違)。とりあえず試作品~。のノリで作ってみたのが、これ。ワイヤー製、くぉーつ君。ワイヤー製ではありますが、くぉーつ君、ついに立体世界に進出!!図も書かずに試行錯誤で作ったので、形がいまいち決まってませんが、一応、くぉーつ君に見えるじゃありませんか。中に原石を別ワイヤーで固定するとか、今のワイヤーを外枠に、ビーズを編み込むとか、中に石ビーズを吊して、サンキャッチャー風にするとか。いろいろ工夫もできそうです。ワイヤのあまりと、手近なビーズで、サンキャッチャー・くぉーつ君。
2008/01/22
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マダガスカル産水晶です。ファントムです。あったかそうです。ふわふわで。ファントムは、水晶の成長の途中で、結晶の表面に付着した不純物が結晶の成長によってそのまま内部に取り込まれたものですが、この水晶の場合は、結晶の表面に付着したのではなく、角閃石をぎっしり内包した水晶が、途中から透明な水晶となって成長した……ということになるのだと思います。そうでもなければ、このふさふさほわほわがファントムを形作っている理由が説明できません。実は、この水晶、表面が軽く磨かれているんですが、こんなファントムがくっきり見えるのなら、全く問題ありません。きっと原石の状態では、表面が曇っていてくっきり見えなかったのでしょう。これが、磨かなくても写真の要にぴかぴか透明で、こんなピンク色のほわほわファントム入り水晶がクラスターになっていたら!さぞかし壮観でしょうねえ!結晶の下部に剥離痕があるので、くっついていた仲間の結晶があるはずです。クラスターだった可能性も高いはず。角閃石と書きましたが、今回の場合は「たぶん」です。ルチルらしくない内包のされ方であること、色合い、どの角度から見ても金属光沢が見えないことから、角閃石だと判断してみました。角閃石は「角閃石グループ」とされるほど、たくさんの鉱物を含みます。いったいこれは、何だろう……。
2008/01/21
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パキスタン産のオイル入り水晶です。ミネラルショーで、キーホルダーになった紫外線ライトを付けさせてもらって、「オイル入り確実」なものを選んで買いました。隣で、見知らぬお客さんが、じっと見ていて、私が選んだ後で同じ箱をかき混ぜていましたっけ。オイル入りの水晶は、オイルが黄色っぽく見えていて、オイル入りであることがわかりやすいものと、黒い内包物も一緒に入っていて、一見して入っているかどうかわかりにくいものもあります。同じような、ハーキマー・ダイヤモンドそっくりの見かけで、黒い内包物入りで、オイル入りではないものもあるので、探すときは紫外線ライトがあると便利です。で、写真の石。ちいさいけれどすでに述べたようにオイル入りであることがはっきりしている石です。マクロコンバージョンレンズを付けて、ぐぐっと迫ってみました。黄色い部分に気泡が入っていて、そこが液体であることがわかります。あれ。……なーんか緑がかっているんですけど。部屋の中で蛍光灯で見たときは、もっと黄色い「オイル」な色だったはず。撮った写真をパソコンで大きくしてみると、たしかに、緑がかっています。以前、紫外線ライトで蛍光させた写真を撮りましたが、そのときの色に似ているような。http://voidmark.fc2web.com/stones3/stone215.htm……もしかして、太陽光ですでに蛍光している?イギリス産の、太陽光でさえ蛍光して青く変色するフローライトを「強蛍光」と呼んだりしますが、まるで、オイルの強蛍光。超マクロで撮影でちょっぴり発見。
2008/01/20
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インドのクル渓谷の範囲内(パルバティ渓谷の範囲内?)から、アイスクリスタルの名前で知られる触像水晶が出ます。表面が鉄分でほんのりピンクのものがあり、柱面や結晶の先端が溶けています。中には溶けすぎて、水晶だかなんだかわからなくなってしまったものもあります。この溶けすぎた欠片状のものの中には、なぜか層状になっているものがあります。写真のように明確に層状になっていなくても、無秩序に溶けたようでいて、そういわれれば何となく層状……に見えるものがあるのです。さて、ここで問題です。この「層状」の向きは、元の結晶に対して縦だったのでしょうか。それとも横だったのでしょうか。私は、最初の写真のようすから、何となく「横だろう」と思っていました。……が。この写真の石をよくご覧ください。わかりにくいですが、写真の上下は結晶の上下とだいたい同じ方向です。わずかに面が残っていて、結晶の方向がわかりました。そしてこの水晶の最大の見所は、みごとに層状、縦方向!そうです。アイスクリスタルは、なんと縦方向に層状に溶けるのです。「えッ、た、縦!?」と、びっくりして他の結晶で確認してみましたが、層状に溶けているもので、結晶の向きが確認できるものは、縦が多いようでした。中には、錐面のとんがりがかなりきれいに残っているのに、結晶の根本から縦方向への浸食が始まっているものもありました。中には、錐面が溶け残っていると思ったら、溶けたところが元の水晶のようなとんがり形状になっているものもあり、すべてが層状に溶けるとは限らないようですが、同じ産地でことごとく溶けていて、しかも溶け方にはパターンが複数あり、層状に溶けるものはなんと「縦」!なんておもしろい水晶なんだ!この産地の水晶は「▽」が見られることでも知られていますが、もう、「▽」よりも溶け方そのものがおもしろい!さて、水晶がとけたことで現れる「▽」ですが、すべての水晶に「▽」が出るわけではないそうです。格子欠陥、私がおおざっぱに理解してみたところでは、水晶が結晶していく際、「SiO2(二酸化珪素)」という成分が規則正しく幹合わさっていくわけですが(これが結晶するということ)、ときどきうまく組み合わさらない「ボタンの掛け違い」のようなものがおこり、それが、溶けたときに溶け方の特徴となって現れるらしいのです。つまり、きれいな結晶だったときにはわからない、結晶の「癖」が溶けて初めて暴かれる、とでもいいましょうか。この理解が正しいとしたら、マニカラン産の水晶は、ものすごく癖ありの水晶ではないでしょうか。よッ、このくせ者!(笑)
