かけまくも あやに 恐
し 天皇
の 神の 大御代
に 田道間守
常世
に渡り 八矛
持ち 参
ゐ 出来
し時 時じくの 香久
の 菓子
を 恐
くも 残したまへれ 国も 狭
に 生
ひ立ち 栄
え 春されば 孫枝
萌
いつつ ほととぎす 鳴く 五月
には 初花
を 枝
に 手折
りて 娘子
らに つとにも 遣
りみ 白たへの 袖
にも 扱入
れ かぐはしみ 置
きて 枯
らしみ あゆる 実
は 玉に 貫
きつつ 手に 巻
きて 見れども 飽
かず 秋 付
けば しぐれの雨降り あしひきの 山の 木末
は 紅
に にほひ散れども 橘
の なれるその実は ひた 照
りに いや 見
が 欲
しく み雪 降
る 冬に至れば 霜
置
けども その葉も 枯
れず 常磐
なす いやさかばえに 然
れこそ 神の 御代
より 宜
しなへ この橘を 時
じくの 香久
の 菓子
と 名付
けけらしも
(大伴家持 万葉集巻 18-4111
)
反歌
橘は 花にも実にも 見つれども いや時じくに なほし見が欲し
(同 万葉集巻 18-4112
)
飛鳥川銀輪散歩(下) 2024.11.11 コメント(4)
飛鳥川銀輪散歩(上) 2024.11.10 コメント(2)
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