2008/01/19
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パキスタン産水晶です。たしか、買ったときに聞いたところでは「ワジリスタン」とのことだたったので、ヒマラヤ山脈に含まれるパキスタン北部ではなくて、南北に長いパキスタンの真ん中、やや北より、アフガニスタン国境に接したあたりということになるでしょうか。結晶の約半分はぎっりし緑泥入り。残り半分はとても透明度が高くて、形もシャープ。その中にやや色が淡い緑泥が内包されています。色も、質感もガネーシュヒマール産に見られる、どっしり深い感じではなくて、ふわふわ舞うような柔らかさ、軽さ。緑泥が景色を作り出しているので、ガーデン・クォーツと言いたいですが、このふわふわ加減は、「空中庭園」と言ってみたい感じ。実は、緑泥ぎっしりの結晶下半分も、母岩から剥がした破断面ではなく、完全結晶していて、まるでこの水晶が「浮いて」結晶したかのよう。いったいこの水晶と母岩の位置関係はどうなっていたのだろう?そういう意味でも「空中庭園」です。
2008/01/18
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ガネーシュヒマール産の淡いスモーキー……ではなくて、パキスタン産です。表面ぴかぴか、先端にkaけて丸みを帯びるように細くなる「ずんぐり型」。(ちょっと平たいですが)見た目、ガネーシュ・ヒマール産と間違えそうですが、違います。買ったお店は、ネパール産と混ざりようがないところなので、間違いなくパキスタン産だと思います。ヒマラヤ水晶といってもいろいろ産地があるのはご存じの通り。東のhから透明ほっそりのクラスターが出るカンチェンジュンガ、ネパールには珍しく、スモーキーが中心のガウリシャンカール。とんがり型や緑泥入り、ずんぐり型などいろいろなバリエーションを産出するガネーシュ・ヒマールとその周辺。アンナプルナも特徴があるようでいて、だいたいはガネーシュ・ヒマールと似ています。ネパールの西側の方の水晶は、ほとんど見たことがなくて、タイプがわからないのですが、インドに入ってネパールと接しているウッタランチャル州では、がらりと変わって水晶らしい素直な形、酸化鉄か何かでうっすら色づいたように見えるお隣ヒマチャルプラデッシュ州のクルやマナリと見分けがつかないような水晶が出ます。クル・マナリをすぎてさらにヒマラヤ山脈を西にたどればラダック(地方)。ラダックはインドとパキスタンがそれぞれ領有を主張して紛争を起こしていたカシミール地方と呼ばれるエリアでもあります。最近見かけるようになったラダック産は、これまたクルやマナリとそっくり。ただし、過去にカシミール産として、アクチノライト入りを見たことがあります。このように、これまで見てきた限りでは、ネパールとインドでは水晶の見た目ががらりと変わっているのに、パキスタンでは再びガネーシュ・ヒマール産とそっくりな水晶が現れるのが不思議。さらには、ほとんど透明なスタンダードな形の水晶が出るところもあるかとおもえば、トパーズやアクアマリン、ガーネットなどと共生しているものもあります。アメシストなども色がはっきりついたものが出るようです。水晶で、ガネーシュ・ヒマール産とそっくりなのが出るのだったら、ガネー素y・ヒマールでもアクアマリン付きやトパーズ付きが出てもいいのに。(ガーネットはまれにある)……まあ、ガネーシュ・ヒマール産水晶に宝石鉱物がくっついたら、それこそ高嶺の花になってしまうので、なにごとも欲張ってはいけない、ということで……。
2008/01/17
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別館サイトの「My Stones」に10点追加しました。リンクにすてき石サイトさまを1件追加しました。
2008/01/16
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調子に乗って試作品2。ワイヤー・アクセサリーというと、ふつうはアーティスティックワイヤーというのを使うことが多いらしいです。しかし、このワイヤー、色はきれいなのに太さが最大で0.8ミリ。小さなタンブルやビーズを巻き巻きして、華奢に、きれいに仕上げるにはいいかもしれませんが、私のやりたいものには細すぎます。そのため、ワイヤーで何か作ろうとして、私が向かったのはホームセンターの針金コーナーや手芸店のワイヤークラフトのコーナー。そこで見つけました。ワイヤーを別の素材で被覆してあるタイプでつや消しカラー。これならワイヤーが見えていても、目立たなくていいかも。そもそも、穴の開いていない石をアクセサリーにしたい。かといって網に入れたり、石がよく見えないデザインはちょっと…………ということで作っていたはずなので、前回よりはもっとシンプルな構造で、それでいて石がはずれて落ちないようにしなければ。で、作ってみました。使ったのはアイスクリスタル。大きさは縦4センチ、幅3センチほど。前回の経験では、針金がどうしても目立ってしまうので、中に入れる石は透明なものよりも色つきのものが適しているようです。ワックスコードを使わず、針金の渦巻き同士を引っかけ、二カ所を細いワイヤー(これがアースティックワイヤーの最太)で止めました。今回は、太い針金の形を作ってから細いワイヤーで巻き止めましたが、最初に2本の針金をワイヤーで束ねておいてから渦巻きを作るようにすれば、もっと簡単に作れそうです。止め付けてある部分は極力少なくしてありますが、アイスクリスタルがごつごつしているので、ずれたり落ちたりしません。仮に革ひもを通してぶら下げてみました。別の石にひもを通せば、いろいろな角度でぶら下げて楽しめそうです。今度は、ローズクォーツやアメジストでも作ってみたい感じ。問題は、タンブルのようなつるつるした石でも固定できるかどうか……。
2008/01/16
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ここ数日掲示板にアダルト系と思われる書き込みが連続しています。そのため、掲示板にURLを貼り付けた場合、自動的にリンクになる機能をオフにしました。掲示板、コメント欄への書き込み、トラックバック等、アダルト系と思われる書き込みは、確認せずに削除します。文面をちらっと見た時点で削除しますので、間違って、削除すべきでない書き込みを削除してしまうかもしれません。ご注意ください。なお、所用で放置することになり、見苦しい状態になっていたりしたらごめんなさい。
2008/01/16
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し……試作品です。ビーズにヘンプ、いろいろ作ってきてますが、ワイヤー・アクセサリーだけはまだ。一度試したことがあるんですが、針金で「みみずののたくり」を量産してリタイアしました。最近、おともだちになった石好きさんから、水晶のポイントをワイヤーで巻いたペンダントヘッドをいただき、やってみようかなーとぼんやり考えました。ところで私は、ヘンプ編みでもビーズでも、本を見ながら作るというのが苦手です。どうせ同じ材料はそろえられないし(天然石ならなおさらのこと)、自分であーしてこーして、おお、うまくいったぞと試行錯誤するのが好きなので。だから、ワイヤーアクセサリーも、なんとか自分で好き勝手できないものか。……と考えて試作してみました。ワイヤーアートというか、なんというか。石をきっちりぐるぐる巻きするのではなく、太め針金で骨組みを作り、その上蝋引きひもを絡めて、中に水晶ポイントを入れました。うーん、ビミョー。蝋引きひもの間から針金が「隠しきれなかった」風に見えているところがちょっと……。ぐるぐる巻きにしてすべて隠すか、思い切って骨組みの針金を隠さずに、蝋引きの部分も細い針金か何かにして、金属っぽく仕上げるか。大きくてボリュームのあるのが好きなので、この針金フレームは、大きさの割りに軽くて、鎖か革ひもを通す場所も自由自在でうまくいけばおもしろいと思ったんですが。もう一つつくって、アイスクリスタルの欠片でも入れてみようか。透かしてみるとこんな感じ。
2008/01/15
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我が家では初お目見え、ネパールはティプリング産の水晶です。ネットなどで見かけるようになってしばらく立つのですが、「ティプリングってどこ?」と首を傾げている間に買い損ね、ようやく小さいのをひとつ。実を言うと、ティプリングという地名の場所は、いまいちわかりません。石屋産のおっしゃることに夜と、ガネーシュ・ヒマール(エリア)のやや南、標高3500メートルくらいの山だということなのですが。さて、この3500メートルという標高が実はネック。何でも現地では6000メートル以上のものしか「山」と言わず、それ以下のものは「丘」なんだとか。「日本一の山」富士山クラスでも、ネパールに行ったら単なる「丘」?その真偽のほどはともかく、6000~8000メートル級の山々が座すネパール・ヒマラヤのこと、3500メートルという高さははっきりと「低い」部類に入ってしまい、トレッキングのサイトに入り込んで詳しい地図を見ても、「ティプリング」という山は出てこないのです。代わりに出てきたのはティプリング(Tipling)、またはティブリング(Tibling)という地名。……どうやらトレッキングルート状にある街のようです。標高は約2000メートル。「……という街は見つかったんですが」と石屋さんに言ってみたところ、たぶん、その街の近くにある山だと仕入れ先に言われた……とのこと。また、別のサイトでは「Tipling mine, Dhading, Nepal」のラベルを付けた石がありました。つまり、ネパールのダディン郡、ティプリング鉱山ということ。……ということは、ティプリングは、ガネーシュ。ヒマールの近く、しかもダディン郡にあるということ?その情報を元にして地図に落としてみました。こうなります。いまのところ見かけるのはほっそりめのクリアなタイプ。うっすら緑泥タイプもあるようです。ずんぐりガネーシュ型よりはほっそりしているのが特徴かな……とも思いますが、これはどうやら「ティプリング産」とあらかじめ知っているから言えることだと思います。もともとガネーシュ・ヒマール産といってもどの範囲までのものを言うのか実ははっきりしないので、ひょっとしたら今までにも産出していて、ガネーシュヒマール産の中に混ざっていた可能性もあり。同じようにラスワ産やジュゴール・ヒマール産もひょっとしてガネーシュヒマールの範囲内?……と思えてしまうので、手を出しかねたり、ひとつだけ買ったりしています。新しい産地はついつい興味を惹かれてしまいますが、名前だけを聞いてそれを理由に買ってしまう前に、ちょっと待て。地図をにらんで右左。ヒマラヤ水晶好きー!! であるがゆえに新産地!? うわーい♪と踊ってしまわないように、自分に言い聞かせてみたりします。
2008/01/14
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えー、まずはひとこと。今回の石はレムリアンシードではありません。産地はチベット。「チベット ヒマラヤ水晶」のシールで売られていて、「産地はどこかくわしくわかりませんか」と聞いたら「「カイラスです」と言われてしまいました。同じシールの、多分同じ産地だろうと思われる石はたっぷり棚に2段分。これも全部カイラスなんだろうか?……というか、カイラスだとしたら、こんなに大量に見たのは初めて。ネットでカイラス1号を買ったお店に聞いた話では、許可を取るのも結構大変そうで、高地で石掘りという重労働ゆえに、酸欠になりながらほっているそうな……ということだったので、掘れば出る(たぶん)にせよ、こんなにごっそり、しかもお安く出るとは……?そういえば、同じ店で以前も同じことを聞いていて、「カイラスって許可を取るのも大変だと聞いていたんですけど、あるんですね」「カイラスだと聞いています」というやりとりがありましたっけ。そのときは大きすぎる石で、値段も大きさにしては多分妥当、その大きさのカイラスだとしたら破格。だけれど、私にはカイラスかもしれないという理由で買ってしまうには高い値段だったので見送りましたが、今回は手頃な大きさ、手頃な値段。ぱっと見た目が「うわー、レムリアンシード(ちょっと透明度高め)」。要するにレムリアンシードはきれいで好き、と言っている身としては好みの石。ああ、こちらの乙女鉱山水晶にも似ているかも。ちょこっと先端にあたり(欠け)があるのが残念ですが、それでも見かけはレムリアンシードにうり二つ。見た目だけなら、多分並べてみても見分けがつきません。でも、もちろん、この石をレムリアンシードと呼ぶ気はないです。なんと言っても産地がチベット。そういえば、2007年末の池袋で、きれいなコリント産「レムリアンシード」を売っているお店があり、思わずお店の人に、「レムリアンシードってJoaquim Felicicoと言うところで採れると聞いたんですが」と聞いてしまいました。すると、ブラジルに買い付けに行っているらしいお店の人は、「コリントではこう言うのが出るんだよ。Joaquim Felicicoはコリントから車で○時間くらい離れていて、それから四輪駆動じゃないと入っていけない山の中で採れる。大きい結晶が多いね。ディアマンティーナと言うところもあって、そこは細いレーザータイプのが採れる」とすらすら説明してくださいました。もちろん、コリントではレムリアンシードのような水晶だけが採れるわけではありませんし、ディアマンティーナでは実にさまざまな水晶が出ます。もちろん、説明してくださっているお店の人の話が間違っていると言うのではなくて、その方が仕入れに言っているルートではそのような水晶を見かけることが多く、コリント産の水晶もレムリアンシードとして流通しているということなのでしょう。つまりは、そのお店の人にとってはそれが「正しい現地情報」であるわけです。同じように、どの鉱山が閉まった、まだ別の鉱山で出ている、この石はどこの産地である……という、いろいろな意味での「正しい情報」が錯綜しているかもしれないわけです。私個人は、レムリアンシードについては、命名の由来を聞き、それに対してなるほどと思っているので、レムリアンシードの名前で呼ぶのはカブラル山脈の範囲内で、見かけがレムリアン……に見えるもの、と言うことにしておこうと個人規定を設けています。今後もっと違う話を聞き、それに対してなるほどなるほどと納得すれば、この規定も変わっていく可能性はあります。それに対していい加減だと言われようと、いろいろな「正しい情報」が錯綜する中では、「その時点で」自分なりに考え、納得することが一番じゃないかなあ……と思っているのですが……。私には石のパワーはわかりませんし、わからないのであまり重要視していないですが、おわかりになる方は、それで産地がわかる……「これはカブラル山脈産!」ではなくて、「似ているけれど、これとこれとはどこか違う」というようなことがわかってしまったりするのでしょうか。パワーそのものではなくて、感じる能力には興味ありです。
2008/01/13
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ぶっちゃけて言ってしまいますと、置き場所と値段という無視できな要因と、そして手にとって眺める関係上、「石は掌サイズ」という自己基準を設けています。片手に乗るという「掌サイズ」ではなくて、片手に乗せて、指を曲げて軽く包み込めるくらいの大きさ、または底面が指を除いた掌サイズ。それが私にとってのベストサイズですが、時々大きい石も欲しくなります。大きな石には大きな石の迫力と存在感がありますからねえ……。小さくても良い石と、大きいサイズならではの石というのがあるのです。で、大きいサイズで欲しかったのが、この石。レムシアン・シード。別にレムリアの記憶云々は気にしていないので、ブラジル産水晶、カブラル山脈産水晶と言ってもいいのですけど、せっかくレムリアンシードというかっこいい名前があるので、それを使うことにします。表面がややマット、柱面にくっきりレムリアン・リッジ(横筋)を刻むレムリアンシードは、内部はたいていかなりの透明感で、光に透かした際の細部空間が魅力的です。……となると大きな結晶の方がその空間は広い。つまり、より魅力的でもある。大きいレムリアンが欲しいなあ……と思ってはみても、レムリアンはちょっとサイズが大きくなると、一気に値段が跳ね上がるのです。出始めの頃は、それなりのサイズでも、もうちょっと安かったと思うのになあ……。(↑あくまでも記憶ですが)レムリアン意外にも欲しい石はあるので、探していたのはこのサイズ、高いけど買っちゃえ~!……ではなくて、やはり納得のお値段希望。「レムリアンシードは少なくなっている」……という噂も聞こえてきたりして、迷っているうちに幻の石になってしまったらいやだなあ、と思っていましたが、噂は噂であったのか、レムリアンシードはそれなりに目にしていたので、じっくりゆっくり探していました。そして見つけたのが写真の石。長さ17センチの充実サイズ。大きくなるとどうしても出てしまう欠けもなし。レムリアンらしいピンクの色合いはあまりなく、写真では真後ろになっている面にはレムリアンリッジが見られないのですが、なかなかどうして貫禄のレムリアンではないでしょうか。もちろん、納得プライスです。扱っていた石屋さんは、ブラジルの現地仕入れ、カブラル山脈産とはっきり教えてくださいましたので、その点でも納得して買うことができました。うーん、さすがのサイズ。光に透かすと美しい……。底面が比較的平らなので、自作のピラミッドクッションをうまく使うと直立してくれます。ところで、忘れていたのが自分のカメラの腕。いつもいつも小さい石ばかり写していたので、小さい石を写す分には、かなり思い通りにできるようになってきたのですが、逆に大きい石ではスケール感を出すのが難しい……。精進します。
2008/01/12
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2006年末の池袋戦利品。インドの水晶クラスターです。大きさは、底面の直径5センチほど。形はこんもり半球形の「まんじゅう型」。この石を買ったのには、いくつか理由があります。まずはもちろん形。水晶クラスターは、結晶があっち向きこち向き好き勝手に生えていて、形が整った綺麗なものは、意外に少ないです。しかし、この石は柱面こそ短いものの、きれいに半球系でなかなかいい感じ。もう一つの理由は、まずは別のお店にありました。ブラジル産の石を扱うその店に、今回ちょっと珍しい(らしい)石が出ていたのです。名前は「プラシオライト」。水晶です。一般にアメジストを加熱すると黄色く変色し、そのようにして加工された「シトリン」が売られていることもあります。ところが、すべてのアメジストが加熱すれば華やかな黄色になるのではなくて、色がほとんど消えてしまったり、茶色っぽくなったり、茶色と言うより「赤」だったり、変化の具合は産地によって違うようです。その中に、加熱することで淡い緑色に変化するものがあり、緑色になったものが「プラシオライト」と呼ばれます。最近、「グリーン・アメジスト」や「プラシオライト」の名前で透明ミントグリーンのビーズが売られていますが、あれは、(ガラスでなければ)加熱によって緑色になった本来のプラシオライトとちょっと違うようです。最近多く見かけるこの緑色の水晶は、ある種のアメジストに放射線と加熱の加工を施して色を変えているらしいのです。加熱のみで緑色になったものがプラシオライトなので、保斜線加工を施されているものは、厳密にはプラシオライトではないのです。参考:http://www.gaaj-zenhokyo.co.jp/researchroom/kanbetu/2006/2006_05-01.htmlさて、この場合の「加熱」とは、人工的なものも含みます。ところが、地殻変動に伴う地熱によって天然の状態で加熱され緑色に変色しているものも、ごくまれにあるのだそうです。今回出ていたのは、この「天然プラシオライト」だということでした。念のために申し上げておきますと、その水晶は見た目ほとんど白。「プラシオライト(グリーン・アメジスト)」と聞いて想像する淡いきれいな緑色ではなくて、言われなければ普通の水晶だと思ったしまいそうな色でした。しかし、言われて、少し離れたところから全体を見ると、なんとなーく緑。緑色、とはっきり言えるような色ではないけれど「緑がかっているかもしれない」と思える色でした。「これをちゃんと加熱すればきれいな緑になるはずなんだけどね」……ということだったので、要するに元はアメジストだったものの色が消え、何となく緑に変色しかけの状態ということだったのでしょう。その石は、両手どころか抱えて持たなければ行けないような大きさで、値段ももちろんご立派だったので、とても手が出なかったので、「ほー、これが天然プラシオライトか……」と目の保養。さて、そのお店を離れて会場をぐるぐるしていると、インドの石を置いているお店で、一緒にいた石好きさんが見つけました。「ねえ、これってもしかして……」それが写真の石です。形は前述した通りのこんもり半球形。一緒に置いていたのが沸石類だったので、産地はおそらくジャルガオン州などのインド南部。そこで出てくる水晶には、アメジストがあります。そう考えると、こんもりして柱面が短いつくつくした結晶の形は、アメジストでよく見かけます。色もさっきブラジルのお店で見た天然プラシオライトに似通った、「もしかしたら緑色」……に見えるような。あまりにデリケードな色なので、写真には写し取れていません。「もしかしたら」を抜いても、ととのってきれいなかわいい水晶だし、なんとお値段500円だし。「買っちゃえ~♪」何食わぬ顔で(掘り出し物であっても、買うときは冷静に)買い込み、ブラジル石のお店にとって返し、「これって、もしかしたら」と、見ていただいてしまいました。目で見ただけのチェックですが、ブラジル産もインド南部産もバサルト(玄武岩)を母岩にして結晶しているというよく似た環境下で結晶しているし、色も形も似ているので、もしかしたらプラシオライトかも……と言っていただきました。宝飾品の基準ではとてもプラシオライトと言えるようなものではありませんが、鉱物として、天然で色が緑になるものがあると言うこと、産地、形、玄武岩という共通項。いろいろ考えるポイントになりそうな石だということで、これはこれで「……かもしれない」という魅力を持った石なのです。
2008/01/11
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2006年末池袋戦利品。箱にころころ入って均一値段売りの中から探した、ファントムです。産地はブラジル。前面磨きですが、これだけきれいなファントムだったら、もう、文句など申しません。変な石好き、ワイルドな石好き、形好き、そして内包物水晶好きなので、ファントムはついつい集めてしまうんですけど、明るい緑のファントムは少数派。よく似たものと言えば、こちらでしょうか。リンク先のグリーンファントムは小指くらいで、細くて小さくてファントムは下部のところしか見えませんが、今回のは、高さは同じく雷ながらちゃんと太さがあって、多重ファントムもくっきり。しかもさわやかなライトグリーン。この手のファントムは、ちょっと植え方見下ろし気味の角度で撮ると、ファントムの重なりがきれいに見えます。
2008/01/10
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「好きー」「集めています」「ついつい探しちゃいます」……と言っているわけではないのに、気がついたら多いぞ、ローズクォーツ。普段意識して探しているのが、ワイルド系の石だから、その反動で、やさしげなローズクォーツに手が伸びているのでしょうか。珍しさ、形のおもしろさという本来のツボで探してしまうのは、ローズクォーツの自形結晶(自然の状態で結晶の形をしたもの)ですが、塊状ローズクォーツ、つまり紅石英の数も意外に多いかも。で、一カ所に集めてみると色のバリエーションも意外に広い。これが全部ローズクォーツですからねえ……。一口にローズクォーツといってもいろいろです。真ん中の平べったいのが”いろぐろーず”。スモーキーシトリンならぬ、スモーキーローズと言いたい色合いです。左端から時計回りに。ぶっかきのローズが、先日紹介した桜餅っぽい色合いの”もちろーず”、けっこう濃い色合いでかなり不透明、さくらういろうのような”ういろーず”、軽やかで華やかなスタンダードなブラジル・ローズクォーツ。まさにラベンダー色、「本当にローズクォーツ? アメジストじゃなくて?」と、店頭で確認してしまった”ラベンダー・ローズクォーツ”。これについてはとりあえずお店の人の言葉に従いますが、「やっぱりアメジストでした」と言われても驚きませんし、その可能性もあるのでは……と未だに思っています。続いてフリーカットで色が濃いめ、もやもやした感じで極小の針状結晶も見える”もやもやローズ”、単独で見るとピンクとわかるけれど、かなり色が薄くて透明なマダガスカル・ローズ、最後の丸玉は、上側のブラジルローズと同じ色合いの、やはりブラジル産。まだまだすごいローズクォーツもあります。→桃猫さんちのローズクォーツこれにピンクメタモやピンクジラソル、自形結晶のローズクォーツ(特にアフガン・ローズ)を加えると色のバリエーションはさらに拡大。もしかして、実は水晶の中でも色の幅が大きいのは、ローズだったりして。
2008/01/09
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新年トップを飾っております石はこれ。おめでたゴールドカルサイト。産地は、中国・貴州省。カルサイトはモース硬度3と柔らかいし、劈開も完璧(決まった方向に割れやすい)だし、ころころ転がってごとんと落ちてぶつかる危険性のある丸玉は、ちょっと危険かも……と思ったのですが、こんなにきれいで、美味しそうな金色だもの。色と透明感に惹かれて、あまり大きくないものを選んでおひとつ。光に透かして撮ったら、さらにゴージャスに輝いてくれたので、めでたい新年画像に使ってみました。選んだ理由はもうひとつあります。こういう丸玉は、産地がはっきりしないことが多いのですが、この石は、珍しく「中国、貴州省」と産地がはっきりしていたので、そこもポイント。貴州省は、中国の南部、雲南省のお隣。『天に三日の晴れ無し』といわれるくらい雨が多く、省内の八割が鉱山と高地という土地柄で、少数民族が多く住むところなのだそうです。ブラジルにせよ、アメリカにせよ、中国にせよ、世界地図でもかなりの面積を占める大きな国で、産地は中国、と一口に言っても北か南かで大きな違いがあります。そこで、今回から大きな国で、詳細な産地(州や省など)がわかっている場合には、地図を付けることにしました。その第一弾は貴州省。ここです↓青い砂漠の薔薇の産地である甘粛省は内陸の乾燥地帯で、なるほど砂漠の薔薇が出るわけだと思いました。アメが多いという貴州省とカルサイトの関係はまだわかりませんが、石とともに産地を見ていけば、そこから見えてくるものもあるのではないか。もちろん、貴州省と聞いただけで「あそこだな」とおわかりの方も多いと思うのですが、私の場合は、地図にしてみて初めて頭に入るので、いちいち地図を載せてみたいと思います。
2008/01/08
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パキスタン産のベリルです。写真ではうっすらピンクに見えているかもしれませんが、実物は白いです。白いのだからゴシェナイト? ……でも、透明なところが全くないし。探したのはアクアマリンの中からだし。悩んだあげく、おおざっぱに「ベリル」ということに。ゴシェナイトであったとしても、アクアマリンであったとしても、ベリルであることには間違いない。直径2センチ弱、高さ1センチちょっと。すでに書いたように、白濁半透明、透明な部分は全くありません。アクアマリンといえるほどの色味もありません。なのに、どうしてこの石を買ってしまったかというと、個人的アフガニスタン・パキスタンブームで、アクアマリンをあさりまくっていた頃、いろんな種類いろんなグレードの石がころころはいった箱を「掘って」いると、この石を手に取ってしまうことがたびたびあったのです。繰り返しますが、透明部分なし、色味なし。「きれいな」アクアマリンとはとても言えません。なのに、何度も「お」と目にとめて手に取り、「この石か」と箱に戻す。また別の機会にお店に行くと、同じことを繰り返す。決して派手な石ではないので、売れ残っていることはわかるとしても、懲りずに手に取ってしまうのはなぜだ?不思議に思ってじっくり見てみました。どうやら、一つの結晶ではないようです。柱面を見ても、端面(上の面)を見ても、細い結晶が束になっているようすが見て取れます。特に端面のようすは、凍結してひび割れた湖面のよう……かも。たくさんの結晶が寄り集まって一つになっている感じがおもしろい……かも。結晶の上と下では面の大きさが若干違うので、このまま大きく成長したら、ちょっと放射状の結晶になったのでしょうか。こちらのアクアマリンも似たような状況で、結晶の大部分がばっさり折れたように見えるのに、何度も手に取ってしまった石でした。その後、折れたのではなくてその状態で完全結晶であることがわかり、そのおもしろさと、色合いの美しさで、選んだ理由を自分で納得しましたが、今回の石は、ちょっと自分で理由が納得できません。……でも。あまりに何度も手に取ってしまうので、これも何かの縁だろうと買ってしまいました。このお店は、ひとつひとつの石に値段が付けられているのではなくて、買う時(買追うとしたとき)に重さや、お店の方の気分で値段が決まります。このときは、他に選んだ石とまとめてのお値段……というか「これは、サービス」……なゼスチャーでいただいてしまいました。ラッキー♪そんなこんなで我が家にやってきたこの石、しばらく箱の中でおとなしくしていましたが、やっとのことでじっくりながめ、手に取るたびに「お、集合体」と感じたそのようすを写してみました。案外写真写りいいかも。
2008/01/07
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そうそう、帰省した際におもしろいものを見つけたので、アフィリエイトで探してみました。ラピスラズリ 200ml定価:300円発泡純米酒アルコール度数:6度 国盛 愛知県産※画像クリックで商品ページにリンクしてます。 「ラピスラズリ」というお酒。リキュールではなくて、なんと日本酒なんですって。しかも発泡性という変わり者。日本酒で発泡性というのもおもしろいですが、なぜ、それが「ラピスラズリ」なんでしょう。もしかして蔵元さんが石好き……とか?普通の日本酒の半分程度のアルコール分で、飲みやすいそうです。見かけたときに、買ってみればよかった。
2008/01/06
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南インド産のへんてこアメジスト第3弾!これは、こちらの石と一緒に籠の中から探したもので、大きさとしては指先ほどの小さい石ですが、色がきれいで、へこみ具合が見事だったので思わずチョイス。これは形がおもしろい、こちらは色がよろしい、こっちは小さいけれど色と形が揃っていて特徴がよく出ている……と、同じタイプの石を思わず買ってしまう典型的な例です。相変わらず、写真ではへこみ具合がうまく写し取れませんが、くっつきあった3つの結晶それぞれが、見事に杯状にくぼんでいます。たぶん、水を入れたらそれぞれ一滴ずつくらいは入るでしょう。へんてこな形の結晶という点で、昨日は「エレスチャル」と言ってみましたが、ふつうのエレスチャルの形は、水晶が成長する際の珪酸分の濃度と結晶する速度によるものということで、たとえば、角の部分がより早く成長していくのだというように、へんてこはへんてこなりに、どうしてそうなるかがなんとか納得できますが、こちらのへこみアメジストは、どうしてこんなことになるのか、私の頭では説明が付けられそうにありません。それどころか、こんなにきれいなアメジスト色ではなくて、そばに同じ色合いの水晶らしいアメジストがなかったら、思わず、「本当に水晶? 別の石じゃなくて?」と疑問を呈してしまうかも。何しろ、この手の結晶は今回初めて見たので、ネットで調べていても、同じような結晶が出てきません。もしかして、アイス・クリスタルのように今後どっと大量に出てきて、名前も付けられてしまうものなのか、たまたま一部の石好きさんの目にとまっただけで、人知れず埋もれていくものなのか……。今度のミネラルショーでも探してみます。
2008/01/06
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今頃まだ池袋戦利品。インド産アメジストです。かの虫歯石と同じ店で買ったもの。これもまたへんてこりんな形状に結晶しています。写真ではどうにもきれいに写らなくて歯がゆいばかり。ちょっと言葉で補足します。水晶は断面が6角形、先端がとんがった形が基本スタイルですが、写真の石は、どれ一つとしてとんがりが多結晶になっていないかわりもの。一番手前の結晶を見てください。先端がとんがる代わりに逆に凹んでしまった「虫歯石」と同じように、先端が凹んでいますが、単に凹んでいるだけでなく、同心円上に……というか何重にも凹んでいて、それが集まっている様は、まるで花束のよう。同じ店で触像アメジストを買っていますが、結晶のエッジ(角の部分)などの鋭さからみると、溶けてこのような形になったのではなく、理由やメカニズムは不明ですが、最初からこういうへんてこな形に結晶したのだと思います。南インドのアメジストには、ちょっといびつな結晶がこんもり花のように群れているものがあって、フラワーアメジストのエレスチャル版というイメージで、エレスチャル・フラワーと呼ばれていることがありますが、今回の写真の方が「花」っぽい。通常の整った形の結晶ではない、ちょっといびつな、複雑な形の結晶をエレスチャルと言うのであれば、これぞ、まさにフラワー・エレスチャル。こんな変な結晶をみたのは初めてです。あまりの不思議さ加減に、一人でいくつも買い込み、会場で居合わせた何人もの人に勧めまくってしまいました。
2008/01/05
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1月4日は「石の日」なのだそうです。ならば、今日から石雑記。2008年最初の石は、もちろんガネーシュヒマール産、ヒマラヤ水晶で。ヒマラヤ水晶は、透明度にすぐれ、氷のような水晶で……と言われることもありますが、実際は、表面がマットだったり白濁していたり、うっすら色がついていたり全部が全部「氷のような」水晶ではないことはご存じの通り。2007年後半、「スパシャル・ガネーシュ」などと呼ばれて、文字通り「氷のような」無色透明、ぴかぴかのヒマラヤ水晶が出回りました。複数のネットショップや10月のIMAGE2007でも見ましたし、11月の石探横町でも見かけましたが、ヒマラヤ水晶好きには珍しく、私は手を出しませんでした。美しさに比例して値段も「スペシャル」だったこともありますが、そのときの私には、ぴかぴか透明はガネーシュらしくなく写ったからです。代わりに買ったのが写真の石。ぴかぴか透明「スペシャル・ガネーシュ」がとんがりけいの結晶だったのに対しこちらはずんぐり系。内部は透明で表面もぴかぴかですが、緑泥がこびりついたように付着しています。選んだポイントは緑泥。こびりついたと言えば聞こえが悪いですが、この緑泥が水晶の透明感や輝きを引き立て、水晶の形の外殻を固めてくれるように思われたからです。ぴかぴか、透明、輝きとは反対の緑泥が付着していることで、水晶の美しさが引き立てられるとでも言いましょうか。単に、ガネーシュヒマールだもん、緑泥だよねー……というのもありますが。でも、写真に撮ってみると、やはり中に光を集めたようなきらめきがきわだって、やっぱりこれで良かったのだと改めて納得。たぶん、緑泥なしのつるつる透明の「スペシャル・ガネーシュ」だったら、表面のつやつやきらきらだけが目に入ってきたと思います。それよりも私は、内側のきらめきが欲しかった。何となく手を出さなかった理由、何となく手に取った理由。それを言葉にするとこうなります。最後に、2008年最初の叫び。ヒマラヤ水晶好きー!
2008/01/04
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毎年のことで申し訳ないですが、出遅れで新年のご挨拶。ついでにトップ画像も変えておきます。年末年始画像と同じ石ですが、文字だけ新年仕様に。今年は、いつになく早めに戻ってきましたので、明日から本格始動……できればいいな。本年もよろしくお願い致します。
2008/01/03
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3日、帰京しているときに撮ったものですが。……十分高く見えるのに、ヒマラヤの山々はかる~く倍の高さなんですよねえ……。
2008/01/02
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お正月らしくしめ縄を。こちらに越してきて初めての正月に「おお」と違いを実感したのが、しめ縄です。注連飾りとも言いますね。何が違うかと言えば、実家の方でしめ縄と言えばこういうものだから。売っているのもこのタイプ。手作りしてももちろんこのタイプ。おかげで、しめ縄と言えばこういうものだと思いこんでいました。それが、こちらに来てみたら、「しめ縄」がない!なんだかきれいな飾り風になってるぞ、と思ったわけです。さて、写真のしめ縄は、どうやら伊勢近辺で用いられるものであるようです。藁を大根のように片方を太く、他方を細く編み、和紙の「しで」や裏白(シダ)、だいだい(みかん)、ひいらぎ、ユズリハなどをぶら下げます。中央の木札は「笑門」「蘇民将来子孫家門」「千客万来」。「千客万来」は商売をしている家が使い、時には「万客万来」と欲張るところも。「笑門」「蘇民将来子孫家門」には、一つの話があります。昔々、素戔嗚尊(スサノオノミコト)が旅をしていて、宿を求めました。ところがみすぼらしい姿をしていたので、人々は宿を断りましたが、蘇民将来だけは快く受け入れ、貧しい中でも心を込めてもてなしました。翌日、素戔嗚尊は蘇民将来の家であるという門符を掲げておけば疫病を避けることができると言い置いて旅立ちました。以来、この地域では蘇民将来の子孫であることを示す木札を掲げるようになったのだ……とか。「笑門」は、「蘇民将来子孫家門」を「将門」と縮めたところ、平将門に通じることを嫌って、「笑う門には福来たる」にあやかり、「笑門」としたのだそうです。さらには、伊勢地域では一年中しめ縄を玄関に飾りっぱなし。年末になると古いしめ縄をはずし、新しいものに掛け替え、年末年始のお参りの時に神宮のどんど火で焼きます。大晦日、伊勢神宮にお参りする際、袋を手に提げ、柄の長い餅焼き網を担いで歩いている人がいたら、ほぼ間違いなく地元の人。袋の中には古いしめ縄と餅が入っています。神宮の境内で赤々と焚かれているどんど火で餅を焼いて食べると一年無病息災でいられるといわれていて、そのためのお餅を持参するのですが、どんど火は大きくてとてもそばで餅を焼くことはできません。そのために、離れたところから餅を焼こうと、柄に竿をつけた餅焼き網を手作りしてこれも持参。網を忘れた人は、境内の所々で焚かれている小さなかがり火で焼いて食べています。
2008/01/01
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